委員長報告
議長(柳居俊学君)総務企画委員長 畑原勇太君。 〔総務企画委員長 畑原勇太君登壇〕(拍手) 総務企画委員長(畑原勇太君)総務企画委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第二号及び第十五号のうち本委員会所管分並びに議案第一号、第四号及び第六号の議案五件については、全員異議なく、いずれも可決または承認すべきものと決定いたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、新型コロナウイルス感染症対策について、 感染状況は、現在改善しているとのことだが、デルタ株感染拡大防止集中対策の効果について、どのように認識しているか。 また、今後、感染の再拡大防止に向け、どのように取り組んでいくのかとの質問に対し、 感染状況の改善については、集中対策において、県外往来の自粛や外出機会の半減など、県民の事業者の皆様に御協力を頂いているおかげによるところが大きく、その効果が現れたものと考えている。 今後は、ステージが下がり、集中対策を終了する場合でも、感染の再拡大を防止する観点から、緊急事態宣言等の対象都道府県との往来自粛や、基本的な感染予防対策の徹底などについては継続する考えであるとの答弁がありました。 また、さきに実施された、高校生及び主要交通機関におけるPCR検査や時短要請に伴う支援策については、その検討の過程において、関係者への説明や意見調整等が十分でない状況が見受けられた。 さらには、時短要請協力金の支出に伴い六十三億円という多額の予算が専決処分されたが、その過程において、議会への適時適切な説明がなされなかったことは、大変遺憾である。県としてどのように認識しているかとの質問に対し、 危機管理チームを中心に部局横断的な対応に心がけては来たが、急激な感染拡大への対応に追われる中、丁寧な手続という点で配慮に欠ける面があったと認識している。 今後、再び感染が拡大し、新たな対策を講じる必要が生じた際は、柔軟かつ迅速な対応はもとより、議会に対しても十分な説明をしながら、対策を進めてまいりたいとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 感染状況の現状と今後の見通しについて ○ 季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症におけるクラスターの公表基準の相違について ○ 時短要請協力金の給付要件緩和について などの発言や要望がありました。 次に、やまぐちデジタル改革について、 デジタル推進局が立ち上がって約半年が経過し、これまで、推進体制が整備され、人材育成の取組を開始するなど、スピード感を持ってデジタル化を推進されていると思うが、今後、デジタル改革をさらに加速化し、成果につなげていくため、具体的にどう取り組んでいくのかとの質問に対し、 今秋開設予定のやまぐちDX推進拠点において、情報提供やコンサルティング、実証環境の提供等を行い、様々な地域や主体のDXの取組を支援するとともに、官民協働フォーラムの活動拠点として、多様な人材の交流・連携を促進し、新たな取組やイノベーションの創出につなげてまいりたい。 さらに、光ファイバー等の整備促進、デジタルデバイドの解消、デジタルガバメントの構築についても着実に推進し、成果を積み上げてまいりたい。 今後、国のデジタル庁の動きとも呼応しながら、県内の各地域・各分野において、トライ・アンド・エラーにより、スピード感を持ってデジタル改革を進め、地域課題の解決や新たな価値の創造につなげてまいりたいとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ DX推進拠点の役割や機能について ○ DX推進拠点の活用に向けた工夫や配慮について ○ デジタルデバイド対策専門部会の構成と、第一回会議で出された提案・意見について ○ 高齢者等へのデジタルデバイド対策について ○ 光ファイバー網等、高度情報通信環境の地域間格差の解消について ○ 職員用モバイル端末購入契約における地域要件について ○ 職員用モバイル端末のスペックについて ○ Yクラウドのセキュリティーについて ○ YSNの在り方の検討状況について などの発言や要望がありました。 次に、新たな時代の人づくりの推進について、 今般、人づくりの全県的な推進体制として、人づくり推進ネットワークとアドバイザーが設置されたが、今後、こうした体制を活用し、どのように取組を進めていくのかとの質問に対し、 人づくりは、様々な主体が関わりながら、幼児期から成人に至るまでの各ライフステージに応じた取組を展開していくことが重要である。 このため、このたび設置した、新たな時代の人づくり推進ネットワークには、市町や教育委員会はもとより、幼児教育・保育や私学、福祉、経済等の関係団体、報道機関など、幅広い主体に参画いただいたところである。 今後は、このネットワークを推進母体に、人づくりの方向性や課題認識を共有しながら、子供や若者の学びを支え、新たな学びの場を共につくっていくなど取組を展開し、子供・若者の未来へのチャレンジを、県全体で応援していくとともに、民間団体の自主的・主体的な取組のインセンティブとなる仕組みづくりも検討してまいる。 さらに、推進方針における六つの取組の視点ごとに設置した新たな時代の人づくりアドバイザーからの助言・提言を、人づくりの施策に取り入れ、実効性の高い取組にしてまいる。 今後も、新たに整備した推進体制を活用し、全県を挙げた人づくりの取組を推進してまいりたいとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 人づくり推進ネットワークやアドバイザーの概要について ○ 企業や団体等、民間における人づくりの取組の促進について などの発言がありました。 次に、二〇五〇年カーボンニュートラルへの対応について、 脱炭素は、本県産業にとって極めて影響が大きく、県の経済社会全体にも影響の及ぶ非常に重要な課題であることから、今年七月に設置した特別委員会ともきちんと整合を取り、執行部においても、調査研究にしっかり協力いただくとともに、方向性を同じくして取り組んでいただきたいとの要望がありました。 これに関連して、 産業競争力のベースとなるエネルギー政策の在り方について、委員間で討議が行われました。 また、執行部からは、県における今後の対応について、 エネルギーの問題は、国レベルで克服しなければならない大きな課題であり、低廉かつ安定的なエネルギーの確保ができなければ、本県産業の国際競争力の喪失、ひいては事業の縮小等につながりかねないとの強い危機感を持って、関係企業・自治体とも密接に連携し、国への要望も見据え、低炭素化に向けた取組を進めてまいりたいとの答弁がありました。 次に、米軍岩国基地関係では、 ○ 最近の航空機騒音の状況について ○ 騒音の状況を踏まえた県の対応について ○ 県交付金の活用状況について ○ 市町再編交付金終了後の施策に係る今後の対応について などの発言や要望がありました。 このほか、 ○ ワーケーション総合案内施設「YY!GATEWAY」の機能と利用状況について ○ ワーケーション客の誘致に向けた今後の取組について ○ テレワーク移住支援金の利用実績について ○ 内部統制評価報告書について ○ マイナンバーカードの取得状況について ○ 本県の公文書管理の現状と課題について ○ 全国における公文書管理条例の制定状況について ○ 公文書管理条例の制定に向けた今後の取組について などの発言や要望がありました。 終わりに、本委員会に付託された意見書案第一号については、緊急事態に即応し、国民の命と生活を守るための施策や法整備、さらには、その根拠となる憲法の規定の在り方について、建設的な議論が進むことを期待する声は高まっており、国会における議論や、広く国民的な議論を喚起する取組を求めていく必要があると意見があり、採決の結果、賛成多数により可決すべきものと決定いたしました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)