1 外国人観光客の受け入れ再開について 2 ローカル線の維持について 3 LGBTQに対する本県の取り組みについて 4 その他
───◆─・──◆──── 午後一時開議 副議長(二木健治君)休憩前に引き続き会議を開きます。 ───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第十四号まで 副議長(二木健治君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第十四号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。 酒本哲也君。 〔酒本哲也君登壇〕(拍手) 酒本哲也君 民政会の酒本哲也です。通告に従いまして、順次質問いたします。 まず、外国人観光客の受入れ再開についてお伺いします。 新型コロナが流行する以前、東京五輪が二〇二〇年に開催されることを念頭に、国は訪日客数を二〇二〇年に四千万人、二〇三〇年には六千万人に増やすという目標がありました。 二〇一九年までは、私が住んでおります下関市のウオーターフロント地域にも土日に限らず多くの外国人観光客が訪れ、にぎわっていたことを思い出します。 また、二〇一九年四月には、国土交通省が港湾法の規定に基づいて下関港を国際旅客船拠点形成港湾に指定され、スイスのMSCクルーズ社と連携し、世界最大級の二十二万トン級のクルーズ船が数多く寄港する予定でしたが、新型コロナの流行を境にクルーズ船の姿も見ることがなくなりました。 最近では、新型コロナも少しずつ落ち着きを見せ始めてくる中、先月二十六日、岸田総理大臣は外国人観光客の受入れを六月十日から再開する考えを表明し、様々な制約の中ではありますが、約二年ぶりに受入れが再開しました。 現時点で一日当たりの入国者数は上限で二万人ですが、ウイズコロナの定着と感染状況が今以上に落ち着けば、制限は緩和してくると思われます。 コロナ終息後に行きたい国、断トツトップである日本は円安傾向も重なることから、規制範囲内いっぱいの外国人観光客が来日することが予想でき、特にインバウンドを中心とした観光産業に明るい兆しが見えてきたのではないかと思います。 受入れを再開しようとする今、日本経済の潜在力に大きな影響を与え、成長の起爆剤ともなり得るインバウンド戦略の再構築は喫緊の課題であります。 私は、コロナ前と同じ感覚で外国人観光客の受入れを進めていくのではなく、東京一極集中の是正やデジタル田園都市構想などの政府の政策とインバウンド戦略を連動させて、外国人観光客を地方に誘導して地域活性化につなげることが重要であると考えます。 年間三千万人を超えていたコロナ前に戻るには時間がかかるという指摘もありますが、二〇一九年には訪日外国人観光客によるインバウンド需要は四・八兆円規模に達しており、このたびの受入れ再開は観光業や地域経済の回復に大きくつながることが期待されます。 観光庁は、今月七日、旅行会社向けのガイドラインを公表しました。入国の対象は、新型コロナの陽性率による区分けで最もリスクの低いとされているアメリカや韓国、中国など九十八の国と地域が対象になるということです。この九十八の国と地域から入国する場合はワクチンを接種しなくても検査などを免除するとし、ガイドラインでは旅行会社がツアーを販売する際に、参加者に対しマスクの着用をはじめ、感染防止策を徹底することや、国内で入院したり治療を受けたりする場合に備えて民間の医療保険に加入してもらうことなどを説明し、同意を得ることが盛り込まれております。こうした手順に従わない場合は、ツアーへの参加が認められない可能性があるということです。 また、ツアー中は添乗員が場面に応じて感染対策のこまめな注意喚起を行うよう求めていますが、海外の旅行会社、受け入れる側の観光施設、宿泊施設もガイドラインの内容が非常に分かりにくいという指摘もあります。 様々な制約の中での受入れ再開となりますが、本県も柔軟かつしっかりとした受入れ体制で対応しなければなりません。 そこでお伺いします。新型コロナの問題以前は中国と韓国に偏っていたところがあり、日本との外交関係が悪化すると両国の観光客が一気に減少し、外国人観光客全体が大きく減少してしまうリスクがありました。より幅広い国、地域から訪日観光客を呼び込むことがインバウンド需要の持続性への期待を高めると思いますが、コロナ発生後の本県の情報発信等、これまでの取組をお伺いします。 宿泊施設等は、急ピッチで受入れ体制を進めております。観光庁が発表したガイドラインではホテルや旅館に対し、目立つ場所に外国語で感染防止対策を呼びかける掲示を行うことなどを求めていますが、このガイドラインに対し、県が早急に対応すべきことは何かお伺いします。 新型コロナの感染者が出ても、ほかの人はツアーを継続できる内容となっていたことを歓迎する声が出る一方、旅行の中止が求められる濃厚接触者の定義が分かりにくいという指摘も出ております。陽性者が出た場合に備えて、旅行会社に対してはあらかじめ自治体の相談窓口などを確認した上で陽性者の医療機関の受診対応や、濃厚接触者の範囲を特定することを求めるとされていますが、こちらのほうは準備は万全でしょうか、お伺いします。 コロナ流行前でも町では外国人とのトラブルをよく目にしましたが、マスクの着用等、文化の違う外国人からすれば厳しく分かりにくいガイドラインができた中での再開となり、急激にトラブルが増える可能性があります。警察の対応策をお伺いいたします。 次に、ローカル線の維持について質問いたします。 公共交通の中でも鉄道事業者への支援に関する考え方と国への働きかけについてお伺いします。 昨年度に引き続き、今年度もコロナ禍を受け公共交通に関する運行継続や燃料価格高騰対策に関する支援が実施され、事業者から感謝の声を頂いております。しかし、これまでの県の支援策はJRのローカル線は含まれておりません。コロナ禍で影響を受けているのはバス、タクシー、フェリーだけではなく、各鉄道会社も甚大な影響を受けております。 JR西日本の経営は、新幹線や関西地区で収益を上げ、赤字路線の地方ローカル線を補っており、収益の柱でもある新幹線の利用はコロナ禍による出張の激減などから経営が危機的な状況であります。経済誌の特集にも民営鉄道を含めた主要鉄道で倒産しそうな鉄道会社ランキングにおいてJR四国やJR北海道よりも低い、二十一社中最下位となっております。 JR西日本の決算は、二〇二〇年度、二千三百三十二億円の最終赤字となり、この状況が続けば四年後に倒産すると掲載されておりました。JR西日本の長谷川社長は経営悪化で維持が難しくなっているローカル線について、一キロ当たりの一日平均利用者数が二千人未満の区間で優先的にサービスを見直す考えを明らかにしました。 これを受け、中国地方知事会で村岡知事は、住民の生活や地域経済に大きな影響を及ぼすもので、大変懸念している。区間ごとの数字で判断するのではなく、ネットワークを維持することを考えてほしいと発言されました。 要望では、減便や終電の繰上げを決めた、今年春のダイヤ改正についても再考するよう求めました。知事は要望後の取材に対し、厳しい経営状況への理解を示しつつ、もうかる路線だけを残してあとは切るということが行われると、中国五県全体にとって大きな損失であり、個別の路線で考える課題ではないと発言されました。 JR西日本の長谷川社長は、各県と議論して持続可能な地域交通の実現に向け努力していきたいと話す一方、「経営が厳しい状況で利用が少ない路線をこのままに放置できない。赤字を継続しながら事業としてやっていくのは非常に困難。輸送密度が二千人に満たない路線はどのような形にしても黒字化は非常に難しい状況であり、バスへの転換など、新しい時代に合った地域交通を再構築していくことを一緒に考えていただけないか」と意見をされております。 また、本年四月、対象となる三十線区の収支を公表し、バス路線への転換も含めて議論を進めたいとしています。 忘れてはならないのは、JR西日本は一九八七年より民間の企業であるということです。民営化から既に三十年以上たっており、国有の鉄道ではありません。JR西日本は人件費の削減と雇用の維持を図る必要があるとして、運転士を含む約三百人の社員が最長二年間、飲食店やホテルなどグループ外の企業に出向しました。給料は受入先の企業が負担します。 一日当たり最大で千人以上の社員を休ませる一時帰休も実施していますが、雇用を維持しながら人件費を削減するため、社員の出向を決めたということです。 また、二〇二〇年の冬から臨給は組合員平均で三十五万円から四十万円の減給となっているそうです。JR西日本の社員の方々からも状況を伺いましたが、雇用されている社員の皆さんが大変苦労されております。今月七日、美祢線と小野田線の沿線四市の代表が村岡知事を訪問し、路線維持に向け協力を要請しました。美祢市の篠田市長は県への要望後、市民の合意を得られるのであれば応分の負担はやむを得ないと話されました。 私は誰もが予想していなかった新型コロナの影響を受けている今、国有の鉄道ではなく一民間業者であるJR西日本の企業努力だけでは限界があると考えます。 県として県民生活を支える交通ネットワークの一部を担うローカル線の維持に向け、積極的に取り組むべきだと考えます。県だけでは対応できない課題とも認識していますが、県としてローカル線に対する考え方やさらなる支援に向けた国への働きかけについて見解をお伺いします。 最後に、LGBTQに対する本県の取組についてお伺いします。 二〇一五年十一月から東京都渋谷区と世田谷区で、同性カップルに対しての二人のパートナーシップが婚姻と同等であると承認し、自治体独自の証明書を発行する制度が施行されました。それから約七年が経過した二〇二二年四月一日現在、パートナーシップ制度の導入自治体は二百九自治体と、人口カバー率で五二・一%となりました。 また、都道府県単位では今年四月に秋田県と福岡県でパートナーシップ宣誓制度がスタートし、茨城県、大阪府、群馬県、佐賀県、三重県、青森県を含めて八府県で導入されております。 また、今年度は秋頃に東京都でパートナーシップ宣誓制度が導入される予定になっております。 福岡市のように人口百万人以上の大都市から、人口が五万人を超えない小規模な市や町で導入しているところもあります。 日本労働組合連合会が二〇一六年に行った調査では、日本のLGBTQの割合は十三人に一人という調査結果が出ておりますが、多くのLGBTQの方は自分がLGBTQであることをオープンにしておりません。 以前よりもLGBTQの認識が広がり、差別をするようなことは減ってきてはいると思いますが、自らオープンにすることはなかなかできず、特に地方では生きづらい社会が続いております。 私が経営している会社にLGBTQをオープンにしていた社員がおりました。戸籍上は男性ですが、自分が男性として生きていくことに違和感を覚え、数年間悩んだと聞いております。オープンにしてからも下関市に住んでおりましたし、もちろんのことですが、私の周りは当たり前のこととして受け入れておりました。しかし、まだ地方では様々な差別、偏見があり、昨年、退社し、下関にもおりましたパートナーと一緒に埼玉県に移住し、現在は東京で働いております。今でもよく連絡を取り合いますが、やはりパートナーシップ制度がある地域は理解が進んでいるのと、人の目も気にしなくてよいことがストレスなく生きていけると元気な声で話してくれます。上京し、精神的にも落ち着き、元気に生活してくれてよかったと思う一方、なぜ住みにくい環境を変えられなかったのかと考えると本当に残念に思います。もっとLGBTQに対しての偏見、差別のない理解の進んだ県にならないといけないと連絡をするたびに強く感じ、改めて変えていかなければならないと思います。 昨年、東京オリンピック・パラリンピックが開催されました。オリンピック憲章では、性別や性的指向による差別の禁止を明記しており、開催国にもこれを求めております。性的指向による雇用差別を禁止している国の数はEU加盟国の全て、また、カナダやアメリカなどを中心に二〇一九年時点で八十か国に上ります。G7の中でもこうした法律を整備していないのは日本だけで、OECD諸国のうちLGBTQに関する法整備状況を比べると三十五か国中三十四位でワースト二位と、日本国内における同性婚は現行法では認められていないという現状ですが、LGBTQに対する理解は年々急速に高まっております。 昨年九月に宇部市でパートナーシップ制度が導入されました。私は大変大きな一歩だと思っております。 本県もこれまで以上に前向きに多様な性を認め合い、共に生きていく社会に向け進めていくべきだと思います。 そこでお尋ねいたします。本県では宇部市が昨年九月にパートナーシップ制度を導入しましたが、県内では宇部市の一市だけです。この件に関する県の議会答弁は、国の動向を見守っているところであり、現時点ではパートナーシップ制度の導入は考えていないとのことでした。 今年の四月一日だけでも、約五十の自治体がパートナーシップ制度を導入する等、日本全体にこの制度の必要性が高まる中で、山口県は現時点考えていないという後ろ向きな答弁だけではなく、いつになれば少しでも前向きに考えるという答弁を頂けるのでしょうか。段階があるのであれば具体的にその段階の内容をお示しいただきたいと思います。改めて本県の見解をお伺いします。 次に、ジェンダーレス制服についてお伺いします。 文部科学省は二〇一六年に、性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施についてという周知資料を発表し、各学校では服装、髪型、トイレなどの対応の幅を広げております。 全国の小・中・高校の教員千八百人を対象にLGBTQの児童生徒への服装の配慮の現状を調べた結果、三九%が服装に配慮している、二〇%が今は服装による配慮はしていないが、今後は予定していると回答し、合わせると約六割の学校が服装の配慮を導入、また検討中のようです。 宇部市立藤山中学校がジェンダーレス制服を導入することが話題となりました。このスラックスとスカートの二種類から選ぶことができる性差のないジェンダーレス制服は、生徒たちから制服を変えるための議論が始まったということです。 生徒総会の校則を見直そうという議論の中で、男女の区別をなくしていこうと社会が変わりつつあるのに学校の決まりはそうではないと一人の生徒が発言し、学校側が全校生徒にアンケートを実施した結果、八六%の生徒が制服をジェンダーレス化することに賛同し、実施に至りました。 児童生徒本人が違和感のある制服を着続けないといけない精神的苦痛は計り知れません。 日本社会の多くは、選択肢を最小限にし、古い形式に縛られることが多いかと思われます。 そこでお伺いします。多様性を認め合う社会の実現が求められる今、児童生徒一人一人が自分らしく心地よく着ることのできるジェンダーレス制服を積極的に取り組むべき時期だと思いますが、県としてのこれまでの取組、また今後の見解をお伺いします。 以上で、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 副議長(二木健治君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)酒本議員の御質問のうち、私からはローカル線の維持についてのお尋ねにお答えします。 地方ローカル線は沿線人口の減少や長引くコロナ禍の影響等により利用者が大幅に減少しており、その経営環境は非常に厳しい状況にあります。 こうした中、JR西日本が利用者の減少が著しい地方ローカル線の今後の在り方についての議論を進めたいとして、輸送密度二千人未満の路線について、区間ごとの収支率などの情報を公表したところです。 これを受け、このたび美祢線・小野田線沿線の各市長から利用促進など両路線の維持・確保に向けた取組の一層の推進や国への積極的な働きかけなどを求める要望を頂いたところです。 地方ローカル線は沿線住民の日常生活はもとより、地域の経済活動や観光振興などを支える重要な基盤であり、私は区間ごとの収支で存廃を判断することは適当ではなく、広域的なネットワークとして維持されることが必要であると考えています。 このため私は国に対し、全国知事会による要望や有志知事による緊急提言に加え、さきの政府要望においてもJRを含めた鉄道事業者の経営基盤安定化への支援などを求めたところです。 また、現在、国において検討されている鉄道ネットワークの在り方についての方向性も踏まえ、今後、沿線自治体とJR西日本との協議が行われる場合には、県も協議に参画し、利用促進など地域の実情に即した取組を検討してまいります。 私は、今後とも沿線市町と連携し、地域住民の日常生活や交流人口の拡大に不可欠な基盤である地方ローカル線の維持に向けて取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(二木健治君)三坂観光スポーツ文化部長。 〔観光スポーツ文化部長 三坂啓司君登壇〕 観光スポーツ文化部長(三坂啓司君)外国人観光客の受入れ再開についての三点のお尋ねにお答えします。 まず、海外に向けた情報発信についてです。 これまで台湾や韓国などの重点五市場においては、現地の観光プロモーターと連携し、各市場のニーズに応じてコロナ禍でも可能な取組としてオンライン商談会やSNSを活用した戦略的なプロモーションを展開してきたところです。 また、欧米豪市場に対しても瀬戸内七県が参画する、せとうちDMOや、欧米豪にネットワークを有する航空会社と連携し、オンラインを活用した効果的な情報発信を行っているところです。 さらに、デジタル技術を活用し、観光事業者の多言語での情報発信を支援するとともに観光動態に関するビッグデータに基づき、旅行客のニーズに即した効果的な広告を配信し、本県へのインバウンド需要の拡大を図ることとしています。 次に、外国人観光客受入れのためのガイドラインについてです。 このガイドラインは、国が旅行業者や添乗員、宿泊事業者等の観光事業者に対し、感染拡大防止のために留意すべき事項や、緊急時の対応について示したものです。 県としては、県内の観光事業者はもとより、市町や観光事業者の支援窓口である商工会議所等に対してもガイドラインの趣旨や内容について周知徹底を図ったところです。 次に、陽性者が発生した場合の対応についてです。 このたびの外国人観光客の受入れに当たっては、旅行業者が責任者となり、ツアーの全行程に添乗員が同行の上、参加者の行動管理を行うことが条件にされるなど、厳格な感染防止対策が取られています。万が一、陽性者が発生した場合においても、ガイドラインに基づき旅行業者が地域の医療機関や保健所と連携しながら、適切に対応できる体制が整っているところです。 県としては関係機関と緊密に連携し、外国人観光客の受入れ促進と感染防止対策の両立を図りつつ、インバウンドの早期回復に向けて取り組んでまいります。 副議長(二木健治君)藤田環境生活部長。 〔環境生活部長 藤田昭弘君登壇〕 環境生活部長(藤田昭弘君)LGBTQに対する本県の取組についてのお尋ねのうち、パートナーシップ制度の導入についてお答えします。 LGBTQなどの性的マイノリティーを理由とした偏見や差別はあってはならず、多様性を認め、それぞれの生き方が尊重される社会を構築することが重要です。 このため県では性の多様性についての県民の理解が深まるよう、セミナーの開催やリーフレットの配布など普及啓発に取り組んでいるところです。 こうした中、国において、現在、性的マイノリティーに関する法制度が議論されていることなどから、県では国の動向を見守っているところです。したがって、現時点ではお尋ねのパートナーシップ制度の導入は考えていませんが、宇部市など導入自治体の運用状況等について引き続き情報収集を行ってまいります。 県としては、まずは県民への普及啓発に取り組むことにより、性的マイノリティーの方々への正しい理解を促進し、性の多様性を認め合う意識の醸成を図ってまいります。 副議長(二木健治君)中西警察本部長。 〔警察本部長 中西章君登壇〕 警察本部長(中西章君)外国人観光客への警察の対応策についてお答えいたします。 外国人観光客が増加することによって、落とし物や道案内、事件・事故への対応に加え、御指摘の新型コロナウイルス感染防止対策への対応を含め、様々なトラブルが増えることが予想されます。 外国人観光客に対応するに当たり、一番の障壁は、言葉の壁になるものと思われるため、警察では警察署や交番の窓口にコミュニケーション支援ボードという五か国語に対応できるボードを設置しており、簡単な要件であればこれで対応できるようにしております。 また、山口県観光連盟と契約を結び、平成二十八年八月から、やまぐちコールセンターによる電話での通訳対応も行っているほか、外国人からの一一〇番通報に際しては同コールセンターとの三者間通話によって通報内容を正しく把握する体制を整備しております。 さらに、平成三十一年度からは、ポリストリプルアイというスマートフォンの形状をした通信機器を整備し、街頭活動を行う警察官等に配備しておりますが、これに多言語翻訳機能を有するアプリを搭載しております。 このような取組によって外国人観光客との円滑なコミュニケーションを図り、外国人観光客が絡む事件・事故はもとより、新型コロナウイルス感染防止対策に関連するトラブルにも関係機関と連携して適切に対応してまいります。 副議長(二木健治君)木村副教育長。 〔副教育長 木村香織君登壇〕 副教育長(木村香織君)LGBTQに対する本県の取組に関するお尋ねのうち、ジェンダーレス制服についてお答えします。 性的指向・性自認に係る児童生徒への対応に当たっては、その心情等に配慮することが重要であり、これまで県教委では平成二十七年四月の文部科学省通知を受け、きめ細かな対応について各学校に依頼するとともに、小・中・高等学校等の教職員を対象とした研修を実施したり、授業でLGBTQについての内容を扱うなど、その理解促進に努めてきたところです。 県教委としましては、今後も違和感のある制服により精神的な苦痛を感じる児童生徒の心情等を教職員がよく理解し、適切に対応するとともに、いわゆるジェンダーレス制服の導入については各学校の実情に応じ、児童生徒、保護者、地域等での共通理解を図りながら進められるよう、学校や市町教委に対し助言等を行ってまいります。