1 米軍岩国基地問題について 2 献血血液の安定確保について 3 消費者被害の防止について 4 競技水準の維持・向上について 5 北朝鮮による日本人の拉致問題について 6 その他
副議長(藤生通陽君)橋本尚理君。 〔橋本尚理君登壇〕(拍手) 橋本尚理君 私は、自由民主党新生会の橋本尚理でございます。会派を代表して一般質問をさせていただきます。 中国で発生した武漢コロナウイルスの感染蔓延により、世界で五十万人を超え、我が国でも九百七十二人の死者が出ておりますが、山口県においては、三月三日に県内初の感染者が発生して以来、知事自らが先頭に立って、県民の命と健康を守ることを最優先に全力で取り組んでこられ、感染者三十七名誰一人お亡くなりになることなく、治癒、退院されました。 さらに、このたび、二千百六十億を超える大型補正予算を組むなど、感染拡大防止と社会経済活動の回復に向けた取組に大いに期待しますとともに、その取組を全力で支援させていただくことを、まずもってお誓い申し上げます。 さて、年明けから、マスコミでは連日コロナ報道が繰り返されており、国会でも議論が尽くされてまいりました。 この間、安倍総理は、かつて経験したことのない見えない敵、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、まさに暗中模索の中、打てるべき施策を次々と取られてこられました。野党やワイドショーは一貫して政府を批判しておられましたが、ここに来て、日本の感染者数や死者数、致死率を見て、我が国の国民性と我が国が取った施策を世界の多くの国が称賛をしております。 私は、偶発的なのか、計画的なのかは分かりませんが、中国が仕掛けたとも言われる、この難局時の政権が安倍政権でよかった。もし、東日本大震災のときのように野党の政権だったら、どうなっていたであろうと想像すると身の毛がよだつ思いになるところであります。どうぞ、安倍総理におかれましては、野党、マスコミに批判のための批判をされようとも、私たちの国民の命を守るために信ずる道を進んでいただきますようお願いを申し上げて、質問に入らせていただきます。 初めに、米軍岩国基地問題についてお伺いをいたします。 武漢コロナウイルスの全世界への感染拡大の影響により、我が国の安全保障上頼らざるを得ない米軍も大きな打撃を受けたことは、皆様御承知のとおりであります。三月下旬のグアム基地配備の空母セオドア・ルーズベルトを皮切りに、横須賀基地配備のロナルド・レーガンをはじめ、太平洋海域に展開中の二隻、計四隻の空母乗組員が次々にコロナに感染し、太平洋、東シナ海、南シナ海における米空母による抑止力が機能不全に陥ってしまいました。 すると、これを見透かしたかのように、中国は、四月十一日に、空母遼寧がミサイル駆逐艦など六隻とともに、沖縄本島と宮古島の間の公海を航行し、その後、台湾沖で軍事打撃演習を行ったのであります。米軍も、佐世保基地配備の強襲揚陸艦アメリカを南シナ海に派遣し警戒任務に当たらせましたが、その後も、中国は海警船を繰り返し尖閣周辺の我が国の領海に侵犯させるなど、我が国の独立と平和は脅かされ、いつ何どき、中国軍が尖閣諸島に上陸しても何の不思議もないのが、我が国を取り巻く現在の安全保障情勢なのであります。 朝鮮半島の情勢もしかりであります。陸上イージスの配備を断念した今こそ、中国、北朝鮮、ロシアと核弾道ミサイルの保有国に囲まれている一億三千万人の日本人を、核ミサイルの脅威から抑止するために、敵ミサイル基地への打撃を可能とする法整備や、コロナ禍の教訓を生かし、緊急事態条項を加えた憲法の改正を急がなければなりません。 今のままで、平和は未来永劫に続くとの妄想をいまだに抱いている皆さん、そろそろ目を覚ましていただけませんか。お願いをいたします。 さて、米軍岩国基地についてですが、六月十日まで、空母艦載機の着艦訓練(FCLP)が、予備基地に指定された岩国基地を使用することなく、硫黄島で実施され、これによりやっと我が国を取り巻く海域の抑止力が通常に戻りつつあります。 私は、当初は、米軍岩国基地の取ったコロナ感染拡大予防対策には、厳しいなとも思いました。と言いますのも、三月十七日に、米軍基地に勤める友人が、息子が十二日にグアムで結婚式を挙げたのでグアムに行ってきました。そしたら、基地から二週間、自宅待機するようにと言われましたとのことだったのです。これはグアムの空母乗組員の感染発生前のことであります。 その後に、基地内・基地外に居住する全ての米軍関係者は、基地外での飲食、買物等が禁止されました。これにより、少なからず米軍関係者に頼る市内の飲食をはじめとする業者には、コロナ自粛に加えて大きな打撃となったのであります。基地外での飲食が許可された六月九日夕刻には、私の事務所の下にあるカレー屋に、これまで約三か月間、見ることもなかったアメリカ人で席は満席となっておりました。 さて、山口県でも、コロナ感染予防のために県内の各学校の休校措置を取りましたが、県立学校は五月二十五日に、岩国市立の小中学校は五月七日から授業再開となりました。 こうした中、岩国市においては米軍岩国基地が、米軍人・軍属のみならず、基地に出入りする日本人従業員や契約業者に対し、市内の学校に通う子供たちの登校自粛を要請し、これにより学校を欠席した児童生徒も出てしまいました。 この登校自粛の背景は、在日米軍司令部が武漢コロナウイルスの感染拡大を受け、日本全国の米軍基地・施設を対象に、六月十四日までの緊急事態宣言を出し、岩国基地では六月七日までの登校自粛の要請をしました。報道では、これにより学校を休んだ児童生徒は百人以上とも伝えておりました。 基地関係者の子供たちが学校に通えていない事実をもって、米軍岩国基地が行った登校自粛の要請は、教育を受ける権利や義務に反するものであるとの論調が一部に出ております。この要請は、私が先ほどるる申し上げましたように、日本での感染者数の増加を受け、我が国をはじめとする東アジアの平和と安全を守るという、私たちの命にとって最も重要な責務を担う米軍岩国基地を新型コロナ感染から守るために取らざるを得ない対策なのであります。 先日、米軍三沢基地で感染者が発生し、全軍人が自宅待機となりました。東アジアを担当する米軍岩国基地がコロナウイルスの感染で機能不全に陥ることはあってはならないことであり、国の安全保障体制を維持していくためには当然の措置だったのであります。 しかしながら、今回の登校自粛により、学校に通えなかった子供たちへの配慮は最大限行うべきであり、ほかの子供たちとの学力格差が生じないためにも、学習機会を確保していくことが県の担う責務であると考えております。 そこでお尋ねをいたします。我が国の安全保障政策の大きな役割を担う米軍岩国基地の運用という特性を踏まえ、このたびの通学自粛要請に対する県の認識をお伺いいたします。 また、今回、学校に通えなかった子供たちや、再度の感染拡大により、登校を自粛せざるを得ない基地関係者子弟が発生した場合、子供たちの学習機会の確保にどのように取り組まれるのか、併せてお伺いをいたします。 次に、献血血液の安定確保についてお伺いいたします。 コロナウイルスの感染拡大は、感染者の受入れ医療機関における一般診療へのしわ寄せや医療従事者の負担の増大、マスクや防護服など医療資材の不足など、県民の命と健康を守るために必要な地域医療の維持に様々な影響をもたらしました。 とりわけ、輸血医療に欠かせない血液は、献血による確保に頼らざるを得ない中、緊急事態宣言に伴う外出自粛等の要請により、これまで献血機会の確保に大きな役割を担ってきたイベントや企業のグループ献血等が中止されたことから、その安定確保に不安が高まりました。 池江璃花子さんの呼びかけで一時的に献血者が増加しましたが、血液の多くは、がんや白血病の治療で使用されており、保存が利かないため、献血により、常に輸血血液を確保し続ける必要があります。 今後、段階的に社会経済活動が再開されることで、血液についても、安定確保が可能な環境に戻ることが期待をされますが、このウイルスとの共存は長期化することが見込まれていることから、感染状況が落ち着いてきたこの機を生かし、第二波、第三波の流行により、再び感染が拡大したときにも、安定的に血液が確保できる体制を構築する必要があると考えます。 私は、緊急事態宣言の真っさなかにあった四月二十三日、ライオンズクラブによる恒例の合同献血で受付業務をいたしました。そこで、献血車がいたから、献血ののぼり旗を見たから、LINEで知ったからと、飛び入りで来られた献血確保の危機を知る多くの方に出会いました。献血の機会を十分確保できない中にあっては、こうした県民の皆さんが心の中に持つ、困っている人を助けたいという相手を思いやる気持ちを受け止め、一人でも多くの方を献血へとつなげる環境を整備しなければならないと感じたところであります。 私も、献血には強い思い入れがありますので、今回は、特に声かけをさせていただき、当日、四百ミリリットル献血者百五十九名中、私の声かけで献血をしていただいた方が三十四名おられ、誰でも献血運動に真剣に取り組めば安定的に血液は確保できると確信をいたしました。 また、米軍岩国基地の自粛解除が出てすぐさま、海上自衛隊岩国航空基地所属の自衛官約二百名が、愛宕カルチャーセンターで献血をされたとの報道もありました。 県におかれましては、外出自粛時であろうと、献血は不要不急の外出に当たらないことの積極的な周知や、県民の利用が見込める公共施設での巡回献血の実施、先ほどの自衛隊のように献血可能な組織・団体への協力要請など、地域の感染拡大の状況に応じた効果的な取組を実施できるよう、関係機関とも連携して取組を進めていただきたいと思います。 そこでお尋ねをいたします。県では、再び感染が拡大することも見据え、コロナウイルスとの共存社会における献血血液の安定確保について、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 次に、消費者被害の防止についてお伺いいたします。 高度情報化の急速な進展やグローバル社会の潮流の中で、消費者の価値観や意識が多様化する一方、家庭や地域のつながりが弱まる中、悪質商法の手口はますます巧妙化し、発生する消費者被害についても複雑化・深刻化しており、毎日のように新聞、テレビで消費者被害事件が報道されております。 今般のコロナウイルスの感染拡大に乗じた詐欺や悪質商法の相談も、全国の消費生活センターに相次いでいると聞いております。国民に一律給付される十万円の特別定額給付金をめぐり、手数料名目で金をだまし取られそうになった、マスクを購入できますとの不審なメール、水道管にウイルスが付着しているので清掃しますといった電話がかかってくるケースなど、実際に被害も出ており、コロナウイルス感染拡大に乗じた詐欺被害が、三月上旬から五月末までに十七都道府県で四十五件あり、被害総額は実に四千万円を超えたそうであります。 これらの被害に遭われた方々は、大事な財産をだまし取られ、大きなショックを受けておられることと思いますし、それが静かに老後の生活を送られていた高齢者や、新しい生活を始められたばかりの若者ならなおさらのことであります。社会全体が感染症との闘いに追われ、犯罪に対する監視機能が低下している今だからこそ、消費生活センターなど相談機関の周知や身近な人などへ相談できる環境づくりが大切であります。 私は、これまでも消費者被害の防止について取り上げてまいりましたし、保護司会の一員として、うそ電話詐欺撲滅等のチラシを何度も市内で配布するなど、啓発に努めてまいりました。一番大事なのは、そもそも消費者被害に遭わないようにするということであります。そのためには、行政が最新の情報を迅速に発信して県民の注意を喚起するとともに、一人一人が自立した消費者として行動できるよう、消費者教育の充実を図ることが重要と考えております。 そこでお尋ねをいたします。次々と繰り出される新たな手口から消費者を守るため、今後、消費者被害の防止にどのように取り組まれるのか、県の御所見を神杉さとみ新環境生活部長にお伺いをいたします。 次に、競技水準の維持向上についてお伺いをいたします。 コロナウイルスの影響により、東京オリンピック・パラリンピックや鹿児島国体の延期、春・夏の甲子園大会やインターハイ、全中の中止など、なじみのある数々のスポーツ大会やイベント等が中止・延期となりました。 本県では、こうした事態を受け、甲子園やインターハイの代替となる大会の開催が決まったところですが、出場するはずであった本来の大会が中止となり、つらく、悲しく、悔しい思いをしているアスリートや部活動に取り組まれてきた方々の心中は察するに余りあります。 私は、前回の登壇において、東京オリンピック・パラリンピックを契機とするスポーツの競技力向上について質問を行い、これを一過性のイベントに終わらせることなく、スポーツへの関心を高め、競技力を向上させる絶好の機会としなければならないと申し上げました。 しかしながら、このたびのコロナウイルスの影響により、選手の活躍の場が奪われ、本県の競技水準の低下を来す悪循環に陥るのではないかとの危惧を抱き始めております。 とりわけ、今年の国体の中止の影響は計り知れないものがあると感じております。国体は、まさに競技力向上やスポーツの普及につながる絶好の機会であり、本県は直近の国体では二年連続、順位を伸ばしておりましたし、私も鹿児島国体でのさらなる躍進に大いに期待していただけに残念でたまりません。 さらに、県民の競技水準向上や健康維持にとって重要な地域スポーツの取組も危機的状況にあると言えます。子供から高齢者まで、様々なスポーツを愛好する者がそれぞれの志向、レベルに合わせて参加できる総合型地域スポーツクラブの多くが、コロナウイルスの影響で活動休止に追い込まれました。また、民間のスポーツクラブやスクールも経営が苦しくなったと聞いております。 このように、生活の身近にあったスポーツの場が失われてくると、自然に子供の運動習慣も削られていくことになり、幼少期の運動が、その後の運動能力の基礎をつくる重要な活動であることを考えると、こうした事態は、次世代を担う子供のスポーツ離れを誘発し、本県が目指す競技水準の向上にも、いずれ支障を来してくることになると思われます。 しかし、悲観ばかりしていては何も事は進みません。本県としては、コロナ禍により生じたスポーツの空白期間をマイナスと受け止めるのではなく、地に足をつけて、施策をじっくり展開できる時間的猶予を頂いたと前向きに捉え、今後の取組をしっかりと前に進めていただきたいのであります。 そこでお伺いをいたします。このたびのコロナウイルスの感染拡大を踏まえ、選手の活躍する場や県民のスポーツを行う機会が失われていく中、本県の競技水準の維持向上に向けた取組について、今後、どのように取り組むこととされているのか、御所見をお伺いいたします。 ここで、スポーツに関して一点御報告をいたします。先日、私の自宅の裏山にあります米軍施設、愛宕スポーツコンプレックスの令和元年度、昨年度の利用者数が発表されました。陸上競技場や野球場、カルチャーセンターなどで延べ十三万一千三百六十六人が利用され、そのうち、米軍関係者は、おおよそ市内の人口比である八・五%の一万一千二百六十二人でありました。移駐に反対しておられた方々は、米軍施設なので市民は自由に使えないから必要ないと声高らかに訴えておられましたが、この数字を見れば、市民と米軍人、まさに共存・共有しているすばらしい施設だと言ったほうが正しいと思いますが、いかがでしょうか。 それでは最後に、北朝鮮による日本人の拉致問題についてお伺いをいたします。 去る二月三日に有本嘉代子さんが、今月五日に横田滋さんがお亡くなりになられました。お二人の御冥福を心からお祈り申し上げます。 生きているうちに、娘さんに会うことができなかったお二人の無念さは計り知れないものがあり、改めて、理不尽な拉致により、家族を、人生を奪い去った北朝鮮に対し、強い憤りを覚えるものであります。 私は、横田めぐみさんのお父さんとは、三度、お目にかかりお話をしたことがあります。初めてお会いしたのは、拉致講演会を岩国で開催したときであります。お父さんが私に一枚の写真を見せてくださいました。お母さんとめぐみさん、そして二人の弟の計四人で錦帯橋を渡っている写真でした。お父さんが撮られたのでありましょう。その写真にお父さんは写っておりません。そして朴訥と、「これは、めぐみが拉致される前の年、家族で岩国を観光したときに撮った写真なのです」、続けて、「もう一度、家族全員で錦帯橋を渡ります」と言われました。私は、この言葉を決して忘れることなく、今まで拉致運動に携わってきたのであります。 横田さんの死後、野党やマスコミは、安倍政権は拉致被害者救出をおろそかにしたと批判しましたが、何をか言わんやであります。弟の哲也さんが記者会見で、「安倍総理には本当にやっていただいております。何もしていない人が政権批判をするのはひきょうです」と立腹されましたし、私がかつて有本嘉代子さんにお会いし直接聞いた話では、 昭和六十三年に、ポーランドを経由して届いた手紙に、娘恵子さんら三人が、北朝鮮に拉致されていることが分かり、当時、北朝鮮に太いパイプを持つと言われている土井たか子さんに、その手紙を見せ、救出を頼んだところ、「私に任せなさい、ただ他言は駄目ですよ」と言われました。 しかし、いつまでたってもなしのつぶてだったので、自民党本部を訪ね、当時の安倍晋太郎幹事長にお会いし、お願いをしました。すると、「分かりました、自民党として取り組んでいきます」と言われ、そのそばに安倍晋三秘書もおられました。その後、安倍晋太郎先生は病に倒れられたのですが、安倍晋三さんは、親子二代にわたる課題だと思われ、本当によくやってくださっています。 とのお話でした。 平成十四年九月の小泉総理の安倍官房副長官を伴っての訪朝で、北朝鮮が拉致を認めるまで、一切報道しなかったマスメディアにも大きな責任があると私は思っております。拉致はあり得ないと言い続けた野党の皆さんも同様であります。 拉致問題は、我が国の国家主権や国民の生命と安全に関わる重大な問題として、国家が主体となり取組が進められています。とりわけ、安倍総理は、安倍内閣で拉致問題を解決するとの並々ならぬ決意を持たれ、内閣の最重要課題に位置づけられた上、最優先で取り組まれてきました。 しかしながら、拉致被害者の救出に関しては、政府の懸命な取組にもかかわらず、平成十四年から十六年にかけ、拉致被害者やその家族が帰国して以降、大きな進展がないまま時間が経過している状況にあります。 本県においても、北朝鮮による拉致の可能性が排除できない行方不明者は十一名に上り、その家族はいまだ苦しみや悲しみの中に生きておられます。救出活動を続けてきた家族の高齢化は現実のものとなり、拉致被害者や御家族が日本の地で共に過ごす、この当たり前の日常を取り戻すためには、もはや一刻の猶予も許されるものではありません。 北朝鮮は、拉致問題は解決済みとの姿勢を崩しておらず、こうした状況を打破するためには、日本国民が一致団結して、拉致問題は絶対に許さないという強い意志を持ち、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現を求めていくことが重要であり、本県においても、県民世論の一層の喚起に取り組んでいただきたいと思います。 そこでお尋ねをいたします。県では、一日でも早い解決に向け、北朝鮮による日本人の拉致問題について、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 終わりに、一点、所感を述べさせていただきます。 私は、日本人として日本に生まれ、日本人として暮らしていることを誇りとしております。特に、漢字、平仮名、片仮名からなる日本語をこよなく愛してやまない日本人の一人であります。外国人から見れば、非常に難解で理解が難しい言語でしょうが、私たちから見れば、日本語は二千年以上も連綿と使い続けている世界で最も美しい言語だからであります。 しかしながら、コロナウイルス感染拡大が続く中、何度もニュースで見た都知事の記者会見には、大きな憤りを感じ続けました。幾らグローバル化の時代とはいえ、ロックダウン、オーバーシュート、クラスター、パンデミック、ステイホーム、ソーシャルディスタンス、オフピーク、ビジネス・アズ・ユージュアル、エピデミック、アウトブレイクなどなど、片仮名英語を連発され、私たち美しい日本語を愛する者には、何をおっしゃっているのか理解するのに、多くの時間と労力を費やしました。 日本語を使っていただければ、聞いて、字を見ただけで理解ができ、すぐさま行動に移せるのにと思うと残念でたまりませんでしたし、これを追随したマスコミにも憤りを覚え続けたところであります。 日本人には、都市封鎖、感染爆発、集団感染、世界的大流行、外出自粛、社会的距離と言ったほうが、素直に心に響きますよと申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) 副議長(藤生通陽君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)橋本議員の御質問のうち、私からは、競技水準の維持向上についてのお尋ねにお答えします。 本県のスポーツ振興を図る上で、競技水準の維持向上は重要であり、私はこれまでも、スポーツ推進計画に基づき、計画的な選手育成やサポート体制の充実など、様々な取組を推進してきたところです。 こうした中、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、鹿児島国体をはじめ、多くの大会が中止・延期となり、また、県民の身近なスポーツ活動の場も失われたことにより、本県の競技水準の低下につながることが懸念されます。 このため、これまで大会を目指して運動部活動に取り組んできた選手等の活躍の場として、やまぐち高校生二○二○メモリアルカップを開催するとともに、スポーツ少年団から一般まで、幅広い世代が参加可能な山口県体育大会についても、現在、予定どおりの開催に向けて検討しています。 また、競技力の向上に向けては、中長期的視点に立って、ジュニア期から成年競技者に至る各段階に応じた育成・強化を図っているところであり、特に、ジュニア選手については、今年度から対象を小学校低学年に拡大するなど、早期の発掘・育成に努めているところです。 さらに、高校生以上のトップアスリートの育成に向けた取組や、それを支える県内指導者の資質向上に引き続き努めるとともに、活躍が期待されるアスリート等の県内定着を支援するなど、選手の育成・強化に計画的に取り組んでいます。 私は、今後とも、県体育協会や各競技団体等と連携しながら、新型コロナウイルス感染症の難局を乗り切り、本県スポーツの振興が図られるよう、競技水準の維持向上に努めてまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(藤生通陽君)藤田総務部理事。 〔総務部理事 藤田昭弘君登壇〕 総務部理事(藤田昭弘君)米軍岩国基地問題のうち、通学自粛要請に対する県の認識についてのお尋ねにお答えします。 在日米軍の新型コロナウイルス感染拡大防止対策については、本年四月十五日に、在日米軍司令部が全国の基地に対し、公衆衛生非常事態宣言を発令し、各基地の司令官に厳格な衛生管理を遵守させるための権限を付与し、対策が強化されたところです。 お示しの通学自粛要請については、この公衆衛生非常事態宣言に基づき、岩国基地司令官が四月二十四日に発令した規則によるものであり、感染のリスクを減らすための措置の一つであると承知しています。 また、要請の期間中、基地においては、日本人従業員等に対しテレワークや管理休暇などの活用により、子供たちに不利益とならないよう最大限の配慮をしたと聞いています。 県としては、今回の措置は、基地の安定的な運用と、基地内及び基地外での感染防止に万全を期すため、厳しい行動制限などを課していたものと理解しています。 副議長(藤生通陽君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)献血血液の安定確保についてのお尋ねにお答えをします。 新型コロナウイルス感染症の長期化に伴い、献血イベントの縮小等により、献血者の減少が懸念される中、長期保存ができない献血血液を安定的に確保することが重要です。 このため、県では、赤十字血液センターと連携し、多くの方から、継続的に献血に御協力がいただけるよう、普及啓発や採血時の感染防止対策に取り組むこととしています。 まず、普及啓発については、献血が不要不急の外出に当たらないことを含め、献血の重要性等について、ホームページやポスター等により、県民の方々へ広く呼びかけるとともに、今後は若年層に対し、情報が届きやすいSNS等を活用するなど、効果的な啓発に努めてまいります。 また、民間事業所や公共施設に対しては、個別に献血への協力要請を行っており、新たに、延べ三十三か所の事業所等で移動採血車の受入れに御協力をいただいたところです。 次に、採血時の感染防止対策については、献血会場での人と人との接触を避けるため、事前予約の呼びかけを行うとともに、来場者全員の体温測定をはじめとして、献血会場の消毒や、献血者同士の間隔を二メートル空けるなど、徹底した感染防止に努めているところです。 県としましては、新型コロナウイルスの影響下にあっても、一人でも多くの貴い命を救うため、引き続き血液センター等と連携し、安定的な献血血液の確保に取り組んでまいります。 次に、北朝鮮による日本人の拉致問題についてのお尋ねにお答えします。 北朝鮮による日本人の拉致は、基本的人権の侵害はもとより、国家主権と国民の生命、安全に関する極めて重要な問題です。 本県においても、拉致の可能性を排除できない方々が十一名おられ、御本人とその御家族の高齢化が進む中、問題の一日も早い解決が望まれています。 このため、県では、全国知事会等を通じて、国に対し、拉致問題の早期解決を要請するとともに、県民への普及啓発に取り組んでいるところです。 とりわけ、拉致問題の解決のためには、国民の関心を喚起し、世論を高めていくことが大きな力となりますことから、人権ふれあいフェスティバルや十二月の北朝鮮人権侵害問題啓発週間におけるパネル展示に加え、ラジオやポスター、ホームページ等による広報など、引き続き、幅広い取組を進めてまいります。 また、北朝鮮による拉致問題の早期解決を求める山口県議会議員連盟から頂いた、県民世論のより一層の喚起についての御提言の趣旨を踏まえ、今年度、新たに、県政世論調査において、拉致問題に関する項目を設けており、その結果を、今後の取組につなげていくこととしています。 県としましては、今後とも、国や県議会、市町等と一体となって、一刻も早い拉致問題の解決に向け、取り組んでまいります。 副議長(藤生通陽君)神杉環境生活部長。 〔環境生活部長 神杉さとみさん登壇〕 環境生活部長(神杉さとみさん)消費者被害の防止についてのお尋ねにお答えします。 うそ電話詐欺や架空請求など、悪質商法の手口は複雑・巧妙化しており、最近では特に、国や自治体からの給付金をはじめ、新型コロナウイルス対策に便乗した被害の発生が懸念されています。 このため、県では、こうした被害の未然防止に向け、適時的確な情報収集と広報啓発に努めるとともに、若者をはじめ、消費者の自立を支援する消費者教育の充実や、高齢者の見守り体制の構築などに取り組んでいます。 まず、情報収集と広報啓発については、全国の相談事例の共有や県警察との緊密な情報交換等により、相談や被害の状況を的確に把握し、広報媒体等を通じ、速やかな情報提供と注意喚起を図っているところです。 次に、消費者教育については、消費者トラブルを疑似体験できる学習施設まなべるの有効活用を図るとともに、消費者の年齢やライフスタイルに応じた出前講座を県内各地で開催しています。 特に、成年年齢の引下げを控え、被害増加が懸念される若者への消費者教育に重点的に取り組んでおり、学生消費者リーダーの育成や、若者目線で作成したツールの活用など、積極的な啓発活動を進めているところです。 今年度は、若者に消費者トラブルについて学ぶきっかけとしてもらえる、動画や小説などの作品コンテストも開催し、消費者被害防止への理解を一層深めることとしています。 さらに、高齢者の見守り体制の構築に向けては、消費や福祉に関わる行政や関係団体等で構成する協議会を中心に、地域の高齢者情報や新たな詐欺の手口等を共有し、地域ぐるみで見守るネットワークづくりを進めています。 あわせて、コンビニや宅配業者など身近な事業者に、高齢者への声かけや消費生活センターをはじめとする相談機関の紹介などを行う見守りサポーターとして活動していただくなど、引き続き、相談しやすい環境づくりに努めていきます。 県としては、今後とも、市町や県警察、関係団体等と密接に連携しながら、消費者被害の動向を的確に捉え、被害の防止に取り組んでまいります。 副議長(藤生通陽君)浅原教育長。 〔教育長 浅原司君登壇〕 教育長(浅原司君)米軍岩国基地問題についてのお尋ねのうち、子供たちの学習機会の確保についてお答えします。 基地関係者の子供たちも含め、新型コロナウイルス感染症の影響で、登校を自粛している児童生徒への配慮を行い、学習機会を確保することは重要であると考えています。 このため、県教委では、各学校や市町教育委員会に対して、主たる教材である教科書に基づく家庭学習を課すよう通知するとともに、家庭学習の充実に向け、県独自の動画コンテンツなどをウェブサイト上に掲載し、活用を促してきたところです。 お示しの岩国市においても、今回、学校再開後も様々な事情から出席停止が続いていた子供たちに、定期的に学習課題を配付し指導するとともに、学習の遅れが見られる場合には、個別の支援を行っていくなど、組織的な対応が行われたと把握しております。 さらに、県教委では、今後の感染拡大に備えた取組として、国の通知等を踏まえ、学校の臨時休業に係る学習保障についての冊子を作成、配付したところであり、各学校の学習指導計画に基づく計画的な家庭学習を支援していくこととしています。 県教委といたしましては、引き続き、学校や市町教育委員会と連携し、ICTを活用した家庭学習を充実させるなど、児童生徒の学習機会の確保に努めてまいります。 副議長(藤生通陽君)本日の一般質問及び提出議案に対する質疑は、これをもって終了いたします。 ───────────── 副議長(藤生通陽君)以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。 本日は、これをもって散会といたします。御苦労さまでした。 午後二時二十九分散会