1 新型コロナウイルス感染症に関する支援策について 2 その他
───◆─・──◆──── 午後一時開議 副議長(藤生通陽君)休憩前に引き続き会議を開きます。 ───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第七十九号まで 副議長(藤生通陽君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第七十九号までを議題とし、質疑の議事を継続します。 酒本哲也君。 〔酒本哲也君登壇〕(拍手) 酒本哲也君 民政会の酒本哲也です。通告に従いまして、順次質問いたします。 新型コロナウイルス感染症に関する支援策のうち、まず、飲食業などに対する支援についてお伺いします。 一昨年十二月、新型コロナウイルスが中国武漢で発生し、昨年一月十五日に武漢に渡航した中国籍の男性から日本国内で初めて感染が確認されました。その後の二月三日には、乗客の感染が確認されたクルーズ船が横浜港に入港し、隔離された船内の状況が毎日ニュースなどで報道され、次第に事態の深刻さに気づき出した方も多かったと思います。私もその一人でした。 世界中の人々の生活が一変してから、既に一年以上が経過しております。 昨年三月二日から全国全ての小・中・高校が臨時休校となり、後に東京オリンピック・パラリンピックの一年延長が決まり、四月十六日には全国に緊急事態宣言が発令されました。 この時期が第一波ということになりますが、全国に緊急事態宣言が出されました第一波と言われる期間で、NHKが公表している全国の感染者数で、一番感染者が多かった日が四月十一日の七百二十人でした。 第二波は八月七日の千六百五人。そして、年末から現在も続いております第三波ですが、今年に入って一番感染者の多かった日は、一月八日の七千九百四十九人でした。 私は何を言いたいのかといいますと、昨年四月に全国で緊急事態宣言が出たときと、このたび十一都府県に緊急事態宣言が出された現在の状況が、様々な面で違ってきているということです。 町の小規模事業所からお話を伺いますと、昨年末から続く第三波が一番状況は悪く、約一年たった今が非常に逼迫しているとのことでした。 ある事業主は、今後、本当に返していけるか分からない不安を抱えながら銀行から借入れをしてきましたが、次の借入れは難しいと思いますと、銀行から最後通告を受けたと、私のところに相談に来られました。先の見通しが絶たれ、非常に苦しい表情でした。 私も会社を経営している身なので感じることはありますが、明らかにコロナ前の状況とは違い、今まで一度も借入れをしたこともなかった事業主が、借金をせざるを得ない状況になっております。実際に休業、廃業する企業や小規模店舗が増えてきました。 私が住んでおります下関市では、下関駅近くの繁華街にあります、ビル一棟のカラオケ店が年末に閉店しました。大手チェーンのカラオケ店でしたが、新型コロナウイルスがはやり出した頃、カラオケ店やライブハウス、接待を伴う飲食店を中心に、行ってはいけない場所に指定されたことが大きかったと思われます。 現在、完全に空きビルになってしまいました。ちなみに、そのカラオケ店に隣接したビルにライブハウスが一軒ありましたが、そちらも昨年、閉店しました。 昨年の九月議会でも取り上げさせていただきましたが、私の知り合いであるホテル経営者が、今は開けても地獄、閉めても地獄と切実な現状をお話ししていただきました。本当に残念ですが、そのホテルも昨年末に休業を決断されました。 コロナ騒動が起きる前の二○一九年。その一年後に、経営者にとっても、従業員にとっても、このホテルがこのような状態になるとは想像もしていなかったはずです。 二○二○年には、夏の東京オリンピック・パラリンピックに向け、年間四千万人を超えるだろうと言われた、インバウンドのさらなる増加を期待されていたに違いありません。 経営者の無念、そして、市内でも有数のホテルであったため、そこで働かれていた従業員の方々の心境や生活を考えると、胸を締めつけられるような思いであります。 全国的に、飲食業も、緊急事態宣言が出ている地域はもちろんですが、感染者の少ない地域も同様に大変厳しい状態が続いております。 先日、隣の県であります島根県の知事が、東京五輪の聖火リレーの中止検討を表明したことが話題となりました。 中国新聞の記事を抜粋します。 島根県の丸山達也知事が五月に県内で予定されている東京五輪の聖火リレーの中止検討を表明した背景には、新型コロナウイルス感染症の影響で地元の飲食業界が苦境に立たされている現状がある。全国でも感染者の少ない島根で飲食店がなぜ追い込まれているのか。その窮状が聖火リレーとどう結びつくのか。政府に支援策を求めた突然の問題提起は、賛否の波紋を呼んだ。 宣言の対象ではない県内では、店への時短営業の要請はない。しかし、感染の第三波が飲食を中心に拡大したと政府が広く発信した影響は、等しく地方にも及んだ。 宣言対象地域などで時短営業の要請に応じた店には、一日四万円から六万円の給付金が出る。国は一兆円以上を負担するが、感染者が少ない地域への支援はない。 一月九日の全国知事会のウェブ会議で、時短要請されている地域と変わらない減収が県内の飲食店でも見られると特別な支援の必要性を訴えた。同二十八日の定例会見では、政府に放置されていると強調した。 丸山知事は五輪舞台の感染症対策への疑念と、地方の声が届かないことへのいら立ちを膨らませた。県に中止を決める権限はないが、改善がなければ県負担の予算を執行せず、大会組織委員会との協定の解除規定を適用する構え。 と書いてありました。 島根県の逼迫した状況が伝わってくる内容となっております。島根県の飲食業生活衛生同業組合によりますと、松江市中心部の繁華街では、少なくとも約六百の飲食店のうち、百店舗以上が休廃業に追い込まれたそうです。 本県の現状も同じですが、私はもっと本県は厳しい状態なのではないかと思っております。 隣県の福岡県では、二月末まで緊急事態宣言が出されており、不要不急の行動は自粛するよう呼びかけられておりました。福岡県は関門海峡の対岸であり、本県からは電車で一駅、毎日約一万人の往来があります。 福岡県に勤務される方が多いこともありますが、山口県全体に飲食店や社交業に対する自粛ムードが漂っていることは間違いありません。県内の大手企業の多くは、社員の会食自粛を指示されておりますし、県、市の職員さんも同様、実質的に自粛しなければならない状況であると伺っております。 下関飲食組合が組合員を対象にアンケート調査を行った結果、一昨年に比べ、昨年の売上げは、飲食業が三割から四割の減、社交業に関しては約八割の減少となっております。 県民の要望を受け、全国知事会で村岡知事は、「緊急事態宣言地域だけではなく、全国的に飲食業は大きな影響を受けている。経営の継続に向けた支援を改めて行っていただきたいと強く望んでいる。」と御発言されており、大変心強く感じました。 しかし、新型コロナウイルスで苦しい状況が続く小規模事業者などへの対応は、現状十分ではありません。県内の飲食、社交業、関連する事業所の多くは、経済的な体力の限界に直面しております。 政府は、緊急事態宣言に伴う影響を受けた事業者の支援として、売上高が半減した中小事業者に支援する一時支援金の給付額を増額することを決めました。これまでは法人は四十万円、個人事業主は二十万円としていましたが、それぞれ六十万円、三十万円に引き上げられるそうです。昨年の持続化給付金同様に、受付から支給まで時間のかからない範囲で支給していく予定だそうです。 この対象は、農業者、漁業者、飲食料品・割り箸・おしぼりなど飲食業に提供される財・サービスの提供者、また、緊急事態宣言発令地域における不要不急の外出・移動の自粛による直接的な影響を受けた旅館、土産物屋、観光施設、タクシー事業者等の人流減少の影響を受けた者を想定しているとされています。 これは緊急事態宣言が出ている福岡県などの事業者と取引がある県内事業者は対象となりますが、山口県内全ての事業者が対象となるわけではありません。 また引き続き、時短に応じた飲食、社交業は一日六万円の現金支給が保障されていますが、これは緊急事態宣言が出ている地域に限った支援です。各地でクラスターが発生し、ステージⅢになって以降、さらに人の動きが止まってしまった本県は、これに該当しません。 ちなみに、広島県では、補正予算に、売上げが三○%以上減少しているなどの条件はありますが、県内の飲食店に対し、一律三十万円の支援金支給、また、県内飲食店に関わる業種に対し、一事業者につき三十万円を支給する支援策を盛り込んでおります。 また、新潟県は、一定期間売上げが減少した飲食店に二十万円支給するそうです。 そこでお尋ねします。これまで本県が飲食業などに対する支援に取り組んできた内容、そして今後どのような支援を考えられているのか。また、国に対してどのような要望をされていくのかお伺いします。 また、以前のように人が飲食店に行きやすくなるよう、県全体の雰囲気づくりは大事だと思います。 昨年の六月より、国土交通省では、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける飲食店などを支援するための緊急措置として、テークアウトやテラス営業などのために、道路占用許可基準の緩和措置を行いました。当初は令和二年十一月三十日までと、期間とされていたのですが、現在は令和三年三月三十一日まで延長が決まっております。 実際、書類の提出や、許可が下りてから本県で一番早くテラス営業ができるようになったのは、下関と周南が昨年の七月末だったと記憶しております。私も昨年夏以降、率先して地域の手伝いなどに参加しましたが、密を避けたこの取組は、町全体の活気の向上につながったと思います。 低迷する飲食業を救う取組として、プレミアム食事券の販売期間が三月三十一日までに延長されましたが、再延長することも決まったそうです。「Go To Eat」も国の事業となりますが、本県は百億円の予算のうち、二月十日時点で四十億円の販売が完了したとなっており、これは県内飲食店の売上げ低迷を反映している数字だと思います。 しかし、今後は、県内飲食業の明るい未来に向け、プレミアム食事券の販売期間、使用期間の延長を一○○%生かせる取組が必要です。 その取組の一つとして、テラス営業の存在は不可欠であります。 国の事業になりますが、県として道路占用許可基準の緩和延長を要望していただきたいと思いますが、所見をお伺いします。 また、今後、飲食店に行きやすい雰囲気を県としてどう発信していくのかお伺いします。 次に、解雇・雇い止めに遭った方への支援についてお伺いします。 平成二十八年経済センサス活動調査では、本県には飲食サービス業と宿泊業合わせて七千三百二十二の事業所があります。そこで働く多くの人々は、この事業所数の何倍にもなります。関連する事業所を合わせるとそれ以上です。 非正規の職員、特に時給計算の学生を含むアルバイトは、労働時間を削られ、非常に厳しい生活を強いられています。 経済状況の厳しくなった事業所での解雇や雇い止めが増加していると思われますが、新型コロナウイルスの影響により、解雇・雇い止めを受けてしまった方々への経済的支援や再就職に関する支援策の現状、また、今後の取組について所見をお伺いします。 最後に、公共交通事業者に対する支援についてお伺いします。 新型コロナウイルスの影響により、公共交通事業者の収益も大幅に悪化しております。JR西日本の長谷川社長は、新型コロナウイルスの影響による鉄道利用者の減少が続き、一層のコスト削減を迫られる中、今後も十分な利用の回復が見込めないとして、利用者が少ないローカル線は、廃止も含めて在り方を見直していく考えを示されました。今後、地元の自治体と具体的な協議を進めたいと発言されております。 JR西日本は三月末までの一年間の業績予想が二千四百億円の赤字になるということで、これまで新幹線事業の黒字で赤字路線を補ってきた図式が完全に崩れてきました。 私たちの中で鉄道は公共交通機関であるので、赤字路線も維持しないといけないという考え方があるかもしれません。しかし、三十四年前に国鉄からJRとして民営化されており、株式を公開した段階で収益が見込めない事業を継続することは難しくなっております。 起死回生のチャンスを願っていたインバウンドの需要も急減し、国内旅行も自粛ムードで停滞しており、先の見えない状況が続いております。 こうした状況の中で、経営立て直しのために、今後、採算の取れない路線の交通モード見直しを加速する可能性が高いと思われ、県民の移動手段の制限が急激に進んでいくのではないかと懸念しております。 JRはもちろんですが、バス会社、タクシー会社も、雇用の確保や利用者の減少、観光需要の消失など、大変厳しい状況が続いております。 特にタクシー会社は、各地方で廃業が続出しており、この状況が続けば、地方の公共交通網を崩壊させてしまう可能性もあるため、さらなる支援が必要であると考えます。 そこでお伺いします。新型コロナウイルスの影響により非常に厳しい経営状況に置かれている公共交通事業者に対してのこれまでの取組、また、追加支援についてどう考えられているか、所見をお伺いします。 また、アフターコロナを見据えた感染防止対策や新しい生活様式の実践に加え、今後訪れる新しい交通サービスにも対応できるよう、鉄道、バスやタクシーなどの一層のICカードの普及やQRコードのキャッシュレス決済の導入が促進される必要があると考えます。 ICカード化やキャッシュレス化は単に事業者にメリットがあるだけでなく、住民サービスの向上にも寄与します。また、公共交通利用でためたICカードのポイントを沿線の商店街などで利用し、新たに買物することでたまったポイントをさらに公共交通機関で利用するといった、公共交通利用と地域活性化の双方に好循環をもたらす連携も見受けられます。 経営が厳しい公共交通事業者が、今後もキャッシュレス決済などの新たな生活様式に対応できるよう、どのように支援を進めるか、御所見をお伺いします。 以上で私の質問終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) 副議長(藤生通陽君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)酒本議員の御質問のうち、私からは、飲食業などに対する支援に関して、今後の支援策等についてのお尋ねにお答えします。 新型コロナウイルス感染症により、本県においても、飲食業など様々な業種で深刻な影響が生じており、私は、事業活動の維持・継続に向けた事業者の取組をしっかりと支援することが重要と考えています。 このため、昨年四月には、影響を強く受けていた食事提供施設への一律十万円を助成するとともに、テークアウト販売などの事業展開を支援する補助制度を創設し、厳しい状況を乗り越え、新しい販路を見いだす取組を支援してきました。 さらに、県制度融資においては、実質無利子の新資金を創設するとともに、頑張るお店応援プロジェクトの実施等、消費喚起策も講じてきました。 こうした中、緊急事態宣言が発せられ、本県も全国と同様、外出自粛ムードを背景に、飲食業を中心に売上げが再び減少し、その取引業者等にも影響が広がっています。 このため、事業者が資金繰りに支障を来さないよう、新資金に係る融資限度額を六千万円に引き上げるとともに、借換え制限の大幅な緩和を実施し、来年度においても経営安定資金の十分な融資枠を確保したところです。 さらに、感染拡大防止に取り組む新型コロナウイルス対策取組宣言飲食店の拡大を進め、県内発行総額が百億円に及ぶ国の「Go To Eat」も活用し、飲食店での利用を起点とする消費需要の拡大に努めています。 また、国への要望については、私は、これまでも全国知事会の場で、本県の飲食業や取引事業者を取り巻く厳しい状況を訴え、緊急事態宣言対象外の地域においても、手厚い支援が講じられるように要望してきました。 こうした声を踏まえ、全国知事会の国への緊急提言において、緊急事態宣言対象地域以外の地域や飲食業以外の業種においても、実効性ある経済雇用対策を講じることや、一時支援金の支給対象を拡大することなどが盛り込まれたところです。 私は、関係機関等と緊密に連携を取りながら、飲食業など県内事業者に対して、必要な施策を効果的に実施するとともに、様々な機会を通じて、事業者支援の充実を国に求めてまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(藤生通陽君)阿部土木建築部長。 〔土木建築部長 阿部雅昭君登壇〕 土木建築部長(阿部雅昭君)飲食業などに対する支援についてのお尋ねのうち、道路占用許可基準の緩和延長についてお答えします。 国では、昨年六月、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける飲食店等を支援するための緊急措置として、沿道飲食店等の路上利用に伴う道路占用の許可基準を緩和しました。 この取組は、三密の回避や新しい生活様式の定着に対応するため、飲食店等が路上でテークアウト販売やテラス営業等を行うことができるよう、許可基準を弾力的に運用することにより、道路管理者として支援するものです。 本県においても、国の取扱いに準じて、昨年六月十八日から許可基準の緩和を行い、その後、県内五市が同様に緩和を行っているところです。 県内では、これまで、下関市唐戸地区をはじめ、七地区において、七十七店舗がこの措置を利用して営業しており、新型コロナウイルスの影響を受けている飲食店の支援として、一定の効果があったと考えています。 一方、緊急措置の期限が本年三月末までとなっていることから、事業者や商工会議所等から延長を求める声が上がっているところです。 県としては、こうした声を踏まえ、コロナ禍を乗り越える取組の一つとして、期限のさらなる延長について、国に働きかけてまいります。 副議長(藤生通陽君)神杉環境生活部長。 〔環境生活部長 神杉さとみさん登壇〕 環境生活部長(神杉さとみさん)飲食業などに対する支援についてのお尋ねのうち、飲食店に行きやすい雰囲気の発信についてお答えします。 新型コロナウイルスの感染拡大が長期にわたり、とりわけ飲食業においては、外出自粛ムードにより客足が大きく減少し、その影響は深刻です。 こうした中、県では、昨年七月、県独自の新型コロナウイルス対策取組飲食店応援制度を創設し、感染拡大防止対策に取り組んでいることを宣言した飲食店をウェブサイトや店頭掲示ポスターで広く紹介するなど、県民が安心して店舗を選択し、利用できる環境づくりを進めているところです。 また、国の「Go To Eatキャンペーン事業」とも連携することにより、取組宣言店の増加を図り、需要喚起につながるよう取り組んでいます。 県としては、今後とも県飲食業生活衛生同業組合等の関係団体と緊密に連携し、取組宣言店のさらなる増加を図るとともに、感染状況を見極めながら、取組宣言店や「Go To Eatキャンペーン」などの情報を効果的に発信し、飲食店に行きやすい環境づくりに取り組んでまいります。 副議長(藤生通陽君)福田商工労働部長。 〔商工労働部長 福田浩治君登壇〕 商工労働部長(福田浩治君)新型コロナウイルス感染症に関する支援策についてのお尋ねのうち、解雇・雇い止めに遭った方への支援についてお答えします。 社会経済活動が停滞する中、山口労働局の調査によると、県内の雇用解雇や雇い止めは八百名を超えているものの、様々な取組により、全国と比べると増加は緩やかとなっています。 しかしながら、解雇や雇い止めに遭った方々が、一日も早く日常の生活を取り戻すことが重要であり、県では、国の経済的支援制度の周知や、様々な再就職支援に取り組んでいます。 国の経済的支援については、雇用保険の給付日数の延長や生活福祉資金の貸付限度額の引上げなど特例措置が講じられており、ハローワークや市町等と連携しながら、こうした特例措置の活用が進むように、制度の周知を図っています。 また、再就職支援については、離職者と県内企業との出会いの場となる就職フェアや、山口しごとセンターによるキャリアカウンセリングの開催、高等産業技術学校による資格・技能習得に向けた職業訓練を実施しています。 さらに、人手不足の職種へ正規雇用された方への支援金支給など、再就職の促進を図っているところであり、こうした取組を通じて、ハローワークの求職登録者のうち、約六割の方の再就職につながっています。 県としては、引き続き、国や関係機関と連携しながら、就職フェアやキャリアカウンセリング、職業訓練を継続するとともに、雇用の創出につながる事業主の業種転換の支援、求職者のキャリアチェンジ等の促進にも取り組んでまいります。 副議長(藤生通陽君)三坂観光スポーツ文化部長。 〔観光スポーツ文化部長 三坂啓司君登壇〕 観光スポーツ文化部長(三坂啓司君)公共交通事業者に対する支援についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、これまでの取組と追加支援についてです。 県では、今年度、バスやタクシーなどの交通事業者が実施する感染症対策の経費を支援するとともに、厳しい経営状況にある路線バス事業者への補助金の水準を維持・拡大するため、補助要件の緩和や算定方法の特例措置を講じることとしたところです。 来年度においては、路線バス及び離島航路の補助事業において、感染症の影響に伴い収支が悪化した事業者に対する補助金を増額し、事業の継続を支援することとしています。 また、県内の路線バスや鉄道事業者と連携した、県内周遊を促進するデジタルスタンプラリーを実施し、バスや鉄道の感染症対策のPRや公共交通機関の利用促進に取り組むこととしています。 次に、キャッシュレス決済などの導入に対する支援についてです。 県では、今年度実施している感染症対策支援の中で、タクシー事業者がQRコード等によるキャッシュレス決済を導入する経費について、補助対象としているところです。 また、路線バス事業者に対し、今年度から交通系ICカードの導入に係る経費を支援しているところであり、今後、令和六年度までに県内全てのバス事業者において導入されるよう、引き続き支援することとしています。 さらに、JR山陽線におけるICカードの利用区間については、令和四年春に県東部で徳山駅まで拡大することが既に発表されており、さらなる利用区間の拡大について、JRに対し、引き続き働きかけることとしています。 県としては、今後も引き続き、感染症の影響等を注視しながら、国や市町と連携し、公共交通事業者に対する必要な支援を行ってまいります。