委員長報告
議長(柳居俊学君)土木建築委員長 俵田祐児君。 〔土木建築委員長 俵田祐児君登壇〕(拍手) 土木建築委員長(俵田祐児君)土木建築委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査、経過並びに結果について御報告申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第一号及び第五十七号のうち本委員会所管分の議案二件については、賛成多数により、議案第九号、第二十二号、第二十六号、第四十一号及び第四十八号のうち本委員会所管分、並びに議案第十一号、第十五号から第十七号まで、第三十二号、第三十七号、第三十八号、第五十号及び第五十四号から第五十六号の議案十六件については、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定いたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、土木建築部関係では、 建設DXのこれまでの取組と成果や、今後、その成果をどのように生かしていくのか伺うとの質問に対し、 建設産業における就業者数の減少や高齢化の進行、また、施設の老朽化対策等の課題に対応するためには、デジタル技術の活用による建設現場の生産性向上やインフラメンテナンスの高度化・効率化を図っていくことが重要である。 このため、県では、建設現場の生産性向上を図るため、ICT活用に係る技術者を養成するセミナーを開催し、これまでに百六十一人の受講があった。また、県発注工事では、二十社を超える企業が、今年度初めてICT活用工事を実施し、着実にICT導入に取り組む企業が増えている。 次に、インフラメンテナンスの高度化・効率化を図るため、河川や橋梁において、デジタル技術を活用した取組を進めており、ドローン等による河川の変状監視や、AIによる小規模橋梁の点検・診断システムの構築に取り組み、その有効性を確認した。 今後は、これらの成果を踏まえ、トンネルやダムなどの河川や橋梁以外の施設にも、デジタル技術の活用を拡大し、インフラメンテナンスの高度化・効率化を一層図っていくとともに、最新技術の動向を注視しながら、内容の見直しや新たな取り組みの追加などを継続的に行うこととしているとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 建設DX推進班の設置について の発言や要望がありました。 次に、建設業の担い手確保について、 デジタル人材の確保や技術継承の必要性が高まる中で、建設業における若年就業者の確保・育成や建設業の働き方改革、賃金水準の確保について、今後、どのように取り組むのかとの質問に対し、 県では、建設産業の著しい人手不足を解消するため、担い手確保・育成協議会を中心とする産学公の連携により、担い手の確保・育成と、働き方改革の実現に向けた環境整備を一体的に推進しているところである。 こうした中、高校生等を対象にした現場見学会や魅力発見フェアなどの開催等により、将来の担い手である若年就業者の確保・育成に取り組むこととしている。 次に、建設業の働き方改革を推進するため、さらなる就労環境の改善や生産性向上に取り組む必要があることから、県では、これまでの取組に加え、来年度から週休二日工事のさらなる拡大や、ICT活用工事における新たな対象工種の追加等に取り組んでまいる。 また、建設業の適切な賃金水準が確保できる環境を整備するため、毎年、公共工事設計労務単価を適切に見直しており、今年度は、全職種の平均で約三%の引上げを行うとともに、建設業関係団体等に対し、建設労働者への適切な水準の賃金の支払いなどを要請している。 今後も、迅速かつ適切な設計労務単価の見直しと、併せて、入札参加者等に対する適切な賃金水準の確保を要請していくことにより、一層の賃金水準の向上を図っていくとの答弁がありました。 このほか、 ○ 公共インフラの老朽化対策について ○ 港湾整備について ○ 県職員の収賄容疑について ○ 防災・減災対策について ○ 山陰道、下関北九州道路等の幹線道路網の整備について ○ ウクライナ難民の県営住宅への受入れについて ○ 河川の草刈りについて ○ 流域治水プロジェクトについて ○ 下関北九州道路の事業費について などの発言や要望がありました。 次に、企業局関係では、 先月、中国電力と協定を結ばれた、やまぐち維新でんきについて、その取組の詳細について伺うとの質問に対し、 この事業は、中国電力と連携し、企業局の水力発電による電気を有効活用する新たな仕組みであり、県内企業のCO2排出削減の取組を後押ししようというものである。 まず、やまぐち水力100プランは、県産CO2フリー電気という付加価値をつけて県内企業に販売し、企業からは、電力料金に一円を加算した料金を頂き、その一部を一般会計に繰り出し、再生可能エネルギーの利用拡大に向けた取組の財源として活用する仕組みである。 これにより、県内経済と環境の循環を図るとともに、利用する企業にとっては、使用した電気のCO2 排出係数がゼロになることが大きなメリットとなる。 次に、やまぐち地域産業サポートプランは、経営革新計画策定企業や工業用水新規受水企業などの要件を満たす企業を対象として、電力量料金を五%程度割り引くことで、新事業展開に取り組む県内企業をサポートするものである。 これらの仕組みにより、再生可能エネルギーの普及や地産地消を推進し、産業振興に貢献してまいるとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 現時点での需要見込みについて ○ 利用企業の増加に向けた取組について ○ 供給可能な電力量及び電力供給量の拡大について などの発言や要望がありました。 このほか、 ○ 工業用水の安定供給に向けた来年度の特徴的な取組について ○ 新たなBCPの策定について ○ ダム水位の状況や節水による企業活動への影響について ○ 佐波川発電所リニューアル推進事業について ○ 工業用水の需要開拓の取組について などの発言や要望がありました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)