委員長報告
議長(柳居俊学君)土木建築委員長 髙瀬利也君。 〔土木建築委員長 髙瀬利也君登壇〕(拍手) 土木建築委員長(髙瀬利也君)土木建築委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第一号から第三号まで及び第七号のうち本委員会所管分並びに議案第九号の議案五件については、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定いたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、土木建築部関係では、 防災・減災、国土強靱化について、 県は、これまで、国の三か年緊急対策を活用しながら事業を進めてきたが、具体的にどのような取組を進めてきたのか。また、防災・減災対策を一層進めていくため、国への要望も含め、今後どのように取り組んでいくのかとの質問に対し、 県では、これまで、三か年緊急対策の予算も活用しながら、大規模な自然災害に備えた道路防災や土砂災害対策、河川改修などを集中的に進めてきた。 具体的には、道路防災として、十七か所ののり面対策や三か所の無電柱化、四か所の橋梁の耐震化など緊急輸送道路等の事業進捗の前倒しを図っている。土砂災害対策では、三十一か所の砂防堰堤の整備を重点的に進めており、今年度予算では、八基の本堤が完成する予定である。河川改修では、四十四か所で河川内の立木伐採、土砂掘削などの対策を実施し、三十三か所で対策が完了した。 この三か年緊急対策は、事業効果の早期発現に極めて有効であることから、緊急対策終了後においても、特別枠による予算の確保や対象事業の拡大が図られるよう、あらゆる機会を通じて国に強く要望していく。 県としては、引き続き、必要な予算を可能な限り確保した上で、防災・減災対策を積極的に進めてまいるとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 公共インフラの老朽化対策について ○ 下関北九州道路について などの発言や要望がありました。 次に、九月補正予算について、 本年も一昨年と同様に県東部を中心に災害が発生しているが、災害発生箇所の分布はどのような状況か。また、早期復旧を図るためには円滑な工事発注等の対応が必要だが、今後どのように進めていくのかとの質問に対し、 令和二年七月豪雨では、主に岩国及び柳井の土木建築事務所管内で災害が発生しており、県管理の公共土木施設の被害状況は、県全体の約七割に当たる九十九か所、約三十五億円となっている。 災害復旧の進め方については、幹線道路などで特に緊急を要する箇所においては、既に工事契約を締結し、復旧工事を進めている。 円滑な工事発注については、特に被害の大きかった岩国及び柳井土木建築事務所管内において、入札・契約手続の期間短縮を図るため、指名競争入札方式の適用範囲の拡大や、受注者が作成する資料が少ない、簡易タイプの総合評価方式の適用範囲の拡大を行うこととしている。このほか、受注者側の技術者等の不足が懸念されることから、現場代理人が兼務できる工事件数の上限の緩和や同一地区内での複数の工事をまとめた発注も可能とすることとしているとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 防災・減災対策への影響について ○ 建設工事リモート管理推進事業について などの発言や要望がありました。 このほか、 ○ 土砂災害対策について ○ 平瀬ダム建設事業計画について ○ 河川改修について ○ ブロック塀の安全対策について ○ 無電柱化対策について ○ 一般国道四百九十号道路改良工事の請負契約の一部変更について ○ 社会変革への対応について ○ 治水対策について ○ 古川跨線橋の通行止めについて ○ ダムの事前放流等について ○ 新型コロナウイルス感染症の影響下における国への要望活動について ○ 新型コロナウイルス感染症の建設業者への影響について ○ 政策評価等への土木建築部の取組について ○ 産業・交流基盤としての道路整備について ○ 一般海域の利用に関する条例に基づく占有許可に係る審査基準の改正について などの発言や要望がありました。 次に、企業局関係では、 工業用水道施設の老朽化対策について、 企業局では、今後どのような考え方に基づき工業用水道の老朽化対策に取り組むのかとの質問に対し、 施設の老朽化が急速に進行する中、更新については、健全度と重要度に応じて更新時期を最適化するとともに、事業費の平準化を図ることにより、施設の健全性と安定経営を確保しながら、計画的・効率的な施設整備に取り組んでいく。 また、自然災害や事故等が発生した際にも工業用水を安定供給できるようバックアップ機能の強化にも努め、経営計画、施設整備十か年計画等に基づき、安定的な経営基盤を確保しつつ、工業用水の安定供給体制の強化に努めているとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 工業用水道施設の老朽化の状況について 発言がありました。 次に、自主節水に関係して、 島田川工業用水道の給水開始後の状況はどうかとの質問に対し、 現在、ポンプ設備等の運用に関する技術力を高めるとともに、他水系との送水量の調整等により、細やかな監視制御等を行いながら配水を行うなど、島田川工業用水道の運用により、引き続き周南地域全体の水不足の緩和に努めるとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 昨年度の菅野系工業用水の節水状況について ○ 今年度の菅野ダムの水位の状況について などの発言や要望がありました。 また、小水力発電開発促進支援事業に関して、 ○ 支援事業の対象施設及び出力要件について ○ 昨年度の技術支援事業の状況について ○ 支援事業募集に当たり配慮している点について などの発言や要望がありました。 このほか、 ○ 二級水系の治水協定、事前放流について 発言や要望がありました。 終わりに、本委員会に付託された意見書案第三号 防災・減災、国土強靱化対策の推進を求める意見書については、採決の結果、全員異議なく、可決すべきものと決定いたしました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)