委員長報告
議長(柳居俊学君)農林水産委員長 笠本俊也君。 〔農林水産委員長 笠本俊也君登壇〕(拍手) 農林水産委員長(笠本俊也君)農林水産委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第一号、第六十三号及び第七十九号のうち本委員会所管分並びに議案第四号から第六号まで、第十三号、第六十五号から第六十七号まで及び第七十四号の議案十一件については、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定いたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、農業分野の担い手の確保・育成について、 令和三年度に新たに取り組まれる、やまぐち農の継活スタートアップ推進事業の背景や取組について伺うとの質問に対し、 本県農業者の高齢化が進む中、果樹や施設園芸等の経営継承に向けては、施設や経営ノウハウ等の資産情報が明確でなく、一元的に管理されていないことや、継承時期や栽培規模等が就農希望者の意向に合致しないなどの課題がある。 このため、デジタル技術を活用し、映像や数値を用いた資産情報の可視化やデータベース化を行うことにより、容易に就農の検討ができるようにする。また、就農希望者が思い描く農業経営を実現できるよう、継承までの間、作物を省力的に維持管理する技術の確立や、関係機関が一体となった支援体制の構築等に取り組んでまいりたいとの答弁がありました。 次に、捕鯨産業の振興による地域活性化について 令和三年度の新規事業である、母船式捕鯨の母港化に向けた鯨肉消費拡大推進事業の趣旨や内容を伺うとの質問に対し、 下関の母港化実現に向け、広く県民の皆様と一体となった機運醸成を図るため、まず、鯨肉の消費拡大については、次世代を担う子供たちが鯨に親しみ、食べる習慣が浸透するよう、全ての小中学校等での鯨給食を年一回から三回に拡充するとともに、幅広い世代に鯨料理を味わっていただけるよう、鯨料理店のさらなる拡大や新メニュー開発の支援等を進めていく。 また、捕鯨への理解促進については、九月四日のくじらの日を中心に各種メディアを活用した捕鯨文化等の集中的なPRや、鯨の情報をまとめた特設サイトの開設を行うほか、捕鯨にまつわる唄や祭り等の保存活動への支援を通じ、後世への継承を図ってまいりたいとの答弁がありました。 次に、下関漁港本港地区荷さばき所の全面供用開始について 新たに整備された高度衛生管理型荷さばき所では、水産物の取扱いがどのように変わるのか。また、下関漁港の機能強化を通じ、どのように本県水産業の振興を図っていくのかとの質問に対し、 新たに整備した荷さばき所は鳥獣等の進入を防ぐ閉鎖型で、製氷施設や冷凍冷蔵庫を一体的に整備し、自動魚体選別機や電動フォークリフトを導入したことで、一連の作業がより衛生的に効率よく行うことができることとなる。 また、荷さばき所や岸壁の耐震化等により、安心・安全な水産物を安定的に供給できる基盤が整うこととなり、新たな荷さばき所と昨年春に供用開始した漁港ビルを生産者、流通業者、行政が一体的に活用することで、下関漁港が本県水産業の牽引役となるよう取り組んでまいりたいとの答弁がありました。 このほか、農業関係では、 ○ 農林業の知と技の拠点の形成について ○ 県産農林水産物の需要回復・拡大について ○ 次世代型自動販売機によるテストマーケティングについて ○ スマート農業の推進について ○ 県産麦の振興について ○ 山口県果樹農業振興計画について ○ 農業農村整備事業の防災・減災、国土強靱化対策について ○ スマート畜産の推進について ○ 県産和牛統一ブランドの取組について 林業関係では、 ○ 森林経営管理制度に係る市町の取組支援について ○ スマート林業の推進について ○ 若者が働きやすい環境づくりについて ○ 林道の整備について ○ 県産木材の利用促進について 水産業関係では、 ○ スマート水産業の推進について ○ 豊かな海の再生に向けた取組について などの発言や要望がありました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)