委員長報告
議長(柳居俊学君)文教警察委員長 江本郁夫君。 〔文教警察委員長 江本郁夫君登壇〕(拍手) 文教警察委員長(江本郁夫君)文教警察委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第一号のうち本委員会所管分並びに議案第四十九号及び第五十号の議案三件については、賛成多数により、議案第六十三号のうち本委員会所管分並びに議案第二十一号、第五十一号、第五十二号、第五十四号、第五十五号及び第五十七号の議案七件については、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定いたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、教育関係では、 ICTを活用した先進的教育推進事業について、 高校生データサイエンティスト育成講座や遠隔授業の取組の狙いや内容について伺うとの質問に対し、 高校生データサイエンティスト育成講座においては、データサイエンスに基づくデータ分析があらゆる産業において活用され始めており、若年層からのデジタル人材育成が重要であることから開催するもので、AI技術の基礎知識の取得や実践的なデータを用いた演習などを考えている。 遠隔授業については、ICTの強みを生かし、離れた学校同士をつないだ合同授業や海外との外国語での交流、大学、企業等外部人材の活用、幅広い科目の開設などを行うことにより、教員の指導や生徒の学習の幅を広げ、各教科等の知識・技能の習得とともに、思考力・判断力・表現力など、これからの社会に必要な資質・能力を身につけてほしいと考えているとの答弁がありました。 次に、山口県乳幼児の育ちと学び支援センターについて、 設置の経緯や現場からのニーズ、研修内容、推進体制について伺うとの質問に対し、 乳幼児期においては、自分の気持ちを表現することや相手の意見を聞くこと、また、協調性、粘り強さなどの非認知能力を育むことが重要であり、そのためには質の高い幼児教育及び保育が必要であることから、現場のニーズや教育課題に対応した専門研修や助言、情報提供等の施策を総合的に実施する、本センターを設置するに至ったものである。 現場からは、キャリアステージに応じた研修や資質向上のための多様な研修を実施してほしい、また、園内での助言を行ってほしいなどの要望があり、研修内容については、現場の要望に応じて検討していく。特に、ニーズの高い、特別な配慮を必要とする子供への支援の仕方等については、事例に基づいた研修を実施する予定である。 また、幼児教育アドバイザーを配置し、現場への訪問による助言等も行うこととしている。 施策の推進に当たっては、学識経験者や幼児教育・保育関係団体等と構成する乳幼児の育ちと学び推進協議会を設置し、本センターの運営・業務に現場の声を的確に反映させたいと考えているとの答弁がありました。 このほか、 ○ 変形労働時間制の制度内容、周知方法、制度の適用等について ○ 学校における働き方改革について ○ 学校業務支援員の配置について ○ 学校職員定数条例の改正について ○ 一人一台タブレット端末の整備と活用について ○ デジタル化対応産業教育装置整備事業について ○ 教育におけるDXの推進について ○ 次期県立高校将来構想について、 ○ 県立高校再編整備計画について ○ 県央部多部制定時制高校の開校準備スケジュール、PR等について ○ やまぐちハイスクールブランド創出事業について ○ 東部地域岩国基地内大学就学支援事業について ○ 朝鮮学校補助金について ○ 県立博物館の事業について などの発言や要望がありました。 次に、警察関係では、 先端技術を活用した警察活動の推進について、 捜査支援用ドローンをどのように活用することを想定しているのかとの質問に対し、 捜査支援用ドローンは、現場における警察活動の支援の充実を目的として導入するものであり、ドローンによる上空からの俯瞰的な映像は様々な警察活動に活用できるものと考えている。 具体的には、重要事件や大規模火災、多重交通事故、自然災害などの現場確認、行方不明者の捜索活動など、様々な現場において運用することを想定している。 ドローンの操縦については、当面、技能講習を受けた警察官三名を警察本部に配置して運用する方針であり、導入後は訓練を重ね、操縦者の拡充を図っていくこととしている。 当初予算にドローン一台の購入費用を計上し、本年十月一日からの運用開始を目指しているとの答弁がありました。 次に、警察安全相談について、 県民からの相談に対しては、県民に寄り添いながら、しっかりと対応していただきたいが、昨年中の受理件数、主な相談内容、他の都道府県警察との連携状況について伺うとの質問に対し、 昨年度の受理件数は三万一千六百六十七件で、前年に比べ千七十八件増加しており、このうちDVやストーカー、児童虐待など、相談者等の生命、身体に危害が及ぶおそれの強い相談は千二百四十五件で、全相談の三・九%となっている。このほか、主な相談内容として、家庭、職場、近隣関係に関するものや、生徒等に対する不審者情報などの犯罪等被害防止に関するもの、サイバー関係に関するものなどがある。 他の都道府県警察との連携については、連携が必要な相談を受理した場合は、警察本部から該当の都道府県警察本部へ電話連絡するとともに、関係資料の送付により情報共有を図り、必要な措置を講じているが、特に生命、身体に危害が及ぶおそれがあり、緊急を要する案件の場合は、本県警察本部への報告より先に該当の都道府県警察の関係警察署に連絡し、迅速・的確な被害防止措置を依頼して対応しているとの答弁がありました。 このほか、 ○ 高齢者の交通事故防止に向けた取組強化について ○ 交通事故防止対策について ○ 自転車の交通ルールについて ○ 交番・駐在所に勤務する地域警察官の受傷事故防止対策について ○ 総合交通センターにおける新型コロナウイルス感染予防対策について ○ 中国四国管区広域緊急援助隊合同訓練の実施状況について ○ デジタル化の推進について ○ サイバー犯罪対策について ○ 公安委員の辞職について ○ 降雪時におけるLED信号機の視認性確保について などの発言や要望がありました。 終わりに、請願について御報告申し上げます。 本委員会に付託された請願第二号のうち請願項目一については、議案第五十号の議決の結果により、また、請願項目二については、現在、教員の長時間勤務改善に向け、県教委において、学校の事務的業務を補助する学校業務支援員や部活動指導員の配置を支援するなど、鋭意取組を進めている最中であるとの意見があり、採決の結果、不採択とすべきものと決定いたしました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)