1 新型コロナウイルス対策について 2 米軍岩国基地問題について 3 行政の政治的中立について 4 自然エネルギーについて 5 産業団地整備について 6 その他
副議長(二木健治君)井原寿加子さん。 〔井原寿加子さん登壇〕(拍手) 井原寿加子さん 一般質問をさせていただきます。 ロシアのウクライナ侵攻が始まって三か月余り、町が無惨に破壊され、子供たちを含めた多くの犠牲者が出ており、戦争の怖さを改めて思い知らされる毎日です。 そんな中、この国では、国防予算の大幅増額とともに、敵基地攻撃論や核共有論まで飛び出していますが、こういうときだからこそ、本当に平和を守るためにはどうすべきか、冷静に考える必要があります。 軍備を増強すれば、安全になるというのは神話に過ぎません。軍拡競争を招けば、かえって国を危うくします。日頃から近隣諸国との信頼関係を深め、紛争の火種を未然になくすことが最善の道だと思います。 歴史を振り返れば、独裁者が戦争を引き起こす例がたくさんあります。逆に言えば、民主主義こそが平和の礎であり、地方自治の現場において、その民主主義を育て、発展させていくことが私たちの責務だと思います。 そうした観点から、以下質問をいたします。 まず、新型コロナウイルス対策についてです。 減少傾向にはあるものの、県内の新規感染者数は百人程度で推移し、収束のめどが立たない状況が続いていますが、警戒することに疲れたのか、あるいはコロナに慣れてきたのか、人々は以前の生活を取り戻しつつあるように見えます。 しかし、一方では、重症化し、また後遺症で苦しむ例もあり、やはり感染しないための予防が第一です。 県としては、こうした状況をどのように認識しているのでしょうか。これまでどおり、あくまで徹底的に抑え込むのか、あるいは一定のレベルで共存する道を選ぶのか、今後の方針をお示しください。 また、いまだに小中学校の学級閉鎖などのうわさが聞こえてきます。最近の子供の感染状況とその対策、ワクチン接種や定期的なPCR検査の実施状況なども含めて教えてください。 次に、事業者支援についてお尋ねいたします。 先月、クラウドファンディングを活用して様々なお店を支援する、元気にやまぐち券の第一回目の募集がありました。お店を選んで支援金を支払えば、五〇%上乗せされたプレミアムチケットを受け取ることができるというものです。 知人が午前九時開始と同時にインターネットを通じてアクセスしましたが、例によって回線はパンク状態、粘り強くトライして約一時間後ようやくつながりましたが、お目当てのお店は既に五十万円の枠がいっぱいで、買うことができなかったと言っていました。 一方、ほかのお店を見ると、支援金額がゼロのままのところも多くあったそうです。 人気のあるお店にはさらにお金が回り、他方、ほとんどこのプロジェクトの恩恵を受けられないところもある、何だかとても不公平な感じがいたしました。 そこでお尋ねいたします。第一回目の募集について、全体の支援者数と支援金額、そして満額の五十万円に達したお店と、わずかゼロから数千円程度にとどまるお店など、支援のばらつきの状況を教えてください。 県としては、こうした偏りがあることをどのように認識しておられますでしょうか。 次に、米軍岩国基地問題について伺います。 岩国基地は、これまで私は海兵隊の航空機基地だとばかり思っておりましたが、最近は様変わりしております。空母艦載機の移駐に加え、最近は大型艦船が頻繁に寄港するようになりました。 また、空軍の戦闘機もたびたび飛来していますが、その実態は何も明らかにされておらず、市民の不安が高まっております。 そこで具体的にお尋ねいたします。 まず、先日寄港した遠征洋上基地と呼ばれるミゲルキースについて、この船の機能はどのようなものでしょうか。その全長と排水量、乗員数など、基本的データを教えてください。 今年に入り既に三回目の寄港とのことですが、それぞれの日時と停泊期間、目的を明らかにしてください。また、それぞれについて、県に寄港の連絡があったのはいつでしょうか。 次に、先月寄港した強襲揚陸艦トリポリについて、この船の機能、全長や乗員数、停泊期間、目的なども教えてください。また、寄港に関する県への連絡の時期も教えてください。 六月一日以降、昨年に引き続き、空軍のF35Aステルス戦闘機が十八機飛来しました。連日激しい訓練が行われ、騒音に苦しめられていますが、十日になって初めて国から情報提供があったとのことです。今回の飛来の目的と滞在期間を教えてください。 これに対して口頭要請をされたようですが、口頭ではその場限りになります。少なくとも事前連絡を行うよう、文書で約束を取りつけるべきだと思いますが、いかが県はお考えでしょうか。 さらに、海軍の無人偵察機トライトン一機が、五か月間の予定で配備され、要員五十人が駐在する計画でしたが、それは既に配備は終わったのでしょうか、お伺いします。 ほぼ同時期に、鹿児島県の鹿屋基地に無人偵察機八機が配備される計画もあるようですけれども、今後、中国などをにらんだ情報収集の重要性が高まれば、恒常的な配備につながるおそれがあると思いますが、いかがお考えか、県のスタンスをお聞かせください。 これまで県は、今以上の基地機能の強化は容認できないという一定の判断基準を持っていたと思いますが、最近の岩国基地の機能強化については、どのように認識し評価しているのですか、明らかにしてください。 こうした動きに対して、地元市長は、海軍や空軍との連携が強まれば抑止力が高まると、一定の評価をするとともに、艦船の寄港については、定期的かどうかを二、三年かけて判断するとしていますが、県はどのように対応するのですか、お考えをお示しください。 最近の騒音測定結果によれば、滑走路の沖合移設前よりもさらに騒音が激しくなっていることが明らかになりました。 そうした中、先日、第二次の爆音訴訟に向けた準備説明会が開催され、約九十人が参加しました。 現在、市内各地で説明会が行われており、近く相当規模の原告団の結成、そして訴訟提起が行われると思います。 第一次訴訟で爆音の違法性が認定されており、艦載機の移駐や外来機の頻繁な飛来などを考慮すれば、第二次訴訟でも違法性が認定され、多額の損害賠償金の支払いが認められることは間違いないと思います。 しかし、法治国家であるこの国において、司法が認定する明らかな違法状態を行政として放置しておいていいのでしょうか。防音工事では問題は解決いたしません。 県として、この違法状態を実質的に改善するよう国に強く求めるべきではありませんか。改めてお考えをお聞きいたします。 次に、行政の政治的中立について伺います。 前副知事の公職選挙法違反事件について、三月に公表された有識者による調査報告書に、次のようなくだりがあります。 副知事が、強い地位と権限を利用して、多数の部下職員に対し、総選挙山口三区に自由民主党から立候補する決意を有していた者の後援会入会を勧誘するよう求めたという看過し難い悪質なもので、県庁に対する県民の信頼を大きく損ねた。本件が発生した唯一無二の要因は、国政、山口県政における一党支配的な圧倒的勢力を誇る自由民主党との関係性にあると断定できる。したがって、再発防止に向けた根本的な方策は、従前の自由民主党に対する悪しき配慮を完全に断ち切り、特定の政党に偏ることなく公平・公正な立場で行動するという県として本来あるべき姿を明確に表明し、実践することに尽きる。 私は、これを読んで、この言葉のあまりの厳しさに驚き、政治の側も襟を正さなければと痛感いたしましたが、知事はこの言葉をどのように受け止められましたか。率直なところをお聞かせください。 この調査報告書を受けて、三月二十四日に、再発防止に向けた取組が発表されましたが、それに関して幾つかお尋ねいたします。 二つの宣言のうちの一つで、組織的な勧誘は一切なくすとされ、その中には、個人演説会や決起集会への参加依頼なども含まれるとされていますが、これは、要するに、勧誘行為だけを対象にしており、個別にそうした選挙活動へ参加・協力することまでは対象としていないのでしょうか。 知事や副知事、幹部職員の皆さんは、今後も個人的に各種の選挙活動に参加される可能性があると考えていいのでしょうか。その点を明確にしてください。 次に、五つの取組についてお聞きいたします。 服務規律の確保について、具体例を盛り込んだ通知を出すこととされています。参議院議員選挙も近づき、既に服務に関する通知を出されていると思いますが、その内容をお示しください。 こうした通知の根拠となる山口県職員服務規程や山口県職員倫理規程には、今回のような勧誘を禁止する条項がなかったように思いますが、今回の事件を受けて、これらの規程を改正すべきではないですか、お伺いいたします。 それから、組織としての対応として、選挙をめぐる依頼があった場合には、個人ではなく、組織として断ることとし、その内容等を公表することがあり得ることを明確化するとされています。 これは、大変大切なことで、個人任せにしていると、人によっては政治と行政のはざまで、苦悩の挙げ句、不正を働いてしまうということになりかねません。 ここでいう、組織としての対応の最終的責任者を知事として明記し、これまでの手順、さらには公表の方法、その前提としての記録の仕方などを具体的に検討し、規程や要綱として明文化すべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。 その後、政治関係のパーティー券の購入なども組織的に行われたことが報道されましたが、これについては調査は行われたのでしょうか。その詳細を御説明ください。 こうした事案は、先ほどの対策の中に含まれていないように思いますが、別途、再発防止に関する対策を出されたのでしょうか。その内容を御説明ください。 次に、議員など一定の公職にある者等からの働きかけ等に対する県職員の対応要綱についてお尋ねいたします。 国会議員や県会議員、その他団体等からの不当な働きかけがあった場合には、職員は上司に報告するとともに、その内容を文書に記録すること、知事は必要に応じてその件数や内容を公表するとされています。 まさに、組織で対応する仕組みができていると思いますが、この要綱について、最近公表された不当な働きかけの件数とその概要を教えてください。 次に、自然エネルギーについてです。 脱炭素社会が叫ばれ、二〇五〇年のCO2排出実質ゼロに向けて、エネルギー政策の見直しが急務となる中、全国的に太陽光や風力発電設備の建設が盛んになっています。 自然エネルギーの必要性は理解しておりますが、最近それらの建設現場を見たり、講演を聞いたりすると、もろ手を挙げて賛成とは言えないことも分かってきました。 そこで具体的にお尋ねいたします。山口県と島根県の県境の中国山地に計画が持ち上がっている(仮称)西中国ウインドファーム事業について、昨年、約一か月間、計画段階環境配慮書が縦覧されました。 それに対する知事の意見には、土砂災害、水質や水量への影響、ブナ林などの保護や希少野生動植物保護など、多くの配慮をすべき事項が書かれていました。 しかし、この中には周辺住民への健康被害については述べられていません。当該地域の住民は低周波音などの影響も大変危惧をしております。この点に関してどのような認識をお持ちかお答えください。 次に、事業実施想定区域の多くが保安林に指定されていると思いますが、当該区域内の保安林の割合と水源涵養などの内訳を教えてください。 さらに、風力発電建設により保安林を解除する必要があると思いますが、解除の要件とその対象となる保安林の面積をお答えください。 また、最近の保安林解除の事例があれば、その理由とともにお示しください。 この事業者である電源開発株式会社Jパワーは、中国の華潤電力と業務提携をしておりますし、岩国市美和町や柳井市伊陸にあるメガソーラーは、同じく中国の上海電力が事業者と聞いています。 こうした外国資本の進出は、政府・自民党内でも問題視されていると聞きました。これについて知事の見解をお尋ねいたします。 さらに先日、国会の予算委員会で元防衛大臣の小野寺議員の質問に対し、高地に建設された風車がレーダーの情報を妨害するおそれがあり、防衛上の問題が生じる旨の答弁がありました。 知事は、国防に協力するとよく言われますけれども、洋上とか山上の風車が抱えるこうした防衛上の問題について、いかがお考えか、お伺いいたします。 最後に、議案第二号の特別会計産業団地整備事業についてお伺いいたします。 今年度は、地質調査等に約八千万円が計上されていますが、具体的な場所と広さ、整備の総額と期間、企業誘致の見通しなどの収支計画を教えてください。 産業団地の造成などを担ってきた土地開発公社は既に解散していますが、解散の理由と解散前の最終負債額をお伺いいたします。 売れ残りの土地を、きらら博記念公園などの大規模な公園にしたり、苦労されていたことは記憶に新しいところです。産業団地の現時点での残面積をお示しください。 企業誘致に関して、企業に対し補助金を出しておられると思いますが、昨年度の数字をお示しください。また、それらの当該市町との負担割合も教えてください。この補助金は、この特別会計とは別に、一般会計から支出されるのでしょうか、お伺いいたします。 これで一回目の質問を終わります。(拍手) 副議長(二木健治君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)井原議員の御質問のうち、私からは行政の政治的中立に関して、調査報告書の受け止めについてのお尋ねにお答えします。 さきに公表された調査報告書においては、事実関係や再発防止に向けた提言などが詳細に取りまとめられており、私としては、特定の政党や団体に偏ることなく、なお一層誠実に県政運営に取り組んでいかなければならないという思いを、改めて強くしたところです。 私は、今回のような事案を二度と引き起こすことのないよう、昨年末、県民の皆様にお約束した、今後、今回のような選挙をめぐる組織的な勧誘は一切なくす、仮に外部から求められたとしても全て断るという二つの宣言と、報告書の提言を踏まえて新たに定めた五つの取組について、県庁を挙げて徹底することを通じて、県民の皆様の信頼回復に向け全力で取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(二木健治君)弘田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 弘田隆彦君登壇〕 健康福祉部長(弘田隆彦君)新型コロナウイルス対策についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、感染状況等に係る県の認識についてです。 本県の新規感染者数は百人前後となっており、五月下旬から減少傾向にありますが、高齢者や基礎疾患がある方は重症化リスクが高いなど、引き続き、感染予防対策に取り組む必要があると考えています。 次に、最近の子供の感染状況とその対策についてです。 子供の感染状況については、新規感染者数に占める割合は、十歳未満が約二〇%、十歳代が約一六%となっています。 こうした世代では、スポーツ活動を中心にクラスターの発生が続いていることから、県のホームページやSNS等を活用し、手洗いや三密の回避など、基本的な感染予防対策の徹底を呼びかけているところです。 なお、五歳から十一歳の二回目のワクチン接種率は一五・九%、十二歳から十九歳までの三回目接種率は二九%となっており、PCR等検査については、感染状況等を踏まえ、必要に応じて検査を実施しているところです。 副議長(二木健治君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)まず、新型コロナウイルス対策に関する御質問のうち、今後の方針についてのお尋ねにお答えします。 県ではこれまで、県民の皆様の命と健康を第一に、ワクチン接種の促進や検査体制の強化などの感染拡大防止対策を積極的に実施するとともに、低迷する社会経済活動の段階的引上げに取り組んできたところであり、今後とも、感染対策と日常生活の回復の両立を図っていく方針です。 次に、行政の政治的中立についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、職員等の選挙活動への参加についてです。 憲法において、全ての国民は、集会、結社、言論等の表現の自由が保障されており、法の下に平等とされていることから、知事、副知事を含め、職員の政治的行為は原則的には自由であるとされています。 その一方で、職員の政治的中立性を維持する等の観点から、地方公務員法等で、政治的団体への勧誘運動など一定の政治的行為が制限されているものであり、これらを踏まえ、再発防止策として、選挙をめぐる組織的な勧誘を一切なくすことを掲げているものです。 次に、服務に関する通知と各種規程の改正についてです。 次期参議院議員選挙に当たり、先日、全所属宛てに通知をし、その中で、法令遵守や服務規律の確保を強く求めるとともに、公務員の地位を利用した選挙運動の具体例を示した上で、法令違反等に対しては、懲戒処分を含め厳正に対処することを明示するなど、職員の自覚喚起を徹底しています。 また、選挙における職員の服務規律については、先ほど申し上げたとおり、法律で政治的行為が制限されているものであり、お示しの各種規程を改正することは考えていません。 次に、組織としての対応についてです。 平成十九年に定めた、一定の公職にある者等からの働きかけ等に対する県職員の対応要綱において、記録の作成や知事への報告とその手順、公表の取扱い等について規定しており、本年四月、本要綱の対象を職務外にも拡大し、必要に応じて内容等を公表するなどの見直しを行いました。 次に、パーティー券の購入に係る調査と再発防止策についてです。 さきの公職選挙法違反に係る調査で、政治資金パーティーへの協力依頼についても把握をしており、改めて調査は予定していませんが、これらを含め、選挙をめぐる組織的な勧誘やそれにつながるおそれのあることについて、今後、一切行わないことを宣言し、再発防止に向けて取り組むこととしています。 最後に、一定の公職にある者等からの働きかけ等に対する県職員の対応要綱についてです。 これまで、本要綱に基づいて公表した不当な働きかけ等の事案はありません。 副議長(二木健治君)小関商工労働部長。 〔商工労働部長 小関浩幸君登壇〕 商工労働部長(小関浩幸君)新型コロナウイルス対策についての御質問のうち、事業者支援についてのお尋ねにお答えします。 元気にやまぐち券の第一期の申込状況についてですが、参加店舗数は昨年実施の時より九百店舗多い、三千四百十六の店舗が参加しており、支援者数は約三万二千人、支援金額は十二億円を超えています。 店舗ごとの支援金の状況については、支援金額が一万円未満の店舗は八十五店舗で全体の二・五%となっており、また、支援金額が四十万円以上の店舗は、二千二十五店舗で全体の五九%、そのうち上限額の五十万円に達している店舗は千七百二十六店舗で全体の五一%となっています。 この事業は、事業者への一律の支援ではなく、店舗を選択して支援するクラウドファンディングの仕組みを活用して実施することから、店舗ごとの支援額が異なりますが、一店舗当たりの上限額の設定などにより、多くの店舗の支援につながっているものと認識しています。 次に、産業団地整備についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、整備計画等についてですが、整備場所は光市小周防地区、分譲面積は約八ヘクタール、総事業費は約十六億円、開発期間は令和八年度までで、同年度に分譲を開始する予定です。 また、企業誘致の見通しについては、企業の設備投資は、グリーン化やEV化、製造拠点の国内回帰、さらには、国が掲げた、新しい資本主義への対応などにより、堅調に推移するものと見込まれていることから、早期に企業誘致が実現できるものと考えています。 次に、土地開発公社の解散理由については、保有資産に係る借入金利息が大きな負担となっていたことから、将来の世代に過度な負担を先送りすることがないよう、平成二十四年三月に廃止したもので、最終負債額は約四十三億円です。 次に、産業団地未分譲面積について、公社が造成した産業団地では、約十一ヘクタールとなっています。 企業誘致に関する補助金については、企業の設備投資や新規雇用に対する企業立地促進補助金と、県の産業団地取得に対する産業団地取得補助金があります。 まず、企業立地促進補助金については、昨年度は十四件に対し、約七億六千五百万円を支出しており、この補助金に係る市町の負担はありません。 産業団地取得補助金については、昨年度の支出はありませんが、この補助金は、県及び市町のそれぞれが四〇%を補助しています。 また、これらの両補助金は、一般会計に計上しています。 副議長(二木健治君)近藤総務部理事。 〔総務部理事 近藤和彦君登壇〕 総務部理事(近藤和彦君)米軍岩国基地問題について、まず、寄港した艦船の全長、停泊期間、目的など数点のお尋ねにお答えします。 ミゲルキースについては、国に照会したところ、その機能は様々な海上作戦を支援する遠征海上基地であり、全長二百四十メートル、排水量は十万六千六百九十二トン、乗員数は将校十九人、下士官二百三十一人とのことです。 一回目の寄港は一月十三日から八日間、二回目は四月十五日から五日間、三回目は五月二十五日から九日間、いずれも寄港目的は補給のためであり、国からの情報提供は、それぞれの寄港日にあったところです。 トリポリについては、国によると、その機能は前方展開や戦力投射能力を提供する強襲揚陸艦であり、全長二百五十七メートル、乗員数は将校百二人、下士官千百二人とのことです。 五月二十日から三日間の滞在で、寄港目的は補給・休養のためであり、国からの情報提供は寄港日にあったところです。 次に、米空軍F35Aの飛来に関する二点のお尋ねのうち、飛来の目的と滞在期間についてです。 国からの情報提供によると、目的は、米空軍及び海兵隊が連携し、即時戦闘展開訓練等を実施するもので、滞在期間は、米側が保安上の理由により言及しないとのことです。 次に、事前連絡を行うよう文書で約束を取りつけるべきとのお尋ねです。 県では、住民生活に影響が大きい訓練を実施する場合には、地元自治体に事前に通知するよう、政府要望等あらゆる機会を通じて、文書等により国に要望しているところです。 県としては、引き続き、これまで要望してきた取組が国や米側において進められるよう、粘り強く働きかけてまいります。 次に、無人偵察機トライトンに関し、既に配備は終わったのか、また、今後、恒常的な配備につながるおそれがあるかどうかについてです。 トライトンについては、国によると、六月九日の時点で岩国基地に展開していないとのことであり、その後も展開したという連絡はありません。 また、県では、今回の展開は恒常的な配備ではないと認識していますが、なし崩し的に展開が延長されることがないよう、国に要請したところです。 次に、最近の岩国基地の機能強化については、どのように認識し、評価しているのかについてです。 県では、基地問題に対する基本姿勢において、新たな部隊の移駐等の基地機能の変更が行われる場合には、航空機騒音や安全性等の面で基地周辺住民の生活環境が現状より悪化するかどうかを判断基準として対応しているところです。 米軍艦船の寄港やF35Aの飛来などは、いずれも一時的な運用であり、基地機能の変更に当たらないことから、基本姿勢に照らして判断するものではないと考えています。 次に、艦船の寄港の動きに対し、県ではどのように対応するのかについてです。 基地の運用については、今後とも、地元市町と連携して状況把握に努め、住民の生活環境に影響が及ぶなど問題がある場合は、国や米側に必要な対応を求めてまいります。 最後に、騒音問題に関し、違法状態を改善するよう国に求めるべきではないかについてです。 県としては、住民の安全で平穏な生活を確保する立場から、空母艦載機移駐後の状況等も踏まえ、基地周辺での集中的な飛行訓練の緩和や訓練の分散など、飛行運用に係る騒音軽減措置について、地元市町と連携して国に要望しており、引き続き、粘り強く働きかけてまいります。 なお、司法判断を踏まえた騒音問題への対応は、当事者である国において適切に対応されるべきものであると考えています。 副議長(二木健治君)藤田環境生活部長。 〔環境生活部長 藤田昭弘君登壇〕 環境生活部長(藤田昭弘君)自然エネルギーについての御質問のうち、健康被害についてのお尋ねにお答えします。 低周波音については、平成二十九年五月に環境省が示した指針で、風力発電施設から発生する騒音が人の健康に直接的に影響を及ぼす可能性は低く、健康影響の関連を明確に示す知見は確認できないとされており、県も同じ認識です。 また、お示しの事業において、低周波音を含めた事業実施に伴う環境影響については、地域住民等への積極的な情報提供や丁寧な説明などにより、相互理解の促進に努めるよう、事業者への知事意見で述べており、事業者において対応されるものと認識しています。 副議長(二木健治君)高橋農林水産部長。 〔農林水産部長 高橋博史君登壇〕 農林水産部長(高橋博史君)自然エネルギーについての御質問のうち、保安林についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、西中国ウインドファーム事業の事業実施想定区域内の保安林の割合とその内訳についてです。 県で管理する森林GISで確認する限り、県内の事業実施想定区域内の保安林面積の割合は約八割であり、その種類別の内訳としては、水源涵養保安林が九割弱を占めており、残りが土砂流出防備保安林と保健保安林となっています。 次に、保安林の解除の要件と対象となる保安林の面積についてです。 保安林の転用に係る解除に当たっては、用地事情、面積、実現の確実性、利害関係者の意見、代替施設の設置等その他の満たすべき基準の五項目が要件として定められています。 また、現時点、風力発電建設に伴う保安林解除の申請がなされていないことから、解除の対象となる保安林の面積については、お答えできる段階にありません。 次に、最近の保安林解除の事例とその理由についてです。 令和三年度の実績で見ると、八件の解除が行われており、うち七件は公益上の理由によるものであり、残る一件は指定理由の消滅によるものとなっています。 副議長(二木健治君)三浦商工労働部理事。 〔商工労働部理事 三浦健治君登壇〕 商工労働部理事(三浦健治君)自然エネルギーに関する二点のお尋ねにお答えします。 まず、発電事業への外国資本の進出についてです。 エネルギーは、国民生活の安定向上並びに国民経済の維持・発展に欠くことができないものであり、エネルギー政策は国家運営の基本です。 政府内での対応等についてお示しがありましたが、発電事業への外国資本の進出にどう対応するかについては、国が検討すべき問題であると考えています。 次に、風車がレーダーの情報を妨害するおそれがあることについてです。 エネルギー政策は国家運営の基本であることから、県としては、風力発電設備がレーダーに及ぼす影響についても、国が検討すべき問題であると考えています。 既に、本年四月には、国において、再エネ特別措置法に基づく事業計画策定ガイドラインが改訂され、風力発電設備のレーダー等への影響を防ぐため、事業計画の企画立案段階から関係省庁へ事前相談することが事業者へ求められています。 県としましては、このように、風車による防衛施設等への影響については、国において引き続き議論されていくものと考えております。 副議長(二木健治君)井原寿加子さん。 〔井原寿加子さん登壇〕(拍手) 井原寿加子さん 再質問いたします。 まず、コロナ対策です。 一概には比較できませんけれども、一人で数百万円のプレミアム商品券を購入して問題になった自治体が先般報道されておりましたが、やはり支援が公平に行き渡るほうがいいに決まっております。 元気にやまぐち券も、今後、二回目、三回目の募集があるようですけれども、もっと多くの人に知ってもらうこと、それが一番大事だと思いますし、幅広い事業所が恩恵を受けられるよう、改善・工夫をすべきだと思いますが、そこのところはいかがお考えでしょうか。 次に、岩国の基地問題です。 近年、明らかに岩国基地の役割が大きく変わりつつありまして、その機能が一段と強化されております。 新たな部隊が展開すれば騒音はもちろんですけれども、人員増加などにより、市民生活への様々な影響が生じますし、相手国から攻撃される可能性も、危険性も増大します。 従来の騒音だけでなく、こうした幅広い観点も含めて基地機能強化の判断をすべきだと思います。 先ほどの御答弁では、航空機が何機来ても、艦船が何度来ても、一時的であれば強化ではないというようなお話でしたけども、県民としては、それではとても納得できません。その点について、もう一度御答弁をお願いいたします。 それから、艦船の寄港ですが、定期的かどうかを二、三年もかけて判断するとしておりますけれども、仮に不定期だとしても、回数が増えたらどうするのですか。 また、判断にそんなに時間をかけるのはあまりに悠長であり、無責任です。艦船が定期的に、離島の定期便ではありませんから、そんな定期的に来るわけではありません。無責任ですから、その間に、事件や事故が発生したら、どう責任を取られるのでしょうか。その辺を、県としてのスタンスをお聞かせください。 その定期的という形式的ではなくて、あくまで米軍の運用の実態と市民生活への影響の程度によって、基地機能強化の判断をすべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか、お聞きいたします。 それから、政治的中立です。 組織的な勧誘はしないと限定しますと、それでは組織的ではなく、個人的に選挙協力することはいいのではないかと抜け道ができて、しまいには、これまでどおり、大勢の幹部職員が選挙運動に協力しているということになりかねません。 そこで確認しておきますが、決起集会や政治資金パーティーへの出席やチラシの配付などの活動は、たとえ個人的に行われたとしても、地方公務員法の禁止している政治的行為に該当するのではありませんか、お尋ねいたします。 それから、議員等からの働きかけ等に対する職員の対応要綱について、もう一度お尋ねいたしますが、せっかくいい決まりがあっても、実行されなければ何の意味もありませんし、この要綱が文字どおり厳正に運用されるよう、この機会に問題点を探り出し、改善をしていくべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。 次に、エネルギー問題です。 先日、新聞紙上で風力発電設備が自衛隊のレーダーの支障となるため、防衛省が事業者に計画の変更を要請した旨の報道が出ておりました。 当該地域は米軍の訓練空域五六七にも近くて、米軍からも運用上の支障となることも懸念されますけれども、米軍から、このような問題提起があった場合には、国に任せるのではなくて、県としてどう対応されるのか、県民を守る立場から御答弁を頂きたいと思います。 それから、保安林の解除です。 代替の保安林を指定するというようなお話でしたけれども、今はまだ、西中国ウインドファームについては、まだ決まっていないというお話でしたが、これまで代替の保安林を指定したことがあるのでしょうか。実績があれば、お示しください。 それから、保安林解除の面積と、新たに代替保安林を指定した面積の割合が分かれば教えてください。 それから、公共の用に供する場合などが保安林解除の要件とされておりますけれども、公共の定義を教えてください。風力発電は、公共の用に該当するのでしょうか、もう一度お伺いいたします。 それから、産業団地です。 二〇一二年に、土地開発公社が解散した折に、その負債を半減するためなどの処理に県の皆さんが大変苦労されたのを記憶しておりますが、また、県央部とか県西部には、市や民間が整備した用地で、未利用地が多くあると思いますが、その面積も教えてください。 そんな中、新たな産業団地を整備する必要があるのか、また、県東部でないといけない理由をお示しください。 先日、中国経済産業局から発表された工場立地の動向では、昨年、中国地方での立地数が過去最少と出ていました。 こんな時期に特定の地域に新たな産業団地を造るというのはいかにも唐突で、逆行しているように思われてなりません。企業の進出などの採算見通しは確実にあるのでしょうか、お尋ねいたします。 また現在、行財政改革は、コロナ対策のためとして一時凍結をされております。この産業団地はどこがコロナ対策の一環なんでしょうか、教えてください。 県と地元市町の費用分担について伺います。 進出企業に対するインセンティブもそうですけれども、産業団地の整備に対して、今年度から分譲が開始された山口市の団地は、県の負担はあったのでしょうか。また、今回の光市の整備負担はどのようになっているか、教えてください。 負担割合には大きな格差があると思いますが、どこに根拠があるのでしょうか、教えてください。 それから、市町の負担について、一部経費の負担や地元調整において、協力を求めるとされておりますが、どういう根拠があるのか。また、その考え方を示してください。 これで、二回目の質問を終わります。(拍手) 副議長(二木健治君)小関商工労働部長。 〔商工労働部長 小関浩幸君登壇〕 商工労働部長(小関浩幸君)まず、新型コロナウイルス対策のうち、事業者支援についての再質問にお答えします。 支援が行き渡るようにもっと工夫すべきではなかったのかというお尋ねでございます。 まず、事業の実施におきましては、昨年度と同様に一店舗の支援上限額を五十万円に設定したというところと、今年度からは、支援者の一回の申込額を二万円までとするということで、多くの店舗や支援者が参加できるように工夫をしております。 また、支援者への周知に当たりましては、テレビCMをはじめとしまして、ウェブ広告、情報誌への広告掲載、また、コンビニエンスストア等でのチラシの配布やポスターの掲示など、様々な媒体を活用した広報を実施しているというところでございます。 また、参加店舗に対しましても、この事業を通じて、顧客の拡大を図っていただくため、店舗自らも利用客等に参加を呼びかけていただくなど、支援者の獲得に向けた取組をお願いしているという状況にございます。 第二期の事業の実施に当たりましても、支援ができるだけ幅広く行き渡りますように、周知等、積極的に取り組んでいきたいというふうに考えております。 続きまして、産業団地の整備に関する数点のお尋ねにお答えをさせていただきます。 まず、五月に発表がありました、二〇二一年の工場立地動向調査結果、中国経産局が出した調査でございますが、その中では、前年と比較して大幅な減少になっているということで、本当に企業ニーズがあるのかどうかというお尋ねだったと思います。 山口県の企業立地動向についてでございますが、二〇二〇年は誘致件数十件で、立地面積が十四・五ヘクタール、二〇二一年は七件で四・〇ヘクタールというふうになっております。 少しちょっと減少しておりますけれども、一定規模の事業用地のニーズがあるという状況にございます。 これらの状況ですけれども、全国的にちょっと見てみますと、やはりコロナ前と比較をしますと、全国的にも立地件数、立地面積ともに減少しておりまして、コロナ禍の影響を受けて足踏み状態になっているという状況にございます。 しかしながら、今後の社会経済情勢につきましては、グリーン化やEV化、それから製造拠点の国内回帰などへの対応などから、堅調に推移していくだろうというふうに見込まれておりますので、今後、企業への設備投資が活発化するというふうに考えております。 それから次に、今回の取組で市に一部負担を求めるということですが、その根拠とか金額とかはどうかというお尋ねだったと思います。 このたびの産業団地整備事業における県と光市との役割分担につきましては、県と光市の役割分担を明確にするために、今後、県と光市の間で基本合意書を取り交わすという予定としております。 その合意の中で、光市には産業団地整備事業の共同事業者として、用地取得に係る地元調整のほか、給排水関連や道路等の整備に係る事業費の一部などを負担していただくという予定にしております。 金額等については、これから地質調査とかをやってまいりますので、その中で金額が確定していくというふうに考えております。 次に、県央部、県西部には、まだ紹介可能な用地が残っているという中で、東部に紹介可能な用地がないということで、新たな産業団地を整備していく必要があるのかどうかというお尋ねだったと思います。 企業の設備投資におきましては、その取引先との近接性など、立地場所も重要な要件になるということでございます。 県東部への立地を希望する企業からのお問合せも数多く頂いておりますが、現時点では、紹介可能な用地がないということがございますので、こうした企業ニーズに対応するということに加えまして、地域間のバランスも考えながら、地域経済の活性化という観点から、県内の地域性を踏まえながら、今回の産業団地の整備を行うというような整理をしたというところでございます。 それから、産業団地の面積の全体が何ヘクタールかというお話がございました。 現時点で五十六ヘクタールの産業団地が残っているというところでございます。 副議長(二木健治君)近藤総務部理事。 〔総務部理事 近藤和彦君登壇〕 総務部理事(近藤和彦君)井原議員の再質問にお答えします。三点あったかと思います。 最初が、基地機能強化の判断基準ということと捉えましたが、県としては、基地機能強化という言葉が、軍事的機能と混同されるというおそれも考えまして、軍事的機能そのものは、自治体として権限や知見を有していないことから、これを判断することはできません。 したがいまして、新たな部隊の移駐等の基地機能の変更が行われる場合には、航空機騒音や安全性等の面で、基地周辺住民の生活環境が現状より悪化するかどうかを判断基準として対応しているところです。 次に、艦船の寄港についてのお尋ねがあったと思います。 定期的かどうかの判断等についてですけれども、これはあくまでも岩国市長さんが発言されたことというふうにこちらも承知しております。 県しては、こうした地元市町の意見もお聞きしながら、引き続き、寄港の状況把握に努め、適切に対応してまいりたいと考えています。 最後に、米軍の運用とその市民生活への配慮云々というようなお尋ねだったと思います。 繰り返しになりますが、県としては、基地周辺住民の生活環境が現状より悪化するかどうか、そういったことを常に注視しながら対応してまいりますし、住民の安全で平穏な生活を確保する立場を続けてまいります。 副議長(二木健治君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)行政の政治的中立についての、二点の再質問にお答えします。 まず、個人的に決起集会や政治資金パーティーへ参加すること、また、チラシを配付すること、こういったことが地方公務員法に定める政治的行為の制限に該当するかというお尋ねにお答えをします。 地方公務員法違反に該当するかどうかは、個別事案に即して判断することになりますけれども、一般的に申し上げると、単に、決起集会や政治資金パーティーに参加すること、またチラシを配付することにつきましては、地方公務員法第三十六条第二項に定める政治的行為の制限には当たらないものと考えております。 それから、一定の公職にある者等からの働きかけ等に対する県職員の対応要綱につきまして、利用されなければ意味がない、改善をするべきとのお尋ねだったかと思います。 先ほども御答弁申し上げましたけれども、今回の事案も踏まえまして、本年四月、本要綱の対象を職務外にも拡大し、必要に応じて内容等を公表するなどの見直しを行いました。 このことにつきまして、幹部職員をはじめ、全ての職員に対して研修等を行い、制度の周知徹底を図ったところでありまして、制度の適切な運用に努めてまいります。 副議長(二木健治君)三浦商工労働部理事。 〔商工労働部理事 三浦健治君登壇〕 商工労働部理事(三浦健治君)自然エネルギーに関する再質問にお答えいたします。 風力発電設備の米軍施設等への影響についてですが、昨日、六月十四日の岸防衛大臣の記者会見によりますと、この問題については、政府一丸となって取り組むべき課題である。引き続き、自衛隊、米軍の円滑な運用、風力発電の導入の両立に取り組んでいく旨の発言があったということであり、先ほどもお答えしましたとおり、国において検討されるべきものと考えております。 副議長(二木健治君)高橋農林水産部長。 〔農林水産部長 高橋博史君登壇〕 農林水産部長(高橋博史君)保安林の解除に当たっての再質問にお答えさせていただきます。 まず、代替施設としての代替保安林を指定したケースはあるかと、それで、その実績について解除面積と代替の予定の面積等を教えてほしいということでございましたが、現時点で、それらを集計した結果は持っておりません。 次に、公共の定義はどのようなものかということでございました。 公共の定義につきましては、公益上の理由ということで、公益上の理由の解除は、道路用地など、土地収用法その他法令により国等が実施する事業用地に供するなどの場合が該当するということでございます。 また、次に、今回の西中国ファーム風力発電について、これに当たるのかということでございます。 風力発電については、現時点、環境影響配慮書、これが出ておりますが、これらの計画内容を踏まえる限り、一般的には公益上の理由には当たらない事業と考えられますが、最終的には、保安林解除申請がなされた時点で、公益上の理由に該当するか否か、審査を行った上で判断することになると思います。 いずれにしましても、現時点で申請が出ていない段階でございますので、保安林の解除については、保安林の解除の申請がなされた時点で、申請内容の確認の上、解除要件を満たすかどうか、慎重に審査するということになると思いますので、現時点で予断を持ってお答えできない状況でございます。 以上でございます。 副議長(二木健治君)井原寿賀子さん。 〔井原寿加子さん登壇〕(拍手) 井原寿加子さん 今の再質問に対する、よく理解できなかったところを一つ二つ、前後しますけれども、お尋ねいたします。 風力発電ですが、今、風力発電は公共の用には供しないと思うけれども、申請が出た時点で公共かどうかを判断すると言われましたが、どういう根拠なんでしょうか。風力発電は公共ではないけれども、申請が出たら公共だというふうに判断されることもあり得るということでしょうか。まず、もう一度お伺いいたします。 それから、産業団地ですけれども、市町の負担金、一部の負担金は地元調整において協力を求めるとしておられますけれども、どういう根拠があるのか。また、基準を教えてくださいというふうに申し上げましたので、もう一度お願いいたします。 それから、基地問題は特にそうですけれども、どうして国や市のせいにされるんですか。県としてのスタンスはないんですか。県としてのスタンスをきちんと答えていただきたいと思います。 それに関して、艦船の寄港について二、三年を基準に判断するというふうに、岩国市で言っているというふうに言われましたが、私が再質問をしましたのは、仮に、その、不定期だとしても、回数が増えたり、人が増えたり、事件や事故が起こったらどうするのですか。県としてどうするのですかとお聞きしたので、県としては定期的かどうかという、そんな形式的なことではなくて、米軍の運用の実態と、その市民生活への影響の程度によって、しっかり判断していただきたいですが、どうですかというふうにお聞きしたんで、それについて、もう一度答えてください。 それから、基地問題の続きですが、以前、基地の機能強化の定義として、新たな戦闘機部隊の配備とか、航空機基地としての性格の変化などを岩国市では挙げておりましたけれども、いつの間にかなし崩しになってしまっていて、住民への騒音の影響とかおっしゃっていますけれども、いつからこの定義がこういうふうに変わったのか、日付を教えてください。 それから、岩国基地に関して、今後も様々な変化が起こるとすれば、その都度、混乱するのではなくて、あらかじめ基地機能の強化に関する定義を明確に定めておいて、それに反するおそれのあるような場合には、きちんと事前協議を行うという仕組みをつくっておくべきだと思いますが、知事の明確な御答弁をお願いいたします。 それから、政治的中立について、知事にお伺いいたします。 長年、県庁内で常態的に行われた違法な政治的行為について、知事が何も知らなかったというのは、なかなか一般には理解できないことですけれども、もし仮にそうであったとすれば、知事の目が県庁内に十分届いていなかったということになりますし、いずれにしても、職員の行為に対する最終的な責任者は知事にあります。 二度とこうした事件を起こさないために、調査報告書は政党との悪しき関係を断ち切る覚悟を何より知事自身に求めているのだと思います。 つまり、知事が率先して範を垂れる必要があると思いますが、今後、どのような決意で政治との関係を正していくお考えか、明確に知事のお言葉でお答えください。 以上で質問を終わります。(拍手) 副議長(二木健治君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)今回のような事案につきまして、私のほうには報告は上がってきておりませんでしたので、これまで承知しているということはございません。 しかしながら、起きたことについては、今回しっかりと反省をし、今後、再発防止をしていかなければいけない。そうした意味で、先ほど御答弁したように、二つの約束、一つは、今後、今回のような選挙をめぐる組織的な勧誘は一切なくすということ、それから、仮に外部から求められたとしても全て断る、この二つの宣言と、それから、これを踏まえた五つの取組につきまして、徹底することを通じまして再発の防止、そして信頼の回復に努めてまいりたいと考えております。 副議長(二木健治君)高橋農林水産部長。 〔農林水産部長 高橋博史君登壇〕 農林水産部長(高橋博史君)保安林解除に関する再々質問にお答えします。 現時点では当たらないのに、では、申請が出たら当たるのかというお話でございました。 先ほども御答弁しましたが、一般的に、現在の環境配慮書を見る限り、風力発電については、公益上の理由には当たらない事業とされています。 ただ、これはあくまでも現時点でのことでございますので、当然、今の法令等に照らして、そういうことが考えられるということです。 今後、基準や法令等が変わることも当然あると思われますので、最終的には、保安林の解除の申請された時点で、その段階で、公益上の理由に該当するかどうかを判断することになるということで、答弁させていただいたものでございます。 先ほど代替の保安林の話で、集計はないということでございましたが、今、確認したところでございますと、直近五年間は、代替の保安林等を確保した事例はございません。 以上でございます。 副議長(二木健治君)小関商工労働部長。 〔商工労働部長 小関浩幸君登壇〕 商工労働部長(小関浩幸君)産業団地整備に係る再々質問にお答えをいたします。 光市に一部負担を求める根拠についてというお尋ねでございます。 根拠につきましては、今後、県と光市の間で基本合意書を取り交わす予定としておりまして、その基本合意書の中で、光市の役割でありますとか、一部負担でありますとか、そこを、今、整理をしたいというふうに考えております。 現時点では、光市のほうには、産業団地整備事業の共同事業者ということで、用地取得における地元調整のほか、給排水関連や道路等の整備に係る事業費の一部などを負担していただくというような予定をしておりまして、これは、基本合意書の中で明記するということにしております。 副議長(二木健治君)近藤総務部理事。 〔総務部理事 近藤和彦君登壇〕 総務部理事(近藤和彦君)井原議員の再々質問にお答えします。 まず、艦船の寄港の件でございますけれども、県では、補給や親善目的で寄港することまで否定しない趣旨を明確にするために、補給や親善目的以外の問題視する個別の寄港に対し要請する際に、定期的な寄港地としないという表現を使っておるところでありまして、ただ単に、その船が定期的に来るかどうかというところまでを問題視しているわけではありません。 次に、基地機能強化の表現の変更等が、過去いつからかあったのかというところのお尋ねがあったと思いますけれども、基本姿勢においての基地機能強化云々の表現の変更は、平成二十九年の九月議会での答弁から変えております。 最後に、判断基準の定義等ですけれども、平成二十九年のその表現の変更の前も後も、そういった判断基準については変えておりません。 副議長(二木健治君)本日の一般質問及び提出議案に対する質疑は、これをもって終了いたします。 ───◆─・──◆──── 副議長(二木健治君)以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。 本日は、これをもって散会いたします。 午後二時四十七分散会