議案第1号から第4号まで
───◆─・──◆──── 午後二時三十二分開議 副議長(藤生通陽君)休憩前に引き続き会議を開きます。 ───◆─・──◆──── 日程第三 議案第一号から第四号まで ────────────────────── 質 疑 副議長(藤生通陽君)日程第三、議案第一号から第四号までを議題とし、質疑の議事を継続します。 藤本一規君。 〔藤本一規君登壇〕(拍手) 藤本一規君 日本共産党県議団を代表して、四月臨時議会に提案された議案について質疑を行います。 まず、新型コロナウイルス感染症に対処するために、最前線で対応されている医療従事者の皆さん、県職員の皆さん、関係者の皆さんに心から感謝申し上げます。また、図らずも感染し、入院・療養されている皆様方の一刻も早い回復を祈念するものです。 新型コロナウイルス感染症の拡大を一日も早く終息させ、いつもの日常を取り戻すため、我が党も全力を挙げることを申し上げまして、質疑に入ります。 まず、今年度補正予算案(第二号)についてであります。 村岡知事は、総額六百八十六億円余の予算規模について、過去最大規模の補正額と説明されました。直近では二○○九年六月、国の経済危機対策に呼応して、五百四十一億円の補正予算が編成されました。しかし、両者には大きな違いがあります。 ○九年六月補正の歳入には、百十六億円の交付金を含め、四百七十四億円の国庫支出金が配分され、ほぼ全額が真水です。 今回の補正の歳入の国庫支出金は僅か三十二億円、五%しか見込めなかったため、財政調整基金四十六億円の取崩しを強いられました。しかも真水は七十九億円のみです。 国の補正予算案には、地方自治体が休業要請に応えた業者への協力金などにも使える臨時交付金を計上できませんでした。総額は一兆円にとどまり、制度設計の遅れで本県の今補正予算案には計上されませんでした。 国の地方への財政対策は、あまりにも小さく遅い、そう言わざるを得ません。少なくとも倍の国が二兆円以上、そして一刻を争って地方に交付すべきと考えますが、知事の見解をお伺いします。 また、財務省が二十七日発表した四月の経済情勢報告では、判断を極めて厳しいと引き下げ、今後、法人二税や地方消費税など県税の大幅な減少が想定されます。国に対して、過去の減収補?債の枠組みを超えた財政支援措置を要求することが必要と考えますが、県の見解をお伺いします。 次に、補正予算(第二号)の歳出についてであります。 まず、感染拡大の防止についてお尋ねします。 新型コロナウイルス感染拡大の防止を議論する前提として、私はまず、県の対策本部、調整会議、行動計画についてお尋ねします。 第一は、対策本部についてです。 県は、政府が新型コロナウイルス感染症対策本部を設置したことを受け、一月三十一日、新型コロナウイルス感染症対策本部を設置し、これまでに十二回対策本部員会議を開催しています。 国は、三月十四日、新型インフルエンザ等対策特別措置法を改正しました。山口県は、改正特措法に基づき対策本部をどのように強化されたのか、まずお尋ねします。 また、本部員会議の議事録は県民に広く公表すべきですが、お尋ねします。 第二は、調整本部等の設置についてであります。 厚労省は、三月六日、新型コロナウイルス感染症患者のピーク時の入院患者数及び重症者数を受け入れるために必要な医療供給体制を都道府県が中心になり整備することを通知をし、あわせて、県内の患者受入れ調整等を行うため、救急医療や感染症の専門家が参画する調整本部を設置するよう求めています。 山口県は、専門家会議を持ち、二月四日の初会合以降三回会議を開催していると説明されています。設置要綱やメンバー、審議内容については公表されるべきものと考えますが、お尋ねをいたします。 第三は、行動計画等についてです。 さきに触れた新型インフルエンザ等特別措置法の改正により、国は既に策定済みの新型インフルエンザ等対策行動計画を、新型コロナウイルス感染症対策行動計画としても定められたものとみなす方針を明らかにしています。 しかし、新型コロナウイルスとインフルエンザでは、違いがあります。 一つは、医療現場で診断できる迅速検査キットが現時点ではなく、現時点ではPCR検査で陽性確認を行うことになり、診断までに時間を要する。 二は、治療薬やワクチンがなく、治療は対症療法となる。 三、八○%の人が軽症で済むことから、感染に気づかないまま他者へ感染させてしまうおそれもある。 四、クラスター──集団発生により、一時的に多くの患者が発生する事例がある。このため、感染源が分からない感染者が増加していくと爆発的な感染拡大オーバーシュート──爆発的患者急増が生じ、医療崩壊を招くおそれがあります。 こうした違いを踏まえて、少なくない都道府県は、新型コロナウイルス対策のための行動計画を新たに策定しています。 県は現時点で、既存の行動計画を新型コロナウイルス感染症の行動計画とみなしていますが、これでは不十分と言わなければなりません。両者の違いを踏まえた行動計画を策定すべきですが、お尋ねをいたします。 第四は、相談及びPCR検査についてであります。 厚労省は、帰国者・接触者相談センターに寄せられた病状等に関する相談件数と、そのうちPCR検査を実施した件数を公表しています。 四月一日から十九日を集計すると、山口県は相談三千七百六十三件、うちPCR検査を実施した件数は百八十二件、実に四・八%。同じく岡山県は二千五百二十件のうち三百三十一件で、一三・一%。鳥取は三千三百五件のうち三百五十六件で、一○・八%です。 山口県でPCR検査実施率が少ない理由についてお尋ねをいたします。 厚生労働省は、十五日、行政検査を行う機関である地域外来・検査センターの都道府県医師会、郡市区医師会等への運営委託等についてを通知いたしました。 通知では、既存の帰国者・接触者外来等の医療機関に加えて、都道府県医師会、郡市区医師会等に対して行政検査を集中的に実施する機関としての帰国者・接触者外来運営委託ができることを改めて示しました。 今後、県は、感染症検査体制として、今までの環境保健センターだけではなく、県内検査実施機関へのPCR装置等の検査機器の整備を行うとしています。また、一日当たりの検査件数を六十件から百六十件にすることも発表いたしました。 具体的に環境保健センターのPCR検査を何件にし、県内検査実施機関での検査を何件にしようとしているのか、お尋ねします。 また、県内検査実施機関は、厚生労働省の通知を受けて県医師会等へ運営委託するのか、お尋ねします。 報道では、都道府県が地域の医師会などに委託をして設置をするPCR検査を集中的に実施する地域外来・検査センターは、十二府県が設置をし、二十二の都府県が検討中とされています。山口県は、どうこの問題に対応されようとしているのか、お尋ねをいたします。 第五は、最悪の事態を想定した医療供給体制についてです。 厚生労働省が都道府県に推計を求めた最悪の事態の入院患者数は、山口県で実に二千八百余に及びます。県は感染症患者を受け入れる病床を三百二十床確保しましたが、それでも最悪の事態と比較をすると充足率は一割強です。 山口県においても、この最悪の事態を想定したベッドの確保や医療スタッフ、マスクをはじめ医療従事者の感染を防護する物品の確保などの検討が急務だと思います。今後、どのようなスケジュールで取り組んでいかれるのか、具体的にお示しください。 第六は、職員体制についてです。 感染症対策を担う健康福祉部健康増進課、相談センターとなっている各保健所、PCR検査を実施している環境保健センターの業務は多忙を極めています。この間、人員をそれぞれ何人増やしたのか、お尋ねをしたいと思います。 第七は、米軍岩国基地に関わる諸問題についてです。 在日米軍司令部は、十五日、関東地方の基地や施設に限定していた公衆衛生上の非常事態宣言の対象を日本全土に拡大しました。 二○一三年一月二十四日の日米合同委員会の覚書では、米軍岩国基地の米兵・軍属とその家族で感染者が判明した場合は、岩国健康福祉センターに通報がされることになっています。さてこれまで、米軍から保健所にどのような情報が寄せられているのか、お尋ねをします。 空母艦載機部隊移駐のために拡張工事と併せて、基地の中に知事が休業要請した劇場、プール、ボウリング場、クラブ等の娯楽施設などが再整備されました。 米軍岩国基地に対しても、知事は休業要請を行うべきですが、お尋ねをしたいと思います。 第八は、県民向け情報の提供についてであります。 山口県はホームページを通じて各種情報の提供を行っています。県民に必要な情報を丁寧に届けることが求められます。 鳥取県では、個人向けの支援、企業・事業者向けの支援、その他の支援に分け、国の情報も含めて、制度概要や問合せ先を示した鳥取県の緊急支援策をホームページ上に掲載をしています。山口県も同様の情報提供が必要と考えますが、お尋ねをしたいと思います。 さて第九は、中小零細企業の支援策についてであります。 一つは、休業要請に伴う協力金についてです。 知事は、パチンコ店など県内の遊興施設・遊技施設に休業要請を行い、休業要請に応じた事業者に最大で三十万円の協力金を支給するための経費五億二千五百万円を計上されました。 報道によると、全国四十四都道府県が休業要請を行い、三十七都道府県で協力金などの金銭的な支援を行う方針を示していますが、財政力の違いもあり、支援内容には差が出ていると報じられており、実際に差が出ています。 要請と補償は一体に行われることは当然です。国が緊急事態宣言を全国に広げた今、休業要請に応じた事業者に対する補償は、まず国が責任を持って行うべきだと思います。知事は、この点どう対応されるのか、見解をお示しください。 また、東京都など複数の自治体が、風俗業に含まれる無店舗型デリヘルを休業要請の対象施設に追加しました。我が党に、山口県も同様の対応をしてほしいという要望が県民から寄せられました。検討すべきと考えますが、お伺いいたします。 二つは、中小企業に対する金融支援についてであります。 さきに触れたように、県内の中小零細企業の先行き不安はかつてないほど深刻であり、手厚い支援が求められています。 県が、経営安定資金の融資枠を現行二百億円から四百六十億円に拡大をし、融資枠八百億円の新型コロナウイルス感染症対応資金を創設するなどの対応がされたことは、評価いたします。 その上で、鳥取県は新型コロナウイルスによる影響で、金融機関から借り入れた融資については、三年間分の利子を実質ゼロ円にする措置を講じています。山口県ももう一段、踏み込んだ支援に乗り出せないでしょうか、お尋ねをしたいと思います。 また、営業自粛しても支払いが必要な固定費の負担により、廃業を余儀なくされる事態が予測されます。幾つかの自治体が家賃補助に乗り出しています。県としても検討すべきと考えますが、お伺いをいたします。 三つは、食事提供施設に一律十万円を補助する、営業持続化等支援事業の持続枠についてであります。 幅広い事業者を対象にされたことは高く評価をいたします。しかし一方で、県民からは、なぜ、食事提供施設だけなのかとの疑問も寄せられました。対象業種は拡大できないのか、まずお尋ねをします。 また、鳥取県は、感染症予防対策に取り組んだ中小企業を対象に、企業内感染症防止対策補助金を支給しています。山口県も同様の制度をつくるべきです。お尋ねいたします。 四つは、文化芸術関係者への支援についてです。 音楽、落語、講談、舞踊等の公演、コンサート、ライブの現場は密閉、密集、密接の三密になることが多いため、県内でも、ほとんどがキャンセル、中止になり、プロの出演者はもとより、イベントの企画運営、機材のレンタル、舞台、照明、音響などの関連業者は途方に暮れています。 補正予算案には文化団体のパフォーマンス等のウェブ配信を行う事業として四百十万円計上されていますが、極めて不十分と言わなければなりません。 海外だけでなく、国内でも文化芸術関係者への財政的支援が始まっています。山口県も公演、コンサート、ライブのキャンセル、中止によって損害を被っている関連業者に支援金を支給し、文化芸術活動の継続を支えることが必要と考えますが、お伺いいたします。 第十は、経済的困難を抱える世帯への就学支援についてです。 補正予算案には、家計急変世帯に対する高校等の授業料減免、奨学給付金の給付として一億一千四百万円余の予算が計上されています。 授業料減免、奨学給付金の要件や対象となる世帯数などをお示しください。 これら制度の申請には、柔軟に対応し、四月に遡って対応すべきです。要件についても可能な限り緩和すべきと考えますが、お尋ねをします。 奨学給付金については、新型コロナウイルス感染症の影響によって書類提出が遅れても遡って認定を行うべきと考えますが、見解をお示しください。 さらに、広島県は、県立の大学についても、新型コロナウイルスの影響で年収二百七十万円以下となった世帯の学生については授業料を免除します。山口県でも同様の検討できないのかお伺いして、第一回目の質問といたします。(拍手) 副議長(藤生通陽君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)藤本議員の御質問のうち、私からは、今年度補正予算についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金につきましては、感染拡大を防止するとともに、影響を受けている住民生活や地域経済を支援するため、地方公共団体が地域の実情に応じた事業を実施する上で大変重要な財源です。 このため、全国知事会を通じて必要かつ十分な対策をスピード感を持って実行できるよう、臨時交付金の総額の大幅な増額や速やかな制度設計について、国に要望しているところです。 あわせて、今年度の地方税収はかつてない大幅な減収となるおそれがあることから、地方消費税をはじめ減収補?債の対象外となっている税目についても、その対象とするように制度の拡充を求めているところです。 私としては、今後の消費喚起も含め、対策をしっかりと進めていくためとにも、臨時交付金をはじめ十分かつ確実な財政措置を行うとともに、地方が持続可能な財政運営を行えるよう、全国知事会等を通じて、引き続き国に要望していく考えです。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(藤生通陽君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)感染拡大の防止についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、対策本部についてですが、法に基づいて、新たに本部員に教育長、公営企業管理者、警察本部長及び東京事務所長を加え、体制の強化を図ったところです。 また、議事録については、県民に広く公表することとしています。 次に、専門家会議の設置要綱及びメンバーについては、県のホームページで公開していますが、審議内容には、個々の医療機関の情報等が含まれていることから、非公開としています。 次に、県の行動計画についてですが、法第七条の規定により、政府行動計画に基づいて策定するものとされており、政府行動計画が変更された時点で県計画の見直しを行う予定です。 次に、PCR検査についてですが、他県の実施状況は承知していませんが、風邪の症状や倦怠感など、重症化しやすいなどの症状が認められた方を対象に、保健所長の判断により適切に対応しているところです。 また、PCR検査は、環境保健センターで六十件を九十件に、県内医療機関等の協力を得て新たに七十件を実施し、検査体制の強化を図ることとしており、現時点では、お示しの地域外来・検査センターの設置等については考えていないところです。 次に、最悪の事態を想定した医療提供体制についてですが、本県の現在の感染状況を踏まえ、三百二十床を確保したところであり、今後の医療提供体制等の拡充に当たっては、感染の拡大状況に応じ、段階的に必要な対策を講じることとしています。 次に、職員体制の充実については、職員の異動や応援派遣、相談員の採用等により、健康増進課に八名、保健所に十三名、環境保健センターに二名増員をしたところです。 次に、米軍から保健所への情報提供についてですが、現時点、感染者に関して保健所に寄せられた情報はありません。 副議長(藤生通陽君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)感染拡大防止についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、米軍岩国基地の娯楽施設に対し、休業要請を行うべきとのお尋ねにお答えします。 米軍岩国基地では、基地内のバーやレストラン、ボウリング場などは既に閉鎖されていると承知しています。 また、在日米軍司令部においては、全ての在日米軍基地を対象に非常事態宣言を発令し、厳格な衛生管理を遵守するための権限を各基地の司令官に付与し、感染防止対策を強化しており、県として米軍岩国基地に対し、改めて休業要請を行うことは考えておりません。 次に、休業要請に応じた事業者に対する補償は国が責任を持つべきだが、県は、どう対応するのかとのお尋ねです。 県としては、緊急事態宣言の趣旨を徹底する観点からも、国の責任の下、事業者への損失補償を行うよう全国知事会を通じて国に要望しているところです。 次に、山口県でも、無店舗型デリヘルを休業要請の対象施設として検討すべきとのお尋ねです。 今回の休業の協力要請の対象施設については、遊技施設等について県外から人の流入の増加が懸念されることや、他県の休業協力要請の状況を参考に対象施設を決定したところであり、現時点において見直しを検討することは考えておりません。 次に、経済的困難を抱える世帯への就学支援のうち、私立学校及び山口県立大学に関する数点のお尋ねにお答えします。 まず、私立学校における授業料減免と奨学給付金の要件につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響で世帯収入が急減したと認められる場合としており、対象世帯数は、高等学校では授業料減免で約八十世帯、奨学給付金で約二百四十世帯、専門学校の授業料減免で約四十世帯を見込んでいます。 次に、授業料減免と奨学給付金における申請への柔軟な対応と要件の緩和、並びに奨学給付金の認定についてのお尋ねです。 高等学校の授業料減免については、これまでも、災害時には一定の期間を設けて申請を受け付け、事案発生の翌月から認定するとともに、収入等要件の確認方法についても簡素化をしており、今回も同様の取扱いとすることとしております。 また、奨学給付金及び専門学校の授業料減免については、国の制度に基づき、適切に対応をしてまいります。 次に、山口県立大学における授業料減免につきましては、県立広島大学と同様に、家計が急変した学生に対し、国の高等教育修学支援新制度により支援することとしています。 副議長(藤生通陽君)平屋総合企画部長。 〔総合企画部長 平屋隆之君登壇〕 総合企画部長(平屋隆之君)県民向けの情報提供についてのお尋ねにお答えします。 県のホームページにおいては、新型コロナウイルス関連の情報を、県民、事業者、保護者・児童生徒などの区分に分類して、必要な情報提供を行っているところであり、その中で、国の情報も含めた各種の相談窓口や支援策をお示ししています。 副議長(藤生通陽君)福田商工労働部長。 〔商工労働部長 福田浩治君登壇〕 商工労働部長(福田浩治君)中小零細企業の支援策についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、中小企業に対する金融支援についてです。 踏み込んだ金融支援については、県は、新資金を創設した上で、経営安定資金と合わせて千二百六十億円の融資枠を設定し、中小企業の資金繰りを強力に支援することとしています。 また、家賃補助については、全国知事会を通じて、家賃負担の軽減について国に要請を行っており、県としての実施は考えていません。 次に、営業持続化等支援事業についてです。 持続枠の業種拡大については、特に影響が大きい食事提供施設を支援するものであり、対象の拡大は考えていません。 また、企業内の感染症防止対策に係る補助制度の創設については、営業持続化等支援事業などの支援策を実施することとしており、制度の創設は考えていません。 副議長(藤生通陽君)三坂観光スポーツ文化部長。 〔観光スポーツ文化部長 三坂啓司君登壇〕 観光スポーツ文化部長(三坂啓司君)文化芸術関係者への支援についてのお尋ねにお答えします。 文化芸術事業を含め、収入が減少した事業者に対しては、国の持続化給付金等による支援が行われることとされており、県として、さらなる支援金の創設は考えていませんが、新たなウェブ配信による活動の場の創出や情報誌による積極的な広報等により、文化芸術活動の継続を支援していきます。 副議長(藤生通陽君)繁吉副教育長。 〔副教育長 繁吉健志君登壇〕 副教育長(繁吉健志君)経済的困難を抱える世帯への就学支援のうち、県立高校に関する数点のお尋ねにお答えします。 まず、家計急変世帯に対する授業料減免の要件についてですが、対象世帯は失業や倒産等によって生活困難と認められる世帯であり、県立高校の場合、歳出予算を伴わないため、現時点対象となる世帯数の試算までは行っておりません。 また、奨学のための給付金については、家計の急変等により保護者等の収入が激減した世帯であること等を要件とすることとしており、予算上約五百五十世帯を見込んでいます。 次に、授業料減免と奨学のための給付金の申請への柔軟な対応と要件の緩和、並びに奨学のための給付金の認定についてのお尋ねです。 授業料減免については、県の要綱により、既に家計が急変した世帯に対応できるよう運用しており、期限までに申請があったものについては、事実が発生した日の翌月から認定しています。 また、奨学のための給付金については、国の通知に基づき適切に対応することとしています。 副議長(藤生通陽君)藤本議員。 〔藤本一規君登壇〕(拍手) 藤本一規君 幾つかの点で前向きな答弁があったことは評価しつつ、再質問を行ってまいりたいと思います。 第一は、補正予算の歳入についてです。 知事が答弁された中に、四月の二十三日の全国知事会の緊急要請ですね、今年度の地方税収はかつてない大幅な減収となっていると、そのおそれがあるため、減収補?債の対象外となっている税目についても減収補?債の対象となるように求めておられます。 それを承知した上で再質問するんですけれども、現状の減収補?債の発行額に対する七五%交付税措置で返ってきますけれども、やっぱり今日の新型コロナウイルスの深刻な影響に鑑みて、その割合を引き上げるべきだ、それを国に要請すべきだというふうに思うんです。 その根拠は、二○○九年の税収減がいかほどだったかということです。リーマンショックが起きた二○○九年ですね、何と税収が当初予算と確定額を比較をすると、大体百十億減収となって、減収補?債の発行を百一億発行してそれで穴埋めしました。 今年の税収が当初予算千七百九十七億円ですから、数百億円という規模での県税等の収入の減が想定されます。現状の減収補?債の交付税措置の割合をさらに上げるように国に求めるべきだと思いますけれども、再度お尋ねしたいと思います。 それで、医療体制についても幾つか前向きな答弁もありましたが、二つだけお尋ねしたいと思います。 行動計画についてです。国が改定をしたら改定については検討するというふうな答弁でございましたが、その上で広島県は二○一三年十二月に、新型インフルエンザ等の対策行動計画を策定しましたが、今回、新型コロナウイルス感染症対策実施要領というのを三月十六日に策定し、四月九日に見直しも行っていらっしゃいます。 鳥取県も二○一四年に新型インフルエンザ等対策行動計画を策定しましたが、新型コロナウイルス感染症対策行動計画を三月二十七日に策定して、それをもう二回改定をされて、最新の科学的な知見を取り入れて適宜見直し等されております。 この今の現行の新型インフルエンザ等の(掲示)対策行動計画ですね、今山口県が、これがあるからということなんですけれども、これの七ページに本県の新型インフルエンザ流行規模の推計というのが出ておりますが、これは全く数が違うわけですね、私、さっき最悪の事態を想定すべきだということを言いましたが、やっぱり重症患者が二千八百余生まれることなども盛り込んで、それをどうするかという大本のやっぱり行動計画は、国の改定を待たずに今つくるべきではないか。 例えば、緊急事態宣言等の対応についても明記されていませんし、壇上でも言いましたけれども、PCR検査などについても、概念はインフルエンザという概念ですから、書かれていないわけですね。そしてこの歴史的な状況をしっかり今後検証するという意味合いからも、やっぱり山口県として新型コロナウイルス感染症に対する行動計画を策定すべきと思いますが、再度お尋ねしたいと思います。 PCRの問題についてでございます。 体制を一定強化されていることは評価をした上で、国は、この二十八日に地域外来・検査センター運営マニュアル第一版を明らかにしました。日本共産党の志位委員長も、昨日国会で不十分だと指摘もしましたけれども、このセンターの運営費は、国が新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金を出すんだと、都道府県が負担した分は地方創生臨時交付金で措置するんだというふうに言われています。 先ほど壇上で指摘をしたように、全国で三十四県ぐらいがもう地域外来・検査センター、今の検査を医師会等に委託をして、センターをつくるっていうんですよね。今の患者数等々は、まだ比較的少ないですけれども、今後、爆発的な発生が山口県内で起こらないとは言えない。やっぱり県として地域外来・検査センターを設置をすべきだと、今、国が有利な財政措置もしているわけですから、やっぱりここ踏み出すべきだというふうに思います。再度お尋ねしたいと思います。 岩国基地の問題です。 岩国基地の米軍関係者、空母艦載機部隊移駐後、一万三千人、そして人口の一割強が米軍関係者と言われています。 こんな中、米海軍協会という協会の二十三日のニュースで、米海軍横須賀基地所属の原子力空母ロナルド・レーガンで、新型コロナウイルスの感染者が十六人発生したと、やっぱり空母艦載機部隊が駐留する米軍岩国基地に影響はないのかと、岩国市民を中心に大変心配が高まっています。今、答弁がありました米軍岩国基地において感染者が発生した場合には、日米合同委員会の覚書によって、公衆衛生上必要な情報は岩国の健康福祉センターに来ることになっている。しかし、寄せられた情報は今ないということであります。 しかし、二つの事実を私は指摘をします。一つは、三月三十日に米国防総省が個別の事案を非公開でするという方針を発表しました。そして、横須賀基地の状況がどうかということで、私は今日昼休みに、横須賀市の保健所に電話してみました。横須賀市には保健所があるので、横須賀基地で起こった情報は横須賀市保健所に届きます。 先ほど担当者に確認したところ、三月下旬、米国防総省の判断と軌を一にして、外務省から協議の依頼が来たと、今後、提供された情報については公開しない場合もあると、だから、今、議員さんに感染者の状況についてはあるかないか答えることができない、答えたわけです。 なら、岩国市も一緒ならば、今情報が来ていないけれども、患者がいるのかもしれないというような疑念が私の中にあるわけですが、では、米軍岩国基地は先ほどの日米合同委員会の覚書に沿って、ちゃんと新型コロナウイルス感染症の情報は当該地域の保健所に情報提供する、岩国の保健所に情報提供すると言っているのか、再度確認をしたいというふうに思います。 最後に、暮らしの問題として、一点だけお尋ねをしたいと思います。 友広議員さんの質問に、知事も適宜適切な追加対策を行う必要があると考えているという総枠の答弁されました。それも受けてなんですけれども、今日各新聞全部一面トップは、新型コロナウイルスの特措法に基づく緊急事態宣言が政府一か月程度延長するだろう。なおかつ、その延長は全国一斉も視野に入っているものだと、全ての新聞がほぼ同じような報道しましたですね。これ知事お読みだと思います。 緊急事態宣言が全国一斉に延長された場合、五月六日までとされている休業要請を延長するお考えなのか、お尋ねします。そして、この休業要請を延長した場合、休業要請協力金を再度支給することを検討すべきと思いますけれども、お尋ねをして、私の二回目の質問を終わります。(拍手) 副議長(藤生通陽君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)藤本議員の再質問にお答えします。 まず、減収補?債の元利償還金に対する普通交付税算入率を七五%から引き上げるよう要望すべきではないかとの再質問にお答えします。 減収補?債は、元利償還金七五%に相当する額について、後年度、普通交付税の基準財政需要額に算入することとされています。その算入率につきましては、普通交付税の精算措置としての性格を有していることに鑑み、基準財政収入額の算定との均衡を図ることとされています。 県といたしましては、先ほど知事が申し上げましたとおり、地方が持続可能な財政運営を行えるよう減収補?債の制度の拡充につきまして、全国知事会等を通じて引き続き国に要望してまいりたいと考えております。 次に、仮に国の緊急事態宣言が全国に延長された場合、五月七日以降、休業要請を延長するのか、また、休業要請を延長する場合、追加で支援を行うべきではないかとの質問にお答えをいたします。 改めて休業要請をするかどうかにつきましては、国の緊急事態宣言の延長の有無等を見極めて判断する必要があり、現時点ではお答えはできません。 副議長(藤生通陽君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)藤本議員の再質問にお答えをいたします。 まず、行動計画についてです。広島、そして鳥取の事例を紹介されて、国の計画を待たずに策定すべきじゃないかというような御質問でございます。 行動計画は、未発生期、海外発生期、それぞれのフェースごとに国、都道府県、市町村それぞれの役割に応じて取るべき基本的な対策を定めたものでございます。 特措法におきましても、具体的な対策につきましては、基本的対処方針によるということになっておりまして、この基本的対処方針に基づきまして具体的な対策を講じるということが現状に即した実効性の高い、そして有効であると考えておりますので、計画の改定ということではなくて、この対処方針に基づいて県の対策等を検討していきたいと、このように考えております。 それから、PCR検査ですけれども、全国の三十四県がセンターをつくる方向で動いているということを紹介された中で、県としてもそういった地域外来・検査センターをつくったらどうかといった御質問でございます。 PCR検査につきましては、先ほど答弁いたしましたけれども、検査件数六十件からトータルで百六十件大幅に拡充をしてまいります。そして、やはり感染拡大防止のためには、保健所に設置した帰国者・接触者相談センターを通じまして、個々の行動歴を確認して感染経路を特定していくという方法が有効である、こういったふうに考えておりますので、県といたしましては、保健所が関与した検査体制を現在のところ維持していきたいと、このように考えております。 副議長(藤生通陽君)藤田総務部理事。 〔総務部理事 藤田昭弘君登壇〕 総務部理事(藤田昭弘君)米軍岩国基地で感染者が発生した場合の通報と公表についての再質疑にお答えします。 感染者が発生した場合の岩国健康福祉センターへの通報、これについては米軍岩国基地との間でこれまで繰り返し確認しておりまして、米側は十分認識しております。 また、横須賀の例を出されて公表のことを言われましたけれども、米軍岩国基地とはこれまでの情報交換を通じて、感染者が発生した場合に公表するということを確認しているところです。