1 やまぐち未来維新プランと新年度当初予算案について 2 県政の重要課題について 3 平和をめぐる諸問題について 4 教育行政について 5 自然保護行政について 6 その他
副議長(二木健治君)藤本一規君。 〔藤本一規君登壇〕(拍手) 藤本一規君 本議会も、一つでも多くの県民の声を届けるため一般質問を行いたいと思います。知事並びに関係参与員の積極的な答弁を求めます。 第一は、やまぐち未来維新プランと新年度予算案についてです。 まず、産業維新についてです。 産業維新の第一を、時代を勝ち抜く産業力強化プロジェクトから、新たな価値を創造する産業DXプロジェクトにした理由について、まずお尋ねします。 新たな価値を創造する産業DXプロジェクトの具体化として、新年度予算案に、半導体・蓄電池製造拠点等の県内進出企業に対し最大で五十億円補助する制度が新設されました。 資料一のとおり、日本の半導体産業の世界シェアは、一九八八年の五○・三%から、二○一九年には一○%にまで落ち込みました。米政府の圧力で、当時の自民党政権が日本市場の海外製品のシェアを二○%にする目標を掲げた日米半導体協定を締結したことも大きな要因ではないでしょうか。 過去には、旧楠町が立地奨励金約一億八千万円を支出をし、県も五億七千万円以上かけて工業用水道を布設するなどの支援を受けて進出したルネサス山口工場が撤退したこともあります。こうした過去の経緯をどう捉えていますか。お尋ねします。 立地企業への補助金交付については、事業の縮小・廃止の場合の地元自治体との協議義務づけや補助金返還などのルールを課す必要があると思いますが、お尋ねします。 是非はともあれ、国は5Gに対応できる半導体を製造する工場の建設に最大で経費の二分の一を助成する制度をつくっています。その上、なぜ県が五十億円もの補助制度をつくる必要があるのか、お尋ねをいたします。 一方、新年度、中小企業がデジタル化を進めるための予算は約三億円です。半導体製造拠点等への補助金の上限を削り、中小企業への支援を強めるべきと思いますが、お尋ねをしたいと思います。 次に、大交流維新についてです。 大交流維新の第一を、交流を拡げる基盤整備プロジェクトから、交流拡大による活力創出プロジェクトにした理由について、まずお尋ねします。 交流拡大による活力創出プロジェクトの第一は、山口きらら博記念公園を拠点とした県民の活力の創出・発信です。 新年度予算案には、山口きらら博記念公園への交流拠点化事業など二億四千三百万円が計上されています。二月補正予算案には、山口県活性化・県民活力創出基金四十億円が計上され、新年度、四億円を充当します。今後、この基金を活用した同公園交流拠点化事業をどのように実施しようとしているのか、まずお尋ねします。 同公園交流拠点化事業では、基本構想の策定に加え、施設の整備運営に民間活力の導入を図るため、サウンディング調査が実施されます。この調査は、パークPFIを前提とした調査ではないと考えますが、内容についてお尋ねします。 山口きらら博記念公園があるきらら浜には、これまで約四百五十億円の県費が投入されながら、なお九十三ヘクタールの未利用地が残されています。今後は税金の投入を極力抑え、公用性の高い県民本位の公園整備にすべきと考えますが、県の認識をお尋ねします。 質問の第二は、県政の重要課題についてです。 まず、県庁ぐるみの選挙についてです。 小松前副知事は、自民党林芳正後援会に入るよう部下を勧誘した公職選挙法違反で、罰金刑を受け辞職をいたしました。私は検察庁に刑事確定記録の閲覧を求め、このほど許可され、実に千五百ページにわたる記録を閲覧し、看過できない事実を把握しました。 一つは、県庁の人事データを基に、林後援会の勧誘対象者の名簿が作られていたことです。これは、地方公務員法第三十四条、職員は職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。県個人情報保護条例第八条、職員は職務上知り得た個人情報の内容を不当な目的に使用してはならないに違反をする疑いがあります。県は再度調査し、該当する職員を処分すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 二つは、小松前副知事に後援会勧誘を依頼した人物の特定です。小松前副知事に後援会勧誘を依頼した人物──仮にAといたします──も検察の取調べを受けています。Aは、私や自民党県連と接触する機会も多いことから副知事に依頼したと供述をしています。Aは、小松前副知事が部下に後援会加入を頼めば公選法違反の罪を負うことを知っていて依頼したのなら、公選法違反の疑いがあります。記録には、勤務時間中の副知事室に林後援会のリーフレット三千枚がどのように運ばれたかが赤裸々に述べられています。関係した自民党関係者らは、全て黒塗りにされていますが、県庁ぐるみの公選法違反事件に対する自民党県連の責任は重大です。県は、小松前副知事に対し部下に後援会加入を要請した関係者を刑事告発すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 次に、安倍元首相の県民葬についてであります。 資料二は、県民葬経費の当初予算と結果を示したものです。会場借り上げや駐車場などの経費が少なかったとはいえ、過去最大の県民葬になったことに対する見解をお尋ねします。また、県と各団体の経費負担の内訳をお示しください。 県民葬は、憲法十四条、法の下の平等、十九条、思想及び良心の自由を侵害すると、県民から住民監査請求が出されました。国は衆議院各派代表者による協議会を設け、国葬の検証を行ってきました。県は国にならい、県民葬を検証する場を設けるべきですが、お尋ねをします。 三つは、センチュリー問題です。 山口県東京事務所が議長の東京出張時にセンチュリーなどの大型車のハイヤーを手配していた問題で、十一月県議会で、松岡総合企画部長は過剰な水準だとは思わないと答弁しました。 しかし、村岡知事は、昨年末の記者会見で、私のほうで議長とも話をしまして、これから議長車等につきましても中型車に見直すということを行うことといたしましたと述べました。なぜ議会で見直しを表明しなかったのか、お尋ねします。改めて、東京出張時の議長車の取扱いをどのように見直したのか、お尋ねをしたいと思います。 朝日新聞は、中国・四国・九州各県の東京事務所の知事、議長の車の利用を調査した結果、熊本県は議長はタクシーで移動すると報じました。財政逼迫の中、議長、知事の東京出張時の移動はタクシーに見直すべきです。お尋ねをしたいと思います。 四つは、LGBTQについてです。 資料三は、村岡知事を含む二十三県の知事が発表した、多様性への理解促進と誰もが安心して暮らし、活躍できる社会づくりを求める緊急共同声明です。村岡知事が緊急共同声明に参加されたことを評価します。知事の思いをまずお尋ねします。 さて、先日、県内在住のLGBTQ当事者の方から、次のメールが届きました。 山口県に性的少数者の人権に関わる政策についてお願いをしてきた。そのたびに、国や他の都道府県の動向を踏まえて検討するという回答でした。周囲を見続けている間に、福岡県や佐賀県ではパートナーシップ制度が始まり、島根県も検討しています。私は、山口県の社会的弱者に対する冷たさに疲れ、生まれ育った山口県を離れることにします。 この方は、ついにパートナーシップ制度がある福岡県に、近く引っ越される予定です。 国は、LGBT理解増進法案を提出する予定です。この国の動向も見て、緊急共同声明の立場からも県はパートナーシップ制度の検討に入るべきですが、お尋ねをいたします。 また、宇部市のパートナーシップ宣誓書受領証を持ったカップルの県営住宅への入居について検討に入るべきですが、お尋ねをしたいと思います。 質問の第三は、平和をめぐる諸問題についてです。 第一は、日米地位協定の改定についてです。 昨年十二月、岩国基地の米兵が自動車販売店に侵入し車を盗み、飲酒運転で交通事故を起こした事件で、被害者の自動車会社の原田さん親子と共に、私は中国四国防衛局に要請を行いました。 このほど、山口地検は建造物侵入、窃盗などの複数の罪で米兵を在宅起訴しましたが、原田さんが被った損害はいまだに賠償されていません。被害者への損害賠償請求交渉を実現できるよう米国に要請すること、米兵等が犯罪を犯しても、基地内に逃げ込めば警察が逮捕することは不可能な在日米軍の特権は廃止をすることを求める署名は一万筆以上集まり、二月二十七日、浜田防衛大臣宛てに提出をされました。 県は、被害者への損害賠償請求交渉が実現できるよう関係機関に要請すべきです。また、米兵等が犯罪を犯したときには、米軍基地内にいるときでも起訴前に日本の当局が身体拘束できるよう、日米地位協定の改定を関係機関に求めるべきですが、お尋ねをしたいと思います。 第二は、自衛隊基地強靱化についてであります。 しんぶん赤旗は、防衛省が昨年十二月と今年二月に、ゼネコンなどを集めた会合で配布した自衛隊施設の強靱化に向けてなどの内部資料を入手しました。 文書には、各種脅威に対する施設の強靱化と題し、武力攻撃・テロ行為等に対抗し、戦い方シナリオに合わせ、ニーズに応じた施設を順次整備、計画的に施設の整備、再配置・集約化等を推進と明記しています。 具体的には、主要司令部等の地下化、高高度での爆発などで生じる電磁パルスで広範囲の電気系等を破壊する攻撃対策、核兵器をはじめ、化学、生物、放射性物質、爆発物による脅威、攻撃を想定した施設強靱化対策を講じるとしています。 防衛省は、この対象を昨年十二月の時点で二百九十三施設とし、資料四のとおり、県内では、陸上自衛隊の山口駐屯地、防府分屯地が、海上自衛隊は岩国基地、小月航空基地、下関基地隊が、航空自衛隊の防府北基地、防府南基地、見島分屯基地の八か所が挙げられています。 防衛省が、化学、生物、核兵器などによる攻撃を想定し、県内自衛隊施設を強靱化のために整備する動きは、憲法が保障する県民の平和のうちに生存する権利を侵害をするものです。県のこの問題の認識と、防衛省に説明を求めるべきと考えますが、お尋ねをしたいと思います。 質問の第四は、教育行政についてです。 第一は、県立高校再編整備計画についてです。 先日、宇部西高校元教諭の方から、次のような手紙を受けました。手紙には、宇部西高校は県内の造園業者の後継者育成にも貢献していること、国や県の公務員、市町の公務員、そして大学教授など有為な人材を輩出してきたことがつづられ、百年以上の伝統校をなぜ廃校にする必要があるのかと訴えています。 県は、宇部西高校の廃校を撤回をし、近隣の学校との統合や分校化などを検討すべきです。お尋ねをしたいと思います。 県教委の予算案には、県立山口農業高校に造園の教育機能を持たせるための事業が盛り込まれています。県教委は、宇部西高校が持つ造園機能や園芸、福祉の機能をどの学校にどのように継承しようとしているのか、お尋ねをしたいと思います。 第二は、少人数学級についてです。 県教委は、一月末、二○二三年度、加配を一時的に凍結する、中学校二年、三年で一学級の生徒数の上限を三十五人から三十八人に増やすとの予定について、各市町教委に連絡をしました。この事実経緯と、なぜ新年度目前での提示となったのか、お尋ねをしたいと思います。 中国新聞に、県民の次の声が掲載されました。県教委は、学級数を減らせば、教科の未履修を防ぎ、担任を確保できるとしているが、学級定員を増やすことは現場の教員に負担増を強いることになる、生徒一人一人のきめ細かな指導は、より厳しくなると指摘するものです。 教員にも生徒にも負担を強いる一学級の上限増は撤回をすべきです。県教委、そして市町教委の教員を動員してでも、来年度、小中学校の三十五人学級化を堅持すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 第三は、多様な学びの保障についてです。 二○二一年の不登校児童生徒数は、小学校八百七人、中学校千七百九十六人、高校三百四十八人、計、県内で二千九百五十一人の方が不登校となっています。過去最多です。県教委が最も重視して取り組むべき課題の一つが、この不登校対策です。不登校の子供たちの多様な学びを保障することが急務です。 一つは、夜間中学校についてです。 県は、このほど、不登校や家庭の事情で通学できなかった人とその保護者や支援者の協力を得て夜間中学に対するアンケートを行い、通ってみたいとの回答が七割近くあったという結果が出ました。この調査結果を受けて、夜間中学の設置を急ぐべきですが、お尋ねをしたいと思います。 二つは、不登校特例校についてです。 昨年六月発表された国の骨太方針に、不登校特例校の全都道府県等での設置が明記されました。県は、この国の方針を受け、不登校特例校の設置を急ぐべきですが、お尋ねをしたいと思います。 三つは、高校進学希望者への分教室についてです。 県教委は、高校進学を希望する不登校の生徒を対象にした分教室に教員を配置をしています。現在、山口市と下関市で設置していますが、宇部市などほかの都市にも拡大をすべきですが、お尋ねをしたいと思います。 四つは、県立高校での通級指導についてです。 今年度、公立中学校で通級指導を受けている生徒は五百七十九人に対して、県立高校では僅か七人です。文科省の二○二○年度の調査に、県は十七人の通級指導が必要としながら、九人しか実施しませんでした。県教委は、県立高校での通級指導を行う体制を拡充すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 質問の第五は、自然保護行政についてです。 一つは、生物多様性やまぐち戦略についてです。 現在、この戦略において、今後、国が生物多様性国家戦略二○一二─二○二○を改訂した際には見直しを行うとしています。 現在、国は、生物多様性国家戦略二○一二─二○二○の見直し作業を行っており、今月中にも閣議決定を行うスケジュールです。国がこの国家戦略を見直した場合、県は生物多様性やまぐち戦略を見直し、県環境基本計画から独立して別個のものとすべきと考えますが、お尋ねをしたいと思います。 二つは、生物多様性地域連携促進法に基づく地域連携保全活動支援センターの設置についてです。 全国十五道府県で、地域連携保全活動支援センターが設置されています。県は、支援センターを設置すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 三つは、アブサンショウウオの保全についてです。 二〇二二年一月、アブサンショウウオが絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づく特定第二種国内希少野生動植物種に指定されています。県は、特定第二種国内希少野生動植物種のアブサンショウウオの保護をどのように進めているのか、まずお尋ねします。 県希少野生動植物種保護条例に基づき、県は、これまでに四つの希少野生動植物種を県の指定希少野生動植物種に指定しました。国内希少野生動植物種に指定されたアブサンショウウオを県指定の希少野生動植物種にするよう専門家と協議を開始すべきと考えますが、お尋ねをして、第一回目の質問といたします。(拍手) 副議長(二木健治君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)藤本議員の御質問のうち、私からは、やまぐち未来維新プランのプロジェクトについての二点のお尋ねにまとめてお答えします。 私は、今後の県づくりを進めるに当たっては、単にコロナの前に戻すのではなく、安心・安全や経済のレベルをより高めていく、そして地域や人と人とのつながりをさらに強固にしていくことで、山口ならではの豊かな未来を築いていきたいと考えています。 こうした考えから、県政運営の指針となるやまぐち未来維新プランにおいては、新たに掲げた、安心・安全、デジタル、グリーン、ヒューマンの四つの視点を踏まえ、プロジェクトや重点施策を未来志向で再構築したところです。 再構築に当たり、産業維新においては、本県の活力の源である産業を大きく伸ばしていく上で、これからの社会の変革の原動力として大きな可能性を持つデジタルの活用を強力に推進し、その実装を本格展開していくことが大変重要と考え、新たな価値を創造する産業DXプロジェクトを第一としたところです。 また、大交流維新の交流拡大による活力創出プロジェクトでは、コロナ禍で大幅に低下した人々の活動や交流を活発化し、県の活力をコロナ前にも増して高めていけるよう、アフターコロナの交流拡大に向けて優れたポテンシャルを有している山口きらら博記念公園を拠点とした活力創出・発信に新たに取り組むこととしています。このため、プロジェクト名を、交流を拡げる基盤整備プロジェクトから改称したものです。 私は、こうした取組を通じ、安心で希望と活力に満ちた山口県の実現を目指してまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(二木健治君)小関商工労働部長。 〔商工労働部長 小関浩幸君登壇〕 商工労働部長(小関浩幸君)やまぐち未来維新プランと新年度予算案に関するお尋ねのうち、産業維新についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、半導体は様々な産業に必要となる重要な製品であり、こうした企業を誘致することは本県産業力の強化にも資することから、ルネサス山口工場をはじめ、関連企業の誘致を進めてきたところです。 お示しのルネサス山口工場については、施設の老朽化などを理由に昨年六月に閉鎖されましたが、最盛期には約二千人の地元雇用の創出に加え、県内企業との取引などにより、約四十年にわたり地域経済に寄与いただいたと認識しております。 次に、立地企業への補助金の交付についてです。 天災などの正当な理由によることなく、操業開始後十年以内に事業が縮小・休止・廃止されたときは補助金の返還を求めることとしています。 また、企業の撤退に当たっては、補助金の取扱いも含め、地元市町と十分に連携しながら、企業と適切に協議を行うこととしています。 次に、補助制度の必要性についてです。 企業誘致は、雇用の創出や地域経済の活性化など将来にわたり多面的な効果をもたらすため、県ではその取組を推進しています。 DX、GXの進展に伴い、企業の設備投資が活発化している半導体や蓄電池等の成長分野においては地域間競争が激化し、多くの自治体で国の補助に加えた支援を行っていることから、本県への誘致を実現するため、他県に引けを取らない支援制度を創設するものです。 次に、中小企業への支援の強化についてです。 新たに創設する補助制度は、業界の裾野が広く、高度技術を有する県内中小企業との親和性も高い半導体や蓄電池などの分野を対象としており、この支援により、県内中小企業の取引拡大など大きな波及効果が期待できるものと考えています。 また、新年度予算案では、デジタル化を進める事業に加え、脱炭素化に向けた支援やリスキリング等の人材育成、さらに物価高騰対策など中小企業の経営安定や成長支援に向けた総合的な取組を推進することとしており、補助金の上限額を下げることは考えておりません。 副議長(二木健治君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)大交流維新についてのお尋ねのうち、山口きらら博記念公園を拠点とした県民の活力の創出・発信についてのお尋ねにお答えします。 まず、基金を活用した交流拠点化事業をどのように実施しようとしているのかについてです。 令和五年度に、民間活力を導入するためのサウンディング調査や、宿泊、モビリティー等の社会実験などを行った上で基本構想を策定することとしています。その後、基本構想に基づき、交流拠点化へ向けた施設整備やイベントの開催等による交流拡大の取組を推進することとしています。 次に、サウンディング調査の内容についてです。 サウンディング調査は、パークPFIなどの事業手法を限定することなく、幅広く市場性の有無や事業成立の可否などを検討するため、民間事業者から広く意見や提案を伺うものです。 次に、税金の投入を極力抑え、公用性の高い県民本位の公園整備にすべきとの考えに対する県の認識についてです。 コロナ禍で失われた人と人とのつながりや活力を取り戻し、元気で豊かな地域を創出するため、幅広い世代が集い、伸び伸びと活動する中で、山口の豊かさや住みよさを実感できる交流拠点として再整備する必要があると考えています。 また、公園の再整備に当たっては、民間が有するノウハウや資金も活用することとしています。 次に、LGBTQについてのお尋ねのうち、県営住宅への入居についてお答えします。 現在、国において、性的マイノリティーに関する法制度が議論されていることなどから、県としては、こうした国の動向を見守っているところであり、現時点でパートナーシップ宣誓書受領証を持ったカップルの県営住宅への入居について検討することは考えていません。 副議長(二木健治君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)県政の重要課題についてのお尋ねのうち、選挙に関する二点のお尋ねにお答えします。 まず、選挙をめぐる勧誘対象者の名簿作成について、再調査及び職員の処分をすべきとのお尋ねです。 お示しのような名簿が作成されていたことは、さきの調査において把握をしており、職員情報が業務外のことに使用されていたことは、起きてはならないことであったと考えています。 こうしたことが組織的な勧誘につながったということを含め、後援会入会申込書等の配付・回収等について、前副知事から直接依頼を受け部下に依頼をした職員に対し、昨年三月に処分を行っており、改めての調査や処分が考えておりません。 次に、前副知事に対し、要請した関係者を刑事告発すべきとのお尋ねです。 県としては、県庁内で公職選挙法に違反する事案があったことを踏まえ、再発防止に全力を挙げることが何よりも重要と考えており、告発することは考えておりません。 次に、安倍元首相の県民葬についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、過去最大の県民葬になったことに対する見解についてです。 今回の県民葬儀につきましては、主会場のほか、県内七か所にサテライト会場と一般献花会場を設置したこと、警備体制の強化を図ったことに加えて、消費税率の上昇や社会情勢の変化等に伴う物価上昇等の影響により、過去と比べ経費が増えたものと考えています。 業務の執行段階において可能な限り節減を図った上で、国内外にわたって数多くの御功績を残された故安倍元総理を追悼するにふさわしい県民葬を執り行うことができたものと考えています。 次に、県と各団体の経営負担の内訳についてです。 葬儀委員会の構成が、今回と同じ直近の県民葬儀である故安倍晋太郎先生県民葬儀の際の負担割合を基に、県は総額の二分の一相当の約二千七百万円、市長会など地方四団体は合わせて四分の一相当の約一千三百万円、自民党県連は四分の一相当の約一千三百万円をそれぞれ負担することとしています。 次に、県民葬を検証する場を設けるべきとのお尋ねについてです。 国においては、国葬や内閣・自民党合同葬など様々な形式がある中で、このたびは国葬の形式が取られたという経緯があり、こうした中で、今般の国葬について検証がなされたものと承知しています。 一方、本県においては、これまでも内閣総理大臣や知事経験者、現職の国会議員など、国政や県政の推進に多大な御貢献をされ、御功績を残された方々を対象に県民葬という形式で執り行ってきたところであり、国とは事情が異なることから、このたびの県民葬について検証を行うことは考えておりません。 次に、平和をめぐる諸問題に関する御質問のうち、自衛隊基地の強靱化についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、自衛隊施設の強靱化が、憲法が保障する県民の平和のうちに生存する権利を侵害するとの認識についてですが、国家防衛戦略に基づく防衛施設の強靱化は、本県を含む国民の命と平和な暮らしを守り抜くことなどを目的に行われるものと承知しており、御指摘は当たらないものと考えています。 次に、国に説明を求めるべきとのお尋ねですが、防衛施設の強靱化は、国の資料によると、既存施設の更新や自然災害対策、新規装備品の導入などであり、今後、県内自衛隊施設における具体的な整備内容等について、地元自治体から説明の要請があれば、国に対して連携して対応してまいります。 副議長(二木健治君)松岡総合企画部長。 〔総合企画部長 松岡正憲君登壇〕 総合企画部長(松岡正憲君)上京時のハイヤー使用に関する三点のお尋ねにお答えします。 まず、なぜ議会で見直しを表明しなかったのかとのお尋ねですが、全国の運用状況を踏まえて対応を検討し、見直しの決定を行った時期が昨年十一月県議会の後であったためです。 次に、見直しの内容については、大型車から中型車に変更したところです。 次に、タクシーに見直すべきとのお尋ねですが、限られた時間内で効率的に業務を遂行する必要があること、訪問先の官公庁などから求められる車番等の事前登録がタクシーではできないこと、そして多くの県で知事・議長の移動をハイヤーとしていることから、ハイヤーの使用は妥当と考えています。 副議長(二木健治君)藤田環境生活部長。 〔環境生活部長 藤田昭弘君登壇〕 環境生活部長(藤田昭弘君)初めに、LGBTQについての二点のお尋ねにお答えします。 まず、緊急共同声明についてです。 県としては、LGBTなど性的マイノリティーを理由とした偏見や差別はあってはならず、多様性を認め、それぞれの生き方が尊重される社会を構築することが重要と考えており、県民の理解が深まるよう普及啓発に取り組んでいるところです。 お示しの声明については、こうした本県の考え方と合致することから、知事としてこれに賛同したものです。 国においては、この声明を踏まえ、今後あらゆる政策分野で取組を進めていただきたいと考えています。 次に、パートナーシップ制度の検討に入るべきとのお尋ねです。 現在、国において、LGBT理解増進法案が検討されるなど性的マイノリティーに関する法制度が議論されていることから、県としては引き続きその動向を見守るとともに、パートナーシップ制度を導入した自治体の運用状況等について情報収集を行ってまいります。 したがって、現時点ではパートナーシップ制度の導入は考えていませんが、これまで以上に性の多様性について認め合う意識の醸成を図るとともに、性的マイノリティーの方々への理解増進を一層進めてまいります。 次に、自然保護行政についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、生物多様性やまぐち戦略を県環境基本計画から独立して個別のものとすべきとのお尋ねです。 生物多様性の保全を図るためには、希少種の保護対策などに加え、気候変動や廃棄物対策、水質の保全など環境分野の幅広い対策を講じる必要があります。 そのため、これらの対策を包含する環境基本計画と整合性を図り、分かりやすいものとするため、生物多様性やまぐち戦略については、個別の計画として策定するのではなく、環境基本計画と一体的に策定しています。 こうしたことから、今後、国が国家戦略を改定した際は、その内容を踏まえ、環境基本計画の一部を見直すことで対応したいと考えています。 次に、地域連携保全活動支援センターの設置についてです。 当該センターは、生物多様性の保全活動に、地域住民、NPO、企業など多様な主体が連携して取り組めるよう、必要な連携・協力のあっせん、情報の提供などを行う拠点であり、設置については地方公共団体の努力義務とされています。 センターに求められる業務については、既に県自然保護課で実施しており、新たに設置することは考えていません。 次に、アブサンショウウオの保護についてです。 アブサンショウウオに限らず、希少野生動植物については、レッドデータブック等を活用して広く県民や事業者に周知し、保護活動の機運醸成や事業活動での必要な配慮を求めることなどにより、その保護に努めています。 次に、アブサンショウウオを県希少野生動植物種に指定するよう専門家と協議すべきとのお尋ねです。 県希少種については、指定に先立ち、専門家で構成される検討委員会において科学的知見に基づく選定がされています。 県としては、アブサンショウウオについても、検討委員会に対し必要な情報提供を行ってまいります。 副議長(二木健治君)近藤総務部理事。 〔総務部理事 近藤和彦君登壇〕 総務部理事(近藤和彦君)平和をめぐる諸問題についての御質問のうち、日米地位協定の改定についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、被害者への損害賠償請求交渉の実現を関係機関に要請すべきとのお尋ねです。 県では、地元二市二町とで構成する基地関係県市町連絡協議会において、これまでも事件や事故が発生した場合の被害者への損害賠償について迅速かつ誠意を持って対応するよう国に要請しており、引き続き地元市町と連携しながら対応してまいります。 次に、日米地位協定の改定を関係機関に求めるべきとのお尋ねです。 日米地位協定の改定については、基地を抱える都道府県で構成する渉外知事会において、これまでも事件・事故に係る被疑者の起訴前の拘禁移転などについて日米両政府に対して要望しており、引き続き関係都道府県と連携し、国や米側に粘り強く働きかけてまいります。 副議長(二木健治君)木村副教育長。 〔副教育長 木村香織君登壇〕 副教育長(木村香織君)教育行政についてのお尋ねのうち、まず県立高校再編整備計画についての二点のお尋ねにお答えします。 最初に、宇部西高校の生徒募集の停止を撤回し、近隣の学校との統合や分校化などを検討すべきではないのかとのお尋ねです。 県立高校再編整備計画前期実施計画については、何よりもまず、将来を担う子供たちにより質の高い教育を提供できるよう全県的な視点に立って策定をしているものでありまして、見直すことは考えておりません。 次に、県教委は、宇部西高校が持つ造園機能や園芸、福祉の機能をどの学校にどのように継承しようとしているのかとのお尋ねです。 宇部西高校が持つ教育機能等については、山口農業高校など他の学校に継承するよう準備を進めているところであり、具体については、今後、学校と連携して検討してまいります。 次に、少人数学級についての二点のお尋ねにお答えします。 まず、事実経過等についてですが、本年一月の緊急調査の結果、来年度当初の大幅な教員不足が見込まれることが判明し、一月末に各市町教委に対し、中学校二、三年の三十五人学級化等の臨時的な見送りについて連絡したところです。 次に、三十五人学級化を堅持すべきとのお尋ねですが、県教委としては、義務教育の機会均等と教育水準を維持する観点から、まずは学級担任の確保や各教科の履修を全県で確実に行える教員の配置体制を堅持するため、このたびの対応を判断したものです。 次に、多様な学びの保障についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、夜間中学についてですが、県教委では、今回のニーズ調査の結果を踏まえ、今後、各市町教委と協議の場を設け、引き続き夜間中学設置の必要性について検討していくこととしています。 次に、不登校特例校の設置を急ぐべきとのお尋ねですが、まずは市町教委等と連携し、本県の不登校児童生徒の実情やニーズの把握に努めてまいります。 次に、高校進学を希望する不登校の生徒を対象とした分教室の設置については、市町教委で判断されるものと考えています。 次に、県立高校の通級指導を行う体制を拡充すべきとのお尋ねについてです。 各高等学校において、現行の支援体制の下で担当教員の効果的な配置や中学校からの支援情報の確実な引継ぎを行うことなどにより、引き続き通級による指導を希望する生徒のニーズに適切に対応してまいります。 副議長(二木健治君)藤本一規君。 〔藤本一規君登壇〕(拍手) 藤本一規君 それでは、時間の範囲で、まず再質問を行ってまいりたいと思います。 半導体についてです。 二〇一二年当時、県内の半導体拠点がどれだけあって、どんなリストラがあったかということですけど、まずルネサス関係です。宇部の山口工場千二百人、柳井工場が百三十人、ルネサス関係で千三百三十人ぐらいのリストラがありまして、光にはシルトロニック・ジャパン光工場というのがあって、これ、五百人ぐらいのリストラがありました。下関にはエム・シー・エス下関工場というのがあって、これが大体五百人弱のリストラがありまして、大体二千三百人ぐらい、半導体協定が結ばれた当時、大リストラが行われたということです。 その当時、二井知事と宇部市長、柳井市長がルネサスの本社に出向いて事業の継続を要請しましたが駄目で、ついに山口工場、売却すると言われていたんですけれども、去年の六月にとうとうなくなると、閉鎖ということになりました。 わずか二十年前に県内の半導体生産拠点があって、二千三百人もの雇用が奪われたということをどう受け止めるか、もう一回尋ねたいと思います。 これから五十億円という異次元のまさに補助を半導体企業にするということですが、やっぱり事業の閉鎖などのときにしっかり地元市町と協議をするというのは、五十億円出すわけですから、補助要件にすべきと思いますが、改めてお尋ねします。 工業用水も簡単な話じゃありません。わざわざルネサスのために五億七千万円引いたわけです。その水量は幾らですか。その結果、今、未契約水になっていると思いますが、宇部・山陽小野田・美祢地域の今の工業用水の未契約水、そしてルネサスが加わってどうなったかという質問をしたいと思います。 山口きらら博公園ですけれども、私は秋吉台でグランピング施設を経営されている、ナインバレーの九谷社長さんと一時間程度お話をさせていただきました。九谷社長いわく、ターゲットを絞ってスモールスタートと言われていました。私もグランピング施設を見ましたが、まだ六棟しか造っていないと。一棟が八万ぐらいですけれども、埋まっているということでした。 知事は、様々な世代が集い、住みよさを実感できる交流拠点と、県外からも人が呼べる集客拠点の両面から再整備と言われましたけれども、これこそターゲットが絞られていない、私は証左だというふうに思います。 九谷社長は、キャンプブームに乗っかっただけでは税金の無駄遣いになるともおっしゃっています。だから、未来維新プランの山口きらら博記念公園年間集客目標八十万、基金が四十億あるということで、ターゲットを絞らず、税金を無駄遣いして箱物を造るという時期ではないと思います。現実にターゲットをよく絞ってスモールスタート、せめて山口きらら博記念公園では再整備を行う必要があると思います。ターゲットを絞ったスモールスタート、この問題についてどう思われますか。お尋ねしたいと思います。 県庁ぐるみの公職選挙法違反問題です。 一部の上司は処分されたことは知っていますが、人事データを操作した職員はやっぱり処分はされていないと思います。 私は、警察で開示を受けたその資料によりますと──ああ、違いました。 知事は会見で、指示を受けた職員はいるけれども、業務上使用するために、受け止めて対応しているということでして、そのこと自体は上司からの命令で業務上そのものとして受け止め対応しているということで、それ自体については問題ということにはならない。繰り返しなことを言われていますが、担当者職員は上司からの命令だったから問題ないとある記者会見でおっしゃっていますけれども、私が調べたその職員の供述は、検察に、上司から、山口三区でと言われたので、選挙に関して何らかの形で活用されることは何となく想像していましたと。もともと人事データは円滑な業務、組織運営をするためにあるものです。県庁職員が勤務時間中に勧誘活動することは問題があると思います。今後、県庁内でこうしたことが行われないようにしなければならないと思いますとそのデータを作った職員が供述しているわけです。 つまり、上司から命令である選挙に関するものであるということは職員は承知をしていたわけです。やっぱり処分をすべきだというふうに思います。お尋ねします。 それから、小松前副知事に依頼した人物の特定です。これについても知事は記者会見で、誰がそれを言ったかというところが我々のほうが明らかにすることは目的としていることではありませんので、それぞれの方が考えられることだと、当事者の方で考えられることだと思いますと。県連のほうで考えるべきだというふうな知事の認識だったんだと思います。 昨年三月の公職選挙法違反事案に係る調査チームの県の報告書、こういう一文があるんです。検察庁から開示を受けた本件事案について、刑事確定記録の写しを調査の対象もしている。だから、弁護士さんも入られて、人事課の職員が入って作った報告書の資料の一つとして、私が見た刑事確定記録は皆さんも見られているということです。そして、何よりも小松前副知事に、誰が勧誘されましたか、勧誘を誰が要請されましたかということを、Aとは誰ですかと聞かれたらいいわけでございます。 やっぱりそもそも小松副知事に誰か聞けば分かる話で、県は小松前副知事を教唆した人物を検察に刑事告訴すべきだと思いますが、お尋ねしたいと思います。 そして、LGBTQの問題ですけれども、島根県でさっき引用したように検討が開始されたということです。島根県はこう述べています。島根県では、導入自治体に訪問調査、書面調査を行い、検討したと。島根県においてもパートナーシップ宣誓制度の導入に向けて検討を行ってまいります、こういうホームページで明らかにしています。 山口県は調査はしているというけれども、島根県のような導入自治体の訪問調査はされているのか、お尋ねしたいと思います。 そして、島根県は、島根県内にLGBTQの方で生活上様々な問題で困っておられる方がいらっしゃいます。そういう困っていらっしゃる方がいらっしゃるから宣誓制度をつくるということを明らかにしていますが、じゃあ、県は県内にLGBTQの方で生活上様々な問題で困っておられる方がいらっしゃるという認識なのか、お尋ねをしたいと思います。 さて、自衛隊の基地の強靱化の問題は、昨日、国会で日本共産党の小池書記局長が取り上げました。そして、大臣、首相もそういう強靱化をするということは認めたのであります。 小池晃参議院議員は、核兵器による攻撃を想定して全ての司令部を地下化し、構造を強化するものだと。現在の戦術核では広島型原爆の数倍の威力だと強調して、もし使用されたら筆舌に尽くしがたい惨禍をもたらす。断じてあってはならないということで警告いたしました。 昨日の質問では、県内八か所か七か所ということでしたけれども、やっぱり市町から要請されたら、県として市町と一緒に照会せんでもないということでしたけれども、やっぱりこれだけね、県内の七か所で核兵器を想定した強靱化が行われるということに対して、やっぱり県民の命を預かる県として、国に内容を照会すべきだと思いますが、お尋ねしたいと思います。 それから、宇部西高校の問題でございますが、教育長のところに山口県造園建設業協会、日本造園建設業協会山口県支部、日本造園組合連合会山口県支部、山口県緑化樹生産農業協同組合から要請が出されています。 一つは宇部西高校の存続、そして、宇部市近辺高校への造園科の新設、そして、宇部西高校の造園実習地の継続使用、または同施設の新設ということが要請されていますが、県としてこの問題についてどう教育委員会として対応されるのかお尋ねしたいと思います。 それから、少人数学級の問題ですけれども、知事が二〇一五年当時、全国に誇れる三十五人学級だということで大きくアピールをされております。このことが崩れることに対する認識についてお尋ねしたいと思います。 それから、この知事の顔の出た三十五人学級がいかにすごいかということで、アピールの一つに不登校が少ないということを訴えていらっしゃいます。国の不登校出現率の平均よりも山口県の不登校出現率のほうが低いということでございますが、新しい資料をもらいました。二〇二一年の小学校は不登校出現率が全国の平均よりも低いんですけれども、中学校は全国の出現率よりも高いんです、二〇二一年。そういう中で、新年度三十八人になったら、また不登校の数が増える。少人数学級の効果が減少するということは明らかだというふうに思いますが、それに対する認識をお尋ねしたいと思います。 それから、生物多様性の問題についてでございますが、別個にするかどうかはちょっと置いておいて、国がもう国家戦略を素案を出して、これから閣議決定しようとしているんです。年度内にもう閣議決定されることになれば、新年度、この山口県の生物多様性地域戦略は改定されるのかということについてお尋ねします。 それから、サーティ・バイ・サーティの問題についてでありますが、これについても面積を広げなさいということが国から言われています。 さて、私は、昨日、きらら浜自然観察公園に行って山口湾をラムサール条約の登録地にする運動についてレクチャーを受けました。この山口湾をラムサール条約の登録地にするように、やっぱり生物多様性やまぐち戦略の改定作業の中で位置づけるべきだというふうに思いますけれども、質問をさせていただいて二回目の質問とさせていただきます。 副議長(二木健治君)小関商工労働部長。 〔商工労働部長 小関浩幸君登壇〕 商工労働部長(小関浩幸君)企業誘致に関する再質問にお答えをします。 まず、過去に半導体関連企業の撤退で約二千三百人の雇用が失われたことに対する受け止めについてです。 お示しの企業の撤退は、景気動向や国際情勢など様々な要因に基づく企業の経営判断によるところが大きいものの、本県経済への影響を考慮しますと大変残念ではあります。 しかしながら、一方では、これらの企業には長年にわたる操業によりまして地域経済の発展と雇用の確保に貢献を頂いたものというふうに認識をしております。 次に、誘致企業が社会的責任を果たすよう、市町との協議を求めるべきとのお尋ねについてです。 企業の申請に際しましては、土地の取得や工場の建設、関連企業との取引など多大な経済波及効果が見込まれます。一方で、工場閉鎖や大きな雇用調整は地域経済に大きな影響を及ぼしますので、企業にはその社会的責任を十分認識され、その責任を果たしていただくことが必要というふうに考えております。 県としては、社会的責任を果たしていただけるよう、市町と連携して今後とも要請してまいりたいというふうに考えております。 副議長(二木健治君)和田土木建築部長。 〔土木建築部長 和田卓君登壇〕 土木建築部長(和田卓君)山口きらら博記念公園に関する再質問にお答えします。 もっとターゲットを絞ってスモールスタートで整備を行うべきではないかについてです。 コロナ禍で失われた人と人とのつながりや活力を取り戻し、元気で豊かな地域を創出するため幅広い世代が集いのびのびと活動する中で山口の豊かさや住みよさを実感できる交流拠点として、また、県外の人に山口の魅力を感じ訪れてもらう集客拠点として整備を進めることとしています。 今後整備する施設については、その進め方も含め、来年度、基本構想を策定する中で幅広く意見をお聞きしながら検討することとしています。 副議長(二木健治君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)藤本議員の再質問にお答えします。 まず、公職選挙法違反事案についてです。職員データを使った名簿の作成につきまして処分すべきではないかといったお尋ねだったかと思います。名簿の作成につきましては、職員は最終的には上司からの業務命令、業務上の指示と受け止めて名簿を作成したものであり、それ自体は法令違反や処分の対象には当たらないものと考えておりますが、結果としまして職員情報が業務外のことに使用されていたことは起きてはならないことであったと考えています。 こうしたことが組織的な勧誘につながったということを含めまして、後援会入会申込書等の配付、回収等につきまして前副知事から直接依頼を受け、部下に依頼をした職員に対し昨年三月に処分を行ったところでございます。 次に、依頼者の刑事告発についての再質問でございます。 先ほど御答弁しましたけれども、県としましては県庁内で公職選挙法に違反する事案があったことを踏まえ、再発防止に全力を挙げることは何よりも重要と考えておりまして、告発することは考えておりません。 なお、先ほど質問の中でも触れられましたけれども、県の調査におきましても刑事確定記録の開示、これは受けております。我々が県として開示を受けている記録の中でも依頼者の氏名につきましては明らかにされていなかったものと承知をしております。 それから、自衛隊基地の強靱化についての再質問でございます。 先ほど御答弁申し上げましたけれども、防衛施設の強靱化は国の資料によりますと既存施設の更新や自然災害対策、新規装備品の導入などでありまして、今後、その指針などを含めまして地元自治体から説明の要請があれば、国に対して連携して対応してまいります。 副議長(二木健治君)藤田環境生活部長。 〔環境生活部長 藤田昭弘君登壇〕 環境生活部長(藤田昭弘君)再質問にお答えします。 まず、LGBTQに関して二点質問がございました。まず、パートナーシップ制度の導入自治体の調査に関して島根県のように訪問調査をしたのかというお尋ねでございましたが、本県では訪問調査ではなく電話等での聞き取りによって導入自治体から制度の仕組みや申請状況、県民の意見などについて教えていただいているところであります。 今後、電話やオンラインを活用した聞き取りによる調査などで把握は十分可能であると考えていますが、いずれにしても引き続き、様々な形で情報収集は行ってまいります。 それから、LGBTの方で生活上様々な問題に困っている方がいらっしゃるという、その認識についてお尋ねがございました。県では、様々な機会を通じて当事者の方から御意見等を伺っておりまして、当事者の方からは更衣室やトイレの問題、それから職場や学校での配慮に欠けた言動などで困っているというようなことについてお聞きをしておりまして、本県もそのような認識でして島根県と同じ認識でございます。 それから、生物多様性やまぐち戦略の関係で質問がございました。まず、国家戦略が今月中に改定されるので新年度で見直すのかという御質問であったと思います。国家戦略を受けて県の戦略を見直すことになりますが、そのスケジュールについては見直しの中で検討したいと考えています。 それから、サーティ・バイ・サーティの目標であるとか山口湾のラムサール条約の登録ということを示され、それと県の戦略の見直しの中での位置づけについてお尋ねがございましたが、いずれにしましてもその国の戦略改定を受けて、実施する見直しの具体的な内容については、現時点、お答えすることはできません。 副議長(二木健治君)今村企業局長。 〔企業局長 今村政裕君登壇〕 企業局長(今村政裕君)工業用水についての再質問にお答えします。 ルネサス山口工場の契約水量は一日当たり九千百立方メートルでしたが、撤退により、現在、未契約水となっております。 次に、宇部・山陽小野田・美祢地区の未契約水量の合計は先ほどの九千百立米も含めまして四万五千三百三十立米となっており、未契約水の削減を図るため、今後も企業立地担当部局と連携した需要開拓に努めてまいります。 副議長(二木健治君)木村副教育長。 〔副教育長 木村香織君登壇〕 副教育長(木村香織君)再質問にお答えします。 まず、一点目です。山口県造園建設業協会等からの要望書に関するお尋ねがありましたけれども、個別の要望書への対応については当該要望者との間で行うべきものだと考えておりますので、詳細のお答えは控えさせていただきます。けれども、先ほどお話ししましたように宇部西高校の造園などの教育機能については、山口農業高校など他の学校に継承することにしております。 続きまして、二つ目の、中学校での三十八人学級をやめるべきではないかとのお尋ねですけれども、これは大変厳しい判断ではありましたけれども、義務教育の機会均等と教育水準を維持する観点から中学校二年、三年について三十五人学級化の一部を臨時的に見送り、まずは学級担任の確保と各教科の履修を全県で確実に行える教員の配置体制を堅持する対応としたものであります。 関連して、不登校対策をどうするのかというお尋ねがあったかと思いますが、これについては、今回の見送りは中二、中三でありますけれども、不登校が出やすくなる中一に対しては、来年度、新事業であります中学校及び高校ゼロ年生からの教育相談事業に加えて、当然これまでの取組も行っていきますけれども、新規事業を加えて未然防止、それから初期対応に取り組み、適切に対応してまいりたいと考えております。 副議長(二木健治君)藤本一規君。 〔藤本一規君登壇〕(拍手) 藤本一規君 それでは、時間の範囲で再々質問を行ってまいります。 ぐるみ選挙についてです。KRYが刑事確定記録を閲覧して書かれた記事に、こういう職員の発言があります。 私は山口県庁に入庁して以来、山口県民を一番に考え、山口県民のために働いてきたつもりです。ですが、今回のような特定の議員の後援会への加入を勧誘する行為は公務員の中立・公平さを害し、また、県民の信頼を損なうものであったと反省しています。現在は、なぜ上司から林議員の後援会への加入の勧誘を依頼されたときに断ることができなかったのかと後悔ばかりしています、こういう全体の奉仕者として尽くしたい県職員をこのような思いをさせたという言葉を重く受け止めなければいけない。やっぱり教唆した側の罪があるかないかが問われるべきだと、やっぱりAは誰かということを小松前副知事に聞いて刑事告発すべきだと思います。お尋ねします。 それから、三月一日に西高の存続を求める会から改めて公開質問状が出されております。一つは、何で大多数の地域の意見を無視したか、どう答えますか。そして、学籍に関する文書の保管は今後どうするのか。これにどう答えますか、お尋ねしたいと思います。 最後に、少人数学級ですが、二〇二四年、再来年度は少なくとも三十五人学級化に戻す、新聞報道にもありますけれども…… 副議長(二木健治君)藤本一規君に申し上げます。時間がありませんので、注意いたします。 藤本一規君(続)そのことを答弁で確認したいと思います。以上です。(拍手) 副議長(二木健治君)内海総務部長。 〔総務部長 内海隆明君登壇〕 総務部長(内海隆明君)公職選挙違反事案につきまして、依頼者の告発についての再々質問でございます。 本質問から刑事確定記録の内容につきまして言及がありましたが、本件につきまして様々な捜査の結果、最終的に刑事罰を受けるに至ったのは前副知事だけであったと認識しております。 県としましては、再発防止に全力を挙げることが何よりも重要と考えており、再発防止策として掲げた二つの宣言と五つの取組を県庁を挙げて徹底することを通じて、県民の皆様の信頼回復に向けて取り組んでまいります。 副議長(二木健治君)木村副教育長。 〔副教育長 木村香織君登壇〕 副教育長(木村香織君)再々質問にお答えします。 まず、宇部西高校に関するお尋ねですけれども、学校や地元の関係者の御意見は様々あることは承知しております。学校の存続を望む方々からの思いは重く受け止めております。 しかしながら、このたびの計画は何よりも、まず、これから入学してくる将来を担う子供たちに、より質の高い高校教育を提供するという基本的な考え方に立って、第三期県立高校将来構想に基づき中長期的な視点から策定しているものでありますので見直すことは考えておりません。 また、学籍に関する文書等の取扱いをどうするのかということに関しては、証明書類の発行、それから今申し上げた学籍に関する文書の管理等を行う高校については、現在、検討を進めているところであります。 それから、三十五人学級に関するお尋ねです。市町教委とともに、年間を通じて臨時的任用教員の確保でありますとか、新たな人材の掘り起こしを行うなど、中学校二年、三年の三十五人学級化の今回の臨時的な見送りが一年限りとなるよう取り組んでまいりたいと考えております。 副議長(二木健治君)本日の一般質問及び提出議案に対する質疑は、これをもって終了いたします。 ───◆─・──◆──── 副議長(二木健治君)以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。 本日はこれをもって散会いたします。 午後三時二分散会