1 反転攻勢への挑戦について 2 県有施設におけるウイルス対策について 3 身近なコロナウイルス感染拡大防止について 4 コロナ禍における水資源について 5 その他
副議長(藤生通陽君)松浦多紋君。 〔松浦多紋君登壇〕(拍手) 松浦多紋君 皆さん、こんにちは。県民の誇りを育む会、松浦多紋です。 まずもって、新型コロナウイルス感染に対し献身的に取り組まれていらっしゃる、山口県内はもちろん、全国の医療従事者の皆様に対し衷心よりの感謝と罹患された皆様の一日も早い御回復、そしてコロナウイルス感染の終息を心から祈念申し上げます。 また、ゴールデンウイーク中、県内主要箇所において、新型コロナウイルス感染拡大防止の啓蒙活動に取り組まれた県職員の皆様に感謝申し上げます。 私も五月四日、午前中ではございますが、一緒に新山口駅に立たせていただき、休業日にもかかわらず啓蒙活動をされている県職員の皆様のお姿に感動と勇気を頂きました。 同時に、知事を先頭に、防災危機管理課をはじめとする多くの課の皆様の休みない懸命なお仕事に敬意を表します。 思えば、一年前の同時期は、令和スタートの時期で、日本中がお祝いムードとなり、来るべき東京オリンピック・パラリンピック開催に向け盛り上がっていたことが夢のように思います。 コロナ禍により、改めて自分たちの地域や国の経済、教育等の課題はもちろん、様々な諸問題を見ることができたと思います。起きてしまったコロナによる騒動を、これから先の全ての事柄にしっかり生かし、改めるべき点は改め、抱えている問題には挑戦することが必要、いや、本気になれば問題解決のために取り組むことができるのだと補正予算を見て実感しております。 それでは、通告に従い質問をさせていただきます。 初めに、反転攻勢への挑戦についてです。 新型コロナウイルス感染症をWHOが公衆衛生上の緊急事態と宣言したのが本年一月二十二日、今なお続いておりますが、世界はパンデミックに陥り、移動の制限、生活の自粛、経済の停滞が連鎖的に起き、その終息には一年以上を要すると予測がされています。 県内では、医療や介護の現場が逼迫し、県民の命や健康を守る専門職への物心両面の支援が不足しました。 また、観光産業、飲食業、テナント賃貸業、肉・牛乳を扱う生産者や流通・加工業者、野菜栽培農家などの小規模事業者、個人事業主などが深刻なダメージを被っています。 さらに、非正規雇用者の皆様への影響も大きくなっています。 感染拡大の局面では、それらの人々を救うため、緊急的な措置で急場をしのぐことが最優先されてきましたが、これからは中長期的視点に立ったときの反転攻勢の戦略を用意周到に準備すべき局面に来ています。 地方経済においては、これまで課題とされてきた東京一極集中を是正するチャンスが訪れたと思います。今回のコロナ禍によって過剰集積の大都市における「満員電車×都心のオフィスワーク」そのものが、現在問題となっている密閉・密集・密接な三密であり、天災であれ、感染症であれ、テロであれ、危機時のレジリエンス、逆境時に頑張れる心が著しく下がっている生活スタイルであることに、人々は気づいているのではないでしょうか。 一方、地方の現状は、生産性と賃金水準は低いが、住居費・生活費は安く、通勤時間も短い。そこで、驚くべき技術進歩と価格低減が進む新しいデジタル技術で生産性革命を実現できれば、大都市よりも豊かな生活圏を築くことができる可能性が高いと思います。 政府主導では、なかなか本格軌道に乗っていない地方創生が、今度は、意欲あるリーダーが率いる「地方自治体×民間活力」によって、持続性と拡大力を持つ真の地方創生が行えるのではないかと期待しています。 このことは、中山間地の持続的発展においてもプラスに働く可能性が大いにあると思います。元気な地方自治体の活性化がアフターコロナの時代の日本経済を牽引することになるのではないでしょうか。 医療・福祉においては、コロナ禍で私たちは医療崩壊や介護崩壊の危機に直面し、国主導で進められてきた地域医療構想や地域包括システム構想だけでは、県民の安心・安全を守り抜けないことを実感しました。 また、感染患者や医療関係者への心ない差別、偏見、誹謗中傷も大きな問題となり、非常事態時における県民の情報リテラシー──理解そして知識の課題が明らかとなったと思います。 教育においては、学ぶ機会や部活動の機会を奪われてしまった児童生徒、学生への支援が急務です。オンライン教育体制を整備することは、非常事態時でも学生の教育機会を保障するために必須であると認識いたしました。各教育委員会は、既存のルールにとらわれず、臨機応変に対処することが求められています。 また、教員の皆様の働き方改革や個別最適化された学びへの発展、学びたいときに学べる生涯学習など、コロナ禍を契機にSDGs、目標四、全ての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する、を今こそ前進させるべきです。 地域の伝統文化を継承するイベントやスポーツ活動が開催延期や自粛となったことに、地域コミュニティー意識の希薄化を懸念する声も少なくありません。 行政や公共インフラ関係においては、外出や移動、大勢での会合が規制されたことで、パンデミック時の対応の難しさを痛感させられました。 一方、通信環境インフラの重要性は明確となり、5G等の次世代通信システムの整備は、地方創生に欠かせないインフラであり、二○二○年度内にも、県内での運用ができるよう、早期に実現しなければならないと思います。長期的には、行く行くは首都代替機能を担えるレベルまでインフラ整備を進めていくことを視野に入れて取り組むことがチャンスだと言えます。 コロナ禍により、人々は、これまでの生活や仕事の在り方そのものを見直し、価値観と行動変容を強制的に見直さざるを得ない状況になっています。この未曽有の危機を経済、社会、教育システム変革へのチャンスに変えるためにも、今こそ反転攻勢への挑戦が求められていると思います。反転攻勢への挑戦ができる自治体とそうでない自治体では、今後十年で計り知れない格差が生まれることになるのではないか、そのような危機感すら感じています。 今取り組んでいらっしゃるやまぐち維新プランのその思いは、子供や孫、その先の将来世代に対して大きな責任を負っていると思います。経済・社会の在り方を改革し、出生数の減少と県外への人口流出に歯止めをかけるとともに、地域経済の成長力、生産性を高め、安全に安心して暮らせるまちをつくることに政策資源を集中投入すべきであると実感しています。まさしく反転攻勢への挑戦そのものだと思います。 新型コロナウイルスによって止まっていた時間は、将来のために勇気を持って様々なことを生み出し、改革するチャンスに気づくための時間であると感じました。ウイズコロナ、コロナとともに取り組む体制について、そのための補正予算、その補正予算を生かし、維新プランとともに対峙していくアフターコロナに立ち向かう県の取組をお伺いをさせていただきます。 まず、教育についてお尋ねいたします。 新型コロナウイルスの感染拡大による長期の休校の影響を踏まえ、児童生徒一人一台のPCやタブレットなどの端末の配備をはじめとする、県内全ての公立学校のICT環境整備や家庭でオンライン授業学習ができる環境の整備が急務とされています。 ICT環境整備については、県内の学校で差が出ないように進めていくためには、県教委と市町教委がしっかりと連携しながら対応していく必要があると思います。 また、休校があったことで、授業準備の共有も含めた教員の皆様の働き方改革への考え方、感染症対応の一環としても少人数教育が必要となったのではないかと思います。 これについては、補正予算において非常勤教員給与費に学力向上支援員の配置について予算確保していただいておりますし、昨年六月の私の一般質問において発言いたしました、学校業務支援員増員の必要性についても、結果的にコロナ禍の影響でもありますが、補正予算の中に組み込んでいただいております。 これは学校再開後の授業において、児童生徒が充実した学習ができるためのベースとなる取組であると考えます。こうした取組を基に、子供たちが健やかに成長していけるように、PTA活動の支援、家庭教育の支援なども必要でありますし、子供たち一人一人に個別最適化された学びを実現していくことが求められます。 そして、生きる力を育む教育環境、文化、芸術、スポーツ、地域交流等を通じた郷土愛が芽生える、山口の特色を生かした学習や活動が地域格差なく均等に行える体制の構築、また、オンライン教育の定着により、誰一人取り残されない教育の実現、そして、自分で課題を発見し解決していく人材を育成することにつながると思います。 そこでお伺いいたしますが、このたびの補正予算で組まれた非常勤職員給与費や学校業務支援員配置事業といった取組は、子供たちが充実した学習ができるためのベースとなる取組であることから、今年度のみではなく持続してこそ生きてくる取組であると考えますが、県の御所見をお伺いいたします。 次に、介護・福祉についてお尋ねいたします。 全国的に介護人材の不足が問題となっていますが、御高齢の方が増えていく山口県でも、今後、介護需要の増大が見込まれていることから、それを支える介護人材の安定的な確保が課題となっています。 これまで県では、介護を担う人材の安定的な確保に向け、福祉人材センターを通じた介護人材の確保や、介護職員の定着に向けた働きやすい環境づくりに取り組まれてきました。 しかしながら、このたびの新型コロナウイルスの感染拡大では、感染リスクが高い中で働く、介護現場の厳しい環境が明らかになりました。 私が話を聞いた介護職員の方も、介護施設では細心の注意を払い、感染しない、感染させないを徹底するため、介護の仕事はさることながら、マスクや消毒液、防護服の調達にも奔走されたとのことで、その御苦労は計り知れません。 山口県内では介護施設のクラスターを回避することができましたが、他県においては介護施設内でのクラスターが発生しており、いつ起きるか分からない施設内感染に、大きな不安があったと思います。 このため、今後の介護人材の確保や定着に当たっては、このたびのコロナを踏まえた取組が必要になると考えます。 まず、利用者のために感染リスクがある中、サービスの提供を継続していただいた介護職員の方々に感謝する慰労金を支給し、介護現場で働くことへの力強い応援をお願いしたいと思います。 また、介護現場で安心して働くことができる環境が、人材の確保や定着につながることから、在宅系サービスや施設住居系サービスなど、それぞれの環境に応じた徹底した感染症対策を進めていただきたいと思います。 それで県では、このたびのコロナを踏まえ、介護人材の安定的な確保や定着に向け、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 次に、情報通信インフラについてお尋ねいたします。 山口県単独事業で、新たな学びを実現する教育ICT推進事業で、オンライン学習支援サービスの導入とあります。この導入には切り離せないであろうものとして、先ほども述べさせていただきました5Gインフラ整備の加速化が考えられます。中山間地や過疎地域を含む高速情報通信網の整備は欠かすことができないと私は思います。 他県の話を交えながらで恐縮ですが、平成三十一年三月現在、光ファイバーの基盤整備率全国平均は九八・八%。一○○%に達している都道府県は唯一、神奈川県です。ちなみに、山口県は九四・九%。その昔、普及率ナンバーワンと言われた徳島県は九九・六%。 また、ケーブルテレビの普及率は全国平均が五三・八%。一○○%の都道府県はありませんが、全国一位が徳島県の九一・一%。山口県は六二・七%でした。 徳島県はその高い光ファイバー整備率、ケーブルテレビの普及率を生かし、平成十四年六月から行っている情報通信関連事業立地促進補助制度を使い、平成三十一年一月時点で二十二社二十九事業所が徳島県に進出し、千三百人以上の雇用が行われています。 また、とくしま集落再生プロジェクトの一環として、古民家等を活用して首都圏企業のサテライトオフィスを県内の過疎町村に設置し、東京とのテレビ会議等新しい集落再生モデルを構築し、六十社以上の進出がされているそうです。 コロナ禍により、在宅勤務によるテレワークが見直され、今まで以上にICTを活用した企業が大幅に増えると思います。 ICT活用による学習支援はもちろん、企業のニーズに応えることができる情報通信インフラの整備が急がれます。 5Gを活用した学習支援を実現化するためにも、中山間地や過疎地域の地域振興、企業誘致の切り札にするためにも、山口県内の光ファイバー整備を年度内に一○○%に限りなく近いレベルで達成する必要があると思います。 六月二十一日の山口新聞一面で報道されておりました。総務省が二○二一年度整備完了に向け、自治体や事業者が光ファイバー整備をする場合の費用を最大九割補助し、後押しされるとのことです。 教育ICT推進等に欠かすことのできない情報通信インフラの整備に対する県の御所見をお伺いいたします。 次に、県有施設におけるウイルス対策についてお尋ねします。 紫外線の中でも最も効果が高いとされているUV─Cを上部に照射し、自然対流により空気が循環することで、人がいる空間でも二十四時間三百六十五日、安心・安全に空気中の浮遊菌を殺菌し、空気環境対策ができる紫外線照射装置があります。 六月十九日のプロ野球公式戦開幕の前日、東京ドームの読売ジャイアンツの選手、監督、コーチ、スタッフのみならず、対戦チームに対しても、安心・安全な空間をひとしく提供することによって、両チームがより一層ゲームに集中し、ファンの皆様に熱戦を御覧いただけるような環境を整えることを目的として、東京ドームの選手エリアに紫外線照射装置が導入されたそうです。 また、この装置は慶應義塾大学病院、大分県立病院、岩手県立中部病院をはじめとする様々な医療機関、大分市保健所等の公共施設や事業所等に設置されています。 紫外線殺菌照射(UVGI)はCDC、米国疾病対策センター発行の、医療機関における結核菌の伝播予防のためのガイドラインでも空気感染対策に有効な空気清浄法として推奨されています。 紫外線照射装置は特殊なルーバー構造と独自の安全管理方法によって、人がいる空間でも二十四時間、安全に室内の空気環境対策をすることが可能であると伺いました。 また、第三者研究機関の実証試験により、実空間における浮遊菌減少という結果を得ています。この試験は試験用ボックスではなく、実際に人がいる生活する広さの空間で行われており、人がいる空間においての実用性も証明されています。また、医療機関をはじめ様々な施設においても実空間での浮遊菌検査を行い、浮遊菌減少の結果が得られているそうです。 コロナはもちろんのこと、季節性インフルエンザ等からその空間にいる人を、例えば先ほどから申し上げている紫外線殺菌照射を取り入れるといったウイルスから守る取組が、赤ちゃんから御高齢の方まで必要になってくると思います。 また、コロナウイルスの第二波、第三波と季節性インフルエンザ流行が、万が一同時に起こってしまったら、今以上のパニックを引き起こすかもしれません。山口県管理の施設において、ウイルス感染から県民の命を守るため、どのように取り組まれるのかお伺いいたします。 次に、身近なコロナウイルス感染拡大防止についてお尋ねします。 感染予防の七か条「みんなでたいさく」と非常に分かりやすい予防策を打ち出していただき、感染者は最小限の人数で抑えることができたと認識しております。主な対策としては、密を避ける、せきエチケットとしてのマスク着用、そして、小まめな手洗い。 最後の小まめな手洗いについては、広報広聴課が山口県のお知らせとして、ユーチューブに動画もアップされていますし、最も有効的な手段だと思います。 消毒液が全く手に入らなかった私は、晩冬から春先、そして初夏の今にかけて手洗いを頻繁に行っていますが、手を洗う場所での蛇口の開閉の形状の違いに気がつきました。ハンドル式とレバー式、またセンサーで感知し蛇口を一切触らずに出し止めが行える形状です。 私の地元防府市では、コロナウイルス感染拡大防止の観点から、全ての市有施設の洗面所等の蛇口をレバー式や自動水栓型へ、また、全ての学校の手洗い場等の五千か所の蛇口をレバー化することを決められています。 県庁内の水道の蛇口をはじめ、県有施設の蛇口、県立の学校の蛇口等は、県民はもちろん、不特定多数の多くの人が利用する施設だと思います。県有施設の水道の蛇口をハンドル方式からレバー式や自動水栓型に取り替えるだけでも、さらなる感染拡大防止につながると思います。 コロナウイルス感染拡大防止のため、県民の命を守るためにも、水道のハンドルをレバー式等に替える必要があると思いますが、今後の県の取組並びに御所見をお伺いいたします。 最後に、コロナ禍における水資源についてお尋ねします。 何度も述べてしまいますが、コロナウイルス感染拡大防止の一番の手法は、小まめな手洗いだと思います。今までの生活の中で小まめな手洗いという習慣は、今ほどなかったのではないでしょうか。私自身、季節性インフルエンザが流行し始めた時期からは意識的に手洗いをしておりましたが、夏季に今ほど意識して手洗いはしていなかったと思います。 さて、コロナ禍の緊急事態宣言の期間中行われた全ての学校の休校も終わり、学校が再開して約一か月がたとうとしております。新型コロナ感染拡大防止の影響で休校だった期間を取り戻すべく、各自治体で違いはありますが、夏季休業を削って奪われてしまった時間を取り戻すことが決まっています。教職員の方々の御苦労は計り知れません。保護者の一人として感謝を申し上げる次第です。 しかし、今までの八月といえば水が多く利用される時期だと思います。このコロナウイルスの感染拡大防止の取組が続けば続くほど、手洗いによる水の利用も増え、限りある資源である水不足がふと心配になってまいります。天の恵みでもある雨量を完全に予測することは不可能です。今年の冬の雪不足も耳にしています。 これから農繁期となり、水田に水を引き込む需要、工業用水の利用、通常の生活での水の使用。そこに今年は、コロナウイルス感染拡大防止のための手洗いによる大量の水使用。公共施設の蛇口がレバー式になっていれば感染拡大防止と水の大量使用を防ぐことの相乗効果は見込めますが、夏季休業中に稼働する学校等の水の利用も、かなりの量になると思います。 過去に取水制限になった自治体はもちろん、過去に取水制限を経験したことがない自治体も、水不足に対する備えは必要だと思います。 山口県管理の二十二のダムの貯水率等大変気になりますが、山口県内の水道事業における水不足への対策並びに取組について御所見をお伺いいたします。 最後に、一言申し上げさせていただきます。 本県の先人たちはピンチをチャンスに変え、本県のみならず、日本の礎をつくられ、日本の発展に御尽力されてこられました。令和の現在、人口減少局面の本県で、コロナウイルスという未知の脅威というピンチに立ち向かいながら、魅力ある山口県を、誇れる山口県をつくっていくことこそ、今を生きる私たちの使命であると認識し、県民の立場に立った取組、県民の皆様が安心して生活できる環境づくりが必要だと、改めて強く感じた次第です。 コロナウイルスは脅威ではありますが、教訓として捉え、今こそチーム山口県でコロナに向かっていきたいと思います。 御清聴ありがとうございました。(拍手) 副議長(藤生通陽君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)松浦議員の御質問のうち、私からは介護・福祉についてのお尋ねにお答えします。 介護現場においては、全国的にクラスター事例が多数発生するなど、感染リスクが懸念される中、施設職員の皆様の御尽力により、これまで県内の介護施設での感染は発生しておらず、事業を継続していただいています。 この間、感染防止対策を講じながら、業務に従事していただいた職員の皆様に感謝を申し上げるとともに、これまでの御労苦に対して、慰労金を支給することとしています。 私は、新型コロナウイルス感染症が終息を見ていない中にあっても、介護人材の安定的な確保・定着を図っていくためには、介護職員が安全に働くことのできる就業環境を整えていくことが極めて重要であり、その取組が職員の士気の維持や、安心して介護分野への就業を選択していただくことにもつながると考えています。 このため、県では、感染管理の専門家等を活用した、施設での研修や実地での助言、マスクや消毒液等の衛生資材の備蓄など、介護施設における徹底した感染防止の体制づくりを支援し、安全な就業環境の整備に取り組んでいます。 また、福祉人材センターが実施する職業紹介やインターンシップの事前説明会などにおいて、求職者や学生などに対し、このような介護施設の感染症対策を十分に説明し、安心して就職を目指していただけるようPRに努めてまいります。 私は、こうした取組を通じ、これから参入する方も含め、介護現場で働く方々が今後も意欲を持って働ける環境を整備し、介護人材の確保・定着に積極的に取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(藤生通陽君)平屋総合企画部長。 〔総合企画部長 平屋隆之君登壇〕 総合企画部長(平屋隆之君)反転攻勢への挑戦に関する御質問のうち、情報通信インフラについてのお尋ねにお答えします。 県では、これまで、県民生活の向上や地域振興につなげるため、高速大容量の光ファイバー網であるやまぐち情報スーパーネットワーク(YSN)を整備し、教育や医療、産業等の多様な分野で、その活用を進めてまいりました。 また、YSNを基幹網として、ケーブルテレビ事業者等による通信網の拡張を促進するとともに、従来、条件不利地域を対象としていた、光ファイバー整備に対する国の補助事業の活用を市町に働きかけるなど、県内の高速情報通信環境の整備に取り組んできたところです。 こうした中、このたびの国の補正予算では、新型コロナウイルスへの対応を進めながら、新たな日常に必要な情報通信基盤を整備するため、光ファイバー整備の補助対象が市町の希望する全地域に拡大をされ、財源措置も拡充されています。 県としても、新型コロナウイルスに対応した新しい生活様式の普及・定着を図っていく上で、さらには、これを契機に、企業におけるテレワークやオンライン教育、遠隔医療等の取組を加速し、地方創生を推進していくために、情報通信インフラの整備が一層重要になるものと考えています。 このため、現在、市町や通信事業者に対し、拡充された国の補助事業の活用を働きかけているところであり、今後も、全県における高度情報通信インフラの整備に向けて、取組を進めてまいります。 副議長(藤生通陽君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)県有施設におけるウイルス対策についてのお尋ねにお答えします。 県管理の施設、特に県民の皆様が利用する公共施設においては、その安心・安全の確保を最優先に管理運営を行う必要があります。 このため、このたびの新型コロナウイルス感染症への対応に当たっては、感染拡大防止の観点から、まずは、施設の休館や貸出中止などの措置を講じ、業種ごとに策定された感染拡大予防ガイドライン等を踏まえ、各施設において感染予防対策を進め、その準備が整ったものから、順次、利用を再開してきたところです。 例えば、県立美術館においては、アルコール消毒液の設置や来館者へのマスク着用の要請、混雑緩和のための入館制限などの対策を講じた上で、展覧会を開催しています。 なお、お示しの紫外線照射装置については、新型コロナウイルス感染症の感染予防対策として、現時点では、県管理施設へ導入する予定はありません。 本県においては、五月五日を最後に、新型コロナウイルス感染症の新たな感染者は確認されていませんが、今後、県内において、感染拡大の傾向が見られる場合には、必要に応じて施設の休館などの感染拡大防止策を講じていくこととしています。 県としては、県管理施設におけるウイルス対策について、県内における感染状況に応じ、必要な対策を講じることとしており、多くの方々が安心して県管理施設を利用できるよう、適切に対処してまいります。 次に、身近なコロナウイルス感染拡大防止のうち、県有施設に係る水道蛇口のレバー式等への改修についてのお尋ねにお答えします。 水道の蛇口をハンドル式から自動水栓に切り替えることは、これまでも節水の観点などから進めてきたところですが、新型コロナウイルス感染拡大防止のためにも有効な取組と考えています。 現在、庁舎やセミナーパークなどの公の施設には、ハンドル式の水道の蛇口も一定数残っており、県としては、不特定多数の人が利用する施設などから、順次、非接触型の自動水栓を整備することとしています。 副議長(藤生通陽君)神杉環境生活部長。 〔環境生活部長 神杉さとみさん登壇〕 環境生活部長(神杉さとみさん)コロナ禍における水資源についてのお尋ねにお答えします。 水道事業における水不足の対策については、水道事業者である市町において検討されるべきものであり、その対策等について、県は、適時的確な情報把握に努めているところです。 現時点では、水道事業者から水不足に関する報告は受けていませんが、今後、広域的に著しい水不足の発生が懸念される状況になった場合には、県庁内に渇水対策を検討する体制を整え、取水制限や給水応援などについて、関係者との調整や助言を行っていくこととしています。 副議長(藤生通陽君)繁吉副教育長。 〔副教育長 繁吉健志君登壇〕 副教育長(繁吉健志君)反転攻勢への挑戦についてのお尋ねのうち、教育についてのお尋ねにお答えします。 県教委では、平成二十一年度から、学力向上支援員を継続して配置するとともに、平成三十年度からは、学校業務支援員を配置する市町教育委員会を支援しています。 これに加え、このたびの補正予算において、学力向上支援員を増員し、臨時休業に伴う未指導分の補習等に当たることとしています。また、教員の業務負担を軽減するための学校業務支援員についても増員することとしています。 しかしながら、今回の増員は新型コロナウイルス感染症対策のための特別な措置であり、来年度以降の制度の継続や配置人数については、今後の国の動向を注視してまいります。 次に、身近なコロナウイルス感染症拡大防止のうち、県立学校施設に係る水道蛇口のレバー式等への改修についてのお尋ねにお答えします。 県立学校においては、これまでも、特別支援学校や、来校者の利用が想定される手洗い場について、バリアフリーの観点から、レバー式の蛇口を導入しています。 また、学校の新築や改築等の際には、衛生上の観点から、全てのトイレの手洗い場に非接触型の自動水栓を整備するとともに、ホールなど来校者が利用する手洗い場にはレバー式の蛇口を整備しているところです。 県教委といたしましては、限りある財源の中で一律に対応することは難しいと考えておりますが、このたびの国の第二次補正予算の中で創設された補助事業も活用しながら、非接触型の自動水栓やレバー式の蛇口への交換など、各学校における感染症対策を進めてまいります。 副議長(藤生通陽君)本日の一般質問及び提出議案に対する質疑は、これをもって終了いたします。 ───────────── 副議長(藤生通陽君)以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。 本日は、これをもって散会といたします。御苦労さまでした。 午後二時四十分散会