委員長報告
議長(柳居俊学君)農林水産委員長 笠本俊也君。 〔農林水産委員長 笠本俊也君登壇〕(拍手) 農林水産委員長(笠本俊也君)農林水産委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第一号、第二号及び第七号のうち本委員会所管分並びに議案第四号及び第八号の議案五件については、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定いたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、県産農林水産物の需要回復・拡大について、 新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、依然として生産者は厳しい経営環境に置かれていることから、引き続き、需要拡大を図る必要があるが、補正予算に計上されている第二弾の地産地消キャンペーンにどのように取り組むのかとの質問に対し、 消費者がより購入しやすくなるよう、対象商品の要件緩和など、店舗の要望を踏まえた柔軟な見直し等により、参加店舗数の増大を図るとともに、単価の下落が続く高級魚を新たに対象品目に加え、割引販売による重点的な売り込みを実施することとしている。 あわせて、県民の皆様へ幅広く周知を図るため、新たに駅や空港のデジタルサイネージを活用するほか、SNSでの情報発信を強化するなど、取組を効果的にPRしてまいりたいとの答弁がありました。 次に、県産農林水産物の販売促進におけるデジタル化の推進について、 コロナの時代にあっては、県産農林水産物についても、非対面での販売促進を進めていかなければならないと考えるが、地産地消対策や販路開拓等のデジタル化にどのように取り組むのかとの質問に対し、 感染リスクを抑えながら幅広く県産農林水産物の購入を促すため、県内約百五十の販売協力店等にデジタルサイネージを設置し、時間帯や地域等によってコンテンツを切り替えるなど、購買層の属性等に応じた情報を効果的に配信することとしている。 また、大都市圏のバイヤーとオンラインで商談できるシステムを本県独自に構築するとともに、次世代型自動販売機を活用し、消費者のアクセス状況等のデータを蓄積・分析する実証実験に取り組むなど、非対面による商品開発や販路拡大手法を導入した新たな六次産業化を展開していくとの答弁がありました。 次に、スマート農業の推進について、 コロナ禍においては、農業もほかの産業と同様に、経営の在り方が大きく変わっていくと考えるが、コロナの時代に対応した農業経営を進めるため、どのように取り組むのかとの質問に対し、 感染症防止対策を徹底することで生じる人手不足等への対応を示した、コロナ対応経営強化プランの作成に向け、専門家派遣や研修等の支援を行うほか、これまでの現地実証の成果を活用し、プランの実践に必要なスマート農機の導入を支援することで、農業分野のデジタル化を推進することとしている。 危機から生まれた変化を成長へとつなげるため、デジタル技術を最大限活用するとともに、新しい生活様式を実践しながら、少人数での作業が可能な農業経営ができるよう支援してまいりたいとの答弁がありました。 このほか、農業関係では、 ○ 農林業の知と技の拠点の施設整備の状況について ○ 鯨肉やジビエの普及に向けた取組について ○ 「みんなでたべちゃろ!キャンペーン」の改善点について ○ 次世代型自動販売機を活用したテストマーケティング実証について ○ 県産農林水産物の販売サイトへのアクセス向上について ○ トビイロウンカの発生状況と対策について ○ 農業機械の更新費用の低減に向けた取組について ○ 集落営農法人における新規就農者の給与体系について ○ 太陽光発電施設の増加に伴う農地転用について ○ ため池の安全対策について ○ 獣医療の提供体制の整備について 林業関係では、 ○ 森林バイオマス等県産木材の供給力強化について ○ 森林資源の循環利用の促進に向けた早生樹造林について ○ 山口市下小鯖における林地開発許可について ○ 林地開発の事業区域における土地所有者について 水産業関係では、 ○ 漁業法等の改正に伴う県規則等の改正について ○ 潜水器密漁等への対応について ○ 周南市、下松市近海域における赤潮発生について ○ 養殖共済の補償対象について ○ 下関漁港における無許可係留船の撤去について などの発言や要望がありました。 終わりに、本委員会に付託された意見書案第二号 農林漁業用燃油に係る軽油引取税の課税免除措置の継続を求める意見書については、採決の結果、全員異議なく、可決すべきものと決定いたしました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)