討論
議長(柳居俊学君)髙瀬利也君。 〔髙瀬利也君登壇〕(拍手) 髙瀬利也君 自由民主党会派を代表いたしまして討論を行います。 我が会派は、提出された全ての議案に賛成する立場から、特に、議案第一号 令和五年度一般会計補正予算について意見を述べさせていただきます。 代表質問で申し上げましたように、我が国の経済は三十年にわたるデフレから脱却できるかどうか、今まさにその瀬戸際にあります。 我が自由民主党は、約十一年前に安倍元総理総裁の下で政権を奪還してより、一貫して、経済再生を第一に掲げてまいりました。当時、国中にしみついていた、諦めにも似たデフレマインドに対し明確に待ったをかけ、我が国は再び成長していけるという力強いメッセージを発するとともに、そのためのあらゆる政策を総動員してきたのです。 三年にわたるコロナ禍も乗り越え、目下、長引く物価高によって、県民生活や事業活動は厳しい状況にありますが、一方で、高水準の賃上げや設備投資の活発化、税収増など、成長と分配の好循環によりデフレを脱却し、地域経済を成長軌道へと乗せていく兆候は、確実に芽生えています。 このたびの国における総合経済対策は、この千載一遇とも言うべきチャンスを確実につかみ取る、その覚悟が形となって示されたものであり、本県においても、こうした国の政策に即応し、県民の実情に応じた、効果的な施策を講じることが求められます。 こうした中、本定例会に提出された補正予算案は、今この瞬間も物価高に苦しむ県民や事業者の支援を最優先に考え、食材費や光熱費の高騰の影響を強く受ける医療・福祉等の事業者に向けた追加支援、さらには畜産業者への支援など、各般の対策が講じられています。 我が会派は、今年度の当初予算においても、県民生活の状況や数多くの団体からの声に応え、物価高騰対策を十分に講じられるよう知事に要望するとともに、必要に応じて継続的に対策を取るよう求めてきたところであり、このたびの補正予算についても、こうした我が会派の声をしっかりと受け止めていただいているところです。 また、防災・減災対策や国土強靱化などを進める、所要の公共事業費についても、約二百億円が計上されています。県民生活や事業活動の継続性・効率性を確保するインフラ整備は、地域が待ち望む重要な事業であり、行政の重要な役割であります。国の経済対策を活用し、六月末の豪雨災害への対応も含めた補正予算が、十分な規模で計上されていることは、被災地域の県民にとっても心強く、執行部のスピード感ある対応を、我が会派としても評価しているところです。 これらはいずれも、早期の事業執行が求められる事業であり、予算成立後は、施策効果が県民及び事業者に一刻も早く行き届くよう、迅速な対応をよろしくお願いいたします。 一方で、物価高騰への支援策は、恒常的に行っていくにも限界があるのも事実です。物価と賃金が安定的に上昇するには、その原資を生み出す成長力を高める取組が重要であり、今般の国の総合経済対策においても、国民への還元と併せて供給力の強化が、対策の方向性として示されているところです。 このたびの補正予算では、半導体の製造分野で高い世界シェアを誇る台湾と本県との、企業間の取引や技術交流を促進する予算も計上されており、今後の展開が大いに期待されます。 こうした成長分野における取組の後押しはもちろんですが、今、あらゆる事業においてボトルネックとなっている人手不足についても、人材の確保とともに、省力化・省人化への投資や事業モデルの変革などを力強く後押しすることも重要となります。 県におかれては、こうした成長力・供給力を強化する取組についても、引き続き、国の補正予算による地方財政措置の活用や、次年度当初予算編成の検討過程において、必要な予算はちゅうちょなく積み上げ、大胆かつ効果的な施策を構築するという姿勢で臨んでいただくようお願いいたします。 我が自由民主党会派としましても、今後とも執行部と力を合わせ、県政の諸課題に真正面から向き合い、地域経済の好循環の実現と、安心で活力に満ちた本県の再生・創出に向けて、引き続き全力で取り組んでまいります。 なお、本定例会におきましては、請願七件、第一号から第八号が提出されております。これらに対する我が会派の意見は、先ほどの委員長報告のとおりです。議員の皆様におかれましても、何とぞ御理解を賜りますことを我が会派からもお願い申し上げまして、自民党会派としての賛成討論といたします。 御清聴、誠にありがとうございました。(拍手) 議長(柳居俊学君)これをもって討論を終結いたします。