委員長報告
議長(柳居俊学君)文教警察委員長 坂本心次君。 〔文教警察委員長 坂本心次君登壇〕(拍手) 文教警察委員長(坂本心次君)文教警察委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第一号のうち本委員会所管分並びに議案第十二号及び第十九号から第二十一号までの議案五件について、全員異議なく、いずれも可決すべきものと決定をいたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、教育関係では、 教育DXの推進について、 デジタル環境の整備として、各種システムの統合やクラウド化を進めているとのことだが、その内容や見込まれる効果について伺うとの質問に対し、 文部科学省の実証事業の採択を受け、クラウドのさらなる活用を進めるとともに、統合型校務支援システムの活用や教育ダッシュボードの構築、それらを可能にするための校務系ネットワークと学習系ネットワークの統合及びセキュリティーの強化に取り組んでいる。 その効果として、教職員と校内外の学校関係者のコミュニケーションの迅速化や活性化、校務の効率化、教育データの活用促進などを見込んでおり、引き続き、教育DXの推進に向けた環境整備を着実に実施するとの答弁がありました。 また、これに関連して、 〇 デジタル人材の育成に向けたコンテストについて 〇 適切な情報管理について などの発言や要望がありました。 次に、県立高校再編整備計画前期実施計画の一部改定(案)について、高校再編の対象校の選定に係る考え方について伺う。 また、今回新設される二校では、教育内容や部活動などを、どのように決め、魅力化にどのように取り組んでいくのかとの質問に対し、 中学校卒業見込み者数の減少により、学校のさらなる小規模化が見込まれる中、高校教育の質の確保・向上を図るため、一定の学校規模の確保を目指した再編整備を進めることが必要である。 このため、一学年三学級以下の学校の再編統合を基本として、中学校卒業見込み者数の推移や地域バランスなど、様々な観点から検討している。 また、再編統合に当たっては、対象校の歴史や伝統を踏まえ、特色ある学科や部活動等について、可能な限り新高校に継承するよう努めている。 新高校では、各学科における教育の充実はもちろん、複数学科の設置という特色を生かし、学科の枠を超えた教育を推進していきたいとの答弁がありました。 また、これに関連して、 〇 今後のスケジュールについて 〇 生徒の通学に要する交通手段の確保について などの発言や要望がありました。 このほか、 〇 特別支援教育におけるICTの活用について 〇 子供たちの読書活動の状況と今後の取組について 〇 いじめの重大化を防ぐための取組について 〇 山口県立大学附属高等学校の設置について 〇 教育業務の支援員等の配置状況と今後の増員について 〇 各学校における空調整備の状況と今後の取組について 〇 スクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカーの配置状況と今後の増員について 〇 学校保健統計調査の結果と今後の取組について などの発言や要望がありました。 次に、警察関係では、 闇バイト対策について、 資機材の導入や人的基盤の強化に関し、どのように取り組まれるのかとの質問に対し、 この種の犯罪では、指示役から実行役に対して、秘匿性の高いアプリケーションを用いるように誘導されるなどの実態がある。 このため、実行犯を検挙しても、上部被疑者を検挙するためには、当該被疑者が使用するスマートフォン等の解析が必要不可欠となっていることから、高度な解析が可能な資機材の導入に向けた検討を進めている。 また、闇バイトを募集する犯罪グループは、窃盗や強盗、詐欺をはじめとする多種多様な犯罪を行っており、背後に暴力団等の存在が確認される場合もあるため、組織犯罪対策課に、犯罪グループの実態解明や取締りに専従する係の新設に向けた調整を行っている。 今後も県民の安全・安心の確保に向けた諸対策を推進していくとの答弁がありました。 このほか、 〇 通学路の安全対策について 〇 くまっぷの活用等による熊対策の実施について 〇 年末年始特別警戒の取組について 〇 重要土地利用規制法への警察の対応について 〇 空き家に対する窃盗の被害状況及び被害防止策について 〇 薬物乱用防止対策に関する取組について 〇 運転免許の学科試験で使用可能な外国語の状況について 〇 警察官のサングラス着用状況について 〇 防犯カメラ設置助成事業の取組状況について 〇 認知症を原因とした行方不明者への対応について 〇 米軍人の関与する犯罪への対応について 〇 懲戒処分の状況等について 〇 県警察本部代表電話の自動ガイダンスの運用について などの発言や要望がありました。 終わりに、請願について御報告を申し上げます。 本委員会に付託された請願第五号及び第七号については、全員異議なく、採択すべきものと決定をいたしました。 次に、請願第四号については、中学校卒業見込み者数の継続的な減少による学校の小規模化のさらなる進行が見込まれる中、高校教育の質の確保・向上を図るため、一定の学校規模の確保を目指した再編整備が必要であること、再編される高校の取組については、新設される高校に可能な限り継承することとされているという意見や、熊毛地域では、新設される高校への通学に適したバスがなく、地域バランス、交通の利便性を考慮しているとは言い難いなどの意見があり、採決の結果、賛成少数により、不採択とすべきものと決定をいたしました。 次に、請願第六号については、国は、特別支援学校の教室不足解消を図るため、集中取組期間において、施設整備に係る国庫補助率の引上げにより支援を強化しており、県においても、現在、集中取組期間内での教室不足解消に向け、必要な施設整備に取組中であるという意見や、マンモス学校が継続され、長時間のバス通学を強いられていることから、児童生徒の権利向上のため、分教室の分校化や、さらなる学校新設の必要性があるなどの意見があり、採決の結果、賛成少数により、不採択とすべきものと決定をいたしました。 次に、請願第八号については、少人数学級の実現及び複式学級の解消については、財源措置が必要であり、県独自での実施は難しいとの意見や、学校の中に多忙感が蔓延し、必要な教員が集まらない中、教員の負担軽減のためにも、必要な環境づくりを進めるべきなどの意見、正規の教職員の増員については、国において働き方改革等の観点から、教職員定数の改善を図っているところであり、現時点では、その動向を注視すべきとの意見や、この十年間、正規の教職員の減少が顕著であり、国への要請が必要などの意見、特別教室や体育館へのエアコン設置については、施設整備全体の課題や経常経費の負担増を踏まえ検討する必要があるとの意見や、避難所となる社会的役割を鑑みると、体育館へのエアコン設置を進めることが必要などの意見があり、採決の結果、賛成少数により、不採択とすべきものと決定をいたしました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)