委員長報告
議長(柳居俊学君)文教警察委員長 江本郁夫君。 〔文教警察委員長 江本郁夫君登壇〕(拍手) 文教警察委員長(江本郁夫君)文教警察委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第五号については、賛成多数により、議案第一号のうち本委員会所管分並びに議案第十号及び第十一号の議案三件については、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定いたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、教育関係では、 学校におけるICT環境整備について、 県立高校と私立高校それぞれのICT教育の環境づくりについて、しっかりと支援していく補正予算が組まれており、今後、ICTを活用した特色ある学校づくりや教育ができるようになると思われるが、県としてどのように考えているかとの質問に対し、 県立高校については、ICT環境が整うことにより、例えば、地域課題の解決に向けた探究的な学習の充実や、海外の教育機関とのオンラインによる交流、個別最適化された学習課題の提示などの様々な取組ができるようになり、学力向上などが図られるものと考えている。県教委としては、ICT環境も活用しながら、引き続き、特色ある学校づくりや教育活動を推進していく。 また、私立高校については、今回の支援を通じ、各校が建学の精神や独自の教育理念に基づき、ICT機器等を効果的に活用した生徒それぞれの到達度に応じたきめ細かな学びの提供や、地域の方々との交流により課題の解決を目指す共同学習の実践など、特色ある教育や学校づくりに取り組まれることを期待しているとの答弁がありました。 次に、新型コロナウイルス感染症への対応について、 感染による子供たちや学校への心ない差別や偏見の防止が重要である。文部科学大臣からは八月に差別・偏見の防止に向けたメッセージも発表された。こうした状況をどのように捉えているか。また、子供たちへの差別・偏見は起きていないかとの質問に対し、 感染者等に対する偏見や差別は決してあってはならないと考えており、このため、県教委では、五月の県立学校の再開に併せ、県立学校及び市町教委に対して新型コロナウイルス感染症に係る偏見や差別、いじめの防止等の徹底を図るよう通知したところである。 また、文部科学大臣メッセージが出されたことを受け、県立学校及び市町教委に対して、メッセージの周知とともに取組の徹底を図るよう、改めて通知したところであり、各学校においては、児童生徒の発達の段階に応じて、適切に指導がなされているものと考えている。なお、偏見や差別などの事案の報告は受けていないとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 学校のトイレの洋式化・蛇口の自動水栓化について ○ 修学旅行のキャンセル料について ○ 臨時休業の影響による授業の遅れ等への対応について ○ 学校行事の実施状況等について などの発言や要望がありました。 このほか、 ○ 県立高校再編整備計画について ○ 教科書採択について ○ 特別支援学校の教室不足について ○ 県立博物館の特別展について ○ 児童生徒一人一台端末の調達、導入サポート、更新について ○ 山口県立大学のオンライン授業の取組状況について ○ 山口県立大学の施設整備について ○ 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用に 関する条例の一部を改正する条例について ○ 学力向上支援員・学校業務支援員の配置状況について などの発言や要望がありました。 次に、警察関係では、 地域の安全対策について、 全国に先駆けて高齢化が進む本県では、犯罪や事故から高齢者を守る方策として、地域警察官が実施する巡回連絡が特に有効であると考えるが、その現状はどうか。また、空き交番対策及び交番・駐在所勤務員不在時の来訪者対応はどうなっているのかとの質問に対し、 高齢者世帯に対する巡回連絡については、本年八月末現在、約五万世帯に実施しているが、本年は新型コロナウイルス感染症の影響により、昨年の同時期と比べ約五千世帯減少している。 この巡回連絡では、うそ電話詐欺や悪質商法など高齢者を狙った犯罪に対する防犯意識の向上や高齢ドライバー・歩行者による交通事故防止について重点的に広報啓発活動を行っている。 高齢者世帯に対する巡回連絡は、地域の安全対策として有効な活動であるため、今後も新型コロナウイルス感染症対策をしっかり行った上で、関係部署が連携して実施していく。 また、空き交番対策については、現在、全ての交番に警察官OBなどの交番相談員を配置し、空き交番状態の解消に努めている。 交番勤務員が不在のときに来訪者があった場合の対応については、全ての交番の玄関外側に警察署直通のインターホンが設置されており、来訪者がこれを利用する等により、通報を受けた警察署が街頭活動に当たっている勤務員を交番に戻したり、パトカーを向かわせるなどの対応をしているとの答弁がありました。 このほか、 ○ 警察犬の活動状況について ○ 秋の全国交通安全運動の実施について ○ 警察官に対する飲酒運転防止対策について ○ 警察官採用募集の状況について ○ 災害時における保存食等の備蓄状況について ○ 交番・駐在所統廃合の進め方について ○ 交通信号機非常用電源装置の設置状況について ○ サイバーセキュリティーについて ○ 夜間における横断歩道の安全対策について ○ 運転卒業証制度の内容について などの発言や要望がありました。 終わりに、本委員会に付託された意見書案第四号 私学助成制度の充実強化に関する意見書については、採決の結果、全員異議なく、可決すべきものと決定いたしました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)