委員長報告
議長(柳居俊学君)総務企画委員長 篠﨑圭二君。 〔総務企画委員長 篠﨑圭二君登壇〕(拍手) 総務企画委員長(篠﨑圭二君)総務企画委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について、御報告を申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第一号及び第二号のうち本委員会所管分並びに議案第五号から第七号までの議案五件については、全員異議なく、いずれも可決または承認すべきものと決定いたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、新型コロナウイルス感染症について、 五月五日を最後に、県内での感染は確認されていないが、再度の感染拡大も予想されることから、長丁場の対応が必要になることが想定される。 県民の命とともに経済も守っていくためには、県が組織を挙げて的確な対応を講じる必要があるが、新型コロナウイルス感染症の第二波に備え、どのように対応していくのかとの質問に対し、 東京都での連日の感染者発生などを見ると、現在も安心できる状況にはないことから、山口県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催し、第二波に備えるため、感染状況の継続的監視、PCR等検査体制の強化、医療提供体制の拡充等感染拡大に備えた対応や、県内経済の回復に向けた消費需要の喚起対策などの対応方針を確認したところであり、県民の命と生活を守ることが第一との認識の下、市町や企業、関係機関と連携し、感染症の拡大防止と社会経済活動の両立に取り組んでまいりたいとの答弁がありました。 また、新型コロナウイルス感染症対策に取り組むため、行財政構造改革の一時凍結が行われたが、感染症収束後は、新たな視点で行財政構造改革に取り組む必要があるが、県として、どのように考えるのかとの質問に対し、 新型コロナウイルス対策への集中投資の終了時期を見極めた上で、次期行財政構造改革を検討することとしている。 その際には、現行の改革の取組をベースとして、検討時点での県財政の状況や社会経済情勢、新たな政策課題への対応等を踏まえた検討を行うこととしたいとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 休業要請の効果と影響に対する評価、認識について ○ 情報関連対策チーム設置の狙いと取組について ○ 山口県業務継続計画に基づく県庁内の職員応援体制について ○ 県庁内での感染症防止対策と発生した場合の業務継続体制について ○ 行財政構造改革のこれまでの成果と財源調整用基金の状況について ○ 市町移管等の協議が中止された施設の指定管理契約について ○ 県職員の懇親会の開催基準について ○ コロナ禍を踏まえた地方移住等の促進について ○ 補正予算の応援給付金について などの発言や要望がありました。 次に、新型コロナウイルス感染症の拡大が、維新プランや第二期総合戦略、産業イノベーション戦略などの計画に影響を及ぼしているが、どのように取り組んでいくのかとの質問に対し、 維新プランや第二期総合戦略については、感染の拡大状況や社会経済の動向を踏まえながら、事業の実施方法等を臨機応変に見直すことにより、落ち込んだ経済状況を回復させるとともに、計画の所期の目的の達成と成果の確保に最大限取り組んでいきたいと考えている。 一方で、東京一極集中の是正や、社会全体のデジタル化などは、このたびの感染拡大を契機として取組を加速化させることにより、今をチャンスに変え、より大きな成果を目指していくべきと考えている。 また、近く取りまとめられる、国の骨太の方針や、まち・ひと・しごと創生基本方針における社会変革の方向性にも的確に対応していく必要がある。 県としては、維新プランと総合戦略の基本的な方向性は維持しながら、こうした状況の変化を計画の推進に的確に反映し、取組について必要な見直しを図りながら、県づくりをしっかりと進めてまいる。 また、産業イノベーション戦略について、県内企業は大変厳しい状況にあるが、本県の強みであるものづくりを中心とした高度な技術や産業集積を生かし、産業力を大きく伸ばす取組を着実に進めることが重要であり、5GやAI等の未来技術の活用等を積極的に進めるとともに、新たなニーズにも的確に対応し、本県産業力の強化に全力で取り組んでまいるとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ コロナ禍を踏まえた今後の産業戦略本部会議の開催について ○ ローカル5G、スマートファクトリーの取組について ○ 未来技術の事例創出、普及に向けた取組について などの発言や要望がありました。 次に、イージス・アショアの配備計画について、 防衛省は、六月十五日に配備のプロセスの停止を突然発表し、二十四日の国家安全保障会議で配備断念を決定したが、これまで、外部有識者会議を設置し、検討を行うなど真摯に取り組んできた萩市等に対し、誠意ある対応を国に求めるべきであるが、県としてどう考えるのかとの質問に対し、 今回のイージス・アショアの配備は、周辺住民の安全に関わる問題であり、しっかりと精査した上で説明を行うべきであったことや、ブースター落下の危険性が取り除けないのであれば、そうした場所への配備は受け入れらない旨を防衛大臣に伝えた。 今後、地元に対しては、防衛省の責任で丁寧な説明を行うよう求めていくこととしており、その際には、併せて今回の防衛省の対応について、安全対策に係る検討が不十分なまま地元に提案されたことは遺憾であり、二度とこのようなことがないよう強く申し入れたいと考えているとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ イージス・アショアの配備断念の経緯について ○ 国による地元説明の実施について ○ 配備断念と阿武町長発言との関連について ○ ブースターの敷地内への落下に関する発言の経緯について などの発言や要望がありました。 次に、米軍岩国基地関係では、 ○ 移駐後の騒音状況を踏まえた騒音対策について ○ 今回のFCLP、CQの訓練方法の要望について ○ FCLPの恒常的訓練施設の整備状況等について ○ 米軍岩国基地のコロナ感染防止対策について ○ 基地関係者の子供の基地外の学校への通学自粛要請等について ○ 岩国基地周辺地域の振興策に関する特別要望について などの発言や要望がありました。 このほか、 ○ 損害賠償の額を定めることに関する専決処分について ○ 知事記者会見における手話通訳について ○ 行政手続のオンライン化について ○ 県職員のリモートワーク実施状況について ○ 災害時の避難所に関する民間団体等との協定の締結について ○ 避難所における感染拡大防止対策について ○ 外出自粛下における施設入所者への選挙対応について などの発言や要望がありました。 終わりに、本委員会に付託された意見書案第一号及び第二号の意見書案二件については、採決の結果、いずれも全員異議なく、可決すべきものと決定いたしました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)