委員長報告
議長(柳居俊学君)土木建築委員長 俵田祐児君。 〔土木建築委員長 俵田祐児君登壇〕(拍手) 土木建築委員長(俵田祐児君)土木建築委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第一号のうち本委員会所管分並びに議案第三号、第五号から第七号まで、第十八号及び第十九号の議案七件については、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定いたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、土木建築部関係では、 中国電力から提出された上関原発建設計画に係る公有水面埋立免許延長申請について、 今回の許可処分の考え方を伺うとの質問に対し、 埋立免許権者として公有水面埋立法に基づき、法令に従って厳正に審査したところ、期間延長に正当な事由が認められたことから許可したものである。 期間延長に正当な事由が認められる場合とは、一点目が、指定期間内に工事を竣功できなかったことについて合理的な理由があること。二点目が、今後、埋立てを続行するのに十分な理由があること、すなわち土地需要があることであるとの答弁がありました。 また、これを受けて、 許可要件である指定期間内に工事を竣功できなかった理由及び土地需要があるということについて、 県の見解について伺うとの質問に対し、 まず、事業者である中国電力から埋立工事に先立って実施する必要がある海上ボーリング調査の調査地点付近に、船舶を停止させるなどの行為が繰り返し行われたことなどにより調査をすることができず、このため指定期間内に工事を竣功できなかったとの説明があり、県は、この事実関係の詳細について、事業者に対し補足説明を求め、調査の実施に支障となる事実があったことを確認した。 また、工事を期限内に竣功できなかった要因について、訴訟により解決を図るとの説明もされており、事業者の説明に合理性があり、期間延長に正当な事由があると認められた。 次に、土地需要があることについては、事業者から次世代革新炉の開発・建設の検討にかかわらず、上関原発に係る重要電源開発地点指定は引き続き有効かどうかについて国に照会がなされ、これに対し、重要電源開発地点指定は引き続き有効であるとの見解が得られたことが示されており、土地需要があると判断し、延長許可したものであるとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 埋立工事施行に係る中国電力への要請について ○ 訴訟期間を含めたことに対する県の見解について ○ 一般海域占用許可における利害関係人について ○ 公有水面埋立免許における指定期間の考え方について ○ 工事着手に必要な漁業権者への補償について などの発言や要望がありました。 次に、国の経済対策への対応について、 国の経済対策に呼応し、約百九十億円の補正予算が計上されているが、これにより、本県の防災・減災、国土強靱化の取組をどのように進めていこうとしているのかとの質問に対し、 主な取組として、まず、道路事業では、老朽化対策として橋梁やトンネル等の補修や、防災・減災対策として緊急輸送道路等ののり面対策や橋梁の耐震化、電線類の地中化などに五十六億円を、河川事業では、治水対策として堤防のかさ上げなどの河川改修や河川内の土砂掘削、排水機場の主要ポンプ設備のオーバーホールなど、施設の老朽化対策を計画的に推進するため約二十二億円を、ダムの整備や既存のダムの管理に必要な機器の更新等に約十五億円を、砂防関係事業では、砂防堰堤などの土石流対策や集水ボーリングなどの地滑り防止対策、のり枠などの崖崩れ対策のほか、健全度が低い砂防堰堤の補強などの老朽化対策に係る経費として約二十三億円をそれぞれ計上している。 県としては、県民の安心・安全を確保するため、道路や河川、砂防などの防災・減災対策や老朽化対策を積極的に推進してまいるとの答弁がありました。 このほか、 ○ 国道二号岩国大竹道路の整備促進について ○ 自転車活用推進計画について ○ 歩道の点字ブロックの補修について ○ 県道山口秋穂線の整備について ○ 盛土規制法における規制区域内の盛土の許可、中間・完了検査について ○ 道路の維持管理について ○ 周南地域の道路整備について などの発言や要望がありました。 次に、企業局関係では、 最近の急激な物価や燃料費の高騰について、 企業局としてどのように受け止め、今後どのように対応していくのかとの質問に対し、 電気料金の高騰をはじめとした昨今の長引く物価・燃料費高騰により、事業執行に係る経費が増嵩してきており、企業局の収支状況に影響を及ぼしつつあるものと認識している。 今後もこうした状況が続くようであれば、企業局の経営に大きな支障を及ぼしかねないという危機感を抱いている。 企業局としては、物価高や資源高が長期間続いた場合でも、電気や工業用水の安定供給を継続して行っていく必要があり、このためには、増加した費用を補うため必要となる水準の収入の確保や、事業執行に係る経費を平準化するための適正な工期の設定等の対策を講じていかざるを得ない状況にあると考えている。 こうした経営環境の変化にしっかりと対応し、計画的、効率的な事業執行に努め、安定経営・安定供給に支障が生じないよう取り組んでまいるとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 補正予算の算出方法と執行見込みについて ○ 電気・工業用水道事業の工事等の進捗への影響について などの発言や要望がありました。 このほか、 ○ やまぐち産業脱炭素化戦略(素案)における水力発電のKPIの根拠について ○ 国の水力発電導入加速化支援制度と関連した県の取組について ○ やまぐち維新でんきの認証状況と今後の展開について ○ 工業用水の県全体及び防府地区の契約率について ○ 企業誘致状況と工業用水の契約状況の関係について ○ 水力発電所フォトコンテストについて ○ 小水力発電所開発の候補地について などの発言や要望がありました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)