1 新型コロナウイルス対策について 2 健やかな子どもの成長について 3 みんなでたべちゃろ!キャンペーンについて 4 貴賓車購入について 5 県内の監視レーダーについて 6 上関大橋・上関原発について 7 その他
議長(柳居俊学君)宮本輝男君。 〔宮本輝男君登壇〕(拍手) 宮本輝男君 皆さん、おはようございます。社民党・市民連合の宮本輝男でございます。 誰もが安心して暮らせる山口県を目指す立場から、通告に従いまして質問をいたします。 最初に、新型コロナウイルス対策についてです。 冒頭に、これまでのお亡くなりになられた方の御冥福をお祈りいたしますとともに、入院などの患者さんが一日も早く回復されますよう、衷心より御祈念申し上げます。 全国的には、第一波、第二波を加えた以上の勢いで感染拡大が進んでいます。 山口県内でも今日現在、防災危機管理課からの資料提供によりますと、約四百例目の方の感染が確認されております。 今後、いかに感染拡大を封じ込めるか、拡大防止をするのかが課題になります。そこで、コロナ禍における幾つかの課題について申し上げます。 まず、PCR検査についてです。 感染を防ぐ検査として、点で防ぐ、線で防ぐ、面で防ぐ方法があるようです。 点で防ぐ、感染の起こったクラスター、あるいは感染者への濃厚接触者検査は、現在、本県でも行われている方法であります。 これに対し、面で防ぐ、世田谷方式があります。 デイサービスなどの介護事業所では、複数の施設を利用している利用者は、個人情報保護から他の施設は知らされず、感染予防が介護士への精神的負担増を招いています。 そこで、世田谷区では、介護事業所等を利用されている方への感染に伴う重症化を避けるため、従来のPCR検査の拡充に加え、有症状者や濃厚接触者に限らない新たな検査の取組として、感染リスクの高い介護事業所、障害者施設、保育園等で働く職員、特養等の施設入所予定者を対象とする社会的検査を実施するとあります。 東大と共同して複数人の検体を混ぜてまとめて検査し、陰性の場合は全員を陰性と判断するプール式などの技術開発、実証実験を進め、まず、一千名弱の介護士の検査希望者が六割超えがPCR検査をし、感染者がいたところは残りの大半の人が受け、四施設から十四名の無症状者が確認され、一施設で十名の感染者が発見され、介護施設での感染予防に必須になった。陽性と陰性の判定、安全性には問題なく、検出能力も維持でき、コスト、時間も短縮できたと報告されております。 いつでも、どこでも、ただで受けられるよう、物と金と知恵を集めてこの冬を乗り切ろう。これが政治の責任であるという専門家もいます。私もそうだと思います。 そこで、世田谷モデルについての県の見解をお伺いいたします。 新型コロナウイルス感染症及びインフルエンザの同時流行を極力抑え、医療機関の負担を軽減するため、インフルエンザの流行の主体である小児──生後六か月から小学六年生を対象に、上限二回のインフルエンザ予防接種を無料で実施するものです。九月補正予算で、季節性インフルエンザ予防接種費用助成事業、十億九千三百十六万円を計上されています。 知り合いの東京新宿区議は、ブログに、今年度インフルエンザ予防接種は六十五歳以上と十三歳未満は無料ですと書き込んでいますので、少し悔しいですが、評価に値する事業だとは思っています。 県の宣伝チラシには、国は、十二月中旬までに接種することを推奨していますと書き込んであります。 ところが、ある市民病院には、「インフルエンザ予防接種終了のお知らせ。令和二年十一月十七日をもってワクチンがなくなりましたので、インフルエンザの予防接種を終了いたします。大変申し訳ございませんが、御了承ください。病院長」と貼り紙が貼り出されておりました。 問い合わせたところ、小児科も既に接種した子供の二回目の分を確保しているのみで、新規予約はもう受け付けられませんとのことでした。 現在のところ、全国的に今年は、インフルエンザは例年に比べ極端に少ないそうでありますが、これから寒くなってくるとどうなるか分かりません。 県がワクチンを手配するわけではないことは分かっています。しかし、せっかく、小児のインフルエンザ予防接種無料化を予算化をしているのですから、関係方面にワクチンの確保、配給を働きかける必要があるのではありませんか、お伺いをいたします。 十一月二十八日現在、新型コロナウイルスによる全国の死亡者数は二千七十四人に対し、一方でコロナ禍の状況において自殺者は十月末現在で一万七千三百三人になっていますし、山口県も百九十九名になっています。 警察庁発表の自殺統計に基づく自殺者数の推移を見ると、七月以降自殺者が増えています。対前年度比では、六月まで減少しているにもかかわらず、七月から上昇し、八月から一九・二%になり、十月に至っては四○・二%になっています。 男女別に見ますと、男性より女性の対前年度比が高くなっています。ちなみに十月では、同じく対前年度比は、男性が二一・七%に対し、女性は八二・八%に達しています。 厚労省の自殺の統計の地域における自殺の基礎資料令和二年版の暫定値によりますと、女性は、全国では七月以降自殺者のうち被雇用者・勤め人と分類されている方たち、いわゆる働く女性が五分の一から六分の一になっています。 山口県でも女性の自殺者は同様の傾向が見られ、八月以降増え九月、十月は一年間で自殺者が多い三月に比べても一・五倍から二倍弱になり、働く女性の自殺者は自殺者数のうち、九月は四分の一強、十月はほぼ半分にまでなっています。 解雇、雇い止めの不安が多い非正規労働者は女性のほうが多く、また、医療・福祉、小売、飲食サービスなど感染リスクを伴う職域には女性が多く、心理的負担が関係しているのではないかと見る専門家もいます。 山口県でも自殺総合対策計画第三次が策定され、その中で、二○二六年までに自殺死亡率、人口十万人当たりの自殺者数を三○%減少させ、一四・○を目標に取り組むとあります。 しかし、十月の暫定値による年間換算自殺死亡率では、昨年の一九・九から二五・一になります。 そこで、コロナ禍における自殺対策全般についてどのようにされるのか、お伺いをいたします。 また、急激に増えている働く女性の自殺対策はどのようにされるのか、お伺いいたします。 昨年まで自殺者が減り続け二万人強になっているのに対し、逆に全国的には十九歳以下の若年層が増えていますが、コロナ禍での山口県における子供の自殺の現状についてお伺いいたします。 これまで生活困窮者への救済対策は、様々なメニューが用意されていますが、十一月補正予算の中で、生活福祉資金貸付事業費補助が出されています。具体的な中身についてお伺いいたします。 また、貸付申請時の審査はどのようにされるのか、あるいはまた、借りたお金は返さなくてはなりませんが、返済が滞った場合はどのようにされるのかも併せてお伺いをいたします。 次に、健やかな子供の成長についてです。 一、児童虐待についてです。 児童虐待は、身体的虐待、性的虐待、育児放棄などのネグレクト、心理的虐待とに分類されますが、相談対応件数は全国的には一九九九年度に一万人を超え、それから右肩上がりで二○一九年度には約十九万四千件にも上り、心理的虐待が五六%になっています。 山口県もほぼ同様な状況になっており、心理的虐待が約五○%近くになり、次いで身体的虐待となっています。 山口県では、悲惨な虐待は聞き及んではいませんが、心理的虐待のうちの子供の前で家族に暴力を振るう面前DV、ドメスティックバイオレンスが増えている傾向にあります。 こういった現状をどう受け止められているのか、また、市町や関係機関とどう連携されているのかをお伺いいたします。 平成三十年十二月十八日付の児童虐待防止対策に関する関係府省庁連絡会議決定、児童虐待防止対策体制総合強化プランでは、児童虐待については児童相談所への児童虐待相談対応件数が年々増加の一途をたどっており、中略、児童虐待に対応する専門機関である児童相談所や市町村の体制と専門性強化について、これまでの取組に加え、さらに進めるために策定し、国、自治体、関係機関が一体となって、必要な取組を強力に進めていくとされています。 そのために、児童福祉司の一人当たりの業務量が五十ケース相当から四十ケース相当になるように、二○一七年度の三千二百四十人から二○二二年度までに五千二百六十人を目標に、二千二十人増員することになっています。また、児童心理司や保健師も増員されることになっています。 それでも児童福祉司の一人当たり四十ケースは多い気がするのですが、これらの増員に向けての現状についてお伺いをいたします。 二、ヤングケアラーについてです。 子供たちの中で、年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負って、本来、大人が担うような家族の介護、障害・病気・精神疾患のある保護者や祖父母への介護や世話、年下のきょうだいの世話などをすることで、自らの育ちや教育に影響を及ぼしている十八歳未満の子供をヤングケアラーと定義されています。 実態調査では、ヤングケアラーの四割以上が、一日平均五時間以上、介護や世話を行っており、また、ヤングケアラーの三割以上が学校にあまり行けていない、休みがちといった状況にあり、全国の十五から十九歳に三万七千百人いると推計されております。 主なケアの内容は、調査にもよりますが、食事の世話、買物、食事を作る、食べる介助、後片づけ、家の中の家事、きょうだいのケア、身の回りの世話、これには衣服の着脱介助、移動介助、服薬管理などがあります。 厚労省の子ども・子育て支援推進調査研究事業を受けた民間会社のヤングケアラーの実態に関する調査研究報告書によりますと、ケアの対象者は複数回答で、きょうだいが七二・六%、母親が四六・九%、父親が一二・五%となっています。 ケアを行っている対象者別では、要介護・障害等の有無、複数回答ありは、祖父母が要介護・要支援、母親は精神障害が多くなっています。 一日のケアの時間は、一日平均が五・四時間、夜間は二・六時間となります。 また、埼玉県のアンケート調査では、全ての高校二年生にアンケートを取ると、二十五人に一人がヤングケアラーで、ケアの頻度は、毎日と週四、五日を合わすと半数を超えます。 その結果、アンケート調査では、ケアについて話せず孤独、ストレスを感じている、勉強時間が十分に取れない、自分の時間が取れない、睡眠不足、体がだるいと訴えています。 子供が母親を介護するときは、育児放棄(ネグレクト)に見られやすいとは思います。ただ、虐待と多少異なって、家族を介護する子供を外から見ると、あそこのお子さんはようやりよって、感心だね、お利口さんだねとも見られやすい側面もあります。 以前は、自閉症は一くくりになっていましたが、現在はそれぞれの状況に応じた対応が取られております。 これと同じで、子供から介護という重荷を下ろして、年齢に応じた成長ができるという対応が必要だと思いますが、県の見解をお伺いいたします。 また、自分たちがヤングケアラーだとは認識していない、もしくは介護が当たり前でよく分からない子供が、各種調査結果から明らかにされています。 十月五日付の山口新聞で、「厚労省はヤングケアラーに関し、全国の教育現場を対象にした実態調査を十二月にも始める方針を固めた。学業や進路に影響する例があり、厚労省は教育委員会を通じて広く現状を把握し、相談しやすい環境や負担軽減といった支援策を検討したい考え。来年三月頃、調査結果をまとめる」と報じておりました。 厚労省から教育委員会への調査の要請に対して、どのように対応されるのか、お伺いします。 また、教育現場では、学習の進捗状況だけでなく、子供の状態をもっとよく見守りができるように、コロナで密を避けるためにも少人数学級を進めていただきたい。これは要望とさせていただきます。 次に、全国的には、子供に対する支援機関にも、ヤングケアラーについての認識はまだまだ不十分な面もあり、県民の中にも認知度が低いと思われます。 先ほどの高校生にアンケート調査した埼玉県では、県民に対するチラシを作成しています。児童虐待でも、これまで件数が増えてきたというのも、国民の皆さんの意識が高まったということも一因だと思います。山口県でも、県民に対しての啓蒙・啓発が必要であると思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。 次に、「みんなでたべちゃろ!キャンペーン」についてです。 感染症の収束が見通せない中、県産農林水産物のさらなる需要回復・拡大を図る対策の第二弾として、和牛や地鶏、日本酒、花卉等に新たに高級魚を加えた、やまぐちの県産農林水産物「もっとみんなでたべちゃろ!キャンペーン」を展開しますと、知事が九月定例会で説明されたように、十月三十日から始まりました。 九月定例会でも同様な質問が出され、多少重複するところがあるとは存じますが、以下の点について質問をさせていただきます。 第一弾の取組の検証、評価はどのようにされ、今回のキャンペーンに臨まれたのでしょうか、改めてお伺いいたします。 参加店の周知は、ホームページやチラシに掲載されています。 あるお酒屋さんに聞いてみますと、参加されてないお店もあると聞きました。また、近所になくて、なかなか利用しにくいという方もいらっしゃいます。県産品の販売促進、需要喚起のためにも多くの参加店を今後増やすことも大切だと思います。参加店はどのようにして決められたのか、お伺いをいたします。 参加店に聞きますと、国や市町、そして県などの様々なキャンペーンが多くて、家族だけなので、申請や手続が煩雑で申請しにくいという話も聞きますが、参加店などの申請等についてお伺いをいたします。 山口県の主要な農林水産物である魚と米についてです。魚は県漁協が統一してネット販売をされています。一方、今年はトビイロウンカで不作になっている米は販売の対象になっていません。 魚や米など身近な地元の食材を、身近な地元のお店で買えることが重要だと考えます。いろいろ難しい面もあるかとは思いますが、今後はどのようにされるのか、お伺いをいたします。 これから年末にかけて、県の農林水産物の需要が見込まれます。 キャンペーンの期間も残り少なくなってきましたが、最後の追い込みへの県の意気込みをお伺いします。 また、今後同様なキャンペーンは展開されるのか、お伺いいたします。 次に、貴賓車購入についてです。 九月二十三日に朝日新聞が、直近の三年間で十三回しか使用のない貴賓車として、二千九十万円のセンチュリーを買い替えたとの報道をきっかけに、多くの新聞、テレビはもちろん、インターネット上でも取り上げられ、全国の話題になり、二百件近い否定的な御意見が県のほうに寄せられたと報道されました。 私のところにも、県民の皆様からの御意見がメール等で寄せられました。多くは否定的なものでした。 昔は、黒色の高級車は、ステータスシンボルであり、ある意味憧れの車でもありました。しかし、最近では、軽乗用車や普通車でも黒を多く目にするようになり、ニーズの多様化でSUVやミニバン、コンパクトカーがはやり、乗用車は敬遠されがちにもなっている時代です。 黒塗りの公用車を権威やステータスシンボルと見る時代は、もはや終わったのではないかという専門家もいます。 そこでお伺いいたします。この間の一連の県民感情について、どのようにお考えなのか。 入札に係る仕様書と、それまでの経緯はどうだったのでしょうか。 知事は、SUVの車種に乗られていますが、他の車種の可能性、例えば全国的にも公用車として広く使われている、不測の事態にも対応できるようにSPも同乗できる八人乗りのSUVやミニバンというような可能性、あるいは検討はされなかったのですか、お伺いをいたします。 今後の対応ですが、買い替えや今後の公用車の更新時はどうされるのでしょうか、お伺いをいたします。 次に、県内の監視レーダーについてです。 山口県には既に、萩市見島が特定有人国境離島地域に指定され、航空自衛隊の既設のレーダーに替わり、FPS7という弾道ミサイルに対応する能力のあるレーダー施設に改修されました。 山陽小野田市で計画が進められている宇宙監視レーダーは、宇宙空間に漂う宇宙ごみから人工衛星を守ることを名目に、中国やロシアが開発する対衛星攻撃兵器、キラー衛星の監視も重要な役割だと言われています。 敵地攻撃論が政府の中で検討される中で、相手国からの攻撃にさらされる可能性があります。 こういった攻撃も受ける可能性があるレーダー基地の新設や補強に対して、県の見解はいかがでしょうか、お伺いいたします。 また、レーダー基地の新設や補強に対して国から説明があったのでしょうか。ない場合は、説明を求める必要があるのではないでしょうか、お伺いをいたします。 最後に、上関大橋、上関原発についてです。 まず、上関大橋です。 上関大橋は、一九六九年に建設され、昨年の二○一九年に丸五十年が経過しました。 余談ですが、その二年前に、倍賞千恵子、中山仁主演の山田洋次監督の「愛の讃歌」が室津や上関大橋付近で撮影され、撮影五十年の二○一七年に上関町でも上映されたとお聞きしております。 この橋のおかげで、室津と長島が天候に関係なく、そして時間に関係なく行き来することができるようになり、町民の皆さんには生活する上で欠かせない重要な橋だと思います。 その橋が、十一月十四日午後八時頃、橋桁が浮き上がるという信じられない事故が発生したことは、皆様御周知のとおりです。 そこで、上関大橋の事故に関連して、設計時の活荷重や通行量の予測はどのようにされていたのか、また、当時は高度経済成長の中でコンクリート建造物には海砂が使われることが多かったのですが、どうであったのでしょうか。 原発建設に向けての道路等の重量工事車両の通行量の増加も今日の橋梁の事故の一因になっているのではないかと思いますが、県の見解をお伺いいたします。 橋に通行制限がかかり、自由に往来することができず、船舶で行き来することも、過去にもあったと聞きますが、天候不良で運航中止の場合もあるわけです。 となると、仮に上関原発が建設されて事故が起きた場合、地域の皆さんの速やかなかつ迅速な避難ができない、そこに地域の住民の皆さんの健康はもとより、命を脅かす危険性は十分に存在する状況があります。 こういった状況が想定される中で、中嶋議員も指摘していますが、山口県地域防災計画(原子力災害対策編)において、住民の安心・安全な計画が策定できるかどうか、甚だ疑問が残ります。したがいまして、上関原発は建設すべきではないと思いますが、県の見解をお伺いいたします。 また、中国電力の海上ボーリング調査は、現段階ではまだ実施されておりません。漁民のボーリング調査地点付近での漁の操業は、埋立て、原発建設につながる流れへの大きな危機感の表れであり、悲痛な訴え、悲痛な叫び声だと思います。県として、現地の状況を確認し、漁民の声を聞かれたのか、お伺いいたします。 私の九月定例会の埋立てによる環境、水産資源への影響に関する質問に対して、事業者の提出した資料を審査した結果、十分配慮されており、影響は軽微である旨の答弁がありました。何を根拠に軽微という結論を出されたのか、お伺いいたします。 また、軽微といっても影響はあるわけで、将来的には拡大する可能性もあります。どういったところに軽微な影響があるとお考えなのか、お伺いいたします。 以上で、最初の質問を終わります。(拍手) 議長(柳居俊学君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)宮本議員の御質問のうち、私からは、「みんなでたべちゃろ!キャンペーン」第一弾の取組の検証、評価等についてのお尋ねにお答えします。 第一弾のキャンペーンについては、県産農林水産物の需要の回復・拡大を図るため、和牛や日本酒、花卉などを中心に、七月三十一日から約三か月間、販売協力店など四百七十一店舗において割引販売を実施しました。 この結果、カタログギフトが即日完売するなど、販売は順調に推移し、延べ十万八千人を超える利用があったほか、消費者から、初めて地鶏を買って親戚に贈り喜ばれた等の声も寄せられるなど、県民の皆様の理解促進と需要の喚起につながったと考えています。 一方で、身近に参加店が少ないことや、PRが十分でないなどの課題も指摘されたところです。 私は、こうした成果や課題を踏まえ、さらなる需要の回復・拡大に向け、参加店の拡大とPR対策の強化を図り、十月三十日から第二弾のキャンペーンを展開しています。 まず、参加店の拡大については、県内各地の店舗を展開する量販店に参加を働きかけたほか、対象商品の要件緩和など実施方法の見直しを行い、新たに百二十六店舗の参加を得ました。 また、PR対策の強化については、テレビ・ラジオのCMや各戸配布のチラシに加え、駅や空港のデジタルサイネージを活用するなど、取組の周知を図っているところです。 私は、県産農林水産物の需要の回復・拡大に向け、今後とも、関係団体等と緊密に連携しながらキャンペーンを展開してまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 議長(柳居俊学君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)新型コロナウイルス対策についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、PCR検査についてのお尋ねですが、感染者が多発している地域での一斉検査の実施は、一刻も早く感染者を把握することが感染の拡大防止につながることから、有効であると考えています。 一方で、世田谷モデルなど、有症状者や濃厚接触者に限らず、感染リスクの低い地域での検査の実施については、国の感染症対策分科会の提言において、無症状者の方は疑陽性や偽陰性が出やすくなり、行政検査として推奨されていないことから、こうした検査の実施は考えていないところです。 次に、インフルエンザワクチンの確保・配給についてのお尋ねにお答えします。 新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザとの同時流行が懸念される中、今年度は特に、早期にインフルエンザの予防接種を希望される方が多く、現時点で、全国的にワクチンが不足しているとの声を聞いています。 このため、県としましては、先月、県内の卸売業者に対して、ワクチンの供給に関し要望を行ったところであり、国に対しても、安定的な供給、流通が行われるよう、全国知事会等を通じて要望を行っているところです。 次に、自殺対策についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、コロナ禍における自殺対策全般についてですが、県としましては、自殺の兆候のある方の早期発見、早期対応につなげるため、一人で悩まず相談するよう周知するとともに、相談者の状況に応じた適切な支援となるよう、制度間の垣根を越えたあらゆる相談窓口との連携を図っているところです。 次に、働く女性の自殺対策についてですが、非正規労働者の減少や家庭でのDV等、女性への影響が深刻となっているため、労働基準監督署や配偶者暴力相談支援センターなど専門的な相談窓口につなぎ、女性が必要とする支援を確実に受けられるよう取り組んでいます。 次に、子供の自殺の現状についてですが、本県においても、国と同様に、十九歳以下の若年層の自殺者数は増加傾向にあります。 次に、生活福祉資金の貸付けについての数点のお尋ねにお答えします。 まず、十一月補正予算案については、今般、国において予備費を活用して貸付原資が増額されたことに伴い、本県における今後の需要を見込み、特例貸付けに係る資金を増額するものであります。 また、貸付申請時の審査については、収入状況を確認できる書類などに基づき行っているところですが、申請者に迅速に送金できるよう、失業などで給与明細書の用意が難しい場合は申立書に代えるなど、柔軟に対応しているところです。 また、返済が滞った場合については、現在、国において所得の減少が続く住民税非課税世帯について、償還を免除できる方向で検討されているところです。 次に、健やかな子供の成長についてのお尋ねのうち、児童虐待についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、児童虐待の現状に対する受け止めについてです。 お示しのとおり、心理的虐待のうち、面前DVによるものが増加傾向にありますが、その背景には、社会全体の児童虐待に対する意識の高まりに加え、面前DVが心理的虐待に当たるという理解が進んだことが、増加した一因にあると考えています。 次に、市町や関係機関との連携についてですが、面前DVによる虐待被害児童の支援については、DV被害者支援の中心的な役割を担う市町と連携して対応しています。 また、面前DVについては、その多くが警察に相談されることから、児童相談所と警察とが相互に必要な情報を共有し、適切に対応するため、平成二十九年十一月に情報共有に関する協定を締結し、連携強化に取り組んでいます。 次に、児童福祉司等の増員に向けた現状についてです。 本年度は、児童虐待防止対策体制総合強化プランに基づき、児童福祉司を七名、児童心理司を一名増員し、保健師については既に各児童相談所に配置をしているところです。 引き続き、本プランに基づき計画的な配置を進めてまいります。 次に、ヤングケアラーについての二点のお尋ねにお答えします。 まず、ヤングケアラーに必要な対応についての県の見解についてです。 ヤングケアラーの子供たちは、本来、大人が担うような家族の介護や世話などを日常的に行うことにより、学校に行けなかったり友達と遊ぶ時間がないなど、本来守られるべき子供自身の権利が侵害されている可能性があります。 このため、学校や福祉サービス提供事業者、行政機関等が連携して適切な支援につなげ、子供らしく生きる権利を回復することが重要であると考えています。 次に、県民に対する啓蒙・啓発についてです。 ヤングケアラーについては、行政機関等においても認識がまだ十分とは言えないことから、まずは、支援の中心となる市町や、子供に身近な学校などから理解を深めていくことが必要と考えており、研修や会議など様々な機会を通じて普及啓発に努めてまいります。 議長(柳居俊学君)松岡農林水産部長。 〔農林水産部長 松岡正憲君登壇〕 農林水産部長(松岡正憲君)「みんなでたべちゃろ!キャンペーン」についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、参加店の決め方については、やまぐち食彩店など、地産地消の推進拠点として登録された店舗を中心に、キャンペーンへの参加意向を確認し、対象としたところです。 次に、参加店が行う申請等については、申請書の簡略化を図るなど手続の負担軽減に努めるとともに、多くの店舗が参加しやすいよう地域ごとに説明会を開催したところです。 次に、米や魚など身近な地元食材への対応についてです。 キャンペーンは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きい品目を中心に展開しているところであり、実施方法を変更することは考えていません。 なお、参加店のうち、地産地消料理を提供するやまぐち食彩店では、全て県産米が使用されています。 次に、キャンペーンの最後の追い込みへの意気込みについてです。 引き続き、参加店や消費者の皆様の御協力をいただき、PR等に努めながら、県産農林水産物の需要の回復・拡大につなげていきたいと考えています。 なお、現在、キャンペーンを実施中であり、今後の同様なキャンペーンの展開については、お答えできる段階にありません。 議長(柳居俊学君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)県内の監視レーダーについてのお尋ねにお答えします。 自衛隊の監視レーダー施設の新設や補強については、国が必要と判断し、整備されるものと認識しております。 また、レーダーは、監視や警戒を行うためのものであり、相手方に脅威を与えるような性質のものではないと国より聞いております。 次に、県内でのレーダー施設の新設等についてですが、萩市や山陽小野田市のレーダーのいずれも国から説明を受けております。 議長(柳居俊学君)阿部土木建築部長。 〔土木建築部長 阿部雅昭君登壇〕 土木建築部長(阿部雅昭君)上関大橋、上関原発に関する数点のお尋ねにお答えします。 初めに、上関大橋についての二点のお尋ねです。 まず、設計時の活荷重や通行量の予測及びコンクリート建造物の海砂の使用についてです。 上関大橋の当初の設計時においては、橋に作用する自動車の荷重、いわゆる活荷重は十四トンとしていましたが、その後、耐震化などを図るために補修及び補強工事を行った際には、その時点の橋梁設計の基準により、活荷重を二十五トンとしています。 また、当初設計時の通行量の予測や、建設時のコンクリート建造物に海砂を使用していたかどうかは、記録が残っていないため不明ですが、平成十六年度にコンクリート中の塩分濃度を調査し、濃度が高い箇所については対策を講じています。 次に、重量工事車両の通行量の増加も事故の一因となっているのではないかについてです。 通行量は把握していませんが、橋の設計に当たっては、大型車両が橋上を連続して走行する状態を考慮しており、大型車両の通行量が増加しても影響はありません。 なお、県では、現在、損傷原因の究明に向けた調査を行っているところであり、引き続き、発生原因を究明してまいります。 次に、上関原発についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、県として、現地の状況を確認し、漁民の声を聞かれたのかとのお尋ねです。 一般海域の占用許可に当たっては、提出された申請書の内容について、一般海域の利用に関する条例に基づき審査し、許可の可否を判断するものであることから、漁業者の声は聞いていません。 次に、埋立てによる環境、水産資源への影響に係る二点のお尋ねにまとめてお答えいたします。 当初の免許の出願の際に提出された環境保全図書において、埋立てが環境に及ぼす影響は少なく、環境保全措置により影響の低減が図られているとの事業者の評価結果が示されています。 県としては、こうした内容について、関係部局の連携の下、法令に基づき適正に審査を行った結果、護岸工事に際して汚濁防止膜の設置を行うなど埋立工事の施工方法を配慮することなどにより、海域環境や自然環境等への影響は軽微であり、埋立てが環境保全に十分配慮されていると認めたところです。 議長(柳居俊学君)梶間商工労働部理事。 〔商工労働部理事 梶間敏君登壇〕 商工労働部理事(梶間敏君)上関大橋、上関原発についてのお尋ねのうち、避難計画が策定できるか疑問が残るため、上関原発は建設すべきではないのではないかとのお尋ねにお答えします。 県としては、平成十三年の知事意見提出に際し、安全の確保等を中心に六分野二十一項目の要請をし、国の誠意と責任ある対応を求めたところです。 この中で、原子力災害時の影響範囲や被害想定などについて検討を行い、発電所予定地や周辺地域は半島部と島嶼部が多いという地理的な特性を十分踏まえて、避難経路、迂回路の確保・整備等を含む原子力防災体制の充実強化を図るよう求めています。 上関原発の建設をどうするかは、国のエネルギー政策に沿って計画を進めてきた事業者自らが判断すべきものと考えていますが、県としては、今後、国の安全審査の状況等、計画の進捗に応じて、六分野二十一項目の要請について適宜適切に国の対応状況をチェックしていくこととしています。 議長(柳居俊学君)繁吉副教育長。 〔副教育長 繁吉健志君登壇〕 副教育長(繁吉健志君)ヤングケアラーについてのお尋ねのうち、国の実態調査への対応についてお答えします。 県教委では、現時点で、厚生労働省から調査の依頼を受けておりませんが、今後、厚生労働省から要請があった場合には、その内容を踏まえ、適切に対応してまいります。 議長(柳居俊学君)内畠会計管理局長。 〔会計管理局長 内畠義裕君登壇〕 会計管理局長(内畠義裕君)公用車購入に関する数点のお尋ねにお答えします。 まず、県民感情と今後の対応についてお答えします。 このたび県民の皆様からいただいた様々な御意見をしっかりと受け止め、今後、購入した車両を有効に活用していくとともに、現在保有している二台による運用状況も踏まえて、次期更新時には、車種の選定や購入金額などについて検討を行っていきたいと考えています。 次に、公用車の仕様と他の車種の可能性についてですが、皇室・貴賓車用車両という性格上、車両への信頼や、これまでの運用実績において特段の問題もなかったことを踏まえて、従来どおりとしたところであり、購入する車種の仕様は一種類のみで、他の車種との検討は行っておりません。 議長(柳居俊学君)宮本輝男君。 〔宮本輝男君登壇〕(拍手) 宮本輝男君 それでは、再質問を行います。 まず、貴賓車です。 買い換えて財源を少しでもコロナ対策に回したらどうかという意見を耳にします。改めてお伺いします。買換えはないのでしょうか。 次に、監視レーダーについてですが、住民の不安を払拭するためにも、住民向けの丁寧な説明会を求めるべきだと思いますが、再度お伺いをいたします。 最後に、上関原発です。 県は、中国電力のボーリング調査に伴う一般海域占用許可を出し、また公有水面埋立免許も再延長しました。いわゆる原発建設に対してアクセルを踏んでいます。 一方で、原子炉設置許可が出るまでは埋立てはしないでほしい旨の要望が出されていますが、これはブレーキです。これではアクセルとブレーキを同時に踏み込んでいることだと思います。矛盾しているのではないかというふうに思います。 埋立工事をしないでほしい旨の要請は、先ほどから答弁がありましたが、環境、水産資源への影響をおもんぱかっての配慮なのか、改めて真意をお伺いします。 また、そうであるならば、埋立免許の取消しをすべきだと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。 以上で、全ての質問を終わります。(拍手) 議長(柳居俊学君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)県内の監視レーダーについての再質問にお答えします。 住民の不安払拭のためにも、住民向けの丁寧な説明会を求めるべきだと考えるが、改めて見解を伺うというお尋ねです。 先ほども御答弁いたしましたけれども、山陽小野田市や萩市見島のレーダーにつきまして、国からは、監視や警戒を行うもので脅威を与えるようなものではないと聞いております。 国におきましては、必要性や安全性等につきまして、地元から求めがあれば丁寧に説明をしていただきたいと考えておりますし、県としましても、今後、地元自治体から要請があれば連携して対応していくこととしております。 議長(柳居俊学君)梶間商工労働部理事。 〔商工労働部理事 梶間敏君登壇〕 商工労働部理事(梶間敏君)再質問にお答えをさせていただきます。 埋立免許、占用許可と要請、いわゆるアクセルとブレーキを同時に踏んでいることに矛盾を感じる。行政は環境や水産資源への影響を考えての配慮ではないか、そうであるなら、埋立免許を取り消すべきではないかとのお尋ねにまとめてお答えをさせていただきます。 県の要請は、埋立免許者としての立場ではなく、あくまでも上関原発建設計画が存する県の立場から要請したものであり、またこの要請は、中国電力の電力供給計画において、上関原発について着工時期が未定とされていることなど、原子力発電所本体の着工時期は見通せない状況にある中で、当面、埋立工事を再開すべきではないと考え、再開の時期について、その見通しがつくまでは工事を施工しないよう要請したものです。 御質問の、要請は環境に優しい水産資源への影響を考えての配慮ではないか、そうであるなら、埋立免許をとの御質問でしたが、要請はただいま答弁申しましたように、お示しのような配慮からではございません。 議長(柳居俊学君)内畠会計管理局長。 〔会計管理局長 内畠義裕君登壇〕 会計管理局長(内畠義裕君)公用車購入に関する再質問にお答えします。 買換えはないのかとのお尋ねですが、現在の運用により有効に活用していくこととしており、買換えについては考えていません。 ───◆─・──◆──── 議長(柳居俊学君)この際、暫時休憩をいたします。再開は、午後一時の予定でございます。 午前十一時三十五分休憩