1 ロシアとの友好交流について 2 事業達成のための情報通信インフラ整備について 3 公立夜間中学について 4 警察行政について 5 その他
議長(柳居俊学君)松浦多紋君。 〔松浦多紋君登壇〕(拍手) 松浦多紋君 皆さん、おはようございます。県民の誇りを育む会、松浦多紋です。通告に従い、一般質問をさせていただきます。 まず、ロシアとの友好交流についてです。 去る二月二十四日から始まった、ロシア軍のウクライナ侵攻により、ウクライナ国民の貴い命が多数犠牲になられていること、また戦闘により亡くなられた両軍の兵士の皆様へ衷心よりお悔やみを申し上げますとともに、戦禍に置かれているウクライナ国民の皆様へお見舞いを申し上げます。日を追うごとに民間人への被害が広がっており、激しい怒りを感じるとともに、一日も早い戦闘の終息を祈るばかりです。 ニュースなどで、民間の集合住宅や市役所などの建物にミサイルが撃ち込まれる映像を目にしたとき、約二十年前のきらら博開催中に起きた、テロ組織による、九・一一アメリカ同時多発テロ事件の光景が思い出されました。 さて、山口県とロシアの関係を調べますと、ロシア西部南側のクラスノダール地方と貿易・経済、文化、スポーツ、学術及び観光分野において相互に協力を行うこととして、二○一七年四月二十六日、友好・交流に関する協定を結んでいます。その地域は、黒海とアゾフ海を結ぶケルチ海峡に架かる、全長約十八キロとも十九キロとも言われるクリミア橋を通じ、ウクライナ南部のクリミア自治共和国が位置するクリミア半島とつながっており、ウクライナに比較的近い場所に位置をしています。 また、長門市とクラスノダール地方ソチ市は友好都市協定を締結され、友好交流もされていますし、山口県との交流協定は、有効期間を五年間ごとに区切り、自動延長になると思います。五年弱という短い期間ではありますが、山口県のこれまでの友好交流に水を差されてしまう、一方的な侵略戦争が起きてしまっています。 山口県として友好交流している、戦地に近いロシア・クラスノダール地方の知事を介し、ロシアに抗議するなどし、平和的な解決に一石を投じることはできないでしょうか。軍事行為の一日も早い解決に寄与していただきたいものです。民間同士での交流はタイミングを見計らい、時が来たら、それまで以上に緊密なことを行うべきだと私は思います。今後戦禍における両国の動向にもよると思いますが、今後の友好交流への取組に対する御所見をお聞かせください。 次に、事業達成のための情報通信インフラ整備についてです。 コロナ禍という危機から生まれた取組として、様々な分野でデジタル化が加速。令和三年度において、山口県では、早くから全ての県立学校、中学の生徒に一人一台のタブレット端末の貸与をはじめ、ルーターの貸出しなど行われ、コロナ禍における学びの対策を取っていただいております。 また、令和四年度予算における、コロナの危機から国民の命と健康を守り抜く取組、長期化するコロナ禍や現下の感染状況による影響を踏まえた経済対策の実施、新たな未来に向けた県づくりの推進の三つの柱全てにデジタル化を推進され、やまぐちデジタル改革の取組の加速化、本気度を感じます。 5Gを活用した学習支援を現実化するためにも、企業誘致の切り札にするためにも、中山間地域や過疎地域を含む高速情報通信網の整備は欠かすことができない思いから、県内の光ファイバー整備を年度内に限りなく一○○%に近いレベルで達成する必要がある。その思いから、総務省の取組も紹介し、令和二年六月議会におきまして、新型コロナウイルス感染症からの反転攻勢についての中で、光ファイバー整備の必要性を訴え、県の御所見を伺いました。 県としても、新型コロナウイルスに対応した新しい生活様式の普及・定着を図っていく上で、さらには、これを契機に、企業におけるテレワークやオンライン教育、遠隔医療等の取組を加速し、地方創生を推進していくために、情報通信インフラの整備が一層重要になるものと考えています。 このため、現在、市町や通信事業者に対し、拡充された国の補助事業の活用を働きかけているところであり、今後も、全県における高速情報通信インフラ整備に向けて、取組を進めてまいります。 と心強い答弁を頂いたと記憶しております。 そこでお尋ねいたします。山口県が令和三年度に取り組み、令和四年度取り組まれようとされているデジタル関連の取組において、県内に通信インフラによる影響を受けてしまう地域、いわゆる地域格差があってはならないと思います。令和二年六月以降一年半以上経過した現在の通信におけるインフラの整備の進捗状況、そして今後の県の対応をお尋ねいたします。 次に、公立夜間中学についてです。学びの環境の充実はたくさんの波及効果があると思い質問をいたします。 夜間中学は、戦争の混乱等により義務教育を修了しないまま学齢期を経過した方や、不登校など様々な事情により十分な教育を受けられないまま中学を卒業した方、本国や日本において十分に義務教育を受けられなかった外国籍の人等の本格的な学びや、学び直しが必要とされる方が教育を受ける機会を実質的に保障するための重要な役割を果たしています。 公立の夜間中学では週五日、九教科の授業が行われ、資格を持った教員の指導を受けられ、体育祭や文化祭、修学旅行などの行事が行われ、中学卒業資格を得ることができるなどとなっています。 令和三年二月十六日、各都道府県教育委員会教育長、各指定都市教育委員会教育長宛てに文部科学省初等中等教育局長から、夜間中学の設置・充実に向けた取組の一層の推進についての依頼文が送付されました。 内容は、 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律では、全ての都道府県及び市町村に対して、夜間中学等の設置を含む就学機会の提供その他の必要な措置を講ずることが義務づけられています。 関係閣僚会議等による様々な会議を経て、令和三年一月二十五日には、衆議院予算委員会において、菅内閣総理大臣から、今後五年間で全ての都道府県・指定都市に夜間中学校が少なくとも一つ設置される、このことを目指し、全国知事会や指定都市市長会の協力を得て、取り組んでいきたいとの答弁がなされたところです。 文部科学省では、令和三年度政府予算(案)において、夜間中学の設置促進・充実事業について、七千五百万円を計上するとともに、関係施策による支援の充実を図られています。 依頼文の締めくくりは、 つきましては、各教育委員会において、法及びこれらの閣議決定等を踏まえ、夜間中学の設置・充実に向けた取組の一層の推進を図るようお願いします。各都道府県教育委員会におかれては、域内の指定都市を除く市区町村教育委員会に対しても周知くださるようお願いします。 とあります。 そこで、まずお尋ねをいたします。当時の総理大臣も前向きに取り組んでいきたいと答弁された夜間中学について、文部科学省からの夜間中学の設置・充実に向けた取組の一層の推進についての依頼です。きっと重要に取扱いをされたことだと思います。山口県教育委員会では県内の市町教育委員会にどのタイミングで周知をされ、どのような対応を取られてきたのかお伺いをいたします。 その夜間中学の設置状況ですが、令和三年四月時点で十二都府県三十市区に三十六校となっており、うち二校の徳島県、高知県はともに県立の夜間中学となっております。さらに本年四月、来月の話ですが、四道県内に四校の開校が予定されており、令和五年には二校、令和六年には一校の予定となっております。そして、七県内において県立の夜間中学を含め新設が検討されています。山口県よりも人口が少ない徳島県、高知県では既に県立の夜間中学が開校されていて、鳥取県、長崎県においては新設の検討されている状況にあります。 開校している三十三校の夜間中学に通学している方の人数は千七百二十九名。その内訳は、義務教育未修了者が百九十七名、率にして一一・四%、入学希望既卒者百四十八名、割合は八・六%、日本国籍を有しない者千三百八十四名、割合は八○%となっております。その数字を基に質問を組み立てていきたいと思います。 まず、人数が一番多い、日本国籍を有しない者から質問をしてまいります。外国人材を適正に受け入れ、共生社会の実現を図ることにより、日本人と外国人が安心して安全に暮らせる社会の実現に寄与するという目的を達成するため、外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議が開催されています。また、そのことは文部科学省からの夜間中学における依頼文の中に記されてもおります。 厚生労働省山口労働局が把握されている昨年十月現在の外国人雇用の届出状況では、山口県内の外国人労働者数は八千九百三十二名で、前年比百四十人、一・五%の減少となっておりますが、減少は二○○八年十月に集計を始めてから初めてのことです。新型コロナウイルス感染症対策の技能実習のための入国制限が影響したものと思われます。 外国人雇用は減少しましたが、少子高齢化が進み、人口減少の問題を抱える山口県にとって外国人の雇用は不可欠であり、アフターコロナの際に、山口の地を外国人から選んでもらうことは、山口県の経済にとって非常に重要なことと思います。 山口県商工労働部では、外国人材雇用ハンドブックを県内企業向けに作成され、外国人雇用に力を注がれています。そのハンドブック内の事業所へのアンケートの中に、雇用に関しての不安、課題は、外国人とコミュニケーションが取れるか、雇用する外国人の日本語能力に対する答えが多くなっています。雇用されている外国人へのアンケートはございませんでしたが、異国の地から日本に来る人たちにとって一番の心配は、日本語という言語の習得だと思います。 出口の見えない新型コロナウイルス感染症収束後、アフターコロナの際はきっと多くの外国人の方が就労に来日のことと思います。その際の選択場所として日本語も、日本の文化も、日本で生活していく上でのマナーも学べ、就労する際、十分な体制が整っている地は、他県との差別化につながると思います。夜間中学は山口県経済にとってプラスに作用する可能性を無限に持ち備えていると思います。 そこでお尋ねをいたします。外国人でも学べる夜間中学の有無は、外国人を雇用する企業、雇用される外国人にとって多くのメリットがあると思います。外国人が日本語を学べる環境が整えば、今後の山口県経済を支える外国人雇用をさらに推進していくことができ、県教委と連携し進めていくべきと考えますが、商工労働部の御意見をお聞かせください。 次に、義務教育未修了者から質問いたします。 健康福祉部の予算案において、誰もがいきいきと輝く地域社会の実現を掲げられ、高齢者の多様で主体的な社会参画を促進し、ねんりんピック山口大会を契機とする、高齢者のスポーツ・文化活動への関心や社会参加意識の高まりを継承・発展させ、高齢者が活躍できる地域社会の実現を図るとされています。 その中において、地域で活躍するシニアの応援や生涯現役社会づくりに向けた総合的な取組の推進を目指す山口県にとって、御高齢の方に対するさらにきめ細やかな取組として、夜間中学の学びの場を創出することは意義のある取組だと思います。 実際に夜間中学で学ばれた、戦後の混乱期に学校に通えなかった八十代の男性のコメントですが、卒業したらやりたいことは、目前の目標として高校進学だそうです。夜間中学とは、毎日を充実させてくれる要素と言われ、人生年を取っても青春とのことでした。 同じく戦後の混乱期に学校に通えなかった七十代の女性のコメントですが、夜間中学の好きなところは、幾つになっても学べるところ。卒業したらやりたいことは、ヘルパーの資格を取ってみたい。健康でいられたら高校にも行きたい。心理の勉強もしてみたいとのことです。 夜間中学のような学びの場は、健康福祉部で取り組んでいる、またこれから取り組もうとしている高齢者を対象とした事業に厚みを持たせ、高齢者の方が一層満足して山口県での生活が送れるのではないでしょうか。 そこでお尋ねいたします。誰もがいきいきと輝く地域社会の実現に向けて、県教委と連携し高齢者の学びを進めていくべきと考えますが、健康福祉部の御所見をお聞かせください。 次に、入学希望既卒者から質問します。 令和四年度の予算案、健康福祉部所管の生活維新の中にヤングケアラー支援体制強化事業とあります。今、まさにヤングケアラーとなってしまっている今の子供たち、義務教育期間は終わり、十五歳以上のヤングケアラーだった方の中には、中学期間に学校への登校はおろか、十分な学びを受けることができず進学を諦めざるを得なかった方もいらっしゃると思います。そのような環境に置かれてしまっている方々にとって、学べる、学び直し進学、正規就職への機会を得ることができる可能性を秘めているものも夜間中学ではないでしょうか。子供の貧困はさることながら、誰もがいきいきと輝く地域社会の実現のためにも、夜間中学設置は福祉の分野にも相通ずるものがあると考えます。 卒業された三十代の男性の方のコメントです。当時ヤングケアラーであったかは不明ではありますが、家庭の事情で学校に通えなかった方です。 一番勉強になったことは、人とのコミュニケーションの大切さ。将来の夢は、自分で会社を起こすこと。自分にとっての夜間中学は、初めての学校が夜間中学。全てが新鮮、毎日が発見の日々とのことです。 そこでお尋ねいたします。健康福祉部では、来年度実態調査の予算が計上されておりますが、ヤングケアラーとして困難を抱える方の原因は様々であり、その原因を取り除き対応していくためには、県教委としっかり連携して実態を研究し対応を進めるべきだと考えますが、健康福祉部の御所見をお聞かせください。 同じく、入学希望既卒者から質問をさせていただきます。 コロナ禍当初の第一回緊急事態宣言において、多くの学校で新学期から休校の措置が取られ、残念ながら不登校になってしまった中学生もいると伺います。もちろんコロナ禍以前より、義務教育の観点から、出席日数等にかかわらず卒業しなければいけない状況に置かれている子供たちは、十分な学習を得られないため、高校進学を諦めてしまうという事態が起こっていることも多く耳にします。不登校はもちろん、病気、けが、家庭の事情等によるやむを得ない理由により学校に通えなかった。そんな子供たちに学習の機会を再度与えることにより、学ぶべき学習、受験し進学するチャンスを与える貴い取組が夜間中学には含まれていると思います。 山口県教委の取組の中には、緊急・重点プロジェクト等主要事業で「地域教育力日本一」推進プロジェクトを掲げられ、やまぐち型地域連携教育の推進により、関係機関や首長部局とも連携・協働した人づくり、地域づくりの推進や、県立高校等による地域課題の解決に資する取組の充実、企業・大学等との連携に取り組み、地域力日本一を目指しますとされています。 また、いじめ・不登校対策強化事業において、子供たちの豊かな心・健やかな体育成を手がけられています。 それらの取組からは、誰一人取り残すことのないように子供たちを育てていこうという県教委の思いを強く感じることができます。 それらの取組の中に夜間中学が加わることで、やまぐち型地域連携教育はさらに強固な取組に、また、いじめ・不登校対策強化事業で救うことができなかった、学びたいのに学べない山口県の一員である子供たちのチャンスにつながると思います。 昼間の中学を形式的に卒業したものの、実質的に学ぶことができなかった二十代の男性のコメントです。 卒業後の目標、将来の夢は、夜間中学に入り先生の優しさを感じるようになった。教員免許を取得し学校の先生になりたい。入学して変わったことは、いろいろな人の意見を聞くことができ、価値観の違いを知ることができた。自分にとっての夜間中学は、貴重な経験ができる場、やり直しができる場。誰にとっても一歩目になる場所。夜間中学を知らなかったら、近くになくて通えなかったら、今とは全然生活が違っていたと思うとのことです。 また、けがのため学校に通えなかった十代の女性のコメントです。 今一番頑張っていることは、高校に入るために毎日一生懸命勉強しています。将来の夢は、高校の教師になり、社会に役立つ生徒たちに育てたい。入学してよかったことは、たくさんの国の人と友達になり、いろいろな年齢の人と話ができますとのことでした。 そこでお尋ねをいたします。県教委が推進し取り組まれている様々な事業に夜間中学という文部科学省が強く依頼する組織を加えることができれば、行き場を失った子供たちの教育はもちろん、広い世代の方にとり無限の可能性と、山口県が抱える様々な問題の解決につながると思います。そのようなことを含め、夜間中学に対する県教委の御所見をお聞かせください。 さて、夜間中学にも、市町の教育委員会、各県教委が運営している場合もあれば、民間ボランティアの人たちの協力を得て、任意団体などが実施する自主夜間中学や識字講座などの取組もあります。中学校の卒業証書はもらえませんが、百六十一の市区町村で千五百三十三件の取組があると言われています。それらの取組に対して学習支援を行っている都道府県もあるようです。そのような貴い活動に対しての支援は必ず必要だと考えます。 そこでお尋ねいたします。県教委では現在、山口県内にそのような自主夜間中学などの取組について、どの程度把握されていらっしゃるのでしょうか。また、今後自主夜間中学の運営をされている方への、また考えていらっしゃる方への活動支援について県教委の御所見をお聞かせください。 最後に、警察行政についてお伺いいたします。 令和四年度、山口県警察本部の予算案では、やまぐち維新プランの三つの維新のうち、生活維新に係る重点施策に関し、犯罪や暴力から県民を守る対策の推進、地域に密着した安全・安心活動の推進、交通事故から県民を守る対策の推進を掲げられ、私たち全ての山口県民が安心して生活できる環境維持のため警察業務に日夜従事していただいておりますこと、感謝を申し上げます。 さて、予算案の地域に密着した安全・安心活動の推進では、新規事業として防府警察署建設事業を上程していただいております。 昭和四十六年建設の防府警察署は既に建設から五十年が経過し、老朽化はもちろん、エレベーター、多目的トイレ、授乳室等の設備はなく、数年に一度免許の更新等でしか利用することがない私たち防府市民ですら、その設備に対する思い、外観に対しては様々な意見があることは否めないことです。 また、私は以前、文教警察委員会におきまして、運用されたばかりの山口警察署を視察させていただきました。市民にとって明るいロビーで圧迫感もなく、職員の方にとりましても充実した設備や、仕事と切替えができる宿直室などすてきな警察署だったと記憶しております。施設として限界に近いタイミングであり、このたびの防府警察署建設事業は、大変ありがたく感じております。 さて、その防府警察署建設の場所について、防府市民の方から問合せを頂きました。その内容は、現在防府市から警察署建設予定地に関しては、現防府市役所北側の敷地を要望されており、要望を受け入れていただき確定した事案として予算計上されているのか確認をしていただきたいと依頼を頂き、質問をさせていただく次第です。 そこでお尋ねいたします。多額の税金を使い行う事業となり、より多くの人が納得する事業にするためには、物事の順序が大切なのではないかと思います。昨日の中西警察本部長の御答弁にもありましたが、防府市から要望させていただいている防府警察署の建設予定地の件は、了承していただいているのか。また、建設における両者の契約の状況、土地の取得の代金または賃貸料等の詳細などをお聞かせください。 防府市役所が位置している場所は、南北に延びる県道防府向島線と東西を結ぶ市道の一角にあり交通量が多く、歩道を行き交う市民も多い防府市の一等地と言って過言ではありません。その場所への警察署の移転は、市役所の利用者はもちろん、その一角を行き来する市民にとって重要な場所だと認識しております。 建設の際は安全な入り口の確保をされ、交差点周辺での追突事故の発生、それらの事故が起因する歩行者の巻き添え事故、渋滞などの発生がないようあらゆる想定を行い、願わくば、気軽に子供を連れて警察車両を見学に市民が立ち寄れるような、市民に喜ばれるすてきな警察署の建設を期待しておりますことを申し添え、私の一般質問とさせていただきます。 御清聴、誠にありがとうございました。(拍手) 議長(柳居俊学君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)松浦議員の御質問のうち、私からは、事業達成のための情報通信インフラ整備についてのお尋ねにお答えします。 私は、産業振興をはじめ、医療や子育て支援、教育など、県政の様々な分野におけるデジタル化の取組を、県内各地域で展開していくためには、その基盤となる光ファイバー網等の情報通信インフラを確保することが不可欠であると考えています。 このため、昨年策定したやまぐちデジタル改革基本方針においても、施策の柱の一つにデジタル・エリアやまぐちの形成を掲げ、県民誰もがデジタル化を通じて、暮らしの豊かさや地域の活力が実感できるよう、県内全域におけるブロードバンド環境の確保に取り組んできたところです。 お尋ねの光ファイバーについては、従前より、特に条件不利地域の整備促進に向けて取り組む中、国が令和二年度の補正予算で補助制度の大幅な拡充を行ったことから、これを県内での整備を大きく前進させていく好機と捉え、国制度の積極的な活用を市町や通信事業者に強く要請をしてまいりました。 その結果、これまで取組が進んでいなかった地域でも整備が進展し、今年度末における県内の光ファイバーの世帯カバー率は、約九九%に達する見通しとなっています。 こうした状況を踏まえ、現在のデジタル改革においては、離島など残された地域での早期整備を図るとともに、整備された情報通信インフラを安定的かつ持続的に管理運営できるよう、取組を進めているところです。 具体的には、市町や通信事業者に対し、引き続き整備に向けた働きかけを行うとともに、国の補助制度の拡充が未整備地域の整備促進につながったことを受け、私が本部長を務める全国知事会デジタル社会推進本部等により、国に支援制度のさらなる継続と拡充を要請しています。 また、国に対して、光ファイバーを全国で安定的にあまねく提供する必要のあるユニバーサルサービスに位置づけることも強く求めていたところ、先月、国において、これを実施するとの方針が取りまとめられました。 この制度に基づく不採算地域への財政支援が、情報通信インフラの維持管理を持続可能なものとし、整備促進の力強い後押しともなることから、引き続き国に早期実現を求めるとともに、これを県内の未整備地域の解消につなげていきたいと考えています。 私は、県内各地域でデジタル化の取組を推進するため、その基盤となる光ファイバー網が県内全域でくまなく整備されるよう、今後も、全国知事会デジタル社会推進本部の本部長として、国への要望・提言等を行いながら、市町や通信事業者としっかりと連携をし、整備促進等に向けた取組を着実に進めてまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 議長(柳居俊学君)三坂観光スポーツ文化部長。 〔観光スポーツ文化部長 三坂啓司君登壇〕 観光スポーツ文化部長(三坂啓司君)ロシアとの友好交流についてのお尋ねにお答えします。 本県とロシア・クラスノダール地方とは、平成二十九年に、様々な分野における協力に関する協定を締結し、地域間の友好関係の増進及び相互理解の促進を図ってきたところです。 こうした中、このたびのロシアによる侵略は、ウクライナの主権と領土を侵害し、国際社会の平和と秩序の根幹を脅かすものであり、断じて容認できないと考えています。 県としては、クラスノダール地方との交流が、地域間の交流であり、国の動きに直ちに結びつくものではないものと考えていますが、今後の交流事業の取扱いについては、国際情勢や国の動向を注視しながら、適切に対応してまいります。 議長(柳居俊学君)小関商工労働部長。 〔商工労働部長 小関浩幸君登壇〕 商工労働部長(小関浩幸君)公立夜間中学についての御質問のうち、外国人雇用の推進に向けた日本語学習の環境整備についてのお尋ねにお答えします。 外国人材の受入れについては、国が決定した外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策において、外国人材を適正に受け入れ、共生社会の実現を図ることとされています。 その受入れに際しては、事業者が生産性の向上や国内人材確保のための取組を行ってもなお、事業の継続のため必要と認められる場合に行うとされています。 また、就労に当たっては、一定の日本語能力が求められ、日本語能力試験への合格や、入国後の日本語講習の受講等が必要となっていることから、企業に雇用されている外国人材は日常生活に不自由しないレベルの日本語能力を有していると考えられます。 こうした状況にあることから、県内企業を対象とする調査においても、外国人材の雇用の仕方等についての情報提供や相談対応等を求める回答が多く、日本語学習の環境整備についてのニーズは少ない状況にあります。 しかしながら、日本人と外国人が安心して安全に暮らせる共生社会を実現するためには、外国人の日本語能力や、双方のコミュニケーション能力を一層高めることが必要となります。 このため、県では、企業が日本語についての技術的な専門用語を学習する機会を設ける場合に、その経費の一部を補助するとともに、外国人材の受入れを行う企業担当者を対象にコミュニケーションの取り方等に関するセミナーを実施するなどの支援を行っています。 県としては、今後とも、国や関係機関と連携するとともに、外国人材の受入れ等に関する庁内連絡会議で、県教委とも適宜情報共有を図りながら、外国人雇用の推進に向けた環境整備に適切に対応してまいります。 議長(柳居俊学君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)公立夜間中学に関するお尋ねのうち、まず、誰もがいきいきと輝く地域社会の実現に向けた県教委との連携についてお答えします。 全国に先行して高齢化が進行する本県では、地域の活力を維持していくためにも、高齢者に、生涯にわたり、生き生きと活躍していただくことが重要であることから、やまぐち高齢者プランに基づき、県教委などの関係機関等と連携して、高齢者の多様な学習活動の促進に取り組んでいます。 具体的には、高齢者等の学習活動の一層の充実を図るため、県教委において、生涯学習情報提供システムかがやきネットやまぐちにより、市町や大学、NPO等が実施する各種講座の情報発信等を通じて、様々な学習機会の提供が行われています。 県では、高齢者が、自らの意欲や知識・経験に応じて活躍できるよう、県生涯現役推進センターを通じて、こうした県教委の取組や関係団体等による高齢者向け学習活動に関する情報を収集・整理し、きめ細かな情報提供を行うとともに、個別の相談支援に取り組んでいるところです。 県としましては、今後ともこのような取組を通じて、県教委や関係団体等と連携しながら、誰もがいきいきと輝く地域社会の実現に向けて、高齢者の学習活動の促進に取り組んでまいります。 次に、ヤングケアラーへの対応に係る県教委との連携についてです。 ヤングケアラーの実態を把握するため、県では来年度、小学校五年生から高校三年生までの全ての児童生徒を対象とした調査を実施することとしています。 また、調査結果を踏まえ、学識経験者や福祉、教育、市町等の関係機関等で構成する会議において、適切な支援につなげるための具体的な方策を検討することとしています。 とりわけ、ヤングケアラーへの支援に当たっては、子供が多くの時間を過ごす学校の役割が重要となることから、それぞれの事情に応じた適切な支援につなげられるよう、研修等を通じて、教職員の理解促進を図るなど、県教委等と緊密に連携し、取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)西村副教育長。 〔副教育長 西村和彦君登壇〕 副教育長(西村和彦君)公立夜間中学についてのお尋ねのうち、教育に関する数点のお尋ねにお答えします。 まず、文部科学省からの依頼文書について、市町教委にどのタイミングで周知し、どのような対応を取ってきたかとのお尋ねですが、県教委では、国からの依頼を受けて速やかに文書により周知したところです。また、市町教委に対しては、継続してヒアリングを行っており、設置のニーズがないことを確認しております。 次に、夜間中学に対する県教委の所見についてです。 夜間中学は、義務教育を修了しないまま学齢期を経過した方や、不登校など様々な事情により十分な教育を受けられないまま中学校を卒業した方、本国や我が国において十分に義務教育を受けられなかった外国籍の方等に、教育を受ける機会を実質的に保障するための重要な役割を果たすものと認識しております。 次に、県内のいわゆる自主夜間中学などの取組についてですが、県教委では現時点で把握しておりません。また、それらを運営している方、考えている方への活動支援の予定もありません。 議長(柳居俊学君)中西警察本部長。 〔警察本部長 中西章君登壇〕 警察本部長(中西章君)防府警察署の移転建て替えに関するお尋ねにお答えします。 建設から五十年を経過し、老朽・狭隘化した防府警察署の建て替え整備は喫緊の課題であったところ、平成三十年以降、防府市から知事に対し、市役所庁舎跡地への移転建て替え要望が四年にわたりなされました。 こうした継続誘致を受け、様々な観点からの検討を行った結果、現庁舎を運用しながら建て替え工事ができること、北側市道と東側県道の二方向に出入口が設置でき流出入が容易になること、市役所と隣接することになるため災害などの事案対応における連携強化や各種手続の利便性向上が期待できることなどのメリットが認められたため、県警察として市役所庁舎跡地への移転方針を決めたものです。 また、建設予定地の用地費用に関しては、同市と協議を続けておりますが、購入、賃借などいずれの状況であっても適切に対応していくとともに、今後も同市や知事部局などと連携し、警察活動の機能性と議員御指摘の御利用になる方々の利便性を踏まえた新庁舎の建設に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)松浦多紋君。 〔松浦多紋君登壇〕(拍手) 松浦多紋君 先ほどの私の一般質問の中で、県内において今夜間中学を、情報を把握されていらっしゃるかどうかという問いにお答えも頂きました。 実は民間での取組のことを把握されてないということだったんですけども、来月、県内において夜間中学を開校される方がいらっしゃると伺っております。 しっかり現状を見極め取り組まれることを期待をしておりますし、また今後そのような方たちとしっかり情報交換などをされ、それらの方々のニーズを聞いていただきたいと思いますが、県教委の御所見をお聞かせをいただきたいと思います。 また、夜間中学の質問は、今までこの県議会におきまして四回の定例会で質問を以前にされていらっしゃいます。令和二年六月定例会、令和元年九月定例会、平成二十七年六月定例会、平成二十六年十一月定例会、その四回で出されておりますが、ほぼほぼお答えも似たり寄ったりの答弁をされてはいらっしゃるんですけども、このたび、昨年出た依頼文に関しては、非常に重たいものというふうに認識をしておりますし、その辺も県教委におかれましてはしっかり認識をされ、今まで以上に市町教育委員会頼りではなく、夜間中学に対する取組を県教委が主導の下、取り組んでいただきたいと思います。県教委の御所見を併せてお聞かせいただきたいと思います。 以上でございます。(拍手) 議長(柳居俊学君)西村副教育長。 〔副教育長 西村和彦君登壇〕 副教育長(西村和彦君)公立夜間中学についての再質問にお答えします。 二点あったと思います。まず一点目は、来月開校を考えておられる方がいらっしゃると、そういう方々ともしっかり情報交換してほしいという、そういうふうなお尋ねであったと思います。 県教委としましては、所管しておりますのが公立のものでございますので、まずは市町教委から引き続きしっかりとヒアリングをして、ニーズ等について把握してまいりたいと考えております。 それから、本答弁のほうで、これまでの答弁と同じではないかというふうなお尋ねだったと思います。夜間中学につきましては、先ほどもお答えしましたとおり、教育を受ける機会を実質的に保障するための重要な役割を果たすものというふうには考えておりますので、県教委といたしましては、市町教委に対して実施したヒアリングを基に、引き続きニーズの把握に努めてまいりたいと考えております。 ───◆─・──◆──── 議長(柳居俊学君)この際、暫時休憩をいたします。再開は、午後一時の予定でございます。 午前十一時三十九分休憩