1 新型コロナウイルス対策について 2 米軍岩国基地問題について 3 一般会計予算について 4 稲作の現状と支援について 5 その他
───◆─・──◆──── 午後一時開議 副議長(藤生通陽君)休憩前に引き続き会議を開きます。 ───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第七号まで及び第十一号から第五十六号まで 副議長(藤生通陽君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第七号まで及び第十一号から第五十六号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。 井原寿加子さん。 〔井原寿加子さん登壇〕(拍手) 井原寿加子さん 一般質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 冬の乾燥する季節を迎えて、新型コロナウイルスの感染が全国的に急拡大し、本格的な第三波の到来という状況になっています。 「Go To キャンペーン」による人の移動が大きな原因になったことは明らかであり、この際、一旦中止すべきはもちろんのこと、感染拡大地域については、時短や休業要請、外出制限などのより強い対策、状況によっては緊急事態宣言もちゅうちょすべきではありません。この間、経済と感染対策の両立と言われてきましたが、もはやそんな段階ではありません。このままでは、長期間にわたって地域経済に深刻な影響を与え続けるという最悪な結果になります。感染抑止こそ最大の経済対策だと思います。 率直に申し上げて、未曽有の危機に当たって政治が機能していません。国に頼るばかりでなく、県民の健康と命、そして生活を守るために、今こそ、知事の強いリーダーシップが求められていると思います。 そこで、まず新型コロナウイルス対策についてお伺いいたします。 感染対策の強化についてです。 岩国市で飲食店や病院のクラスターが相次いで発生し、十一月の感染者数は百人を超えるという危機的状況になっています。 保健所など関係者の皆さんは、連日濃厚接触者の追跡調査などで大変御苦労をされていると思いますが、こうした場合にまずやるべきは、無症状者を含めた徹底した検査により感染者を把握し、隔離、治療に当たることです。そうした意味では、今回の岩国市の麻里布地区全体を対象に一斉検査を実施したことは、地域の感染を抑え込むという意味で適切な対応だったと思います。 しかし、一旦クラスターが発生すれば地域に深刻なダメージを与えます。そこで提案です。例えば、県内主要都市の繁華街について、順次、地域一斉検査を行い、無症状の感染者を積極的に把握し、早めに対策を行うことが、クラスターなど感染拡大を食い止めるために大変有効だと思います。知事の決断で、全国に先駆けて、こうした思い切った対策を実施していただけないでしょうか、お伺いいたします。 また、山口県では、最近、毎日のように新規感染が確認され、入院患者は九十人を超えていますが、国の警戒レベルにいうステージⅢに近づいていると考えていいのでしょうか。その際の判断基準になる新規感染者数の増加状況や病床の使用率などの数字をお示しください。また、岩国地域に限定した場合に、それらの指標はどうなっていますか、お尋ねいたします。 春の第一波の際には、学校の一斉休校、全国の一律緊急事態宣言などが根拠の曖昧なままに実施されましたが、こうしたやり方は明らかに誤りだったと思います。対策は、感染実態に応じて地域を限定して機動的に実施すべきだと思います。 都道府県によっては、「Go To トラベル」や「Go To Eat」の中止、時短・休業要請や外出自粛要請などの強い措置を取るところも出てきていますが、山口県としては、どのような基準でそうした措置を取られるのでしょうか、お尋ねいたします。 次に、介護サービスの確保についてお伺いいたします。 さきの九月議会で、感染地域からの帰省者に関する介護サービスの停止問題を取り上げましたが、その際、県は、介護サービスが継続的に確保されるよう指導すると答弁されました。その後の状況を注視していましたが、事態はいまだに改善されていません。不毛なやり取りに時間を費やすのではなく、介護サービスが当たり前に受けられるよう、行政の責任で早急に問題を解決すべきだと思います。 そこで、具体的にお尋ねいたします。 十一月四日付で、県から介護保険施設の管理者宛てに、介護サービスの継続的な提供についてと題する文書が出されています。 そこでは、コロナ感染の懸念を理由に、感染者や濃厚接触者以外の利用者へのサービス提供を一方的に断ることは、運営基準に定めるサービス提供拒否の禁止に抵触する可能性があるとされています。 岩国市の一部事業者により、感染地域からの帰省者がいる場合には、一定期間、介護サービスの提供を停止する、あるいは利用の自粛を求めるという内容の文書が出されています。事業所が感染を心配するのは理解できますし、対策強化も当然だと思います。 でも、介護サービスの提供は、要介護者の生活を支えるという別の重要な社会的使命であり、事業者には法に基づき適正に実施する義務と責任があります。 介護保険事業の運営基準の第九条に、正当な理由のないサービス提供拒否の禁止規定があり、これに該当するか否かがポイントになると思いますが、単に帰省者がいるというだけでは、感染の具体的危険性がなく、サービス提供を拒否する正当な理由に該当しないことは明らかだと思います。 この文書を出した事業所では、併設の入所施設の感染防止のためとされていますが、入所施設はあくまで別事業です。感染防止対策を徹底することは当然としても、そちらへの間接的な影響のおそれが正当な理由に該当しないことも、また明らかです。いろいろ留保条件はつけずに、こうした通知の内容が正当な理由に該当するかどうか、明確にお答えください。 最近、「Go To トラベル」を利用して帰省される方もあり、岩国でも、かなりの方が同じようにサービスを受けられず、困っておられると聞いております。そうした事例をどの程度把握していらっしゃいますでしょうか。また、このような事例に関する苦情は、どの程度あるのでしょうか。県内他地域でも、同様な通知によりサービス提供が中止されている事例はありますか、教えてください。 次に、県は、個別に利用者の状況に応じて、サービスの利用を控えることを求めることがあっても、直ちに運営基準に抵触するとは言えないとしていますが、状況に応じて、直ちになどと条件がついています。役所の人は、よくこうした曖昧な言い回しをしてごまかそうとしますが、これでは何が言いたいのかよく分かりません。 そこで、個別具体的にお聞きいたします。 岩国市尾津町在住のSさんは、御家族が東京から帰省されるたびに、複数の介護事業者から一定期間、通所や訪問の介護サービスの提供を停止されており、その回数は九月以降だけでも二十回を超えています。御家族が何度も相談されているようなので、県はその経緯は十分に承知されていると思います。帰省者がいるだけで介護サービスを利用できないこの現実は、明らかに運営基準に反すると思いますが、一般論や条件をつけず、本件に関して明確に答えてください。 二番目に、米軍岩国基地問題について伺います。 コロナ対策です。 米軍岩国基地の感染者は、合計で四十人を超えていますが、陽性者が出るたびに、その人数と外出制限措置により感染が拡大する可能性は低いとする短い連絡が県と市にあるだけで、基地内の感染実態や対策などの詳細は何も明らかにされておらず、市民の不安が高まっています。 そこでお聞きいたします。これまでの感染者のうち、米国からの来訪者、基地在住者はそれぞれ何人でしょうか。また、軍人・軍属、日本人基地従業員の内訳なども教えてください。 日本では、濃厚接触者の追跡、検査が徹底して行われていますが、基地内でもそうした手法は取られているのでしょうか。 艦載機の移駐後、米軍関係者の人数は倍増しており、レストランやラーメン店などで一緒になったり、YナンバーやAナンバーの車も頻繁に見かけるようになり、市民との接触の機会も増えています。市民が濃厚接触者になった場合に、市民の追跡、検査は、米側、日本側、どちらが行っているのでしょうか。また、これまでそうした事例はあったのでしょうか、お伺いいたします。 次に、騒音被害です。 先月初旬に艦載機が帰還して以来、騒音が急激に増加しています。岩国市のまとめによると、十月に比べて、一日の平均騒音回数は二倍、苦情件数は三倍になっているとのことです。特に、先週の初め頃から、早朝七時前後から激しい騒音が一日中繰り返され、長い間住んでいる私でも、これまであまり経験したことのない異常な状態です。 こんなことが続くようでは、とても平穏な生活はできません。最近のF35Bの飛来と関係しているのでしょうか。一体どのような訓練、運用が行われているのか、その実態を教えてください。そして、もちろん強く抗議するとともに、是正を求めるべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか、お伺いいたします。 三番目に、一般会計予算についてお伺いいたします。 コロナ対策です。 今回の補正予算では、コロナ対策として、休日・夜間の外来診療・検査体制の強化などに三十億円余りが計上されていますが、これから第三波がどこまで拡大するのか分からない状況では、十分な備えとは言えないのではないかと感じました。 私は、春の第一波以来、応援するためにテークアウトや駅前のレストランやラーメン店にも出かけていました。一時持ち直していましたけれども、今回の騒動で人通りはすっかり絶え、どこも閑古鳥が鳴いている状況です。これから年末商戦を控えて、このままでは死活問題にもなりかねません。売上げが大幅に落ち込んでいる店などを対象にした一定の給付金の支給を再度検討すべきであり、さらには状況に応じて、休業補償なども必要となります。こうした事態に機動的に対応するためには、今回の補正予算に十分な予算を確保しておく必要があるのではないでしょうか、お尋ねいたします。 また、財源調整用基金の残りはどの程度あるのでしょうか。知事の議案説明の中でも、厳しい財政状況の中で、事業の不断の見直しや財源確保に取り組み、真に必要な施策に限られた財源を集中投資するとあります。まさに緊急事態であり、再編交付金の活用も含めて、あらゆる知恵を絞り財源を確保する必要があると思いますが、いかがお考えでしょうか。 次に、経費削減についてお伺いいたします。 今も申し上げましたが、経費削減が言われる中で、いわゆる貴賓車の購入が問題になっています。 議員は、何をしていたのかと叱られます。今年度予算が議会に提出された際に、担当者から具体的な説明を受けたこともありませんし、審議の過程で議論になったこともなく、議会のチェック機能が働かなかったと反省をしております。 そこで、遅まきながら、予算計上に至る経緯やその中身について確認いたします。 まず、二千万円とも言われる高額の貴賓車は、予算書のどこにどのような形で計上されていたのでしょうか。購入の目的は何でしょうか。知事やほかの公用車の購入額も教えてください。 知事は、記者会見で、予算編成の過程では協議はなかったが、納品前の七月に担当課から報告があったとされていますが、知事の知らない間に予算計上されたとすれば、誰がどのような過程を経て意思決定をしたのでしょうか。その経緯を教えてください。県として、知事の下、予算編成や意思決定が統一的、明確に行われるよう仕組みの見直しが必要だと思いますが、いかがでしょうか。 また、貴賓車の購入という重要な案件について、知事も知らないままに、そのまま議会に提案し何も説明しなかったということは、議会の予算審議権を事実上奪うことに等しいと思いますが、知事はどのようにお考えでしょうか、お答えください。 最後に、稲作の現状と支援についてお伺いいたします。 今年の山口県の稲作の作況指数は七十三で、都会のレストランなどでタイ米が出された一九九三年や二○○四年の数値を更新する過去最低の凶作でした。 この原因は、トビイロウンカやいもち病、台風などであることは周知のとおりです。九月四日に常任委員会の視察で長門市、下関市を訪れた際に見た水田の惨状には、本当に驚きました。特に県西部での数値は顕著だと思いますが、地域を分けて指数をお示しください。 私は山あいの棚田、僅かですが、三反ほどの田んぼでお米を作っています。五月の連休前に田植をし、八月の下旬には稲刈りをするというわせの品種で、時期がずれていたため病気や天候の被害を受けることなく、無事平年並みの収穫をすることができました。稲の病気は、約四か月の作付期間のうち、ほとんどが収穫を目前にした最後の一、二か月の時期に現れ、それまで一生懸命管理をしてきた農家にとっては、最終盤になって収穫ができないという、本当に情けない状態です。 そこで、県は、今回の補正予算に一億円余りの経費を計上し、来年度の稲の種を半額程度補助する対策を立てておられます。稲作を継続し、本県のお米を守るという趣旨では評価できますが、御承知のとおり、一度被害を受けた田んぼには、菌が残り、今後も防除の手当てを続けなければ、毎年同じ被害を繰り返すことになります。種子の補助をしても根本の水田に問題が残るのでは、この予算は無駄になってしまいます。これについてはいかがお考えでしょうか。 種の援助をするという今回の予算は、本当はどのような目的と効果をもたらすものかお答えください。また、具体的な補助の流れを教えてください。種子の半額を助成するということは、農家が購入する種もみは、例年の半額で購入できるということでしょうか。また、育苗センターから苗を買う場合の補助は、どのようになるのでしょうか、お答えください。 次に、県の病害虫防除所から逐次出されている注意報・警報についてお伺いいたします。 今回のトビイロウンカについては、七月後半から約二週間間隔で薬剤の散布などの防除方法、注意点などが記されたものが出ています。これらの周知先団体はどこでしょうか。さらに、各農家にはどのような方法で周知されたのでしょうか、教えてください。 これで一回目の質問を終わります。(拍手) 副議長(藤生通陽君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)井原議員の御質問のうち、私からは、一般会計予算に関するコロナ対策についてのお尋ねにお答えします。 新型コロナウイルス感染症の収束状況が見通せない中、さらなる感染拡大を防ぎ県民の命と健康を守ること、そして低迷している県内の社会経済活動を回復基調に乗せることは、目下の最重要課題であると認識しています。 そのため、今回の補正予算を含めて、今年度、約三千五百五億円の緊急対策を講じてきたところであり、私としては、感染拡大の防止を徹底し、現在お困りの方に一刻も早く支援を届けられるよう、現在の対策の早期かつ着実な執行に全力で取り組んでいるところです。 また、財源調整用基金の現時点における今年度末残高見込みは約十三億円であり、コロナの影響により県税収入の大幅な減少が見込まれるなど、県財政は極めて厳しい見通しとなっていますが、コロナとの長期戦を見据えた対策は、これからも継続して取り組んでいく必要があります。 そのため、地方創生臨時交付金など国交付金等の財源措置や、地方一般財源総額の確保・充実について、先般、国に要望を行ったところです。 今後とも、選択と集中の観点に立ち、真に必要となる施策に集中投資できるよう、事業の不断の見直しや財源確保等に取り組んだ上で、現在、国において検討されている補正予算編成の動向も注視しながら、感染防止対策と経済活性化の両立に向けて、必要な対策を講じていく考えです。 なお、県に対する再編交付金は、米軍再編による影響に特に配慮が必要な岩国市、周防大島町、和木町に対象地域が限定されており、県全体の事業の財源として活用することはできません。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(藤生通陽君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)新型コロナウイルス対策についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、感染対策の強化についての数点のお尋ねのうち、県内主要都市の繁華街での地域一斉検査の実施についてです。 感染者が多発している地域での一斉検査については、一刻も早く感染者を把握することが感染の拡大防止につながることから、有効であると考えています。 一方で、感染リスクが低い地域での一斉検査については、国の感染症対策分科会の提言において、無症状の方は疑陽性や偽陰性が出やすくなり、行政検査として推奨されていないことから、県としては、こうした検査の実施は考えていないところです。 次に、国が示す指標についてのお尋ねにまとめてお答えをします。 国においては、六つの指標により、ステージ判断を行うこととされており、本県においては、稼働病床数が五十九床、直近一週間の新規感染者数の増加比が○・四五であるなど、全ての指標において、ステージⅢを下回っており、また、この一週間では、数値が前週よりも下がっている状況です。 なお、岩国市に限定した指標の数値についてですが、ステージは県全域の数値で評価するものであり、また、PCR検査陽性率の数値などは、市町ごとの集計が困難であることから、個別の数値をお示しすることはできません。 次に、介護サービスの確保についてのお尋ねにお答えします。 まず、感染地域からの帰省者がいる場合のサービス提供停止が正当な理由に該当するのかとのお尋ねと、岩国市の事案に関する見解についてのお尋ねに、まとめてお答えをします。 新型コロナウイルス感染への懸念から、単に帰省者がいることのみを理由に、事業者が一方的にサービス提供を拒むことは、正当な理由があるとは言えないと考えています。 しかしながら、感染防止対策の観点から、施設内での利用者や職員の動線などの状況を調査・検討した上で、他の利用者等への感染リスクを低減するために、やむなく利用を控えることを求める場合には、正当な理由なくサービスを拒否したことには当たらないと考えています。 お示しの岩国市在住の方の事案についても、事業者が、こうした理由から利用を控えることを求めたものと理解しており、また、代替サービスの提供など、利用者の生活維持のための検討、提案も行われていることから、運営基準に反するとは言えないものと考えています。 次に、県内における同様な事例についてですが、これまで岩国地域以外も含め、利用者からの問合せや相談が数件あり、事業者の通知等の状況については把握していませんが、県としましては、利用者に必要なサービスが確保されるよう、事業者への指導・助言を行っているところです。 次に、米軍岩国基地問題のうち、コロナ対策に関する三点のお尋ねにお答えします。 まず、米軍岩国基地における感染者についてですが、これまで四十四例の報告を受けており、米国からの入国者は十八人、基地在住者は二十六人となっています。 なお、軍人・軍属の内訳についての報告は受けていませんが、四十四例の中には、日本人の基地従業員の感染者はいないとの報告を受けています。 次に、基地内での濃厚接触者の追跡、検査の状況ですが、基地診療所の感染症の専門官において、日本と同様に、必要な調査及び検査が実施されていると聞いています。 また、市民が濃厚接触者になった場合の調査については、岩国環境保健所において、米軍岩国基地からの情報提供を基に、濃厚接触者調査を詳しく行い、接触が確認された方に対して、適切に検査等を実施しています。 なお、これまで基地外での行動歴について、米軍岩国基地から五例の報告を受けていますが、その後、岩国環境保健所で接触者調査を行った結果、濃厚接触者は確認されておりません。 副議長(藤生通陽君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)新型コロナウイルス対策に関するお尋ねのうち、時短・休業要請等の措置に係る基準についてお答えします。 本県では、県内の感染状況が拡大し、国の示すステージⅢへの移行が見込まれると総合的に判断される場合は、事業者への時短・休業要請や「Go To トラベル」等の適用の一時停止の要請など、感染拡大防止に向けたより強い措置について、遅滞なく検討を行うこととしています。 次に、一般会計予算に関する御質問のうち、予算の意思決定についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、予算の意思決定の経緯についてです。 公用車の更新に係る予算については、担当課からの要求に基づき、財政課において、使用年数や走行距離等を勘案し、計上の判断を行ったところです。 次に、予算の意思決定の仕組みについてです。 今後、公用車を含む備品購入に係る予算のうち、特に重要な案件については、予算編成過程において、知事に適切に協議を行うこととしたところです。 副議長(藤生通陽君)藤田総務部理事。 〔総務部理事 藤田昭弘君登壇〕 総務部理事(藤田昭弘君)米軍岩国基地問題についてのお尋ねのうち、騒音被害についてお答えします。 空母艦載機移駐後、基地周辺地域の騒音は、艦載機の滞在、運用に大きく影響を受けており、これまでも、艦載機帰還後には増加する傾向にあります。 十一月六日の艦載機の帰還以降、騒音は、十月と比べ増加していますが、昨年の艦載機が帰還した時期と比べると、ほぼ同程度であり、今年が特別な状況とは考えていません。 艦載機帰還後に、どのような訓練、運用が行われているかについては、お示しのF35Bを含めて、国からの具体的な情報提供はなく、承知していないところです。 県としては、今後とも地元市町と連携して、騒音や運用の状況把握に努め、国や米側に対し、問題があれば、必要な対応を求めるとともに、騒音軽減措置や住民生活に影響が大きい訓練の事前通知などの取組が進められるよう、政府要望等あらゆる機会を通じて、粘り強く働きかけてまいります。 副議長(藤生通陽君)松岡農林水産部長。 〔農林水産部長 松岡正憲君登壇〕 農林水産部長(松岡正憲君)稲作の現状と支援についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、地域別の作況指数については、十月十五日時点で、東部八十三、西部六十七、長北八十四となっています。 次に、被害を受けた水田に問題が残り、本予算が無駄になるのではないかとのお尋ねですが、トビイロウンカは、本県では越冬できないなど、水稲病害虫の発生は当該年の気象や管理によるところが大きく、引き続き、防除指導を徹底することとしており、御懸念は当たらないと考えています。 次に、今回の予算の目的と効果については、農家の次期作に向けた生産意欲の向上を図り、本県農業の基幹である稲作の継続につなげることとしています。 次に、補助の流れについては、優良種子確保対策では、種子確保を担う山口県米麦改良協会に直接補助し、種子購入緊急助成対策では、農家への種子供給を担う山口県農協に対し、市町を通じて補助することとしています。 次に、農家が種もみを例年の半額で購入できるのかとのお尋ねですが、本事業は、種子価格の二分の一を補助するものであり、代金に含まれる消費税等は対象としていません。 また、育苗センターから苗を購入する場合については、育苗センターの運営者に対して、種子の割引分を差し引いて販売するよう、要請することとしています。 次に、注意報・警報の周知先については、JAや市町に加え、農薬取扱事業者で構成する山口県農薬商業協同組合や各地域に配置している防除員など、防除の指導、実践に関わる団体等としています。 さらに、農家への周知方法については、報道発表によるメディアの活用や県ホームページへの掲載に加え、県下各地のJA店舗や市町の施設などに文書を掲示するほか、地域ごとに現地研修会の開催や啓発チラシの各戸配付、ケーブルテレビなどにより情報提供しているところです。 副議長(藤生通陽君)内畠会計管理局長。 〔会計管理局長 内畠義裕君登壇〕 会計管理局長(内畠義裕君)一般会計予算についての御質問のうち、公用車購入に関する数点のお尋ねにお答えします。 まず、予算書への計上については、その他の公用車購入経費と合わせ、予算説明書に備品購入費として二千四百九十六万三千円を計上していたところです。 次に、購入目的としては、老朽化したセンチュリーを更新するもので、県全体での保有を三台から二台に削減した上で、効率的な運用を図るため、県側において一元管理し、県側が使用しないときは、議会へ貸出しを行うものです。 次に、貴賓車以外の公用車の購入金額については、知事車が三百七十一万円、そのほか、今年四月に購入した普通乗用車が二百九万円などです。 次に、県議会への説明についてですが、これまでも、地方自治法及び関係政省令に定められた様式等により、備品購入費として一括して計上しており、議会の予算審議権を奪うものとの御指摘は当たらないものと考えています。 副議長(藤生通陽君)井原寿加子さん。 〔井原寿加子さん登壇〕(拍手) 井原寿加子さん 再質問いたします。 まず、コロナ対策です。 本質問で取り上げましたSさんは、さらに追い打ちをかけるように、利用者との話合いができないとして、事業者から一方的にサービスの提供の終了の文書が出されました。と同様に、灘海園居宅介護支援事業所からも、同じ支援停止の通知が来ています。 私は、これを聞いて大変驚きました。介護認定を受けた百歳の高齢者が介護保険の枠組みの外に放り出された。こんなことは、法的にはもちろんですけども、人道的にもあってはならないことです。代替サービスの提供の提案もされているようですが、利用者が理解できないからといってサービスを打ち切ることは本末転倒です。この点に関してどうお考えか、県の見解をお伺いいたします。 それから、介護サービスは、法律に基づき、全国的に同じ基準で公平に提供される必要がありますが、運営基準第九条の正当な理由について、国の通達では、その事業所の人員等から対応できない場合とされており、これが統一的な解釈です。 そこで、近隣の他県の取扱いを私は何件か電話で聞いてみました。ニュアンスの違いはあれ、どこも発熱などの症状もないのに、ただ帰省者がいるからといってサービスを断るのは過剰な反応であり、県としてはきちんと是正指導していますということでした。明快な、こんな返答が返ってきました。正当な理由に関する解釈が曖昧では、現場が混乱をいたします。他県と同じように、明確な方針を示すべきです。 もう一度お聞きいたします。余計な条件は抜きにして、帰省だけでサービス提供を拒否することが正当な理由になるのか、ならないのか、明確に答えてください。 厚生労働省にも私は聞いてみました。自治体から照会があれば、もちろん法的な考えを示すとはっきり言われました。この問題に関して、国に照会をされたことがあるのでしょうか、まずお聞きいたします。それから、この問題に関して聞いたことがないのであれば、ぜひ照会してみてください。きちんと方針を示してくれるはずです。 それから、予算についてもう一度伺います。 現時点で再編交付金の執行残はどの程度あるのでしょうか。これ以上の執行を停止し、また基金の取崩しなどにより、緊急例外的な措置として、再編交付金をコロナ対策に充てるべきではないかと私は強く思います。以前にも指摘しましたが、どうして財源を有効に活用しないのか、使えないのか、理解に苦しみます。何かそうできない理由でもあるのなら、それを御説明ください。 それから、先日、岩国を守る会「風」が情報公開請求で入手した、今回購入した貴賓車の運行管理記録を見ると、全て議長の専用として使われています。この車の所属はどこにあるのでしょうか、教えてください。ガソリン代や維持管理費などの経費も相当かかるはずですが、所属は従来のとおり、議会ではないのでしょうか、もう一度答えてください。 さらに、この問題は既に全国的に知られることとなり、秋篠宮様の公用車の買換え、更新にも影響しているという話さえあるようです。この際、ほかの公用車と同程度のものに早急に買い換えるべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。 次に、農業問題についてお伺いいたします。 十一月十二日に発売されたばかりの任天堂ゲーム、天穂のサクナヒメゲームというのを御存じでしょうか。稲作を目的とした、かなり専門的な知識を必要とするもので、そのゲームを攻略するため、農水省の稲作ホームページにはアクセスが殺到しているそうです。この一例を見ても、最近のネットの影響のすごさを改めて思い知りました。 しかし、そのネットから一番遠いのが各中小農家ではないかと思います。私が農作業する柳井市の山奥では、いまだに光ケーブルは来ていません。もちろん端末を備えている家庭もほとんどないというのが現状です。 私は今年、県が出しているその警報・注意報を印刷をして近所の農家に配りましたが、この警報について知っている人は誰一人いませんでした。県は、今回の補正の目的の一つに、高齢化する農家の生産意欲の向上を挙げておられます。本当にそうであるなら、ホームページに警報をアップするだけではなく、端末の末端の農家に情報がきちんと届く方法を考えるべきです。 そこで、さっきの警報・注意報を各農林水産事務所で分かりやすくしてプリントアウトし、例えば市報などの広報誌に載せるとか、回覧板で回すよう、市町と連携するというお考えはありませんか、お尋ねいたします。 それから、菌の防除の話ですけども、ウンカについて冬を越せないという御答弁だったので、私は稲を作っておりますから、そのぐらいのことは承知しております。私は、それを聞いたのではなくて、いもち病などの被害があったのに、その菌の防除の補助はしないのですかというのと、種もみだけを補助しても、来年同じようなウンカ被害、いもち病被害があったときには、その補助はしないんですかということをお聞きしたんです。ウンカについて、ウンカの補助をしないのかということを聞いたわけではありません。ですから、防除のための補助を考え始めている市町もあると聞きましたけれども、種子代金助成だけで、菌の防除のための補助はないということですね。もう一度確認させてください。 それから、さらに代表質問の知事の答弁では、これは要望になりますけれども、ドローンなどを使い、効率的な防除に取り組むということでしたけれども、ドローンでの防除は、上空から薬剤を散布し、稲の表面のみに薬がかかって、茎などの下の部分には届かず、防除の効果は半減します。かといって、ドローンを低く飛ばせば稲が倒れてしまうという弊害が出てきます。もっと現場の実情に沿った現実的な施策をしっかり考えてください。机上の空論では農業はできません。これは強く要望して、来年度の当初予算編成に期待することといたします。 以上で二回目の質問終わります。(拍手) 副議長(藤生通陽君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)井原議員の再質問にお答えいたします。 まず、事業者が一方的にサービスの停止の通知があったと、サービス提供の拒否に関する県の見解について伺うといった御質問ですけれども、本事案は、事業者が感染防止の観点から、他の利用者への感染リスクを低減するために、やむを得ず、サービス提供を変更し、利用を控えることを求めたものと理解しております。 加えて、代替サービスの提供を検討、提案を行うなど、事業者として必要なサービスが継続して提供されるよう対応しているものであると思っておりますので、違反するものでないというふうに考えております。 それから、法に基づく正当な理由について、他県と解釈が異なってはおかしいのではないかと。この解釈について国にも照会したのかといった御質問ですけども、併せてお答えをいたします。 正当な理由で拒否できるかどうか、その判断はあくまでも個別の状況に応じて判断すべきものと考えておりまして、本事案につきましても、当然、我々としては厚労省のほうに確認しておりまして、厚労省からも同様の回答を得ております。 以上です。 副議長(藤生通陽君)藤田総務部理事。 〔総務部理事 藤田昭弘君登壇〕 総務部理事(藤田昭弘君)県の再編交付金の活用について再質問ございました。 毎年度執行残については、基金に積み立てるなどして有効に活用しておりまして、令和元年度末現在で今、約三十三億円、基金残高ございますが、本基金は道路改良とか河川改修といった目的で造成したものでございまして、国の要綱上、造成目的以外の事業を行うために処分してはならないということとなっているため、本基金もコロナウイルスの感染症対策に活用することはできないこととなっております。 一方で、岩国市で多くのコロナ感染者が発生したことも踏まえまして、令和三年度の県交付金活用については、地元市町から事業ニーズについて十分お聞きして、国等との調整も図りながら、今後検討を進めていきたいと考えております。 副議長(藤生通陽君)松岡農林水産部長。 〔農林水産部長 松岡正憲君登壇〕 農林水産部長(松岡正憲君)稲作についての再質問にお答えします。 まず、警報等の周知に当たって、市町との連携はどうなのかという御質問でございました。これまでもいろいろ市町と連携しながら、いろんな周知に取り組んできておりまして、引き続き、広報等を活用しながらしっかり対応していきたいと考えております。 それから二点目、防除のための補助を考えていないのかということでございます。これにつきましては技術対策をしっかりお示しして周知等することで、生産者が安心して次年度の水稲栽培に取り組んでいただけるように、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。 副議長(藤生通陽君)内畠会計管理局長。 〔会計管理局長 内畠義裕君登壇〕 会計管理局長(内畠義裕君)公用車購入に関しての再質問にお答えします。 まず、車の所属はどこか。ガソリン代等の維持管理費はどこが負担するのかという御趣旨だったと思います。 車の所属は会計管理局の物品管理課でございます。ガソリンについては、議会事務局のほうで負担することとなっております。そのほか、車検等の維持管理費については、物品管理課のほうで負担することになっております。 それから、車を買い換えるべきではないかとのお尋ねでございます。これにつきましては、今後、外国の要人等にも活用することから、売却、買い換えすることは考えずに、現在の運用によって有効的に活用していきたいと考えているところです。 副議長(藤生通陽君)井原寿加子さん。 〔井原寿加子さん登壇〕(拍手) 井原寿加子さん 再々質問をさせていただきます。 コロナ対策です。 今部長から御答弁がありましたが、施設内の感染拡大が懸念されるというのは正当な理由であり、サービスが停止されても違反ではないということですか。これははっきり答えてください。 それから、先ほどのSさんの事例ですけれども、事業所からサービス終了の通知があったものの、その期限後、突然ヘルパーが来られたそうです。しかし、事業所から何の説明もなくて、今後サービスが行われるのか、行われないのかさえ分からない。家族の方は交代で東京から帰省され、お母様の世話をしておられます。この間、介護サービスが滞ることにより、百歳という高齢の母親の状態が悪化し、御家族の精神的負担も重くなっています。このまま放置するということは絶対許されません。 いろいろな経緯はありますけれども、何をおいても介護サービスが現実に提供されないという状態をつくっては絶対にいけません。そこだけは私は譲れません。いろいろ言い訳をされたり、指導などと言われますが、そんな悠長なことではなく、行政の責任で法律に基づいて、普通にサービスが受けられる状態に早急に戻すべきですが、これについて明確な答弁をもう一度お願いいたします。 それから、貴賓車について、もう一度お伺いいたします。 県内に皇族の皆様が見えたときに、岩国でもございましたけれども、きちんとハイヤー会社から数日借りる、それが一番の経費節減です。 東京で例えば知事が上京された場合には、どういう車をどういうふうにお使いになっているのでしょうか。今、外国から賓客が来られると言われましたが、そんな予定が今あるのでしょうか、もう一度お聞きします。 これで終わります。(拍手) 副議長(藤生通陽君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)井原議員の再々質問にお答えします。 まず、一方的にサービスを停止しても違反ではないのかといった御質問ですけども、本事案につきましては、事業者において代替サービスの提供などを提案しておりますので、一方的にサービスを提供したというふうには認識しておりません。 それから、事業者から説明なかったと、サービスが受けられるようにすべきではないかといったことです。 これについては県としても、介護サービスは利用者の方々やその家族の生活を継続する観点から、必要なサービスが継続して提供されることは極めて重要だと考えております。 したがいまして、必要なサービスが提供できるよう、事業者に対しまして会議や個別の指導等によりまして、その徹底を図ってまいりたいと考えております。 副議長(藤生通陽君)内畠会計管理局長。 〔会計管理局長 内畠義裕君登壇〕 会計管理局長(内畠義裕君)公用車に関する再々質問にお答えいたします。 外国の要人が来られる予定はあるのかという御質問だったと思います。現在のところ、その予定は承知しておりません。(発言する者あり)すみません。もう一度お願いします。 〔発言する者あり〕 副議長(藤生通陽君)自席でどうぞ。 井原寿加子さん 知事の上京のときの公用車は、どういうふうに使われているのか…… 副議長(藤生通陽君)井原寿加子さんに申し上げます。ただいまの発言は、再質問において答弁を求めるに至っておりません。よって、再々質問において触れることができませんので、御注意します。