1 知事の政治姿勢について 2 コロナ禍から県民の命を守る諸課題について 3 災害対策について 4 メガ発電施設について 5 農業問題について 6 その他
───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第十三号まで、第十五号及び第十六号 議長(柳居俊学君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第十三号まで、第十五号及び第十六号を議題とし、質疑に入ります。 一般質問及び質疑の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。 藤本一規君。 〔藤本一規君登壇〕(拍手) 藤本一規君 おはようございます。台風の被害が少ないことを願いつつ、通告に従い一般質問を行います。知事並びに関係参与員の積極的な答弁を求めます。 質問の第一は、知事の政治姿勢についてです。 村岡知事は、来年二月に任期満了を迎えられます。残された定例議会は、今回を含めて二回となりました。そこで、県政の中心課題について知事の認識を問いたいと思います。 日本経団連が昨年十一月に発表した新成長戦略では、新自由主義について、環境問題の深刻化や格差問題の顕在化等の陰の部分をもたらしたことを忘れてはならないと指摘をし、新自由主義の流れをくむ我が国を含む主要国での資本主義は行き詰まりを見せていると述べています。 知事は、新自由主義について、日本経団連と同様、環境問題の深刻化や格差問題の顕在化等、陰の部分をもたらしたとお考えか、お尋ねをしたいと思います。 私は、環境問題と格差問題への対応が山口県政にとっても最重要課題だと考えます。 第二に、環境問題への対応についてお尋ねします。 世界自然保護基金ジャパンは、脱炭素列島というサイトで、二○二一年四月二十三日時点の各自治体の二○一三年度比での二○三○年度の温室効果ガス排出量削減目標及び二○五○年ゼロカーボン宣言を基に各都道府県をレベル分けしています。 資料一を見てください。レベルAからレベルFまであり、山口県は下から二番目、レベルE。レベルFは二県。ですから、山口県は脱炭素列島でワースト三位です。 世界自然保護基金ジャパンは、多くの都道府県が二○五○年温室効果ガス排出実質ゼロを宣言していますが、山口県はまだ宣言をしていません。 二○二一年三月に策定された山口県地球温暖化対策実行計画(第二次計画)では、温室効果ガス排出量を二○三○年に一七・八%削減(二○一三年比)する目標にとどまっています。 二○五○年温室効果ガス排出ゼロを宣言し、それに見合う二○三○年削減目標を大幅に引き上げ、実現に向けた具体策を進めていくことが必要と提言をしています。 九月三日、政府の地球温暖化対策推進本部は、二○三○年度の温室効果ガス排出量を十三年度比で四六%削減する目標を定めた地球温暖化対策計画(案)を了承しました。 知事は、二○五○年温室効果ガス排出ゼロ宣言をまず行うべきですが、お尋ねします。 また、二○三○年度の温室効果ガス排出を十三年度比でせめて政府の地球温暖化対策計画(案)どおり四六%削減とする目標にするよう、山口県地球温暖化対策実行計画の改定に着手すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 第三は、格差問題への対応についてであります。 今年度の県政世論調査において、県民の生活実感は、昨年度と比較すると「良くなった」の計は一ポイント低下し、一方、「悪くなった」の計は二・六ポイント上昇しています。 私は、やまぐち維新プラン、やまぐちデジタル改革基本方針で、格差問題への対応は不十分だと考えます。 格差問題に焦点を当てて、二つのこの計画を改定すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 資料二を見てください。今年五月現在の子供の医療費助成制度の市町の状況一覧です。 次に、通院、入院とも、全ての市町が小学校六年生以上にしているわけです。県制度は就学前まで、これは低過ぎます。 知事は、子供医療費助成制度の対象年齢の拡大など拡充に取り組むべきですが、お尋ねをしたいと思います。 質問の第二は、コロナ禍から県民の命を守る諸課題についてであります。 第一は、医療提供体制についてです。 政府は八月三日、重症患者と重症化リスクの高い患者以外は、原則自宅療養という重大な方針転換を行いました。 県は、国に、原則自宅療養の方針撤回を求めるべきですが、お尋ねします。県は、症状に応じて必要な医療を全ての患者に提供する原則を堅持すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 共同通信によると、二十二都府県が臨時医療施設を開設または開設予定としています。県も開設に向けた取組を開始すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 第二は、大規模なPCR検査の実施についてです。 県は、八月十一日から三十一日まで帰省客等を対象に新幹線駅と空港でPCR検査を実施しました。検査件数についてお尋ねします。今後も主要交通拠点でPCR検査を恒常的に行うべきですが、お尋ねをしたいと思います。 県は、八月十八日から二十日まで、県民を対象にした緊急集中PCR検査を実施しました。検査件数についてまずお尋ねします。 県は、八月二十六日から九月十二日まで、県民を対象にした集中PCR検査を実施しました。検査件数についてお尋ねします。 さて、九日の県新型コロナウイルス感染症対策本部員会議で、デルタ株感染拡大防止集中対策期間が二十六日まで延長されました。この会議では、PCR検査について、「身近な場所で相談・診療・検査が提供できる体制を整備」と明記されています。この体制整備にどのように取り組まれるのか、お尋ねをしたいと思います。 学校等に抗原簡易キットが配付されていますが、活用状況についてお尋ねします。 家庭に配付するなど、このキットを幅広い活用をすることが必要ですが、お尋ねします。 第三は、ワクチン接種についてです。 十二クールは十万二千九百六十回分あった国からのワクチン供給が、十三から十五クールは一万一千七百回分と九割減となり、知事も記者会見で抗議の意思を表明されました。幸い十四クールには五万四千九百九十回分の追加配分がされたようですが、希望者全員のワクチン量の確保に向けた見通しは立っているのか、お尋ねしたいと思います。 第四は、県独自の中小企業支援策についてです。 一つは、支援金についてであります。 七月二十八日から受付が始まっています。現在までの受付と支援金支給件数をお尋ねします。十月一日までの受付期間を延長すべきですが、お尋ねをします。 支援金を上乗せする議案が提案されました。申請期間を十分確保しつつ、申請を受付後は迅速に支援金を支給すべきですが、お尋ねをいたします。 二つは、やまぐち安心飲食店認証制度についてです。 八月十七日から受付が始まっています。現在までの受付と応援金の支給件数をお尋ねします。 申請期間内であれば、何度でもチャレンジできるようにすべきですが、お尋ねをいたします。 三つは、飲食店等への営業時間短縮要請協力金についてであります。 追加議案に対する討論で指摘しましたが、第一回目の短縮要請が発表されたのが、八月二十五日の十五時からの知事の記者会見でした。対象期間の開始は三十日です。日数で言えば四日間、土日を除くと周知期間は実質二日しかありませんでした。 飲食店から制度の周知期間が短すぎるとの批判が出るのは当然です。協力金については、一回目も、今回提案された二回目も対象期間内であれば、時短が全期間なくても対象にして申請を受け付けて、協力金を支給すべきです。お尋ねをしたいと思います。 また、中小企業支援等に必要な臨時交付金など必要な財源を確保するため、政府に対し、臨時国会を直ちに開催し、補正予算を編成するよう要望すべきですが、お伺いをいたします。 質問の第三は、災害対策についてです。 第一は、盛土の規制についてお尋ねします。 県は、土砂災害警戒区域の上流にある盛土八十五か所を調査した結果、全ての盛土で安全性が確認されたとしました。 県は、国から盛土による災害防止に向けた総点検の依頼があり、十一月頃までの国への調査報告に向け調査を進めるとしています。 国の要請に基づく調査により、県内で新たに何件の調査が行われる見込みなのか、お尋ねをしたいと思います。 知事は、記者会見で、調査の結果によっては県独自の条例化ということも考えていかなければならないと発言をされました。 共同通信の報道によると、二十四都府県は、一定規模を超える事業を許可制とする条例を制定しています。県も、一定規模を超える事業を許可制とする建設残土を含む盛土の規制条例を制定すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 また、共同通信は、公共事業で発生した建設残土の処分先を業者が決めることができる規定が山口県など十府県にあると報じました。県は、発注者が処分先を指定する方法に変更すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 第二は、流域治水についてです。 今年四月に、流域治水関連法が成立いたしました。 県は、流域治水を推進するために、今年度から二十六か所の二級水系で流域治水プロジェクトの策定に着手をしました。現在までの状況についてお尋ねします。 流域治水を推進する条例が、滋賀県、徳島県で制定され、計画が長野県、山梨県で策定されています。県として流域治水を推進する計画をまず策定すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 滋賀県は、浸水警戒区域での住宅のかさ上げに係る補助制度を創設しています。県は、同様の制度を策定すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 資料三は、県管理河川の河川整備基本方針と河川整備計画の策定状況を示したものです。多くの河川が基本方針と整備計画が未整備です。方針と計画の策定を急ぐべきですが、お尋ねをしたいと思います。 また、水位計と河川監視カメラの設置件数をそれぞれお示しください。水位計と監視カメラを増設すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 質問の第四は、メガ発電施設についてです。 第一は、メガソーラー問題についてです。 まず、岩国市美和町のメガソーラーについてです。 七月八日の雨で開発地内ののり面が崩壊し、周辺へ濁水が流出するなどの被害が発生して、私は七月十六日に現地を視察いたしました。 一つは、メガソーラー開発が被災要因になっていないかという点です。 開発地周辺のまず県管理施設と、次に、農地が被災しました。メガソーラー開発が県管理施設の被災要因と考えられるケースはなかったのか、まずお尋ねします。 また、メガソーラーの開発が農地被災の要因と考えられるケースはなかったのか、お尋ねをします。 二つは、開発地周辺の河川で、ヒ素、鉛が検出されている点です。 水質悪化を理由に、開発地周辺の農家が、二年連続で稲作を諦めています。林地開発を許可した県の責任で水質調査を行い、業者に水質の改善を求めるべきですが、お尋ねをしたいと思います。 二つは、山口市下小鯖のメガソーラーについてです。 八月十三日の豪雨で、開発地内ののり面が崩壊し、周辺へ濁水が流出するなどの被害が発生し、私は、八月二十七日に現地を視察いたしました。 まず、開発地内から濁水が周辺の河川に流出したことを受け、地元住民から砂防堰堤の新設を求める声が出ているわけですけれども、県の見解をお尋ねします。 次に、設置された監視装置・緊急告知装置は、周辺住民が広く活用できるようにすべきですが、お尋ねをします。 加えて、メガソーラーに共通する盛土崩壊への対応についてお尋ねします。 県は、岩国市、山口市の林地開発許可書に、盛土は三十センチごとに十分な締め固めを行うこととの条件を出しています。開発業者は、この条件を遵守したのですか。したのに崩壊したのなら、どのような対策を指示したのか、お尋ねします。 また、濁水が流出した被害を受けて、調整池、擁壁、排水施設等の増設が必要だと思いますが、お尋ねします。 また、以上の点に関し、開発業者は、県に、林地開発許可変更申請を行う必要があると思いますが、お尋ねします。 メガ発電施設問題の第二は、阿武風力発電事業についてお尋ねします。 八月十日、阿武風力発電事業に係る環境影響評価方法書に対する知事意見が出され、九月一日経済産業省の勧告が出されました。 まず、知事意見では、ミヤマウメモドキ群落、アブサンショウウオ、クマタカ等の希少猛禽類の調査が指摘され、経済産業省の勧告では、クマタカの調査が指摘をされました。 専門家らの調査で、阿武町の八幡原でのミヤマウメモドキ群生地の存在が明らかになっています。この群生地は、対象事業実施区域に含めるべきではないと考えますが、お尋ねします。 第二は、保安林についてであります。 六月県議会での私の質問に、松岡農林水産部長は、阿武風力発電施設の事業計画の認定申請書に掲載されている地番に保安林があり、解除の申請がされていないことを明らかにされました。現時点で保安林解除の申請はされているのか、お尋ねをしたいと思います。 さて、阿武風力発電事業計画地の保安林は、土石流危険渓流のエリアに含まれます。土石流危険渓流エリア内の保安林は、公益上の理由にならず、解除すべきではないと考えますが、お尋ねをします。 第三は、環境アセスメントについてであります。 環境影響評価法は、「事業用電気工作物であって発電用のものの設置」の事業では一定規模以上を環境アセスメントの対象としています。 資料四を見てください。阿武風力発電事業環境影響方法書です。矢印で指している黒丸が変電所です。事業者は、この変電所を対象事業実施区域に含めていません。変電所を対象事業実施区域として、環境アセスメントの手続を最初からやり直すべきですが、県の見解をお尋ねします。 この項目の最後に、メガ発電施設を規制するルールの制定についてです。 岩国市、山口市、阿武町のメガ発電施設開発地及び周辺には、土砂災害警戒区域、土石流危険渓流があります。土砂災害警戒区域や土石流危険渓流周辺にメガ発電施設の建設を規制するガイドラインや条例を県として制定すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 質問の第五は、農業問題についてであります。 第一は、米価下落問題についてです。 資料五は、農民連ふるさとネットワークがまとめた二○二一年産米の概算金・買取り価格でございます。 山口県産コシヒカリは、六十キロ当たり、二十一年産は一万一千百円と前年と比べて実に二千五百二十円下落をしているわけです。 県は、この二十一年産の県内米価をどう見通しているのか、お尋ねします。 全国知事会は、来年度予算へ向けた要望の中で、需給環境の改善の取組は生産者、関係団体及び自治体だけでは限界があるため、備蓄米の買入れ数量を拡大するよう求めています。 県内の米価下落を回避するため、県は改めて国に対し、過剰在庫米の買取りを求め、独自に過剰在庫米を買い取り、生活困窮者や学生、子ども食堂などに供給すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 第二は、宇部市万倉西奥土地改良区についてであります。 本土地改良区は、二○一八年に設立され、二○一九年から区画整理事業に着手いたしました。 最初の担い手組織Aは、二○二○年十二月二十五日に農地中間管理機構との利用権設定を行いましたが、僅か二か月半後の今年三月十日に利用権を解除いたしました。 今年五月二十一日に、新しい担い手組織Bと農地中間管理機構が利用権設定を行いましたが、区画整理がほぼ完了した第一工区では、圃場に植えられた麦に除草剤がまかれるなどの混乱が続いています。 県は、この第一工区の圃場での耕作をどう見通しているのか、お尋ねします。 担い手の農地集積目標が達成されない場合、助成金が交付されず、農家負担が生じます。この間の混乱から地元では、助成金が交付されない事態になるのではないかとの不安が広がっています。 県は、本土地改良区での農地集積目標の達成をどう見通しているのか、お尋ねします。 県は、本土地改良区の事業が、今後円滑に進捗するよう援助すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 第三は、農耕車限定の大型特殊自動車免許取得についてです。 県は、防府市に農耕車限定の大型特殊自動車免許研修場を設置し、農業者の免許取得を支援しています。今年度六回で定員は各二十名です。当研修場の研修回数と定員を増やすべきですが、お尋ねします。 また、JA山口県や県警と連携し、技能講習会を開催し、総合交通センターでも技能実習を行って免許取得ができるようにすべきですが、お尋ねをして最初の質問といたします。(拍手) 議長(柳居俊学君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)藤本議員の御質問のうち、私からは新自由主義についてのお尋ねにお答えします。 市場原理に重点を置き、公営事業の民営化やグローバル化を前提とした経済政策や、規制緩和による競争促進等を強く求める新自由主義の考え方は、一九八○年代以降に台頭し、各国の経済財政政策に影響を与えてきたとされています。 我が国においても、これまでサービス向上や業務効率化を目指して公営事業の民営化が進められ、また、経済を力強い成長軌道に乗せていくための大胆な規制緩和が行われるなど、この考え方に当たる様々な政策が実施され、今日の経済的繁栄につながっています。 その一方で、お示しの環境問題や格差問題は、現在の社会が抱える大きな課題ですが、これに対し、政府においては、温室効果ガスの排出抑制や再生エネルギーの活用促進等の地球温暖化対策、全ての世代が安心できる社会保障制度の構築などの取組が着実に進められてきたところです。 このように、我が国の政策運営は、決して新自由主義にとらわれた経済一辺倒のものではなく、私としては、その時々の社会的課題にもしっかりと目を向け、持続可能な成長を目指して取り組まれてきたものと考えています。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 議長(柳居俊学君)神杉環境生活部長。 〔環境生活部長 神杉さとみさん登壇〕 環境生活部長(神杉さとみさん)環境問題への対応についてのお尋ねにお答えします。 まず、二○五○年温室効果ガス排出ゼロ宣言についてです。 県としては、宣言については、カーボンニュートラルの達成に向けた国の動き等を踏まえるとともに、県民や事業者、市町などからも幅広く意見を聞きながら、引き続き慎重に検討することとしています。 次に、山口県地球温暖化対策実行計画の改定についてです。 県実行計画には、今後の国の動向や社会情勢の変化等を踏まえ必要に応じて見直すことを明記しており、県では、引き続き国の動きを注視するとともに、社会情勢の変化等を踏まえ、県実行計画の改定の必要性について検討してまいります。 次に、県独自の中小企業支援策についての御質問のうち、やまぐち安心飲食店認証制度についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、認証申請の受付と応援金の支給件数についてです。 九月十日時点で二千六十一件の認証申請を頂いており、四十九件の応援金を給付しているところです。 次に、申請期間内であれば、何度でもチャレンジできるようにすべきとのお尋ねについてですが、本制度では、一度申請を受け付ければ、初回の現地訪問で認証基準に対していなくても、何度でも助言や現地確認を行い、事業者が認証取得できるまでしっかりサポートしてまいります。 次に、メガ発電施設の御質問のうち、阿武風力発電施設発電事業についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、ミヤマウメモドキの群生地を対象事業実施区域に含めるべきではないとのお尋ねですが、事業者は、環境影響評価方法書においては、ミヤマウメモドキ群落が植物の重要な群落であるとして、対象事業実施区域から除外しています。 県としては、ミヤマウメモドキ群落が対象事業実施区域と近接しており、工事の実施により群落の生育環境への影響が懸念されることから、群落への影響を回避または十分に低減するよう知事意見を述べています。 次に、変電所を対象事業実施区域に含め、環境アセスメントの手続を最初からやり直すべきとのお尋ねですが、環境影響評価法において、対象となる風力発電所事業は、電気事業法に規定する事業用電気工作物であって発電用のものの設置となっています。 変電所を発電用のものと捉えて、対象事業実施区域に含めるかどうかは、事業所が判断するものであり、したがって、環境アセスメントの手続をやり直すかどうかも事業者が判断するものです。 議長(柳居俊学君)平屋総合企画部長。 〔総合企画部長 平屋隆之君登壇〕 総合企画部長(平屋隆之君)格差問題への対応に関する御質問のうち、やまぐち維新プラン、やまぐちデジタル改革基本方針の改定についてのお尋ねにお答えします。 いわゆる格差問題のうち、経済や所得に関する格差については、社会保障制度や税制、雇用制度等を通じ、経済成長で得られた成果を所得として再配分することなどで解消を図ることが基本であり、これらの制度を所管する国において対応される必要があると考えています。 一方で、格差は経済や所得だけに限らず、例えば、地域間や世代間であったり、医療や教育、情報といった様々な分野で起こり得る問題であり、その要因が多岐にわたることから、一概に格差としてまとめて対応することは難しい課題です。 このため、県政運営の指針である、やまぐち維新プランにおいても、格差問題への取組を独立した項目にはしておりませんが、プランに掲げた諸施策の具体的な実施や制度設計の中で十分に配慮し、適切な対応を行っているところです。 また、情報分野に関しては、やまぐちデジタル改革基本方針において、デジタルの活用に係る地域間や世代間などでの格差、いわゆるデジタルデバイドの排除を改革の基本姿勢の一つに掲げており、誰一人取り残さないデジタル社会を目指してまいります。 このようなことから、お尋ねの維新プラン及びデジタル改革基本方針の改定については考えておりません。 議長(柳居俊学君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)まず、格差問題への対応についてのお尋ねのうち、子供の医療費助成制度についてお答えします。 本県の乳幼児医療費助成制度は、一定の福祉医療の水準を確保するため、受診回数の多い三歳未満児を無料とした上で、小学校就学前までを対象としており、将来にわたって持続可能な制度とするため、現行制度を維持することが基本であると考えています。 次に、コロナ禍から県民の命を守る諸課題についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、医療提供体制についてです。 まず、国に原則自宅療養の方針撤回を求めよとのお尋ねですが、この方針は、感染が急増している地域における緊急的な選択肢として示されたものであり、導入については、各自治体の判断によるとされていることから、国に対して方針撤回を求めることは考えていません。 次に、症状に応じて必要な医療を全ての患者に提供する原則を堅持すべきとのお尋ねですが、県では、これまでと同様、感染した方が安心して療養できるよう、症状に応じて、入院または宿泊療養施設での療養を基本として対応することとしています。 次に、臨時医療施設の開設についてですが、県では、全国上位の水準で病院や宿泊療養施設の受入れ体制を確保しており、現時点、設置の必要性は低いものと考えていますが、感染力の強い変異株の発生など、今後、様々な状況を想定し、万全の体制が取れるよう検討を進めているところです。 次に、大規模なPCR検査の実施のうち、集中PCR検査の件数についてです。 まず、八月十八日から二十日まで行った緊急PCR検査は三千四百二十三人の検査が終了しています。 また、八月二十六日から実施している集中PCR検査は二千二百二十八人の検査が終了しています。 次に、PCR検査の体制整備についてです。 身近な場所で相談・診療・検査が提供できる体制の整備については、昨年十一月以降、かかりつけ医など、身近な地域で相談・診察・検査を行う診療・検査医療機関を整備していたところであり、現在、五百四十六の医療機関を指定しています。 次に、希望者全員のワクチン量の確保に向けた見通しについてですが、これまでの国からの配分により、市町の接種計画に沿った接種に必要なワクチン量は確保しているところです。 議長(柳居俊学君)三坂観光スポーツ文化部長。 〔観光スポーツ文化部長 三坂啓司君登壇〕 観光スポーツ文化部長(三坂啓司君)大規模なPCR検査の実施に関する御質問のうち、主要交通拠点でのPCR検査についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、帰省客等を対象に空港及び主要新幹線駅で実施したPCR検査の件数についてですが、県内四か所で実施した期間中の合計件数は一万五百四十七件です。 次に、PCR検査を恒常的に行うべきとのお尋ねについてです。 今回、空港等で行ったPCR検査は、お盆や夏休みで人の往来が増加する時期に、新型コロナウイルス感染症の県内への感染拡大を防止する水際対策として、短期間・集中的に行ったものであるため、恒常的に実施することは考えていません。 議長(柳居俊学君)小関商工労働部長。 〔商工労働部長 小関浩幸君登壇〕 商工労働部長(小関浩幸君)支援金についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、中小企業事業継続支援金について、九月八日時点、支援金事務局で五千六百五十三件を受け付け、このうち五千六百件を支給しています。 また、受付期間を延長すべきとのお尋ねですが、本支援金は七月二十八日から申請を開始し、申請作業に必要な一定の期間として二か月余りを設けているところであり、現時点、申請期間を延長することは考えていません。 次に、新たな支援金の給付について、現在の支援金と同様、必要な申請期間を確保するとともに、迅速に給付できるよう準備を進めることとしています。 議長(柳居俊学君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)コロナ禍から県民の命を守る諸課題に係る飲食店等への営業時間短縮要請協力金に関するお尋ねのうち、協力金の対象期間についてお答えします。 飲食店等への営業時間短縮要請について、感染拡大防止の観点からは、全期間協力いただくことが必要と考えており、御協力を頂いた飲食店等との均衡も考慮すると、一部の期間のみ協力した飲食店等へ協力金を支給することは考えておりません。 次に、必要な財源の確保についてです。 県では、これまで国に対し、新型コロナ対策に必要な臨時交付金などの財源を確保するよう、政府要望や全国知事会等を通じて重ねて求めており、国からは、本年度の予備費の一部の活用により、臨時交付金が追加交付されたところです。 また、今月十一日の全国知事会の緊急提言では、疲弊した地域経済を強力に後押しできる臨時交付金を確保するため、大型の補正予算を政治日程等にかかわらず、できる限り早期に編成するよう求めており、必要な財源の確保について、今後もあらゆる機会を捉えて国に要望していく考えです。 議長(柳居俊学君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)災害対策についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、盛土の調査件数についてです。 国と連携した調査については、現在、市町と連携して盛土の抽出を行っているところであり、件数についてはお示しできません。 次に、盛土の規制条例の制定についてです。 県では、全国知事会の緊急要望において、法制化による全国統一の基準・規制を早急に設けることなどを求めているところです。 今後は、国による法制化や他県の対応状況、国と連携した盛土の調査の結果等を踏まえ、必要に応じて県独自の条例の制定について検討することとしています。 次に、処分先を指定する方法に変更するべきではないかについてです。 県では、建設残土を民間残土処理場で処分する任意処分の場合は、工事着手前に、受注者に残土処理場に関する届けを提出させ、関係法令の遵守や安全性の確保、周辺環境への配慮などが適切かどうか、公共残土処理場と同様に厳格な審査を行っています。 加えて、工事の完成検査の際に、適切に残土処分が行われているかどうかも確認しているところです。 県としては、任意処分であっても、事前の審査や完成検査時の確認を徹底していることから、不適正な処分にはつながらないと認識しており、処分方法の変更は必要ないものと考えています。 次に、流域治水についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、二級水系の流域治水プロジェクトについてです。 県では、プロジェクトの策定に向け、六月中旬に県管理河川における大規模氾濫に関する減災対策協議会の中に流域治水部会を設置し、八月五日までに第一回の会議を開催したところです。 次に、流域治水を推進する計画の策定についてです。 県では、既に水系ごとの流域治水プロジェクトの策定に着手しており、これにより流域治水の取組を推進していくこととしているため、現時点で、県全体で流域治水を推進する計画を策定することは考えていません。 次に、住宅の建て替えの補助制度についてです。 滋賀県の補助制度は、独自に指定した区域で一定の建築物への規制に併せて設けられたものです。一方、本県の特性を踏まえると、まちづくりの観点からも慎重な検討が必要であり、現時点では県として制度の創設は考えていません。 次に、河川整備基本方針と河川整備計画の策定についてです。 県では、過去に大きな水害が発生した河川や、川沿いに人口・資産が集中している河川を優先して、川づくり検討委員会などの意見を聞きながら、四十水系の河川整備基本方針と三十五水系の河川整備計画を策定しています。 現在、残りの水系についても、優先度・緊急度を考慮しながら、順次、基本方針等の策定を進めているところです。 次に、水位計と河川監視カメラについてです。 現在、水位計は百六十一か所、河川監視カメラは二十四か所整備しており、今年度も増設することとしています。 次に、メガ発電施設についての御質問のうち、メガソーラー問題に関する二点のお尋ねにお答えします。 まず、岩国市美和のメガソーラー開発が県管理施設の被災要因になっていないかについてです。 七月八日、開発地近隣の羅漢山観測地点において、史上二番目となる一時間当たり七十四ミリの降水量が観測されました。 現地の被災状況を調査したところ、下畑川などにおいて、河道の水位上昇により河床が洗掘され、石積護岸が崩壊していることを確認しました。 この原因は、異常な自然現象によるものと考えられることから、メガソーラー開発が被災原因であるとは考えていません。 次に、山口市下小鯖における砂防堰堤の新設要望についてです。 県では、土砂災害から県民の生命・財産を守るため、人口や資産の集中状況等を踏まえ、危険性や緊急性の高い箇所から、重点的・計画的に砂防堰堤等の整備を進めているところです。 要望のあった砂防堰堤については、当該地区における近年の災害の発生状況や下流の人家戸数等を踏まえると、現時点では整備することは困難と考えています。 議長(柳居俊学君)松岡農林水産部長。 〔農林水産部長 松岡正憲君登壇〕 農林水産部長(松岡正憲君)メガ発電施設についての御質問のうち、メガソーラー問題についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、岩国市美和町のメガソーラーについてのお尋ねのうち、農地被災の要因についてですが、このたびの被災は岩国市美和付近で発生した局地的な集中豪雨により引き起こされたものであり、開発に起因するケースはなかったものと考えています。 次に、水質調査については、あくまで周辺環境の保全に努める責任を有する事業者において実施すべきものと考えています。 次に、山口市下下小鯖のメガソーラーにおける監視装置等の活用については、事業者と地元自治会が締結した協定等に基づき、双方協議の上で検討されるべきものと考えています。 次に、盛土崩壊への対応についてのお尋ねのうち、盛土に関する許可条件の遵守についてです。 事業者においては、これまで許可条件に従い適切に盛土等の施工を行っていると考えていますが、県では、このたびの豪雨による被害発生を受け、セメントを活用した被災のり面の強度を高める施工方法への見直し等を指示したところです。 次に、調整池等の増設及び林地開発許可変更申請についてです。 このたびの濁水流出に対しては、その発生要因を踏まえた再発防止対策を別途講ずるよう指導しているところですが、調整池等の増設は考えていないことから、林地開発許可の変更申請は必要ありません。 次に、阿武風力発電施設発電事業に関する御質問のうち、保安林についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、保安林解除の申請については、現時点なされていません。 次に、土石流危険渓流のエリア内の保安林解除については、保安林がエリア内にあることのみをもって保安林解除ができないというものではありません。 次に、農業問題のうち、米価下落問題についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、二十一年産の県内米価の見通しについてですが、米価は、需要と供給の状況に応じ、民間団体等の多様な取引により決まるものであり、県として見通しを立てることはできません。 次に、県内の米価下落を回避するため、県は過剰在庫米の解消に向け、国への要望や独自の対策をすべきとのお尋ねです。 県としては、県産米は実需者からの要望が多く、過剰在庫となっていないことから、県独自の要望や対策を行うことは考えていません。 次に、宇部市万倉西奥土地改良区についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、第一工区での耕作の見通しについては、地元協議の上、新たな担い手に利用権が設定されたところであり、今後も継続して耕作が行われるものと考えています。 次に、農地集積目標の達成の見通しについては、地元協議により、新たな担い手が中心経営体に位置づけられ、今後も継続して耕作が見込まれることから、農地集積目標は達成されるものと考えています。 次に、土地改良区の事業が円滑に進捗するよう援助すべきとのお尋ねについては、これまでも関係機関と連携して地元調整などを行ってきたところであり、引き続き事業が円滑に進むよう支援してまいります。 次に、農耕車限定の大型特殊自動車免許取得についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、研修の回数と定員の増加については、当初、年間五回、計百名の予定に対して、定員を超える申込み等があったことから、県警・交通センターの協力を得て、年間六回、計百二十名に増やしたところです。 なお、安全確保の面から、一回当たりの定員は二十名としています。 次に、JAや県警と連携し、総合交通センターでも免許取得ができるようにすべきとのお尋ねですが、限定なしの大型特殊自動車免許は、自動車教習所や交通センターでの受験が可能であることから、受験の費用や所要日数などの情報を整理し、JAを通じて農業者に周知しているところです。 議長(柳居俊学君)三浦商工労働部理事。 〔商工労働部理事 三浦健治君登壇〕 商工労働部理事(三浦健治君)メガ発電施設に関するお尋ねのうち、ルールの制定についてお答えします。 太陽光発電等の発電施設は、国が電気事業法に基づき規制しているものであることから、建設を規制するルールの制定についても、まずは国において検討されるべきものと考えております。 議長(柳居俊学君)西村副教育長。 〔副教育長 西村和彦君登壇〕 副教育長(西村和彦君)コロナ禍から県民の命を守る諸課題についてのお尋ねのうち、抗原簡易キットの活用に関する二点のお尋ねにお答えします。 まず、活用状況についてですが、高等学校等については、文部科学省による配布希望調査が行われ、九月上旬に各学校にキットが届いたところであり、今後、必要に応じて活用されるものと考えています。 また、幼稚園、小学校、中学校等については、九月中旬以降に各市町教育委員会等に配付される見込みです。 次に、幅広い活用が必要であるとのお尋ねですが、このキットは学校で使用することを基本としており、家庭に配付することなどは想定されていません。 議長(柳居俊学君)藤本一規君。 〔藤本一規君登壇〕(拍手) 藤本一規君 それでは、まず再質問を行ってまいりたいと思います。 地球温暖化対策問題についてです。 政府の推進本部で了承された案の中に、都道府県及び市町村は本計画に即し措置に関する計画を策定し、実行すると定められています。これは、まだ案であり、今後、パブリックコメントなどを経た後、閣議決定されると思います。県実行計画の見直しの必要性を検討した後の対応ですが、閣議決定がされた後には、県のこの実行計画の見直しの必要性の検討を終えて、改定の作業に入るということだと思いますが、お尋ねします。 次に、PCR検査です。もう県のホームページに出ていますから、部長、答えていただきたかったんですけれども、身近な箇所でのPCR検査、県内九か所で実施されることとなっています。この内容をまずお尋ねします。 そして、その中身を受けて、二つ指摘をします。 PCR検査会場としますが、九会場を増やせないか。今、地域外来・検査センターが十四か所ですから、外れているところが光、下松、周防大島、山陽小野田、美祢です。地域外来・検査センターがある市町では、この集中PCR実施会場が設置されるべきだと思いますが、お尋ねします。 それから、萩市では、県の集中PCR検査を受けて、もうそれが終わった後、十月以降も市独自で検査すると言っていますが、県として、この集中期間を延長して、地域外来・検査センターがある地域では、恒常的に今後も無料でPCR検査を実施すべきと思いますが、お尋ねします。 臨時医療施設については、検討を進めていると前向きな答弁でございました。八月二十五日の国の通知を受けてのことだというふうに思います。臨時医療施設の開設に対して、どのような検討を行っているのかお尋ねをしたいと思います。 そして、中小企業対策、飲食店への時短協力金ですが、第二期目も大変タイト。知事が記者会見をされたのは、九月九日のもう五時前後だと思うんですよね。翌日からカウントしても、四日後にもう制度がスタート。この第二期の要綱を見ても、申請期間中の全ての期間において休まなければ、この協力金は受けられない。 内海部長、協力金の財源である国は、この臨時交付金について、要請期間全て時短しなければ、自治体に臨時交付金は出さないという規定を設けているんでしょうか、お尋ねします。 盛土については、岩国市で議会が今開かれていまして、福田市長も大変市内にそういう心配するところもあると、県の盛土の調査や条例検討の動向を見守りたいと、国や県の動向を見守りたいと。やっぱり、この市町の意向を尊重して、今前向きの答弁でした、県独自の条例制定の必要性については検討したいと部長おっしゃいましたけれども、県条例制定すべきですが、お尋ねしたいと思います。 それから、メガソーラーについてです。圃場については、私、本当に現地を見て、美和町のケースですけれども、立岩川、大田原川、本当に濁水が圃場に流れた。この損害は絶対業者に負わせるべきだというふうに思います。今、業者は農家に対してどのような対応をしているのかお尋ねしたいと思います。 それから、林地開発許可要件についてですけれども、岩国も山口も林地開発許可要件の中で三十センチごとに盛土の締め固めをしなさいと、これは履行されている。しかし、セメントを強化しなさいという指導をしているということでした。 私は、この盛土が締め固められたけれども、表土が浸食して崩壊をしたということを受けて、表土が崩壊しないような新しい許可条件を業者が県に求める変更申請を行う、こういう必要があると思いますが、お尋ねをしたいと思います。 保安林のことです、阿武風力発電所に関する。私はこの間、千葉県の商工労働部が作成した新エネルギー等施設の設置に関する手続情報というのを見ました。この中で、保安林の公益上の理由により解除として取り扱うこととされている、解除してもいいという例が二つ挙げられています。一つは、送電施設ですから除外をして、もう一つは、発電用施設周辺地域整備法に基づくものについては、公益上の理由があるということで排除してもいいという、解除してもいいというような解釈なんですけれども。 この施行令を見てみますと、原子力、水力、地熱、火力。風力が入っていないわけです。この千葉県の資料に基づく、この発電用施設周辺地域整備法の解釈、風力が入ってないと思いますが、商工労働部理事、お答えを頂きたいと思います。 そして、保安林については、もう一つ規定があります。傾斜地が二十五度以上のものは一級地とみなして、原則、保安林解除は不可ということです。この阿武風力発電所の計画地内に、山林に傾斜地二十五度以上のものがあるという指摘もあります。 県は今後、保安林の解除申請が業者から出たときに、この山林が傾斜地二十五度以上あるのかないのか、きちんとチェックされるものと思いますが、お尋ねします。 環境影響評価問題でございます。地図で示している紫福なんですけれども、この面積は実に千六百平米です。四十メートル四方です。ここをアセスしないというのは、絶対に許されないというふうに思います。 環境影響評価法二十八条に、修正する事業はこういうことで、軽微なものについては修正しなくてもいいと、政令で定められています。軽微なものとは何か。一つは、発電所の出力が一○%以上増加しないもの。だから、発電量が百というのが百九メガワットとかだったら修正は必要ないということですが。 二つ目、対象事業区域からの距離が三百メートル以上云々と。だから、今、対象事業区域に指定されている区域があると。三百メートル以内に新しいものを造るということであれば軽微だ。しかし、この地図見てください。もう三百メートル以上、一キロも二キロも五キロも離れているところに千六百平米もの変電所を造ろうとする。これをアセスから外す、軽微な修正とは言えない。 この変電所周辺の千六百平米の山林、どんな環境影響が及ぶか、きちんと方法書まで遡って、きちんと環境影響評価はされるべきものと、これが法の立場だと思いますが、業者に変電所部分の環境影響評価を行うよう県として求めるべきですが、お尋ねをして第二回目の質問とさせていただきます。(拍手) 議長(柳居俊学君)神杉環境生活部長。 〔環境生活部長 神杉さとみさん登壇〕 環境生活部長(神杉さとみさん)再質問にお答えします。 まず、環境問題の対応についての再質問、こちらのほうは国の地球温暖化対策計画が閣議決定された後には、県も地球温暖化対策実行計画を改定するのか、そういうお尋ねだったと思います。 県としては、まずは本県の地域特性等、これを踏まえるという観点から地球温暖化対策計画の内容を精査していく必要があると考えておりまして、引き続きそういう精査をして、県実行計画の改定や削減目標の見直しの必要性について検討してまいりたいと考えております。 それからもう一つ、阿武風力発電施設発電事業についての環境アセスメント、これについての再質問です。 これは、変電所、これを対象事業実施区域に含めるよう、県は事業者に求めるべきではないか、そういう御質問でした。 環境影響評価法においては、県は事業者を指導する権限は有しておりません。しかしながら、地域住民等から県に対し、環境アセスメントに関する意見が寄せられれば、必要に応じて事業者など関係者に伝えておりまして、今後もそのようには対応したいと考えております。 議長(柳居俊学君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)藤本議員の再質問にお答えします。 まず、十三日から実施しています集中PCR検査についてですけども、県内九会場となっているけれども、その内容についてはということですけれども、このたび、今やっている集中PCR検査につきましては、検体をその場で採取して、結果を早く判定できるように、県内の各保健所を中心として、九会場を設置して今実施しているとこです。 また、地域外来・検査センターを設置している市町についても、全てやったらどうかという御質問ですけども、今回の検査は唾液の検査でありまして、そういった全市町で取り組みやすくできるように、例えば自宅に検査キットを郵送して、自宅で検体を採取して、それを検体の検査機関に戻すと、そういったやり方も採用しておりますので、全ての市町の方に検査が受けやすいような検査に配慮しているところでございます。 それから、集中対策期間後も引き続き、このPCR検査を実施すべきではないかといった御質問ですけれども、九月二十六日の期間終了後につきましては、その時点での感染状況をよく分析をさせていただいて、その状況に応じて必要な対応を行ってまいりたいと考えております。 それから、臨時医療施設についての検討状況ですけども、このたびのデルタ株のように、今後、感染力の強い変異株の発生も当然懸念されます。そうした、今後様々な状況を想定した万全の体制が取れるように、様々な角度から検討を行っているところでございます。 議長(柳居俊学君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)飲食店等への営業時間短縮要請協力金についての再質問にお答えします。 全期間要請に応じないと国の財源が使えないのかとのお尋ねでありますけれども、国の財源の問題ではなく、飲食店等への営業時間短縮要請については、感染拡大防止の観点から全期間御協力を頂くことが必要と考えており、御協力を頂いた飲食店等との均衡も考慮して、一部の期間のみ協力した飲食店等へ協力金を支給することは考えておりません。 議長(柳居俊学君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)盛土の規制についてのお尋ねにお答えいたします。 建設残土を含む盛土の規制に当たっては、全国一律の基準や規制が必要と考えていることから、県では、全国知事会の緊急要望において、法制化による全国統一の基準、規制を早急に設けることなどを求めているところです。 さらに、現在、国と連携した盛土の調査を行っています。今後は、国による法制化や他県の対応状況、国と連携した盛土の調査の結果等を踏まえ、必要に応じて県の独自の条例の制定について検討することとしています。 議長(柳居俊学君)松岡農林水産部長。 〔農林水産部長 松岡正憲君登壇〕 農林水産部長(松岡正憲君)再質問にお答えさせていただきます。 まず、林地開発事業者は被災した農地所有者にどのような対応を行っているのかということでございます。 現在、事業者におきまして、農地所有者に対しまして、被害への補償や土砂等の撤去時期などについて誠意を持って対応しているところと承知しているところです。 次に、表土流出を防止するための新たな許可が必要と、そのため、事業者から林地開発許可の変更申請を求めるべきだとのお尋ねです。 このたびの盛土のり面の表土流出につきましては、記録的な豪雨により、緑化等が未完了の箇所において発生したものと考えております。 現在、県では事業者に対しまして、セメントを利用した被災のり面の強化など、施工方法の見直しを指示しているところですが、この見直しに伴う許可条件の追加は必要ないことから、事業者に林地開発許可の変更申請を求めることはありません。 次に、阿武風力発電施設の建設予定地に二十五度以上の傾斜地も含まれているようだが、保安林解除の申請があった場合、県では傾斜度に係る審査をきちんとチェックすべきとのお尋ねでございます。 県に対して、風力発電施設の建設に係る保安林の解除申請がなされ、解除を要する区域が明らかとなった時点で、現地調査等も行いながら、傾斜度を含め、第一級地の条件に該当するかどうか等の審査を進めることとなります。 議長(柳居俊学君)三浦商工労働部理事。 〔商工労働部理事 三浦健治君登壇〕 商工労働部理事(三浦健治君)メガ発電施設に関する再質問にお答えします。 お尋ねの発電用施設周辺地域整備法に規定する発電用施設ですが、お示しのありましたように、原子力発電施設、水力発電施設、地熱発電施設、火力発電施設の四種類の発電施設のうち、一定の要件に該当するものとされておりまして、風力発電施設はこれに含まれておりません。 議長(柳居俊学君)藤本一規君。 〔藤本一規君登壇〕(拍手) 藤本一規君 では、再々質問を行います。 PCR検査のことですが、集中期間後も必要があれば延長も検討するという答弁だったと思うんですけど、確認させてください。お尋ねします。 協力金については、臨時交付金の要件にはないということなら、期間中であれば何日でも協力金を出すという制度にすべきです。再度お尋ねします。 それから、メガソーラーの美和町の例ですけれども、田については事業者が農家を補償していると。下畑川の河道が崩壊している。県の管理施設に対するこのことについても、事業者の因果要因を今後とも追及して、因果要因が認められたら、ちゃんと補償を業者に求めるべきです。お尋ねをいたします。 それから、阿武の風力発電所の問題ですが、林地開発許可の問題で、千葉県の資料によると、風力発電事業は保安林解除の公益上の理由にならないということでした。 さて、農林部として、保安林解除における風力発電の取扱いについてどう解釈されているのかお尋ねします。 アセスについては、県民から意見が寄せられたら業者に伝える。これまで県民からどのような意見が寄せられて、業者にどのような意見を伝えたのかお尋ねをして、質問を終わります。(拍手) 議長(柳居俊学君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)藤本議員の再々質問にお答えします。 集中PCR検査について、対策期間終了後は継続するということなのかという御質問ですけれども、対策期間終了後の対応につきましては、その時点の感染状況をよく分析をして、その状況に応じて適切な対応を行っていきたいということでございます。 議長(柳居俊学君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)飲食店等への営業時間短縮要請協力金についての再々質問にお答えします。 まず、本質問でも周知期間が四日間ということで、短いのではないかという御指摘がございました。他県の事例を見ても、周知期間はおおむね四日程度となっておりまして、本県の周知期間が短かったということは考えておりません。 一部の店舗でも対象にすべきというお尋ねですけれども、繰り返しになりますが、感染拡大防止の観点から全期間御協力を頂くことが必要と考えておりまして、御協力を頂いた飲食店等との均衡も考慮して、一部の期間のみ協力した飲食店等へ協力金を支給することは考えておりません。 議長(柳居俊学君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)メガ発電施設に関します再々質問についてお答えいたします。 岩国市美和町のメガソーラー開発地周辺の被災した県管理施設について、県は賠償を求めるべきではないかというような御質問についてです。 先ほども答弁しましたとおり、開発地近隣の観測地点において、史上二番目となる一時間当たり七十四ミリの降水量が観測されています。下畑川などの河川では、河道内の水位上昇により河床が洗掘され、石積護岸が崩壊していることを確認しました。こういった原因は異常な自然現象によるものと考えることから、賠償を求めることは考えていません。 議長(柳居俊学君)松岡農林水産部長。 〔農林水産部長 松岡正憲君登壇〕 農林水産部長(松岡正憲君)再々質問にお答えさせていただきます。 千葉県では、風力発電施設の建設は保安林解除をする公益上の理由にならないとしているが、農林水産部としてどう考えているかとの御質問であったかと思います。 実際に風力発電事業に係る保安林解除申請がなされた段階で、申請内容を確認の上、公益上の理由に該当するか否かを含め、解除要件を満たすかどうか、所定の審査をしていくこととなります。 議長(柳居俊学君)神杉環境生活部長。 〔環境生活部長 神杉さとみさん登壇〕 環境生活部長(神杉さとみさん)再々質問にお答えします。 阿武風力発電施設発電事業の環境アセスについて、県民等から意見があれば意見を伝えるということであるが、これまでどのような意見があって、それをどのように伝えたのかという御質問です。 これは、団体等からの要望とか、いろんな要望がありますので、そういう要望があれば、その都度その内容を伝えております。 〔発言する者あり〕 議長(柳居俊学君)藤本一規君。 藤本一規君 すみません、貴重な時間、最後の環境部長の答弁ですけれど、団体からの要請があればじゃなくて、事実として、この間あったのか。あったんなら、業者にどのようなお伝えをされたのか。逆に言えば、なかったということですか。 議長(柳居俊学君)神杉環境生活部長。 〔環境生活部長 神杉さとみさん登壇〕 環境生活部長(神杉さとみさん)失礼いたしました。 この件に関しては、まだ要望は受けておりません。