1 竹林の利活用について 2 教育ICT推進事業について 3 8050問題について 4 イージス・アショアについて 5 上関原発について 6 その他
───────────── 午後一時開議 副議長(藤生通陽君)休憩前に引き続き会議を開きます。 ───────────── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第三号まで及び第五号から第十一号まで 副議長(藤生通陽君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第三号まで及び議案第五号から第十一号までを議題とし、質疑の議事を継続します。 宮本輝男君。 〔宮本輝男君登壇〕(拍手) 宮本輝男君 こんにちは。社民党・市民連合の宮本輝男でございます。 新型コロナウイルスは日本だけでなく、パンデミックで世界的に広がり、亡くなられた方の御冥福をお祈り申しますとともに、療養中の方の一日も早い御回復を衷心より願っております。 また、県からの不要不急の外出の自粛要請に対して御協力をいただいた県民の方々にお礼を申し上げます。 また、山口県内で今なお続いている新型コロナウイルスで医療業務に就かれて、県民の命を守ってくださった医療関係者の皆様、高齢者、障害者などへの介護サービスを提供された方々、仕事をどうしてもしなくてはならない方への子供を見ていただいた幼稚園、保育所、放課後児童クラブや子供養護施設の方々に衷心より感謝を申し上げます。 また、そういった方々に対して慰労金や応援給付金が支給されます。そういった方々と同様に、山口朝鮮学校付属幼稚園の先生方にも応援協力金の支給の対象となるように、せめて当事者とよく相談をしていただきたいというふうに思います。 一方、新型コロナウイルスの影響で、売上げが減少した各業界の企業、とりわけ財政の体力が弱い中小零細企業や、働く人たちが今回の補正予算によって一日も早い以前のような日常生活が戻ってくることを切に望みます。 それでは、誰もが安心して働き続け、暮らし続けられる山口県を目指す立場から、通告に従いまして質問をいたします。 最初に、竹林の利活用についてです。 繁茂した竹林の伐採及び再生竹林の除去等により、自然林への回復を誘導し、森林の有する多面的機能の発揮を図りますという目的で、繁茂竹林整備事業が進められています。 平成三十年度山口県森林・林業統計要覧によりますと、竹林の面積は山口県の民有林面積の全体四十二万五千四百十ヘクタールのうち、三%の一万一千九百六十六ヘクタールを占めています。 手入れが行き届かず荒廃が深刻化する森林を、健全な姿で次の世代へ引き継ぐため、森林の整備を目的とした、やまぐち森林づくり県民税を平成十七年四月一日から導入され、平成十七年以降一万一千六百十三ヘクタールから平成三十年度の一万一千九百六十六ヘクタールと、ほぼ横ばい状態になっていますが、全国第四位の竹林面積があります。 やまぐち森林づくり県民税を活用された竹林の整備や、竹の利活用も県内の多くの地域、そして団体で取り組まれています。そして、ボランティアさんの育成にも力を入れられております。 私は、個人的なことで大変恐縮なんですが、山の中で生まれ育ち、身近に竹がありました。籠やざる、遊ぶにも竹製のそりやスキーも自分で作っておりました。懐かしいところでは、ソフトボールを竹バットでやっておりました。 米を乾燥させるときにもはぜ掛け、わらを積むときのとしゃくにも使われていました。そして、風呂やかまどの火のたきつけに使う枯れ枝を集める際に山に入り、あるいは植林のための下刈り、中刈りの際に竹を切る、タケノコを取る、そういう日常でありました。 山口県では、竹製品の生産量は、タケノコは平成二十六年の百七十四・五トン、多少の増減がありながら、平成三十年は百四十・一トン、竹材は同じく六万三千束が二万七千三百束、竹炭は六十トンが二十八年を底になるものの平成三十年は四十二トンとV字曲線になっております。 近年では、竹製品はプラスチック製品に押され、加工品が少なくなっています。もうかる竹林の伐採と同時に、もうかる竹の産業化が今後とも重要なことと思います。 タケノコは宇部市北部の吉部地区では、タケノコの採取から加工出荷まで一連の工程をされております。また、同じく宇部市の旧小野中学校を利用した、竹LABOでは、竹に関する多様な取組を行う主体──ステークホルダーと言いますが、それと地域が連携し、竹資源を活用した商品化・ビジネス化に取り組むことで、さらなる展開・拡大を図っていきますと、市のホームページで紹介されております。 これまでに県は、竹を使用したバイオマス発電、竹の家具等への取組の支援をされていますが、第一点として、タケノコや新たな竹材としての加工品だけでなく、二次製品の開発への技術支援、販路・消費拡大に向けて、今後どう取り組まれていくのか、お伺いをいたします。 第二点として、そういう事業者に対しての助成などの財政的な支援はどうされているのか、お伺いをいたします。 第三点目です。林野庁のホームページに、国において平成三十一年(二○一九年)三月に、森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律が成立しました。これにより、森林環境税、令和六年(二○二四年)度から課税、及び森林環境譲与税、令和元年(二○一九年)度から譲与が創設されました。 また、森林環境税は、個人住民税均等割の枠組みを用いて、国税として一人年額千円を市町村が賦課徴収することとされております。 そこで、これまでのやまぐち森林づくり県民税の延長期限が終了する令和六年度から、国の森林環境税が一年ほどダブってはおりますが、徴収されますが、令和七年度以降の県民税の扱いはどのように考えておられるのか、お伺いします。 第四点目として、現在支援を受けておられる事業者からの不安として、現在行われている繁茂竹林整備事業に変更があるのかないのかをお伺いいたします。 次に、新たな学びを実現する教育ICT推進事業についてです。 六月補正予算で、総額五十億一千百七十三万二千円の補正予算が上がっています。 大ざっぱに言えば、ICT教育とは、パソコンやタブレット端末、インターネットなどの情報通信技術を活用した教育手法のことです。 「教育の情報化に関する手引」検討素案では、小学校の段階では、基本的な情報機器の操作や適切な情報活用の学習活動、情報モラルを行い、中学校では、適切かつ主体的・積極的な情報活用の学習活動及び情報モラルを充実させるとなっています。 小学校の卒業時に一定水準の情報活用能力を身につけさせるためには、具体的で検証可能な基準となる指標が必要である。これは中学校でも同じで、中学校の卒業時に一定水準の情報活用能力を全ての生徒に身につけさせ、高校での情報教育に継承するためには、中学校卒業時の基準となる指標が必要になると書かれています。 文部科学省は六月二十四日、中学生のスマートフォンの学校への持込みの条件として、原則禁止としながら、一、管理方法や紛失などが起きた際の責任を明確にする。二、閲覧対象を制限するフィルタリングを保護者の責任で設定。三、危険性や正しい使い方を適切に指導の三点を提示しました。 この結果、小学生は今後とも使用禁止、中学生は原則禁止で三条件の下、持込みを認めるのが妥当と結論づけました。高校生は校内使用制限となっています。 一方で、先日、SNSで女子プロレスラーが誹謗中傷を受けて自死するという痛ましい事件が起きています。顔が見えない分だけ、時には今回の事件のように誹謗中傷する内容が書き込まれやすく、大人だけでなく子供も情報モラルが問われています。 生徒一人一人に一台端末の整備がなされ、学校での通常授業はもとより、今後、新型コロナウイルスなどの感染症が発生したとき等のために、家庭学習で活用とありますが、改めて情報モラルの教育はどのようにされるのか、また、家庭学習における個人管理、破損した場合はどうされるのか、お伺いいたします。 政府の補正予算で、全国の公立学校のタブレット端末の配備が行われ、私立学校も同様に整備されると思います。 以前、各自治体が端末機導入の際、かなり少額で業者が端末の落札したものの、メンテナンスやプログラムソフト等のバージョンアップにおいて高額の料金を支払われたとの現実があります。今はないでしょうが、今回の入札方法、そして配備時期などをお伺いいたします。 また、普通教室を中心に無線LANを整備とありますが、電磁波過敏症の方は、人口の六%と推測されています。タブレット使用時には、使用前後や定期的な健康調査を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。 三点目の八○五○問題についてです。 これと同様な質問を諸先輩方がされてきたのは承知しております。今回は私なりに質問や問題提起を行ってみたいと思います。 子供が中高年になって、高齢の親が先に死んだとき、残された子供はどうなるのだろうかという不安があります。 障害者の家族を持つ家庭にアンケート結果では、いろいろ不安が出された中で、最上位の中の一つに、高齢の親が先に死んで、残された障害がある子供への不安がありました。 しかし、障害者へはかなりの割合で家庭状況が行政によって把握されていますし、目配り、公的福祉サービスはかなり行われております。 しかし、現在問題になっている八○五○問題は、表面に出ていない、行政が把握し切れていない、就労できなくて家庭にひきこもり、家庭の収入が親の年金だけという問題です。まさしく障害者の問題と一緒で、親が死んだ後の子供はどうなるのだろうかという不安です。 ひきこもりは障害ではなく、公的福祉サービスは受けられません。高齢の親が、無職あるいは無業の中年の子と同居しているうちに、社会的につながりがなくなり、困窮状態で親子で孤立死と見られる事件で、二○一六年から一八年までで全国で二十八名亡くなられています。 ひきこもりは、山口県精神保健福祉センターによると半年以上、学校や職場に行かず、家族以外との親密な対人関係が持てない状態が半年続いている場合をひきこもりの状態と言います。中でも、精神疾患がその主な原因とは考えにくい場合を社会的ひきこもりと言いますと定義されております。 内閣府は昨年、自宅に半年以上閉じ籠もっているひきこもりの四十から六十四歳が、全国で推計で六十一万三千人いるとの調査結果を発表しました。七割以上が男性で、ひきこもりの期間は七年以上が半数を占めていました。十五から三十九歳の推計五十四万一千人を上回り、ひきこもりの高齢化・長期化が鮮明になっています。中高年層を対象にしたひきこもりの調査は、今回が初めてでした。 そこで、山口県に換算すると、人口比では山口県は全国の人口の一%ですから、単純に推計すると、四十から六十四歳が六千百人余り、十五から三十九歳までが五千四百人となり、合計一万一千五百人に上ります。 四十から四十四歳の層では、就職活動の時期にひきこもりが始まった人が目立ち、いわゆる就職氷河期だったことが影響した可能性もあるのではないかと思われます。ひきこもり期間は、三年から五年が二一%で最多で、七年以上となる人が合計で約五割を占め、三十年以上も六%いたということであります。 問題は悩みに関して、誰にも相談しないという回答が四割を超えていました。その結果、昨年の川崎市の通り魔事件や練馬区の元事務次官による事件などで、八○五○問題がにわかにクローズアップされてきました。 一方で政府は、就職氷河期世代支援プログラムの中で、基本認識として、いわゆる就職氷河期世代は、現在、三十代半ばから四十代半ばに至っているが、雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った世代であり、その中には希望する就職ができず、新卒一括採用をはじめとした流動性に乏しい雇用慣行が続いてきたこともあり、現在も、不本意ながら不安定な仕事に就いている無業の状態にあることなど、様々な課題に直面している者がいる、全ての世代の人たちが希望に応じて意欲・能力を生かして活躍できる環境整備を進める中で、これら就職氷河期世代への本格的支援プログラムを政府を挙げて、また、民間ノウハウを最大限活用して進めることとしたとされています。 十五歳から三十九歳までの若者とは違った支援策が必要で、地域若者サポートステーションは、支援対象の年齢の上限が三十九歳から引き上げられ、四十歳代までを支援するようになりました。 このように八○五○問題が大きくクローズアップされてきたり、中高年のひきこもりの実態が少し見えてきた中で、就職氷河期支援プログラムが作成されています。中高年のひきこもり対策に当たっては、第一ステップのひきこもりの状態で家族との関係、第二ステップの家族以外の関係、第三ステップの集団への参加、第四ステップの段階的社会参加といったステップに沿った支援に対して、これまで以上により細やかに寄り添うことが重要になってくるのではないでしょうか。県としては、この問題をどういうふうに捉え、支援を実行されていかれるのかをお伺いいたします。 四点目のイージス・アショアについてです。 六月十五日、河野防衛大臣はイージス・アショア配備計画をブースターのソフト面とハードの面で追加費用が二千二百億円程度かかり、完成するまでに十年以上かかることを理由にプログラムを停止すると発表し、事前に知事をはじめ萩市長、阿武町長に説明がありました。 私はインターネットニュースで見たときに、驚きと安堵が交錯いたしました。 地域住民の方が不安に思っておられ、私たちが強く訴えていたブースターの危険性がまさしく的を得ていたものでありました。 反対をしてきた住民の皆さん方に喜びの声が新聞などで報道されていました。ある御婦人の声が印象に残っています。停止を聞いて、いつも見慣れている目の前の景色が変わったという言葉。 そもそもイージス・アショアは、バイ・アメリカン──アメリカ製品を買おう──の爆買いで、官邸主導で導入が決められ、二○一八年に秋田の新屋演習場と萩のむつみ演習場が候補地として挙げられ、一八年十月から調査が始まり、一九年五月に適地との方向性を出しました。 しかし、地元理解が大前提と言いながら、調査データの誤り、説明会での職員の居眠り、住民の不安に真剣に向き合う説明会ではなく、国の方針を納得させる、従ってもらうという説明会だと住民の方が話していました。 秋田県では、県や秋田市をはじめ多くの県民が反対をしていました。 当初から日本での配備予定のイージス・アショアは完成しておらず、開発コストが高くなる懸念性が指摘され、六千億円から八千億円になると言われており、音速の五倍から十倍の超高速で飛来してくるミサイルや、超低空で飛来し、目標物の直近で急上昇し、目標物に向かって落下するミサイルには対抗できないとも言われ、システム自体が旧式化してきていると疑問視されていました。 配備計画断念を受けて知事は、住民の安心・安全が確保できないなら配備は認められないと河野大臣に伝えると言われていました。そう思われるなら、なぜもっと早い段階で、住宅区域へのブースターの落下の危険性や電磁波による健康被害、建設による地下水や汚濁水の影響による農業への被害を訴えている住民に対して耳を傾け、寄り添われなかったのかをお伺いいたします。 また、多くの住民が配備されることへの不安を訴える中で、ブースターに関しては虚偽とも思われる説明を幾度ともなく繰り返したことに対し、知事、市長、町長だけでなく住民の方々におわびと説明を求めるべきではないでしょうか、お伺いいたします。 また、配備賛成・反対で地域に出たしこりを、県としてはどのように捉え、修復に取り組まれるのか、お伺いします。 イージス・アショア建設に伴い地域振興にもなると思っておられた方もあるようですが、今後、当該地域の地域振興をどのように考えておられるのか、お伺いします。 最後に、上関原発です。 二○二○年一月十六日付の山口新聞によると、新規制基準の導入で、全国の商用原発で稼働や維持費に十三兆円、内訳は維持費が七兆二千三十三億円、安全対策費が五兆四千四十四億円、廃炉十七基の解体費が八千四百九十二億円であり、維持費は今後毎年必要で、十一社の合計で年間一兆円規模が積み上がる見通しだということであります。 昨年十月三十一日の記者会見で清水社長は、原子力発電所内での耐震性が低い施設の補強や防火対策の追加などが必要になり、安全対策工事の総費用も五百億円増やし、計五千五百億円の見通しに引き上げたと語っています。対策完了時期の見直しは一八年十月以来で七回目になっています。 最近では、二号機の安全審査が完了不確定のため、再稼働は見通しが立たないとしています。 また、島根三号機は、二○一三年時点で五千億円弱の建設費がかかり、現在では建設費が公表されていないので定かではありませんが、それ以上の費用がかかっているものと思われますが、全て消費者の電気料金に上乗せされ、上関原発が建設されれば、余計料金が高くなる可能性があります。 また、上関原発が建設され、一たび事故が起きれば、西は山口県、九州の海水に放射性物質が流され、東風が吹けば大気中を放射性物質が流され、東は、世界で七つの中に入るほど閉鎖的海域の瀬戸内海そのものが、放射能で死の海になり、沿岸の各都市は死の町になり、漁業資源はもとより、日本の工業生産そのものに大打撃を与え、その影響は計り知れないものがあります。 福島事故への対応は二十二兆円だといわれていますが、それ以上の費用がかかることは明白であります。到底、一企業で払える額ではなく、現在の福島第一原発と同様、他の電力会社や国が支払うことになり、結局電気料金や税金という形で国民が払わされます。 こんな状況の中、上関原発を建設できるのかどうか、中電の筆頭株主である県が問いただす責任があるのではないのか、お伺いをいたします。 二月定例会において、資源エネルギー庁と原子力発電環境整備機構(NUMO)による高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する説明会についての私の質問に対しての答弁で、国は高レベル放射性廃棄物の最終処分の方針について、全国的な理解活動を進めており、一般県民向けの説明会では、地層処分の仕組みやその実現に向けたプロセス等について説明がなされ、自治体職員向けの説明会では、最終処分に関する国の取組の現状と今後の方向性について説明がなされたとありましたが、そこで、一般県民ではどういった方が参加され、あるいは自治体職員はどの市町から参加されたかをお伺いいたします。 以上で最初の質問を終わります。(拍手) 副議長(藤生通陽君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)宮本議員の御質問のうち、私からは、八○五○問題についてのお尋ねにお答えします。 中高年のひきこもりについては、いわゆる八○五○問題など、社会的孤立や生活困窮につながることから、関係者が連携し、本人の状態に応じたきめ細かい支援を行うことが必要です。 このため、私は、本人や家族が抱える複合的な悩みに身近な地域でワンストップで対応できる相談支援体制の構築と、本人の状況に応じた社会的・経済的自立への支援に取り組むこととしています。 まず、相談支援体制の構築に向けては、本人や家族が抱える悩みを丸ごと受け止め、必要な支援につなぐことができるよう、市町担当者会議等を通じて先進事例の紹介を行うなど、市町の相談体制づくりを支援してまいります。 また、社会的・経済的自立への支援をより実効性あるものとするため、定期的な家庭訪問を通じた段階的な人間関係の構築や、具体的な生活設計等の相談に対応するひきこもりサポーターの育成と資質向上に取り組んでいるところです。 さらに、就労を希望する場合には、国の就職氷河期世代支援プログラムの趣旨を踏まえながら、地域若者サポートステーションにおいて、臨床心理士によるカウンセリングや職場体験等を行い、就労につながるよう支援してまいります。 私は、このような取組を通じ、今後とも市町や関係機関、NPOなど民間団体との連携の下、八○五○問題を含むひきこもり対策に取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(藤生通陽君)松岡農林水産部長。 〔農林水産部長 松岡正憲君登壇〕 農林水産部長(松岡正憲君)竹林の利活用についての四点のお尋ねにお答えします。 まず、竹の二次製品の開発への技術支援、販路・消費拡大に向けた取組についてです。 竹をはじめ、県産農林水産物を活用した製品開発や販路・消費拡大等の取組に対しては、やまぐち六次産業化・農商工連携サポートセンターを中心に、関係事業者とのマッチング支援や事業化に向けた助言・指導等を行っていきます。 次に、事業者に対する財政的な支援についてです。 現在、六次産業化・農商工連携の取組に対し、国または県独自の補助制度により、ソフト・ハード両面から支援しているところです。 次に、令和七年度以降のやまぐち森林づくり県民税の取扱いと、繁茂竹林整備事業の変更の有無についてです。 森林づくり県民税については、県議会や県民の皆様などから幅広い御意見を伺った上で、本年度から令和六年度までの五年間、延長させていただいたところです。 このため、県としては、まず、今後五年間の県民税関連事業を着実に推進することが重要と考えており、現時点において、令和七年度以降の森林づくり県民税の取扱いや事業内容についてお答えできる段階にありません。 副議長(藤生通陽君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)イージス・アショアについての三点のお尋ねにお答えします。 まず、ブースターの落下の危険性などを訴えていた住民に対し、耳を傾け、寄り添わなかったのかとのお尋ねです。 県では、国に対し、地元の不安や懸念が払拭されるよう、地域住民の立場に立った詳細で分かりやすい説明を国に繰り返し求め、ブースターのことも含め不明な点や、さらに説明を求めたい事項について、地元市町と連名で文書照会などを行ってきたところです。 次に、住民の方々へのおわびと説明を求めるべきとのお尋ねと、配備賛成・反対で地域に出たしこりをどう捉え、修復に取り組むのかとのお尋ねにまとめてお答えします。 県としては、イージス・アショアに関し、これまで大変苦慮しながら対応してきた地元に対し、地元自治体の意向を踏まえ丁寧に説明していただくよう、引き続き国に求めていくこととしています。 次に、上関原発に関するお尋ねのうち、筆頭株主である県の対応についてお答えします。 県としては、これまで一貫して株式の所有と会社の経営とを分離して考え、経営への関与・参画は行わないとの基本姿勢で対応してきたところであり、株主として、中国電力の経営方針に関して意見を述べることは考えておりません。 副議長(藤生通陽君)平屋総合企画部長。 〔総合企画部長 平屋隆之君登壇〕 総合企画部長(平屋隆之君)イージス・アショアに関する御質問のうち、今後の地域振興についてのお尋ねにお答えします。 イージス・アショアの配備候補地であった陸上自衛隊むつみ演習場の地元萩市、阿武町においては、これまで、歴史、文化、自然といった多様な地域資源を積極的に活用し、交流人口の拡大や移住・定住の促進、地場産業の活性化などの地域振興施策に取り組まれてきたところです。 今後も、そうした方向性に沿って、これまでと同様、地域自らの創意と工夫による地域づくりの取組が進められていくものと考えています。 副議長(藤生通陽君)梶間商工労働部理事。 〔商工労働部理事 梶間敏君登壇〕 商工労働部理事(梶間敏君)上関原発についてのお尋ねのうち、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する説明会についてお答えします。 お尋ねの説明会は、主催者である国と原子力発電環境整備機構が直接出席者を募集し、開催したものであり、一般県民向け、自治体職員向けいずれの説明会も、出席者の詳細は公表されていないことから、県として承知していません。 副議長(藤生通陽君)繁吉副教育長。 〔副教育長 繁吉健志君登壇〕 副教育長(繁吉健志君)教育ICT推進事業についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、情報モラル教育についてです。 県教委では、これまでも、県警や通信事業者と連携し、毎年、児童生徒や保護者、教員を対象とした情報モラル研修会を開催しているところです。 今後、一人一台端末が整備される中で、家庭学習での活用も想定されることから、研修会の回数を増やすなど情報モラル教育の充実を図ってまいります。 次に、端末の管理や破損した場合の対応についてですが、使用目的や管理ルール、破損時の対応等を定めた貸付規程を作成し、その規程に基づき、児童生徒や保護者の同意を得た上で適切に対応してまいります。 次に、入札方法、配備時期についてです。 小中学校の一人一台端末については、企画提案によって契約の相手方を選定するプロポーザル方式により、市町教委と連携した共同調達を実施しています。 また、県立高校等については、補正予算成立後、仕様にメンテナンスやプログラムソフト等に関する諸条件を付した上で、一般競争入札を実施することとしています。 なお、配備時期については、いずれも今年度中を予定しており、早期導入に向けて取り組んでまいります。 次に、タブレット使用時には、使用前後や定期的な健康調査を行っていただきたいと思うがどうかとのお尋ねです。 各学校では、児童生徒一人一人について、日々健康観察を行っています。 また、県教委では、毎年、全ての公立学校を対象とした児童生徒の健康全般に関わる調査を継続的に行っており、それらの中で各学校の状況を把握できるものと考えていることから、新たな健康調査を実施することは考えていません。 副議長(藤生通陽君)宮本輝男君。 〔宮本輝男君登壇〕(拍手) 宮本輝男君 それでは、まず、八○五○問題です。 知事の答弁を受け、県の事業実施の強化に向けて、以下五点を今後の課題、検討事項として提起をいたします。 現在、市町においては、関係者の協力を得ながら実態調査をされて、あわせて若者サポートステーションでは、早くからチラシをスーパーに置くなど、いろんな人が目につく場所に配布したり、あるいは八○五○問題を抱える家庭では、公共料金等の滞納があるんではないかとアンテナを広げ、各関係機関への協力を得ながらチラシの配布、実態把握の協力もお願いしているところもあります。 今後、ますます重要になってくることは、いかに多くの中高年のひきこもりを家庭から相談を受け付けることができる窓口を広げ、入り口を広げ、そして、家庭や当事者、もちろん独り暮らしのひきこもりの方もいらっしゃいますので、そういった方々に温かい寄り添う支援が必要になってきます。 当事者は就労あるいは社会的活動に向けて相談でき、就労できる場所づくり、そして重要なのは第四ステップが究極目標は就労だけではなく、当事者が自主的に積極的に社会的活動に参加できるということも大切だというふうに思います。 そこで一点目、支援を実行するに当たっては、県として中高年のひきこもりの実態を把握していく必要があると思います。おおむね先ほども言いましたが、六千百人と推計される中高年のひきこもりの方について、市町などの関係機関と協力して、より一層実態把握のための調査をする必要があるのではないでしょうか。 二点目、多数の中高年のひきこもりの方を、人員が限られるサテライトとしての各地の健康福祉センターで相談や支援を行うことは不十分だと思うことから、ひきこもりに関するセミナーを活用して、より高いレベルの支援ができる専門員を育成することが必要ではないでしょうか。 三点目、不足する専門員に対応するため、ひきこもりの方を支援するNPOを活用することが効果的だと思いますが、県内に下関、宇部、山口の三団体しかなく、地域も偏ってるため不十分です。もっとNPOを増やすことは必要ではないでしょうか。 四点目、各NPO団体とも運営に苦慮しています。NPOが存続できるよう、県と連携して事業を実施することも検討すべきではないでしょうか。 五点目、地域若者サポートステーションも寄り添った人間関係をつくりながら支援をしているにもかかわらず、入札制度による低額、一年という事業期間はあまりにも短く、人様の雇用を心配している人が、年明けになると自分の雇用の心配しなくてはならないという問題があります。国の事業ということは承知しております。入札制度や一年の事業を五年程度に引き延ばす、そういう改正が必要ではないかということを国に要望していくことが大事だというふうに思います。 以上のことについて、ぜひ御検討いただきたいと強く要望いたします。 最後に、上関原発についての再質問です。 上関原発をめぐる最近の情勢では、一、福島事故以降、脱原発派といわれる自民党国会議員が口をそろえて、上関新規立地はあり得ない。しかし、長年、国の政策に協力してくれた町に原発に代わる着地点をつくらないといけないと言っています。二、昨年の町長選の後、柏原町長が新たな財源確保に言及しています。三、二○一九年度の上関町の町議の視察先は東海原発で、その際、高レベル放射性廃棄物の乾式貯蔵施設を見学していることなどが挙げられます。 高レベル放射性廃棄物の最終処分場建設については、全国の多くの自治体が受入れ拒否を表明しています。また、地震列島といわれる日本では、地層処分にしても何万年も安全に貯蔵できる保障はありません。 また、核燃料サイクルがいまだ完成のめどが立っていない中で、放射能の負の遺産を子孫に残してはなりません。原発の稼働はやめるべきです。 そこでお伺いいたします。山口県内での高レベル放射性廃棄物の最終処分場建設について、県の見解はいかがでしょうか。 また、上関町にかかわらず…… 副議長(藤生通陽君)宮本輝男君に申し上げます。時間が参りました。 宮本輝男君(続)はい、すみません、県内の自治体が高レベル放射性廃棄物の最終処分場建設について検討した場合、県はどのように対応されるのでしょうか、お伺いいたします。 以上で全ての質問を終わります。多少時間が延長になりましたが、申し訳ありませんでした。以上で終わります。ありがとうございました。(拍手) 副議長(藤生通陽君)梶間商工労働部理事。 〔商工労働部理事 梶間敏君登壇〕 商工労働部理事(梶間敏君)再質問にお答えをいたします。 まず、県として高レベル放射性廃棄物の最終処分場の建設について、どういう見解かとのお尋ねにお答えします。 高レベル放射性廃棄物の処分については、国が前面に立って問題解決に取り組むこととされており、県としては、今後とも国の責任においてこの問題解決に向けた取組が進められるものと考えています。 次に、県内の自治体が処分施設の受入れを検討決定した場合、県としてどう対応するのかと、そういうお尋ねだったと思います。 国は現在、いずれの自治体にも調査や処分場の受入れの判断を求めているものではなく、国民理解、地域理解を深めていくための対話活動に全国各地で引き続き取り組んでいくこととしているさなかであること、また、お話が仮定の御質問でもあることから、お答えは控えさせていただきます。 副議長(藤生通陽君)本日の一般質問及び提出議案に対する質疑は、これをもって終了いたします。 ───────────── 副議長(藤生通陽君)以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。 本日は、これをもって散会といたします。御苦労さまでした。 午後一時四十四分散会