1 高校再編整備計画について 2 環境保全等について 3 化学物質過敏症について 4 県庁内でのパーティー券斡旋問題について 5 その他
副議長(二木健治君)宮本輝男君。 〔宮本輝男君登壇〕(拍手) 宮本輝男君 社民党・市民連合の宮本輝男でございます。本日最後の質問となりました。いましばらくのお付き合いのほどをよろしくお願い申し上げます。 冒頭に、先ほどから出ておりますが、西部石油のことについてであります。 山陽小野田市とありますので、宇部市の隣町のことでありますので、非常に強い関心を持っております。 出光石油が山陽小野田市の西部石油の株式を取得し、子会社化の後、二〇二四年三月を目途に、西部石油の山口製油所の本社機能を停止することを前提に、同年三月三十一日をもって、同社との製品引取り契約(製品売買契約)を終了することを決議しました。 県におかれましては、地元自治体や関係機関とともに協議をされ、地域経済が著しく損なわれることがないように、影響の出ないように善処をお願いをしたいというふうに思います。 それでは、誰もが安心して暮らせる山口県を目指す立場から、通告に従いまして質問をいたします。 質問一の、高校再編整備計画についてです。 五月二十六日に、岩国高校広瀬分校、山口高校徳佐分校及び防府高校佐波分校の来年度からの募集停止が決定されました。非常に残念であり、正直悔しい気持ちであります。 今回の募集停止に関しての私への説明、マスコミ報道含め所在地の中学生の減少のみしか言われていません。 確かに、高校所在地での生徒の減少は否定しません。住民基本台帳で確認すれば、十五年先の子供の数は何人か分かることです。それに加え、高校の募集停止で言われるのが、少子化と小規模校では団体競技の部活動ができないからというのがあります。 確かに、制約はあるというふうに思います。しかし、県内的にも全国的にも、運動部の団体競技である野球やラグビー等においては合同チームが認められており、各種大会に参加していますので、まだまだ工夫する余地があり、募集停止の一つの方便しか聞こえません。 こんな説明では、生徒数が減少するから仕方ないと、地域の方々も諦められるのではないでしょうか。私も現実にそういうお話を聞きました。 しかし、一方で、現実はそれよりも多くの生徒が、近隣の市町から、遠距離でありながら通学しているのです。 これまで幾度となく質問いたしましたが、中学校のときに不登校気味であったり、いじめをした生徒とは別の学校に行きたい、大規模校の大人数の中で集団生活になじめない、それでも自分の才能を磨き能力を伸ばしたいと、汽車やバスなど、時には保護者に送迎をしてもらいながら、長時間をかけてでも少人数学級を希望して通学しているのです。そんな生徒や保護者は、小規模校・分校や定時制においても希望のとりでなのです。 県教委から頂いた資料によりますと、この間募集停止の検討がなされていたにもかかわらず、三分校のうち二分校は、二年生、三年生に比較して一年生が二倍と三倍に増加し、入学定員の半分から三分の二になっている事実から、大規模校になじめない、少人数学級を希望する生徒が確実にいるということです。 ある分校の在校生徒は、少人数学級なので分からないところを先生が丁寧に教えてくれるので理解しやすい旨のコメントが新聞に出ていました。 地域の方も昔から親しんできたおらが村の高校を愛し、他の地域から通学してくる生徒であっても、マスコミ等でも紹介されていましたが、大規模校にも負けないコミュニティ・スクールの活動をされ、地域の伝統・民俗芸能等での交流、また、生徒と地域の方のコラボで特産のお菓子作り等を通じて、生徒と分校をなくさないという熱い思いで交流されてこられたと感じております。それに応え、生徒自身も地域のことも学んできたことだというふうに思います。 私は、大規模校で切磋琢磨して勉学や部活動に励むということは否定しません。私自身も、五十年前ですが、一学年八クラスで全校生徒が一千名の高校に通っていました。ただし、勉強というよりも部活動の毎日ではありましたが。 分校に行く生徒も大規模校に行く生徒も自己の能力を伸ばしたい、成長したい、そして将来の進路目標に向かって勉強したいということには変わりありません。 二〇一八年から二〇二二年までの山口県教育振興基本計画では、基本目標として、未来を拓くたくましい「やまぐちっ子」の育成を掲げ、大きく変化が予想されるこれからの社会において、変化に対応して主体的に未来を切り拓く力が必要、このため、生きる力の育成を目指した前計画を継承し、知・徳・体の調和の取れた教育の推進や教育環境の整備など、学校、家庭、地域が一体となって取組を推進しますとあります。 生徒は生徒なりに、また保護者もその生徒を応援する気持ちを大事にして、分校に通学しながら、まさに社会を生きる力、社会を生き抜く力を養っています。 かなり以前は、山口農業高校の分校が中山間地域に点在していましたが、現在では昨年度からの旧豊田町の西市分校だけになりました。 これまで、普通の本校が入学者の減少で分校になり、今回のような募集停止が行われてきましたし、統廃合も行われてきました。 ただ、本校と分校では違う目で見られている可能性があります。それでも、生徒たちは周りの目を気にしながらも、胸を張って通学をしているのです。三分校を希望しようとしていた中学生は、どこの学校に行けばいいのでしょうか。 そこで、募集停止に至るまでの経過等について質問をいたします。 なぜ、少子化のみが強調されて、小規模校・分校を望む生徒が通学することは説明されないのでしょうか。もっと丁寧な説明がなされてしかるべきではないのでしょうか。 募集停止ありきでの説明であったのか、いかに残していこうという説明であったのか、募集停止に至るまで地域の方、地元自治体や生徒の出身中学との説明、協議はどのようにされ、どんな意見が出されたのかお伺いをいたします。 そもそも遠距離でも小規模校・分校に通学したい生徒がいることに対し、教育委員会はどのような認識を持っておられるのかお伺いをいたします。 先ほども言いましたが、三分校を希望しようとしていた中学生の受入先をどのように考えておられるのかお伺いをいたします。 これまで、答弁の中で、高校教育の質を高めるために、一学級四十名で、一学年四から八クラスの大規模校で切磋琢磨していくのが望ましい旨の答弁を頂いています。 昨年度から、生徒一人に一台のタブレットが貸与され、学習のより効果的な使用がされているものと思います。分校でも、より一段と学力を高める努力はなされてきたのでしょうか、お伺いをいたします。 生徒の学びたいということをいかに保障するのかが、教育委員会に課せられた責務ではないでしょうか。いかなる事情があっても、学びたい生徒があれば、それを保障するのが教育委員会ではないのでしょうか、お伺いをいたします。 一方で、内閣府が地方創生の観点から将来的な関係人口の創出・拡大を目指し、高等学校段階における地域留学を推進するため、全国から高校生が集まるような高等学校づくりに取り組む地方公共団体を支援している事業があります。 これは、中学卒業後三年間地域で過ごす、地域みらい留学高校進学、高校二年生時に一年間地域で過ごす、地域みらい留学高二留学という、二つの制度が用意されています。 この地域みらい留学高二留学については、補助金型では補助金の交付を伴う申請もあり、事業の立上げから自走(各自治体負担)に至るまでの間を主に想定した型であり、申請上限額は一事業当たり一千万円を目安とされていますが、必ずしも五年間出るというものではありませんが、補助制度もあります。 この事業制度のホームページを見る限りでは、島根県では地域みらい留学は十五校が実施しており、高校進学が十三校、高二留学が五校、両方とも実施しているのは三校あります。ちなみに、山口県では、周防大島高校一校で、高校進学のみであります。 確かに、この制度は地元自治体向けのものではありますが、これまでに島根県の複数校にお話をお聞きしましたところでは、県教委はもとより、高校所在地の自治体、地域関係諸機関や諸団体が、まさしく我が町の学校として大事にされ、高校を中核とした地域創生が取り組まれています。 山口県でも、地域と一体となったコミュニティ・スクールなどの取組等は承知しています。今後は、中山間地域では地域創生の観点からも言えば、移住・定住者を増やすためにも、中山間地域の分校はもとより、高校を残すべきだと思います。 中山間地域の学校は、生徒にとっても地域にとっても大事なとりでであり、地域にとって生徒は大事な宝です。 よく聞く話ですが、地域に学校がないと定住を希望しない若い世代の人たちがおられるのも事実です。これらのことについて、県教委の認識をお伺いいたします。 県教委としては、地方創生の観点から知事部局や高校の所在地の自治体、地域の諸団体関係者との存続に向けた協議・検討をされてきたのか、また今後されるのかお伺いをいたします。 また、地方創生で地域活性化の観点からの取組の一つとして、山口県独自の山村留学の実施についてです。 今でもあるとお聞きしていますが、私たちの時代には、自宅から通学するのが困難な多くの生徒は、下宿を利用していました。 中山間地域では、少子化で子供がいない、孫がいないという中で、地域みらい留学で他県や他地区から地域の方に生徒を受け入れていただき、下宿等を利用した山村留学のモデル校を選定して実施されるということを検討する必要があるのではないでしょうか、お伺いをいたします。 以上の質問に対し、繁吉教育長の誠意ある答弁を求めます。 二の質問の、環境保全等についてです。 まず、国内希少動植物等についてです。 このうち、今年になって環境省から選定されたアブサンショウウオについて質問をいたします。 阿武町に、十三基で最大出力五万四千六百キロワットの風力発電所(陸上ではありますが)、の建設予定地の周辺に、種の保存法施行令において、国内希少野生動植物に、今年一月二十四日の政令で、ヤマグチサンショウウオとともに選定されました、アブサンショウウオが生息しています。 移動能力が低く、地域ごとに進化しがちなサンショウウオは、近年、改めて複数種に分類されており、今回、一度に二十六種が選定されました。 このアブサンショウウオは、国では絶滅危惧ⅠB類(EN)。ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いものに選定されています。 まだ山口県では、レッドデータブックやまぐちには掲載されていないように見受けられますが、他のサンショウウオでは五種が掲載されています。 選定される以前の令和三年、二〇二一年八月十日付の経済産業大臣への知事意見書の中では、本事業の対象事業実施区域は、萩ジオパークとして認定されているエリアの中にあり、その周辺には、ミヤマウメモドキ群落や奈古鳥獣保護区、北長門海岸国定公園といった重要な自然環境とともに複数の住居や学校等が存在しており、工事の実施に伴う土地改変や施設の供用による環境保全上の影響が懸念されると述べられており、それを踏まえ、対象事業実施区域及びその周辺には、アブサンショウウオをはじめとした各種希少生物の分布情報があるや、動植物や生態系への影響を回避又は十分に低減することと述べられています。 そこで、県の認識として、今回新たに選定されたこのアブサンショウウオについての認識についてお伺いをいたします。 風力発電において、私の近所では、最近撤去されましたが、ごく小規模の風力発電においても風車の低周波音でも頭痛を感じない方もおられましたが、訴える方もおられ、ひどい頭痛に悩まされ、既設の窓に二重のサッシをつけられ、三重のサッシにされましたが、それでも就寝されるときは耳栓をされていたそうであります。 人間でさえそうであるのに、自然環境の微小な変化さえ感じ取ってしまう野生動植物に関し、稼働後の低周波音の影響は計り知れないものがあると思っています。このことに関し、県の見解をお伺いいたします。 以上のことにより、今後、事業者に対してどのような適切な助言、アドバイス等をなされるのか、お伺いをいたします。 次に、県管理の河川等についてです。 この時期になると、県内各地の自治会では、自治会挙げて溝普請や道普請が全員総出で行われるものと思います。 ただ、自治会内地内でのことなら自分のこととしてやらなければなりませんが、県管理の河川も自分たちの住んでいるところの一部として、のり面の草刈りをしている自治会もあります。しかし、高齢化が進行している中で、斜面に足を取られる、川に落ちそうになると、不安の中で思うようになりません。 そこで、業者に発注しようとしても、自治会のお金を出してまで県の河川の保全をしなくてもいいのではないかとなっています。 のり面の草刈り等の環境保全をされる自治会が年々少なくなっています。しかし、草刈りをしているところとしていないところではまだらになって、景観上よくありません。 今後の課題として、各自治会としてではなく旧小学校区の地区として、あるいは各自治会でも環境保全などをする場合に、地区の団体に委任する場合の助成等や、県が今後主体となってやられるのかお伺いをいたします。 化学物質過敏症(MCS)についてです。 先日、私のところに、化学物質過敏症と思われる少年の保護者の方から相談がありました。詳細は控えますが、まさしく吐き気、頭痛、倦怠感などの症状を訴えておられました。その方も香害を御存じありませんでした。 化学物質過敏症、MCSで日常生活においての香害、香りの害については以前も取り上げましたが、今回も改めて取り上げさせていただきます。 香水の匂いや成分で周りの人たちに体の不調を与える害、いわゆる香りの害、香害で喫茶店を閉店されたことや、リユースショップで買ったベビー服を着用したら、二、三日すると吐き気、頭痛、倦怠感など気分が悪くなり、調べてみると前の所有者が柔軟剤を使用していたのではないかということなどを紹介いたしました。 それを裏づけるように、最近、ある団体が行った香害についてのアンケートでは、使用して気分が悪くなったものの上位五番は、柔軟剤、香り付き合成洗剤、香水、除菌消臭剤、制汗剤が挙げられていました。 また、マイクロカプセルについて、認知度は高く、対策を求める声が約八〇%ありました。 また、症状については圧倒的に吐き気、頭痛が多く、その半分の割合で思考能力の低下が現れています。 様々な化学物質に暴露、さらされることで発症する病気で、二〇〇九年に病名登録され、化学物質を大量に暴露したり、微量でも長期にわたって暴露したりして、ある日突然発症するケースが多いとされています。 化学物質過敏症の疑いが強い人が日本人の成人の約六%、予備軍的な人を含めると八・五%、子供も入れると約一千万人の方が存在する可能性があるとされています。 疑わしい物質は使用規制すべきだと思いますが、現在の段階では、洗剤や柔軟剤と化学物質過敏症との因果関係がはっきりされていない中で、日本石鹸洗剤工業会の自主基準でも、周知については、成分表に適正量を使用しましょう、香りの感じ方には個人差があります、周囲の方にも御配慮の上お使いくださいとの表示を明確化するようにしているだけと思われます。 消費者である県民は、ある意味では自己防衛も必要ですし、周囲に気配りする意味でも啓発が大事です。 一般的に言われるのが、気にし過ぎ、神経質にならんでも、気のせいと個人のせいにされています。確かに、感受性については個人差はあるものの、当人にとってみれば深刻な問題です。 全国では、「知っていますか?香りのエチケット その香り、苦手な人がいるかも!?」という標語でポスターを作成しているところもあり、また国でも、消費者庁は関係各省と協力し、いわゆる香害についての啓発ポスターを作成しています。 山口県をはじめ、県内市町ではポスターの作成やホームページでの掲載は極めて少なく、二市しかありません。全国的にも、中国地方的にも、市町がポスター、ホームページで記載していなくても、県が率先して行っているところも増えています。ましてや、国が危機感を抱いてポスターを作成しています。 まず、香害の特徴を知り、自分がそうであるかもという心当たりの県民が相談する場所や、対策や治療を行う場所の説明が必要だと思います。 さきの県議会での私の質問に対し、答弁は、「いわゆる香害について、全国的に相談が増加していることから、国民生活センターが発表した、自分にとっては快適な匂いでも他人は不快に感じることもあるといった相手への配慮や、商品選択時のアドバイスを消費生活センターのホームページに掲載し、県民に情報提供をしています。今後とも、国や国民生活センターにおける香害に関する対応などを踏まえ、県民に対し、適切な相談対応や必要な情報提供に努めてまいります。」とありました。 まだまだ県内では、多くの県民に香害が認知されているとは言い難いと思います。広く県民には、ホームページ、ポスター、チラシ、パンフレット等を活用していただき、周知啓発に努めていただきたいと思いますので、質問に移ります。 県はこれまでに、前回の答弁以降どのように啓発されてきたのか、また、今後どのように取り組まれていかれるのかをお伺いいたします。 また、低年齢ほど香害の影響を受けやすいと言われています。 ある調査では、小学校から中学校三年生になるほど症状が現れる子供が多く、全世代より一・五倍高いことが報告されています。 別の民間団体が行った小学校等へのアンケート結果では、学校で働く教員や職員など学校関係者、強い香りの着香製品の使用自粛を呼びかけているところが約六割、ホームページで呼びかけているところは、四分の一程度しかありませんでした。 調布市立学校における児童生徒が安全で安心のできる学校生活を送ることができるように、室内化学物質対応マニュアルを作成しています。香害に配慮する通達を保護者に配付している市教委もあります。 以前の私の質問への教育委員会の答弁では、定期健康診断で異常を訴える児童生徒はいなかったので、アンケートを取ることは考えていないということでした。 香害で健康被害がないことは、大変喜ばしいことではあります。学校においては、ヤングケアラーについて、今年度タブレット等を使用してアンケート調査を実施し、実態を把握される予定と伺っています。 と同時に、紹介したアンケートの結論の一つに、そのアンケートによる実態把握と同時に、香害が現実に事実が存在するということを知ってもらうことができたとありました。 教職員の働き方改革が言われる中で、業務が増えるということは非常に心苦しいところはあるのですが、それはそれとして、教職員の定数の増員をお願いするといたしまして、ヤングケアラーと同様に、タブレット等を使用したアンケートを実施していただきたいと思いますが、見解をお伺いいたします。 最後に、県庁内でのパーティー券購入依頼問題についてです。 二月定例会の終了を待つかのように、昨年度の特定の政党にくみする後援会加入のパンフレットの配付と同様に、今度は政党主催の政治資金パーティー券の購入依頼問題が発覚しました。 新聞報道によりますと、個人の自由意志での購入ではなく、幹部からの購入依頼で、しかも振替用紙には通し番号が付与してあり、購入したかどうかが判別できるようにしてあったそうです。 個人の自由意思ではなく、半ば強制的に、県庁の組織ぐるみの、間接的な特定政党への活動資金の提供だと思われます。 県の行政はあくまで公平で、その本質はあくまで県民一人一人の生活の維持向上を大切にする観点であり、特定の政党・個人に加担してはなりません。 そのために国の動向を見守ることだけでなく、特定政党に忖度するのではなく、県民の声をいかに酌み取り、県政に反映していくかが非常に重要であると思います。 以下の質問に対し、知事の答弁を求めます。 今回の問題の一つは、前副知事が、かなり以前からあった話で、そういうものだろうと思っていたと取材に答えており、それが常態化していたことです。 前副知事個人の問題でなく組織的な取組であったことから、全容解明の調査をなされなければならないと思いますが、されているならば、途中経過あるいは結果をお伺いいたします。 県庁の組織としての特定の政党や団体に偏ることなく、なお一層誠実に県政運営に取り組むためにも、ほかにも忖度している事案があるのかどうか、もし事案が出れば調査をするのか、見解をお伺いをいたします。 組織として特定の政党に忖度していたことへの知事の見解をお伺いいたします。 こうした事案を踏まえ、今後の県政運営についての知事の考えを改めてお伺いいたします。 以上で、最初の質問を終わります。(拍手) 副議長(二木健治君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)宮本議員の御質問のうち、私からは政治資金パーティーへの協力依頼に関して、私の見解及び今後の県政運営についてのお尋ねにお答えします。 県政は、県民福祉の向上や県勢の振興を第一義に、公平公正を旨として運営されるべきものであり、これまでも、私は、県内各界各層の御意見、御要望を踏まえながら県政運営に臨んできました。 こうした中、さきの公職選挙法違反に係る調査で、政治資金パーティーへの協力依頼の件についても把握したところですが、特定の政党の支援につながる行為を部下に求めることは、公務員としての公正性・中立性を損なうものと考えています。 私としては、今回の事案を踏まえ、改めて特定の政党や団体に偏ることなく、なお一層誠実に県政運営に取り組むことを通じて、県民の皆様の信頼の回復に向けて全力で取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(二木健治君)藤田環境生活部長。 〔環境生活部長 藤田昭弘君登壇〕 環境生活部長(藤田昭弘君)まず、環境保全等についての御質問のうち、国内希少野生動植物等についての三点のお尋ねにお答えします。 まず、今回新たに国内希少野生動植物種等に選定された、アブサンショウウオについての県の認識についてです。 アブサンショウウオは、最近の研究でカスミサンショウウオが九種に細分化されたうちの一種であり、環境省の最新のレッドリストでは、絶滅危惧ⅠB類に分類され、種の保存法では、特定第二種国内希少野生動植物種に指定されている希少な野生動植物の一種であると認識しています。 次に、野生動植物への低周波音の影響についてです。 人への影響について、平成二十九年五月に環境省が示した指針では、低周波音と健康影響の関連を明確に示す知見は確認できないとされているところです。 また、野生動植物への影響に関する知見はありませんが、生態系等への影響が懸念される場合においては、必要に応じて、事業者により対応が検討されるものと認識しています。 次に、今後、事業者に対して、どのような助言、アドバイス等をするのかについてです。 今後、環境保全の観点から、影響が懸念される項目については、環境影響評価における知事意見で述べてまいります。 次に、化学物質過敏症についての御質問のうち、香りの害、いわゆる香害についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、前回の答弁以降の啓発についてです。 県では、国の作成した香害の啓発用ポスターを消費生活センターの体験型学習施設まなべるに掲示するとともに、ホームページに国民生活センターの情報を掲載するなど、啓発に努めてきたところです。 次に、今後の取組についてです。 県としては、国や国民生活センター等の香害に関する相談事例を活用し、適切な相談対応を行うとともに、これまでのホームページ等での啓発に加えて、新たに広報誌やメール配信、SNSなど様々な媒体により情報発信を強化してまいります。 副議長(二木健治君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)環境保全等についてのお尋ねのうち、県管理の河川等についてお答えします。 県では、治水上支障のある箇所等について、繁茂した樹木の伐採等を主体となって実施し、河川の治水機能の維持に努めているところです。 一方、環境美化を目的とした堤防等の草刈りについては、自治会など、地域の団体の方々に実施していただいており、県では、河川に対する愛護意識を醸成し、環境美化への自発的な取組を促す観点から、実施団体への助成などを行っているところです。 県としては、引き続き、こうした河川の環境美化の取組に対する支援に努めてまいります。 副議長(二木健治君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)県庁内でのパーティー券あっせん問題についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、全容解明の調査についてですが、さきの公職選挙法違反に係る調査で、政治資金パーティーの会費の支払いに関する協力依頼についても既に把握をし、再発防止に向け取り組んでいることから、改めての調査は予定していません。 また、お示しのような他の事案について、調査報告書で触れられているもの以外は把握しておらず、事案が出ればといった仮定の質問に対しては、お答えを控えさせていただきます。 副議長(二木健治君)木村副教育長。 〔副教育長 木村香織君登壇〕 副教育長(木村香織君)教育に関する二点のお尋ねのうち、まず、高校再編整備計画についてお答えします。 最初に、分校の募集停止に当たっては、より丁寧な説明をするべきではないのかについてです。 再編整備については、県立高校将来構想を踏まえながら、中学生の志願状況や高校生の通学実態など、様々な観点から説明してきたところです。 次に、地域の方や地元自治体等との説明、協議はどのようになされ、どのような意見が出されたのかについてです。 再編整備計画を策定するに当たり、地域説明会やパブリックコメントなどを実施しており、学校の果たす役割を考えてほしい、分校の募集停止はやむを得ないなど、様々な御意見を頂いております。 次に、遠距離でも分校に通学したい生徒がいることについての認識です。 分校に通う生徒は、自分の興味関心や将来の進路希望など、様々な動機によって入学していると認識しています。 次に、三分校を希望していた中学生の受入先をどのように考えているのかについてです。 各地域には、様々な特色を持った高校を設置していることから、進路希望等に応じて主体的に学校選択ができるものと考えています。 次に、分校でも学力を高める努力をしてきたのかについてです。 学校規模にかかわらず、全ての高校において生徒一人一人の学習ニーズに応じた取組を行っているところです。 次に、生徒の学びを保障するのが県教委ではないのかについてです。 中学校卒業者数の減少が見込まれる中、生徒の学びを保障し、より質の高い高校教育を提供していくためには、一定の学校規模の確保を目指した再編整備を進める必要があると考えています。 次に、中山間地域の学校についての認識です。 学校は、地域の活力等にも影響を与えていることは承知していますが、何よりもまず子供たちに、より質の高い高校教育を提供することが重要であると認識しています。 次に、知事部局や自治会等との協議・検討についてです。 これまで、再編整備計画の策定に当たっては、広く関係者の御意見をお聞きしながら進めてきており、今後も、その考え方は変わるものではありません。 次に、下宿等を利用した山村留学の実施についてです。 他県等からの生徒募集については、地元生徒の入学への影響や生徒の生活の基盤となる寄宿舎等の確保などの課題もあることから、慎重に検討する必要があると考えています。 次に、化学物質過敏症についてのお尋ねのうち、学校におけるタブレット等を使用したアンケート実施についてです。 県教委では、学校保健等状況調査において、化学物質過敏症として保健管理を要する児童生徒の実態把握を行い、学校が適切な対応ができるよう、参考となる資料を配付するなど指導助言に努めており、各学校においても、児童生徒の個々の配慮事項について、きめ細かく対応していることから、アンケートの実施は考えておりません。 副議長(二木健治君)宮本輝男君。 〔宮本輝男君登壇〕(拍手) 宮本輝男君 再質問であります。 高校再編整備計画、県立高校将来構想において、本日のこれまでの答弁を聞きますと、どうも、私、個人的には、将来に子供が減るから高校の統廃合、閉校、実質は廃校なんですが、実施していくように聞こえてなりません。感じます。 一方で、やっぱり地方創生と言われる時代の中で、知事部局とともに、あるいは地方自治体とともに、島根県の例をるる述べさせていただきましたが、本当に地元自治体との協働の中で、地方創生の観点から、中山間地域の交流人口を増やし、定住人口を増やす中で子供を増やし、高校を存続していく考えが必要で今後あるというふうに思います。 今のままでは、教育委員会と知事部局が、鉄道のレールなら切替えポイントでは交わることもありますが、今回はいつまでたっても交わらないような気がいたします。改めて、このことについてお伺いをいたします。 現在、私立の通信高校が増え、入校する生徒も増えていると聞いております。高校に通学して将来の自分の希望を実現するために、自己を成長させるために小規模校・分校に通った生徒、通おうとした生徒が学力や能力を伸ばそうとすることをもっと考えてほしかったし、今後もっと考えてほしいと思います。 確かに、費用はかかると思います。思いますが、日本の将来を支える大事な子供たちです。そういった子供たちへの先行投資です。 もともと日本は先進諸国の中では、教育費が低過ぎます。軍事費にお金をつぎ込むより、福祉、医療、そして教育費にお金をつぎ込むべきです。 小規模校・分校も、今後の運営次第では、大規模校に負けないものとなると思います。改めて、高校の再編整備計画は、県立高校将来構想に基づいて行われるのでしょうか、お伺いをいたします。 (仮称)阿武風力発電事業に係る環境影響評価報告書に対する知事意見の中で、本事業の実施による重大な影響を回避または十分に低減できない場合には、風力発電所設備等の配置の再検討、対象事業実施区域の見直し及び基数の削減を含む事業計画の見直しを行うこととされていますが、事業者がアブサンショウウオの生息域の環境保全に関して、そして工事に関して県の環境保全に対する認識等々にずれがあった場合、工事の中止要請もあり得るのか、お願いをいたします。 化学物質過敏症の人が全国で一千万人ということを山口県に換算すると、約十万人となります。 また、私も県のホームページをいろいろ調べてみたんですが、そのホームページではなかなか見つけづらい、県民の方にとっても分かりづらいものではないかというふうに思います。 先ほども申しましたが、県内でポスターあるいはホームページで啓発されている自治体が二市であり、広がりが少ないというふうに思います。 今後、県は県内市町との連携が非常に重要となって、必要だというふうに思いますが、見解をお伺いをいたします。 先ほど御答弁にありましたが、パーティー券の購入の問題で、知事は今後、公平公正、県民のための県政を運営していくという旨の答弁がありました。そして、再発防止を出され、今後は、不正はないというふうにも言い切られました。今回は、その言葉を、答弁をとりあえず信じて、再質問はしないというふうに思います。 今回は、少し時間が余りましたが、以上をもちまして、全ての質問を終わります。 最後までの御清聴、ありがとうございました。(拍手) 副議長(二木健治君)藤田環境生活部長。 〔環境生活部長 藤田昭弘君登壇〕 環境生活部長(藤田昭弘君)再質問にお答えします。 まず、阿武風力発電事業に関して、アブサンショウウオが生息する地域の環境保全が知事意見に沿ったものでなかった場合、工事の中止を求めるのかという御質問でございました。 阿武風力発電事業については、現在、環境影響評価の手続中でございまして、事業実施の段階ではありませんので、その仮定の御質問にお答えはしかねるところでございますが、県としては、まずは今後の環境影響評価に係る知事意見において、事業者に対し、アブサンショウウオの生息地域の保全措置等を求めてまいりたいと考えています。 それから、化学物質過敏症の関係で、いわゆる香害について、その周知における市町との連携についてのお尋ねでございました。 先ほど答弁いたしました広報誌やSNSなどによる情報発信の強化につきましては、これは、今後、市町と連携して取り組んでまいりたいと考えています。 副議長(二木健治君)木村副教育長。 〔副教育長 木村香織君登壇〕 副教育長(木村香織君)再質問にお答えいたします。 二点あったかと思います。 まず一点は、地方創生の観点から、交流人口を増やし、定住人口を増やす中で、子供を増やして高校を存続していく考えはないかというお尋ねであったかと思います。 今後も、少子化が継続的に進行し、十五年後には、中学校を卒業する生徒の数が三千人以上も減少するということが見込まれています。 こうした現状において、子供たちに選択幅の広い教育あるいは活力ある教育活動の展開など、より質の高い高校教育を提供するためには、学校・学科の再編整備を推進していくことが必要であると考えています。 次に、高校の再編整備は県立高校将来構想に基づいて行うのかというお尋ねであります。 中学校卒業者数の急激な減少が見込まれる中、より質の高い高校教育を目指していくためには、一定の学校規模の確保を目指した再編整備を進めることが必要であると考えています。 そして、再整備の推進に当たりましては、県立高校将来構想、この構想に基づいて、学校や地域の実情等も踏まえながら、全県的な視点に立って取り組んでまいりたいと考えています。 副議長(二木健治君)本日の一般質問及び提出議案に対する質疑は、これをもって終了いたします。 ───◆─・──◆──── 副議長(二木健治君)以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。 本日は、これをもって散会いたします。 午後二時二十八分散会