1 萩医療圏における地域医療構想の推進について 2 妊娠・出産・子育ての切れ目のない支援について 3 障害のある人もない人も共に暮らしやすい社会の実現について 4 ヤングケアラーへの支援について 5 DV対策について 6 交通事故防止対策のためのサポカーの活用について 7 その他
議長(柳居俊学君)石丸典子さん。 〔石丸典子さん登壇〕(拍手) 石丸典子さん おはようございます。公明党の石丸典子でございます。通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 まず初めに、萩医療圏における地域医療構想の推進についてお伺いいたします。 萩医療圏の救急医療体制や深刻な医師不足の問題等について、これまでも地元市議会議員の活動を通じて取り組んできた公明党として、待ったなしの萩医療圏の状況に強い危機感を抱き、さきの六月定例会において、萩医療圏における地域医療構想の実現に欠かすことのできない中核病院形成について取り上げさせていただきました。 地域医療構想調整会議における関係者の合意の下で検討を行ってきた中核病院形成検討委員会を一方的に廃止する市のやり方は、国、県、地域におけるそれまでの取組の積み重ねをほごにするものであり、そのことにより、国の重点支援区域の選定が解除される可能性が否定できず、中核病院の形成が困難になることへの懸念から、中核病院形成をめぐる萩市の対応に警笛を鳴らしたところです。 こうした中、先般、県議会と時を同じく開会された萩市議会において、萩市の田中市長が、市の方針として、萩市民病院と都志見病院の統合による中核病院の形成に向けて検討を進めていくことを報告されました。 結果として、調整会議において議論・合意されていた方針に戻る形になったことには安堵したところですが、市や病院の負担に対する市民の不安を払拭するためとは言え、市長交代に伴う方針転換により費やされた時間はあまりにも長過ぎます。 地域住民に与える影響の大きさを考えると、これまでの萩市の対応は看過できませんが、過去を幾ら振り返っても時間を戻すことはできませんし、地域の未来は切り開けません。 この間、市が開催してきた中核協議会において、財政面の負担があることは重々分かるが、命に関わる問題なので誰もが安心して暮らせるよう医療崩壊が起きないうちに中核病院をつくってほしいという意見が医療関係者・市民の代表者の双方から出され、急性期医療の再構築が急がれる萩医療圏の現状が再認識されました。 私ども公明党も全く同じ思いを抱いておりまして、協議会の報告にもあるように、二病院の統合による中核病院形成の推進が求められていると思います。 こうした声を真摯に受け止め、地域の関係者が一体となって、圏域内での二次救急の対応が最重要課題である萩医療圏において、救える命が救えない事態に陥ることのないよう、スピード感を持って取組を進めていただきたいと思います。 そこでお伺いいたします。地域住民が安心して暮らしていける医療提供体制を構築するためには、二病院統合による中核病院を形成することで、地域医療構想を推進していくことが重要と考えますが、今後、県としてどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。 次に、妊娠、出産、子育ての切れ目のない支援について四点お伺いいたします。 初めに、医療的ケア児及びその家族に対する支援についてお伺いいたします。 医療的ケア児とは、日常生活及び社会生活を営むために恒常的に人工呼吸器やたん吸引、胃ろうなどの医療行為を必要とする児童のことで、自力で歩ける児童から寝たきりの重症心身障害児まで容体は様々で、全国に二万人いると推計されています。 二○一六年、児童福祉法の改正により、医療的ケア児について初めて明記され、地方公共団体に対しては、人工呼吸器を装着している障害児、そのほかの日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児が、その心身の状況に応じた適切な医療、福祉、教育など各関連分野の支援を受けられるよう必要な措置を講ずるとする努力義務が定められていましたが、本年六月に成立した、医療的ケア児支援法においては責務とされ、この九月から施行されています。 この法律では、都道府県に対し医療的ケア児及びその家族の様々な相談について、ワンストップで総合的に対応する、医療的ケア児支援センターの設置など、さらなる支援の充実を求めています。 山口県は、二○一八年度に、山口県医療的ケア児支援地域協議会を設置し、昨年、保護者からの要望に応え、様々な関係機関の情報が掲載されたサポートブックや医療的ケア手帳を作成し支援を進めていますが、医療、福祉、教育など様々な課題の解決はこれからです。 そこでお伺いいたします。これらの問題に、ワンストップで総合的に対応する、医療的ケア児支援センター設置について県の御所見をお伺いいたします。 次に、医療的ケア児への教育支援についてお伺いいたします。 医療的ケア児の就学先は、原則、特別支援学校とされてきましたが、二○一三年の学校教育法施行令の改正で、本人・保護者の意向を尊重して決めると改められました。しかし、文部科学省の二○一九年の全国調査では、公立特別支援学校の小中学部に六千二百二十二人が在籍し、公立小中学校には千百四十六人が在籍と、その差は六倍でした。 義務教育の段階でもハード・ソフト両面にわたり、特別支援学校への進学を余儀なくされるケースが多いのがこの数字から分かります。 まして、義務教育ではない高校進学に大きな不安を寄せる親御さんは多く、皆様の周りにもおられると思います。 そのような中、先ほど御紹介したように、本年六月に成立した医療的ケア児支援法では、自治体や学校、保育所の設置者などに医療的ケア児に対する支援が努力義務から責務へと明記されました。 様々な身体の容体から在宅や病院、施設で過ごし、学校に行かれないケースも多いかと思いますが、法律の基本理念に沿い、本人と保護者の意思を尊重した施策に努め、一人一人の夢の実現に向けて支援の遂行が求められますが、特別支援学校における医療的ケアのさらなる充実と小・中・高校における取組について、県の御所見をお聞かせください。 次に、低出生体重児用の手帳の作成についてお伺いいたします。 私は、平成三十年九月議会一般質問において、早産により小さく生まれた低出生体重児の保護者向け手帳の作成を要望し、当時の健康福祉部長より、今後その必要性を検討してまいりたいとの答弁を頂いておりましたが、今回、改めて質問をさせていただきます。 現在、医療の発達で多くの命を救えるようになり、千グラム未満の超低出生体重児で生まれた我が子の成長を不安の中で見守る母親は年々増えており、先ほど取り上げました医療的ケア児の中にもおられます。 一般の母子健康手帳の多くは、体重は一キログラムから、身長は四十センチから書き込めるようになっており、それに満たない超低出生体重児を出産された母親が、我が子の生まれたあかしを記せないことはつらく、その声を上げ始めた母親たちによるリトルベビーハンドブックの運動が広がっています。 今回、下関の母親たちの会より、我が党にリトルベビーハンドブックの作成を求める声を頂き、今回、改めて要望させていただきます。 全国的にリトルベビーハンドブックの普及を進める国際母子手帳委員会によると、母親のメンタルケアが重要なポイントとして、産後できるだけ早期から切れ目のない寄り添いネットワークの構築や情報の共有などが必要で、母子健康手帳のサブノートとしてリトルベビーハンドブックの必要性を訴えるとともに、低出生体重児は、市町をまたがり、NICUのある病院へ搬送され、出産するため、県においてその作成の取組が求められています。 そこでお伺いいたします。低出生体重児用の手帳、リトルベビーハンドブックの作成について、県の御所見をお聞かせください。 最後に、十月から情報発信をスタートした母子手帳アプリ「母子モ」についてお伺いいたします。 県では、県内の市町に導入費用の半額、五万五千円を補助しています。現在、紙による母子健康手帳を妊娠が確認されると各市町保健センターで受け取りますが、最近は、スマホにその機能を持たせているものもあり、併用して使われているところも増えています。 妊娠から出産まで多くの情報がネットから配信され、コロナ禍で不安になる妊婦さんや母子がおられますが、住んでいる県内市町の情報が得られることは大変安心につながります。 現在、六市四町が導入されており、検討されているところもあるようですが、さらなる県内市町の導入促進、また、県民の利用促進にどのように取り組まれるのか、御所見をお聞かせください。 次に、障害のある人もない人も共に暮らしやすい社会の実現についてお伺いいたします。 先日、公明党は、十一月十七日結党五十七年を迎え、各種団体の皆様から福祉の党への熱い期待と要望を頂いたところです。 真の共生社会の実現に向けて質問をさせていただきます。 私は、平成二十七年、二十八年、令和二年と障害者差別解消に向けた県条例の制定について質問をさせていただきました。 知事からは、障害者団体等からは国の障害者差別解消法よりも厳しい内容の条例制定を求める意見はないとの答弁でしたが、本年九月の同僚議員の猶野県議の質問に、障害者差別解消法の改正を受け条例の制定に向けた検討に着手するとの答弁を頂きました。 公明党として、知事の御英断に感謝申し上げるとともに、当事者の思いに応える条例の制定に期待するところです。 二○○二年の身体障害者補助犬法制定から約二十年、いまだに盲導犬の入店拒否があったり、二○○六年のバリアフリー法から十五年経過してもスロープやエレベーターが設置されていなかったりと、社会は身勝手な物差しで優先順位をつけ、障害者の声を後回しにしてきたように思います。 今回の国政選挙中に、視覚に障害のある方から、期日前投票所に置かれている点字器が古いことに対し、私の一票は大事な一票ではないのかとお叱りの声を頂きました。 今回、その方が、いつも投票所にマイ点字器を持参されていたことや、視覚に障害のある方々が点字による一票が無駄にならないよう、マイ点字器運動を呼びかけてこられたことを知り、改めて一票の重みを教えていただくとともに、点字器の点検など障害者に配慮した取組の重要性を痛感いたしました。 本年五月、障害者差別解消法が改正され、合理的配慮の提供が、これまでの国や自治体に続き、事業者にも義務化されたところですが、私たち健常者は、気がつかないうちに自分の都合のよい解釈をし、反対に障害者の方々に忍耐や諦めを強いてきたのではないでしょうか。 もし自分が、明日から車椅子になったらと想像すると、スロープやエレベーター、バリアフリートイレなど待ったなしに必要です。合理的配慮の提供の義務化とは、その不便を障害のある方が我慢するのではなく、国や自治体、事業者が過重な負担のない範囲で社会的障壁の除去に向けて取り組む義務を負うということです。 まずは、当事者の方の声を聞くこと、触れること、それが障害者への理解につながり、その心が育ちます。 福祉団体の皆様からは、若い世代の方々に福祉の現場を見てほしいという要望も頂いたところです。 県では、福祉人材の育成の中で、福祉現場への親子体験バスツアーなどの取組を行っておりますが、こうした取組をしっかりと進めていただきたいと思っております。 そこでお伺いいたします。魂のこもった県条例の制定とともに、当事者の声を聞いた合理的配慮の推進や若い世代からの心の育成に対し、どう取り組まれるのか、御所見をお聞かせください。 また、来年には、県知事選も控えておりますが、今後、投票所における点字器の点検など、障害者の方の大事な一票をどう守るのか、御所見をお聞かせください。 次に、ヤングケアラーへの支援についてお伺いいたします。 病気や障害のある家族の介護や幼いきょうだいの世話をする十八歳未満の子供、ヤングケアラーは、家庭内の事柄のため表面化しにくい上に、これまで行政や福祉関係機関も介護の担い手として当たり前のように役割を担わせるなど、ヤングケアラーへの支援の手が行き届いていませんでした。 政府は、子供の権利が守られていないとして、昨年十二月から今年の二月にかけて、厚生労働省と文部科学省により初の全国調査を行い、対象者の中学生で五・七%、高校生の四・一%で世話をしている家族がいると回答し、一日七時間以上ケアをしている子供は一一・六%と一割程度いることが確認されました。 内容は、きょうだいの世話が六一・八%と一番多く、次いで父母が二三・五%、祖父母一四・七%となっています。 特に、昨年来のコロナ禍で、学校の休校等により、家で家族の面倒を見る機会が増えたことが要因に上げられます。 また、要介護や障害、精神疾患や依存症の親をケアする子供の実態も明らかになりました。 私の周りでも、母親が夜、仕事に行くため、学校から帰ると弟や妹に食事を食べさせ、寝かせるところまでやっている高校生がいますが、そのことを彼女がどこまで苦労に感じ、SOSを出しているのかは分かりません。 調査によりそのことを学校が把握して、学校での声かけや学習面などの配慮につながることへの期待もありますが、このように置かれている生活環境の改善を学校だけに任せるのではなく、社会全体で支える仕組みづくりに市町や福祉関係機関などと連携することが重要です。 そのための調査として、全国各県市町で具体的な実態調査が進んでおり、本県も子供たちの置かれている状況把握から見えてくるものがあるはずです。 調査に当たっては、子供が回答しやすいように、学校内でタブレット端末を使ってアンケートを行うなど工夫と配慮がされていますが、同時に、家族の世話をすることがおかしいといった間違った理解を促すことのないように気をつけなければならないと思います。 そこでお伺いいたします。こども庁の設置に向けて政府が動き出しました。児童虐待や子供の貧困対策など課題解決に向けては、社会全体で支える仕組みづくりが必要と考えますが、ヤングケアラーの実態調査を含め、今後どのように対応されるのか、県の御所見をお聞かせください。 次に、DV対策についてお伺いいたします。 内閣府は、昨年十月、コロナ禍でDV相談件数が過去最多となり、深刻化するケースに迅速な支援をつなげるため、全国共通ダイヤル「♯八〇〇八」(はれれば)を導入しました。 本県においても、これまでの相談体制に加え、迅速な対応が求められます。 DVは、配偶者や恋人などから受ける身体的暴力の被害だけではなく、基本的人権の強奪も深刻な問題です。 警察に被害届を出せないケースも多くあり、県や市町の配偶者暴力相談支援センター等では、そのような女性に寄り添い自立をサポートしており、令和二年度のDV相談件数は、県センター三百三件、市町千八百三十四件、警察署九百九十八件、合わせて三千百三十五件でした。 県は、本年、第五次山口県配偶者暴力等対策基本計画をスタートし、県男女共同参画相談センターには、増加する様々なケースに適切に対応するため、中核的・専門的・広域的な役割を果たすことが期待されます。 そこでまず、相談体制についてお伺いいたします。 県内十九市町の相談件数に、人口規模など差があるのは当然ですが、ゼロ件から約四百件と少し格差が見られます。 配偶者暴力相談支援センターの設置や婦人相談員の配置など、相談体制の整備充実や相談窓口の周知徹底が急務と考えますが、県の御所見をお聞かせください。 次に、被害者の保護についてお伺いいたします。 安心・安全な場所で心身の健康回復を図り、被害者に対する適切な指導、援助を行うために、一定期間の保護が必要です。 国は、来年のDV防止法改正案に、加害者に裁判所が出す保護命令の対象に、精神的暴力や性的暴力を加える方向であることが報道されました。 生意気なようですが、やっと法がついてきたと感じる関係者の方は私だけではないと思います。 その保護に関して役割を担う県男女共同参画相談センターの一時保護所には、昨年度、母子などの十一件の一時保護がありましたが、DV被害者の中には、一時保護の要件等に合わず自己負担となる民間シェルターに身を寄せ、公営住宅や民間アパートなどの住居確保に追われる方もおられます。 昨年度、三千百三十五件の相談があり、それぞれ被害者の置かれている状況は様々です。新たな法改正に向けて、市町をはじめ民間関係団体と連携を取り、被害者の自立に向けて迅速な保護体制の整備が求められますが、県の御所見をお聞かせください。 あわせて、被害者の自立に向けて住まいの確保は重要であり、住居の確保が困難な被害者への一層の支援を期待するところですが、県の御所見をお聞かせください。 最後に、職員の研修についてお伺いいたします。 DV被害者は、一人一人置かれている状況、心身の状況も様々であり、解決に向けた適切な援助には、まずDVについて学び、被害者の声に耳を傾け、寄り添う姿勢が大切です。それは、全ての職員に求められることであり、市町においても同じです。 そこでお伺いいたします。職員の資質の向上、人材の育成に、どのように取り組まれるのか、御所見をお聞かせください。 最後に、交通事故防止対策のためのサポカー活用についてお伺いいたします。 ニュースでは、高齢者のブレーキとアクセルの踏み間違いによる悲惨な事故が毎日のように紹介されており、加害者も被害者も八十代ということが珍しくありません。 確かに踏み間違いなど、高齢による運動機能の低下も否めませんが、事故はあらゆる世代で起こり、加害者になるおそれは誰にでもあります。 私も運転に自信がなく、軽自動車しか乗れませんが、機能充実の装備で、県内どこへでも行けますし、バックモニターもあるのでバックも安心です。 既にハンドルを持たなくても安全に走行できる車もあるようですが、私は運転手がアルコールを飲酒していたらハンドルがロックされる車を期待しています。 先日、防府市で、六十五歳以上の高齢者を対象にしたサポカー体験とバスの乗り方教室に参加させていただきました。衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制制御装置など、ブレーキとアクセルを踏み間違えても急停止することを体験し、その安全性を実感してもらうものでした。 私も助手席に座り、ぶつかる寸前で急停止する体験をさせていただき、初めてサポカーの性能を実感しました。 参加された方は、皆感動し、息子にも勧めようと思うとか、八十歳の男性の方は、もう少し早く参加したかった、もうこの年では免許返納しかないと言われていたのが印象的でした。 今回、私の車にもその機能がついていることが分かり、ほっとするとともに、主人にもサポカーへの買換えを勧めたところです。 私は、今回、交通事故の防止にはサポカーが期待され、それを実感できるサポカー体験は効果的であると思いました。 そこでお伺いいたします。全世代の安全運転を進めるため、サポカーを活用した交通事故防止対策について県警察本部長の御所見をお聞かせください。 次に、県運転免許センターへの作業療法士配置についてお伺いいたします。 高齢者の事故が多発していることを受け、警察庁は二○一七年から七十五歳以上の高齢者ドライバーに臨時認知機能検査を盛り込み、安全運転相談窓口に看護師など配置し、本人や家族からの相談に応じています。 運転に支障を及ぼすおそれがあるかなど、免許返納を考える機会にもなっていますが、高齢者の運転能力の評価に関しては、運動機能の回復の専門家である作業療法士が適しており、他県では既に作業療法士を活用されている事例もあります。 そこでお伺いいたします。本県の運転免許センターへの作業療法士の配置について御所見をお聞かせください。 以上をもちまして一般質問を終わります。 御清聴誠にありがとうございました。(拍手) 議長(柳居俊学君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)石丸議員の御質問のうち、私からは萩医療圏における地域医療構想の推進についてのお尋ねにお答えします。 私は、県民が生涯を通じて健康で安心して暮らし続けていくためには、効率的で質の高い医療提供体制の構築が重要であると考えています。 このため、県では、地域にふさわしいバランスの取れた医療機能の分化と連携を推進するため、地域医療構想を策定し、医療機関や受療者の代表者等で構成する地域医療構想調整会議における議論を通じて、その実現に向けて取組を進めています。 萩医療圏においては、課題とされる二次救急医療への対応や医療従事者の高齢化、不足等に対応し、当該圏域に求められる医療提供体制を確保するため、萩市民病院と都志見病院の統合による中核病院の形成に向けて検討することが、令和二年一月に調整会議で協議の上、決定されたところです。 この方針に基づき、萩市では、前市長の下で具体的な検討を進めてきたところであり、県においても、国の手厚い財政支援等が受けられる重点支援区域の選定や県職員の派遣など、必要な支援を行ってまいりました。 こうした中、本年三月の市長交代に伴い、萩市では、これまでの方針をゼロベースで見直すとされ、新たに市独自の中核病院協議会を設置し、改めて検討が行われてきましたが、中核病院の形成が必要との協議会報告を踏まえ、萩市長は、このたびの市議会において、二病院の統合による中核病院の形成に向けて検討を進めていくことを表明されました。 私は、このたびの示された方針は、既に調整会議で合意された方向性に沿ったものであり、本来あるべき方向性が示されたものと受け止めており、今後は、中核病院を形成するに当たり、中心となる市をはじめ、国や地域の関係者が一体となって取組を進めていくことができるものと考えています。 また、お示しのように、二次救急医療体制等の確保が喫緊の課題である萩医療圏においては、結果として議論が中断し、必要とされる医療提供体制の整備が遅れることによる地域住民や関係者の不安感を考えると、今後、スピード感を持って二病院の統合による中核病院の形成に向けた取組を進めていくことが重要であると認識しています。 このため、私は、今後、調整会議において議論を深め、関係機関等と十分な連携を図りながら、萩医療圏における中核病院の形成による地域医療構想の推進に取り組み、地域住民の皆様が安心できる医療提供体制の構築を進めてまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 議長(柳居俊学君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)妊娠、出産、子育ての切れ目のない支援についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、医療的ケア児支援センターの設置についてです。 医療的ケア児とその家族が地域で安心して生活していくためには、市町や関係機関との連携の下、医療的ケア児の心身の状況等に応じた切れ目のない適切な支援が重要です。 このため、県では、やまぐち障害者いきいきプランに基づき、保健・医療・福祉等の関係機関の連携促進や支援に携わる人材育成など、医療的ケア児やその家族に対する支援体制の整備に取り組んでいるところです。 こうした中、本年六月に医療的ケア児の健やかな成長を図ることを目的とした、医療ケア児支援法が成立し、医療的ケア児とその家族や関係機関からの相談に応じて、情報の提供や助言等を行う、医療的ケア児支援センターの設置が規定されたところです。 とりわけ、医療的ケア児への支援については、相談内容が専門的かつ多様で、個々の制度の窓口だけでは適切な支援につなげることが難しいため、医療・福祉・教育等関係機関の緊密な連携や情報共有が欠かせないことから、支援の拠点としてセンターの果たす役割は大変重要であると考えています。 このため、県では、当事者団体をはじめ、関係機関からなる、県医療的ケア児支援地域協議会の意見を聴きながら、センターが総合的な対応窓口として機能を十分発揮できるよう、設置に向けて具体的な検討を進めているところです。 県としましては、今後とも医療的ケア児とその家族の日常生活や社会生活を社会全体で支えるため、市町や関係機関等と緊密に連携し、一層の支援の充実に努めてまいります。 次に、低出生体重児用の手帳の作成についてです。 低出生体重児の保護者は、子供の今後の成長や発達への不安を抱えやすいことから、保護者に寄り添ったきめ細かな支援を行うことが重要です。 このため、本県では、退院後の育児支援が円滑に行われるよう、低出生体重児を受け入れる周産期母子医療センターから市町に対し、入院中の母子の健康状態等を情報提供し、市町は、この情報を基に、子供一人一人の成長や発達に応じた保健指導や育児相談などを実施しています。 こうした中、お示しのとおり、母子健康手帳の多くは、一定の数値を下回る身長・体重が書き込めないこと等から、保護者等から低出生体重児向けの手帳の作成を望む声を伺っているところです。 県としましても、保護者の皆さんが、生まれてきた子供の成長や発達を実感しながら、安心して子育てをすることは大変重要であると考えています。 現在、国において、母子健康手帳における乳幼児の身長・体重を評価する発育曲線などの見直しについて検討が進められていることから、今後こうした国の動きも踏まえ、医療機関や市町の意見を伺いながら、低出生体重児用の手帳の作成に向けて検討を進めてまいります。 次に、母子手帳アプリ「母子モ」についてです。 県では、安心して子育てができるよう、妊娠・出産・育児の記録などの母子健康手帳の機能に加え、予防接種のスケジュール管理や、県や市町の子育て支援等に関する情報を、居住地や子供の年齢等に応じてプッシュ型で配信する母子手帳アプリ「母子モ」の導入を進めています。 現在、県内十市町において既にアプリが導入されており、県では、今後、全ての市町において導入が進むよう、市町に対し導入や運用に係る経費の支援等を行っているところです。 また、このアプリを県民の皆様に幅広く活用していただけるよう市町と連携し、母子健康手帳の交付時や妊婦健診、母親学級等、様々な機会を捉えて周知を図るなど、一層の利用促進に努めてまいります。 県としましては、今後ともこうした取組を通じ、市町や関係機関と連携しながら、妊娠から出産、子育てまでの切れ目のない支援の充実に積極的に取り組んでまいります。 次に、障害のある人もない人も共に暮らしやすい社会の実現についてのお尋ねのうち、真の共生社会の実現に向けた取組についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、障害者差別の解消に向けた条例の制定についてです。 県では、このたびの障害者差別解消法の改正等を踏まえ、障害を理由とする差別の解消と共生社会の実現に向けた取組をより一層推進していくことが重要であることから、本県独自の条例を制定することとし、具体的な内容の検討を進めているところです。 検討に当たっては、先般設置した、障害者差別解消条例検討委員会に、身体、知的、精神の各障害者団体から参画を頂くなど、当事者からの御意見をしっかりと伺いながら、本県の実情に沿った条例の制定に努めてまいります。 次に、合理的配慮の推進に向けては、県障害者権利擁護センターに相談窓口を設置し、当事者からの問い合わせなどに対応するとともに、寄せられた相談事案について、障害者団体等からなる、障害者差別解消支援地域協議会で議論し、事例集を作成するなど適切な対応につなげているところです。 また、あいサポーター研修においても、障害のある方に講師を務めていただき、当事者の声を聞く機会を拡充するなど、障害のある方に必要とされる合理的配慮への理解が一層進むよう取り組んでまいります。 次に、若い世代からの障害を理解する心の育成については、児童生徒をはじめとする若い世代の方々に、障害特性に応じた配慮を実践する、あいサポーターに一人でも多くなっていただけるよう、学校や企業等に対し、あいサポーター研修の開催を働きかけてまいります。 また、県では、お示しの小学生親子バスツアーや中高生等を対象とした職場体験を毎年実施しており、障害者施設での入所者との触れ合い、介助体験等を通じて、今後とも若い世代の障害への理解の促進に努めることとしています。 県としましては、こうした取組を通じ、市町や関係団体等と連携し、引き続き、障害のある人もない人も共に暮らしやすい社会の実現に向けて積極的に取り組んでまいります。 次に、ヤングケアラーへの支援についてのお尋ねにお答えします。 ヤングケアラーは、年齢や成長の度合いに見合わない、重い責任や負担を負うことで、本人の生活や教育に影響があることから、早期に発見し、適切な支援につなげることが重要です。 また、子供の置かれている環境は様々であり、本人に自覚がないケースも多いことから、支援に当たっては、学校や福祉サービス提供事業者、行政機関等が、ヤングケアラーについての知識を深め、情報の共有を図るなど緊密に連携し、社会全体で対応することが必要です。 このため、県では、支援の中心となる市町や子供に身近な学校の教職員を対象として、研修や会議など様々な機会を通じ、ヤングケアラーの概念や発見するための着眼点、対応する上で配慮する事項等について、理解促進に取り組んでいます。 また、市町に対し、要保護児童対策地域協議会で子供の支援方針を決める際には、ヤングケアラーの可能性も考慮して、関係機関との情報共有に努めるとともに、適切な支援につなげるため、高齢・障害福祉などの関係部署や福祉サービス提供事業者との連携を図るよう助言しているところです。 お示しの実態調査については、ヤングケアラーを社会全体で支援していく上で大変重要と考えていますが、調査に当たっては、子供のプライバシーに配慮しながら、調査内容、方法等を検討する必要があることから、市町や関係団体の御意見をしっかりと踏まえ、具体的な検討を進めてまいります。 県としましては、引き続き、次代を担う子供が安心して健やかに成長できるよう、市町や関係機関等と連携しながら、ヤングケアラーへの支援に積極的に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)神杉環境生活部長。 〔環境生活部長 神杉さとみさん登壇〕 環境生活部長(神杉さとみさん)DV対策についての三点のお尋ねにお答えします。 まず、相談体制についてです。 配偶者等からの暴力は、重大な人権侵害であり、その根絶は重要な課題であることから、県では市町と連携して、被害者が利用しやすい相談体制の整備に取り組んでいるところです。 県男女共同参画相談センターは、本県のDV対策の中核施設となる、配偶者暴力相談支援センターとして、土日・夜間も含め、県下全域からの電話相談に対応するほか、法律等の専門家による面接相談等を実施しています。 また、全市町においても相談窓口を設置しているところですが、被害者が迷わず気軽に相談できるようにするためには、最も身近な行政である市町の相談体制の充実と周知を図っていくことが必要です。 このため県では、市町に対し、地域の実情に応じて、配偶者暴力相談支援センターの設置や婦人相談員の配置を働きかけるとともに、市町と連携し、各種媒体等を通じて相談窓口の周知徹底を図ってまいります。 次に、保護体制の整備についてです。 県男女共同参画相談センターでは、被害者の保護に当たり、被害者の心身の健康状態や配偶者からの追跡のおそれ、経済状態等を総合的に勘案して、一時保護の必要性を判断しています。 また、様々な状況により、センターでの受入れが困難な場合には、社会福祉施設や民間シェルターへの一時保護の委託を行っており、一人一人の状況に応じて柔軟に対応できるよう、委託先の拡充も進めているところです。 こうした中で、お示しのとおり、現在、国では被害者保護の強化に向けた法改正が議論されており、こうした国の動向を注視するとともに、昨今、DV被害者の置かれている状況が複雑化・深刻化しているという実情を踏まえた、きめ細かな支援が必要であると考えています。 このため、県としては、これまで以上に市町や関係機関等と緊密に連携しながら、一時的な保護から被害者の自立を見据えた適切な支援ができる、切れ目のない保護体制の整備に努めてまいります。 次に、職員の資質向上についてです。 DV被害者の支援においては、DVに関する深い知識を備え、一人一人の状況に応じて、解決に向けて適切な援助を行える職員が求められることから、毎年、県や市町、関係機関・団体等の職員を対象に研修等を実施し、資質向上や人材育成に努めているところです。 今後は、研修等の参加対象者を拡大し、福祉、住宅等のサービスを提供する関係者にも、DV被害についての理解を深めてもらうなど、研修の方法や内容を充実させてまいります。 県としては、今後とも、県男女共同参画相談センターを中核として、市町や関係機関・団体等と緊密に連携しながら、DV対策の充実に積極的に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)DV対策についてのお尋ねのうち、DV被害者に対する住まいの確保の支援についてお答えします。 DV被害者が自立して生活しようとする際には、就業や生活面において複数の課題を同時に抱えることとなり、このうち住宅の確保は重要な課題の一つであると認識しています。 このため、県配偶者暴力等対策基本計画に基づき、被害者の一日も早い自立に向けて、住宅の確保について支援を行っているところです。 具体的には、DV法に基づく保護等を受けた方については、県営住宅において、公募時の優先的な入居の対象とするとともに、緊急的な場合には、公募によらない入居を認めています。 また、民間賃貸住宅においては、被害者等の円滑な入居の促進を目的に活動している、山口県居住支援協議会の枠組みを活用し、不動産情報の提供を行っているところです。 しかしながら、法による保護等が受けられない方の中には、お示しのように、民間シェルターに身を寄せたり、公営住宅など住まいの確保に追われている方がいるなど、状況に応じた住宅の確保についての支援が十分ではないと考えています。 このため、県としては、法改正の動きも注視しながら、県営住宅については、関係機関と連携し、緊急時の入居の対象の拡大や迅速な入居が可能となるような仕組みづくりを検討してまいります。 また、民間賃貸住宅については、引き続き不動産情報の提供を行うとともに、被害者の入居を拒まない住宅の登録数の拡大を図っていく考えです。 県としては、市町や関係機関と連携し、DV被害者の自立に向けた住まいの確保について、より一層の支援に努めてまいります。 議長(柳居俊学君)繁吉教育長。 〔教育長 繁吉健志君登壇〕 教育長(繁吉健志君)妊娠、出産、子育ての切れ目のない支援についてのお尋ねのうち、医療的ケア児への教育支援についてお答えします。 学校における医療的ケアの実施は、授業の継続性の確保や登校日数の増加など、安全面はもとより、教育面で大きな意義を持つものと考えています。 このため、県教委では、平成十五年度から特別支援学校に看護師を配置するなど、実施体制の構築を進め、学校内での学習において保護者の付き添いがなくても、安全な医療的ケアが実施できる環境を整備してきたところです。 こうした中、人工呼吸器の管理等の高度な医療的ケアを必要とする児童生徒も特別支援学校に通うとともに、小中学校にも医療的ケア児が在籍するようになっています。 また、お示しの医療的ケア児支援法の施行により、学校教育においても、医療的ケア児への支援の充実が求められるようになったところです。 こうした状況の変化に対応するためには、特別支援学校における医療的ケアのさらなる充実と小中学校等における医療的ケアに関する実施体制の整備が重要です。 このため、特別支援学校においては、引き続き医療的ケアの多様化に対応するため、主治医や保護者との連携強化に努めるとともに、保護者の負担軽減につながるよう、学校外での学習における保護者の付き添いの在り方について検討してまいります。 また、小中学校については、市町教委に対し、必要となる看護師の配置に関して、国事業の活用を図るよう働きかけるとともに、医療的ケアを安全に実施するための校内体制の整備や教職員への研修について助言を行ってまいります。 さらに、医療的ケア児が、高等学校への進学を希望する場合には、本人の障害の状態や教育的ニーズ、本人及び保護者の意向、学校や地域の状況等を踏まえ、可能な支援について、しっかりと検討していきたいと考えています。 県教委といたしましては、今後とも、学校、家庭、医療機関等が連携した、安全かつ確実な医療的ケアを実施するとともに、市町教委と一体となって、医療的ケア児を含む、児童生徒一人一人の夢の実現に向けた教育支援に努めてまいります。 議長(柳居俊学君)秋本選挙管理委員長。 〔選挙管理委員長 秋本泰治君登壇〕 選挙管理委員長(秋本泰治君)投票所における点字器の点検など、障害者の方の大事な一票をどう守るのかとのお尋ねにお答えします。 障害のある方々の選挙権の行使がしやすくなるよう、投票所については、設置主体である市町選管において、スロープの設置や職員等による介助体制の整備など、それぞれの投票所の状況に応じ、様々な措置が講じられています。 また、投票所内の設備・備品についても、お示しの点字器をはじめ、点字による候補者名簿や拡大ルーペ、車椅子等の設置が行われているところです。 さらに、県選管においては、市町選管に対し投票所のバリアフリー対策等について助言を行うとともに、候補者情報の提供として、点字及び音声による、選挙のお知らせの作成・配布も行っているところです。 言うまでもなく、これらの取組については、障害者の方々が必要としている対応として適切なものとなっているかどうか、常に見直しを行い、改善していくことが重要です。 このため、お示しの点字器などの設備・備品についても、投票所を設置する市町選管に対し、福祉担当部署等と連携して使用に支障がないか点検し、適切な措置を講じるよう様々な機会を捉えて働きかけていくこととしています。 県選管としては、今後とも、市町選管と緊密に連携しながら、障害者を含む全ての有権者の方々が大事な権利を行使できるよう、投票しやすい環境の整備に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)谷警察本部長。 〔警察本部長 谷滋行君登壇〕 警察本部長(谷滋行君)交通事故防止対策のためのサポカー活用と運転免許センターへの作業療法士の配置についての二点のお尋ねにお答えいたします。 まず、当県の交通事故情勢ですが、死亡事故は、過去五年を見ますと減少傾向にある一方、死亡事故全体に占める高齢ドライバーによる事故の割合が年々増加傾向にあります。 また、近年の死亡事故のドライバー側の要因を見ますと、高齢になるにつれ、ブレーキとアクセルの踏み間違いを含む運転操作のミスの割合が高い状況にありますが、こうした要因による事故は、他の年齢層においても少なからず見受けられるところであり、議員お示しのとおり、全世代の安全運転を支援する取組は重要な課題となっております。 それでは、一点目のサポカーの活用についてお答えします。 衝突被害軽減ブレーキ等の先進安全技術が搭載された、いわゆるサポカーは、事故の発生防止や被害軽減に有効であります。県警察では、高齢ドライバー対策の一環として、サポカーの普及啓発に努めており、例えば、自動車ディーラーをはじめ、関係機関・団体等と連携しながら、サポカーの展示や体験試乗等のイベント開催などに取り組んでいるところです。 参加者からは、体験試乗の後すぐにサポカーを購入したといった声が聞かれるなど、大変好評を博しており、こうした取組については、今後も続けていきたいと考えております。 こうした中で、来年五月には、安全運転サポート車等限定条件付免許制度が導入されることになっているなど、今後、サポカー普及に向けた環境が一層整備されていくことが期待されているところであります。 県警としても、例えば、免許更新時に配付しているサポカーの安全機能が記載された企業広告つきの封筒、これをより広い世代に届くよう配意していくなど、工夫を凝らしたサポカーの普及啓発を進めてまいりたいと考えております。 次に、二点目の作業療法士の配置についてお答えをいたします。 運転免許センターに設けている安全運転相談窓口では、従来、障害や一定の症状を呈する病気等のため、安全な運転への支障が懸念される方々からの相談を受け付けてまいりましたが、令和元年度からは、これに加え、身体機能の低下により運転に不安を感じている高齢者やその家族からの相談も受け付けており、安全運転の継続に必要な指導・助言等を行うなど、相談者の立場に寄り添ったきめ細やかな対応を行っているところです。 県警察では、こうした相談に専門的知識を生かして、より高度で的確な対応を行うため、看護師一名を配置しており、医療系の専門知識も生かしながら、病状等に応じた必要な助言・指導を行うとともに、医療・介護等の関係機関と緊密な連携を図っております。 県警といたしましては、現体制で安全運転相談は適切に行われているものと考えており、現在のところ、新たに作業療法士を配置する予定はありませんが、議員お示しのとおり、全国的には、看護師以外の専門家の方々を配置している県もあると承知しており、そうした県の経験も参考にしつつ、今後とも相談体制の在り方については、不断に検討を行ってまいります。 ───◆─・──◆──── 議長(柳居俊学君)この際、暫時休憩をいたします。再開は午後一時の予定でございます。 午前十一時四十九分休憩