討論
議長(柳居俊学君)合志栄一君。 〔合志栄一君登壇〕(拍手) 合志栄一君 新政クラブの合志です。今議会に提案されています議案第一号に賛成の立場から討論に参加いたします。 まず、本県において、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために懸命の奮闘を続けておられる医療従事者の皆様、県の新型コロナウイルス感染症対策室をはじめとする関係各課の皆様、県下各地の保健所関係の皆様等、コロナ対策に携わっておられる関係者の皆様全てに心から感謝をささげ、敬意を表させていただきます。 殊に、感染者確認が相次いでいる地域の保健所においては、網羅的な多数のPCR検査の実施、感染者の確認、隔離及び行動履歴の追跡調査、濃厚接触者の特定など、細心の注意と心配り、そして根気の要る事務作業に、連日取り組んでいただいておりますこと、その御労苦をねぎらい、重ねて感謝の意を表したいと思います。 おかげで、本県での感染者数は二百名を少し超えましたが、市中感染は回避され抑止され、本県のコロナ対策は事態をしっかりコントロール下に置いています。このことは前提として堅持されていて、社会経済活動の回復も可能となります。ついては、コロナ感染拡大防止に携わっておられる皆様には、引き続いての頑張りをどうかよろしくお願い申し上げます。 それでは、第一号議案賛成の理由を二点申し上げます。第一点は、私立高等学校等未来型教育支援事業ということで六億三千万円が予算計上されていることであります。この事業に関しては、髙瀬議員の一般質問への答弁の中で、私立高校における未来型教育を支援するため、ICTを活用した教育提供体制の整備を目指す学校が、一人一台端末や大型提示装置、無線LANの整備や、通信ネットワークの高速化等を進めるための予算を計上した旨説明がありました。 県立高校等においては、六月補正で一人一台のタブレット端末等のICT教育環境整備の予算措置がなされていますので、今回の予算計上でICT教育環境において公私間の格差が生ずることはなくなりました。したがって、本県では、高校等で学ぶ生徒たちは全て県立であろうと私立であろうと等しいICT教育環境で将来に向けて学ぶことができる、そういう環境が整うことになります。このことを高く評価いたします。 第二点は、DX推進拠点整備調査・支援モデル創出事業が八百万円予算計上されていることであります。この事業の趣旨は、予算説明資料において、県政の様々な分野でデジタル化を進め、その技術を活用して変革を生み出すデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を図るため、全県的なDX推進拠点の整備に向けた調査及び実証を行うと説明されています。 コロナ対応の中で、我が国の特に行政面でのデジタル化の遅れが明らかとなりました。このため、時代の要請に応える変革の基盤となるデジタル化への取組が、新たに誕生した菅政権においては最優先の政策課題に位置づけられ、デジタル庁を設置して加速的に推進されようとしています。 こうした国の動きに呼応して、本県でもデジタル化への取組を県政のあらゆる分野で強力に推進しようとしていまして、その着手段階における事業が予算措置されたことを評価いたします。 この県政におけるデジタル化の推進に関しては、一般質問でも取り上げ、デジタル化を担う人材育成の重要性を訴えましたが、もう一つ、大事と思うことを申し上げておきたいと思います。 それは、今議会の代表質問において自由民主党の二木県議が、デジタル基盤に立った集中から分散の流れの創出と述べられたことを、国家社会の統治の在り方において実現していく。すなわち、我が国の統治を、集権的管理型統治から自律的分散型統治へ──この自律は自ら律するの自律であります。我が国の統治を、集権的管理型統治から自律的分散型統治へ転換していく、そのことを可能にする情報通信インフラを整備という方向で、国全体のデジタル化は進められるべきであるということであります。 全国知事会の情報化推進プロジェクトチームリーダーである村岡知事には、そういう方向での国全体のデジタル化の推進にも、しっかりリーダーシップを発揮していただくことへの期待を申し上げ、賛成討論を終わります。(拍手)