討論
議長(柳居俊学君)坂本心次君。 〔坂本心次君登壇〕(拍手) 坂本心次君 自由民主党会派を代表して、提案された全ての議案に賛成の立場から、特に議案第一号及び第二十四号 令和三年度一般会計補正予算について意見を述べさせていただきます。 二年近くにわたって感染拡大の脅威に直面してきた新型コロナウイルス感染症は、希望する国民へのワクチン接種が行き渡った効果もあり、新規感染者数も昨年夏以降で最も低い水準となるなど落ち着きを取り戻しています。 本県においても、感染者ゼロという日が続くなど、全国と同様に落ち着いた状況が続き、先月二十五日には第六波に対する備えを固めつつ、県外への移動や会食、イベント収容人数などの行動制限が緩和されたところです。 こうした中、コロナ禍を克服していくためには、地域の元気を取り戻していくことが不可欠であることから、本経済を支える中小企業や小規模事業者への支援策が講じられているところですが、その中でも、感染拡大の長期化により深刻なダメージを受けているのが地域の振興と雇用の創出を担ってきた観光業であり、特に、誘客の中核となる宿泊施設の本格的な再生に向けた支援が喫緊の課題であります。 このため、我が党では、商工観光部会を中心に、県内の宿泊施設を対象に緊急訪問調査を実施し、現場の生の声をお聞きした上で、先般、村岡知事に対して、観光需要の喚起や宿泊施設の改修など、必要とされる具体的な支援策を早急に講じていただくよう要請をいたしました。 村岡知事には、私どもの要請をしっかりと受け止めていただき、早速、このたびの補正予算で総額二十四億円の観光事業者支援対策を計上していただいたことは、本県の観光業の再起動に向け、大きな一歩を踏み出せるものと大いに期待するところです。 予算成立後は、宿泊事業者に加え、関連する飲食業や農林水産業などの皆様が、早期にその事業効果を実感いただけるよう、速やかな執行に努めていただきますようお願いいたします。 一方で、国内では感染状況に落ち着きが見られる中、ワクチン接種が進んでいた欧州では、再び感染が再拡大するとともに、新たなオミクロン株による感染が世界各国で確認されるなど、依然として感染拡大のリスクは残されています。 このため、政府においては、オミクロン株による感染拡大を防ぐため、直ちに外国人の入国について全世界を対象に停止するなど、水際対策を強化されました。 本県においても、これまでの経験も踏まえ、最悪の事態を想定し、細心かつ慎重に新型コロナへの対応を進めていかなければなりません。 このたびの補正には、第六波で想定される最大療養者数千四百名に十分対応できる病床の追加や宿泊療養施設の新規開設に係る経費が計上されています。 あわせて、季節性インフルエンザの流行や年末年始の往来を前に、検査体制等の強化や新型コロナウイルスワクチンの三回目の円滑な追加接種に向けた経費も盛り込まれており、県民の皆様に大きな安心を与えることにつながるものと考えております。 さて、国においては、コロナ克服・新時代開拓のための経済対策を強力に進めるための財政的な裏づけとなる補正予算が来週早々に成立する見込みとなっており、岸田政権の下、新型コロナを克服し、成長と分配の好循環とコロナ後の新しい社会の開拓をコンセプトとした新しい資本主義の具体化に向けた取組が進むことになります。 この経済対策が、新型コロナウイルス感染症という未曽有の国難を乗り越え、世界に誇れる新しい日本の未来を切り開いていく一歩になるものと確信をしているところです。 本県においても、こうした国・政府の取組に即応し、速やかな対応を行うため、関連の補正予算を編成され、今月六日の代表質問に先立ち、追加で提案されたところであり、我が会派としても、知事の迅速かつ積極的な対応に敬意を表させていただくものであります。 このほか、追加の補正予算には、昨今のエネルギー価格高騰の直撃を受け、燃料費高騰にあえぐ交通事業者の実態を踏まえた支援策も盛り込まれるなど、きめ細かな気配りもなされております。 また、コロナ下でも通常に近い経済社会活動の再開ができるように検査費用等を支援する経費も計上されており、今後、感染拡大時でも、イベントの実施や移動等の行動制限の緩和が可能となります。 さらに、自然災害への備えや老朽化対策、また産業力の強化に向けて、所要の公共事業費が計上されており、県には、経済対策の趣旨も踏まえ、事業効果と経済効果の双方が早期に発現されるよう、スピード感を持って取り組んでいただくようお願いいたします。 以上、るる申し上げましたが、これまでも繰り返し申し上げてきましたように、新型コロナという未曽有の危機を前に、必要な財政支出はちゅうちょなく行い、万全を期することが重要であり、県におかれては、今後とも必要な対策には時期を失することなく、最大限の対応をしていただきたいと考えています。 我が自由民主党会派といたしましても、今後とも執行部と力を合わせ新型コロナを克服し、新しい時代を切り開くため、全力を尽くしてまいることを申し上げまして、賛成討論とさせていただきます。 御清聴誠にありがとうございました。(拍手)