討論
────────────────────── 討 論 議長(柳居俊学君)これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において順次発言を許します。 宮本輝男君。 〔宮本輝男君登壇〕(拍手) 宮本輝男君 こんにちは。社民党・市民連合の宮本輝男でございます。 今回は、議案第二号及び第五号には反対する立場から討論をいたします。 ただし、他の全ての議案及び意見書には賛成をいたします。 議案第二号 令和二年度の建設事業に要する経費に関し市町が負担すべき金額を定めることについて、議案書には各事業について、各関係法の規定により具体的に市町への負担額が決められ、表示されています。この議案については、我が会派は反対をし続けています。 せっかくすばらしい立派な道路ができたと喜び、県に工事をしていただいて大変助かったと思っていたら、事業によってはその負担割合は違いますが、市町へ負担額が請求されていた。一部の事業を除き、工事費の負担額の大小はあるものの、負担比率は、下は三%から、上は五○%となっています。 確かに、関係法においては、市町に負担を求めることができるようになってはいます。地方分権の掛け声とともに、地方六団体を挙げて取り組み、主張されている国の直轄事業負担金廃止問題は、残念ながら近年、その声が全く聞こえてきません。市町への負担金は、その延長線上の課題にあります。 とりわけ、今年の新型コロナウイルスの影響で低迷している県民生活や地域経済の立て直しのために、県内市町は例年以上に財政状況が厳しいのは共通をしております。 知事は、国の負担金制度廃止について強く行動していただくことを併せ要望し、本議案に反対いたします。 次に、議案第五号 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用に関する条例の一部を改正する条例は、対象の拡大における条項の追加ですが、我が会派は、個人番号制度に反対する立場から、今回の条項追加による改正である議案に反対をいたします。 現在、マイナポイント付与サービスキャンペーンなどで、マイナンバーカードの普及がなされ、マイナンバーカードを利用せざるを得ない状況がつくり出されています。 そもそも個人番号を利用する、しないということは、本人の意思に委ねられていることだというふうに思います。 今後、個人番号の利用可能範囲が、金融機関、医療機関、ショッピング等に拡大すれば、大企業の機密情報が、サイバーテロによって漏えいされている可能性があるとされた事件も多数報道され、個人情報が漏えいする可能性が十分考えられます。 ましてや、昨今の偽メールでの個人情報をだまし取る案件が多発していますし、なりすまし被害も出るとの指摘がされています。 市町が管理する、住民票、保険、年金、資産等が、マイナンバー制度によって国家が個人の情報を管理でき、地方分権と言われながら、国家統制につながりかねないようになる可能性が十分にあると指摘する専門家もいます。 これらの問題は、今回の条例改正は個人番号制度に関わり行政手続が組み込まれていく危険性を危惧し、現行行政手続では、課税証明、所得証明等で十分対応できているものであるという観点から、反対いたします。 以上で、反対討論を終わります。(拍手)