委員長報告
議長(柳居俊学君)農林水産委員長 西本健治郎君。 〔農林水産委員長 西本健治郎君登壇〕(拍手) 農林水産委員長(西本健治郎君)農林水産委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第一号のうち本委員会所管分並びに議案第二号の議案二件については、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定いたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、カーボンニュートラルに貢献する持続可能な農林水産業の推進について、 農林水産業の各分野におけるカーボンニュートラルの取組はどうなっているのかとの質問に対し、 農業分野については、優良な種苗の安定的な確保・供給やスマート農業機械の導入・普及促進等により、化学肥料や化学農薬の使用低減や省エネにつなげていく。 畜産分野については、家畜が排出する温室効果ガスの削減効果が期待される飼料等の普及を図る。 林業分野については、利用期に達した人工林の主伐や、成長が旺盛な若い森林を造成する再造林を着実に進めることで、森林の二酸化炭素吸収量の確保・強化を図る。 水産業分野については、二酸化炭素の吸収・固定に大きな役割を果たす藻場・干潟の機能の保全・回復を図るため、漁業者グループが行う保全活動の支援や漁港施設を有効活用した藻場造成を進めていくとの答弁がありました。 次に、本県独自の種苗条例の制定について、 検討会の委員構成と開催状況はどうなっているのか。 また、条例制定に向けて、今後、どのように進めていくのかとの質問に対し、 生産、流通、消費関係団体と学識経験者に県を含めた八名の委員による検討会を二回開催し、優良な種苗の安定供給、知的財産権の保護、県民の理解促進の重要性、伝統的に栽培されてきた在来種の振興の重要性等について意見を頂き、条例の素案に反映させたところである。 今後は、十二月中旬から実施するパブリックコメントでの意見を踏まえ、来年一月に検討会を開催し、条例の最終案を作成するとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 種苗条例制定の経緯について などの発言や要望がありました。 次に、酪農支援について、 輸入粗飼料価格の最近の動向と価格高騰の要因をどう考えているのか。 また、今後、今回と同様の国際情勢の変化により大きな影響を受けることが予測されるが、県としてどのように取り組むのかとの質問に対し、 牧草などの輸入粗飼料価格は、昨年度から緩やかに上昇していたが、ウクライナ情勢等の影響により、世界的に生産コストが上昇した二○二二年産の粗飼料が流通し始めたことから、本年十月に価格が急騰し、今後も高い水準は継続するものと考えている。 現在、県産飼料の利用拡大の機運が高まっていることから、飼料用米等の生産・利用拡大に取り組み、国際情勢等による影響を受けにくい県産飼料への転換を一層進めていくとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 物価高騰対策の支援対象について ○ 耕畜連携による飼料高騰対策について の発言や要望がありました。 このほか、農業関係では、 ○ 農林業の知と技の拠点の整備状況等について ○ 県職員の時間外勤務と欠員状況について ○ コロナ禍での割引キャンペーンの実施状況について ○ 鳥獣被害の現状と対策について ○ 県産農林水産物の輸出促進について ○ 花卉農家における新規就農者の農地確保対策と中古資材購入補助について ○ 花卉のオリジナル品種の振興について ○ 中山間地域における家族農業への支援について ○ 農業従事者の婚活の取組について ○ 女性新規就農者の定着について ○ 水稲の技術指導について ○ 電気料金高騰対策土地改良区緊急支援事業の取組状況について ○ 農業農村整備関係公共事業における国補正予算の活用等について ○ 棚田地域振興法の概要と取組状況について ○ 家畜伝染病の防疫対策について 林業関係では、 ○ 県産木材の建築への利用促進について ○ 林業分野における新規就業者の確保・定着対策について ○ 森林経営管理制度の取組について ○ 森林環境税及び森林環境譲与税における県の取組等について ○ コンテナ苗の活用について ○ 治山ダムの整備について 水産業関係では、 ○ 鯨肉の消費拡大対策について ○ ぶちうま産直市場の取組や実績等について ○ やまぐちほろ酔い養殖業推進事業の取組状況と課題について ○ 持続的漁場利用推進事業の進捗等について ○ 漁業取締りの状況と課題について などの発言や要望がありました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)