1 ウクライナ避難民への支援について 2 新型コロナウイルス感染症の経験からの一手について 3 献血運動について 4 人と動物の安心なくらしづくりについて 5 その他
───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第十四号まで 議長(柳居俊学君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第十四号までを議題とし、質疑に入ります。 一般質問及び質疑の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。 松浦多紋君。 〔松浦多紋君登壇〕(拍手) 松浦多紋君 皆様、おはようございます。県民の誇りを育む会、松浦多紋です。 去る二月二十四日から始まった、ロシア軍のウクライナ侵攻も既に四か月近い時間が過ぎてしまい、幼い子供や軍隊に関係のないウクライナ国民の貴い命が多数犠牲になられていること、戦闘により亡くなられた両軍の兵士の皆様へ衷心よりお悔やみ申し上げますとともに、戦禍に置かれているウクライナ国民の皆様へお見舞い申し上げます。一日も早い戦闘の終息と焦土と化しているウクライナの復興を祈念申し上げます。 また、新型コロナウイルス感染症に対し、二年以上にわたり献身的に従事されていらっしゃるエッセンシャルワーカーの皆様に衷心より感謝を申し上げます。 それでは、通告に従い一般質問をさせていただきます。 このたびの議会に補正予算上程もされています、ウクライナ避難民への支援についてです。 ロシアによるウクライナ侵攻により、出入国在留管理庁の発表で、六月十三日現在、千二百九十九名のウクライナの方が避難民入国者として日本に入国されています。 私は、前回、二月の定例会の土木建築委員会内で、空いている県営住宅をウクライナからの避難される方へ提供していただきたいと要望させていただきました。その後、二十戸の県営住宅支援や、ウクライナ避難民支援プロジェクトチームを立ち上げられたことに対して、感謝を申し上げる次第です。 プロジェクトチームは、観光スポーツ文化部での庁内取りまとめをはじめ、相談窓口、通訳、知事会等調整、報道等調整、生活相談、医療機関の紹介、心身に係る健康相談、老人福祉施設等との調整、保育所等に関する調整、就職支援、住宅の確保、教育機関の確保、大学等との調整をされるとのことです。 また、このたびの定例会における補正予算においても、ウクライナ避難民生活準備支援事業として、一世帯二十万円の生活準備金を支給の用意をされていらっしゃること、重ね重ね感謝を申し上げます。 二○二一年の数値ではありますが、山口県内には十二名のウクライナの方がお住まいであるはずです。その方たちが母国に対して抱く、また身内、知人に対して抱く心中は察するに余りあります。一日も早く、ロシアからの侵略が終わること、安心できる場所へ避難してほしいと願っていらっしゃるはずです。 そこでお尋ねいたします。ウクライナ避難民をはじめ、県内にお住まいのウクライナの方々へ県自らが積極的に寄り添う必要があると思いますが、県は現在までどのような対応をされているのでしょうか。 また、一か月半前に立ち上げられた避難民支援プロジェクトチームについても、当然、県として市町と連携し、このようなすばらしい県の取組は告知されていらっしゃることと思います。現在、県としてどのように告知し、そのプロジェクトチームの認知度を高めているのか、県としての取組をお聞かせください。 次に、新型コロナウイルス感染症の経験からの一手です。 私は、二○二○年六月議会におきまして、反転攻勢への挑戦について、感染拡大の局面では、それらの人々を救うため緊急的な措置で急場をしのぐことが最優先されてきましたが、これからは中長期的視点に立ったときの反転攻勢の戦略を用意周到に準備すべき局面に来ていますと申し上げ、反転攻勢への挑戦ができる自治体とそうでない自治体では、今後十年で計り知れない格差が生まれることになるのではないか、そのような危機感すら感じてしまいますと訴えさせていただきました。 また、二年以上にわたっている新型コロナウイルス感染症の感染者も県内では四万七千名を超え、一日の新規感染者数も三桁が当たり前となってしまっているにもかかわらず、感染拡大防止を徹底し、イベント等の行事の再開や、飲食店への来客の回復、県内県外の旅行者による宿泊を含めた観光の回復など、山口県が取り組んでこられた様々な取組が功を奏し、県内も元気を取り戻し始め、山口県での新型コロナウイルス感染症に対する反転攻勢は、スムーズに始まっていると実感しています。 新型コロナウイルス感染症の脅威に初めてさらされた二○二○年は、緊急事態宣言が発令され、国内移動に対する制限・自粛はもちろん、東京オリンピック・パラリンピックの開催も翌年に延期されるなど、飲食業、観光業への打撃が、日本国内はもちろん、山口県の経済へ影響を及ぼしました。 その影響は大人だけではなく、これからの山口県を担う、当時の高校生、中学生、小学生にも及び、宿泊なしの修学旅行、修学旅行の中止など、彼ら彼女たちにとって、青春の一ページに空白を与えてしまったと思います。 しかし、昨年の二○二一年は、前年二○二○年に比べ新規感染者数の数値は高い推移でしたが、感染拡大防止を徹底し、東京オリンピック・パラリンピックの開催を契機に、タイミングを見計らい、外食の機会、観光への考え方も変化したと思います。 山口県内の小中学校の修学旅行も、移動などによる感染リスクを抑えることを目的に、県内宿泊の措置が取られるなどし、実施をされました。きっとそのことは県内観光関連業の方にとって救いとなったことだと思います。 また、山口県が行った「行こうよ。やまぐちプレミアムキャンペーン」や旅々やまぐち割なども打撃の緩和につながったことと思います。 新型コロナウイルス感染症のワクチン接種も順調に進み、いずれ服用可能な特効薬の普及、新型コロナウイルス感染症の二類、五類といった分類変更に期待し、いわゆるウイズコロナの後のアフターコロナと言われるタイミングになったときに、山口県の観光への需要を落とさずに継続、上昇させる対策を打つべきではないかと考えます。 先ほど申し上げましたが、県内の児童生徒による県内修学旅行による観光需要は大きかったと思われます。アフターコロナの際、修学旅行の流れは再び県外へ向かうことが予想されますし、既に私の地元防府市の中学校では、県外への修学旅行が再開されました。平日の観光客として、観光地を訪れる旅行者である県外からの修学旅行を山口県内観光関連業のためにも、コロナ以前よりも増やす絶好の機会であると感じるとともに、コロナ禍で培ったキャンペーンのノウハウを、修学旅行を対象に構築できないものかと思います。 そこでお尋ねいたします。修学旅行を誘致することで、特に平日の観光需要の拡大につながると思いますが、県の御所見をお聞かせください。 また、今後の県内の観光における県外からの一般観光客の誘致に対し、どのようなかじ取りをしていかれるのか、御所見をお聞かせください。 次に、献血運動についてです。 お恥ずかしい話になりますが、数年前まで、私は献血によって蓄えられた血液は、交通事故などで大きなけがをした場合や、手術などによる輸血が主に使われるものだと思っておりました。もちろんそのようなときの輸血にも使用されますが、実はその八○%はがんや白血病などの治療に使われているそうです。また、自己免疫の病気である重症筋無力症の治療法、免疫グロブリン療法の治療薬は献血の血液から作られ、命をつなぐ一助になっているそうです。 そんな献血ですが、一日約三千人、一年間で約百二十万人の方が輸血を受けています。それを支えているのが、一日約一万四千人、一年間で五百万人の方の献血です。献血に御協力くださる方は年々減少していましたが、ここ三年間は増加傾向にあります。平成三十年度は四百七十四万人、令和元年度は四百九十三万人、令和二年度は五百四万人、令和三年度は五百五万人が献血に参加されています。 コロナ禍により献血バスなどで行う団体献血は減少傾向にありましたが、新型コロナウイルス感染症がもたらした長く続く様々な自粛、以前から行われていた献血協力に対する啓蒙活動が相まって増加傾向にあるのかもしれません。 しかし、長い目で見ると、献血にも少子高齢化の波が押し寄せています。輸血用血液製剤などの大半は、高齢者の医療に使われています。輸血を受ける方々の約八五%は五十歳以上である一方、献血に御協力いただいた方々の年齢層を見ると、約七六%が五十歳未満、そのうち十六歳から二十九歳の方は約二五%であり、健康的な若い世代の献血が高齢者医療の多くを支えている現状があります。 今後、少子高齢化が進むにつれて、現在のように若年層の献血者が減少している状況が続くと、輸血医療に重大な支障を来すおそれがあると言われています。 二○一四年十二月に日本赤十字社が行った血液需要将来シミュレーションにおいて、二○一三年の献血可能人口の献血率六・○%のまま少子高齢化が進展すると、必要献血者数がピークを迎える二○二七年には、約八十五万人の献血者が不足することが示されています。そのため、日本赤十字社では若年層対策の強化をされています。 十代への働きかけとして献血への理解を深めてもらい、初めての献血を安心して行っていただくため、献血セミナーなどを実施をされたり、二十代、三十代への働きかけとして、献血を体験した方が、長期にわたり複数回献血に協力してもらえるように普及啓発、環境整備に取り組むなど、また、企業などへの働きかけを一層強化し、集団献血を行うことにより、安定的な献血者の確保を図られています。 まず、そこでお尋ねいたします。日本赤十字社では献血運動における少子高齢化を見据えた取組を図られています。山口県では令和四年度山口県献血推進計画を立てられ、県としての献血に対する取組を立てていらっしゃいますが、日本赤十字社が取り組む若年層への献血運動に向けた取組に対して、どのような形で寄り添い、どのように取り組まれているのか、御所見をお聞かせください。 山口県では日本赤十字社、山口県赤十字血液センターを通して、献血初回の方、五回目の方に対し、三千名分の記念品を準備され、将来における血液不足といった課題に対して助成、協力をされていらっしゃることはすばらしいことだと思います。ちなみに、その取組は、中四国の中で山口県が一番手厚い助成をされていらっしゃいます。 また、献血運動推進団体協力者に対して、厚生労働大臣表彰状や同じく厚生労働大臣感謝状、山口県知事感謝状、山口県献血推進協議会会長感謝状などの表彰制度もあり、献血運動に対して協力していただいた方へのお礼もされていらっしゃいます。長崎県や鹿児島県、富山県などの都道府県では、献血回数にばらつきこそありますが、知事からの個人への感謝状を頂ける県もあります。 献血をされていらっしゃる方の大半は、見返りが欲しくて行う方は少なく、ライフワークの一環とされて献血をしていると伺いました。そのようにお考えの方でも、山口県でも百回、二百回と順を数え知事から感謝状が送られてくるとうれしいと言われていました。知事から感謝状を頂けることはめったにないことなので、励みになるし、継続して献血を行う人はきっと増えますよというアドバイスも頂きました。 そこでお尋ねいたします。他県で行われている献血運動推進を支えてくださっている個人に対しての知事感謝状は、山口県においても、すぐにでも取り組めると考えます。区切りの回数やぞろ目の回数などで山口県独自の感謝を示されることは、献血運動に御理解をいただき、協力されている方に対してのモチベーションにもつながり、献血運動の発展に寄与すると思いますが、県の御所見をお聞かせください。 献血は男女とも十六歳からできることは承知のとおりです。もちろん一定年齢までの献血量は二百ミリリットルとなっておりますが、四百ミリリットル献血は、男性は十七歳から、女性は十八歳からできます。成分献血は男女とも十八歳からできます。ということは、高校生の学生でもできるということになっています。 高校生の献血率のトップは、二○一六年度以降連続で栃木県となっております。栃木での高校生の献血率は、平成二十七年度一一・○%、平成二十八年度一○・九二%を境に、平成二十九年度一一・七七%、平成三十年度一二・五九%、令和元年度一三・三七%、令和二年度一五・○二%と右肩上がりで増加をしています。 二位の山梨県では、平成二十七年度は一一・○六%とトップを栃木県と争っていましたが、ここ最近は一○%前後という非常に高い献血率ながら二位となっております。 一応献血率の上位を紹介させていただきますと、群馬県が七・二%、青森県が五・八七%、茨城県が五・六五%となっており、栃木県の献血率は群を抜いていることが分かります。 山口県の高校生の献血率を申し上げますと、二・二八%となっておりますが、幼少時代からの献血に対する啓蒙活動など、いろいろな要素によって形成されている数字なのかと思いますし、高校時代に勇気がなく献血をすることができなかった自分に比べ、献血をしている今の高校生の意識の高さと勇気に頭の下がる思いです。 さて、栃木県の献血率の高さの背景にあるのが、学内献血の実施率だそうです。学内献血は毎年、県内の高校の九割以上で実施されているそうです。実施校には、県赤十字血液センターが献血バスを派遣し、医師、看護師も同行し、事前に保護者の同意を得ている十六歳以上の生徒が献血をしています。 栃木県内で学内献血が盛んな理由ははっきりしないそうですが、少なくとも、現在の生徒の保護者や教職員の世代が高校生だった頃には、同様の取組があったとのことです。学内献血があるのが普通という感覚が定着していて、保護者も理解を示してくれているそうです。 また、学校で同級生らと一緒に献血をすれば、初めてであっても心理的なハードルが下がる利点もあると言われています。一度献血を経験した後は、定期的に参加する生徒も少なくないそうです。 ただ、令和二年度はコロナ禍で、学内献血の実施校は例年より少なく、全体の八割程度にとどまったそうですが、それでも今年は学内献血ができなかったから献血ルームに来たという生徒もいたとのことです。長年の校内献血の実施と実施率の高さをもって、この数字になっていると納得をいたした次第です。 山口県内の校内献血を県立高校に限ってみますと、平成二十九年度が十一校、平成三十年度が八校、令和元年度が七校、令和二年度がコロナの影響もあり四校、しかしながら、令和三年度は七校となり、令和元年度ペースに戻っています。 山口県立高校の数は四十八校あり、改善の余地はまだまだあると思います。十代から始めた献血を二十代、三十代になっても続けてもらえることができたら、日本赤十字社が危惧する少子高齢化に伴う血液不足を補えると思います。 そこでお尋ねをいたします。山口県内の小学校、中学校からの献血運動に対する啓蒙活動や山口県内の高校においての校内献血実施の底上げは急務と考えます。教育長の前向きなお考えで、将来の血液不足からの回避につながります。日本赤十字社、健康福祉部、そして県教委が連携の密を高め、校内献血を増やす必要性を感じますが、校内献血に対する県教委の御所見をお聞かせください。 くどいようですが、血液には生きている細胞が入っているので長期保存することができません。赤血球は採血後二十一日間、血小板は採血後四日間、血漿は凍らせて採血後一年間です。そのため、絶えず多くの方の献血が欠かせないものということです。 次に、人と動物の安心な暮らしづくりについてです。 本年六月一日から、犬猫等販売業者に対して犬や猫へのマイクロチップの装着を義務づける改正動物愛護管理法が施行されたことにより、今後、安易な遺棄の防止が期待されますが、一方で、既に遺棄されるなどして野犬となった犬への対策は、引き続き取り組まなければならない課題です。 私は、二○一九年九月、そして十一月議会で、当時も問題になっていた、周南地区、防府地区における野犬についてのその対策と減らない原因となっている餌やりに関連する質問をさせていただきました。 その後、二○二○年六月一日、動物愛護管理法が改正されました。その第二十五条において、無責任な餌やり等によって、周辺の生活環境を損なわせている者に対する都道府県の指導等が強化され、行政の命令に従わない者には五十万円以下の罰金が科せられるようになりました。 環境省の担当者の話によれば、通報者からの証言などで、まず行政から指導・助言が行えます。その後、改善がなければ勧告、そして命令となり、命令違反が確認された後、立証の準備をして刑事告発という罰金刑となるそうです。罰金刑にたどり着くまでには、高いハードルが幾つもあると感じました。 令和二年度、周辺の生活環境の保全に関する指導・助言は全国で七十八件されており、勧告が一件となっています。山口県では指導・助言が一件されたとのことです。無責任な餌やり行為を根絶し、野犬の数を減らすには、もっと強い権限を持った条例などが必要だと感じました。 ニュースでペットとして飼育されている犬まで、マダニによるSFTS感染症にかかると知りました。SFTS感染症の一番の原因であるマダニが寄生した鹿やイノシシが頻繁に住宅地などで目撃される昨今、野山を自由に行き来している野犬を介し県民に感染する可能性はゼロではないと思います。 以前行った二回の質問の機会では、県独自の条例に関しては丁重にお断りをいただいておりますが、県民の安心・安全のためにも、餌やり等の行為が目に見えて改善できる取組を前向きに御検討いただければと思います。 さて、周辺の生活環境を損なわせている者に対して指導等を行うことで、無責任な餌やりを防ぐ動物愛護管理法ですが、今の状態のままでは餌やりの根絶にはなかなかつながりにくいのではと思います。 デジタルの推進を図る山口県が運営する「Y─BASE」の技術サポートが加わり、周南市で取り組まれているスマートフォン用のしゅうなん通報アプリがあります。野犬出没の詳しい場所や出没の時間帯など、詳しい情報が可視化できるシステムとして活用され、成果が上がっていると伺いました。 山口県下においてもぜひ運用していただきたいほど、精度の高いシステムだと思います。そのアプリに、例えば無責任な餌やり目撃情報といったものを加え運用することが可能ならば、無責任な餌やりの抑止効果につながる可能性があるのではないでしょうか。そのことで多くの危険を持つ野犬対策につながると思います。 そこでお尋ねいたします。県は、新たな総合計画でより高いレベルの安心を目指されておられますので、先発し成果を上げているしゅうなん通報アプリを、防府市をはじめ、野犬対策を求める住民がお住まいの地域で、野犬の出没や無責任な餌やりに関する情報提供を受けることができるシステムに改善し、県として主体的、積極的に導入すべきだと思います。御所見をお聞かせください。 また、県は、周南地域の野犬問題に関する連絡協議会を立ち上げ、その事務局もされておられますので、防府市などでも県が主体的に取り組むことは十分可能だと思います。県の御所見をお聞かせください。 さて、周南エリアでは緑地公園周辺、防府エリアでは三田尻港周辺といった具合に野犬がすみかにしていた場所があり、そこを中心にうろついていた状態でしたが、近年防府地区ではすみかにする場所が増えつつあります。 防府市街のど真ん中、旧国道二号、今の県道五十四号の防府駅天神口に程近い、廃墟と化している空き家をすみかに生息をしています。その周辺には眼科、外科、産婦人科といった病院も近く、東西には小学校が二校、公園も近くにあり、ホテルに隣接をしています。病院を訪れる方、また病院に勤務する方、登下校する子供たちなどは野犬にほえられたり、うなるなどの威嚇をされながら生活をしています。 もちろん保健所に連絡をいたしましたが、空き家が崩れそうなほど廃墟なため、中はおろか、近くまで寄ることが困難だということでした。近くで捕獲器を置いたそうですが、子犬しか入らなかったそうです。現状はありがたいことに、ボランティアの方がおとりにする餌代などを自前で準備をされ、自前の捕獲器を準備していただき、保健所と連絡を取りながら、捕獲に向け今日も活動していただいております。 そのように野犬たちは市街地という住民が多いエリアにすら、廃墟化した空き家などの、犬にとって環境のいい場所であれば、すみかとしている状況です。 そこでお尋ねいたします。野犬のすみかとなっているような空き家が県内には多数あるように見受けられます。県は毎年、市町と連携をして、様々な対策をされていらっしゃることは承知しておりますが、その中でも野犬のすみかとなっている、また、なりそうな空き家には特に力を入れ、関係部局とも連携し、優先的に野犬のすみかとならないような対策を取るべきだと思います。県の御所見をお伺いいたしまして、私の一般質問とさせていただきます。 御清聴、誠にありがとうございました。(拍手) 議長(柳居俊学君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)松浦議員の御質問のうち、私からは若年層に対する献血運動の取組についてのお尋ねにお答えします。 少子高齢化の進行により献血可能人口の減少が見込まれる中、将来にわたり血液を安定的に供給するためには、これからの献血を支える若い世代への働きかけが重要です。 このため、私は、山口県献血推進計画に基づき、市町や関係機関等と連携し、若年層に対する献血への理解促進に重点的に取り組むこととしています。 具体的には、まず、高校生を対象として、身近な友人等に献血の大切さを直接伝える献血インフルエンサーの育成を行い、これまで七十三人を認定したところであり、若年層における献血への協力の輪が広がるよう、今後とも育成に努めてまいります。 また、献血が可能となる十六歳に満たない中高校生も含め、献血を身近に感じてもらえるよう、ポスターや作文のコンクールを開催し、献血意識の醸成を図っているところです。 こうした若年層に対する献血の普及啓発に加え、献血しやすい環境づくりを進めるためには、採血事業者である赤十字血液センターと一体となって取組を進めることが効果的であると考えています。 このため、赤十字血液センターが、献血への理解を深めるために高校生を対象として行う献血セミナーについて、引き続き県としても、高校訪問や校長会議等の機会を捉え、広く周知に努めてまいります。 また、コロナ禍においても、多くの献血機会が確保されるよう、今年度も、赤十字血液センターの移動採血車の受入れについて、学校や企業等に対し、協力要請を行うこととしています。 私は、一人でも多くの貴い命を救うため、引き続き関係機関等と連携し、将来にわたる安定的な血液確保に向け、若年層の献血推進に取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 議長(柳居俊学君)三坂観光スポーツ文化部長。 〔観光スポーツ文化部長 三坂啓司君登壇〕 観光スポーツ文化部長(三坂啓司君)ウクライナ避難民への支援についてのお尋ねにお答えします。 県では、ウクライナから避難してきた方々が、安心して生活を送ることができるよう、その支援を行うウクライナ避難民支援プロジェクトチームを庁内に設置しているところです。 こうした体制の下、ウクライナ語による相談対応や無償で提供できる県営住宅の確保など、受入れ環境を整備するとともに、このたびの六月補正予算において、生活準備金として、一世帯当たり二十万円を支給するための経費を計上したところです。 また、県の専用サイトを開設し、避難民をはじめ、県内在住のウクライナの方々などに、県の支援情報を発信するとともに、市町や関係機関等と連携し、それぞれの相談窓口においても、こうした方々へ必要な情報が提供できる体制を整えています。 県としては、引き続き、こうした取組を通じて、ウクライナ避難民の方々等に寄り添った支援に努めてまいります。 次に、コロナ後の観光振興についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、修学旅行の誘致についてです。 修学旅行は、経済効果が大きく、平日の観光需要にもつながることから、県ではこれまで市町や関係団体等と連携し、その誘致に取り組んでいます。 具体的には、首都圏や関西圏の旅行会社を直接訪問し、修学旅行の積極的な誘致活動を行うとともに、農業体験など各地域の修学旅行向けのプログラム開発や、修学旅行の誘致にもつながる団体バス旅行への助成などに取り組んでいるところです。 次に、県外からの一般観光客の誘致についてです。 県では、本県の多彩な観光資源の情報を県外向けの情報誌や首都圏のメディア等を活用し、積極的に発信するとともに、関西圏の旅行会社が一堂に会する観光情報発信会の開催や、県外の旅行会社の店舗でのPRブースの設置など、効果的な観光プロモーションに取り組んでいるところです。 また、多くの観光客が見込める東京、大阪、広島、福岡等の地域を対象に、観光動態に関するビッグデータに基づき、旅行客のニーズに即した効果的なターゲット広告を配信し、本県への誘客の拡大につなげていくこととしています。 議長(柳居俊学君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)献血運動に関するお尋ねのうち、個人に対する知事感謝状についてお答えします。 県民の献血への理解を深め、献血意識の高揚を図ることは、献血運動を推進していく上で重要であることから、県では、この運動に積極的に協力し、他の模範となった個人や団体を表彰することとしています。 このうち個人については、これまで献血思想の普及啓発活動等に顕著な功績があった百九十人の方に感謝状の贈呈を行ってきたところです。 お尋ねの献血回数に応じた個人への感謝状については、県とともに献血運動の推進を行っている赤十字血液センターにおいて取り組まれているところです。 県といたしましては、こうした取組を通じて、引き続き赤十字血液センターと連携し、献血運動の推進を図ってまいります。 議長(柳居俊学君)藤田環境生活部長。 〔環境生活部長 藤田昭弘君登壇〕 環境生活部長(藤田昭弘君)人と動物の安心な暮らしづくりについてのお尋ねのうち、野犬対策についてお答えします。 野犬は、飼い犬の遺棄や無責任な餌やりなどにより、特定の地域に住みつき、人に危害を及ぼすおそれがあることから、地域住民に大きな不安を与えています。 このため、県では、市町等と連携し、野犬の捕獲等の対策に取り組んでおり、特に、県内の野犬捕獲頭数の約六割を占める周南地域においては、こうした実情等を踏まえ、県、周南市、警察で構成するお示しの協議会を設置し、取組を強化しているところです。 したがって、現時点において、他の地域に協議会を設置することまでは考えていませんが、県としては、引き続き、地域住民の安心・安全の確保に向け、市町等と連携し対応してまいります。 また、お示しのしゅうなん通報アプリについては、市民への注意喚起等を目的に、周南市が独自に導入されたものであり、県として、このようなアプリを作成し、導入することは考えていませんが、周南市の取組が他市町の参考となるよう、県ホームページで紹介しているところです。 県としては、今後とも、市町や関係機関等と緊密に連携しながら、通報や各種情報に基づき、パトロールや現地調査を実施し、野犬の捕獲や無責任な餌やりの監視・指導を適切に行うなど、野犬対策に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)人と動物の安心な暮らしづくりについてのお尋ねのうち、野犬のすみかとならないような空き家対策についてお答えします。 空き家が長期間放置されると、倒壊の危険性や衛生上の問題が生じ、周辺住民の生活環境を損なうことから、県では市町と連携しながら空き家の適正管理と利活用の取組を一体的に進めています。 具体的には、空き家の所有者や利活用を希望する方に対する意識啓発等を図るため、空き家の管理に関するガイドブックや、利活用に関する事例集を作成するとともに、空き家バンクの情報を県のホームページで発信するなどの取組を行っているところです。 また、放置されたごみや動物の鳴き声、ふん尿等により、空き家が著しく衛生上有害となっている場合などには、法に基づき、市町が所有者に対して助言・指導や除却等の命令ができるほか、緊急性が極めて高ければ、市町自ら除却等ができることとなっており、県では、これらの措置が円滑に行えるよう、市町の担当者に対する研修会の開催などを行っています。 県としては、引き続き、こうした取組を進めていくこととしており、野犬のすみかとなっている空き家等に特化した対策を行うことは考えておりません。 議長(柳居俊学君)木村副教育長。 〔副教育長 木村香織君登壇〕 副教育長(木村香織君)献血運動についてのお尋ねのうち、校内献血についてお答えします。 現在、各高校では、保健の授業等を通じて、生徒の献血に関する理解の促進を図っており、県教委では、各高校が文化祭や卒業前に献血セミナーや校内献血を実施した好事例を校長会議等で紹介し共有するなど、高校生の献血の促進に努めています。 県教委といたしましては、今後とも健康福祉部、赤十字血液センターと連携を密にしながら、献血に触れ合う機会の充実を図るとともに、校内献血についても、各学校が実情に応じて生徒及び保護者の希望を考慮しながら対応できるよう、さらに連携した取組を進めてまいります。