委員長報告
議長(柳居俊学君)商工観光委員長 曽田聡君。 〔商工観光委員長 曽田聡君登壇〕(拍手) 商工観光委員長(曽田聡君)商工観光委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第一号のうち本委員会所管分については、賛成多数により、議案第十四号及び第二十八号から第三十四号までの議案八件については、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定いたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、商工労働部関係では、 大都市圏への県産品の売り込み強化について、 全国各地から大都市圏を狙った売り込みが相次ぐ中、厳しい地域間競争を勝ち抜くため、地域商社を核とした、大都市圏への県産品のさらなる売り込み強化が必要と考えるが、今後どのように取り組むのかとの質問に対し、 県内事業者は、大都市圏での営業に必要なマンパワーが不足しがちであるため、地域商社の営業代行機能を活用し、展示商談会への出展支援や、出展後の継続的なフォローアップを行っていく。 また、「やまぐるめぐり」の第二弾となる商品開発について、引き続き地域商社のブランディング機能を活用し、訴求力のある商品づくりや、複数商品の組合せなど、ブランド力のある商品群の形成に取り組む。 こうした取組により、地域商社を核としたオールやまぐちによる売り込みを、関係団体等との連携を密にしながら積極的に進め、本県の魅力ある県産品の一層の販路拡大につなげてまいりたいとの答弁がありました。 次に、新しい働き方の推進について、 コロナ禍において、テレワークなどの新しい働き方に注目が集まる中、県内企業の取組を一層進めていくことが重要と考えるが、これまでの取組を踏まえ、今後どのように取り組むのかとの質問に対し、 テレワークについては、企業の実情に応じた最適な環境の構築に向けた専門家による助言等を行うとともに、社会保険労務士の派遣により就業規則の策定や見直しの支援を行うなど、機器整備補助にとどまらない、実効性の高い支援に取り組んでいる。 また、製造現場の技術者が装着したスマートグラスから得られる音声や映像を高速通信環境下でリアルタイム共有し、遠隔で技術指導ができるリモートワークの創出など、新しい働き方の先導的な実践モデルの創出に取り組んでいる。 今後は、こうしたモデルについて、導入効果が分かるPR動画を作成し、取組を紹介するとともに、県内企業における、新しい働き方の実践、定着に向けた取組の支援をさらに進め、県全域への展開を図ってまいりたいとの答弁がありました。 このほか、商工業振興関連では、 ○ 上関大橋の損傷に伴う対応について ○ 東部地域産業振興支援機能の構築に係る基本構想の見直しについて ○ 地域経済活動回復支援事業の実施状況について ○ 未来型商店街創造事業の取組内容について ○ 新たなイノベーションの創出について ○ 企業誘致の推進と事業用地の確保について ○ IT関連企業やサテライトオフィスの誘致について ○ コロナ禍における中小企業支援策について ○ 県内景況に対する認識について ○ 中小業者の廃業に係る実態・認識について ○ 年末及び年度末の資金需要への対応について ○ 中小企業新価値創造支援事業の取組内容について 雇用・人材育成関連では、 ○ 解雇、雇い止めを含めた本県の雇用情勢について ○ コロナ禍における大学生等の就職支援について ○ 離職者の再就職支援について ○ 県内就職促進月間の取組状況及び県内企業の採用意向について ○ 最低賃金の引上げについて 原発関連では、 ○ 上関原発建設計画に対する県の対応について ○ 大飯原発に係る大阪地裁判決について ○ 中国電力の原子炉設置許可申請について ○ 原発関係団体への加入理由、情報収集の内容等について 労働委員会関連では、 ○ 外国人労働者への相談対応について などの発言や要望がありました。 次に、観光スポーツ文化部関係では、 物産振興の取組について、 十一月に開始した、おいでませ山口館での商品券販売及び物産品のネット販売の状況や利用者の評価はどうか。また、事業の効果を一過性のものにせず、本県物産の振興や、おいでませ山口館の認知度の向上につなげていく必要があるが、今後どのように取り組むのかとの質問に対し、 商品券販売、ネット販売とも、売行きは好調であり、好意的な声をたくさんいただいている。 今後は、事業を通じて新たに獲得した顧客のリピーター化を図るため、おいでませ山口館では、季節やテーマに応じた商品の重点販売を行う館内フェアなどの様々な企画を積極的に実施するとともに、ウェブサイトにおいて、おいでませ山口館との連動企画を行うなど、館とウェブサイトの連携による相乗効果も図り、さらなる物産振興や館の認知度向上につなげてまいりたいとの答弁がありました。 次に、公共交通事業者への支援について、 感染症対策や、バスツアー企画支援事業など、公共交通事業者への支援策の実施による、利用者の回復状況はどうか。また、感染症が再度拡大しつつある中で、事業の継続性の確保や交通ネットワークの維持のため、どのように支援をしていくのかとの質問に対し、 消毒や除菌など感染症対策に要する費用の支援や、様々な観光需要喚起策の実施等により、路線バス、タクシー、内航フェリーや離島航路は、徐々に回復傾向が見られている。 一方で、飛行機については、過去に例を見ない規模で需要の減少が続いていることから、路線の維持を図るため、着陸料・停留料の減免を行っている。 今後も、感染状況や公共交通事業者の経営状況、国の動向を踏まえながら、引き続き、必要な支援について検討してまいりたいとの答弁がありました。 次に、観光振興関連では、 ○ プレミアム券の観光需要喚起策の取組状況について ○ 宿泊旅行統計調査における宿泊者数増加等の要因について ○ 宿泊施設の反転攻勢基盤整備事業の実施状況について ○ インバウンドの推進状況について ○ JRと連携した観光振興について ○ ガーデンツーリズム登録制度の活用について このほか、 ○ 上関大橋の損傷に伴う対応について ○ バスへの交通系ICカードの導入状況について ○ JRにおけるICカードの導入促進について ○ JR駅の無人化への対応について ○ 地域日本語教育の推進について ○ ヘイトスピーチについて ○ おのだサッカー交流公園の移管に向けたスケジュールについて ○ スポーツを活用した交流促進について ○ サイクル県やまぐちの取組状況について ○ 「ツール・ド・九州・山口」に対する評価・検証について ○ スポーツ・文化関係施設の指定管理について ○ 県史編さん事業について などの発言や要望がありました。 終わりに、請願について御報告申し上げます。 本委員会に付託された請願第一号について、最低賃金の引上げは、現在のコロナ禍も踏まえつつ、経済情勢に十分留意して進められるべきであり、全国一律最低賃金制度については、地域経済や雇用への影響等について、より多角的な検討が必要であるなどの意見があり、採決の結果、賛成少数により、不採択とすべきものと決定いたしました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)