1 「人への投資」に資するリスキリングの推進について 2 コロナ対応と働く環境整備について 3 県有施設の脱炭素への取組の推進と光熱水費の削減について 4 家族農業・小規模農業の振興について 5 自動運転と交通事故防止に向けた道路環境の整備について 6 自転車の安全対策について
───◆─・──◆──── 午後一時開議 副議長(二木健治君)休憩前に引き続き会議を開きます。 ───◆─・──◆──── 日程第一 代表質問 日程第二 議案第一号から第二十五号まで 副議長(二木健治君)日程第一、代表質問を行い、日程第二、議案第一号から第二十五号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。 小田村克彦君。 〔小田村克彦君登壇〕(拍手) 小田村克彦君 民政会の小田村でございます。 会派を代表いたしまして、知事並びに警察本部長にお尋ねをいたします。 質問に入ります前に、今朝、県の公費の使い方について、批判的な報道がございました。 議長、副議長が上京した際に、行き過ぎた配慮に対して、まさに忖度のし過ぎではないかとのことと、県財政が苦しい中、その配慮が必要かという報道でした。まさに私もそのとおりと思いますし、議長、副議長にも迷惑な話だろうというふうに思います。 県の経費の使い方について、一刻も早く改めて見直す必要があることを申し上げ、質問に入らさせていただきます。 人への投資に資するリスキリングの推進についてお尋ねをいたします。 政府は、本年六月、新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画において、人への投資、科学技術・イノベーション、スタートアップ、GX・DXへの重点投資を官民連携の下で推進するとともに、資産所得の倍増、経済社会の多極集中化、社会的課題を解決する経済社会システムの構築等に取り組むこととしています。 その中で、人への投資と分配について労働移動の円滑化やリスキリング、構造的な賃金の引上げについて、一つには、現下のコストプッシュ型の物価上昇をカバーするものとして、来春の賃金交渉に向けては、物価上昇をカバーする賃金引上げを目標として、価格転嫁や生産性向上策の強化、補助制度の拡充、非正規労働者の賃金改善のための同一労働同一賃金制の遵守を徹底することを求め、今年十月からの最低賃金の引上げ実施の確実な履行、そして中小企業の賃金引上げが可能となる取引環境の整備、中小企業の賃金引上げを条件とした補助金の抜本的な拡充、同一労働同一賃金の遵守、そして最低賃金の早期千円以上を目指すことや女性の就労制約となっている制度の検討など、先進国と言われる国々の中で日本のみが後れを取っている、物価についていけていない低い賃金体制に対して、行動を求めております。 そして、労働者に転職の機会を与える企業間・産業間の労働移動の円滑化などについての仕組みも整備するとしています。 中でも、ここ最近随分と耳にすることが多くなっているのがリスキリングです。 きっかけとなりましたのは、二〇二〇年のダボス会議、世界経済フォーラム年次総会と言われておりますけれども、ここにおいて、七つのテーマが取り上げられ、その一つである、社会と仕事の未来に関連して、第四次産業革命に伴う技術の変化に対応した新たなスキルを獲得するために、二〇三〇年までに十億人によりよい教育、スキル、仕事を提供するというリスキリング革命が発表されたことと言われております。 リスキリングとは、米国で先進的な取組を進めているIBMは、市場ニーズに適合するために、保有している専門性に、新しい取組を順応できるスキルを意図的に獲得をし、自身の専門性を太く、変化に対応できるようにする取組のことをリスキリングというふうに言われまして、職種・職務の転換あるいは現状の職種・職務において求められるスキルの大幅な変化への対応を目的に、新たなスキルを獲得する、させるということが、リスキリングの定義と言われております。 このリスキリング革命の宣言で注目が集まったその年に、新型コロナウイルスの感染が世界中へ広がりました。 御承知のとおり、コロナ禍では、人と人との接触を制限し、いかに非対面で生活を行うか、仕事を進めるか、コミュニケーションを図るかなど、あらゆる面でデジタルトランスフォーメーションを加速化をさせました。 DX推進が企業の共通テーマとなる中、DX人材の不足が官民ともに深刻なボトルネックということになっております。 日本でのリスキリングは、欧米よりも十年程度遅れていると言われ、情報処理推進機構の調査報告書によれば、社員の学び直しに力を入れている米国企業は八二・一%、それに対して、日本企業は三三%であり、その対象者も米国は全社員が三七・四%ですけれども、日本では全社員は七・九%となっており、日本企業でリスキリングの対象となるのは、会社の選抜による特定社員がほとんどという結果となっております。 また、実施していないし検討もしていないという企業は、米国では九・八%に対しまして、日本では四六・九%と、よく言われます日本経済の、失われた三十年を裏打ちしているような結果となっております。 こうした状況に危機感を抱いた経済産業省は、二〇一八年に、ITやデータ分野を中心とした教育訓練講座を、経済産業大臣が第四次産業革命スキル習得講座として認定する制度を開始。以前より行われている厚生労働省の教育訓練給付制度と連携をし、スキル獲得に助成金を出す仕組みをつくっております。 また、今次の実行計画により、個人のリスキリングに対する公的支援について、人への投資策を三年間で四千億円規模としていたものを、五年間で一兆円の施策パッケージに拡充するとしています。 そのような中、隣県の広島県では、機運の向上を図ることを目的に、リスキリング推進宣言制度に取り組み、取組を宣言することで、企業のイメージの向上や県のホームページへの掲載等により、認知度を向上、そして何よりもITパスポート取得支援制度で、試験受験料の補助を行い、企業や個人に対して新たな知識習得の支援を行っております。 あわせて、国は二〇二五年度までに、地方自治体の基幹業務システムについて、政府が準備をしたガバメントクラウドへの移行を計画するなど、本県のDX推進も重要であり、民間企業同様、いや、それ以上にIT人材は必要な人材となっております。 まさに民間企業との争奪戦となっており、そこには待遇面や採用年齢の制限など、硬直的な人事制度の見直しも必要と言われておりますけれども、職員へのリスキリングの取組もしっかり行う必要があります。 そこでお尋ねをいたしますが、本県でも、世界に後れを取るリスキリングの促進に向けて、県内企業へのDX人材育成に向けた支援、新たな技能取得に向けて挑戦し続ける個人等に対する支援など、今後どのような取組をされるのか、併せて、県職員のDX推進に向けたリスキリングへの対応について御所見をお伺いをいたします。 次に、コロナ対応と働く環境整備についてお尋ねをします。 まず、コロナ対応についてです。 十一月二十二日に、知事は記者会見におかれまして、本県が第八波に入ったとの認識を示されました。 十一月二十九日には、一日当たり新規感染者数が千百五十九人となるなど、感染者数も増加をしています。また、この冬はインフルエンザも同時流行すると言われています。 第七波の予測をAIによって行った名古屋工業大学は、東京都内では、一月にはピークを迎えると予測を出し、一日当たり三万一千人、変異株であれば、一日当たり六万人の新規感染者が発生する可能性があるとしています。 現状では、ワクチン接種の回数によってインフルエンザに似た症状や、喉の痛みだけなどの軽い症状とも言われておりますけれども、感染者数が増加をすれば、比例して重症化する方が増え、病床使用率は高くなります。 受皿となる医療関係者や保健所職員などの業務負担の増加により、医療及び保健体制の逼迫が危惧をされ、ひいては県民の安心・安全確保への影響も出かねません。 第八波が予測される中、経済を回すことも重要ですけれども、新しい生活様式の徹底やワクチン接種の推進など、感染者数を少しでも抑える対策も必要です。場合によっては、本県独自の措置も準備をする中で、年末年始を迎え、人の動きが活発化するとともに、忘年会や新年会など、今時点では、約三年ぶりの規制のかからないときを過ごしているわけですけれども、残念ながら、昨今の感染状況では、水を差すようですけれども、やはり注意喚起も必要です。 県として、県民の皆さんに安心かつ安全に年末年始を迎えていただくために、コロナ禍でどのような対応を求め、周知をするおつもりか、御所見をお伺いをいたします。 次に、職員の労働環境についてお尋ねをします。 全国知事会などの働きかけにより、新型コロナ感染者の全数把握や報告が簡略化されるなど、一定行政手続の軽減はなされてきてはいるものの、第八波の感染者数が第七波以上になる可能性もある中で、以前のような月百時間あるいは八十時間の残業時間を超える職員や、あるいは県民窓口の人員不足の状況から、自らの業務を持ちながらも応援に派遣をされる職員など、業務量と人員、いわゆる適正な人員確保・配置ができていない状況があると思います。 今年の八月には、人事院が勧告及び報告を発出をいたしました。それを受け、本県でも、人事委員会の勧告・報告が出されておりますけれども、その中で、社会情勢が急速に変化をする中、質の高い行政サービスを提供し続けるためには、公務組織が能率的で活力ある組織であり続けることが必要であり、そのためには、多様で有為な人材の確保や計画的な育成、職員が能力を発揮できる職場環境を整えることが必要不可欠で、それに伴い、公務の力量が上がり、さらには有為な人材を公務に引きつける、こういった好循環を生み出すことが期待をされるというふうにしております。 テレワークなどの柔軟な働き方に対応した勤務時間制度の整備は、職員のワーク・ライフ・バランスの実現に資するとともに、職員の健康増進はウエルビーイングの実現に向けた土台となるとしています。 国は、勤務時間調査・指導室を新設し、業務量に応じた人員確保の必要性を指摘した上で、定員管理担当部局への働きかけを行うとしています。 本県では、職員を管理すべく、執行部も含めて欠員、いわゆる本来必要な職員の配置ができていないという職場もあるやに聞いております。 それでなくても、猫の手も借りたい状況の中、職員の負担が増え、メンタルヘルスの不調や病休へとつながる悪循環となってはならないことだと思います。ぜひ、職員の健康管理含めて、事業者として、責任を持って対応していただきたいというふうに思います。 本県職員の欠員状況、勤務時間の調査と実態把握、指導の状況など、長時間労働とならないための職員の勤務環境の整備や職員の健康管理、それらを踏まえた定員・人員確保の必要性について、知事の御所見をお伺いをいたします。 次に、県有施設の脱炭素への取組の推進と光熱水費の削減についてお尋ねをいたします。 地球温暖化対策が見直される中、本県でも、やまぐち未来維新プラン、山口県地球温暖化対策実行計画、やまぐち産業脱炭素化戦略、やまぐちコンビナート低炭素化構想など、整合性を図りながら、進めていくとされております。 家庭や企業の脱炭素に向けて、取組をお願いをしていくわけですけれども、率先して、本県としても、脱炭素社会実現に向けて、積極的に取組を進めていくということは言うまでもありません。 本県の事務事業としても、令和三年から十二年までの十年間の山口県庁エコ・オフィス実践プランにより、温室効果ガスの排出量を削減するなどの取組を進めておられますが、二〇二一年度の発生原因別の温室効果ガス排出割合は、電気の使用が六一・八%と最も大きくなっております。 その中でも、環境に配慮した電気の調達に努めるとされ、環境配慮型の施設への転換や再生可能エネルギー等の利用の検討、そして効率的なエネルギー管理に努めるとされております。 全国では、省エネルギー改修に係る全ての経費を光熱水費の削減分で賄う事業であるESCO事業など、自治体の新たな財政支出を必要とせず、契約期間終了後の光熱水費の削減分は、全て自治体の利益となるような事業を採用している自治体もあります。 また、初期投資を抑え、太陽光発電設備の導入が可能なPPA方式と呼ばれるものもあります。 PPA方式とは、発電事業者が太陽光発電設備を、その事業者の負担で自治体等の敷地内に設置をし、発電事業者が当該設備の所有、維持管理をした上で、発電をした電気を自治体が購入して利用する事業というふうに言われております。 長期的な契約が主であることや契約期間終了後は自己管理となることなど、課題もあるとは思慮しておりますけれども、県有施設への太陽光発電設備の設置を進め、地球温暖化対策・再生可能エネルギー導入推進など、積極的に進めるべきと考えます。 また、県の光熱水費の支出削減と歳入確保にも結びつくことも期待ができます。 歳入確保につきましては、これまでも、納税通知書や庁舎、公用車などに広告を掲載することや、県有施設の命名権を企業に付与するネーミングライツの実施など、税収以外の収入を上げるべく、努力をされておられることは承知をしておりますけれども、昨今の資源高の状況などから電気料金の上昇など、財政を圧迫する状況が今後続くと思慮されます。 先ほど申し上げた、ESCO事業など、財政面の観点からも考えられるのではないかと思います。 お尋ねをいたしますけれども、県有施設における脱炭素に向けた取組の推進と併せて、光熱水費の削減に向けた考え方について、御所見をお伺いをいたします。 次に、家族農業・小規模農業の振興についてお尋ねをします。 日本の農業は、これまでの家族を主体とした農業形態から、生産効率を高めて利益を上げる法人化や大規模化へと進んでいます。 二〇一七年の国連総会において、二〇一九年から二〇二八年までを、家族農業の十年として定め、国連加盟国に施策の推進を求めました。二〇一九年には、家族農業の強化を実現できる政策環境の構築など、世界行動計画を策定し、世界的には、家族農業の重要性が認識され、小規模な農家をサポートする政策を進める動きが進んでいます。 当然、生産性を高めるには、効率化を求め、大規模化が推進され、平坦かつ大規模な圃場で一気に作付を行い、農薬を散布し、収穫を行う。また、機械化からITの活用を進めることで、作業時間の短縮や人手不足を補?をし、そのことが生産コストの削減へとつながり、もうかる農業へと進んでいきます。 高齢化や後継者・人手不足など踏まえれば、農業の大規模化や法人化が必要なことは確かです。 一方で、農業経営体に占める家族経営体の割合は、EUで九五・二%、米国で九五・九%を占めております。日本でも農林水産省の二〇二〇年農林業センサスによれば、日本の農業経営体は約百八万ですけれども、そのうち家族経営体は約百四万で、全体の九六%程度を占めており、農業を営んでいる人々のほとんどが家族農業となっております。 これまでも農業は生産性だけではなくて保水、保全など、人間にとって生きていく環境を守ることや自然災害の発生を抑え、地球温暖化対策やSDGsの掲げる課題にも関連をしているなど、多くの重要な局面を兼ね備えております。 そこでお尋ねをいたしますけれども、今後、家族経営での小規模農家、特には、高齢化が進む中山間地の農業、規模拡大など、効率化が進みにくい場所において、農地の荒廃を防ぎながら、水稲や畑作など、そこで細々と農地を守り、近隣の環境をも守り続けている家族農業者に対して、農地の維持や環境保全活動にどのように支援をしていかれるおつもりか、御所見をお伺いをいたします。 次に、自動運転と交通事故防止に向けた道路環境の整備についてお尋ねをいたします。 高齢者のブレーキの踏み間違いや認知機能の低下などから、事故が増加をしております。また、免許制度も高齢者講習の必要性や認知機能検査など、検査項目も増えてきております。 警察庁の調査では、七十五歳未満のブレーキとアクセルとの踏み間違いは一%程度ですけれども、八十五歳を超えると一〇%以上と約十倍になるというふうに言われております。 二〇二二年五月に、サポカー限定免許と呼ばれる免許制度がスタートしました。運転支援機能を搭載した認定車両のみを運転できる免許で、運転に不安がある高齢運転者向けに新設をされました。 サポカーとは、安全運転サポート車のことで、衝突被害軽減ブレーキ機能を有するものと、ブレーキ・ペダル踏み間違い時に、加速抑制装置が設定をされている車両のことで、その他には、車線からのはみ出しに対して警告を発する車線逸脱警報や、先行車や対向車を検知をして、ハイビーム・ロービームを自動で切り替える先進ライトなど、先進安全技術を搭載することで、事故低減を目指した車両です。 しかしながら、高齢者にとって、新規車両の購入はなかなかハードルが高いと思われ、先日発生をいたしました福島での九十七歳の高齢者の運転事故も、普通車から軽自動車への乗換えはされていたものの、先進機能のついた新しい車への代替とはなってはいませんでした。 一方、地方では、少子高齢化が進む中、公共交通の減便や廃線が進むなど、利便性はますます低下をしており、悪循環を繰り返していると同時に、特に中山間地などでは、車がなければ買物や通院など、生活が成り立たない状況となっています。 そのような中、世界では、自動運転システムの研究が進み、実用化により、九六%以上とも言われる運転者に起因する交通事故の低減や渋滞による経済活動の阻害の緩和、高齢者の移動手段や少子高齢化による輸送運転者の不足などの解消が期待をされ、我が国が世界に誇る基幹産業でもある自動車産業の国際競争力の確保など、戦略的にも重要な取組です。 自動運転の定義は、レベルによって分かれておりますけれども、レベル一では、加速、操舵、制動のいずれかをシステムが行う状態で、例えば、自動ブレーキ、前の車両に追従して走る、車線からはみ出さないなどが行われるものから、レベル三となると、それまではドライバー責任というものから、システム責任へと移行し、加速、操舵、制動を全てシステムが行い、システムが要請したときのみ、ドライバーが対応する状態と位置づけています。 そして、レベル四ともなると、一定の限定条件はあるものの、全てをシステムが行い、全くドライバーは関与しない状況となり、レベル五で、完全運転自動走行と定義をしています。 その実現に向けては、それぞれに対応した法整備や自動運転システムの実用化に向けた研究開発としてSIP、いわゆる戦略的イノベーション創造プログラムと呼ばれるものですけれども、府省の枠に捉われずに、技術開発をするプログラムも進んでいます。 完全運転自動走行となるには、まだまだ時間を要するわけでありますけれども、路面標示等が明確でなければ、現行のレベル一やレベル二も実施できにくい状況となるなど、今後、自動運転が普及した場合であっても、機能が十分に発揮できないと考えます。 そこで、道路環境の維持向上と事故防止の観点から、区画線や横断歩道といった路面標示の補修管理に、今後どのように取り組まれるのか、県知事及び警察本部長にお伺いをいたします。 最後に、自転車の安全対策についてであります。 自転車の道路通行に関しましては、一九六〇年に制定をされた道路交通法において、自転車は車両と位置づけられ、車道通行が原則とされています。その後、一九七〇年の道路交通法改正で、公安委員会が歩道または交通の状況により支障がないと認めて指定した区間の歩道を通行可能としたことや、一九七八年の道路交通法改正によって、自転車は車道通行が原則であるが、普通自転車歩道通行可の標識により、徐行等を前提に、歩道通行が認められるということになりました。 そのような状況の中、右側通行や歩道通行可とする条件や自転車の走行位置などの理解が不十分なまま、自転車は、歩道通行可能という意識が浸透し、通行位置や歩道通行時の徐行などのルールを遵守できないまま、常態化してきたと思われます。 また、自転車は走行安定性や走行エネルギーの保持のために、停止や減速をなるべく避けようとする車両特性から、徐行や歩行者優先の停止など、ルールを守ることが難しいという要因もあると言われております。 そんな中、二〇二二年一月には、警視庁や各道府県警察より、交通量の多い道路や生活道路などで、自転車が関係する違反や事故が多いエリアを、自転車指導啓発重点地区・路線として公表し、交通ルール遵守の徹底を求める方針が示されております。 山口県警でも、駅や学校周辺の自転車利用者が多い場所や自転車の交通事故、交通違反が多い場所を中心に、県内十六警察署三十三路線を自転車指導啓発重点路線として定め、自転車に関する指導啓発活動を行っておられます。 また、警視庁では、十月の三十一日より、自転車の交通違反に対する取締り強化を行っており、自転車による信号無視、一時不停止、右側通行、徐行せずに歩道を通行する、この四つの違反について、悪質な場合は警告にとどめず、罰金などの刑事処分の対象とする交通切符を交付すると報道をされております。 自転車の違反と罰則は、片手運転などでの携帯電話の使用、イヤホンやヘッドホンで音楽を聴く、信号無視、一時不停止、並進、二人乗りや右左折時の合図不履行、夜間の無灯火などでは、二万円以下の罰金や五万円以下の罰金、三か月以下の懲役が科せられ、こと飲酒運転においては、五年以下の懲役または百万円の罰金となっており、私も改めて自転車の交通ルールの厳しさを認識したところであります。 ただ、自転車は御承知のとおり、子供の頃、初めて自分で移動できる最初の手段の乗り物として慣れ親しんでおり、どこを境にこの違反を意識し始めるのか、また、どの年齢を境に取締りや処分対象とするのかなど、なかなか難しい判断が必要ではないかと考えます。 そのような中、特には自転車での通学が認められ始める中学生、また、思春期でもあり、自己主張が強まるであろう高校生の時期には、特に自転車のマナーや交通ルールを守ることを意識づける必要があり、啓発活動が重要と思われます。 そのような中、全国で効果を上げているのが、スケアード・ストレイトという手法です。 スケアード・ストレイトは、恐怖を直視させるという意味で、スタントマンが受講者の目の前で交通事故を再現することにより、交通事故の衝撃や怖さを実感させ、交通ルールの必要性について、受講者自身に考える機会を与えるという教育技法です。 お尋ねをいたしますけれども、県内の自転車事故の現状と取締り件数の推移、そして、本県の学生に対する自転車交通ルールの徹底と周知、事故防止の観点での教育の実績、そして今後どのように取り組まれていかれるのか、御所見をお伺いをいたします。 今ので質問は終わりですけれども、終わりに一言申し上げます。 脱炭素社会の実現に向けて、この十一月三十日時点では、いよいよ四十七都道府県の中で、宣言をしていない都道府県は、茨城、埼玉、愛知、そして山口県のみとなっておりました。 どうしたものかと思っておりましたが、ついに本県も十二月二日、環境政策推進本部の会議において、知事が、二〇五〇年に、県内の二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す、二〇五〇年カーボンニュートラルの宣言を表明をされました。 同時に、地球温暖化対策の実行計画の素案が示され、二〇三〇年度の温室効果ガス排出量の削減目標、従来の目標から二倍近くに引き上げるとともに、二〇三〇年度の再生可能エネルギーの導入目標についても、二百四十万キロワットから三百万キロワットにまで引き上げるとされました。 我々会派も、これまで何度となく宣言を発出するべき、申し上げてまいりましたけれども、コンビナートを有する本県は、産業による排出量が多いという県の特質もありましたが、そこを超えての宣言に、改めて敬意を表すところであります。 また、環境省が行ってきました、脱炭素ロードマップでは、二〇二五年まで、百件を目途に、脱炭素先行地域を選考する予定でして、一月に募集された第一回目には、七十九件の応募のうち二十六件が選定をされ、そして今年七月に募集をされました第二回目には、五十件の応募に対して二十件が十一月一日に選定され、発表をされましたけれども、本県では、初めて、この県と山口市が見事に選考をされました。 山口市は、ゼロカーボン中心市街地と銘打って、消費電力量やCO2排出量の見える化のほか、ソーラーアーケードの導入や公用車のEV化、湯田温泉等の観光地と中心市街地を結ぶ乗合バスをEV化するなど、取り組むというふうにされております。また、先ほど申し上げました、PPA方式も導入するとされております。 環境省も、地方公共団体に、地域脱炭素移行・再エネ推進交付金など、総合的な交付金により支援を実施していくとしており、本県は、若干宣言等出遅れ感はありますけれども、ぜひ、本県、企業、そして市町が一丸となって、この困難に向かい合ってほしいと願っております。 私ども民政会も、しっかりこれらの取組を支援をしていくことを申し上げ、質問を終わりたいと思います。 御清聴賜りました。大変ありがとうございました。(拍手) 副議長(二木健治君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)小田村議員の代表質問にお答えします。 まず、人への投資に資するリスキリングの推進についてのお尋ねです。 DXの加速化など、経済・社会環境が急速に変化する中で、県内企業が持続的に成長していくためには、人への投資を通じた付加価値の向上が必要であり、リスキリングに取り組む企業や個人を支援していくことが重要です。 このため、私は、やまぐち産業振興財団に設置した生産性向上・人材創造拠点において、産業人材の専門的・実践的なスキルの習得を支援するとともに、やまぐちDX推進拠点「Y─BASE」を核として、AIやデータ活用に係るセミナーやアプリ開発に係る実践的研修を実施しています。 また、高等産業技術学校において、企業からの相談に応じて、オーダーメード型の職業訓練を実施するなど、地域のニーズに応じた人材育成に取り組んでいます。 こうした中、国は、新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画において、国全体の規模で官民が連携し、労働者のスキルアップや人材育成策の拡充を図ることとしています。 県としても、国の取組と連携を図りながら、やまぐち未来維新プランにおいて、成長を支える産業人材の確保・育成を重要施策の一つとして位置づけ、職業能力の再開発・再教育に積極的に取り組むこととしています。 具体的には、生産性向上・人材創造拠点等におけるDXの成熟度に応じた人材育成研修の実施や県内大学と連携したデータサイエンティストの育成を行うとともに、高等産業技術学校に機械デジタル科を設置するなど、デジタル化に対応した人材の育成に取り組みます。 また、国とともに新たに設置した職業訓練の効果・検証を行う協議会において不断の検討を行い、民間教育訓練機関とも連携しながら、地域のニーズ変化を適切に反映した訓練コースの設定を促進してまいります。 こうした取組を進めるのに併せ、県政各分野のDX推進や行政サービスの高度化・効率化に向け、県においても、その取組を担う人材の育成に積極的に取り組むことが重要です。 このため、本年二月には、職員の職位などに応じて学ぶべきスキル等を整理した、山口県デジタル人材育成方針を策定し、全ての県職員がデジタル技術を理解し、これを的確に使いこなすための研修を計画的に行っています。 また、データ活用など、DX推進に必要なノウハウ等を先端企業から学ぶための職員派遣なども行っており、今後も、県職員がデジタル人材として本県のデジタル改革を担っていけるよう、その育成に向けた取組を様々な手法で進めてまいります。 私は、人への投資により、新たな付加価値の創造を目指す国の取組とも連携を図りながら、官民におけるリスキリングの推進に着実に取り組んでまいります。 次に、コロナ対応と働く環境整備についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、コロナ対応についてです。 新型コロナウイルス感染症については、新規感染者数が全国的に増加する中、本県においても、十月下旬以降増加傾向に転じており、今後、本格的に気温が低下する冬場や、人の移動が活発になる年末年始を迎えることなどから、さらなる感染の拡大が懸念されます。 また、国から新たな行動制限を行わないとの方針が示されていますが、季節性インフルエンザとの同時流行も見込まれ、予断を許さない状況にあることから、社会経済活動の継続を図りながら、医療提供体制の逼迫を回避するため、感染拡大防止に取り組み、新規感染を抑制する必要があります。 このため、県民の皆様には、三密の回避や十分な換気など、基本的な感染予防対策を改めて徹底していただくとともに、重症化予防はもとより、感染や発症予防に高い効果が期待されるオミクロン株対応ワクチンを、できるだけ多くの方に速やかに接種していただきたいと考えています。 また、感染不安を解消し、年末年始を安心して迎えることができるよう、現在、県下八十三か所の身近な薬局等に設置している無料検査所などの積極的な活用をお願いし、感染拡大防止にもつなげていきます。 さらに、こうした感染拡大防止対策や年末年始の過ごし方について、県民の皆様の十分な御理解・御協力が頂けるよう、県のホームページやSNS等を通じた情報発信を行ってまいります。 私は、県民の皆様の命と健康を第一に、安心・安全な年末年始を過ごしていただけるよう、引き続き、感染対策と日常生活の回復の両立に取り組んでまいります。 次に、職員の労働環境についてのお尋ねにお答えします。 私は、職員がその能力を十分に発揮し、常に健康で高い意識を持って業務を遂行していくためには、働きやすい環境の整備と職員の健康管理が重要であると考えています。 このため、県庁働き方改革の下、業務の計画的・効率的な執行や事務事業の見直しによる業務量の削減に努めるとともに、職員のワーク・ライフ・バランスを推進する観点から、時差出勤や在宅勤務など、多様な働き方を可能とする環境整備を進めてきました。 また、職員の健康管理については、長時間労働の縮減に向け、管理職員による適切な業務マネジメントを徹底するとともに、専門的な知識を有する保健相談員を県庁に配置し、職員の健康に関する保健指導や各所属への巡回保健相談などに取り組んできたところです。 こうした中、コロナ対策の長期化に伴い、保健所を中心に大きな負担が生じ、保健師をはじめとする保健所職員はもとより、応援職員やその派遣元の職員なども長時間労働を余儀なくされました。 このような状況を受け、厳しい財政状況の中にあっても、定員数を増加させ、職場の実態等を踏まえた適正な人員配置を行うとともに、必要となる人員の確保に努めているところです。 具体的には、保健所の体制強化やデジタル化の推進等の主要課題には、重点的な人員配置を行うとともに、即戦力となる社会人経験者の採用職種を拡大するなど、業務遂行能力の向上につながる人員の確保に取り組んでいます。 私は、今後とも、長時間労働を抑制し、全ての職員がその能力を遺憾なく発揮できるよう、働きやすい環境の整備と職員の健康管理に取り組むとともに、業務量に応じた適正な人員配置や多様な人材確保のための職員採用に努めてまいります。 次に、県有施設の脱炭素への取組の推進と光熱水費の削減についてのお尋ねにお答えします。 まず、県有施設の脱炭素への取組の推進についてです。 県では、これまでも地球温暖化対策実行計画に位置づけた県庁エコ・オフィス実践プランに基づき、節電や節水等による温室効果ガスの排出削減とともに、ESCO事業や国の基金等も活用し、県有施設への太陽光発電設備等の導入を進めています。 また、昨年度から、岩国地区の複数の県有施設で実施している、太陽光発電と蓄電池、電気自動車を組み合わせた分散型エネルギーシステムの実証事業において、温室効果ガスの排出削減はもとより、消費電力のピークカット効果や災害時の非常用電源としての有効性を確認できたところです。 一方、国は、昨年六月に策定した地域脱炭素ロードマップにおいて、二〇三〇年までに設置可能な自治体の建築物等の五〇%に太陽光発電設備を設置するという目標を設定するなど、自治体が率先して脱炭素化に取り組むことを求めています。 こうした中、県では、国の動きに呼応し、実証事業で得られた知見も生かしながら、現在、県有施設への太陽光発電や電気自動車の導入ポテンシャル調査を実施しているところであり、今年度中に導入計画を策定し、その中で、お示しのPPA活用の可能性も併せて検討していくこととしています。 私は、今後、国の交付金等も有効活用しながら、県有施設への太陽光発電設備等の導入を計画的に進めるとともに、その効果等を広く公表し、市町や民間の施設に展開していきたいと考えています。 次に、光熱水費の削減に向けた考え方についてです。 県の温室効果ガス排出量を削減する取組は、光熱水費の削減にも資することから、プランに基づき、電気、ガス、水道等の使用量の削減や省エネルギー設備等の導入に努めることを通じて、その削減につなげることとしています。 その具体的な取組としては、県庁舎においてESCO事業を活用し、設備機器の高効率化や省エネ運転化を進めたほか、冷暖房温度や照明の適切な管理も行っているところです。 今後もこうした取組を継続し、照明器具や空調設備等の更新時には、省エネ効果の高いものを導入することで、さらなる光熱水費の削減に努めてまいります。 私は、引き続き、脱炭素社会の実現に向け、県自らが大規模な事業者・消費者であるという認識の下、県有施設における脱炭素の推進や、光熱水費の削減に取り組んでまいります。 次に、家族農業・小規模農業の振興についてのお尋ねにお答えします。 農業は、食料の安定供給はもとより、県土の保全など、多面的機能を有する重要な産業であり、本県農業の持続的な発展を図るためには、家族経営での小規模農家が多い本県の特性を踏まえ、多様な担い手が活躍できる取組を進めることが重要です。 こうした中、私は、地域の農業者が、それぞれの知識や経験等に応じて力を発揮しながら農地を守り、効率的な農業経営を進められるよう、まずは、集落営農法人の育成に重点的に取り組み、これまで県内各地に二百九十九の法人が設立されたところです。 また、こうした集落営農法人を中心に、市町や農地中間管理機構等と連携し、意欲ある担い手への農地の集積を促進するとともに、さらなる法人の規模拡大や経営の多角化に取り組む集落営農法人連合体を育成しています。 さらに、デジタル技術を活用して、農作業の省力化や農産物の高品質化に資するスマート農業技術の開発や生産現場での実装・導入に向けた取組を進めています。 一方で、中山間地域のような条件不利地においては、農地の集積等による経営規模の拡大が困難であることから、こうした地域では、小規模な家族農業者が農地を維持し、環境を保全しながら、自らの営農を継続していくことも重要です。 このため、まず、農地の維持や環境の保全が図られるよう、国の多面的機能支払制度などを活用し、農地ののり面の草刈りや水路の泥上げ、農道等の簡易な補修など、地域の農業者等による共同活動を引き続き支援していきます。 また、農業生産条件が不利な中山間地域等でも、将来に向けて農業生産活動が維持されるよう、集落協定に基づく農業生産活動等を行う体制整備や山口型放牧など、耕作放棄地の発生防止のための取組などを促進します。 さらに、家族農業により、長年引き継がれてきた農地や施設をはじめ、地域で培われてきた栽培技術などの有形・無形の資産について、デジタル技術を活用した可視化やデータベース化を行い、マッチングを図ることにより、次代を担う若者への円滑な継承を進めます。 加えて、小規模経営であっても一定の収益が確保できるよう、JA等と連携し、ワサビやリンドウなど、高単価が期待できる作物の導入を進めるとともに、付加価値を高める六次産業化への取組などをさらに後押ししていきます。 私は、中山間地域などの条件不利地においても、農地の維持や環境保全活動が継続できるよう、小規模な家族農業者をはじめ、多様な担い手が活躍できる本県農業の振興に取り組んでまいります。 次に、自動運転と交通事故防止に向けた道路環境の整備についてのお尋ねのうち、私からは道路管理者の取組についてお答えします。 全国に先行して高齢化が進む本県においても、高齢者の交通事故防止や中山間地域における日常的な移動の利便性・安全性等の向上を図る観点から、自動運転システムの普及促進は重要であると考えています。 この自動運転システムを利用するには、GPSやカメラ、センサー等を駆使し、区画線等の路面標示や車間距離、歩行者等の様々な道路上の情報をシステムに取り込む必要があります。 このうち、道路管理者が設置している路面標示については、利用者の安全な通行を確保するため、日々のパトロール等により、区画線等の摩耗状況を把握した上で、緊急性や重要性の高い箇所から順次更新しているところです。 さらに、今年度から、AIによる画像処理により、区画線等の状況を判定するシステムを導入し、点検の効率化を図ることで、速やかな補修につなげていくこととしています。 また、近年、産学官の各分野で、自動運転の普及に向けた技術開発等が着実に進められており、県としても、自動運転に資するという観点も踏まえ、適切な維持管理を行っていく考えです。 私は、県民の暮らしの安心・安全は、あらゆることの基本であるとの認識の下、引き続き、安全で円滑な道路環境の維持向上に取り組んでまいります。 副議長(二木健治君)中西警察本部長。 〔警察本部長 中西章君登壇〕 警察本部長(中西章君)交通関係の二点のお尋ねにお答えいたします。 まず、自動運転と交通事故防止に向けた道路環境の整備のうち、県警察の取組についてのお尋ねです。 自動運転をめぐっては、令和四年四月に公布された道路交通法の一部を改正する法律により、運転者がいない状態で一定の基準を満たす自動運行装置を使用して自動車を運行することを特定自動運行と定義し、特定自動運行を行おうとする者は、公安委員会の許可を受けなければならないなど、規定の整備がなされているほか、公道での実証実験が行われるなど、実用化に向けた取組がなされていると承知しております。 こうした中、交通の安全と円滑を図り、交通事故を防止する上で重要な役割を果たしている横断歩道や停止線などの道路標示を、適正に維持・管理することが重要であると考えております。 横断歩道は、令和四年十一月末現在、県内に七千九百九十八か所あり、その補修については、摩耗の程度、地域住民の方からの要望、交通事故の発生状況、交通量、子供や高齢者の利用実態等を総合的に勘案し、通学路など、優先度の高いものから補修を行っております。 また、摩耗状況によって部分的に補修するなど、予算の効率的な執行によって、より多くの補修を行っているところです。 県警察といたしましては、今後も道路交通法の改正など、自動運転に係る国等の動向に注視しながら、道路標示の適正な維持・管理に努めてまいります。 次に、自転車の安全対策についてのお尋ねにお答えします。 県内の自転車事故につきましては、概数ですが、本年十一月末現在、三百七件発生しており、前年同期と比較して三件減少している一方で、自転車事故のうち、約三割の利用者に法令違反が認められることから、自転車の安全対策が重要な課題であると認識しております。 また、自転車の取締り件数につきましては、過去五年間で五十一件となっており、毎年十件前後で推移しております。 自転車の取締りにつきましては、歩行者や他の交通に具体的な危険を生じさせた場合、あるいは再三の警告に従わない場合を対象としておりますが、それ以外にも並進やイヤホンの使用などで、毎年千件前後の指導警告を行っているところです。 なお、指導警告の対象者を年齢別に見ますと、高校生以下が五割以上を占めており、中には、小学生に対し、交通安全啓発用チラシを活用して現場指導したものもあります。 こうした実態を踏まえ、通学で自転車を利用する中高生に対し、自転車の交通ルールやマナーの遵守を意識づけるため、学校などの関係機関と連携し、各種対策を進めているところです。 具体的には、議員お示しのとおり、自転車が集中する駅や通学路から選定した、自転車指導啓発重点路線を中心とした指導・啓発や、高校生を対象としたスケアード・ストレイト教育技法による疑似体験のほか、中高生で組織する、少年セーフティリーダーズによる主体的な自転車安全利用の意識啓発活動、中学生自らが作成したVR動画の活用による自転車安全教室などに取り組んでおります。 また、乗車用ヘルメットの着用につきましては、改正道路交通法により、令和五年四月までに、自転車利用者のヘルメット着用が努力義務となることを踏まえ、その重要性に関する動画を作成し、ユーチューブなどで情報発信を行っております。 今後の取組として、ヘルメットの着用促進など、自転車の安全対策に取り組んでいる高等学校を自転車安全利用モデル校に指定し、通学路の危険箇所マップの作成や交通事故防止を図るための検討会を開催する予定です。 県警察といたしましては、引き続き、教育委員会等の関係機関と連携を図り、交通安全意識を醸成する交通安全教育や各種媒体を活用した情報発信などの対策に取り組むとともに、交通違反を認めた場合には、徹底した指導取締りを行ってまいります。 副議長(二木健治君)これをもって代表質問を終わります。 ───◆─・──◆──── 副議長(二木健治君)以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。 本日はこれをもって散会いたします。 午後一時五十三分散会