提案理由説明
───◆─・──◆──── 日程第二 議案第一号から第十三号まで 議長(柳居俊学君)日程第二、議案第一号から第十三号までを議題といたします。 ────────────────────── 提出者の説明 議長(柳居俊学君)これより提案理由の説明を求めます。 村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)本日は、令和三年度一般会計補正予算その他の諸案件につきまして、御審議をお願いするため、お集まりをいただき、厚くお礼を申し上げます。 最初に、既に皆様方も御承知のとおり、このたびの東京二○二○オリンピック・パラリンピック競技大会において、多くの本県ゆかりの選手がすばらしい活躍をされ、五名のメダリストが誕生いたしました。 世界最高の大舞台で持てる力を存分に発揮し、見事な活躍をされた選手の方々に、心から敬意を表するとともに、新型コロナウイルス感染症の閉塞感の中で、県民のみならず、日本全体に大きな夢と感動、勇気と誇りを与えていただいたことに、心から感謝を申し上げたいと思います。 私としては、引き続き、本県ゆかりの選手のさらなる活躍を祈念するとともに、今大会での選手の活躍などをきっかけに、幅広い種目への関心の高まりや次世代の競技力向上など、本県のスポーツ振興につながることを期待しています。 次に、議案の説明に先立ち、御報告を申し上げます。 まず、新型コロナウイルス感染症の状況についてです。 現在、大都市圏のみならず、多くの都道府県において、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が実施されていますが、感染力の強い変異株の影響等により、全国的な感染拡大に歯止めがかからない状況となっています。 こうした中、本県においては、八月十三日からデルタ株感染拡大防止集中対策を実施し、県民や県内事業者の皆様に対しまして、県外との往来の自粛や外出機会の半減をお願いするとともに、集中PCR検査の実施等を通じて、感染拡大の抑制に取り組んできたところです。 しかしながら、八月中旬以降も感染の急拡大が続き、会食に起因するクラスターの発生等により新規感染者が急増し、医療提供体制の逼迫が見られたことから、集中対策の取組をさらに継続するとともに、八月三十日からは、より強い措置として、飲食店等における営業時間の短縮を要請しています。 あわせて、県の要請に応じて、営業時間の短縮に全面的に御協力いただける飲食事業者等の店舗を対象として、新たに協力金を支給することとしました。 本県における営業時間短縮の要請は、今回が初めてとなるものであり、事業者の皆様が厳しい状況にある中、こうしたお願いをすることは心苦しい思いですが、これ以上の感染拡大を防ぐため、改めまして、関係者の皆様の御理解と御協力をお願いいたします。 県では、まさに今が正念場との認識の下、感染の再拡大を最小限に抑え、医療提供体制への負荷を軽減するため、集中対策期間における取組の徹底を図るとともに、さらなる感染拡大に備えた体制の確保等に取り組んでいるところです。 また、国が感染対策の切り札として位置づけている、ワクチンの接種について、市町との協力の下、一日も早く進めていくことができるよう、全力を挙げて取り組んでいます。 こうした現下の状況を踏まえ、このたび、さらなる感染拡大の防止や県内事業者の事業継続支援の実施等に向けて、緊急に措置すべき経費について、補正予算を編成しました。 私としては、今回の補正予算を含む対策の確実な実施により、県民の皆様の命と健康を第一に、社会経済への影響を最小限に食い止めることができるよう、感染症対策の徹底と経済活性化の両立に向けて、全力で取り組む考えであり、今後も、必要な対策を適時適切に追加し、機動的に実施してまいります。 次に、最近の経済情勢についてです。 まず、我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止策を講じ、ワクチン接種を促進する中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが続くことが期待されるものの、感染拡大による下振れリスクの高まりに十分注意するとともに、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があるとされています。 一方、県内経済については、持ち直しの動きが一服しているとされており、私としては、引き続き、今後の経済情勢等を踏まえながら、適切に対処していく考えです。 それでは、提出議案の概要について、御説明申し上げます。 議案第一号は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた飲食店等への営業時間の短縮要請に伴う協力金を支給するため、これに係る一般会計予算の補正を専決処分により処理したものであり、その御承認をお願いするものです。 議案第二号は、新型コロナウイルス感染症対策関連事業のほか、当面緊急を要する経費について、所要の補正を行うものであり、その補正総額は百億八千四百万円、補正後の予算規模は七千九百四十二億七百万円となっています。 その主な内容を御説明申し上げます。 初めに、新型コロナウイルス感染症対策関連事業についてです。 まず、発症や重症化を抑制する効果がある新型コロナウイルスワクチンの接種について、本県では、おおむね十月末までを目途に希望する県民への接種完了を目指しており、企業や大学等における職域接種の支援や、医療従事者の確保のための財政支援の延長など、推進体制の確保・充実に取り組みます。 また、軽症者等のための宿泊療養施設について、今後の感染拡大に備え、さらなる開設等に向けて必要となる経費を確保すること等により、感染拡大防止対策の充実を図ります。 次に、感染拡大に伴う集中対策の実施により、県外との往来の自粛や外出機会の半減等を要請している中、事業活動に多大な影響が生じていることから、感染拡大の影響を受けて売上げが大幅に減少した県内事業者を対象に、事業を継続するための支援金を支給します。 また、制度融資である新型コロナウイルス感染症対応資金を利用している中小企業者が、据置期間の延長などの返済計画の見直しを行う際に追加で必要となる信用保証料を補助すること等により、県内経済の下支えのさらなる充実を図ります。 次に、災害対策関連事業についてです。 去る八月十二日から降り続いた大雨により、県内の道路や河川において、のり面や護岸が崩壊するなどの災害が発生したことから、復旧等に要する経費を措置し、迅速かつ適切に対応してまいります。 その他の経費としては、県東部地域県立武道館の整備に係る経費等について、所要の経費を計上しています。 一方、歳入予算については、歳出との関連において、国庫支出金七十六億九千三百万円等を追加するほか、所要の一般財源について、財源調整用基金五億五千九百万円の取崩し等により措置しています。 以上が、議案第二号に係る令和三年度一般会計補正予算の概要です。 議案第三号は、令和三年度の県が行う建設事業に要する経費に関し、市町が負担すべき金額を定めることについて、地方財政法等の規定により、県議会の議決をお願いするものです。 議案第四号及び議案第五号は、条例の改正に関するものであり、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部改正に伴い、関係条項を整理するため、それぞれ関係条例の一部を改正するものです。 議案第六号から議案第十三号までは、事件議決に関するものです。 議案第六号は、物品の買入れについて、議案第七号及び議案第八号は、令和二年度の企業会計の利益の処分について、それぞれ県議会の議決をお願いするものです。 議案第九号は、令和二年度山口県歳入歳出諸決算について、県議会の認定をお願いするものです。 なお、当該決算に係る主要な施策の成果並びに基金の運用状況についても、併せて説明書を提出しています。 議案第十号から議案第十二号までは、令和二年度の企業会計の決算について、地方公営企業法の規定に基づき、それぞれ県議会の認定をお願いするものです。 議案第十三号は、人事案件に関するものであり、教育委員会の委員の任命について、県議会の同意をお願いするものです。 教育委員会委員 宮部秀文氏は、来る十月八日をもちまして、その任期が満了いたします。 つきましては、後任の委員の任命を要するのですが、私としては、木阪泰之氏を最適任と考え、ここにお諮りいたします。 なお、同氏の御経歴は、お手元に配付しました履歴書のとおりです。 この際、御報告申し上げます。 このたびの参議院議員補欠選挙の執行に係る経費を措置するために一般会計予算を補正すること、工事請負契約の一部を変更すること、訴訟上の和解をすること、訴え提起前の和解をすること及び交通事故等による損害賠償の額を定めることについては、専決処分により、処理をいたしました。 また、地方独立行政法人法に基づく業務の実績に関する評価結果の報告、債権管理条例に基づく債権放棄の報告、令和二年度の決算に係る健全化判断比率及び公営企業の資金不足比率の報告、中山間地域振興条例ほか六条例に基づくそれぞれの年次報告、内部統制評価報告書並びに県が出資等を行っている法人の経営状況を説明する書類につきましては、別添のとおり作成しましたので、提出をいたします。 以上、提出議案等について、その概要を御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。