討論
────────────────────── 討 論 議長(柳居俊学君)これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、持ち時間の範囲内において発言を許します。 藤本一規君。 〔藤本一規君登壇〕(拍手) 藤本一規君 日本共産党県議団を代表して、本議会に提案された議案第八号、九号及び十号について討論を行います。 まず、反対する議案は、第八号 一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例、第九号 一般職に属する学校職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例についてであります。 両条例は、県人事委員会が、十月十四日、民間の支給割合との均衡を図ることを理由に、一般職の職員及び一般職に属する学校職員の期末手当を○・一五か月分引き下げることを勧告したことに伴うものです。 県人事委員会は、昨年十月にも期末手当を○・○五か月引き下げることを勧告しており、何と二年連続の期末手当の引下げ勧告となっています。 県人事委員会の二年連続の期末手当引下げ勧告により、二・六か月分あった期末手当が二・四か月分となり、○・二か月分引き下げられることになります。これにより、行政職の平均で何と七万五千円の賃下げになります。 コロナ禍の中で、昨年五月から今年三月までに時間外勤務が八十時間を超えた職員は延べ四百六十四人となり、一か月の時間外勤務の最高は、保健所職員の二百三十九時間となっています。この二百三十九時間とは、三十日間フルに勤務しても、一日平均の時間外勤務は何と八時間にもなるものです。 コロナ対策の最前線施設である保健所・支所は、この二十年間で十五か所から八か所にほぼ半減しています。職員数は、二百八十人から百九十五人と大幅に減っています。県民の相談や入院調整、濃厚接触者の追跡などのコロナ対策の最前線で対応しておられる保健師も七十三人から四十七人に減らされているわけです。 皆さんも御承知のとおり、WHOは、二十六日、南アフリカで確認された新型コロナウイルスの新たな変異株、オミクロン株を最も警戒レベルが高い、懸念される変異株に指定しました。 同時に、国立感染症研究所は、十一月二十八日、オミクロン株を警戒度が最も高い、懸念される変異株に指定しました。 このオミクロン株は、ワクチン接種済みの人にも感染が広がるブレークスルー感染が懸念をされています。 今こそ、コロナ対策の最前線施設である保健所を増やし、保健師を中心に保健所の職員を増員をし、第六波への対応を万全にすべきです。 二年連続の期末手当引下げは、コロナ禍の中、この二年間、県民の命を守る先頭に立って頑張ってこられた職員の努力への評価を下げるものです。 以上の理由により、関連する議案には反対いたします。 政府は、二十四日、公務員の給与改定に関する取扱いについてを閣議決定しました。この閣議決定は、令和三年度の引下げに相当する額については、令和四年六月の期末手当から減額するとし、地方公務員の給与改定については、国家公務員の取扱いを基本として対応するよう要請するとしています。 田畑総務副大臣は、同日、県知事らに、地方公務員の給与改定等に関する取扱いについてという文書を発出し、閣議決定どおり地方公務員の給与改定は、国家公務員の取扱いを基本として対応することを求めました。 山口県は、この閣議決定を受けた総務副大臣が発出した文書要請には従わず、この冬から期末手当引下げを行った。このことについて、県民に十分説明すべきであることを付け加えておきます。 次に、議案第十号 知事等の給与及び旅費に関する条例及び山口県議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例についてであります。 知事等の特別職や私たち県議会議員においても、活動を支えるに必要な報酬は確保されるべきと考えますが、新型コロナ感染拡大の影響による県内経済の冷え込みが続いている中であることに鑑み、知事等や県議会議員の期末手当の引下げには賛成をいたします。 最後に、重ねて県当局には、コロナ対策がゆえに、長時間労働が強いられている県職員の処遇改善を強く求め、討論を終わります。(拍手) 議長(柳居俊学君)これをもって討論を終結いたします。