1 新型コロナ感染症への更なる療養体制の整備について 2 最低賃金引上げに伴う中小企業の負担軽減について 3 新型コロナウイルス感染症対応資金の据置期間延長に伴う信用保証料補助について 4 ウッドショックへの対応について 5 農林水産物の輸出促進について 6 18歳成人への消費者教育について 7 その他
議長(柳居俊学君)先城憲尚君。 〔先城憲尚君登壇〕(拍手) 先城憲尚君 皆さん、おはようございます。公明党の先城憲尚でございます。早速質問に入ります。よろしくお願いいたします。 まず、新型コロナ感染症へのさらなる療養体制の整備についてお伺いいたします。 新型コロナウイルス感染拡大の第五波に伴い、全国で自宅療養者が急増しております。都市部においては、医療体制が逼迫する中、入院ができず、症状があってもやむを得ず自宅療養となるようなケースもありますが、最近では、自宅療養中に死亡するという痛ましい事例も発生しています。 新型コロナウイルス感染症は、軽症であっても症状が急変するようなケースも多く報告されており、自宅療養については医師や看護師のケアが比較的届きにくいという課題もあることから、十分な体制の整備が必要です。 こうした中、現在、在宅診療も新たな治療法が取り入れられつつあります。八月二十五日の衆議院厚労委員会において田村厚労大臣は、自宅療養者の重症化防止のための抗体カクテル療法について、患者が通院する外来での使用を認める方針を表明しました。公明党も、それに先立つ八月二十日、政府へ提出した緊急要請で、自宅療養者に対し抗体カクテル療法を外来も含めて受けられるようにすることなどを求めてきたところです。 こういった療法は、感染の診断確定後、できるだけ早く投与する必要があることから、陽性の検査結果が出たら、すぐ投与する体制の整備が欠かせません。 ついては、県では抗体カクテル療法の実施について、今後どのように対応されようとしているのか、まずお伺いをいたします。 本県では、無症状者であっても、原則として医療施設や宿泊療養施設などへ入院する対応が行われており、緊急時の病床確保や九月からの宿泊療養施設の追加など、医療提供体制の強化に努められております。 しかしながら、これまでにない急激な感染拡大が発生する最悪の事態も想定して、自宅療養が実施できる体制を整備しておく必要があるのではないでしょうか。 自宅療養者に対しては、保健所と医療機関が連携し、往診、健康観察などを通じたきめ細かい健康管理を実施するとともに、血中酸素飽和度の測定により健康状態を確認できる、パルスオキシメーターなどの医療機材を確保しておく必要があります。 さらに、自宅療養者の生活支援などの住民サービスについては、住民に身近な立場である市町との協力が重要となることから、今後は保健所を運営する県と市町において速やかに感染者情報を共有するなど、情報連携の強化についても検討すべきと考えます。 そこで、県では、自宅療養体制の整備について、今後どのように対応されるのかお伺いをいたします。 次に、最低賃金引上げに伴う中小企業の負担軽減についてお尋ねします。 最低賃金引上げについては、今までも本会議において何度か取り上げられてまいりました。その主たる狙いは、従業員の賃金アップにあったと思います。しかし、私はむしろ、最低賃金引上げに伴う中小企業の負担軽減支援という観点に立って、この問題を取り上げたいと思います。 中央最低賃金審議会は七月十六日、今年度の最低賃金について、全国一律で二十八円を目安に引き上げるよう、田村厚労大臣に答申していましたところ、八月十三日、二○二一年度の地域別最低賃金が出そろいました。都道府県で初めて全ての県で時給が八百円を超え、全国平均は九百三十円となり、前年度と比べた上げ幅は過去最大の二十八円、山口県においても同様に二十八円アップの八百五十七円となりました。この改定金額は十月一日から適用されることとなります。 宿泊や飲食といったサービス業を中心に、コロナ禍の打撃は依然深刻ですから、働き手を支えるために最低賃金を引き上げる意義が大きいのは確かです。また、コロナ後に経済のV字回復を図るには、個人消費の活発化により内需を拡大させる必要があり、この点からも最低賃金を引き上げることは欠かせません。 しかし、忘れてならないのは、中小企業への目配りです。厚労省の審議会では、最低賃金を引き上げると雇用の維持に影響が出るとして、経営者側委員が反対をしていました。こうした懸念に応える必要があります。 企業にとっては、まず人件費の負担が増加します。とりわけ体力の弱い中小企業に与える影響は大きいと言わざるを得ません。私自身も、多くの県内経営者より切実な訴えを伺いました。最低賃金の引上げが雇用の維持を困難にするような事態は避けなければなりません。急激な引上げは中小企業の経営を圧迫します。 審議会では、経営者側委員は、感染の収束が見通せないことからも現状維持を求めていました。最低賃金は、十六年度から十九年度まで毎年度三%超上昇していますが、今後も企業の負担が増え続ければ、雇用減など地域経済への悪影響が広がりかねません。 このため、公明党は七月十三日、最低賃金の引上げに取り組む中小企業を手厚く支援するよう、政府に緊急提言を行っています。 具体的には、最低賃金の引上げに伴いコストが増えても雇用が維持できるよう、雇用調整助成金の助成率について、五分の四となっている現行水準を十分の九以上にするよう要望しております。加えて、事業再構築や生産性向上に取り組む中小企業に対する補助金について特別枠を設け、優先的に支援することも求めました。 また、大企業への対応も重要です。人件費の増加分を下請企業の価格に転嫁するというような不当な要求を押しつけることがあってはなりません。国に監視を強めていくよう要請しております。 さらに、事業再構築補助金の拡充が実現したことは注目です。同補助金は、新規開拓や業態転換に思い切って挑む中小企業に対し補助するものですが、第三回公募分からは、最低賃金枠、これを新たに設けるとともに、補助率も四分の三に引き上げられています。補助額の上限についても六千万円から八千万円へ引き上げられ、申請要件も緩和されました。 また、売上減だけでなく、利益が減少した場合でも申請が可能になっています。 以上の結果として、より多くの企業が申請できるようになりました。 政府が最低賃金を政策として誘導するのは、貧困対策や働き手の生活支援策として意味があるのは確かですが、民間の賃金決定への政府介入は市場メカニズムを損ない、本来は望ましいことではありません。誘導する以上は負の影響を防ぐよう努めるべきです。 そこで、県は、最低賃金引上げに伴う中小企業の負担軽減にどのように取り組まれるのかお伺いいたします。 次に、新型コロナウイルス感染症対応資金の据置期間延長に伴う信用保証料補助についてお伺いします。 この問題は、昨日、友田議員の代表質問でも取り上げていただいております。私は、本年二月議会の代表質問においても、新型コロナの長期化に対応した中小企業支援について取り上げております。 一部を抜粋しますと、「新型コロナの影響は、当初予想に反してかなり長引きそうです。中小企業は売上減少が長期化することも予想され、その一方で、昨年借りたコロナ関連融資の返済も求められつつあります。中小企業庁によりますと、昨年十二月末までに決定した融資のうち、およそ六割が据置期間を一年以内に設定していました。六か月以内は四○%近くあります。据置期間を短くしているのは、借入れ当時、コロナ禍がここまで長期化するとは考えていなかったからです。売上げが回復していないにもかかわらず、融資の据置期限を六か月に設定した企業は既に返済が始まっていますし、一年以内の企業も今春にかけて本格化します。中小企業金融支援として、融資の返済に苦慮する企業に対して、据置期間の延長などに柔軟に対応するなど、企業に寄り添った支援が必要と考えています」 以上が抜粋ですが、案の定ここへきて、金融機関には多くのリスケ、つまり据置期間の延長の相談が舞い込んできています。私自身も現在、多くの経営者から相談を受けているところです。 しかしながら、中小企業庁の取決めによりまして、リスケを実行するには、追加の保証料を信用保証協会に前倒しで支払う必要があります。そして、この信用保証料は決して安くはないのです。 例えば五千万円保証つきで融資を受けた場合、企業によって異なりますけれども、信用保証料が平均的な一・二%であった場合、三年間延長するとして、五千万円掛ける一・二%掛ける三年イコール百八十万円。この三年分の保証料百八十万円を一括して支払うわけです。これは極端な例かも分かりませんが、多少なりとも運転資金に影響を与えます。 例えば銀行の住宅ローンのように、保証料を毎月の弁済額に加算され平準化されている場合は、さほどの負担感はありませんが、企業の場合は別途、一括の支払いとなるため、企業によっては大きな負担になるケースがあります。 新型コロナで苦しんで資金不足になったのでリスケしたいのに、資金不足のため信用保証料の支払いができず、リスケをしたくてもリスケができないという本末転倒の結果を招きかねません。 我が公明党山口県本部は、こうした状況を強く懸念し、自由民主党山口県連とともに、先月、県に対し必要な措置を講じるよう要請したところです。 県は、新型コロナウイルス感染症対応資金の据置期間延長に伴う信用保証料補助について、どのように対応されようとしているのかお尋ねをいたします。 次に、ウッドショックへの対応についてお尋ねします。 本年に入り、輸入木材の価格高騰が続いており、つられて国産木材の価格にも影響を与えています。関係業界では、一九七○年代、石油価格が高騰したオイルショックになぞらえてウッドショックとも呼び、住宅や家具産業などに影響を与えています。日本への影響も大きい。国内を流通する木材の約六割を輸入に頼っているからです。 ウッドショックの背景には、アメリカにおける木材需要の高まりがあります。超低金利政策と新型コロナウイルスの拡大が重なって、郊外に住宅を購入する人が急増しました。これに反応して、ヨーロッパやカナダなどがアメリカ向けの木材供給を増やした結果、日本向けの供給量が一気に減少して品薄となり、日本国内での価格の高騰を招いてしまいました。 また、海外からの木材輸送に使われるコンテナが世界的に不足していることも輸入木材の価格を押し上げています。 林野庁によりますと、輸入材の代表でホワイトウッドと呼ばれる十・五センチ角の欧州産木材一立米当たりの価格は、今年一月の五万一千円から八月には十万円と、ほぼ倍増しています。これと同時に、代替としての国産材価格もつられて価格が高騰しました。十・五センチ角の杉乾燥材の価格は、一月の六万五千八百円から八月には十三万円と跳ね上がっており、今後の価格動向も不透明になっています。 現在、私たち議員の元に工務店経営者や林業経営者から、ウッドショックに対する戸惑いの声が多く届くようになりました。木材価格の高騰分を住宅の販売価格へ転嫁せざるを得ない事態に懸念を示し、資材が入らず、基礎だけ打って工事が止まった例もあります。また、木材価格が毎月のように上がっており、三か月後に工事を始めるにしても、そのときの価格が読めないため、お客さんに見積りが出せない。さらに、ウッドショックは長期化も見込まれることから、中小工務店は木材調達の在り方の見直しに迫られています。 さて、さきの通常国会で、国産材の活用を後押しする改正公共建築物等木材利用促進法が成立しました。木材利用を促す対象が、従来の公共施設だけではなく、民間建築物にも拡大することなどが柱です。 公明党としても政府に対し、特に深刻な影響を受けている中小工務店への金融政策や経営支援に関する情報提供に力を入れるよう求めたところです。さらに緊急要望では、国産材の安定供給に向け、中長期的な取組として国産材のサプライチェーンの整備も求めています。 日本の木材自給率は僅かに三七・八%、今回のウッドショックに対応できるほどの供給力がないのが現状です。今後も、国産材の栽培から伐採、輸送、販売まで一貫した供給網の構築を進めていくことも避けられません。 また、林業は慢性的な人手不足、後継者不足に直面しています。国土の約七割を占める森林資源を生かすためにも、今こそ人材の確保・育成に向けた取組が必要です。 今までは、国産の木材は、安い外国産の木材に負け、日本の林業が弱体していることは否定できません。やはり今まで国内の林業をないがしろにしてきたツケが回ってきたのではないでしょうか。木材価格が上がっている今を逆にチャンスと捉え、県産材の供給力を強化すべきです。 県は、ウッドショックに対し、どのように対応されるのかお伺いいたします。 次に、農林水産物の輸出促進についてお尋ねします。 日本の農林水産省が八月三日に公表しました農林水産物輸出入情報によりますと、二○二一年第二・四半期、四月から六月ですが、この農林水産物・食品輸出額は二千八百五十三億円となりました。前年同期比で三一・四%も増加しており、三○・一%増だった第一・四半期、一月から三月に続いて極めて好調に推移しています。二○二一年度上半期、一月から六月、トータルで見ても五千四百六億円で、三○・八%の増加となっています。悲願の年間一兆円達成も確実に視野に入ってまいりました。 また、貿易統計には計上されていない、一品目二十万円以下の少額貨物も、同様に四四・五%増の三百六十七億円となっています。つまり農林水産物の輸出は現在絶好調ということです。 農林水産省が取りまとめた農林水産物・食品の輸出実績によりますと、上半期の品目別では、日本酒を中心としたアルコール飲料が五百六十三億七千万円、前年同月比八三・一%増、薄切りカットしたことで人気を呼んだ牛肉は二百二十三億五千万円で約二・二倍に達し、ホタテ貝は二百三十億八千万円で同七四・五%増となり、輸出額の増加に寄与しています。もちろんインターネットの販売も大きく貢献していますし、日本食ブームも衰えていません。 輸出相手国・地域別では、一位は香港で千三十億円、一六・八%の増加、これに中国一千十八億円、三四・四%増、アメリカは七百七十八億円で四三・二%増、台湾は五百四十六億円で三○・四%増、ベトナムは二百八十三億円で一五・八%増と続いています。上位五か国・地域のうち、米国の伸び率が最も高くなっています。 この背景には、新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた前年同期に比べ、アメリカ向け輸出上位品目であるブリや牛肉などに対するレストランの需要が回復したことがあります。アメリカレストラン協会の七月の発表によりますと、米国内の飲食店の売上高は、新型コロナ拡大前の二○二○年二月は六百六十二億ドルでしたけれども、同年四月には三百億ドルまで落ち込んでいました。ところが、二○二一年に入り、三月以降は個人消費の伸びに伴って飲食店の売上高が回復をしており、本年六月には七百六億ドルに達し、急激な回復となっています。 新型コロナウイルスの流行により、巣籠もり需要も増えています。また、日本酒に対する需要も確実に拡大しつつあります。 少し背景をたどりますと、農林水産物・食品の輸出額は、二○一二年の四千四百九十七億円から二○一九年には九千百二十一億円と、七年間で二倍に増加しています。これは、アジアを中心に海外の消費者の所得が向上し、日本産農林水産物・食品の潜在的購買層が増えるとともに、訪日外国人の増加などを通じて日本産農林水産物・食品の魅力が海外に広まったなどの環境変化があります。 その中で、国内の農林水産事業者を中心とする関係者が様々な形で輸出産業に取り組み、成果を上げてきたからです。この流れは、新型コロナウイルス感染症などの逆風の中でも、いち早く経済回復の軌道に乗った国から輸出額が再び上昇に転じたと言えます。 山口県としても、平成二十八年三月に山口県海外展開推進協議会が、海外市場の開拓に向けた新たな挑戦として、やまぐち海外展開方針を策定し、輸出の拡大を推進しているところです。 また、農林水産業は中小零細の業者が多く、個々に対応することは難しいため、行政や産地が一体となることが不可欠です。 欧米や東アジアの新興国は新型コロナからの経済回復に向かいつつある今こそ、県を挙げて輸出拡大に取り組むべきと考えますが、県の方針をお伺いいたします。 続いて、最後に、十八歳成人への消費者教育についてお尋ねします。 現在、全国の教育現場で、高校生の消費者教育が進められています。来年四月、民法改正により成人年齢が十八歳に引き下げられるからです。また、成人になれば、親の同意なしでクレジットカードが作成できるなど、様々な契約が可能となり、一気に多重債務者に陥ってしまうなど、消費者被害に遭うおそれがあるためです。 高校三年生を含む十八歳、十九歳への成年年齢引下げは、若者の社会参加を促すと期待される一方で、親の同意を得ずに結んだ契約を取り消すことができる未成年者取消権という切り札を失うことから、消費者トラブルに巻き込まれるなどが懸念されています。 十八歳成人に向けた環境整備を担う関係府省庁連絡会議に先月提出された十八歳成人の浸透度調査によりますと、成人が結んだ契約は原則として取り消すことができないことを知っているのかとの問いに、十六歳から十七歳の四三・三%、十八、十九歳の四九・三%もの人が知らなかったという現実があります。つまり、放っておけば、かなり危険な状態にさらされるということであります。 知識や経験の乏しさから、現行の二十歳成人でも悪質な業者に狙われやすいという実態もあります。国民生活センターによれば、二○二○年度の消費生活相談のうち、十八、十九歳は約五千七百件だったのに対し、二十歳から二十四歳は九千三百件と、一・六倍高かったことからもうかがえます。 被害を未然に防ぐ消費者教育の充実が求められる中、消費者庁は十七年三月、消費者教育教材、社会への扉を作成しています。訪問販売を含む契約を一定期間内なら無条件に取り消すことができるクーリングオフ制度や、相談先の消費者ホットラインなどを易しく学べる内容になっており、全国の高校で活用されました。この教材を中心に実践的な消費者教育の授業を行った高等学校の割合は、二〇年度、全国で八六%に達しています。 六月下旬から、さらに実施率を押し上げる事業が始まりました。全国消費生活相談員協会に委託する形で、私立高校と特別支援学校高等部及び大学で行う無料の出前講座です。背景には、学校間の消費者教育への温度差もあるようです。実施率が伸びない学校を中心に手厚く支援し、底上げを図るのが狙いと言われています。 また、各自治体も消費者教育の新たな充実に動いているようです。 歴史的な十八歳成人まで残り六か月余り、教育関係者らの尽力により、大半の高校で消費者教育が実施されてきたことは評価できます。しかし、こればっかりは漏れがあってはいけません。コロナ禍への対応で学校現場は多忙を極め、新たな授業の導入が難しかったところも心配なところです。 消費者教育は、単にトラブルに関する知識を身につけることだけが目的でなく、自分で考える力、怪しげな話を断る力、困ったときに相談する力を養い、安心・安全で持続可能な消費社会を担う人材を育てる意義があります。 そこで、県教委は消費者教育の徹底にどのように取り組まれるのかお伺いをいたします。 質問は以上でございますけれども、偶然時間が余りましたので、一言申し上げたいと思います。 率直な感想といたしまして、菅総理は本当によく仕事をされたと私は思っています。重要な多くの分野で重要政策を前へ前へと進めてこられました。菅総理は余り発信されないので、その功績が正しく報道されていないのが気の毒だなと思っているところです。 私ども公明党も政権に参加をさせていただきました。菅総理の下で多くの政策実現に協力をしてきたので、いろいろ思うところがあるわけでございます。 例えば昨日から報道がありますけどワクチン、ワクチンも公明党はかなり取り組んでまいりました。私どものトップは、ワクチン対策事務局長は桝屋敬悟衆議院議員でございますけれども、昨日から、コロナワクチンの二回接種が五○%を超えたという報道があります。これは注目ですね。韓国をついに抜きました。多分今週ぐらい、アメリカは五三%ですから、今週末ぐらいにはもうアメリカを多分抜く、今のペースでいくと。そして、ヨーロッパが六○%超ですけれども、今のペースで加算されていくと、多分今月末にヨーロッパ抜いて、多分トップグループに出ると思うんです、日本という国は。 日本は、もともとワクチン、非常にデリケートな国ですから、ワクチンの取組は諸外国からやや遅れてスタートしたのは、これは確かです。だけれども、取組当初、まだワクチンに疑心暗鬼がいっぱいだった頃、こんなもの打っていいんかと、多くの人が言っておられましたけれども、菅総理がこれを思い切って千四百億積んだわけです。これは清水の舞台から飛び降りるような気持ちやったんじゃないかと思いますけれども、フル稼働で、加えて特殊冷蔵庫、これ一万台用意されました。なかったんですから、どんどん造らせました。一日百万人打つと言われましたけど、その体制整えられたのは菅総理なんです。 次は物です。ワクチンがないと打てませんので、これは、私は思っているんですけど、四月にバイデンさんに会いに行かれました。そういう口実で、僕は実はファイザー社の社長に会いに行ったんじゃないかと、今でも実は思っています。一億回分手に入れました。もうこれは快挙というほかありません。私は、ファイザー社の社長と直接交渉するために、こんなこと言ったら怒られるかも分かりませんが、バイデンさんを利用してアメリカへ行ったんじゃないかとまで考えています。 次は打ち手の問題がありました。医師会、看護師会だけでは搾っても汁も出ないと、打ち手がいないと。驚くべき措置を講じられましたね。歯科医師会を引っ張ってきたんです。これはルール違反かも分かりません。超法規的措置と言われていますけども、度胸があるなと私は実は思いました。これで進んでいったんです。 ですから、デルタ株で感染者は増加しましたけれども、結果としてワクチンで致死率が大きく下がっているんですね。だから、致死率は一・八%から○・二に下がっていますから、ワクチン打った人は。したがって、十分の一ですよ、皆さん。これを単純計算をしますと、今のところ一億数千万人の命が助かっているんです。 僕は、いろいろ後手後手という非難もありますけれども、一緒にやってきた、ワクチンをやってきた政党として、菅総理なくしてこういったことはできなかった。立派な指導者だというふうに考えています。 それから、もう一つ言わせてもらいますと、携帯料金を下げられました。これは公明党の青年部も必死になってやっていました。いつからやっていたかというと、官房長官をされているときから、呼吸を合わせて全国キャンペーンを、公明党青年部は、私どもも参加してやりました。 仕事柄、私も毎月二万から三万、携帯代、皆さんも払っていたんじゃないですか。今五千円でしょう。これでも高いほうです、私。若い人の平均は二千円程度。多くの若い人が使いやすくなりました、高齢者も主婦も。デジタル化ということですけれども、このことでデジタル化の受皿ができたと思います。 デジタルサービスというのは、そもそもスマホを使ってやるわけですから、デジタルサービスの基礎をつくったのはこの人だろうなと。これがデジタル庁の設置につながっていくわけであります。 圧巻だったのは、私どもが最も真剣に取り組んでいた不妊治療の保険適用、これはスピーディーでした。 いろいろ言いたいことはたくさんあるんですけれども、多くの仕事に決着をつけられたことであります。したがって、いろんな意見がありますけれども、菅総理が辞めることになって、皮肉にも株価がぱんと上がって、三万円を突破しました。私も金融機関へいたから分かりますが、株価が上がるというのは、上がるベースがあって先んじて、三か月後に上がるわけですから、このベースを菅さんがつくっていないと、上がるということはないんです。株式市場は正直です。 以上、菅総理の真実を伝えて、一般質問を終わりたいと思います。 御清聴ありがとうございました。(拍手) 議長(柳居俊学君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)先城議員の御質問のうち、私からは、新型コロナウイルス感染症対応資金の据置期間延長に伴う信用保証料補助についてのお尋ねにお答えします。 変異株の拡大等で新型コロナウイルス感染症が長期化し、多くの中小企業が売上減少等の影響を受ける中、私は、これらの企業が事業を継続し雇用を維持していくためには、経営安定に必要な資金繰りの支援が極めて重要であると考えています。 私は、これまでも、昨年のコロナ発生後、三年間無利子で信用保証料負担のない新型コロナウイルス感染症対応資金を創設し、融資枠を過去最大の四千億円確保するとともに、融資限度額を六千万円まで引き上げるなど、逼迫する中小企業の資金需要に対応してきました。 今年度においても、経営安定資金に、中小企業が金融機関の継続的な支援を受け経営改善に取り組む場合、保証料を大幅に軽減する伴走支援枠を新たに設け、融資枠についても、前年度当初比の七倍となる四百二十億円を確保するなど、資金繰り支援の充実強化に取り組んでいます。 こうした中、経済活動の本格的な回復を見据え、新型コロナ資金の元金返済の据置期間を二年未満等の短期間で設定した多くの事業者の返済が本格的に始まっており、今後、手元資金の減少により資金繰りに支障が生じることが懸念されるところです。 また、お示しのように、据置期間の延長を行うことは可能ですが、追加の保証料を一括で支払う必要があることから、中小企業にとって大きな負担を伴うこととなります。 このため、このたび、中小企業が据置期間の延長など返済計画の変更を行いやすいよう、これを行う際に必要となる追加の信用保証料について、全額補助する本県独自の制度を創設し、これにより手元資金の確保につなげ、その経営安定を支援してまいります。 また、こうした信用保証料補助等のコロナ禍における中小企業の資金繰り支援は、全国的な課題と考えられることから、全国知事会等を通じて、国に早急な創設を強く求めていきます。 私は、引き続き中小企業を取り巻く経営環境を注視するとともに、資金ニーズ等を的確に捉え、関係機関等と緊密に連携し、中小企業に寄り添った金融支援にスピード感を持って取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 議長(柳居俊学君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)新型コロナ感染症へのさらなる療養体制の整備についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、抗体カクテル療法の実施についてです。 抗体カクテル療法は、軽症・中等症患者の治療法として、新型コロナウイルス感染症の重症化を抑える効果が期待されていることから、その活用の促進を図ることが重要であると考えています。 このため、本県では、県内全ての三十五のコロナ患者受入れ医療機関において治療を行う体制を確保しており、これまで約二百八十人の入院患者に実施してきたところです。 また、今般、国において、宿泊療養施設や自宅での療養者に対し、外来で投与することが可能とされたことを踏まえ、本県においても専用外来を設置するなど、入院患者以外でも本療法を適切に受けることができる体制を整備することとしています。 県としましては、効果的な治療法である抗体カクテル療法が、必要な患者に的確かつ効率的に実施できる体制の構築を通じて、さらなる医療提供体制の充実を図ってまいります。 次に、自宅療養体制の整備についてです。 感染した方が病状に応じて必要な治療を受けるとともに、安心して療養することが重要であることから、県では、入院や宿泊療養施設での療養を基本として、受入れ体制の十分な確保に努めているところです。 一方で、子育て等の特別な事情により自宅療養している方についても、万全のサポート体制で療養していただけるよう、保健所と医療機関の連携による支援体制を整備しています。 具体的には、まず、全ての自宅療養者に対し、体に酸素が十分取り込めているかどうか確認するためのパルスオキシメーターを貸与できるよう、千七百個を常備するとともに、毎日、保健所において健康確認を実施しているところです。 また、県内百五十の医療機関の協力を得て、往診や訪問看護等の医療サポートを行う体制を確保するとともに、県独自の患者等情報連携システムの活用により、保健所と関係医療機関が症状等をリアルタイムに情報共有できる体制を構築しているところです。 さらに、食料品の配送などの生活支援サービスについては、事業者等と連携し、迅速に対応できる体制を構築していますが、療養者の支援ニーズにきめ細かく対応できるよう、市町との情報連携など、住民に身近な市町との協力体制の一層の強化に努めてまいります。 県としましては、引き続きこうした取組を通じ、市町や関係機関との連携の下、感染された方が安心して療養できるよう、さらなる体制の充実に努めてまいります。 議長(柳居俊学君)小関商工労働部長。 〔商工労働部長 小関浩幸君登壇〕 商工労働部長(小関浩幸君)最低賃金引上げに伴う中小企業の負担軽減についてのお尋ねにお答えします。 最低賃金の引上げは、経済の活性化等を図る上で重要な意義がありますが、一方で企業収益を圧迫するなど、経営面での課題が生じることから、中小企業の生産性向上等の対策が必要となります。 このため、国においては、事業転換等により経営向上を目指す、お示しの事業再構築補助金について、最低賃金枠を新設し優先支援を行うとともに、補助率も引き上げるなど制度を拡充し利用促進を図っています。 県としても、こうした国の補助制度の活用が進むよう、商工会や商工会議所等と連携し、相談窓口の設置により申請等をサポートするとともに、新商品の開発や新たな設備導入を促進する経営革新計画の策定等を通じて、付加価値向上の取組を支援してまいります。 また、さらなる生産性の向上を図るためには、デジタル技術を活用した業務改革を進めることが必要であることから、今年度から中小企業のDX化を重点的に支援することとしています。 具体的には、クラウドサービス導入への助成などによるDX基盤の整備から、ITコンサルの伴走支援によるDX戦略の策定、ビジネス変革に資する情報処理システムの構築に至るまで、企業の取組段階に応じて切れ目ない支援を行うこととしています。 一方、最低賃金の改定を下請価格に適正に反映されるよう、国では、新たに九月を価格交渉促進月間と位置づけ、講習会の開催等により集中的に啓発を実施し、月間終了後も価格交渉の状況調査や指導を行うこととしています。 県としても、国と連携し、大企業等の発注企業に対して、適正価格の反映について文書要請を行い周知徹底を図るとともに、取引に係る相談等については、やまぐち産業振興財団に設置している相談窓口、下請かけこみ寺を通じて対応してまいります。 県としては、今後とも、国や関係機関と連携し、最低賃金の引上げに伴う中小企業の負担軽減が図られるよう積極的に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)松岡農林水産部長。 〔農林水産部長 松岡正憲君登壇〕 農林水産部長(松岡正憲君)ウッドショックへの対応についてのお尋ねにお答えします。 米国の木材需要の高まりなどを背景とした、いわゆるウッドショックにより、全国的に国産木材について需要拡大や価格の上昇が見られるものの、林業従事者の不足などから、拡大した需要に対し十分な供給ができていない状況にあります。 こうした中、お示しのとおり、本年六月には改正公共建築物等木材利用促進法が成立したところであり、本県においても、今後、増加が見込まれる木材需要にしっかりと対応し、林業の成長産業化を図っていくためには、県産木材の供給力を強化していくことが重要です。 このため、幅広い木材関係者が需給情報を共有し、安定した供給につなげるサプライチェーンを構築するとともに、木材生産の担い手である林業事業体の育成に取り組んでいきます。 まず、サプライチェーンの構築については、昨年度、山口県森林組合連合会が整備した、川上から川下までの関係者が木材の需給情報を共有できる原木流通システムを活用して、県産木材の安定供給につなげていきます。 具体的には、県下の森林組合が今後伐採する木材の樹種や量に関する供給情報を、一方で、製材事業者等が工務店からのニーズに基づく必要な樹種などに関する需要情報を、それぞれシステムに登録します。 これらの情報を基に、県下四か所の木材市場を運営する森林組合連合会が需給調整を行うことで、安定的な木材供給につなげていくこととしており、今後、このサプライチェーンの充実に向け、登録事業者のさらなる拡大に取り組んでいきます。 次に、林業事業体の育成については、生産力の強化を図るため、作業の省力化・効率化につながる地上レーザーや運搬用大型ドローンなどのスマート林業技術の現場実装を促進するとともに、就業前研修の実施や専門アドバイザーの活用により、生産活動を支える優れた即戦力人材の育成を進めます。 県としては、ウッドショックを契機とした県産木材への需要の高まりを好機と捉え、さらなる需要喚起と、それに対応できる供給力の強化に向けて、木材関係者と一体となって積極的に取り組んでまいります。 次に、農林水産物の輸出促進についてのお尋ねにお答えします。 人口減少等により国内市場の縮小が見込まれる中、県産農林水産物の需要を確保するためには輸出の拡大が重要であることから、県ではこれまで、やまぐち海外展開方針等に基づき海外市場の開拓に取り組んできたところです。 その結果、東アジアを中心とする七か国・地域に、この四年間で新たに百六十の商品が輸出され、本年七月には、やまぐち和牛燦が米国等に初めて輸出されるなど、着実に取組が進んでいます。 こうした中、お示しのとおり、コロナ禍から経済が回復基調にある国への日本からの輸出は再び上昇傾向にあることから、本県としても、こうした情勢を好機と捉え、日本酒や水産加工品など強みのある品目を中心に、行政や産地が一体となって輸出を促進していくことが必要です。 このため、マーケットインの発想で輸出にチェレンジする産地の育成を図るとともに、さらなる販路拡大に向け、これまで構築してきた輸出ルートの充実強化に取り組んでいきます。 まず、産地の育成については、県オリジナル酒米、西都の雫を使った新たなブランド商品の輸出に向け、酒米生産者、酒造組合、県研究機関、ジェトロ等によるプロジェクトチームを編成し、高品質な酒米生産から相手先国の嗜好等を踏まえた商品開発、ブランディングまで一貫した支援を行います。 次に、輸出ルートの充実強化については、単独では輸出が困難な事業者の商品をコンテナに混載し、近隣の物流拠点から低コストで輸出する県版エクスポーターを活用することで、欧米に向けた水産加工品など、新たな商品の販路拡大につなげます。 さらに、拡大する巣籠もり需要を取り込むため、海外のECサイトの活用に取り組むほか、市場調査や売り込みを行う輸出プロモーターを国内外に配置し、コロナ禍にあっても新たな取引先の開拓等を進めていきます。 県としては、これまでの取組成果を生かしながら、産地や事業者、関係団体等と緊密に連携し、一体となって、県産農林水産物の輸出拡大に積極的に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)繁吉教育長。 〔教育長 繁吉健志君登壇〕 教育長(繁吉健志君)十八歳成人への消費者教育についてのお尋ねにお答えします。 民法の改正により成年年齢が引き下げられ、十八歳から一人で有効な契約をすることができるようになることから、消費者として主体的に判断し、責任を持って行動できる能力を育成する消費者教育の一層の充実を図る必要があると考えています。 このため、小・中・高等学校では、家庭科の授業を中心に、学習指導要領に基づき、児童生徒の発達の段階を踏まえた系統的な学習活動に取り組んでいるところです。 具体的には、小学校では、買物のどの場面で売買契約が成立したのかを考える学習を通して、買物の仕組みや消費者の役割の基礎を学び、中学校では、身近な悪質商法とその対応について考える学習を通して、消費者の基本的な権利と責任などについて学んでいます。 さらに、県内全ての高校では、契約や多重債務問題など現代社会における課題について、お示しのありました教材、社会への扉を活用しながら、問題点やその対応策を考える学習に取り組んでおり、消費行動における意思決定や契約の重要性などに関する理解を深めています。 とりわけ、最近の消費者トラブルは通信販売に関連するものが多いことから、事業者側の情報を過信することなく意思決定ができる力を育成できるよう、各高校において、最新のトラブル事例を取り上げ、解決策等について自ら考えさせるなど、実践的な授業の充実を図ることとしています。 また、消費者教育に係る教員の指導力の向上を図るため、一昨年度から県消費生活センター等と連携した教員研修会を実施しており、今後は、様々な教科の教員の参加を促すことにより研修の充実に努めてまいります。 県教委といたしましては、成年年齢引下げまで六か月余りとなる中、改めて校長会議等において消費者教育を徹底するよう指示するとともに、引き続き自主的に社会の一員として行動する自立した消費者の育成に向けて、消費者教育の充実に取り組んでまいります。 ───◆─・──◆──── 議長(柳居俊学君)この際、暫時休憩をいたします。再開は、午後一時の予定でございます。 午前十一時四十分休憩