委員長報告
議長(柳居俊学君)総務企画委員長 畑原勇太君。 〔総務企画委員長 畑原勇太君登壇〕(拍手) 総務企画委員長(畑原勇太君)総務企画委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について、御報告を申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第一号及び第五号のうち本委員会所管分並びに議案第三号、第七号及び第八号の議案五件については、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定をいたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、やまぐち未来維新プランの策定について、 プランをより実効性あるものとしていくため、今後、計画の総合調整をどのように進めていくのかとの質問に対し、 本県を取り巻く環境は、近年、目まぐるしく変化しており、デジタル化や脱炭素化など社会変革への対応をはじめ、頻発化・激甚化している自然災害、道半ばである人口減少の克服など、取り組むべき多くの課題がある。 今後は、こうした諸課題に加え、これまでの県づくりの取組の成果や、本県の強みと潜在力をしっかりと踏まえて、新たな県づくりを進めていく必要があることから、今回新たに設定した四つの視点を踏まえて、三つの維新をさらに進化させ、力強く進めていくというコンセプトで、素案を取りまとめたところである。 今後は、本県の独自性を意識することなど、今議会で頂いた様々な御意見を反映させていくとともに、実効性ある、よりよいプランとなるよう、県民、有識者、市町などから、さらに幅広く御意見を頂いた上で、各部局ともしっかり連携しながら、最終案の策定を進めてまいりたいとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 維新プランの振り返りと新たな課題設定について ○ 若者が活躍できる県づくりについて ○ 素案における成果指標設定の考え方について などの発言や要望がありました。 次に、故安倍晋三元総理の県民葬について、 本会議や委員会における質疑を受け止めた上で、県民葬を執り行うことについて、改めて、県としてはどのように考えているか。 また、故安倍元総理をお送りするにふさわしい県民葬の開催について、県はどのように認識しているかとの質問に対し、 本県においては、これまでも国政や県政の推進に多大な御貢献をされ、御功績を残された方々を対象に県民葬を実施してきた。 こうした過去の開催例に照らしても、安倍元総理が憲政史上最長の長きにわたって内閣総理大臣の重責を務められ、我が国はもとより、県政の推進にも大変お力添えを頂いたこと、多くの県民の皆様が哀悼の意を示されていることを踏まえ、最も深く追悼の意を表する形として、県民葬を執り行うことが適当であると考えている。 また、県民葬に反対の立場の県民や、団体の皆様からも御意見をお聞きしてきたが、今後も引き続き丁寧な説明に努めてまいりたい。 県民葬の開催自体は、県民の皆様お一人お一人に弔意を強制するものではないが、故安倍元総理を多くの県民の皆様とともに追悼することが重要と考えており、葬儀委員会の他の構成団体や、県警察とも緊密に連携しながら、引き続き、万全の準備を進めてまいりたいとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 安倍元総理の功績に対する県の認識について ○ 県民葬の予算や準備状況、警備等の実施体制について ○ 県民葬の出席者について ○ 団体等からの反対意見への対応について ○ 県民葬の費用負担について ○ 安倍元総理と統一教会との関係の把握について などの発言や要望がありました。 また、県民葬に関連して、本会議や委員会における反対の表明と、議案への採決行動との整合性を問う指摘があり、これについて委員間で討議が行われました。 次に、やまぐち産業脱炭素化戦略の策定について、 本県の脱炭素化の推進に向けては、企業が競争力を失うことなく成長・発展できるよう、実効性ある戦略の策定と、取組の具体化を進めていく必要性があると考えるが、今後どのように取り組んでいくのかとの質問に対し、 現在、やまぐち産業脱炭素化戦略については、骨子案に沿った具体的施策の検討を行っており、十一月中には素案を取りまとめる予定としている。 一方で、ウクライナ危機や原材料価格の高騰など、企業が脱炭素投資の判断を行う上では厳しい状況が続いており、また、脱炭素化に向けた国の戦略や具体的支援策等も、いまだ十分明らかになっておらず、そうした中で、戦略の策定作業を進めている状況にある。 このような状況にあって、より効果的な施策の創出につなげていくためには、現場の声をしっかりと聞き、産学公金一丸となって知恵を絞っていく、その積み重ねが肝要であると考えている。 本県が脱炭素化という困難な状況を乗り越え、産業競争力を維持し、さらなる発展を遂げていくためには、危機感や取組の方向性を、産業界をはじめ、広く県民の皆様と共有し、企業の取組を全力で後押ししていくことが必要との考え方の下、真に実効性のある戦略となるよう、また、この戦略が企業や県民に対して、県から有効かつ明解なメッセージとなるよう、スピード感を持って取り組んでまいるとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 未来維新プラン、コンビナート低炭素化構想との関係性について ○ 企業ニーズの把握とそれを踏まえた具体的な取組内容について ○ 国の方針との結びつきと、それによる国の施策の呼び込みについて このほか、やまぐちコンビナート低炭素化構想に関連して ○ CO2排出量の削減目標の設定の考え方と、削減目標に対する企業の受け止め等について ○ コンビナート企業の競争力確保と目標達成の両立に向けた取組について ○ コンビナート連携会議での議論の状況について ○ 燃料転換に対する県の支援について などの発言や要望がありました。 次に、米軍岩国基地関係では、 ○ 最近の航空機騒音の状況について ○ 空母艦載機の訓練に対する県の認識について ○ 騒音の状況を踏まえた県の対応について ○ 陸上自衛隊オスプレイの岩国基地への陸揚げに関する県の認識と対応ついて ○ オスプレイの安全性に対する県の認識について ○ 住宅環境改善支援事業の実施状況について などの発言や要望がありました。 このほか、 ○ 職員の定年引上げや役職定年制の趣旨・概要について ○ 高齢者部分休業制度の導入の趣旨や公務運営上の影響について ○ 台風十四号への対応について ○ 市町と連携した「Y─BASE」の広域的な展開について ○ YSNの在り方検討について ○ デジタルサイネージを活用した広報について ○ マイナンバーカードの普及促進について ○ 高齢者などを対象としたデジタルデバイド対策について ○ テレワーク移住やワーケーション誘致の取組状況について などの発言や要望がありました。 次に、決議案の提出について、申し上げます。 北朝鮮は、今年に入ってから頻回に弾道ミサイルの発射を繰り返し、十月四日には、我が国の上空を通過するミサイルの発射を強行しました。 これら一連の北朝鮮の軍事的暴挙に対し、抗議と非難を表明し、あらゆる軍事的挑発行為を放棄するよう求めるため、決議案を本委員会から提出することといたしましたので、御報告申し上げます。 次に、本委員会に付託された、意見書案第一号については、台湾のCPTPP参加は、我が国との貿易や投資の促進はもとより、電子商取引の拡大や、経済安全保障・食料安全保障にも寄与し、極めて有益であるとの意見があり、採決の結果、全員異議なく、可決すべきものと決定をいたしました。 終わりに、本委員会に付託された、請願第一号については、安倍元総理の功績を踏まえれば、県民葬により、深い哀悼の意を示すことは当然である。また、県民葬は、県民一人一人に弔意を強制するものではなく、憲法に抵触するとの指摘は当たらないなどの意見があり、採決の結果、賛成なしにより、不採択とすべきものと決定をいたしました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)