1 知事の政治姿勢について 2 コロナと物価高騰下での県民福祉の向上について 3 米軍岩国基地の機能強化について 4 教育行政について 5 下関北九州道路について 6 公立大学の運営について 7 その他
───◆─・──◆──── 午後一時開議 副議長(二木健治君)休憩前に引き続き会議を開きます。 ───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第二十五号まで 副議長(二木健治君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第二十五号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。 木佐木大助君。 〔木佐木大助君登壇〕(拍手) 木佐木大助君 日本共産党の木佐木大助です。 質問に入る前に一言申し上げます。第八波のコロナ禍から無事戻ってまいりました。御心配をおかけした議会事務局はじめ関係各位の皆さんに心から感謝申し上げます。 さて、本日十二月八日は、くしくも八十一年前、大日本帝国が朝鮮、中国への侵略と植民地支配を、さらに、アジア太平洋全域に拡大していった、痛苦の歴史を刻む日でもあります。 今、安倍元首相が執念を持ってレールを引き、岸田首相が前のめりで推し進める改憲・大軍拡路線に対して、日本共産党は正面から対決して、平和と暮らし、民主主義を守り抜く決意を表明して、通告に従い、一般質問を行います。 質問の第一は、知事の政治姿勢についてであります。 一つは、十月十五日実施された安倍元首相の県民葬です。 我が党がさきの九月議会で、地方自治法の諸規定から県民葬の実施には疑義があり、中止すべきとただしたのに対し、県は、安倍元首相の死去に際して、多くの県民が哀悼の意を示したことを根拠の一つに、何と住民の福祉の増進を図るという地方公共団体の存立目的に適合すると強弁されました。 しかし、安倍元首相の国葬実施後の十月初旬に行われた共同通信による世論調査では、国葬実施を評価するは三七%にとどまり、六二%は評価しないでした。 多くの県民の反対を押し切っての県民葬の実施は、結果として県民の中に分断を持ち込むことになりました。住民の福祉の増進という地方自治体の存立目的に反するものだったことは明らかであります。見解を求めます。 二つは、中国電力の企業倫理に係る問題についてであります。 公正取引委員会は、企業向け電力の販売をめぐり、中国電力と中部電力、九州電力の三社などが相互に顧客獲得を制限するカルテルを結んだとして、十二月一日、三社側に独禁法違反、不当な取引制限に当たる行為があったとして、課徴金納付を含む処分案を通知しました。課徴金の総額は過去最高の何と一千億円とされており、中国電力は七百七億円の特別損失を計上、来年三月期の純損益予想は二千九十七億円に膨らみます。 山口県は中電の大株主であります。同社はこれだけの不正行為に手を染める一方で、来年四月からは電気料金の大幅引上げを予定しています。県内の住民も事業者も納得できないのではないでしょうか、お尋ねします。それでも山口県は、経営には関与しないと看過されるのでしょうか、お尋ねします。 また、上関原発の建設に必要な資金は一基五千億円とも言われ、今後も膨らむ一方であります。二千九十七億円もの純損益を抱える中国電力に上関原発を建設する財力、資力があるとお考えでしょうか、伺います。 三つは、県と県議会の幹部が、政府や政党本部への要請、陳情のために上京した際のハイヤー利用の問題であります。 昨日、中嶋県議が追及しましたが、頂いた資料や報道によると、県東京事務所は、知事、副知事は中型車、議会幹部は大型車を手配しているそうであります。その理由と、今後も見直す考えはないのか、お尋ねをいたします。 質問の第二は、コロナと物価高騰下での県民福祉の向上についてです。 一つは感染防止対策です。 県のモニタリング指標によると、PCR検査等陽性率は四○%前後で高止まりしています。検査数が足りていない証拠であります。薬局など検査可能箇所は増えてはいますが、大規模な検査会場などでの集団検査体制を拡充すべきでありますが、お尋ねします。 また、九月二十六日以降、全数届出が行われなくなり、市町ごとの感染状況が分からないので不安だ、こういう声が寄せられています。せめて、週一回でも、市町ごとの感染者数を公表すべきと考えますが、お尋ねします。 二つは、医療・保健体制の拡充です。 地域医療構想により、コロナ感染の重症患者の受入先となる高度急性期・急性期病床は二○一五年と二一年を比較すると千二百十九床削減され、二五年の必要病床数をクリアするためには、さらに二千九百十八床の削減が迫られています。 この構想は、新型コロナのパンデミックは想定されていませんでした。直ちに凍結し、抜本的に見直すよう国に要請すべきですが、お尋ねします。 また、保健所の保健師や臨床検査技師などの専門職の増員も不可欠であります。特に県内八保健所のうち、四か所で所長不在というのは大問題であります。今後、どう対応されるのか、お尋ねします。 三つは、低所得者世帯への支援です。 コロナの影響で収入が減った人に生活費を貸し付ける生活福祉資金の特例貸付けのうち、来年から返済が始まる件数は約一万四千件に上り、返済免除の申請は十月末現在、約四千四百件、三二・五%を占めるなど、生活困難世帯の急増を裏づけています。 貸付金の返済により、生活が困窮する事態が生まれないよう相談支援体制を拡充するとともに、コロナ感染拡大が長期化する中で、国に特例貸付けの復活を求めるべきであります。併せて伺います。 また、十一月補正予算に出産・子育て家庭への交付金支給が盛り込まれていることは評価しますが、物価や燃料費の高騰に苦しむ低所得者世帯向けの給付金等も検討すべきであります。お尋ねします。 四つは、学生や若者への支援であります。 県内各地で取り組まれている食料支援活動には、多くの学生が訪れています。仕送りも、アルバイト先も減り、生活は本当に大変です。卒業後、県内で就職するなどの条件付の返済不要の奨学金制度を創設するなど、こうした支援を検討すべきではないでしょうか、お尋ねします。 また、若者の県内定住を促進するためにも、非正規雇用の若者を正規雇用した中小企業に対して奨励金を出すなどの制度を拡充することも必要と考えますが、お尋ねします。 五つ目は、インボイスの中止です。 政府が来年十月から導入を予定している、小規模事業者やフリーランスで働く人々に、インボイスを発行するために消費税課税事業者になることを余儀なくさせ、深刻な負担増をもたらします。 多くの中小業者の団体が中止や見直しを求め、山口県議会をはじめ全国二百八十九自治体から中止、延期などを求める意見書が五百四十三件も提出されています。 山口県としても、負担と混乱をもたらすだけのインボイスの導入の中止を求めるべきであります。お尋ねします。 六つは、農林漁業への支援です。 十一月補正予算には、光熱費や輸入飼料価格の高騰対策が盛り込まれていますが、対象は土地改良区と酪農家に限られています。物価高騰の影響を被っている全ての農林漁業者を対象にした支援策を検討すべきであります。お尋ねします。 また、山口県が実施している農林漁業への新規就労を支援する制度は、全国的にも高いレベルにあり、評価はしています。その上で、農業、漁業、林業の専業だけではなく、半農半Xなどという、農林漁業と別の仕事を兼業するケースも支援の対象にする自治体も増えています。山口県もぜひ検討すべきではないでしょうか、お尋ねします。 関連して、下関特牛市場の製氷施設整備への支援についてです。 共産党県議団は十一月二十一日、政府各省に対し、県民要望の実現を求めて意見交換をしました。農水省には特牛市場の製氷施設整備への支援を求めたところ、同省から今年度実施中の、浜の活力再生・成長促進交付金の共同利用施設の整備、この活用が可能だとの説明を受けました。山口県として下関と地元豊浦地区地域水産業再生委員会などと協議をして、特牛市場の製氷施設の改修整備が進むよう取り組んでいただきたいと考えます。お尋ねをいたします。 質問の第三は、米軍岩国基地の機能強化についてであります。 九月議会で取り上げた米軍岩国基地での燃料タンクの五倍化問題であります。 この問題については、十一月二十一日の各省との聞き取りで、防衛省は、九月六日の、しんぶん赤旗の報道を受けて、米側に事実関係について情報を求めていると答えましたが、二か月以上経過して、何の答えももらえないまま、放置しているという状況が明らかになりました。 資料一のように、燃料タンク五倍化の計画は、米国防総省の二○二三年度予算概要に盛り込まれています。資料裏面の右上にあるように、事業費の総額は日本円で百十九億円という巨大事業です。下部には、今年八月に設計が完了、来年八月には契約締結し、十二月に着工、二五年十二月の建設完了予定と記されています。 この資料で国防総省は、燃料貯蔵量は必要量の約三四%しかない、だから、不測の事態の要件を満たすために、燃料貯蔵量を五倍に増強する必要があると説明しています。とすれば完成後、岩国基地は現在の三倍から五倍の航空機の運用は可能な機能を持つ基地になります。明らかな機能強化ではありませんか、お尋ねをいたします。 この点をただしたのに対し、防衛省は、米国が日米安保上の義務を果たすために、後方支援基盤を整えていくことは重要だなどと、平然と言い放ちました。山口県も同じ認識なのでしょうか、お尋ねします。 また、米軍は既に、岩国基地の滑走路の一部をF35Bの垂直離着陸に耐えられるように改修を済ませていることも明らかになりました。山口県は承知しているのでしょうか、お尋ねします。 米軍が自国の予算で、基地内の施設改修を進めていることについて、防衛省は、外に影響を与える工事をする場合は通報はするが、それ以外はさっぱり分からないと問題視さえしない姿勢であります。山口県も同様の見解をお持ちでしょうか、お尋ねします。 米軍が日本政府に通報しないまま、横暴勝手に岩国基地の拡大強化を進めるなど絶対に許されません。県はどう対応されるのか、お尋ねします。 関連して米軍と見られる航空機が、国の特別天然記念物ナベヅルの本州で唯一の飛来地である周南市八代上空を飛行している問題であります。 周南市によると今年、ナベヅルは十月二十五日に第一陣が飛来し、十一月二十九日時点で十二羽確認されています。 地元住民からの情報では、FA18と見られる戦闘機二機が十一月四日十五時十八分頃、西から岩国方向に、同二十九日十四時十四分頃にも、戦闘機一機が八代の南側を岩国方向に向かったそうであります。 過去にも二○一六年二月下旬、八代の上空を陸上自衛隊のヘリコプターが飛行していたことが分かり、周南市教委は鶴への悪影響を懸念し、自衛隊に飛行自粛を要請したこともあります。 山口県として、米軍に情報提供を求め、少なくとも越冬期間中は、八代上空を飛行しないよう申し入れるべきであります。お尋ねします。 質問の第四は、教育行政についてであります。 日本国憲法は、侵略戦争への痛苦の反省から、政治による教育への不当な干渉を許していません。しかし、安倍政権が教育基本法と関連法の改悪を強行し、都道府県に知事をトップにした総合教育会議の設置を義務づけたために、教育への政治介入の道がつくられました。 山口県も、二○一八年十月には、教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱、二一年三月には、新たな時代の人づくり推進方針を策定しました。 同推進方針の策定過程では、県議会本会議や常任委員会などで、一部の議員から東大や京大など難関大学や医学部への進学が低迷していることが問題視され、その要因として、県境の下関や岩国市を中心に、小・中・高それぞれの入学段階で、難関大学や医学部進学を目指して、県外の学校へ入学している子供たちが多いためだなどの苦言が相次ぎました。 その結果、推進方針には、より高いレベルでの学力向上を目指す子供たちが県内で切磋琢磨する機会の確保が重要と明記されました。 今議会で決定されようとしている県立高校再編整備計画前期実施計画の素案には、同僚議員も指摘しましたが、宇部西高校や高森みどり中学校を年度を限って廃校にすることが明記される一方、岩国、徳山、山口の三高校に特進探究科を二五年度に設置し、岩国、下関西の二高校に進学指導に重点を置いた併設型中学校を二六年度に設置することが盛り込まれています。これは推進方針に沿った対応ではありませんか、教育長にお尋ねします。 県教委が策定した県立高校再編整備計画の素案が、県の推進方針に忖度したものとすれば、政治による不当な支配そのものではありませんか。断じて許すことはできません。素案を見直すべきであります。知事並びに教育長に見解をお尋ねします。 質問の第五は、下関北九州道路についてであります。 この問題も十一月二十一日、国交省と意見交換をしました。判明したのは、一つ、国の検討会が示したのは、北九州市日明から旧彦島有料道路までのルート帯で、詳細な線を引くのは都市計画決定権者である山口県と北九州市、二、事業主体や費用負担の検討は、都市計画の決定後になる。三、旧彦島有料道路を経由し高速道まで結ぶアクセス道の検討は山口県の責任、四、事業化の是非は都市計画決定した後に検討されるということであります。この認識に間違いはないでしょうか、お尋ねします。 国の検討会が二年前に対応方針として示した集落・市街地回避ルートの整備費用は二千九百から三千五百億円ですが、ウクライナ危機で建設資材は一・五倍に高騰している報道もあります。これに加えて、県にはアクセス道の事業負担を生じます。あくまで推進するというお考えなら、一体どれだけの負担になるのか、県民に示すべきであります。お尋ねします。 時あたかも、十二月二日は笹子トンネル天井板落下事故から十年であります。新たな巨大事業を進めれば、既存のトンネルや橋梁など道路施設の維持管理がおろそかになるおそれもあります。既存の道路施設の維持管理に万全を期すためにも、不要不急の下関北九州道路事業は、一度立ち止まって見直すべきであります。お尋ねします。 質問の第六は、公立大学の運営についてです。 山口県が下関市立大学の定款変更を、法令に照らして問題なしと認可をして、三年が経過しました。 定款変更によって、同大学の運営がどれだけ異質なものになっているのかを、山口県が設置者である県立大学とも比較してまとめたのが資料二であります。 大学の民主的運営にとって、最も重要なのは、一つ、重要な規程の制定及び改廃に関する事項のうち教育研究に関する事項、二、教員の採用、昇任に関する事項、三、教員の懲戒に関する事項、この三つを審議し、決定する権利は、県立大学は教育研究評議会、定款変更前の市立大学は教育研究審議会が持っていました。 しかし、下関市立大学では定款変更を機に、こうした決定権が教育研究審議会から剥奪され、理事長や学長や数名の理事会に委ねられました。 その結果、韓昌完氏が副学長、教育人事評価委員長、教員懲戒委員長に任命され、事実上の独裁体制がしかれました。その後、約六十名の教員のうち、十一名に対し懲戒や調査が強行され、二十八名の教員が他大学転出・中途退職するに至っています。 山口県は、自らが認可をした定款変更によって、教員の懲戒権を教授会の意見聴取や教育研究審議会での審議なしに強行する。そして、市立大学教員のおよそ半数が転出・中途退職を余儀なくされることを想定していたのでしょうか。こうした事態を招いた自らの責任をどう感じておられるのか、併せてお尋ねします。 そして何より大切なのは、定款の認可権者として、文科省とも連携をして、下関市立大学の異様な運営を是正するために今行動することであります。 以上、お尋ねして、第一質問を終わります。(拍手) 副議長(二木健治君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)木佐木議員の御質問のうち、私からはコロナと物価高騰下での県民福祉の向上に関して、検査体制の整備についてのお尋ねにお答えします。 私は、感染拡大防止に向けては、希望される方が速やかに検査を受けることができるよう、十分な検査体制を整備することが重要と考えています。 このため、県では、これまで、医療機関や保健所等におけるPCR検査をはじめ、感染に不安を感じる方を対象とした薬局等での抗原検査、さらには、重症化リスクの高い高齢者施設の従業員に対する頻回検査など、幅広く検査を実施しているところです。 こうした中、本格的に気温が低下する冬場や、人の移動が活発となる年末年始を迎え、さらなる感染拡大が懸念されることから、今後、検査需要の増加が見込まれます。 このため、県では、引き続き、県内八十四か所の身近な薬局等での無料検査を実施するとともに、感染拡大時等には、必要に応じ、県内十四か所の地域・外来検査センター等を活用した検査会場を開設することとしています。 私は、県民の命と健康を守ることを第一に、市町や関係機関との連携の下、今後とも、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期してまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(二木健治君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)まず、県民葬についてのお尋ねにお答えします。 故安倍元総理におかれては、本県選出の国会議員として、憲政史上最長の八年八か月の長きにわたって内閣総理大臣の重責を務められ、我が国はもとより、地元山口県の取組にも大変な後押しをいただくなど、県政の発展にも格別の御尽力を賜りました。 県民葬当日は、一万人を超える方々が献花にお越しになり、こうした国内外にわたって数多くの御功績を残された故安倍元総理を、多くの県民の皆様とともに、哀悼と追慕のうちに、厳かにお見送りできたことは、地方自治法が規定する地方公共団体の存立目的に適合したものと考えています。 次に、奨学金制度の創設についてです。 学ぶ意欲のある大学生が経済的事情により修学を断念することのないよう、現在、国及び日本学生支援機構において、授業料・入学金の減免や給付型奨学金の支給による支援が行われているところです。 これらの制度の拡充について、全国知事会を通じて国に要望しているところであり、その動向を注視してまいります。 次に、インボイスの中止についてです。 インボイス制度の導入に際しては、国において、四年間の準備期間を設け、相談窓口の設置や説明会の実施など事業者の理解と準備に向けた対策が行われているほか、免税事業者からの課税仕入れに係る六年間の経過措置を設けるなど、影響を最小限にするための対策も講じられています。 こうした中で、インボイス制度は、消費税の軽減税率制度の下で、適正な課税を行うために必要と考えており、国に対し、中止を求める考えはありません。 副議長(二木健治君)三浦商工労働部理事。 〔商工労働部理事 三浦健治君登壇〕 商工労働部理事(三浦健治君)中国電力の企業倫理に係る御質問にお答えいたします。 まず、電気料金の大幅引上げと経営への関与についてのお尋ねにまとめてお答えします。 お示しの中国電力に対する課徴金納付等の処分については、現在、公正取引委員会により意見聴取等の手続が行われており、処分は正式に決定したものではありませんが、中国電力には、今後の手続に適切に対応していただきたいと考えています。 お尋ねの電気料金の設定については、小売電気事業が平成二十八年四月から全面自由化されたことに伴い、料金は小売電気事業者自身が設定し、全ての需要家が、電力会社や料金メニューを自由に選択できることとされています。 中国電力の株主である県としては、これまで一貫して株式の所有と会社の経営とを分離して考え、経営への関与・参画は行わないとの基本姿勢で対応しており、電気料金の引上げに際しては、小売電気事業者の責任において、需要家である県内の住民や事業者の理解を得ることが必要であると考えています。 次に、中国電力に上関原発を建設する資力があると考えるのかとのお尋ねです。 原子力発電所を設置するために必要な経済的基礎が事業者にあるかどうかについては、原子炉設置許可申請の審査において、原子力規制委員会により厳正に審査されるものであり、県として見解を述べる立場にありません。 副議長(二木健治君)松岡総合企画部長。 〔総合企画部長 松岡正憲君登壇〕 総合企画部長(松岡正憲君)上京時のハイヤー利用についてのお尋ねにお答えします。 知事、副知事や議長、副議長等が公務で上京した際には、限られた時間内で効率的に業務を遂行する必要があること等から、移動に当たり、ハイヤーを借り上げて使用しています。 その車種については、これまでの使用実績や、地元で使用している車両の状況等を踏まえて大型・中型を選択しており、他県でも大型車の使用例はあることから、大型車の使用自体が過剰な水準とは考えていません。 一方で、行政のあらゆる事務は、様々な環境変化等を踏まえながら、業務執行の効率性や経費節減等の観点から、不断の見直しに努めていくことが必要です。 東京における車両の使用に関しても、そうした観点に立って、これまでに公用車の保有をハイヤーの借り上げに変更してきたところであり、今後も適切に対応していく考えです。 次に、県立高校再編整備計画の素案の見直しについてのお尋ねにお答えします。 山口県新たな時代の人づくり推進方針は、あくまでも、本県の将来を担う若者たちに養ってほしい力や、そのために必要な人づくりの方向性を、市町や学校、地域、企業等と共有し、協働して取組を推進していくための指針であり、教育行政の組織・運営について定めたものではありません。 お尋ねの県立高校再編整備計画は、教育委員会の権限に属する事柄であり、県としては、素案の見直しの要否について、お答えする立場にありません。 次に、公立大学の運営についての数点のお尋ねにまとめてお答えします。 定款変更については、地方独立行政法人法の規定や、国に準じて定める県の基準に基づいて審査を行った結果、基準を満たしていると判断し、認可をしたものであり、これに問題があったとは考えていません。 また、お示しの大学の人事については、大学において自主的・主体的に判断し対応されるものであり、県としては、地方独立行政法人法の規定に照らし、指導・助言を行う権限は有していないことから、見解を申し述べる立場にはありません。 したがいまして、お尋ねの大学の運営については、県として要請等を行うことは考えていません。 副議長(二木健治君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)コロナと物価高騰下での県民福祉の向上についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、感染者数の公表についてです。 感染者の大部分が軽症・無症状であるオミクロン株の特性を踏まえ、医療機関や保健所の負担軽減を図るため、発生届の対象については、全国一律で、高齢者や妊婦などの重症化リスクの高い方に限定され、それ以外の方は、感染者数のみの報告とされました。 その結果、全ての新規感染者数を市町別に把握することはできなくなりましたが、県では、感染防止への意識を高めていただくよう、医療機関からの報告を基に、所在する保健所ごとに、改めて集計し、県民に情報提供しています。 次に、医療・保健体制の拡充についての二点のお尋ねのうち、まず、地域医療構想についてお答えします。 地域医療構想は、保健医療計画の一部として位置づけられており、新型コロナウイルス感染症への対応については、今後、国から示される第八次保健医療計画の基本方針等を踏まえ、取り組むこととされていることから、県としては、その動向の把握に努めてまいります。 次に、保健所の体制についてです。 県では、新型コロナウイルス感染症の発生以降、保健所全体で、十四名の専門職を増員し、保健所の体制強化を図ってきたところです。 また、保健所長については、全国的に公衆衛生医師が不足する中、本県においても一人の所長が複数の保健所長を兼務する状況が生じていますが、所長の負担軽減を図るため、薬剤師や保健師等の専門職を保健所次長として配置しています。 県としては、引き続き、感染状況や現場のニーズ等を踏まえながら、適正な業務執行体制を確保してまいります。 次に、低所得世帯への支援についてのお尋ねにお答えします。 生活福祉資金の特例貸付けについては、県社会福祉協議会から、返済が始まる全ての方に対し、返済免除の要件や手続等についてプッシュ型で案内を行うとともに、身近な各市町社協の相談窓口において、返済等に係る個別相談に丁寧に対応するなど、きめ細かな支援に努めています。 また、物価高騰に対する低所得世帯向けの給付金等については、国が九月に取りまとめた追加対策において、住民税非課税世帯等を対象に、緊急支援給付金として五万円が支給されることとなっています。 なお、お示しの特例貸付けは九月末をもって終了されたところですが、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、物価が高騰する中、県としては、生活困窮者等に対し、実情に十分配慮した幅広く手厚い支援策が講じられるよう、全国知事会を通じて、国に要望しているところです。 副議長(二木健治君)小関商工労働部長。 〔商工労働部長 小関浩幸君登壇〕 商工労働部長(小関浩幸君)学生や若者への支援についてのお尋ねのうち、中小企業に対する奨励金についてお答えします。 県においては、山口しごとセンターに雇用転換支援員を配置し、従業員の正規雇用化に向けて相談対応を行うとともに、求人情報等を収集し、正規雇用を望む求職者との出会いの場を設定しています。 こうした取組を通じ、非正規雇用労働者を正規雇用した企業に対しては、国のキャリアアップ助成金が支給されることから、県としてはその活用の促進を図ることとしており、また、国に対して制度拡充の要望も行っています。 副議長(二木健治君)高橋農林水産部長。 〔農林水産部長 高橋博史君登壇〕 農林水産部長(高橋博史君)コロナと物価高騰下での県民福祉の向上についての御質問のうち、農林漁業への支援についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、物価高騰の影響を被っている農林漁業者への支援についてです。 今回の補正予算は、原材料価格の急激な高騰等を踏まえ、緊急的に、酪農家や学校給食用の牛乳供給事業者に、輸入粗飼料価格や乳価の上昇分を支援するとともに、農業水利施設の維持管理を行う土地改良区に電気料金高騰分を助成するものです。 お示しの物価高騰の影響を被っている農林漁業者への支援については、本年度、六月補正や九月補正において、県独自の対策を実施しており、国においても必要な対策が講じられているものと認識しています。 次に、農林漁業への新規就労を支援する制度の兼業への拡大についてです。 農林漁業を支える人材の確保・育成を強化することを目的とした、給付金制度などの新規就業者支援は、主たる収入が農林漁業の方を対象としており、現在のところ、対象を拡大する予定はありません。 なお、兼業の方も、地域を支える重要な担い手であることから、農業大学校の社会人研修制度等により、技術習得や資格取得の支援を行っているところです。 次に、下関特牛市場の製氷施設整備への支援についてです。 県ではこれまでも、下関地方卸売市場特牛市場の製氷施設整備に関して、下関市や漁業関係者に対し、利用可能な支援事業等について情報提供を行ってきており、現在、両者において対応が検討されているところです。 県としては、今後、下関市等から事業主体や整備内容について相談があれば、引き続き、必要な助言等を行ってまいります。 副議長(二木健治君)近藤総務部理事。 〔総務部理事 近藤和彦君登壇〕 総務部理事(近藤和彦君)米軍岩国基地の機能強化についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、燃料タンクの建設に関わる二点のお尋ねについてです。 国に対して事実関係を照会したところ、整備の有無を含め、米側からの情報がないため、引き続き米側に確認を進め、情報が得られ次第、関係自治体に情報提供してまいるとの回答を得ているところです。 県としては、引き続き、情報収集に努め、地元市町と連携しながら、適切に対応してまいります。 なお、後方支援基盤の整備など基地の軍事的な機能に関する問題は、地方自治体として、権限や知見を有しておらず、これを判断することはできないものです。 次に、滑走路の一部改修についてです。 国に対して事実関係を照会したところ、米側において、F35Bが垂直着陸可能なパッドに改修されたという回答を得ているところです。 次に、米国が自国の予算で、基地内の施設改修を進めていることについての防衛省の姿勢への県の見解と対応について、まとめてお答えします。 県としては、基地周辺住民への影響などが懸念される施設改修については、国の責任において、地元自治体に対し事前の情報提供がなされるべきと考えており、引き続き、地元市町と連携しながら、適切に対応してまいります。 副議長(二木健治君)三坂観光スポーツ文化部長。 〔観光スポーツ文化部長 三坂啓司君登壇〕 観光スポーツ文化部長(三坂啓司君)周南市八代上空の飛行についてのお尋ねにお答えします。 ナベヅルが渡来する期間における航空機の飛行に関しては、ナベヅルを特別天然記念物として管理する周南市において、防衛省等の関係機関に対して、飛行の配慮を求める旨の要望が行われており、県として申入れ等を行うことは考えておりません。 副議長(二木健治君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)下関北九州道路についてのお尋ねのうち、まず、四点の認識について、まとめてお答えします。 下関北九州道路については、目指すべき都市像の実現に関わるものであることから、都市計画決定権者である山口県と北九州市が、都市計画法に基づく手続を進めるものですが、ルートについては、国と二県二市の役割分担の下、必要な調査・検討を進めているところです。 事業主体や費用負担、高速道路までを結ぶアクセス道路の検討主体、事業化の是非については、今後、国と二県二市で連携し、計画の具体化に併せ、検討・協議が進められるものと認識しています。 次に、県の負担はどれだけになるのかについてです。 現時点で、当該道路のルートや構造、整備手法等はもとより、アクセス道路についても定まっておらず、県の負担をお示しできる状況にはありません。 次に、不要不急の事業は一度、立ち止まって見直すべきとのお尋ねについてです。 下関北九州道路は、関門橋や関門トンネルと環状道路網を形成することにより、地域間の連携や日常的な交流を促進し、関門地域の自立的発展を支える重要な基盤であり、災害時等にも機能する信頼性の高い道路網を構築する観点から、その整備が必要であると認識しています。 一方、既存のトンネルや橋梁などの老朽化対策についても、喫緊の課題であることから、長寿命化計画等に基づき、引き続き、計画的に進めていくこととしており、県としては、いずれも必要な事業と考えています。 このため、下関北九州道路の整備を見直すことは考えていません。 副議長(二木健治君)繁吉教育長。 〔教育長 繁吉健志君登壇〕 教育長(繁吉健志君)教育行政についての二点のお尋ねにまとめてお答えします。 これからの時代に必要な人づくりの指針となる山口県新たな時代の人づくり推進方針が昨年三月に策定されましたが、その策定に当たっては、県教委も参画し、本県の抱える課題や取組の方向性を共有しているところです。 この、人づくり推進方針の方向性も踏まえながら、今後の中学校卒業見込み者数の急激な減少などに対応し、高校教育の質の確保・向上を図るため、県教委では、昨年四月に将来構想検討協議会を立ち上げ、本年三月に第三期県立高校将来構想を策定したところです。 お示しの再編整備計画の素案については、この将来構想に基づき、県立学校の管理機関である県教委が、主体的に作成を進めているものであることから、政治による不当な支配であり、素案は見直すべきとの御指摘は当たらないと考えています。 このたびの再編整備計画の素案に対し、地域において様々な思いがあることは承知していますが、県教委といたしましては、何よりもまず、本県の将来を担う子供たち、より質の高い高校教育を提供できるよう、第三期県立高校将来構想の方向性に沿って、子供たちのことを最優先に、県立高校の再編整備を推進してまいります。 副議長(二木健治君)木佐木大助君。 〔木佐木大助君登壇〕(拍手) 木佐木大助君 再質問を行います。 中国電力問題、このたびの中国電力の不祥事は、七百億円を超える課徴金が科される大問題であります。その結果、同社の株価は六百四十四円と、今年度の最高値九百六十五円から三百円以上下落しています。県は三千四百万株を所有していますから、百億円の含み損を被ったわけであります。 このままでは来年度も無配に転落し、年十七億円を想定した配当もゼロとなります。被害を被るのは県であり、同時に山口県民でもあります。それでも物言わぬ大株主を続けられるのでしょうか。内海総務部長に伺いたいと思います。 ハイヤー問題、県と県議会幹部の上京時のハイヤー利用については、基本的には見直す考えはないとの答弁でした。 山口県は二○一七年度、今後五年間の財源不足額千三百五十億円の解消を目標に、行財政構造改革に着手しましたが、歳出削減では、県民ニーズや施策効果などを検証し、ゼロベース、これで徹底した見直しを打ち出しました。 一七年、一八年度の二か年で、全事業の約七割となる八百八十八事業の見直しで十九億円の削減、節減効果があったそうであります。 東京事務所がハイヤー代として支出した金額は、コロナによる移動制限が強いられた二○年度は百十八万円、二一年度は百七十二万円でしたが、これ以前は一七年度六百二十万円、一八年度四百七十三万円、一九年度は六百一万円が使われています。 ハイヤー代は、事業見直しの対象外だったのでしょうか。対象外なら、その理由は一体何か、お尋ねします。 都内の移動は、知事、副知事は中型、議長、副議長は大型のハイヤーを使うのが当たり前という先例が、県民の理解を得られるとお考えでしょうか、お尋ねします。 驚いたのは、前泊の場合でも、空港から宿泊場所まで二万円以上、中には四万円近くかけてハイヤーを使用していることであります。 昨日の中嶋議員への答弁で、ハイヤー利用は限られた時間内での効率的業務を遂行する必要があるからと答弁されましたが、ならば、業務のない前泊の場合は、タクシー移動に切り替えるなどの見直しを検討すべきでありませんか、お尋ねをします。 下関北九州道路、NHKも報道しましたが、改修が必要なのは、それができない道路、橋が増えています。全国で補修が可能な道路橋は約一万五千か所あり、未実施は五千四百八十五か所、三七%だと報じられていました。 驚いたのは、山口県が管理する道路橋のうち、補修が必要とされるのは五百七十六か所ありますが、七○%に当たる四百六か所が未実施なのです。未実施の割合は全国トップであります。これは事実でしょうか、お尋ねします。 こんな状況で、下関北九州道路とそのアクセス道路という巨大な事業を進めてよいのでしょうか、お尋ねします。 今、力を注ぐべきは、道路橋の改修など既存の道路の維持管理に万全を尽くすことではないですか、お尋ねをいたします。 教育行政について、繁吉教育長から初めて答弁いただきました。高校再編整備計画は、県教委としては検討してきたもので、知事部局で忖度したものではないという答えでした。 しかし、二○二○年九月の人づくり推進方針の素案には、過去三年間において、中学校進学段階で二百六十五人、高校進学段階で二百三十三人の子供たちが、勉学を目的として県外の学校に入学していることが上げられ、中高一貫教育校の在り方の研究や、より高いレベルでの学力向上を目指す子供たちが県内で切磋琢磨する機会の確保が必要と明記されています。 下関、岩国両市に、中高一貫校と難関大学を目指す生徒のための特進探究科の設置を進めるという高校再編整備計画は、人づくり推進方針に忖度したものであることは明らかではないでしょうか。 私は、教員人事が限られていることから、高森みどり中学校と宇部西高校の廃校はもちろん、田部、厚狭高校の統合、分校の廃校などは、そのあおりを受けたものに違いないと考えます。 学校教育は、より高いレベルでの学力向上を目指す子供たちだけのものではありません。どの子にも生きる力を培うためのものであります。高森みどり中学校と宇部西高校の廃校、田部、厚狭両校の統廃合、分校の廃校は撤回すべきであります。この点、改めて伺います。 市立大学の問題ですが、この市大の異常事態の発端は、前田下関市長、この方は安倍元首相同様、統一教会との深い関係が大問題になっている政治家でありますが、この前田市長のお友達の韓昌完氏の採用の働きかけ、大学の研究者、教員人事の露骨な介入であります。研究者の評価・採用は、研究者集団の自主的な相互評価のみに基づく。この原則は学校教育法第九十三条二項、三項、さらには憲法二十三条、大学の自治、学問の自由の根幹でもあります。 にもかかわらず、前田下関市長の暴走に対し、地独法百二十二条三項、四項に基づく、是正指導を怠った山口県当局の不作為は、極めて重大な誤りであり、私物化問題の原点でもあります。 この新定款、認可の誤りは、二○二○年一月末に、県労働委員会が認定した下関市立大学における不当労働行為につながりました。この恥ずべき不当労働行為の事務方責任者であった砂原事務局長は、何らペナルティーを受けることもなく、今現在、特命教授に就任、しかも、その給与については、給料表すらなく、まさにつかみ金で運用されています。 山口県は、地独法百二十二条三項、四項に基づき、およそ市民や県民感情が許さない、このような、つかみ金人事、給料表なき、市役所OBの天下り厚遇を是正指導する必要があるのではないでしょうか、見解を求めて、第二質問を終わります。(拍手) 副議長(二木健治君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)中国電力についての再質問にお答えします。 同社の企業倫理に係る御質問への見解につきましては、先ほど商工労働部理事が答弁したとおりでありますし、株価や配当につきましては、その時々の様々な状況によって上下をするものであります。 そうした中で、県としましては、これまでも株式の所有と会社の経営とを分離して考え、経営への関与・参画は行わないとの基本姿勢で対応してきたところであり、これを変えることは考えておりません。 副議長(二木健治君)松岡総合企画部長。 〔総合企画部長 松岡正憲君登壇〕 総合企画部長(松岡正憲君)上京時のハイヤーの使用についての三点の再質問にお答えします。 まず、行財政構造改革についてです。 行財政構造改革における事業の見直しは、全事業が対象とされており、ハイヤーの使用料を含む東京事務所運営費も対象となっております。 次に、ハイヤーの使用について、県民の理解を得られるのかとのお尋ねでございます。 ハイヤーの車種については、これまでの使用実績や、地元で使用している車両の状況等を踏まえて大型・中型を選択しており、他県でも大型車の使用例はあることから、大型車の使用自体が過剰な水準とは考えていません。 一方で、行政のあらゆる事務は、様々な環境変化等を踏まえながら、業務執行の効率性や経費節減等の観点から、不断の見直しに努めていくことが必要です。 東京における車両の使用に関しましても、そうした観点に立って、これまでに公用車の保有をハイヤーの借り上げに変更してきたところであり、今後も適切に対応していく考えです。 次に、業務のない前泊の場合は、見直し、検討すべきとのお尋ねです。 ハイヤーは、公用車の代替として使用しているもので、急な予定の変更にも対応できるよう、出張の全期間を通じて手配を行っているため、空港と宿泊施設間の移動のみの日も含まれております。 次に、下関市立大学についての再質問にお答えします。 市役所OBの天下りについて、是正指導する意思があるのかとのお尋ねです。 お示しの大学の人事については、地方独立行政法人法の規定に照らし、県は指導・助言を行う権限を有しておらず、大学において自主的・主体的に判断し対応されるものと考えております。 したがいまして、県として是正指導を行うことは考えておりません。 副議長(二木健治君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)下関北九州道路について、三つの再質問にまとめてお答えいたします。 橋梁の補修が未実施の状況について、令和三年度末時点の数値として、そのような報道があったことは承知しております。 なお、その後の進捗により、県が管理している橋梁につきましては、補修が必要な橋梁のうち、まだ着手できていない橋梁の割合は、現時点で約四割となっているところです。 橋梁をはじめとしました道路の老朽化対策、補修については、重要度や損傷状況を考慮し、優先度を設定した上で、国の防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策の予算も活用し実施しているところですが、引き続き、長寿命化計画等に基づき、計画的に進めていくこととしています。 県としましては、既存の道路の維持管理や補修等についても、また下関北九州道路の整備についても、いずれも必要な事業と考えています。 副議長(二木健治君)木村副教育長。 〔副教育長 木村香織君登壇〕 副教育長(木村香織君)木佐木議員の再質問にお答えします。 まず、県立高校将来構想、それから県立高校再編整備計画は、人づくり推進方針に忖度しているのではないかというお尋ねでありましたけども、先ほど教育長が本答弁を申し上げたとおり、あくまでも基本的な課題認識を共有したまででありまして、構想、それから計画については、県教育委員会が独自に策定をするものであります。 次に、高森みどり中学校と宇部西高校の廃校、それから田部、厚狭高校の統廃合、分校の廃校は撤回すべきであるとのお尋ねについてです。 現在、お示ししている県立高校再編整備計画の素案については、急激な少子化の進行により、学校の小規模化が見込まれる中、一定の学校規模の確保を目指した再編整備を進めるとともに、児童生徒や保護者の多様なニーズに対応した特色ある学校づくりを進めることで、より質の高い高校教育を提供できるよう計画したものであります。 今後、再編整備計画につきましては、これまでに頂いた御意見なども踏まえ、案としてお示ししたいと考えております。 副議長(二木健治君)木佐木大助君。 〔木佐木大助君登壇〕(拍手) 木佐木大助君 再々質問を行います。 市大問題であります。 部長はしきりに権限がない、権限がないと言われますが、地独法百二十二条三項、四項について、まずどのように理解しているのか伺います。 その上で、定款変更の認可権者の責任として、今の市立大学の現状、先ほど県立大学との対照表も出しました。放置はできません。文科省高等教育局とも連携をして、相談をして、下関市立大学の異様な運営を是正するために行動すること、そのことは地独法百二十二条三項、四項の発動をすべきと考えますが、最後に部長の答弁を求めて、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) 副議長(二木健治君)松岡総合企画部長。 〔総合企画部長 松岡正憲君登壇〕 総合企画部長(松岡正憲君)再々質問にお答えします。 まず、地方独立行政法人法第百二十二条三項、四項でございますけれども、これにつきましては、県として地方独立行政法人、その役員もしくは職員が、不正の行為もしくはこの法律もしくは他の法律に違反する行為をし、または当該行為をするおそれがあると認められるときは、設立団体や長に対して、その必要な措置を講ずべきを求めることができると。 そして、四項につきましては、緊急を要するときは、その他特に必要と認めるときは、自ら当該地方独立行政法人に対して、その行為の是正のために必要な措置を講ずべき、求めることができるという規定となっております。 それから、お尋ねのほうにつきましては、いずれにしましても、大学の運営につきましては、地方独立行政法人法の規定に照らしまして、県は、指導・助言を行う権限を有しておらず、大学において自主的・主体的に判断し対応されるものと考えております。 したがいまして、地方独立行政法人法の第百二十二条第三項及び四項の規定を適用することは考えておりません。