1 コロナ対策について 2 高校再編整備計画について 3 自殺対策について 4 電磁波過敏症について 5 核兵器禁止条約について 6 上関大橋・上関原発について 7 その他
───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第七十九号まで 議長(柳居俊学君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第七十九号までを議題とし、質疑に入ります。 一般質問及び質疑の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。 宮本輝男君。 〔宮本輝男君登壇〕(拍手) 宮本輝男君 皆さん、おはようございます。社民党・市民連合の宮本輝男でございます。誰もが安心して暮らせる山口県を目指す立場から、通告に従いまして質問をいたします。 最初に、新型コロナウイルス対策についてです。 冒頭に、これまでお亡くなりになられました方の御冥福をお祈り申し上げますとともに、入院患者さんが一日も早く回復されるよう、衷心より御祈念申し上げます。 また、感染者への治療、感染防止に努められている医療従事者や関係各位に衷心より御労苦をねぎらうとともに感謝申し上げます。 さて、全国的には、第一波、第二波を加えた以上の勢いで、第三波は緊急非常事態宣言が一月に出され、二月に再延長が出され、今日に至っております。その結果、全国的には年明けから新規感染者数の減少傾向が見られます。 しかし、厚生労働省に助言する専門家会議は、朝日新聞の報道によると、全国の新規感染者数は減少傾向にあるものの、減少幅が鈍化していると指摘をし、医療提供体制の負荷や変異ウイルスのリスクなどの不安材料を挙げた上で、緊急事態宣言の解除がリバウンドを誘発することへの懸念が必要と指摘しています。 また、入院患者は減少しているものの、重症化のリスクが高い六十歳以上の新規感染者の割合が三割を超えており、重症者や死亡者の減少には一定の時間を要するとの見方を示したと報道しています。 二月二十四日現在では、全国では現感染者数は一万六千百四十人で前日比六百七十人減になっており、二十五日現在では総感染者数は四十二万八千五百五十三人で、回復者数は四十万五千二百五十七人、死亡者は七千六百四十七名となっています。 一方、山口県では、二月二十五日現在では千三百七十四名感染され、残念ながらお亡くなりになられた方は三十七名になっています。回復者数は千二百七十五名だとされています。 知事が、山口県の最近の感染者数の落ち着きや病床稼働率の低下から、二月二十四日にはステージⅢからステージⅡに改善したと発表されました。 感染の推移を見てみますと、昨年の三月四日に最初の感染者が確認されて以降、昨年末までは五百八十七名だったのが、年を越した今年になって、療養病床を有する病院や高齢者施設などでのクラスターの発生で、一気に感染が拡大し現在に至っています。 医療関係者などの多くの方に聞きますと、そういった医療機関や施設では、医療従事者がかなり三密などに気をつけられていても、感染が完全には防ぎにくい状況にあるという声も聞きます。 そこで、これまでこういった医療機関や施設に対してどういう指導をされてきたのかお伺いをいたします。 クラスター発生を受けて、県では百以上の医療機関に感染防止対策の検査、あるいは調査をされたとお聞きしています。ある医療関係者から、チェック表だけでなく、実際に現場で自分たちの防止策が正しいのか確認されないと不安だという声もお聞きしました。どのような検査や調査が行われたのか、また、現場での立入検査や調査が行われたのかをお伺いいたします。 クラスターにかかわらず、感染者の濃厚接触者へのPCR検査は行われていますが、今後、こういった持病があり、重症化しやすい人たちが入院、入所しておられる医療機関、高齢者施設や高齢者等の介護事業所等への社会的検査を行う必要があるのではないでしょうか。これまでの日本を支えてこられた高齢者の命を救うためにも必要だと思います。 こういった施設での社会的検査は全国の都道府県で広がりを見せていますが、改めて県の見解をお伺いいたします。 山口県看護職員確保対策事業実施要綱が平成二十六年十二月二十五日制定され、最終改正、令和二年六月十七日にされているとおり、看護職員確保に県としても努力されていることは認識していますが、一方で、ある看護師さんが、子供にお母さんの仕事はと聞かれたら、スーパーのレジでパートをしていると答えなさいよと話しているという話を聞きました。コロナ禍で命をすり減らしながら看護を頑張っておられる看護師さんの声を聞き、本当に身の裂ける思いがいたしました。 令和元年の自殺者統計の中で、職業別に見ますと、被雇用者・勤め人の専門・技術職の中で、医療・保健従事者が他の職種に比べて多い部類になっていました。 ナイチンゲールの精神で、将来、患者さんに温かい看護をしてあげたいという将来の白衣の天使でもある学生も、夢と希望が持てる労働環境にもっとしていかなければならないと思いますが、県の見解をお伺いいたします。 また、現在働いておられる看護師さんへの誹謗や偏見に対し、県はどのようにされておられるのか見解をお伺いいたします。 聖火リレーについてです。 島根県知事は、二月十七日に東京五輪の開催に反対の意向を表明し、また、県内で実施予定の東京五輪の聖火リレーについて、中止を検討される意向も表明をいたしました。政府に対して、緊急事態宣言の対象地域に給付金が出る一方、島根県内で減収に苦しむ飲食店に一切支援がないとして、著しく不公平な対応と批判をされ、一か月程度の期間を置いて、その後の状況を見て改めて判断するとのことでありました。 知事として、山口県での東京五輪の聖火リレーについてどうお考えなのか、また、今後どうされるのかお伺いいたします。 改正特措法での過料の問題についてお伺いいたします。 改正新型インフルエンザ等対策特別措置法などが二月三日に成立しました。緊急非常事態宣言が出された地域や、それ以前の蔓延防止措置地域での事業者への営業時間の変更要請等の命令に違反した場合、行政罰として過料が科せられることができるようになりました。こういう事態になってほしくはないのですが。 そこで、過料より、収入の減少に苦しんでおられる中小零細企業に対する補償のほうが先決だと思いますが、この行政罰に関しての知事の見解をお伺いをいたします。 次に、高校再編整備計画についてです。 私は、学校は子供たちが社会に出てどうやって生きていくのか、自分が生き抜いていく力を養うところだと思いますし、これからの日本の社会を支えていく子供たちに教えていく場所だと思います。もちろん地域をはじめとして、周りの人たちの協力は不可欠だとも思います。 現在実施されている地方創生総合戦略で、地域の活性化や地域おこしが叫ばれ、若い人たちの結婚、出産、子育て世代への支援や人口の増加、交流人口の増加が求められています。 その中での大きな存在の一つが学校だと思います。学校とともに地域が元気になり、地域が学校を支えてきた歴史があります。 そこで、各学校ともコミュニティ・スクールなどで地域との交流が盛んに行われています。地域の子供は地域が育てるという取組が行われています。 しかし一方では、少子化で子供の数が減少しているということで、県内の市町においては小中学校の統合、また県では高校の再編整備計画が進められています。 県は、これまでに高校の再編統合、分校化、募集停止をされてきました。また、引き続き二○二一年度は、徳山高校徳山北分校、徳山高校鹿野分校が募集を停止されます。学校と共に歩んできた地域の方々にとっては、小学校、中学校はもとより、高校が地域からなくなるというのは非常につらいものだと思います。 分校、いわゆる小規模校は、地域内の生徒より地域外の生徒が多いと委員会で資料で示されました。地域外から通学する生徒は、多人数の大規模校になじめない、いわゆる不登校ぎみの子供であり、自然豊かな中山間地域の小規模校で地域の人たちとの交流を含め、自らの能力を伸ばして自己を成長させたい子供がいるとお聞きしています。こういった子供たちの気持ちを大切にしなくてはならないと思います。 そこで、県の教育委員会は、生徒一人一人にどういう教育方針で臨まれているのか、改めてお伺いいたします。 第二期県立高校将来構想では、配慮事項の中で、再編整備の対象校であっても、組織的に地域と連携した特色ある教育活動を行う学校や、学び直しや不登校等の多様な学びのニーズに対応した柔軟で弾力的な教育活動を展開する学校など、県全体の教育効果を高めることが特に期待される学校においては、当面は学校を維持することも検討しますとあります。 こういった生徒がいるということを認識されているのか、改めてお伺いをいたします。 二○二一年度から二○二四年度までの再編計画では、岩国高校広瀬分校、防府高校佐波分校、山口高校徳佐分校の募集停止が検討され、地域説明会が実施され、パブリックコメントが募集されました。賛成反対様々な御意見が出されていました。 一方で、大規模校になじめず小規模校を選択した在校生はもとより、卒業生にも、なぜ当該の高校に通ったのかという調査をされたことがありますか。あれば、生徒の感想などをお聞かせください。 二○二二年度から六校の定時制・通信制の募集を停止して、新設の山口松風館高校に再編統合されます。 定時制高校は、昔は苦学生の通学する学校でしたが、現在では分校に通学する生徒と同じようなところがあり、ある意味では公立のフリースクール的な面もあるのではないかと思います。 募集停止になった高校を希望した生徒たちの受皿として、新設の山口松風館高校に入学してもらうことを考えているとの委員会でのお話だったと思いますが、改めて多部制高校の教育体制、多少遠距離になりますので、その通学への対策をお伺いいたします。 二○一九年度より下関市内の三校の定時制の募集停止が行われ、新たに下関双葉高校が新設され、文教警察委員会でも視察に行きましたが、ほぼ二年経過して、その成果と今後に向けての課題についてお伺いをいたします。 次に、自殺問題です。 一月二十二日に厚生労働省は、二○二○年の自殺者数が、警察庁の統計に基づくと、前年の確定値より多いと発表しました。 二月二十五日現在、新型コロナウイルスによる全国の死亡者数は七千六百四十五人に対し、一方で、コロナ禍の状況において自殺者は昨年で二万九百十九人になっており、男性が一万三千九百四十三人、女性が六千九百七十六人になっています。山口県でも、警察庁の速報値では、自殺で二百三十名の方が亡くなられています。 今年も、国が三月一日から三十一日までを自殺対策強化月間として、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現に向け、相談事業及び啓発事業を実施します。 そこで、コロナ禍における自殺対策に加え、今年の三月の自殺対策強化月間での取組についてお伺いいたします。 また、自死された方の御遺族に関してのケアや、ゲートキーパーの養成やいのちの電話などの関係団体との連携についてお伺いします。 また、急激に増えている働く女性の自殺対策はどのようにされてきたのかお伺いします。 全国的にコロナ禍で十九歳以下の若年層の自殺が増え、児童生徒も増えています。コロナ禍での山口県における若年層や子供の自殺の現状分析と今後の学校等での取組についてお伺いいたします。 また、より早く子供の内面の異変を察知し、自殺対策はもちろん、さきの定例会でも取り上げましたヤングケアラーや子供の貧困、いじめ等により早く対処するために、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの増員や資質の高さが求められると思いますが、お伺いをいたします。 電磁波過敏症対策についてです。 GIGAスクール構想は、コロナの影響で前倒しをされ、二○二○年度中に県内の公立の小中学校、県立学校に児童生徒一人一台のタブレット端末が配備されることと思います。私たち議員も一人一台ずつ貸与され、使い方に四苦八苦しているところであります。 人体は、脳液や心電図・筋電図で分かるように微弱な電気で動いています。そのため、周囲の家電から発生する電磁波の影響を強く受けるのです。 総務省の平成三十年七月付の各種電波利用機器の電波が、植え込み型医療機器等へ及ぼす影響を防止するための指針を出しています。 例えば植え込み型医療機器の装着者は、携帯電話端末の使用及び携行に当たっては、携帯電話端末を植え込み型医療機器の装着部位から十五センチメートル程度以上離すこと。混雑した場所では注意を払うこと。 携帯電話端末の所持者は、植え込み型医療機器の装着と近接した状態になる可能性がある場所では、携帯電話端末と植え込み型医療機器の装着部位との距離が十五センチメートル程度以下になることがないよう注意を払うこと。できない場合には、事前に携帯電話端末が電波を発しない状態に切り替えるなどの対処をすることとあります。 ですから、心臓にペースメーカーを植え込んでいる人は、右側で携帯電話を操作しなくてはなりません。 私が以前いた会社では、電子機器に影響が出るからと、電子回路のパッケージを交換するのに、アース線つきのグリップを手首に巻き付けていました。静電気も精密機械にも影響が出るくらいですから、個人差はあると思いますが、人間にも影響が出ます。 以前申しましたように、妊産婦の方がIHコンロのそばで調理をしているときに、小さいお子さんがそばに来ると、妊産婦のおなかの羊水や胎児にも電磁波が作用しますし、小さいお子さんは大人より水分が多い脳に電磁波が作用します。 主な症状としては、皮膚症状、発赤、ちくちく感、灼熱感、神経衰弱症状、自律神経系症状、倦怠感、疲労感、集中困難、目まい、吐き気、動悸、消化不良などが挙げられていて、全国でいろんなデータがあるのですが、三から六%だと、ある大学の調査で出されていました。ですから、学校で言えば、クラス当たり一から二名程度だと推測されます。 まだまだ電磁波過敏症は罹患者が少ないこともあって、日本では認知度が低いのですが、以前、ホルムアルデヒドによる影響で体調が悪くなる、アスベストで体調が悪くなるというのも個人の責任にされていましたが、現在では健康への配慮がなされる取組をしなければならなくなっています。電磁波過敏症も化学物質過敏症とともに、健康への配慮をする取組が必要だと思います。 学校では、今後、本格的にタブレットなどを使用したオンライン授業が開催されていきますが、誰もが安全に安心して使用することが大事だと思います。 そこで、以下の質問をいたします。 オンライン授業でタブレットを使用する場合、どういうシステム構成で構築されているのかお伺いをいたします。 学校現場でのタブレットの使用時間などの使用ルールはどうなっていますかをお伺いいたします。 今後、各クラスに電磁波測定器を配備する必要があるのではないでしょうか、お伺いをいたします。あわせて、電磁波対策のグッズもありますので検討されてはいかがでしょうか、お伺いをいたします。 タブレットの配備が早まったことを受け、子供たちの健康状態を始業時と終業時にチェックする必要があると思いますが、お伺いをいたします。 核兵器禁止条約についてです。 昨年の十月二十四日、ホンジュラスの批准により、批准国が五十か国になり、九十日後の今年一月二十二日に核兵器禁止条約が発効しました。このことは、国際社会に核兵器の禁止が早急に必要だという強い思いの表れだと思います。核兵器を非人道的で違法とした史上初の条約であり、核兵器を完全に廃絶することを目指し、核兵器の開発、保有、使用、威嚇、援助など全てを禁止しています。 しかし、我が国は、日米安全保障条約を安全保障政策の基軸に据え、アメリカの核の傘に依存し、日本は世界で唯一の被爆国でありながら、核兵器禁止条約に署名をしていません。 戦後七十六年たった今なお、多くの被爆者や被爆二世、三世がその後遺症に苦しめられています。 山口県は、被爆地である広島県の隣の県であり、被爆者の人数でいえば全国でも八番目に多く、人口比では三番目に多い県になっていると言われています。防衛は国の専権事項と言われていますが、地方分権の時代の中で、地方の意見、思いを発信すべきだと思います。 改めて核兵器禁止条約の批准、締結を求めるべきだと思いますが、県の見解をお伺いいたします。 上関大橋・上関原発についてです。 先日、工事中の上関大橋を視察に行きました。具体的な工事は外からは見えませんでしたが、室津側から橋の両サイドに橋桁が浮き上がらないようにおもしが載せてありました。橋梁部に入ると、すぐにマンホールの蓋がありまして、ここから橋台の鋼棒の修理をしたのだと思いました。しかし、よくよく考えてみますと、室津側の橋台の鋼棒は破損、損傷しているのに、長島側は同じ条件なのに大丈夫かなと思い当たりました。そんな中で中国新聞に、二○○六年に長島側の橋台の鋼棒も損傷、破損していたとの報道が出されました。 今回の事故も大島大橋の事故のときも、重要な交通手段ができないことは、本土側に住む住民には想像もできないほどで、町民の方は移動するにも大変困難な厳しい生活を強いられてきたわけです。 ドゥルックバンド橋構造のアキレス腱ともいえる鋼棒が破断すれば、橋が落下する可能性があったわけです。住民の生活や命に関わることは、行政にとって説明責任があります。上関町民の方に聞いても、何か分からんけど工事が長かったと話していました。なぜ長島側の橋台の鋼棒が損傷していることを町民の方に知らせず、しかも、今回のように片側交互通行せずに、腐食を隠蔽するかのような工事を行われたのか、改めてお伺いをいたします。 この損傷破断の事実を上関町に報告し、善後策を検討されたのかお伺いいたします。 また、長島側の改修工事のことについては、非公開の専門家会議で報告され、一般には非公開、今回の室津側の事故の専門家会議には報告されていたというのは、都合の悪い情報は開示しないと言われても仕方ないと思いますが、お伺いをいたします。 長島側は十五年たった今の安全性は大丈夫なのかお伺いをいたします。 上関原発です。 昨年の十二月五日の毎日新聞によりますと、大阪地裁は関西電力大飯原発三号機、四号機について、原発が想定する地震の最大の揺れを示す基準地震動について、原子力規制委員会の判断に看過しがたい過誤、欠落があり、設置許可は違法と判決を出しました。関西電力の計算の八百五十六ガルに対し、一・三四倍の千百五十ガルと被告は主張し、裁判所もそれを認めたことになりました。原子力規制委員会の新規制基準をも否定しかねない判決だと思います。 島根三号機が五千億円かかっていますので、上関原発は二基となると一兆円になり、仮に中電の言う新規制基準に適合しようとすれば、さらに建設費は高騰します。また、核燃料サイクルの確立の見通しができていない中、中間貯蔵施設も見通しが全く立っていません。まさしくトイレなきマンションです。 上関原発が建設されて事故が起きた場合、火力発電所と違い、放射能の影響が子々孫々まで続くのは、福島原発事故を見れば明らかです。そのときは、閉鎖性の強い瀬戸内海は死の海になり、一千万人以上暮らす瀬戸内海の町は死の町になり、日本経済は大混乱になります。 山口県も、長島や祝島が見える、私が住み、知事のふるさとの宇部市もそうなります。原子炉設置許可が出る見通しが全く立たない中で、埋立免許は出すけど、工事はしないでほしいという要請はやはり矛盾します。原子炉本体と上屋があって初めて発電所です。 全国の原発が稼働すらできない状況の中で、二○二三年一月に竣功期限が到来する埋立免許を再延長しないことが必要だと思いますが、県の見解を改めてお聞きします。 以上で最初の質問を終わります。(拍手) 議長(柳居俊学君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)宮本議員の御質問のうち、私からは看護師への誹謗や偏見についてのお尋ねにお答えします。 新型コロナウイルス感染症の拡大が引き起こした医療従事者やその御家族等へのいわれのない誹謗中傷、偏見や差別は、現在、大きな社会問題となっており、その解消が強く求められています。 このため、県ではこれまでも、テレビやラジオ、ホームページ等を通じて、そうした行為を決して行わないよう、県民の皆様に繰り返し強く呼びかけるとともに、国に対しても全国知事会等を通じ、対策の強化を求めてまいりました。 その結果、先般、国において新型インフルエンザ等対策特別措置法が改正され、感染者やその家族、医療従事者等の人権が尊重され、何人も差別的な取扱いを受けることのないよう、偏見や差別を防止するための規定が新たに設けられたところです。 お示しのありました看護師をはじめ、医療従事者の方々は、自らの感染リスクも顧みず、今も最前線の現場でコロナと闘っておられます。私は、そうした皆様の人権が、心ない誹謗中傷や差別的な行為によって脅かされることなく、県民誰もが医療従事者の方々に感謝の気持ちを表すことができる社会であってほしいと願っています。 そして、このような社会であってこそ、医療従事者や、それを目指す看護学生の皆様が夢と希望を持ち、胸を張って働くことのできる環境をつくっていくことができるものと考えています。 このことに向け、私は、引き続き国や知事会と連携しながら、コロナに起因する誹謗中傷や偏見、差別の根絶に取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 議長(柳居俊学君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)コロナ対策についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、医療機関や施設等に対するこれまでの指導についてのお尋ねですが、これらの施設における感染者の発生は、クラスターを引き起こす可能性が高いことから、感染症発生の未然防止や発生時における感染拡大防止対策の徹底が重要であると考えています。 このため、県では、感染予防マニュアルの作成や職員の感染予防対策を徹底するとともに、発生時におけるゾーニングの実施や適切な個人防護具の着脱等に関し、認定看護師等による実地指導などを行っているところです。 次に、県が医療機関に実施した検査等についてですが、クラスターの相次ぐ発生を受け、療養病床等を有する百二の医療機関を対象に、感染対策の実施状況や患者の状況等について保健所による実地検査を行い、必要に応じて改善を求めたところです。 次に、重症化しやすい人たちが入院・入所している医療機関や高齢者施設等への社会的検査の実施は、感染の早期発見に有用であることから、感染の有無にかかわらず、県内の高齢者施設等に対して自主的な検査を実施するよう求め、その経費を補助しているところです。 次に、看護職員の労働環境についてですが、安心して働ける環境づくりを進めることは重要であり、県では、医療勤務環境改善支援センターを設置し、勤務環境改善に取り組む医療機関に対して、アドバイザー派遣や相談対応を行うなどの支援を行っているところです。 次に、自殺対策についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、自殺対策強化月間の取組を含めた、コロナ禍における自殺対策についてです。 新型コロナウイルス感染症が長期化する中、県では、精神保健福祉センター等で開催している相談会の開催回数を大幅に増やし、コロナ禍による不安定な生活等に起因する様々な相談に対応しているところです。 また、三月の自殺対策強化月間においても、コロナ禍の影響を踏まえ、自殺予防に重点を置いた県民フォーラムを開催することとしています。 次に、御遺族へのケア、ゲートキーパーの養成及び関係団体との連携についてです。 まず、御遺族へのケアについては、他の御遺族との交流等を通じてお互いに支え合う機会となるよう、毎月一回、県福祉総合相談支援センターで遺族会を開催しているところです。 また、ゲートキーパーについては、県と市町が連携して、これまでに約二万四千人を養成しており、自殺の兆候がある方の早期発見につなげています。 さらに、関係団体との連携については、医療、労働、法律等、幅広い分野の団体で構成する県自殺対策連絡協議会を設置し、情報共有や相談窓口の連携強化を図っているところです。 次に、働く女性の自殺対策についてですが、非正規労働者の雇用の減少や家庭のDV等、女性への影響が深刻となっているため、労働基準監督署や配偶者暴力相談支援センターなど専門的な相談窓口と連携をし、女性が必要とする支援が確実に受けられるよう取り組んでいます。 次に、若年層の自殺についてですが、本県でも十九歳以下の自殺者数は前年より増加している状況にあることから、適切な相談支援につながるよう、大学生など若年層のゲートキーパーの養成を強化するなど、早期発見に努めることとしています。 議長(柳居俊学君)三坂観光スポーツ文化部長。 〔観光スポーツ文化部長 三坂啓司君登壇〕 観光スポーツ文化部長(三坂啓司君)コロナ対策についての御質問のうち、聖火リレーについてのお尋ねにお答えします。 東京二○二○オリンピック聖火リレーについては、組織委員会から新型コロナウイルス感染症対策のガイドラインが示され、コロナ禍においても万全の対策を講じた上で、日本全国の人々に希望と勇気を与えるものとして実施することとされています。 これを受けて、全国知事会としても組織委員会に対し、安心・安全な聖火リレーの実現が図られるよう要請を行ったところであり、県においても、組織委員会のガイドラインに沿って対応することとし、引き続き市町、関係機関と連携し、諸準備を進めることとしています。 議長(柳居俊学君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)コロナ対策に関するお尋ねのうち、改正特措法の過料についてお答えします。 このたびの法改正において、行政罰としての過料が新たに規定されたところですが、事業者に対する営業時間の短縮の要請など、感染拡大防止の観点から都道府県知事の講ずる措置の実効性を高めるため、必要な改正が行われたものと理解しています。 なお、法律の運用に当たっては、まずは感染拡大防止のための措置について、事業者の協力が得られるよう、丁寧に説明していくことが重要と考えています。 議長(柳居俊学君)神杉環境生活部長。 〔環境生活部長 神杉さとみさん登壇〕 環境生活部長(神杉さとみさん)核兵器禁止条約についてのお尋ねにお答えします。 お示しの核兵器禁止条約については、政府は以前から、核兵器廃絶という目標は共有するものの、この条約には参加することなく、核兵器国と非核兵器国の協力の下に、現実的・実践的な取組を行うこととしています。 核兵器のない世界に向かっていくための手法については、国の専管事項である安全保障とも密接に関わっていることから、国においてしっかり検討して進めていただきたいと考えています。 このため、県としては、国に対して条約の批准・締結を求めることは考えていません。 議長(柳居俊学君)阿部土木建築部長。 〔土木建築部長 阿部雅昭君登壇〕 土木建築部長(阿部雅昭君)上関大橋・上関原発についてのお尋ねにお答えします。 初めに、上関大橋についての四点のお尋ねです。 まず、なぜ長島側の橋台の鋼棒が損傷していることを町民に知らせずに、しかも、今回のように片側交互通行をせずに、腐食を隠蔽するかのような工事が行われたのかについてです。 十五年前のケースでは、通行に支障のある変状がなかったことや、構造計算をした結果、橋の安全性が確認できたことから公表していません。 補修工事については、一時的に片側交互通行を行い、鋼棒の機能を代替するPCケーブルの設置工事を実施したところであり、隠蔽するための工事ではありません。 次に、この損傷の事実を上関町に報告し、善後策を検討されたのかについてです。 安全に通行できるかどうかを判断し、通行に支障がなかったことから、上関町には報告していません。 次に、長島側の改修工事のことについては、非公開の専門会議では報告され、一般には非公開というのは、都合の悪い情報は開示しないと言われても仕方がないと思うがについてです。 長島側の改修工事については、当時、通行に支障がなく、安全性が確認できたことから公表していないものであり、都合の悪い情報は開示しないとの御指摘は当たりません。 復旧検討会議においては、損傷の原因究明と同種橋梁の点検方法等を議論していただくため、十五年前の調査結果などを報告したものです。 次に、長島側は十五年たった今の安全性は大丈夫なのかについてです。 現在、ひずみ計・変位計等により常時モニタリングを行っており、橋全体に変状がないことから、安全性は確保されています。 次に、上関原発についてのお尋ねにお答えします。 公有水面埋立法において、許認可を行う場合、提出された申請書に基づき判断することとされており、県としては、申請がなされた場合には、その時点において、法に従って正当な事由の有無を厳正に審査し、適正に対処します。 議長(柳居俊学君)繁吉副教育長。 〔副教育長 繁吉健志君登壇〕 副教育長(繁吉健志君)教育に関する数点のお尋ねにお答えします。 まず、高校再編整備計画についてです。 最初に、県の教育方針のお尋ねです。 県教委では、郷土に誇りと愛着を持ち、高い志を持って多様な人々と協働しながら、主体的に自らの将来や社会を力強く切り開いていく子供たちを育てていくことを教育目標としています。 次に、小規模な学校を希望する生徒がいることを認識しているかとのお尋ねです。 第二期県立高校将来構想の策定時に実施したアンケートにおいて、小規模校を望む生徒がいることは承知しております。 次に、なぜ小規模校を選択したのかという調査を行ったかとのお尋ねです。 入学動機については、生徒への調査は行っていませんが、学校からは、自分の興味・関心や将来の進路希望など、様々な動機によって入学していると聞き取っています。 次に、県央部多部制定時制・通信制高校の教育体制及び通学への対策についてです。 この新高校は、午前・午後・夜間の三部の定時制課程と通信制課程を併置し、生徒の生活スタイルに合わせて学習時間を選ぶことができるなど、多様な学びのニーズに応える柔軟な教育システムを持つ学校としています。 なお、遠距離通学への対策については、加算措置のある奨学金制度の活用を促進するとともに、国に対して通学費等の支援に係る要望を行っているところです。 次に、下関双葉高校の成果と今後の課題についてです。 下関双葉高校では、生徒の多様な学びのニーズに対応する教育を実践してきており、中学校のときに欠席がちだった生徒の多くが、ほぼ休まずに登校できるようになったなどの成果が出ているところです。 一方で、来年度、初めての卒業生を送り出すことから、生徒の進路実現に向け、計画的・組織的に進学や就職の支援をしていくことが課題であると考えています。 次に、自殺対策についての二点のお尋ねのうち、まず学校等での取組についてです。 学校では、日々の観察や生活アンケートなどにより、子供たちが発する心のサインを受け止めるよう努めるとともに、スクールカウンセラーを講師としたSOSの出し方に関する教育などに取り組んでいます。 次に、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの増員や資質向上についてですが、子供たちの状況に応じて、迅速かつ専門的な相談や支援が行われるよう適切に配置するとともに、事例研究等の研修会を開催し、資質の向上を図っています。 次に、電磁波過敏症についてのお尋ねのうち、まずタブレットを使用する場合のシステム構成についてですが、国の基準に沿った無線LAN接続による構成となっています。 次に、タブレットの使用時間などの使用ルールについてですが、情報モラル研修等において、健康に留意して使用するよう指導しているところです。 次に、電磁波測定器や電磁波対策グッズについては、現時点で配備等は考えていませんが、国が実施するICT機器利用の健康面への影響に関する調査などを注視してまいります。 次に、子供たちの健康状態のチェックについてですが、各学校においては日々健康観察を行っており、児童生徒の健康状態は把握できているものと考えています。 議長(柳居俊学君)宮本輝男君。 〔宮本輝男君登壇〕(拍手) 宮本輝男君 はい、それでは、再質問に入りたいと思います。 高校再編計画についてです。 入学時の子供の気持ちを聞くという調査をされたということがあると思うんですが、もっと、なぜ小規模校あるいは分校に入ったかという、そういうところ、そしていろんな地域の方々との交流、そしてクラスメートとの交流の中で、そういう中で卒業生が本当にどういう気持ちになって卒業していったか、今後どういうふうに自分を、将来を、人生を切り開いていけたのか、いける決意になったのかという、そういう調査を、子供たちの生の声を聞く調査をするということが本当に大事なことだというふうに思いますが、そこら辺の調査について、再度お伺いをしたいというふうに思います。 双葉高校の教訓といいますか、成果と今後の課題について、いろいろお話しされましたが、そういうところだけでなしに、聞くところによると、なかなかこの状況としての難しさも聞いていますが、そういう成果と課題について、今後、松風館高校にどうやって引き継いでいかれるのかをお伺いしたいというふうに思います。 次に、多人数の大規模校でお互いが切磋琢磨しながら自らの能力を上げ、成長し、希望する大学や会社に就職するということを否定するつもりはありません。小規模校だからこそできる地域の方たちとの触れ合いができ、少人数学級だからこそできる、お互いが支え合う、励まし合うことができるのではないでしょうか。 子供たちは、日本の未来を支える貴重な社会の宝です。小規模校に通学する生徒たちに夢と希望を持ってもらうためにも、小規模校、分校の存続は必要ではないかと思います。画一的に小規模校だからと再編統合や募集停止をすべきではないと思います。地域性、学校の運営をもっと考慮すべきではないかというふうに思います。 費用の面だけでは教育は語れないと思います。改めて教育委員会の見解をお伺いをいたします。 少し時間ができましたので、上関大橋のことに関連して、急遽ではありますが質問をさせていただきたいというふうに思います。 先ほども申し上げましたが、本当に橋そのものは、答弁にもあったかと思うんですが、島に暮らしておられる町民の方々にとって本当に大事なライフラインの大きな中の一つでありまして、そういう面では、十五年前にもっともっと地域の方々に説明をすべきではなかったかというふうに考えます。 そして、今後、当然のことながら、室津側の橋の工事がされていますし、そして長島側も十五年以上たつわけですから、そういった橋の今後の管理、進捗状況、点検の結果、そういうのを今後ちゃんと住民の方に説明すべきでありますし、当然のことながら、町と一緒になって、町に説明をされながら、今後、善後策を、あるいは地域の発展を考えていかれることが必要だというふうに思います。そこら辺をもう一回、再度改めてお聞きをしたいというふうに思います。 それともう一つ、この橋が結構安易にできる橋だそうで、安易と言っても語弊があるんですけど、比較的、ドゥルックバンド橋構造ですか、それは割と一九六○年から七○年代にかけては、パソコンが普及してないということで、割と手計算で強度計算か何かをすると。そういう面では、割とそういうふうな計算方法に対して、設計方法に対して、比較的対応しやすい構造だったというふうに思います。 そして、当時ですから、高度成長期ですから、当然、海砂が使われるという可能性もありますので、今後、もし同様な橋梁があれば、ぜひそういうとこも点検していっていただいて、住民の方あるいは該当の市町に説明をしていただきたいというふうに思います。 少し長くなりましたが、以上で私の全部の質問を終わりたいと思います。 最後までの御清聴大変ありがとうございました。(拍手) 議長(柳居俊学君)阿部土木建築部長。 〔土木建築部長 阿部雅昭君登壇〕 土木建築部長(阿部雅昭君)宮本議員の再質問にお答えします。 上関大橋につきまして、十五年前にちゃんと説明すべきではなかったのか。今後、点検結果等を町、それから住民等に説明すべきではないか。それから、同種橋梁について、ドゥルックバンド形式というのは比較的簡単にできるけども、今後、点検をしっかりやって、それも同じく説明をすべきではないかというふうな質問であったかと思います。 まず、十五年前のことにつきましては、先ほども御説明しましたとおり、道路橋の損傷などを確認した結果、安全であることが確認できたことから、町等に説明をしておりませんでした。 今後は、橋梁に関する情報というのは、安心した生活を送る上で欠かせないものであることから、県が管理する橋梁について、今後、橋の重要性や損傷の程度による公表基準を定めて、適時点検結果を公表する考えでございますので、これらをもって、町、住民の方にも積極的に情報提供をしてまいりたいと考えております。 議長(柳居俊学君)繁吉副教育長。 〔副教育長 繁吉健志君登壇〕 副教育長(繁吉健志君)高校再編整備計画に関する三点の再質問にお答えをいたします。 まず、小規模校に通った子供たち、卒業生も含めて、生の声を聞くことが必要だったのではないか、なぜそうしなかったのか、改めて伺うということでした。 県教委では、学校が生徒から入学動機等を聞き取ったものを学校から聞いて把握をしておりますため、直接生徒には行っていないところです。 次に、下関双葉高校の成果や課題を踏まえて、県央部の新高校にどのように生かすのかとのお尋ねでした。 県央部の新高校においては、二部制定時制であります下関双葉高校で成果を出している、生徒の多様な学びのニーズに対応する取組を、三部制定時制高校の仕組みを生かして、さらに充実させるとともに、生徒の社会的自立を支援し、進路希望の実現を図ってまいります。 三点目、小規模校だからこそできるものがある。小規模校に通学する生徒に夢と希望を持ってもらうためにも、小規模校、分校の存続は必要ではないか。画一的な再編統合とか、募集停止はするべきではないと思うがどうかということでございました。 県教委では、中学校卒業者数の急激な減少が見込まれる中、より質の高い高校教育を提供していくためには、一定の学校規模の確保を目指して再編整備を進めることが必要であると考えております。 なお、再編整備の実施に当たりましては、学校や地域の実情等も踏まえながら取り組んでいるところであります。