1 県政の重要課題について 2 能登半島地震を受けた対応について 3 原発関連施設について 4 県政の負の遺産に係る諸課題について 5 教育問題について 6 その他
───◆─・──◆──── 午後一時開議 副議長(島田教明君)休憩前に引き続き会議を開きます。 ───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第八十三号まで 副議長(島田教明君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第八十三号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。 藤本一規君。 〔藤本一規君登壇〕(拍手) 藤本一規君 能登半島の被災者の方々に心を寄せつつ、通告に従い一般質問を行います。知事並びに関係参与員の積極的な答弁を求めます。 質問の第一は、県政の重要課題についてです。 第一は、政治資金パーティーについてです。 自民党県連は、年一回、政治資金パーティーを行っています。二二年の政治収支報告書によると、政治資金パーティーが山口市内のホテルで行われました。収入は四千四百三十四万円、支出は二百七十九万一千七百五十八円で、利益率九三・七%。定員は七百二人に対して、対価の支払い者数は定員の四・六倍の三千二百四人でした。 政治資金規正法では、パーティーについて、対価を徴収して行われる催事と規定しています。神戸学院大学の上脇博之教授は、このようなパーティーについて、収容人数を超えた分は政治資金収支報告書に寄附として記載すべきで、政治資金規正法違反の虚偽記載の疑いがあると指摘しています。 私の照会に対して、村岡つぐまさ後援会は、二二年の自民党県連主催の政治資金パーティーに、パーティー券を私費で購入し本人が出席したと答えました。 私費であっても、法の概念から逸脱したと指摘のある政治資金パーティーに知事が出席したことを県民にどう説明するのか、お尋ねします。 今後、同様の政治資金パーティーが開催された際に、知事は、パーティー券を購入し出席するのか、お尋ねをしたいと思います。 第二に、LGBT対策についてです。 県は、二月二十六日、山口県パートナーシップ宣誓制度(仮称)に関する調整会議を開き、九月に制度の施行を目指すことを表明しました。過去の議会で、何度も制度実施を求めてきた者として、県の判断を評価しつつ質問いたします。 一つは、サービスの提供についてです。 県は、九月制度施行までに、一、県営住宅への入居、二、申請・届出等の行政手続の際に委任状が不要となる家族にパートナーを追加、三、県職員の福利厚生制度の改正、四、県立病院でパートナーを家族として対応を行うのか、お尋ねをしたいと思います。 次に、不動産・住宅についてです。 先進自治体では、一、家主を対象とした説明会・セミナー等の開催による啓発、二、不動産事業者、宅建業者を対象とした説明会・セミナー等の開催による啓発、三、LGBTフレンドリーをうたう不動産事業者の登録・あっせんなど、四、居住支援協議会等におけるLGBT支援団体や専門家、司法書士等との連携などを行っています。九月制度施行までに、どのような制度を構築しようとしているのか、お尋ねします。 二つは、犯罪被害者支援についてです。 同性パートナーを殺害された方が、犯罪被害者遺族への給付金を不支給とした愛知県公安委員会の処分は違法だとして県に取消しを求めた訴訟の上告審で、最高裁第三小法廷は、原告側と被告側の意見を聞く弁論を三月五日に開きました。不支給を適法とした一審、二審判決が見直される可能性があります。 本県では、同性パートナーにも犯罪被害者遺族への給付金を支給すべきですが、県警本部長にお尋ねします。 昨年四月一日現在、二十都県で、今年一月末現在、県内七市で、犯罪被害者遺族に対して見舞金制度を創設しています。パートナーシップ制度がある宇部市では、パートナーシップ宣誓受領証を持っている者に見舞金を支給することを要綱で定めています。 県は、山口県犯罪被害者等支援条例を改正し、見舞金を加え、同性パートナーに支給できるようにすべきですが、お尋ねをしたいと思います。 犯罪被害者遺族へ転居費用を助成する交付要綱は、婚姻の届出はないが、事実上婚姻関係と同等の事情にあった者も遺族と定義しています。この定義に同性パートナーは含まれるものと考えますが、見解をお尋ねします。 第三は、行政のデジタル化についてです。 政府は、二五年度末までに自治体の業務システムを、国が新たに定めた標準準拠システムへ移行することを義務づけています。 全国知事会は、昨年十月五日、総務大臣に、地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化の着実な推進に向けた緊急提言を行いました。緊急提言は、システム移行作業が本格化する中で、既存システムの契約解除に伴う違約金等も含め、多額の経費負担への懸念がいまだに解消されていないと指摘しています。 この緊急提言の提出者は、会長の村井宮城県知事とデジタル社会推進本部長の村岡知事です。村岡知事は、今も多額の経済負担への懸念が解消されていないとの認識ですか。国に移行経費の全額負担と二五年度末までのシステム移行期間の延長を求めるべきですが、お尋ねをしたいと思います。 第四は、長生炭鉱水没事故犠牲者の遺骨返還についてです。 昨年十二月八日、長生炭鉱犠牲者大韓民国遺族会が発足して初めて、日本政府へ直接思いを伝える機会が設けられました。楊玄遺族会会長は、良心と人権と人道主義という言葉が通じない政府でしょうか、と遺骨の早期返還を政府に求めました。中村厚生労働省人道調査室長は、制限は設けず、話合いは続けると答えました。 韓国政府は、長生炭鉱犠牲者遺族のDNA取得と日本政府へ遺骨の返還を求め動き出しています。 二月三日、長生炭鉱水没事故八十二周年犠牲者追悼集会が開かれ、長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会の井上洋子共同代表は、今年中に坑口を開ける決意と述べました。 私は、直近二二年九月議会で、長生炭鉱犠牲者の遺骨が遺族に返還されるよう、県の対応を尋ねましたが、県は、その後、国にどのように働きかけを行ったのか、遺骨収集のため、今年中に坑口が開かれるよう、今後、県は国にどのような働きかけをしようとしているのか、お尋ねをしたいと思います。 質問の第二は、能登半島地震を受けた対応についてです。 一つは、地震・津波の被害想定の見直しについてです。 政府の地震調査委員会は、一月二日、臨時会を開き、平田委員長は能登半島地震で評価していない断層で大きな地震が起きたことについて、非常に残念だ、もっと早く評価しておくべきだったと語ったと報じられています。県内で、全ての断層について、被害想定を行うときです。 新年度予算案に、防災・減災対策の基礎資料となる県内の地震・津波被害想定の見直しを実施とありますが、日本海、内陸、瀬戸内の各断層を対象とするものだと考えますが、どのような見直しを行うのか、お尋ねをしたいと思います。 二つは、被災者生活再建支援制度等の拡充についてです。 能登半島地震での住宅被害は七万七千棟余。全壊が七千七百三十七棟、半壊が一万二千六百八十一棟、一部損壊は五万七千二百六十棟です。国の被災者生活再建支援制度を抜本的に改革、改善することが今急がれます。同時に、県が制度を拡充させ、災害に備えるときだと思います。 十七都府県が、半壊にも支給をしている被災者生活再建支援制度を拡充するとともに、現在十万円の災害見舞金についても引き上げるべきですが、お尋ねをしたいと思います。 三つは、体育館の空調についてです。 二二年九月一日現在の体育館の空調、冷房の県内での設置率は、小中学校が一・一%、高等学校が三・〇%、特別支援学校が一三・三%です。 学校施設環境改善交付金は、学校体育館の空調設置経費の三分の一を通常補助する国庫補助制度ですが、体育館の空調は二五年度までに二分の一に引き上げられています。この制度を活用して、特に避難所になっている体育館は、空調設置を進めるべきですが、お尋ねをしたいと思います。 質問の第三は、原発関連施設についてです。 一つは、地震への対応です。 能登半島地震について、政府の地震調査委員会は、動いた活断層の長さを約百五十キロとしています。北陸電力が志賀原発で想定していたのは、九十六キロです。 上関原発予定地には、四十・一キロのF─四断層群、三十三・四キロのF─三断層群、十四・六キロのFH─五断層群があります。地質研究者の越智秀二さんは、これら三つの活断層群が連動して動く可能性がある。この場合、延長は九十キロを超え、震度六強を記録した阪神・淡路大震災より長い断層と言えると指摘しています。 私は、能登半島地震の教訓から、上関周辺の原発も中間貯蔵施設も今つくるべきではないと考えますが、県の見解をお尋ねします。 二つは、国の上関原発の位置づけについてです。 日本共産党県議団は、一月三十一日、参議院会館で資源エネルギー庁戦略企画室の担当者からレクチャーを受けました。脱炭素成長型経済構造移行推進戦略における上関原発計画の位置づけについて尋ねました。廃炉を決定した原発の敷地内の次世代炉の建て替え、これを位置づけて国はいるが、上関原発は、この概念に含まれないと担当者は話しました。この見解をどう受け止めるのか、お尋ねしたいと思います。 村岡知事は、昨年十二月二十六日の記者会見で、上関原発がありながら、別に中間貯蔵施設のように、ほかの使用済核燃料を受け入れる施設は全国にない。負担としては非常に過大との認識を示しました。 福島原発事故後、当時の二井知事は、埋立免許の延長を現状では認めないことを表明しました。村岡知事は、国の概念にもない上関原発について、二井知事同様、公有水面埋立免許の延長は認めないことを表明すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 三つは、関西電力による乾式貯蔵施設の設置計画についてです。 関西電力は、二〇三〇年頃をめどに、美浜、高浜、大飯の三つの原発に計七百トンの使用済核燃料の乾式貯蔵施設を設置する計画について、二月八日、福井県に事前了解願いを提出しました。同計画は、上関町への中間貯蔵施設の必要性に疑問符を生じさせるものですが、県の認識をお尋ねします。 質問の第四は、県政の負の遺産に係る諸課題についてです。 一つは、弥栄ダムの未事業化分についてです。 弥栄ダムに、企業局が保有していた水量は三万七千六百トン、現状の契約水量は僅か三千六百トンですから、弥栄ダムで県全体で保有する水量の十分の一以下しか契約できていません。 資料一のとおり、一二年度末二月補正予算で、一般会計から企業局に百五十五億四千三百万円の補助金を交付して、未事業化分三万二千トンは一般会計に移管されました。 県は、この未事業化分を県民共有の貴重な財産としています。一般会計から、この資料のとおり、毎年四千万円のダム分担金を払い続けて、昨年度末までの一般会計での負担合計は、実に百六十三億九千四百万円となっています。これでは、県民共有の貴重な財産どころか、県民共有の負の財産と言えます。 一般会計に移管して十年が経過いたしました今、過大な需要見込みの末、保有量の十分の一以下しか需要のない弥栄ダムの未事業化分をどう総括しているのかお尋ねします。 水資源対策推進協議会において、一、弥栄ダムでの発電を行っている中国電力への水利権の譲渡、二、企業局での電気事業の事業化、三、治水への振替などの検討状況をお尋ねしたいと思います。 ダム分担金は今後も継続します。短期集中的にこの未事業化分を解消する手だてを取るべきですが、お尋ねをしたいと思います。 二つは、きらら浜についてです。 資料二のとおり、きらら浜には、国から公共事業用地として取得した一九八八年以降、県は土地のかさ上げや土地買入れなど、大体四百五十億円を投じてきました。 さらに、資料三のとおり、県は同地を会場に開催した山口きらら博のため、六百五十一億円を投じました。実に、県は、きらら浜にこれまで少なくとも一千億円を超える経費を投入したことをどう総括しているのか、お尋ねしたいと思います。 次に、拠点化事業についてです。 新年度予算に、山口きらら博記念公園交流拠点化事業として約十二億四千万円が計上されています。まず、拠点化事業として、中国地方最大級のフラワーガーデンの整備、多様な人々が一緒に遊ぶことができる大型複合遊具等の整備を選択した理由についてお尋ねします。 次に、サウンディングについてです。 公園の交流拠点化に関するサウンディング調査実施要領は事業手法について、可能な限り、民間活力の導入の最大化に取り組むとして、PFIなどの事業手法を示しています。一月に実施されたサウンディング調査で示された事業手法はどのようなものだったのか、お尋ねします。 尾林芳匡弁護士は、PFIの問題点として、民間事業者が参入しても見込みどおりの収益が上げられず、民間事業者が撤退したり、PFIのために設立された特定目的会社が経営破綻する事例が全国にあると指摘をしています。県は、PFI手法のリスクをどう評価し、今後、事業者の選定をいつまでに進めようとしているのか、お尋ねをしたいと思います。 質問の第五は、教育問題についてです。 一つは、教員による働き方についてです。 二一年七月に策定した、学校における働き方改革加速化プラン(改訂版)の目標は、時間外在校等時間の上限方針の遵守(月四十五時間、年三百六十時間を超える教員の割合をゼロ%に近づける)です。プランの期間は、今年三月までですが、資料四のとおり、昨年四月~八月の月四十五時間を超えた教員の割合は、小学校三五・三%、中学校四五・七%、県立学校二七・四%です。 二二年度、年三百六十時間を超えた教員の割合は、小学校、実に六四・五%、中学校七五・七%、県立学校は四五・三%、全ての目標が未達成でした。県教委は、この結果をどう受け止めて、来年度以降、どのような目標を設定しようとしているのか、お尋ねしたいと思います。 二つに、中学校の学級規模についてです。 新年度、中学校二年、三年の三十五人学級化は復活できるのかお尋ねします。 新年度必要な基礎定数、加配定数は確保できている見通しなのか、お尋ねをしたいと思います。 三つは、いじめ問題についてです。 第一は、昨年末公表されたいじめ重大事案報告書についてです。 県教委は、昨年十二月二十二日、県立学校での事案に対する、いじめ重大事態に関する調査報告書を公表いたしました。報告書は八件をいじめに該当する行為と認め、四人の生徒が関わったとしました。報告書には、学校の対応の問題点も詳細に指摘をされています。 県教委の懲戒処分の指針に、暴言等の不適切な言動があります。当該生徒の保護者は、今年に入り、教員の処分を要望する文書を県教委に提出をしています。教員への処分を今後どのように行うのか、当該生徒への謝罪をどのように行うのか、お尋ねしたいと思います。 さらに、報告書を受けて、学校は関係生徒の保護者への説明と関係生徒への指導をどのように行ったのか、お尋ねします。 鹿児島県は、調査報告書を受けた再発防止対策等を検討するための有識者等からなる検討会を設置しています。県教委は、本報告書をどのように各学校に徹底しますか。有識者を加えた再発防止等を検討する会議を創設すべきだと思いますが、お尋ねをいたします。 全国八都道県で、いじめ防止に関する総合条例を制定しています。福岡県は、昨年十一月、知事部局に福岡県いじめレスキューセンターを設置いたしました。県は、いじめ防止総合条例を設置し、専門部署を設置すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律に「国及び地方公共団体は、成育過程にある者が死亡した場合におけるその死亡の原因に関する情報に関し、その収集、管理、活用等に関する体制の整備、データベースの整備その他の必要な施策を講ずるものとする」とあります。 令和四年度、八道府県で、予防のための子どもの死亡検証(CDR)体制整備モデル事業が実施されています。県は、このCDR体制を構築すべきですが、お尋ねをしたいと思います。 二つ目は、私立学校部活動でのいじめ重大事案についてです。 昨年十二月二十五日、県内の私立高校から県知事に、いじめ重大事態調査結果報告書が提出されています。この事案は、性的暴行があったと報じられています。報告書を受け取った知事は、いじめ防止対策推進法三十一条二項に基づく調査結果について、さらに調査を行うべきだと思いますけれども、行うのかお尋ねをして、第一回目の質問といたします。(拍手) 副議長(島田教明君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)藤本議員の御質問のうち、私からは、政治資金パーティーについての二点のお尋ねにお答えします。 まず、私が自民党山口県連主催の政治資金パーティーに出席したことを県民にどう説明するのかとのお尋ねですが、当該パーティーには、私個人が、私費により対価を支払って出席したところであり、そのことに問題はないものと考えています。 また、今後、同様の政治資金パーティーが開催された際の出席につきましては、現在、国において、政治資金の在り方をめぐり、様々な議論が行われておりますので、そうした状況も踏まえながら対応してまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(島田教明君)藤田環境生活部長。 〔環境生活部長 藤田昭弘君登壇〕 環境生活部長(藤田昭弘君)LGBT対策について、パートナーシップ宣誓制度に関する数点のお尋ねにお答えします。 まず、サービスの提供についてです。 県では、LGBT等の性的マイノリティーの方々の生きづらさを軽減し、誰もが安心して暮らせる環境づくりを進めるため、九月を目途にパートナーシップ宣誓制度を施行したいと考えています。 サービスの提供に当たっては、事実婚のカップルと同等のものとなるよう、今後、お示しの県営住宅の入居資格や県職員の福利厚生などについて、実施が可能かどうか検討するとともに、居住支援などの民間サービスについては、協力事業者の募集を行ってまいります。 次に、犯罪被害者支援に関する二点のお尋ねです。 まず、犯罪被害者等支援条例を改正し、見舞金制度を加え、同性パートナーに支給できるようにすべきとのお尋ねです。 県としては、見舞金制度は住民に最も身近な市町において導入されるべきものと考え、市町における条例制定や見舞金制度の創設を働きかけているところです。このため、制度創設は検討しておらず、同性パートナーへの支給についても考えていません。 次に、転居費用助成の対象となる遺族の定義に同性パートナーが含まれるのかについてです。 この助成事業の対象となる遺族の定義としては、犯罪被害者と同居していたことを前提とした上で、事実上婚姻関係と同等の事情にあった者を含むこととしており、同性パートナーもこれに含まれるものと考えています。 なお、本事業は、さらなる犯罪被害や二次的被害の防止を目的としており、実際に申請があった時点で、従前の住居に居住することが困難と認められるかを個別に判断することとしているため、同性パートナーであれば、必ず対象となるものではありません。 副議長(島田教明君)永富総合企画部長。 〔総合企画部長 永富直樹君登壇〕 総合企画部長(永富直樹君)県政の重要課題に関する御質問のうち、行政のデジタル化についてのお尋ねにお答えします。 まず、標準準拠システムの移行に係る経費負担への認識についてのお尋ねですが、国においては、全国知事会の要望を踏まえ、令和五年度補正予算で、移行経費の支援財源を追加され、今般、それを踏まえた支援内容等が示されました。 既存システムの契約解除に伴う違約金も対象とするなど、支援の充実が図られており、地方の懸念解消に向けて、国において適切に対応されていると認識しています。 次に、移行経費の全額負担や期間延長を国に求めるべきとのお尋ねですが、移行経費については、国から示された支援内容等の確認などが必要であることから、それを踏まえ、今後、対応について判断していきます。 移行期間については、期間内の移行の難易度が極めて高いシステムについて、所要の移行完了期間を設定するとされたことから、こうしたシステムについては、適切な移行期限を設定するよう既に求めているところです。 次に、弥栄ダムの未事業化分についての数点のお尋ねにお答えします。 最初に、未事業化分の総括についてですが、まず、弥栄ダムについては、その完成が、県東部地域の上水道の安定水源の確保や、台風等の災害被害の軽減につながるなど、県民生活の安心・安全に大きく寄与しているところです。 ダム建設後の社会経済情勢の変化等から、事業化に至らなかった先行水源については、一般会計移管後、様々な観点からの検討を進めましたが、新たな利活用には至っていない状況であり、県民共有の貴重な財産として、その有効活用が図られるよう、今後も取り組む必要があると考えています。 次に、水資源対策推進協議会における検討状況についてです。お尋ねの三点については、協議会において、中国電力への水力発電による活用検討の依頼、企業局による小水力発電の事業化の検討、治水容量への振替に係る国との協議を行ってきましたが、現時点、いずれも難しい状況です。 次に、短期集中的に未事業化分を解消する手だてを取るべきとのお尋ねについてですが、これまでも、関係部局で連携を図りながら、できるだけ速やかに有効な活用策を見いだしていけるよう、取り組んできたところであり、今後も引き続き、そうした考えの下、検討を進めてまいります。 副議長(島田教明君)京牟礼観光スポーツ文化部長。 〔観光スポーツ文化部長 京牟礼英二君登壇〕 観光スポーツ文化部長(京牟礼英二君)長生炭鉱水没事故犠牲者の遺骨返還についてのお尋ねにお答えします。 お示しの長生炭鉱の水没事故において、多くの方々が亡くなられたことは大変痛ましく、改めて犠牲者の方々に哀悼の意を表します。 遺骨の収集、返還については、国の責任において対応されるべきものであることから、県では、これまで、日韓親善と人道上の立場から、国による遺骨収集等が進むよう、刻む会の皆様などの御要望や御意見を国に伝えてきたところです。 県としては、引き続き、刻む会の皆様などからの御要望等を国に伝え、国による遺骨収集等が進むよう努めてまいります。 副議長(島田教明君)松岡総務部長。 〔総務部長 松岡正憲君登壇〕 総務部長(松岡正憲君)能登半島地震を受けた対応に関する御質問のうち、地震・津波の被害想定の見直しについてのお尋ねにお答えします。 県では、南海トラフ巨大地震をはじめ、日本海や内陸の活断層による地震・津波について、想定される人的被害や建物被害等を推計の上、公表しています。 こうした中、国においては、現在、平成二十五年に公表した南海トラフ巨大地震の被害想定について、その後の社会情勢の変化や防災対策の進捗状況等を踏まえた見直しを行っているところです。 県としては、国の見直しの手法や新たな被害想定を参考にしながら、来月設置する地震・津波防災対策検討委員会において、本県の被害想定を見直すこととしています。 なお、被害想定の対象となる断層については、見込まれる地震や津波の規模等を踏まえながら、検討委員会において決定されることとなります。 次に、教育問題に関する御質問のうち、私立学校部活動でのいじめ重大事案についてのお尋ねにお答えします。 私立高校から県に提出された調査結果報告書については、その内容を慎重に確認しているところであり、現時点では再調査の実施についてお答えできる状況にありません。 副議長(島田教明君)國吉健康福祉部長。 〔健康福祉部長 國吉宏和君登壇〕 健康福祉部長(國吉宏和君)能登半島地震を受けた対応についてのお尋ねのうち、被災者生活再建支援制度等の拡充についてお答えします。 国の被災者生活再建支援制度は、被害世帯数等が一定の基準に達した市町において、全壊、大規模半壊、中規模半壊及び住宅を解体した世帯等に適用することとされています。 県制度では、同一の災害にもかかわらず、居住する市町によって被災者間に不均衡が生じないよう、単独事業として、国制度が適用にならない市町まで範囲を拡大し、国と同様の基準で支援金を支給しているところであり、制度を拡充することは考えていません。 また、本県の災害見舞金は、特に甚大な被害を受けられた方に、お見舞いの気持ちを込めてお渡しするものであり、見直すことは考えていません。 教育問題についてのお尋ねのうち、まず、いじめ防止に関する専門部署の設置についてお答えします。 現在、国において、自治体の首長部局が学校外からのアプローチによりいじめ防止対策に取り組む手法の開発・実証に向け、モデル事業が実施されているところです。 県としては、こうした国の取組状況について、引き続き情報収集に努めてまいります。 次に、予防のための子どもの死亡検証(CDR)体制の構築についてお答えします。 国においては、成育基本法及び死因究明等推進基本法の成立を踏まえ、お示しのモデル事業が実施されているところであり、モデル事業を通じて把握された課題などを検証し、CDRの体制整備に向けた検討を進めることとされています。 県としては、こうした国の検討状況について、引き続き情報収集に努めてまいります。 副議長(島田教明君)鈴森産業労働部理事。 〔産業労働部理事 鈴森和則君登壇〕 産業労働部理事(鈴森和則君)原発関連施設についての御質問のうち、三点のお尋ねにお答えします。 まず、地震への対応についてです。 上関原発建設計画は、事業者である中国電力が、国のエネルギー政策に沿って進めてきたものであり、上関原発の建設をどうするかは、事業者自らが判断すべきものです。 こうした中、原子力規制委員会は、同委員会に設置している技術情報検討会の枠組みの中で、能登半島地震に関する知見を収集していくとともに、志賀原発の新規制基準適合性審査において、当該地震の知見の反映内容について確認していくこととしています。 県としては、原発については、安全性の確保が大前提であることから、国及び事業者の責任において安全性を不断に追求することが重要であると考えています。 また、上関町における中間貯蔵施設については、現在はあくまでも、施設が立地可能なのかどうか、その調査が実施されているところであり、現時点、当該調査の結果や施設に関する具体的な計画もなく、県としての見解を申し上げる状況にはないものと考えています。 次に、上関原発の位置づけに関するお尋ねのうち、国の見解についてです。 お示しの国の戦略においては、次世代革新炉の開発・建設に取り組み、地域の理解確保を大前提に、廃炉を決定した原発の敷地内での次世代革新炉への建て替えを対象として、具体化を進めていくとされています。 また、その他の開発・建設は、各地域における再稼働状況や理解確保等の進展等、今後の状況を踏まえて検討していくとされているところです。 一方、上関原発の重要電源開発地点指定という個別具体的な事柄に関しては、国から、地点指定は引き続き有効であり、事情の変化がない限り解除する考えはないとの見解が示されており、県としてはそのように受け止めています。 次に、関西電力の乾式貯蔵施設設置計画は、上関町への中間貯蔵施設の必要性に疑問符を生じさせるものであるとの指摘に対する県の認識についてです。 上関町における中間貯蔵施設については、現在はあくまでも、施設が立地可能なのかどうか、その調査が実施されているところであり、現時点、当該調査の結果や施設に関する具体的な計画もなく、お示しのような指摘に対する県の認識について申し上げるものはないものと考えています。 副議長(島田教明君)片山土木建築部長。 〔土木建築部長 片山克浩君登壇〕 土木建築部長(片山克浩君)原発関連施設についてのお尋ねのうち、上関原発に係る公有水面埋立免許の延長についてお答えします。 お示しの二井元知事の発言は、中国電力からの延長申請がなされる前の時点で、原発を取り巻く情勢及び国のエネルギー政策の見直しといった当時の状況を踏まえ示されたものです。 その後なされた、これまでの延長申請については、上関原発の重要電源開発地点の指定は引き続き有効であるとの国の見解が明確に示され、これは、実際に土地需要があることを示す具体的な根拠となるものであることなどから、期間延長に正当な事由があると認められ、延長を許可したものです。 免許の期間延長については、申請がなされれば、その時点において、法に従って正当な事由の有無を厳正に審査し、適正に対処します。 次に、きらら浜についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、きらら浜に投入した経費の総括についてです。 きらら浜の整備については、その時々の状況における判断の下に対応してきたものと考えています。 次に、拠点化事業についてです。 フラワーガーデンや大型複合遊具は、公園の基盤となる施設であり、また、県民へのアンケートやワークショップにおいてもニーズが高く、早期の完成により、魅力が増した公園の姿を県民の皆様に実感していただけることから、来年度、県が設計や整備を行うこととしたものです。 次に、サウンディング調査で示された事業手法についてです。 調査結果については、サウンディングに参加した企業の意向を踏まえ公表することとしており、また、取りまとめ段階でもあることから、現時点ではお示しできません。 次に、PFIの評価と事業者の選定についてです。 PFIは、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用した整備手法であり、効率的で効果的な整備を図ることができる有用なものであると評価しています。 また、公園に新たに導入する機能や施設等の設置・管理・運営を担う民間事業者については、事業手法も含め、来年度以降、適切な時期に選定することとしています。 副議長(島田教明君)阿久津警察本部長。 〔警察本部長 阿久津正好君登壇〕 警察本部長(阿久津正好君)同性パートナーにも犯罪被害者遺族への給付金を支給すべきというお尋ねについて、お答えいたします。 議員お示しのとおり、同性パートナーは事実上の婚姻関係と同様の事情にあった者に含まれないとして、遺族給付金を不支給とした愛知県公安委員会の裁定に関する取消訴訟について、最高裁において、弁論が行われたことは報道等で承知しております。 今後、県警察といたしましては、裁判の行方も見守りつつ、法律を所管する警察庁の対応も踏まえ、法令にのっとり適切に対応してまいります。 副議長(島田教明君)木村副教育長。 〔副教育長 木村香織君登壇〕 副教育長(木村香織君)教育に関する数点のお尋ねにお答えします。 最初に、能登半島地震を受けた対応についてのお尋ねのうち、体育館の空調についてです。 市町立学校については、その多くが避難所に指定されていることから、各市町での体育館の空調設置を支援するため、学校施設環境改善交付金の活用に関する助言や情報提供などを、引き続き、実施していくこととしています。 なお、県立高校については、体育館の空調設置が交付金の対象とはなっていませんが、避難所としての指定状況や各学校のニーズなどを踏まえながら、スポットクーラー等、持ち運びが可能な空調機器を整備するなど、体育館の空調設置を進めているところです。 次に、教育問題についてのお尋ねのうち、まず、教員による働き方についてです。 これまで、県教委では、働き方改革加速化プランに沿った取組を進めてきたところであり、時間外在校等時間の縮減など一定の成果があったものの、教員の勤務の実態は依然として厳しい状況にあると考えています。 このため、来年度以降も引き続き、時間外在校等時間の上限方針の遵守を目指し、取組のさらなる推進を図ることとしています。 次に、中学校の学級規模についての二点のお尋ねですが、三十五人学級化については、来年度は元に戻すこととし、教員定数については、基礎定数の確保はもとより、加配定数についても、教員の必要数を精査し、今年度並みに確保することとしています。 次に、いじめ問題についての数点のお尋ねにお答えします。 最初に、教員への処分や当該生徒への謝罪についてですが、事実関係を確認した上で、総合的に判断することとしています。 次に、報告書を受けて、学校は関係生徒の保護者への説明と関係生徒への指導をどのように行ったのかについてです。 関係生徒の保護者に対しては、認定された事実を丁寧に伝えるとともに、関係生徒に対しては、謝罪の気持ちが醸成されるよう個別に指導を行ってきたところです。 次に、県教委は本報告書をどのように各学校に徹底するのかについてです。 県教委では、全ての県立学校に対して、報告書の提言を踏まえ、教職員に対する初期対応等の研修会や、生徒に対する予防教室などのいじめ根絶に向けた取組を推進するよう徹底を図っているところです。 次に、有識者を加えた再発防止策等を検討する会議を創設する考えはないのかについてです。 県教委では、いじめの防止等の対策に関係する機関及び団体をもって構成する、山口県いじめ問題対策協議会を設置し、再発防止策等を検討しており、新たな会議の創設は考えていません。 次に、いじめ防止総合条例の制定についてです。 本県では、いじめ防止対策推進法に基づき、いじめ防止等の対策を総合的かつ効果的に推進するための、山口県いじめ防止基本方針を策定していることから、お尋ねの条例の制定は考えていません。 副議長(島田教明君)藤本一規君。 〔藤本一規君登壇〕(拍手) 藤本一規君 それでは、再質問を行ってまいりたいと思います。 LGBT問題です。 今開かれている宇部市議会に、宇部市が宇部市のパートナーシップ宣誓の取扱いに関する要綱の改正案を出しています。 一つは、今まで宇部市は要件を、双方が市内に住所を持っていた、同居というような要件を課していましたけれども、いずれか一方がというふうに改正をするという提案を行っています。 調整会議で県が示した案も、双方またはいずれか一方がとなっていますから安心していますが、県の今後制定されるパートナーシップの制度は、同居を要件としないものになると思いますが、お尋ねをしたいと思います。 それから、宇部市の修正案の第二は、自治体間の相互利用です。 一つは、宇部市のパートナーシップ宣誓受領証を持っている人が市外に出た場合、市長が、宣誓書受領証継続使用申請書を提出して、それにオーケーを出すと、それが市外に出たときに、同じ受領証として継続して使用できるという内容。そして、逆に宇部市に転入があった場合、継続して使用できるようにするというようなものです。 調整会議で制度導入済みの他都道府県、県内市との連携によりサービスの相互乗り入れ等を実施するとありますけれども、この具体的な中身についてお尋ねしたいと思います。 それから、犯罪被害者遺族給付金についてですけれども、私が原稿を書いた時点では、本当に五日、上告審が開かれる前だったんですけれども、無事、最高裁第三法廷で五日、弁論が開かれて、裁判長が判決を二十六日と指定しました。最高裁判決が、同性パートナーは支給対象外とした高裁判決を見直した場合、県警は給付金を支給すべきですが、再度お尋ねしたいと思います。 それから、長生炭鉱の問題についてです。 県が刻む会の意見、御遺族の意見を国に伝えていただいていること、そして追悼式に県職員が参加いただいていることは、私ももう十年以上、運営委員をしていますから、感謝を申し上げたいというふうに思います。 このたび、久しぶりに遺族の方が来られて、もう八十代を超えて、人生最後の追悼式という思いで来られた一人が八十五歳のシン・ジェボンさんです。KRYが丁寧に報道していただきましたけれども、こんなふうに答えていらっしゃいます。 寒い海の中から父を早く出してあげたい。故郷に帰ってゆっくり休めるようにしてあげたい。最初は日本を恨んでいたが、全く関係のない日本人が遺骨返還を手伝ってくれている。日本人に抱いていた悪い考えは全て消えた。ありがたい気持ちでいっぱいだ。いつか恩返しを日本にしたい、ということまで言っていただいております。本当に刻む会の役員の一人として、感慨無量でございます。 コロナ禍でここ数年は、国への要望は電話であったと推察しますが、新年度、県は、厚生労働省人道調査室に直接出向いて、この待ったなしの遺族の思いを直接伝えていただきたい。早く冷たい海から遺族の方に遺骨が返還されるように、県として最大限の御努力をお願いするものですが、お尋ねをしたいと思います。 それから、原発についてです。 知事会見について、昨日も議論になりました。上関原発と中間貯蔵施設は負担が非常に過大だという見解を示された問題で、昨日答弁がされました。理事の答弁は、県として対応を申し上げる状況にないというものでしたけれども、中国電力は立地可能性ではあるけれども、具体的にもう調査に入っているわけです。で、原発の計画はまだ依然ある。この意向を中国電力にどうなのか、問いただすことはできるというふうに思いますが、再度お尋ねしたいと思います。 六ヶ所村の問題も、昨日も議論になりました。再処理工場は一九九三年に着工し、九七年にも完成予定でしたけれども、延期、延期、延期、今度の延期が決まれば、二十七回目の完工目標の延期。この問題について、核燃料サイクルシステムは国の責任と言われました。 しかし、この間、何があったか。原発に反対する上関町民の会など四団体が中国電力に出した中間貯蔵施設建設反対の署名の数、実に二十七万五千筆です。県は、イージス・アショアの問題について、丁寧に国に、許認可権はないにもかかわらず、詳細な照会を行っていただきました。このようなことは、今回の問題でもできるわけです。核燃料サイクルシステムが本当に稼働するのか、中間が最終になるんじゃないかという県民の不安払拭のために、ぜひ県は国に意見を照会することはできると思いますが、お尋ねをしたいと思います。 そして、対馬市長選挙のことについては、まだ触れられていません。これは最終処分場の立地が想定されていた対馬市での市長選挙、立地反対、最終処分場にしないという現職市長が圧倒的に勝利をいたしました。核燃料サイクルは国の責任という無責任な答弁ではなくて、この対馬市長選挙の結果について、県はどうお考えか、お尋ねをしたいと思います。 さて、私、久しぶりの弥栄ダムの未事業化問題の質問です。いろいろ聞いてみたいと思います。 二〇一二年度決算特別委員会での星出議員の質問に対して、当時の大谷企業局総務課長が丁寧に答えられています。 一つは、一般、最初の質問でも取り上げた中国電力への問題です。二〇〇四年に中電に聞いたけれども、困難だという答弁だったということですが、その後、県は事実関係として、中電にどう働きかけたのか。 二つ目、お尋ねします。二つ目は、治水への振替です。これも同じ決算委員会で企業局総務課長は、治水への振替は二〇〇七年に国に確認をしたけれども、制定された小瀬川河川整備基本方針には、追加の治水振替は必要ないという結論だったということですけれども、その後、県は具体的にいつ、国に治水振替を働きかけたのかということについてです。お尋ねします。 それから、こういう問題提起もあります。二〇一三年当時、二〇一二年決算ですから、二〇一三年に開かれたその当時、先行水源、つまり工業用水道事業として活動のめどのない未事業化分を抱えた県が何と十三県あると言っておられます。この十三県とはどこなのか、お尋ねします。 それから、そこが今どうなっているのか。あれから十何年たっていますよね。ひょっとしたら治水への振替とか、いろいろ新しいドラマがあるかもしれない。ちゃんと調査すべきだと思いますけれども、お尋ねしたいと思います。 それから、私、昨日晩、二〇一〇年八月に中国知事会が、二〇一一年度の国の施策に関する要望書を出しています。その中に、先行水源等の当面の間、十分な用水需要の見込めない工業用水道事業に対して、国において経営基盤強化のために必要な財政措置を取ってくださいという要望しています。今もその要望は続けているのか、お尋ねをしたいと思います。 サウンディングについてですけれども、八千代エンジニヤリングは五千万円で落札しています。これから事業化ということですが、例えば今年、新年度予算に公共で十一億七千六百万円のきらら博記念公園の公共工事が行われるわけです。その入札作業とサウンディングの業者の選定作業との関係について、お尋ねをしたいというふうに思います。 それから、ちょっと飛ばして、新年度の職員の確保についてですけれども、二二年度と二三年度比較して、加配教員の減少数は何人だったのか。中学、三十八人学級にしたことで、担任の減少数は何人だったのか、お尋ねしたいと思います。 それから、福岡県は、私立のいじめ問題で、重大事態再調査委員会に答申を諮問していますが、山口県も同様な対応すべきだと思いますが、お尋ねします。 第二回目の質問といたします。(拍手) 副議長(島田教明君)藤田環境生活部長。 〔環境生活部長 藤田昭弘君登壇〕 環境生活部長(藤田昭弘君)再質問にお答えします。 まず、県のパートナーシップ宣誓制度には、同居要件はないということでよいかということでございました。 同居を要件とすることは考えていません。双方またはいずれか一方が県内に居住、または期限を設けますが、転入予定とすることで今考えております。 それから、他の自治体との連携についてでございますが、連携協定を締結することとしておりまして、連携協定を締結する自治体の間で相互にサービスが使えるよう、また、転入・転出に伴う受領証の継続利用について、今後パートナーシップ宣誓制度導入済みの自治体と調整していく予定です。 例えば、制度導入済みの宇部市と県の連携協定が締結されれば、県の受領証を持つ宇部市民は、宇部市の受領証がなくても、宇部市の行政サービスの対象となるということが考えられますし、また、病院での面会や民間サービスについては、連携の相手方の自治体に居住していなくても、相互にサービスが利用できるようにするというようなことで、今後調整したいと考えております。 副議長(島田教明君)京牟礼観光スポーツ文化部長。 〔観光スポーツ文化部長 京牟礼英二君登壇〕 観光スポーツ文化部長(京牟礼英二君)長生炭鉱に関する再質問にお答えします。 コロナ禍などもあって、電話で対応されてきたものと推察するが、今後は国に直接出向いて遺族の声を届けていくべきではないかとのお尋ねでした。 現時点で国への訪問予定はないところですが、刻む会の皆様などからの御要望や御意見については、引き続き適切な形で伝えていきたいと考えています。 副議長(島田教明君)鈴森産業労働部理事。 〔産業労働部理事 鈴森和則君登壇〕 産業労働部理事(鈴森和則君)原発関連施設についての再質問にお答えします。 まず、中電の考えの確認についてです。 上関町における中間貯蔵施設に係る調査については、上関町の新たな地域振興策の検討要請に対し、中国電力から回答が行われ、町において施設設置の是非を判断するため等として、立地可能性調査の実施を了承されました。 このようにして、現在は、あくまでも中間貯蔵施設が立地可能なのかどうか、その調査が行われているところでありまして、当該調査の結果や施設に関する具体的な計画もなく、県として、お示しのような確認など、当該施設に関し、対応について申し上げる状況にはないものと考えています。 次に、核燃料サイクルについて、国に確認とのお尋ねについてです。 エネルギー政策は国家運営の基本であることから、核燃料サイクルをどうするかについては、国の責任において判断されるべきものと考えており、国は、エネルギー基本計画において核燃料サイクルの推進を基本的方針とし、再処理やプルサーマルを推進することとしているものと承知しています。 いずれにしましても、一点目の再質問の関係で答弁しましたように、現在は、県としての対応について申し上げる状況になく、国に対して確認することは考えていません。 次に、対馬市長選に対する県の受け止めについてでございます。 他県における市長選挙について、県として見解を述べる立場にはないものと考えています。 副議長(島田教明君)永富総合企画部長。 〔総合企画部長 永富直樹君登壇〕 総合企画部長(永富直樹君)弥栄ダムに係る再質問にお答えをいたします。 まず、中国電力に対する働きかけについてですけども、平成二十九年に中国電力に検討をお願いしておりますけども、採算性が合わないということで、困難との回答を受けております。 それから、国に対する治水への振替についての働きかけというか要望についてでございますけども、平成二十八年に国と協議を行っておりますけども、治水容量の増大の必要はないという検討結果となっております。 それから、平成二十四年時に先行水源を抱える十三県はどこかというお尋ねですけども、当時の十三県は、福島、茨城、新潟、石川、岐阜、愛知、三重、島根、岡山、徳島、高知、大分、本県の十三県であります。 そして、今現在、この都道府県についての調査をしているかということでありますけども、現在、他県の先行水源の状況についての調査は行っておりません。 それから、中国地方知事会の要望を現在も続けているかというお尋ねですけども、中国地方知事会については、今年度も先行水源について財政負担の軽減等の措置を求めております。 副議長(島田教明君)片山土木建築部長。 〔土木建築部長 片山克浩君登壇〕 土木建築部長(片山克浩君)サウンディング調査後に行われる民間事業者選定と、公共事業予算十二億円の入札手続で行われる事業者選定との関連についての再質問にお答えします。 公園の整備に当たっては、公園の基盤となる施設については県、収益施設については民間事業者を基本的な役割分担として進めていくこととしていることから、民間が導入する収益施設の事業者選定と、県が整備する基盤施設の受注者の選定に関連はありません。 副議長(島田教明君)松岡総務部長。 〔総務部長 松岡正憲君登壇〕 総務部長(松岡正憲君)いじめ問題についての再質問にお答えします。 福岡県では、いじめ重大事態再調査委員会に対して、再調査の実施だけでなくて、その要否についても求めている、山口県もそうすべきではないかとの趣旨のお尋ねだったかと思います。 山口県いじめ調査検証委員会は、県立または私立学校で発生したいじめの重大事態に係る調査結果についての調査を担うものでございまして、再調査を実施するか否かについては審議事項でないため、委員会に意見を求めることは考えていません。 副議長(島田教明君)阿久津警察本部長。 〔警察本部長 阿久津正好君登壇〕 警察本部長(阿久津正好君)最高裁において、裁判結果が覆ったならば、給付金を支給すべきではないかとの再質問にお答えいたします。 仮定の質問についてのお答えには、大変恐縮ですが、差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、県警察といたしましては、裁判の行方を見守りつつ、法律を所管する警察庁の対応も踏まえ、法令にのっとり、適切に対応してまいります。 副議長(島田教明君)木村副教育長。 〔副教育長 木村香織君登壇〕 副教育長(木村香織君)藤本議員の二点の再質問にお答えします。 まず一点目は、二〇二二年度と二〇二三年度を比べてみて、加配教員の減少数は何人かという御質問でありましたけども、こちらは二百五十二名となっております。 それから二点目は、三十八人学級化に伴って、担任の減少数は何人かというお尋ねでありましたけども、こちらは四十七名となっております。 副議長(島田教明君)藤本一規君。 〔藤本一規君登壇〕(拍手) 藤本一規君 弥栄ダムの未事業化分についてです。 十三県の未事業化を抱えた工業用水道事業について、調査していないということですが、調査すべきと思いますが、お尋ねしたいと思います。 治水への振替の問題について、あれから八年たっています。もう一度、豪雨の災害も起きていますので、治水への振替が可能かどうか、問いただしていただきたいと思いますが、お尋ねします。 それから、加配教員は二百五十二人減ということですが、それがしっかり新年度、回復できるのか、お尋ねして終わります。(拍手) 副議長(島田教明君)永富総合企画部長。 〔総合企画部長 永富直樹君登壇〕 総合企画部長(永富直樹君)再々質問にお答えをいたします。 他県の調査を改めて行うべきとのお尋ねですけども、現時点、他県の調査を改めて行うということは考えておりませんけども、他県の状況等には、アンテナを張って、必要に応じて情報収集を行ってまいりたいと考えております。 それから、治水の振替について、国と協議すべきではないかということでありますが、国においては、近年、気候変動の影響で、甚大な水害が頻発する状況も踏まえて、治水計画の見直しが始まっております。 現時点、弥栄ダムは対象となっておりませんけども、国の動向については、今後も情報収集を行ってまいります。 副議長(島田教明君)木村副教育長。 〔副教育長 木村香織君登壇〕 副教育長(木村香織君)藤本議員の再々質問にお答えします。 県教委といたしましては、加配教員について、児童生徒数の減少等も踏まえつつ、必要な教員数を精査し、配置してまいりたい、こう考えております。