1 令和3年度補正予算について 2 地球温暖化対策について 3 盛土対策について 4 農業問題について 5 その他
───◆─・──◆──── 午後一時開議 副議長(二木健治君)休憩前に引き続き会議を開きます。 ───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第七号まで及び第十一号及から第二十四号まで 副議長(二木健治君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第七号まで及び第十一号から第二十四号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。 井原寿加子さん。 〔井原寿加子さん登壇〕(拍手) 井原寿加子さん 一般質問いたします。よろしくお願いいたします。 さきの衆議院選挙において与党が過半数を獲得し、岸田政権が本格的に始動し、先週には立憲民主党の新しい代表も決まりました。お手並み拝見といきたいところですけれども、現在、コロナウイルス、地球温暖化など将来を占う重大な課題が山積しており、山口県も無縁ではありません。 変化の時代には、将来を見据えた確かな理念とそれを実現する確固とした意思、すなわちリーダーシップが求められます。 知事も来年早々の選挙へ出馬されますけれども、特定の党派に依存するばかりではなく、広く県民の支援を得て、県民のために強力なリーダーシップを発揮していただくよう期待しております。 そうした観点から、以下質問をいたします。 まず、令和三年度補正予算について伺います。 コロナ対策についてです。 感染力の強いオミクロン株の流行が懸念される中、医療従事者を対象とした三回目のワクチン接種が始まっています。これまでのワクチン接種が効率的に行われたことは評価できますけれども、コロナをめぐる環境は常に変化いたしますので、状況に合わせた柔軟な対応も必要だと思います。そうした観点から、以下質問をいたします。 今回の接種では、二回目接種から八か月以上経過していることが原則とされてきましたが、その根拠は曖昧であり、諸外国では、その期間を短縮する例が相次いでいます。国においても、その見直しの方針が示されました。山口県でも、十分なワクチンの確保とともに、この期間をさらに短縮すべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか、お伺いいたします。 また、これまでのクラスターの発生状況などを考えれば、高齢者施設の職員などにもできるだけ早く三回目のワクチン接種を行うべきだと思いますけれども、今後の対応をお聞かせください。 次に、県内の観光需要の喚起策として、旅々やまぐち県民割や、やまぐち割引宿泊券の事業に十億円余りの予算が計上されており、いずれも県内の宿泊料金などの割引が行われるようですけれども、中身が重複しているようにも思われますし、その違いがよく分かりません。それらの実施期間と具体的な内容を教えてください。 次に、県の再編交付金について伺います。 今回のコロナ対策にも県の再編交付金は一切使用されていません。地元からの要望も上がったのにゼロ回答でした。この交付金は、ハードからソフトまで東部地域の振興であれば何でも使えるはずですが、コロナ対策だけに使えないというのは理解できません。何か特別な事情でもあるのでしょうか。そうでなければ、ぜひ県民のために交付金を有効に活用してください。取ってつけたような理由ではなく、県の本当のお考えを改めてお聞かせください。 次に、周防大島高校の寄宿舎の運営資金として、令和二年度、三年度と二千万円余りの経費が再編交付金から計上されています。その趣旨、内容を改めて御説明ください。施設の運営資金のような経常的な経費に再編交付金を充てるというのは、東部地域の振興を図るという本来の趣旨と違うのではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。 関連して、周防大島高校に新たに設置された地域創生科の入学者数は、当初から定員に満たない状況が続いていましたが、その後、どのように推移していますか。県外から同科へ入学した生徒のうち、寄宿舎への入寮者数も含めて教えてください。 二番目に、地球温暖化について、まず、二酸化炭素排出量の削減です。 COP26が先月イギリスで開催され、先進国と途上国の利害が絡み、協議は難航したようですけれども、ようやく成果文書が取りまとめられ、産業革命前と比べた世界の平均気温上昇を一・五度以内に抑えるために努力するという方向性が示されました。 焦点となった石炭火力発電については、ヨーロッパ諸国が早期廃止の方針を打ち出す中、日本は一定程度使い続けるという姿勢を変えず、環境団体から二回連続で不名誉な化石賞を授与されました。 地球温暖化は目前に迫っており、他人事ではありません。 今年八月に脱炭素社会における産業発展方策調査特別委員会が開催され、そこに提出された資料を見ますと、山口県でも具体的な目標を掲げて二酸化炭素排出量の削減に取り組んでいますが、全国的には二○三○年度の削減目標が低いようです。そうした現状のどこに問題があるのか、どのように改善していくのか、その具体的方針をお聞かせください。 また、やまぐち森林づくり県民税を活用した森林整備等により二酸化炭素の吸収量を増加させる取組も行われていますけれども、これまでの成果、今後の方針を教えてください。 次に、岩国市美和町で進められている太陽光発電事業についてお尋ねいたします。 昨年来、山の木々が伐採され、土地の造成工事が進められており、既に山肌が大規模に露出し、無残な姿をさらしています。そして、地元住民の方から、工事により様々な被害が出ており、安心して生活できないという深刻な訴えがありました。 まず、今年七月の豪雨では大規模な土砂崩れが発生し、災害の不安が高まっています。また、飲料水として使われている地下水が枯渇寸前になっています。 河川に濁水が流れ出ることも、今年に入り数十回確認され、その水質から基準値を超えるヒ素や鉛などが検出されています。収穫した稲からも有害物質が検出され、農業にも深刻な被害が出ています。 県としては、こうした被害の実態をどのように把握しておられるのでしょうか。早急に災害防止の措置を講じるとともに、法に基づく土壌の汚染調査を実施すべきではないですか。お考えをお聞きいたします。 次に、今回の事業主体の資本関係についてお尋ねいたします。 開発許可を受けている会社は、資本金僅か二十万円のいわゆるペーパーカンパニーのようですけれども、社員は何人いるのでしょうか。また、主たる資本を提供している実質的経営者、オーナーが存在し、しかもそれがくるくる変わっているというのは本当でしょうか。その実態を明らかにしてください。 許可を受けている会社は形式的であり、裏に実質的オーナーがいるのであれば、それが許可の主体になるべきではないですか。そうでなければ、事業の継続性、環境保全対策の実効性などが確保されないのではないでしょうか。もちろん、会社のオーナーが変われば、許可の取消しが、取り直しが必要ではないですか。形式ではなく実質で判断するというのが法律解釈・適用の原則だと思いますが、いかがお考えでしょうか。 次に、風力発電について伺います。 電源開発が岩国市と周南市、島根県にまたがる山林に計画中の風力発電事業、西中国ウインドファーム事業に関する環境影響評価の第一段階である環境への影響に関する配慮書が作成され、十一月九日から市役所等において縦覧に供されるとともに、住民説明会が錦町でも開催され、そこに出席した地元住民の方から、環境破壊や健康被害のおそれなど事業に関する疑問、懸念の声が届きました。 高さ最大百七十六メートルの巨大風車を三十三基設置し、最大十四万キロワットを発電する計画ですが、計画地域は、中国山地の真っただ中、ブナやカエデなどの自然林も多く残り、錦川の重要な水源となっています。再生可能エネルギー開発の必要性に異論はありませんけれども、その立地に当たっては、慎重な検討が必要なことは言うまでもありません。 そこで、今回の事業に関する法的問題点などについて、以下質問をいたします。 森林法に基づき、水源涵養、災害防止などのために保安林の指定が行われていますが、今回のJパワーの事業実施想定区域には、県や国指定の保安林はどの程度あるのでしょうか。その種類、位置、事業実施想定区域に占める割合などを教えてください。また、その中に、市有林、県有林、国有林はどの程度あるのでしょうか、併せて教えてください。 森林法によれば、保安林の指定解除については、公益上の必要性が要件とされていますが、そもそも発電所の建設がここにいう公益に該当するのでしょうか。また、指定解除に当たっては、水源涵養などの保安林指定の目的と発電所のこの地域への立地の必要性などが総合的に比較考量されることになると思いますが、公益上の必要性に関する判断基準をお示しください。 次に、森林法に基づく開発行為の許可についてお尋ねいたします。 森林法によると、許可の基準として、水源涵養などの機能を損なわないことが挙げられていますが、先ほど指摘したとおり、この地域は錦川の重要な水源であり、その機能を大きく損なうことは確実であります。しかも、その代替手段を確保することは不可能と考えられます。したがって、Jパワーに対する開発許可も難しいというふうに思いますが、県のお考えをお聞かせください。 次に、健康被害についてお尋ねいたします。 Jパワー作成の配慮書によると、風力発電機設置想定範囲から二キロ圏内にある百三十五戸の住宅については、騒音や低周波音による影響が生じるおそれがあるとされています。さらに二キロを少し超えたところには広瀬の町があり、学校や病院、保育園などもあります。こうした住民の生活に近接する地域に風力発電所を建設することは適当でないと考えますが、いかがでしょうか。 三番目に、盛土対策について伺います。 熱海の土石流災害を受けて、山口県は緊急に盛土の調査を実施し、その結果が公表されましたが、引き続き、国は、今年中にも全国の危険な盛土の実態調査を行うとされていましたが、県内において、そうした調査は既に行われたのでしょうか。そうであれば、その結果、どのような地域に問題があったのか、それをどのように改善していくのか、お考えをお示しください。 また、さきの九月議会の答弁で、岩国市瓦谷地区の盛土についても調査を行うとされていましたが、その結果についても御説明ください。実際の盛土の実地検査も行われたのでしょうか。産廃の有無も含めて、その結果を教えてください。 最後に、農業問題についてお伺いいたします。 昨年の県産米の作況指数は過去最悪となりましたが、今年は一転、台風の接近もなく、大陸からのウンカの被害もなく、豊作となりました。ところが、取引米価は安くなり、米余りの状態とも言われています。作っても、その苦労に見合った収入がなければ、耕作意欲もそがれてしまいますし、さらに鳥獣被害と闘いながらの農業は、とても苦しいものがあります。農地の集積やスマート農業、新規就農者などに県は重点を置いて農政を進められているように感じますけれども、中山間部がほとんどを占める本県の農業の実態とかけ離れているように感じます。日々その疑問を感じながら田畑を耕している農婦の一人として質問をいたしますので、明快な御答弁をお願いいたします。 まず、県産米について、農政会議やJAからの要望にもありました米価下落への支援については、どのように対応されるのか、お伺いいたします。さらに、供給過剰ぎみの麦について、消費拡大や在庫調整についての施策も教えてください。 次に、農業就業人口と一戸当たりの収益の推移を教えてください。ここ数年の新規就農者数について、個人と法人に分けて数字をお示しください。定着率はどのようになっているでしょうか。特に新型コロナの長期化で影響を受けている新規就農者の現状と本県の支援について教えてください。 また、現在就業している人やリタイアしたばかりの元気な六十代への就農支援はどのように取り組まれているのか、教えてください。過疎化・高齢化に苦しむ農家にとって、この年代の人をもっと活用すべきと思いますが、いかがでしょうか。 次に、鳥獣被害についてお伺いいたします。 私が田畑を耕作している柳井市の山間部では、稲の収穫が終わった今でも、田んぼや畑を荒らす害獣に苦しんでいます。イノシシや猿、鹿の被害額、またその捕獲数の推移を教えてください。 つい先日、県が発行している「集落ぐるみで取り組む鳥獣被害対策」という冊子をある農家の方から入手いたしました。お手元にあります、これ(掲示)がそうですけれども、これはいつ発行され、どのようにして農家へ配付されたものか伺います。 この冊子の中には、裏側に、最初のページのところに、鳥獣被害について、餌づけや人慣れをさせていませんかと書いてあります。また、ミレーの絵ではありませんけれども、収穫後の田んぼに落ち穂を残していませんかと、真ん中の辺のアンダーラインが引いたところに書いてあります。今どき、稲刈りの後の落ち穂を拾う人は誰もいません。さらに、その中に、一つでも該当項目があれば、それはあなた方が餌場、住みかをつくっているんですというふうに赤字で書いてあります。これらをなくす努力を集落ぐるみでやりなさい。つまり、この冊子は菅前首相が言っていた、自助をしっかりやりなさいとばかり書いてあり、公助については何も記してありません。この冊子の意義は何でしょうか。発行された時期と、どのように活用されているのかも教えてください。発行部数と効果についても教えてください。被害に苦しんでいる農家の実態を少しも分かっていない、机上の空論としか私には思えません。 最後に、その他として、六日に緊急上程された十一月補正予算について質問をいたします。 総額二百六十八億円のうち、新しい資本主義と防災・減災、国土強靱化の事業が二百三十五億円と大部分を占めておりますけれども、中身は従来型の公共工事のオンパレードであり、岸田総理肝煎りの政策も、こんなものかとあきれてしまいます。 具体的にお聞きいたします。土地改良や港湾整備などがどうして新しい資本主義につながるのでしょうか。また、防災・減災、国土強靱化として、農地防災や道路改良などが脈絡もなく並べられています。それは必要かもしれませんが、今回の補正に取り上げる緊急性はどこにあるのでしょうか、教えてください。 また、今回の補正予算の財源内訳もお示しください。 以上で一回目の質問終わります。(拍手) 副議長(二木健治君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)井原議員の御質問のうち、私からは追加提出した十一月補正予算についてのお尋ねにお答えします。 このたび、国は、感染症対策に万全を期すとともに、新しい資本主義を起動させ、成長と分配の好循環を実現するため、コロナ克服・新時代開拓のための経済対策を決定したところです。 私としては、これまでも感染症の状況を見極めつつ、社会経済活動の段階的な引上げに取り組んできたところですが、現下の経済情勢等に鑑み、この経済対策についても四つの柱に沿って、速やかに、できる限りの対応を図ることとし、関連の補正予算を編成し、追加提出をしたところです。 経済対策の柱の一つである、「未来社会を切り拓く新しい資本主義の起動」については、国が示した取組に沿って、農林水産業の生産基盤や地域の産業力の強化等を図り、地方活性化につなげていく考えです。 また、防災・減災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保についても同様に国の取組に沿って、事業効果の早期発現を図るため、優先度が高く重要な箇所について、公共事業予算を前倒しして計上したものです。 私としては、国の経済対策を活用し、本県が直面する課題への的確かつ速やかな対応を図っていく考えです。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(二木健治君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)令和三年度補正予算についての御質問のうち、コロナ対策に関する三回目ワクチン接種についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、接種間隔についてですが、予防接種は医学的知見に基づき、国において制度設計され、全国統一の基準で実施されるべきものであることから、県としましては、国の方針に基づき、適切に対応してまいります。 次に、ワクチン確保についてですが、現時点国からは、来年三月実施分までの配分量が示されているところであり、引き続き、全国知事会等を通じ、必要量の円滑な供給について、国に要請してまいります。 次に、高齢者施設の職員などへの三回目接種の取扱いについてですが、高齢者は重症化リスクが高いことを踏まえ、本県では、施設従事者についても、一、二回目接種を優先的に行ったところであり、三回目接種も早期に行うこととなります。 副議長(二木健治君)三坂観光スポーツ文化部長。 〔観光スポーツ文化部長 三坂啓司君登壇〕 観光スポーツ文化部長(三坂啓司君)令和三年度補正予算に係るコロナ対策に関するお尋ねのうち、県内観光需要の喚起策についてお答えします。 まず、国の制度を活用した旅々やまぐち県民割については、今回、十二月末までの実施期間を一月以降、国の「Go To トラベル」の開始まで延長することとし、五千円を上限に宿泊料金等の半額を予約時に割り引くとともに、土産物店等で利用できるクーポンを発行します。 また、本県独自の対策であるやまぐち割引宿泊券については、一月中に開始し、ゴールデンウイーク前までの実施に向けて検討しており、新たに割引率三○%の宿泊券を中国、四国、九州地方を対象に三十万枚発行します。 県としては、一月以降の閑散期における誘客の促進を図るため、国の制度に加え、本県独自の対策を併せて実施することで、その相乗効果により、大きく落ち込んだ観光需要を強力に喚起することとしています。 副議長(二木健治君)藤田総務部理事。 〔総務部理事 藤田昭弘君登壇〕 総務部理事(藤田昭弘君)県の再編交付金についてのお尋ねのうち、まず、新型コロナウイルス感染症対策への活用についてお答えします。 県交付金は、米軍再編による影響に特に配慮が必要となる地域において、県が広域的な観点から実施する住民生活の利便性の向上や産業、教育、スポーツ、文化の振興などの事業を対象として措置されており、今年度、外国人向けビジネス支援など、コロナに配慮した事業も実施しています。 一方、これまでも答弁しているとおり、コロナ対策のうち、経済支援のための個人や中小企業への直接給付等については、国の交付要綱上、実施が認められておらず、また、県全域を対象とする事業において、当該地域のみに県交付金を充てることもできないものであり、特別の事情はありません。 次に、周防大島高校の寄宿舎施設の経常的な運営経費に対して県交付金を充てることは、本来の趣旨と異なるのではないかとのお尋ねです。 お示しの事業は、当該地域の教育の振興を図るため、唯一、寄宿舎を設置している周防大島高校の新たな運営に要する経費に対して県交付金を活用し、高校教育の支援を行うものであり、交付金の趣旨に沿ったものです。 副議長(二木健治君)神杉環境生活部長。 〔環境生活部長 神杉さとみさん登壇〕 環境生活部長(神杉さとみさん)地球温暖化対策に関する二点のお尋ねにお答えします。 まず、県の二酸化炭素の排出削減目標に係る問題点と改善に向けた具体的な方針についてです。 令和三年三月に改定した現行の県地球温暖化対策実行計画は、当時の国の地球温暖化対策計画の内容を踏まえるとともに、事業者や市町等とのヒアリングや、有識者による審議など、幅広い主体からの意見を聞きながら、削減目標や関連施策を取りまとめたものです。 しかしながら、国においては、今年十月に、二○一三年度比四六%削減という従来の目標を大幅に引き上げる新たな削減目標を盛り込んだ計画が閣議決定されたことから、県の現行計画では整合性が取れない状況が生じてきました。 このため、こうした国の動きに呼応し、県計画の改定に着手したところであり、削減目標を再設定するとともに、県議会の脱炭素特別委員会の政策提言等も踏まえ、新たな目標達成に向けた関連施策の見直しを行うこととしています。 次に、風力発電についての御質問のうち、健康被害についてのお尋ねにお答えします。 住民の生活に近接する地域に風力発電所を建設することが適当であるかどうかは、環境影響評価法に基づく今後の手続の中で、事業者が判断されるものと考えています。 次に、盛土対策についての御質問のうち、岩国市瓦谷地区の調査における産業廃棄物の有無についてのお尋ねにお答えします。 現地調査の結果、産業廃棄物の埋立処分はありませんでした。 副議長(二木健治君)松岡農林水産部長。 〔農林水産部長 松岡正憲君登壇〕 農林水産部長(松岡正憲君)二酸化炭素排出量の削減に関するお尋ねのうち、やまぐち森林づくり県民税についてお答えします。 まず、これまでの成果についてです。 森林づくり県民税を導入した平成十七年度から、第三期対策の終期である令和元年度までに、荒廃森林の整備については、約六千九百か所、六千五百ヘクタール、繁茂竹林の整備については、約六百か所、一千四百ヘクタールを実施し、県下各地で森林の機能回復を図ってきたところです。 次に、今後の方針についてですが、引き続き荒廃森林や繁茂竹林の整備を進め、森林の二酸化炭素吸収機能が確実に発揮されるよう取り組みます。 次に、太陽光発電についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、七月豪雨による土砂崩れ、その他被害の実態把握についてですが、県は、地元住民からの通報や要請、事業者からの報告等により、土砂崩れの規模や濁水の発生状況、井戸水の状況、さらには水質の検査結果などについて承知しているところです。 次に、七月の豪雨による土砂崩れに対する災害防止の措置について、県では、直ちに現地を確認の上、事業者に対し、復旧対策を講じるよう指示したところであり、事業者において、適切に対応していることを確認しています。 また、当該開発地は、土壌汚染対策法に基づく調査の対象となる土地に該当しておらず、県としては、事業者に対し調査の実施を求めることは考えていません。 次に、今回の事業主体や資本関係についてお答えします。 まず、開発許可を受けている会社の社員数や主たる資本を提供している実質的経営者等の実態についてです。 県は、林地開発許可に際し、申請者の資金計画や調達方法等を確認の上、計画どおりに開発行為を行うために必要な資力や信用を有していることを審査していますが、社員の人数や実質的経営者等の実態については、審査の対象とはなっていないことから、把握していません。 次に、許可を受けている会社は形式であり、実質的オーナーが許可の主体になるべきとのお尋ねについてです。 県では、林地開発を許可した事業者が、開発地の土地所有権を有した実質的な許可申請者であることや、いわゆるFIT制度に基づく太陽光発電設備の認定を受けていること、また、開発行為を行うために必要な資力や信用を有していること等を確認しているところです。 さらに、定期的な施行状況報告等により、事業の確実な進捗や、周辺環境への保全対策の実施などを把握しているところであり、林地開発を許可した事業者に問題があるとは考えていません。 また、会社のオーナーが変われば、許可の取り直しが必要ではないかとのお尋ねですが、お示しの変更は審査の対象となっておらず、許可の取り直しは必要ありません。 次に、風力発電についての御質問のうち、数点のお尋ねにお答えします。 まず、事業実施想定区域のうち、県内における保安林の種類、位置、区域に占める割合等についてです。 県内における区域には、水源涵養、土砂流出防備、保健の三種類の保安林があり、県で管理する森林GISで確認する限り、この区域内に占める保安林面積の割合は、約八○%であり、県境の森林を中心に、広く分布しています。 また、経営形態別では、市有林が約一○%、国有林が約五%で、残りは民有林となっています。 次に、今回の発電所の建設事業が公益に該当するかとのお尋ねですが、現時点の計画内容を踏まえる限り、公益上の理由に当たらない事業と考えられますが、最終的には、保安林解除申請がなされた段階で、公益上の理由に該当するか否か、審査を行った上で判断することとなります。 次に、公益上の必要性に関する判断基準については、保安林を土地収用法その他の法令により土地を収用し、もしくは使用することができることとされている事業、またはこれに準ずるものの用に供する必要が生じたときを、公益上の理由により必要が生じたときと定められています。 次に、森林法に基づく開発行為の許可についてですが、現時点、林地開発の許可申請等がなされていないことから、その適否について、予断を持ってお答えできません。 次に、農業問題についての御質問のうち、米価下落への支援についてのお尋ねにお答えします。 米価下落の対策については、全国的な米の需給調整が重要であることから、県ではこれまで、国に対し、需給改善に向けた過剰作付の防止等、実効性のある対策の実施について、要望を重ねてきたところです。 また、新たな需要拡大対策として、JAグループ山口等と連携し、「レノファ山口応援米」の販売を開始するなど、県産米の付加価値向上に向けた取組を進めているところです。 次に、麦の消費拡大や在庫調整の施策についてです。 まず、消費拡大に向けては、JAグループ山口等と一体となって、みそなどの製造業者に対し、県産原料への切替え等を働きかけるとともに、県産麦を使用した商品を取り扱う店舗の拡大や新商品開発の支援等に努めているところです。 次に、在庫調整については、全国段階での需給調整や新規需要確保に応じる新たな支援策の実施について、国に要望しています。 次に、農業就業者についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、農業就業人口と一戸当たりの収益の推移については、農林業センサスによると、農業就業人口は、平成二十七年が二万八千三百六人で、平成二十二年に比べ約二○%の減少となっています。 なお、令和二年からは、農業就業人口の項目が調査対象外となったことから、直近の数値をお示しすることはできません。 また、一戸当たりの収益については、平成二十四年から、全農家を対象とした都道府県別の数値は公表されていません。 次に、ここ数年の新規就農者数については、平成二十八年度からの五年間で、自営就農二百四十六名、法人等への就業三百三十七名の合わせて五百八十三名となっています。 次に、その定着率については、自営就農で九九%、法人就業で七一%となっています。 次に、新型コロナの長期化で影響を受けている新規就農者の現状と本県の支援については、栽培品目によって状況が異なりますが、農林水産事務所とJA等の関係機関が連携して必要なサポートを行うとともに、国や県の事業を有効に活用できるよう支援を行っているところです。 次に、元気な六十代への就農支援については、農業大学校での技術研修や雇用就業のための定着給付金など、県独自に支援しています。 次に、この年代の人をもっと活用すべきとのお尋ねについては、地域農業を支えていく上で、六十代の方々の就農が重要であることから、就農先となる集落営農法人の育成や各種支援策を実施しているところです。 次に、鳥獣被害についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、イノシシ、猿、鹿の被害額と捕獲頭数の推移についてです。 直近となる令和二年度の被害額は、イノシシが一億八千九百万円、猿が六千五百万円、鹿が九千万円となっており、近年の推移としては、全体として減少傾向にあります。 同様に、捕獲頭数は、イノシシが二万一千九百八十九頭、猿が八百五頭、鹿が八千二百八十一頭となっており、全体として増加傾向にあります。 次に、冊子の発行時期と配付方法についてですが、平成二十九年度に作成し、農林水産事務所や市町、JAの相談窓口や研修会等を通じて、農家の方にお渡ししています。 次に、冊子の意義と活用方法についてです。 本県の農山村地域においては、近年の高齢化等に伴い、個々の農家だけでは侵入防止柵等の管理が困難になってきています。 このため、県では、より効果的な被害防止対策として、鳥獣被害の深刻な地域において、住民や団体等が一体となった地域ぐるみの取組を推進する必要があることから、当該冊子を集落リーダー養成研修会や、地域における被害防止計画策定等に係る普及啓発に活用しています。 次に、冊子の発行部数と効果についてですが、発行部数は累計で四千部となっています。 また、冊子等を活用した普及啓発の効果として、鳥獣被害対策における課題や地域ぐるみの取組の必要性について、認識や理解が図られてきたところです。 この結果、昨年度末時点で、県内五十七地区において、地域ぐるみの取組が実施されており、被害の低減等、一定の成果が得られています。 副議長(二木健治君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)盛土対策についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、盛土の安全性に関する国の調査についてです。 県では、独自調査として、災害リスクの高いと考えられる、土石流の土砂災害警戒区域の上流域にある盛土八十五か所の調査を行い、その結果を八月に公表しました。 その後、国からの依頼を踏まえ、国と連携した調査として、山地災害危険地区の集水区域などの調査対象エリアを追加するとともに、自然公園法などの対象許認可も追加し、新たに百十六か所の調査を行いました。 その結果、全ての箇所で安全性が確保されていることが確認され、その旨を十一月に公表するとともに、国に報告したところです。 今後は、国において、全国の盛土の安全性に関する調査の結果等を踏まえ、有識者会議などにおいて、盛土による災害の防止に関する検討が進められるものと聞いており、県としては、引き続き、国等の動向を注視してまいります。 次に、岩国市瓦谷地区の調査についてです。 岩国市及び県の職員が、事業者の許可を得て、処理場に立ち入り、現地で、亀裂や斜面の膨らみなどの盛土の変状や、暗渠排水施設など、災害防止対策の措置状況について調査した結果、安全性が確保されていることを確認し、地元の自治会へその旨説明しました。 副議長(二木健治君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)追加提出した十一月補正予算に関する財源内訳についてのお尋ねにお答えします。 今回追加提出した補正予算総額二百六十八億円の財源内訳については、分担金及び負担金八億円、国庫支出金百十六億円、繰入金八億円、諸収入十一億円、県債百二十五億円となっています。 副議長(二木健治君)西村副教育長。 〔副教育長 西村和彦君登壇〕 副教育長(西村和彦君)令和三年度補正予算についてのお尋ねのうち、県の再編交付金について、教育に関する二点のお尋ねにお答えします。 まず、周防大島高校の寄宿舎の運営資金に係る再編交付金の趣旨についてですが、県立学校の寄宿舎の運営に必要な経費について交付金を活用し、県東部地域における生徒の多様な教育機会の確保及び教育水準の向上を図るものです。 その内容としては、寄宿舎の舎監補助員の人件費及び給食業務の委託費となっています。 次に、周防大島高校の地域創生科の入学者数についてですが、直近三年間は、令和元年度が十六名、二年度が十一名、三年度が十六名となっています。 また、県外から地域創生科へ入学した生徒のうち、寄宿舎への入寮者数は、令和元年度が一名、二年度が二名、三年度が一名となっています。 副議長(二木健治君)井原寿加子さん。 〔井原寿加子さん登壇〕(拍手) 井原寿加子さん 再質問いたします。 せっかく知事が御答弁いただきましたので、そこのところからいたします。 今回の補正を含めまして、今年度の県債発行額と県債残高、そして財源調整用基金の取崩し額の合計と残高見込みを後で教えてください。 それから、こうしたその補正予算というのは、査定がとても甘くなりまして、当初予算で積み残された事業がこれでもかと計上される傾向が強いと思いますし、無駄な事業の温床になりがちです。 先ほど知事の答弁にもありました、国の取組に沿ってとばかりおっしゃいますが、国の経済対策だからといって無条件に従うというのは、私には疑問があります。県として自立した財政運営をすべきだと思いますが、知事のお考えをもう一度聞かせてください。 それから、先ほどの答弁で、県のスタンスは何となく分かりましたけれども、先月三十日に提案された議案では、例えば土木費では約三十九億円、災害復旧費では十億円余りの繰越しが見込まれています。まずは、これまで予算計上された事業の執行に集中をして、よく言われるように、事業効果の早期発現を図るのが大事なのではないでしょうか、お伺いいたします。 そして、今、この瞬間にも、今回のコロナ禍の直撃を受けて、飲食関連などの困っている人がたくさんいらっしゃいます。苦しんでいる事業者の方々からの評価が高い、例えばクラウドファンディング、頑張るお店応援プロジェクトは、九月二日をもって、すぐにその支援額七億円に達して、募集が打ち切られているのですけれども、予算の追加計上をするならば、今まさに困っている人に直接的に支援を届けることが可能な、こうした施策を優先的に計上すべきではないかと思いますけれども、改めて県の見解をお伺いいたします。 それから、コロナ対策です。 部長の答弁にもありましたが、家族の感染リスクがあるという理由で、介護サービスを停止されるお年寄りが困っているという事例も発生しておりますが、高齢者が安心してサービスを受けられるように、高齢者施設の職員については、医療従事者に準じて、優先的な接種の対象とすべきと思いますが、それをされるということだったのでしょうか、もう一度確認させてください。 それから、太陽光発電です。 森林法に基づく開発許可は、工事による災害、水質汚染などを防止することが前提となるはずであり、その条件が私は守られていないと思います。ここは、一旦工事を差し止め、事業者とオーナーに対して早急に被害の防止措置を取らせるべきであって、状況によっては許可の取消し、原状回復まで視野に入れるべきだと思いますが、もう一度県のお考えをお聞かせください。 また、実際に土壌汚染が発生しております。工事との関連性が疑われるのであれば、県の指示で、まず土壌調査を実施し、実態を把握することが先決ではないでしょうか、健康被害が出てからでは遅いと思いますし、実際にここ二年間、農業、田んぼが作れていないという現状をどのように把握して、どのように対応されるのか、もう一度聞かせてください。 それから、風力発電です。 計画区域には、錦川に重要な水源である木谷川上流部の水ノ尾山などが含まれております。水源涵養という重要な機能を損なってまででも発電所を建設する合理的な理由があるとはとても思えません。 広島県の安芸太田町では、同じような風力発電計画に対して、太田町が町林として買い戻して、風力発電への使用を拒否したというお話もあります。 環境破壊とか、水源への影響とか、そして健康被害などを考えれば、今回の計画については、今の段階で明確に否定すべきではないでしょうか、県のお考えをお聞かせください。 それから、盛土です。 瓦谷地区では、積み上げられた膨大な盛土によって災害発生の危険が高まっておりますことは、もう誰が見ても明らかです。 今回の調査だけでは、地元の不安は全く解消されておりません。排水施設が、暗渠があるとかおっしゃいましたけれども、崩落防止の措置などを早急に、必要な対策を業者に取らせるべきです。 また、地元の方の話によりますと、現場には、産廃を積んだトラックが集落の道路を何度も盛土のところへ運んでいるのを、写真を撮っている、目視もしたということなのに、産廃が含まれている可能性は、私は十分あると思いますが、目視だけではなく、盛土内部の調査もぜひ実施すべきです。上から見てありませんでしたというのでは、とても地元の方は納得できません。 以上、二点について、県の対応方針を聞かせてください。 これらのことを鑑みても、県独自の盛土条例の制定は急がれるべきだと思いますが、その後、この条例に対して進展はありましたでしょうか、もう一度お伺いいたします。 私の理解度が悪いんだと思いますが、再編交付金が東部のコロナ対策に使えないという理由をおっしゃったような気がしましたけれども、私にはその理解ができませんでしたので、もう一度私に分かるように説明してください。 それから、農業です。 鳥獣被害対策の冊子について、もう一回伺いますが、(掲示)表の裏側に、私が二本、真ん中辺に線を引いたところに、田んぼに落ち穂やひこばえを残していませんかというのと、その下に、放置した竹林でタケノコが未収穫のままであるというふうに書いてありますけれども、県内の竹林のタケノコを集落のみんなで処理しろと言われるのでしょうか、こんな不可能なことがどうしてこの項目に上がっているのか、私には信じられません。 県は、これを発行されて、このタケノコが未収穫のままであればどうしろというふうにおっしゃっているのでしょうか、こんな不可能なことを書いていただいても、私にはできませんし、山口県中にある繁茂竹林のタケノコをきれいにしろと言われても、私は理解に苦しみます。 それから、被害ですけれども、害獣の頭数は増えている、しかし、被害額は減少しているとの答弁だったと思いますが、私の知人の中には、イノシシに田んぼを荒らされ、今年から耕作をやめたという人がたくさんいます。 山間部では、耕作面積が激減をしているために被害が減っているというのが現実です。夜道で鹿とかイノシシに出会って、車にぶつかって修理をしたという話もよく聞きます。害獣が増え続けている現実にもっと向き合って対策をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 これで二回目の質問を終わります。 以上です。(拍手) 副議長(二木健治君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)追加提出した十一月補正予算に関する三点の再質問にお答えします。 まず、一点目は、補正予算後の県債残高、それから今年度の財源調整用基金の取崩し額の総額、また基金残高についてのお尋ねです。 このたび追加提出しました十一月補正予算におきまして県債を百二十五億円発行することによりまして、令和三年度末県債残高は一兆二千四百五十七億円程度となる見込みであります。 また、今年度の当初予算から、今回の十一月補正予算までの財源調整用基金の取崩し額の総額ですけれども、約百二十一億円でございます。これによりまして、現時点における令和三年度末の基金残高は十九億円程度となる見込みであります。 二点目は、国の対策に呼応するだけではなくて、県としても自立的な財政運営に努めるべきではないかという御趣旨の御質問だったかと思います。 今回の公共事業の補正でありますけれども、優先度が高く重要な箇所の整備について、前倒しで実施するものでありまして、今般の国の補正予算にこうした公共事業等に関する補助等が計上されております。これに呼応する形で、事業効果の早期発現を図ることとしたものであります。 来年度の当初予算編成におきましては、こうした前倒しの対応を十分に踏まえまして、これまで同様、一般分の県債発行の抑制に努め、県債残高の縮減を図るなど、自立的な財政運営に努めてまいります。 三点目は、これまでのコロナ対策の事業効果の早期発現に努めるべきではないか、またもっと苦しんでいる方々を支援するべきではないかという御趣旨の御質問だったかと思います。 新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、本県では、これまで、感染症の状況を見極めながら感染拡大の防止ですとか、県民・事業者の方々の不安の解消、また社会経済活動の活性化に向けて必要な対策の実施をしてまいりました。 今回の追加提出分の補正予算におきましても、現下の経済情勢等に鑑みまして、国の経済対策についても、できる限りの対応を図ることとして、例えばコロナ禍に加え、燃料費の高騰に苦しむ公共交通事業者への支援ですとか、事業者の資金需要に対応するための県制度融資の新規融資枠の拡大など必要な対策について、時期を逸することなく、的確に実施をすることといたしております。 県としましては、県民の命と健康を守ることを最優先に、また社会経済への影響を最小限に食い止めることができるよう、国の取組に呼応もしながら、これまでの対策も含め、感染症対策と県内経済への回復、活性化の両立に向けて取り組みますとともに、事業効果が早期に発現できるよう、また一刻も早く県民の皆様に実感していただけるよう、迅速な事業実施を進めてまいります。 副議長(二木健治君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)追加提出いたしました十一月補正予算につきまして、このうち公共事業費の計上についての再質問にお答えいたします。 経済対策の趣旨を踏まえ、関連する補正予算を今議会に追加上程し、優先度が高く、重要な箇所について、公共事業予算を前倒しして計上したところであり、事業効果と経済効果の早期発現に向け、迅速かつ機動的な執行を図ってまいります。 次に、盛土対策についての二点の再質問にお答えします。 瓦谷地区について、今回の調査だけでは不十分ではないかという御質問です。 調査においては、許認可時の書類を確認するとともに、現地における変状や災害防止対策の措置状況などの調査を行い、安全性が確保されていることを確認しているところでございます。 次に、県の条例の制定について、国はどのような進展があったのかという御質問でございます。 県の独自調査及び国と連携した調査の結果、全ての箇所で安全性が確保されていることが確認されたところです。繰り返しになりますが、今後は国において、全国の盛土の安全性に対する調査の結果等を踏まえ、有識者会議などにおいて、盛土による災害の防止に関する検討が進められると聞いており、県としては、引き続き国等と動向を注視してまいります。 副議長(二木健治君)小関商工労働部長。 〔商工労働部長 小関浩幸君登壇〕 商工労働部長(小関浩幸君)飲食業への支援に関して、クラウドファンディングによる支援を追加補正で行うべきではないかというお尋ねにお答えします。 コロナ禍によりまして、飲食業に対する多大な影響があるということは認識をしております。このため、事業継続のための支援金をこのたびの補正予算を含めまして、二度にわたって法人四十万、個人二十万を支給しているところでございまして、現時点でクラウドファンディングによる消費需要喚起策を行うことは検討しておりません。 副議長(二木健治君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)高齢者施設職員の三回目接種の取扱いについての再質問にお答えします。 現在、国の基準では、三回目のワクチン接種は二回目接種後の八か月以上とされております。本県では、高齢者施設の従事者についても、一回目、二回目接種を優先的に、早期に行ったところであり、三回目接種も早期に行うこととなります。 副議長(二木健治君)松岡農林水産部長。 〔農林水産部長 松岡正憲君登壇〕 農林水産部長(松岡正憲君)再質問について、お答えします。 まず、太陽光発電につきまして、現状などを考えると、事業の差止めや開発行為の取消しをすべきではないかというような御質問ございました。 事業者においては、許可条件に従い、防災工事を先行着手するとともに、仮設沈砂池、濁水ろ過装置の設置など、県の指示に基づいた土砂や濁水の流出防止対策の措置を適切に講じていることを確認しております。開発行為に伴う工事が許可条件や県の指示に従って実施されている限り、県は開発行為を中止させることはできません。 次に、工事の影響で水質汚染が発生しているのであれば、そういった調査等を実施すべきではないかということでございました。 昨年四月以降、事業者や地元自治会による四回の水質調査が行われておりますけれども、開発地下流の河川における調査では、ヒ素、鉛とも、基準値以下という結果であったと承知しております。 したがいまして、工事の影響で水質汚染が発生しているとは考えておりません。 続きまして、保安林の指定の解除について、今段階で否定すべきではないかというような御質問であったかと思います。 森林法におきましては、保安林の指定の解除は、指定理由の消滅または公益上の理由のいずれかに該当する場合と定められておりまして、解除の申請がなされた段階で、いずれの理由に該当するかも含め、解除要件を満たすかどうか、慎重に審査を行うこととなります。 それから、鳥獣被害対策の問題でございます。 耕作放棄地が増えたから被害額が減ったのではないかというようなお話でございましたけれども、耕作放棄地の増加が一因であることも考えられますけれども、耕作面積当たりの被害額自体も減少しておりますことから、鳥獣被害対策の徹底が被害額の低減の主たる要因というふうに考えております。 それから、冊子のことでお話がございましたけれども、この冊子につきましては、一応専門家の意見もいただいて作成しているものでございまして、先ほどの御指摘のありましたチェックリストについては、鳥獣被害を未然防止するため、集落の現状を事前に点検する際の注意点を示したものでございます。 このチェックを基に具体的な鳥獣対策に係る指導等を行っておりまして、先ほどの例ございましたけれども、鳥獣の餌となるようなものは長期間放置されないよう指導しているところでございます。 放置された竹林への対応としては、繁茂竹林に係る県事業等による対応を検討しているところでございます。 副議長(二木健治君)神杉環境生活部長。 〔環境生活部長 神杉さとみさん登壇〕 環境生活部長(神杉さとみさん)二点の再質問にお答えをいたします。 まず、西日本ウインドファームの発電事業、これに関して、水源への影響、それから健康被害、それからあと環境への影響、そういうことを考えると、今の段階で明確に否定すべきではないか、そういう御質問ですが、環境影響評価法においては、知事は、環境保全の見地からの意見を事業者に述べる、そういうことになっておりまして、事業を行わないように求める、そういうことはございません。 それから、もう一つの質問が瓦谷です。 産業廃棄物を積んだトラックが頻繁に行っていると、それを地域の住民の方が見ていらっしゃると、そういう状況の中で、盛土内部の調査も行うことが必要ではないかという御質問ですが、これまで、地域住民の方から情報提供があった場合に限らず、県は定期的に保健所職員が立入検査を実施しております。 そのときに、廃棄物の埋立処分をしているということは認められていません。そういうことなので、その内部を掘削して確認するとか、そういうことは考えておりません。 副議長(二木健治君)藤田総務部理事。 〔総務部理事 藤田昭弘君登壇〕 総務部理事(藤田昭弘君)再編関連の県の交付金がコロナ対策になぜ使えないのかというような再度の御質問でございました。 コロナ対策の全てに使えないということではなくて、プレミアム商品券とか事業継続支援の給付金のような、個人や企業への負担軽減のための直接給付、こういった形で実施する事業のやり方が認められていないということでございまして、これは市町の再編交付金も全く同じでございます。 このような中で、果たしてコロナ対策として何ができるかということを岩国市や国とも協議、検討して、結果として、米軍基地が存在し、外国人が多いという、そういう実情を踏まえ、外国人向けビジネス支援とか日米文化交流の助成において、今年度拡充を図ったところです。 副議長(二木健治君)井原寿加子さん。 〔井原寿加子さん登壇〕(拍手) 井原寿加子さん 再々質問いたします。 まず、要望を申し上げます。 瓦谷地区の検査について、問題はないというふうに御答弁されましたけれども、地元の方は全然安心をしておられませんので、県として、この結果をもって、きちんと地元住民の方に大丈夫ですよという説明をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、やっていただけますでしょうか、お願いします。 それから、先ほど再質問でいたしました県独自の盛土規制条例、私は急いで制定すべきと思いますが、その後、進展はありましたでしょうかというふうに質問をいたしました。 先日、新聞の記事にも出ておりましたが、国もこれについて、来年の通常国会の関連法案改正(案)提出を目指しているというふうに出ておりますが、一日も早い制定をお願いしたいと思いますが、これについて、進展はありましたでしょうか、もう一度お伺いいたします。 それから、揚げ足を取るようで申し訳ございませんが、竹林について、つまりは皆さんがやれということではなくて、県の県民税、それで繁茂竹林を整備していきますから大丈夫だという御答弁だったのでしょうか。私は、この放置した竹林で、タケノコが未収穫のままであるというチェックリストを見て、地元で、みんなで頑張りなさいと言われることに私はすごく憤りを感じているので、もう一度そこもお願いいたします。 それから、自然エネルギーのところで、柳井の私の実家に、太陽光発電のための山林の売却を勧める文書がある会社から届きました。今こうした動きが水面下で広がっていて、放っておいたら山々はパネルと風車で覆われるということにもなりかねません。 私は、自然エネルギーに反対しているわけではありませんけれども、そんな光景を見たいと思っているわけではありません。森林は、生態系の維持とか水源涵養など、大切な役割を果たしておりますので、二酸化炭素の吸収を通じて温暖化防止にもすごく貢献していると思います。 再生可能エネルギーのために、貴重な森林を破壊するということは本末転倒だというふうに思うんです。大切な森林を将来に引き継いで、受け継いでいくために、強いリーダーシップを発揮していただきたいと思いますが、このバランスをどうお取りになるおつもりなのか、知事の率直なお考えをぜひ聞かせてください。 これで質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) 副議長(二木健治君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)盛土対策に関します岩国市瓦谷地区の再々質問についてお答えいたします。 瓦谷地区の盛土に関する安全性につきましては、十一月十九日に地元の自治会へ説明いたしております。 それから、県独自の条例についての進展があったのかについての御質問でございます。 県独自調査及び国と連携した調査の結果、全ての箇所で安全性が確保されていることが確認されたところです。盛土の規制については、全国知事会を通じて、国に法制化を要望しているところであり、県としては、国の動向を注視してまいります。 副議長(二木健治君)松岡農林水産部長。 〔農林水産部長 松岡正憲君登壇〕 農林水産部長(松岡正憲君)再々質問にお答えします。 最初の鳥獣被害対策のことがございました。 先ほど言いましたように、この冊子につきましてチェックリスト、鳥獣被害を未然防止するための集落の現状を事前に点検する際の注意点を示したものでございまして、こういったことを基に鳥獣被害対策を行ってほしいということで、特にタケノコの場合であれば、鳥獣被害の餌となるようなもの、そういったものは長期間放棄されないようにお願いしているところでございまして、いずれにしましても、県、市町と連携しまして、点検結果を基に対策を検討し、実施するということでございます。 それから、再生可能エネルギーの話で、大切な森林を将来に引き継いでいくということでございました。 森林は、水源の涵養をはじめ、土砂災害の防止など、多面的な機能を有しております。健全な姿で、次代へ引き継ぐことが重要と考えております。 県といたしましても、森林法に基づく林地開発許可制度を適切に運用して、開発行為により森林の有する機能が損なわれることがないよう、引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えております。