1 人口減少対策として進める移住施策について 2 JR美祢線について 3 性の多様性に関する理解増進施策の実施について 4 良好な生活環境の確保に向けた取組について
───◆─・──◆──── 午後一時開議 副議長(島田教明君)休憩前に引き続き会議を開きます。 ───◆─・──◆──── 日程第一 代表質問 日程第二 議案第一号から第十三号まで 副議長(島田教明君)日程第一、代表質問を行い、日程第二、議案第一号から第十三号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。 酒本哲也君。 〔酒本哲也君登壇〕(拍手) 酒本哲也君 やまぐち県政会の酒本哲也です。 質問に入る前に一言申し上げます。 先日発生しました能登半島豪雨で被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。また、いまだ行方不明になられている方々が、一刻も早く救助されることを心よりお祈りいたします。 それでは、会派を代表いたしまして質問いたします。 まず、人口減少対策として進める移住施策について質問いたします。 令和五年の人口移動報告によると、東京圏への転入超過は約十二万七千人を記録し、コロナ禍である令和三年には約八万二千人まで抑えられていた東京一極集中が再び加速する勢いを見せています。本県の東京圏への転出超過も同様の傾向であり、令和三年は千人を下回ったものの、令和五年には約千七百人と、コロナ禍前の水準を上回る勢いで人口の流出が続いています。 こうした人口の集中は、都市部では、職場環境での過密や長時間通勤などによってストレスを招くと同時に、地方では、人口減少の加速により地域の活力が失われ、結果として国全体の生産性低下につながる、我が国の深刻な問題です。 この流れに歯止めをかけるには、国全体が地方回帰の加速に向けて、移住施策を推進していくことも重要な取組の一つであります。 本県の移住施策に目を向けると、通年集計を開始した平成二十九年度は千七百四十五人であった移住者数が、昨年度に四千人を超えるなど、右肩上がりで着実に成果を上げており、県の取組もうまくいっているように思われます。 しかし、移住施策の目的は、地方回帰によって地方の人口減少に歯止めをかけ、労働力や担い手を確保し、地域の経済規模やコミュニティーを維持・発展させていくことにあります。 令和五年四月に公表された内閣府の調査によると、東京圏の二十歳代の四四・八%が地方移住への関心を持っており、コロナ禍で高まった若者を中心とする地方移住への関心は、いまだ失われていないことがうかがえます。 本県では、今後、人口減少に歯止めをかけ、地域の担い手を確保していくためにも、若者や子育て世代を主なターゲットとして進めていくことが必要であると考えます。 当然のことながら、都市部の若者を呼び込み、移住・定住へとつなげていくには、効果的な情報発信が欠かせません。多くの人を対象に漠然と広告を打つのではなく、若い世代に届きやすく、訴求力の高いSNSなどを活用した手法によって、本県の魅力を知っていただくことが必要となるのではないでしょうか。 また、先ほど紹介した内閣府の調査で、若者が地方移住に関心を抱く理由で最も多かったものが、自然豊かな環境の魅力であり、逆に懸念を抱くものとして、仕事や利便性の次に多く挙げられたのが、人間関係や地域コミュニティーです。 こうしたデータに基づき、若者特有のニーズ、関心やライフスタイルをしっかりとつかみながら、本県が持つ、自然の豊かさや暮らしやすさを発信するなど、心に刺さるコンテンツを届けていくことが求められていると感じています。 県では、専門サイトで若手移住者の生活や生の声を紹介されるなど、PRに力を入れておられることは承知しておりますが、これらも活用しながら、本県ならではの暮らしやすさを、より多くの都市部の若者に伝えられるよう、情報発信の強化を行い、本県への移住につなげていただきたいと思います。 そこでお伺いします。人口減少対策として進める県の移住施策において、特に若い世代を本県へと呼び込むため、今後どのように情報発信に取り組まれるのか、御所見をお伺いします。 次に、JR美祢線についてお伺いします。 過疎化や少子高齢化の影響で、全国的に鉄道利用者が減少しております。特に地方では、鉄道利用者が少なくなり、赤字が増加しております。赤字路線の運営には多額の費用がかかり、例えば、JR西日本でも、赤字額が数十億円に達する路線もあります。また、鉄道インフラの維持や更新には多額の費用が必要であり、これが赤字の大きな一因となっております。 国土交通省は、地域公共交通活性化再生法を改正し、再構築協議会を設置できるように枠組みを整理するなどして、赤字路線の経営改善や存続の議論を地域と鉄道事業者が協力して問題解決に取り組むよう促しております。 このように、地方ローカル線の問題は、地域社会や経済に大きな影響を与える重要な課題です。 JR西日本が公表した、二○二○年から二○二二年度平均で利用者数が極めて少ないローカル線の収支状況で、山口県内の五路線六区間は前年の公表分と同様に大幅な赤字でした。 県内では、一キロ当たりの一日の平均利用者数が二千人未満の路線である山陰線、岩徳線、山口線、小野田線、美祢線の五路線六区間が対象となりました。 百円の収入を得るのに必要な経費を示す営業係数では、益田駅─長門市駅間が千九百三十九円と、路線の維持が厳しい状況は変わっておらず、JR西日本は存廃の前提を置かない議論を沿線自治体に求めております。 ローカル線の維持が厳しい状況である中、二○二三年六月末から七月にかけての豪雨災害により、JR美祢線は全線不通となり、現在も運転を見合わせております。この災害により、厚狭川の増水や氾濫が原因で第六厚狭川橋梁が流失し、ほかにも複数箇所で線路の被害が確認されています。 JR美祢線は過去にも大雨による災害を繰り返してきました。特に二○一○年七月の大雨では、湯ノ峠駅から厚保駅間の第三厚狭川橋梁が流失し、一年二か月にわたり運休しました。このときの復旧事業費は約十三億三千四百万円で、そのうち約五億円を地元自治体が負担しました。 二○二三年六月三十日からの大雨でも、厚狭川の増水により四郎ケ原から南大嶺間に架かる第六厚狭川橋梁が流失し、ほかにも盛土流出など複数箇所で線路の被害が確認されています。これにより、現在も全線で運転を見合わせております。これらの被害は、厚狭川の水位上昇や氾濫によるものであり、河川改修が重要な課題となっています。 今年の八月二十八日、美祢線の在り方を含めて復旧方針を検討するため、JR美祢線利用促進協議会の復旧検討部会が初めて開かれました。この中でJR西日本は、美祢線の災害復旧にかかる概算費用を約五十八億円と初めて提示しました。費用の内訳は、崩落した第六厚狭川橋梁の改築費が約二十二億円、他の橋梁の橋脚補強工事が約二十六億円、被災設備の機能回復費が約十億円で、工期は約五年としています。 JR西日本は、山口県などに求めている厚狭川の改修工事が大前提とした上で、河川改修完了のめどがつくまでは復旧工事を着工できないと主張しております。一方で、沿線自治体は、鉄道での復旧を前提とした上で、様々な復旧パターンも検討することを受け入れています。 沿線自治体とJR西日本は協議を開始しましたが、復旧を優先したい沿線自治体と鉄道の在り方について議論を求めるJR西日本との間で意見が分かれています。 こうした調査・検討を二○二四年度中に行い、二○二五年五月に開催予定のJR美祢線利用促進協議会で報告されます。その協議会で五十八億円かけても鉄道を復旧するという結論で一致すれば、そこでようやく復旧に向けた議論が始まる流れです。 鉄道で復旧する場合と鉄道以外で復旧する場合のメリット・デメリットを、利便性やコスト、災害耐性など幅広い観点からも、厚狭川の改修工事が十年程度、どんなに早くても十年以上先の鉄道復旧が地域の住民のために本当によいことなのかどうかも議論していかなければなりません。 被災した鉄道の復旧に際しては、バス転換やBRT等鉄道以外での復旧の事例もありますが、これらの議論も早急に進めていかなければならないと思います。 そこでお尋ねいたします。JR美祢線の鉄道の復旧には、十年以上という相当程度の時間と多額の費用を要することが分かってきていますが、いち早く地域の公共交通を復旧させるという観点から、県としてどう対応していくのか、御所見をお伺いします。 次に、性の多様性に関する理解増進施策の実施について質問いたします。 近年、世界中で性的マイノリティーに対する理解と支援が進んでおります。アメリカでは同性婚が合法化され、イギリスではLGBTアクションプランが発表されるなど、多くの国で法整備や教育が進められております。日本でも、企業や学校での取組が増え、LGBTの人々が安心して生活できる環境が整いつつあります。 しかし、依然として偏見や差別が根強く残っているのも事実です。私たち一人一人がLGBTの人々に対する理解を深め、偏見や差別をなくすために行動することが求められております。多様な性の在り方を認め合い、誰もが自分らしく生きられる社会を目指していかなければなりません。 世界三十か国の成人を対象に行われたイプソスLGBT+PRIDE二○二三の調査では、世界人口の約九%がLGBT該当者であるという調査結果が出ました。一位はブラジルの一五%、スペイン、スイス、オランダ、イギリスと続きます。 ブラジルでは、LGBTを含む社会的マイノリティーを保護するための法的整備や差別撤廃政策が進んでおります。二○一一年に最高裁判所が同性愛カップルの法的同棲を認め、同性婚も事実上認められております。また、差別行為に対する罰則も強化され、二○一九年にはLGBTへの差別が人種差別と同様に、最高、禁錮五年の刑に含まれるようになりました。これらの法的変化や社会的取組により、ブラジルではLGBTの権利が徐々に認められ、社会的受容が広がっています。 一方、同調査結果で、日本のLGBTの割合は五%でした。この割合は、調査を行った三十か国の中で二十九位と、下位の部類に入ります。 日本では、伝統的な家族観や性に関するタブーが根強く、LGBTへの共感や認識が広がっていません。教育制度でも性的マイノリティーに関する教育が不十分で、正確な情報が提供されていないため、若者が自己認識する機会が限られています。 法的な枠組みも不十分で、同性婚やパートナーシップ制度が整備されていないため、LGBTの人々が安定した関係を築くのが難しい現状があります。メディアでもLGBTの適切な描写が少なく、偏った認識が広がっております。 また、高齢化社会である日本では、特に高齢者の間で新しい価値観を受け入れるのが難しいこともあり、LGBTへの理解が進んでいないことが指摘されております。 以上のように、日本のLGBTに対する理解の遅れは、社会的な偏見や法的な保護の不足、教育や情報の不足などの要因が影響していると考えられます。 本県は、LGBTなどの性的指向や性自認に関する正しい理解を促進するため、基礎知識や当事者の困り事、日常生活でできる支援方法などが掲載されたリーフレットを作成しております。 また、性的指向や性自認に関する理解を深めるためのセミナーを定期的に開催するなど、性の多様性を認め合う意識の醸成を目指し、LGBTの理解と支援を促進するために様々な取組を行ってまいりました。 これらの取組により、山口県ではLGBTの権利と理解が進み、誰もが安心して暮らせる地域社会の実現を目指しております。 そんな中、性的少数者への理解増進法が昨年六月に施行されたことなどを受け、当事者たちの団体、県弁護士会、連合山口が相次いでパートナーシップ制度の導入などを要請しました。 県は同年七月から庁内に作業部会を設け、当事者から意見を聞き取りながら県外の先行事例などを調査し、今年一月の定例記者会見で村岡知事は、性的少数者のカップルを公的に認めるパートナーシップ制度を導入する方針を示され、今月一日より山口県パートナーシップ宣誓制度が正式に導入されました。 日本で初めて渋谷区と世田谷区でパートナーシップ制度が導入された二○一五年に、下関市議会議員であった私は、二○一五年、下関市議会六月議会で初めて、LGBTの権利保護、人々が直面する課題や差別の現状について、また、学校での性教育カリキュラムにLGBTの内容を含めるよう提案し、具体的な支援策の必要性を訴えさせていただきました。 下関市としては、いまだパートナーシップ制度導入には至っておりませんが、県がパートナーシップ制度を導入したことは、LGBTの権利保護と支援において必要な大きな一歩だと思っております。 一方、私が危惧していることは、山口県内でパートナーシップ制度を導入している市町村は宇部市、山口市、阿武町の三市町だけであり、本県がパートナーシップ制度を導入したことを知らない県民も多くおられるということと、それ以前に、パートナーシップ制度自体を知らない方々も少なくないと思います。 また、自治体によってパートナーシップ制度の内容は異なります。今後も、当事者が求める内容を定期的に聞き取り、時代に応じて改善が進んでいくように取り組んでいただきたいと思っております。 そこでお伺いします。LGBTに対する理解促進と、このたび導入されたパートナーシップ制度について、県民にどう周知していくのか、これまでの取組と今後の方向性について御所見をお伺いします。 最後に、良好な生活環境の確保に向けた取組について質問いたします。 新型コロナウイルスによる外出規制が緩和され、県全体が活気を取り戻しつつある一方、コロナ禍を境に、市街地では強引な客引きが悪質化しており、県民からは怖い、不快に感じるといった不安の声が寄せられております。 このような客引き行為は、せっかく繁華街を楽しく過ごしたいと思っている一般人に対し、直接的に危険を感じさせるもので、決して見過ごすことはできません。 地域によっては、こうした客引き行為を禁止する独自のルールをつくっていますが、法的拘束力を伴わないため、なかなか実効性が上がっていないのが現状です。 県内最大の歓楽街である下関市豊前田町でも一昨年ぐらいから一気に増え、一区画に何人ものキャッチと呼ばれる客引きが点在しており、地元住民、観光客問わず、付きまとう行為が続いております。 市民や観光客から怖いとの苦情が市などに寄せられていることへの対応を早急に進めるため、飲食店経営者、ビルオーナーらで豊前田周辺繁華街客引き適正化協議会をつくり、悪質な客引きの対策についての協議を昨年十二月から重ねてまいりました。 今年の七月一日から、協議会が取り決めた悪質な客引き行為を禁止する自主ルールが始まりました。 自主ルールで違反となる行為は、道路、歩道や公園など公共の場で行われる客引きや勧誘、他店舗の営業の妨げとなるような客引きや勧誘、客引き行為を受けたお客さんを入店させることの三点です。 自主ルール施行後、協議会のメンバーや下関署生活安全課の署員、市生活安全課の職員等で実施したパトロールでは、そっちが勝手につくった自主ルールを押しつけるのは営業妨害だ、ルールを守るやつがばかを見る、みんなに守らせたいんだったら罰則のある条例をつくれよと大声を上げ、客引きが集まり、辺りが騒然となったそうです。 悪質な客引きの中には、高額な料金を請求してくる、いわゆるぼったくりも多く存在します。客引きや付きまとい行為を規制する法令として風営適正化法や県の迷惑行為防止条例がありますが、悪質な客引き行為の事実認定や法令適用の判断が難しいと聞いております。 この状況の中で、どうやって歓楽街と呼ばれる地域や、県民、観光客を守っていけるのか、喫緊の課題であると思います。 このほか、最近のヤミ金融事犯では、多重債務者の名簿を基に融資を勧誘したり、取立てや振込に他人名義、架空名義の携帯電話や預貯金口座を利用したりするなど、手口が巧妙化しており、検挙人員についても令和五年は、前年から大幅に増加しております。 実際、県内においても、ヤミ金融に関する迷惑ビラを見ることが多くあり、こうしたビラを見かけるたびに県民は不快な思いを募らせております。 一方、昨年、いわゆる撮影罪が施行され、盗撮行為が厳しく取り締まれるようになったことは、県民が安心して暮らせることのできる生活環境の向上につながっております。 近年の技術発展に伴い、小型カメラやペン型カメラが流通しているほか、シャッター音を消すことが可能なアプリの開発など、盗撮行為の態様は複雑化されていることから、引き続き取締り活動を徹底していただきたいと思います。 そこでお尋ねいたします。県民の生活環境が問題化されている現代において、警察に対する期待は高まっております。県警察として、県民が住みやすい良好な生活環境を確保していくため、どのように取り組んでいくのか、警察本部長の御所見をお伺いします。 以上で、私の質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) 副議長(島田教明君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)酒本議員の代表質問にお答えします。 まず、人口減少対策として進める移住施策についてのお尋ねです。 少子高齢化の進行と若者を中心とする県外への人口流出により、本県の人口減少が一段と深刻さを増す中、地域の活力を維持し、その向上を図る上からも、移住施策の重要性が高まっています。 このため、県では、市町や関係団体等と組織する県民会議を中心に、移住希望者一人一人のニーズに寄り添った相談対応や、仕事や住まい、子育てなど幅広いテーマでのセミナーの開催、受入れから定着に至るまでの支援体制の充実など、移住の促進に向けた取組を積極的に進めてきました。 その結果、本県への移住者数は着実に増加し、昨年度は初めて四千人を超え、直近五年間で二倍を超える増加となりました。 また、今後の移住につながる新規の移住相談件数も、四十三の都道府県が相談員を置くふるさと回帰支援センターで、西日本二位となるなど、本県の移住先としての人気と評価は高まっていると考えています。 しかしながら、コロナ禍が明けて、若者を中心とする東京圏への一極集中が再び加速していることから、これに歯止めをかけ、本県への新たな人の流れを創出できるよう、都市部の若い世代をターゲットとした移住促進の取組を、新たな手法も導入して、さらに強化しています。 まず、昨年度より、デジタル技術を生かしてユーザーのデータを分析し、最適なアプローチを検討するデジタルマーケティングの手法を導入した取組を進めています。 具体的には、地方移住に関心を持つ潜在層への新たなアプローチとして、大手検索サイトに山口県への興味を喚起するバナー広告を掲載し、それを閲覧した方の検索行動等を分析した上で、興味や嗜好に合わせた情報を継続的に発信しています。 さらにそこから、県の移住支援サイトに掲載している様々なコンテンツに、それぞれの興味・関心を踏まえて誘導するとともに、LINEアカウントへの登録や、セミナー等への参加も促しているところです。 こうしたアプローチにより、都市部からの移住相談件数が増加するなど、新たな取組が確かな成果につながっていると考えています。 また、こうした取組とも連動する形で、移住希望者の情報収集先となる移住支援サイトのさらなる充実も図っています。 まず、若い世代に向けては、動画による情報発信が効果的であることから、テレワーク移住の実践者や子育て中の移住者など、若い世代が共感できるライフスタイルを実現している方々のインタビュー動画を随時追加しています。 さらに、バナー広告へのアクセス状況や検索キーワードなど、デジタルマーケティングを通じて得られた様々なデータを生かして、移住希望者の求める情報を的確に把握し、移住支援サイトのコンテンツをそれに応えられるよう更新していきます。 加えて、若者の利用率が高いインスタグラムやティックトックを活用し、本県への移住の魅力などを伝えるショート動画を新たに配信する取組も進めることとしています。 今後も、デジタルを活用し、本県への移住に関心を持つ潜在層を掘り起こし、それを入り口に、移住相談の申込みなど、移住へとつながる具体的な行動へとつなげていく、そうした取組を幅広く検討していきたいと考えています。 私は、市町や関係団体等と緊密に連携しながら、都市部の若い世代に移住先として本県を選んでいただけるよう、新たな手法も活用した情報発信を戦略的・効果的に展開することなどにより、移住のさらなる促進に取り組んでまいります。 次に、JR美祢線についてのお尋ねにお答えします。 美祢線は、通勤や通学など沿線住民の日常生活に不可欠な公共交通機関であり、また、観光振興や活力ある地域づくりにおいても重要な役割を果たしています。 このため、私は、昨年の被災直後から沿線自治体と連携し、JRに対し、早期復旧を重ねて要請するとともに、沿線自治体や商工観光団体、県、JR等で構成される美祢線利用促進協議会において、復旧後を見据えた利用促進策の検討などに取り組んできました。 こうした中、本年五月に開催された利用促進協議会の総会において、JRから、鉄道での復旧には相当な費用を要することや、復旧後の利用促進策の効果が限定的であることなどを理由に、JR単独での復旧や復旧後の持続的な運行は困難との考えが示されました。 また、美祢線の持続可能性等に関する議論を行う新たな部会の設置についての提案があり、鉄道で復旧する場合の費用や役割分担に関する考え方などは、この部会の中で提示する意向も併せて示されたところです。 私は、鉄道が被災した場合には、鉄道事業者による速やかな復旧が原則であり、被災し運休の状態に留め置いたまま、鉄道の持続可能性等の議論を進めようとすることは、本来あるべき姿ではないと考えています。 一方で、被災から一年以上が経過した中、地域住民等が代行バスでの不便な移動を余儀なくされている状況は、一日も早く解消する必要があることから、私は、美祢線の復旧に向けた議論を前に進める観点から、地元の現状や沿線自治体の意向も踏まえ、部会の設置に応じることとしました。 こうした経緯を経て、七月の臨時総会においては、鉄道による復旧と鉄道以外の輸送モードによる復旧を整理・検討する復旧検討部会が設置され、先月の第一回会議で、JRから、鉄道で復旧する場合の費用や工期の試算が初めて示され、復旧に向けた議論が前に進み始めたところです。 今後は、この部会において、それぞれの復旧方法ごとに、費用負担や復旧に要する期間などのメリット・デメリットについて、外部有識者の意見も聞きながら、整理・検討を進めていきます。 また、こうした整理・検討に当たり、復旧後の利便性向上に向けた調査・実証を行うとともに、住民アンケートにより利用ニーズ等を把握していくこととしています。 私は、地域の日常的な交通手段である美祢線の一日も早い復旧に向けて、今後とも、沿線自治体と緊密に連携し、地域の皆さんが安心して暮らせるよう、取り組んでまいります。 次に、性の多様性に関する理解増進施策の実施についてのお尋ねにお答えします。 私は、LGBT等の性的マイノリティーの方々に対する偏見や差別はあってはならず、多様性が認められ、それぞれの生き方が尊重される社会を構築することが重要であると考え、性の多様性への理解増進に向けた普及啓発に取り組んでいるところです。 具体的には、広く県民を対象に、性の多様性をテーマとしたセミナーの開催やLGBT等の基礎知識に関するリーフレットの作成・配布、さらには、企業や団体、学校等に対する県政出前トークや県職員に対する研修等を通じて、性的マイノリティーの方々への理解促進に努めています。 こうした中、昨年六月のLGBT理解増進法の施行を受けて設置した庁内ワーキンググループにおいて、県民の理解増進に向けた施策の検討を行うとともに、当事者の方々からは、日常生活の様々な場面で生きづらさを感じていらっしゃることなどをお聞きしました。 私は、こうした生きづらさを軽減し、誰もが安心して暮らせる環境づくりを進めることが重要と考え、当事者の方々の思いにしっかりと応えるため、今年三月にパートナーシップ宣誓制度を導入し、この九月から施行したところであり、これまで三組のカップルが宣誓されました。 制度の施行に当たっては、県民に制度の趣旨を理解していただくことが必要なことから、制度のチラシを作成し、市町や関係団体、県民等に配布するとともに、県広報誌や市報への掲載、市民講座への講師派遣などを実施しています。 また、同性のカップルが、事実婚のカップルと同等のサービスを受けることが可能となるよう、住民の生活に身近な市町や民間事業者等の理解と協力を得ていくことが大切です。 このため、市町や民間事業者等に制度の趣旨を説明し、対応可能なサービスの検討をお願いしたところ、公営住宅の入居資格をはじめとする行政サービスや、病院等での家族としての面会、生命保険の受け取りなどの民間サービス等、多くの協力を頂き、その内容を県のホームページで紹介しているところです。 私は、今後とも、県民の制度への理解を促進するため、一層の普及啓発を行うとともに、当事者の方々が利用しやすい制度へとしていくことが重要であると考えています。 普及啓発については、県政ラジオ番組や啓発セミナーのオンデマンド配信など、様々な機会を通じて、丁寧な周知・広報を行ってまいります。 また、御協力いただける市町や民間事業者等のサービスをさらに増やしていけるよう働きかけを行うとともに、学識経験者や当事者団体などの御意見を頂きながら、制度の充実にも努めていきます。 こうしたパートナーシップ宣誓制度の取組に加え、当事者の方々の不安や悩みにしっかり対応できるよう、専門家による定期的な法律相談や、悩みを共有できるカフェ型相談会の開催、県・市町の一般相談窓口相談員への研修会の実施など、引き続き、相談体制の充実を図ってまいります。 さらに、多様な人材が活躍できる職場づくりに向けては、当事者の方々の困り事や職場における取組の進め方、顧客に対するサービス事例などをまとめた事業所向けハンドブックを作成し、広く普及することとしています。 私は、引き続き、市町や関係団体等と緊密に連携しながら、性的マイノリティーの方々への正しい理解と認識を深め、性の多様性を認め合う意識をさらに醸成することにより、それぞれの生き方が尊重される社会の実現に向けて、着実に取組を進めてまいります。 副議長(島田教明君)熊坂警察本部長。 〔警察本部長 熊坂隆君登壇〕 警察本部長(熊坂隆君)良好な生活環境を確保していくための取組に関する御質問にお答えします。 繁華街における客引きやヤミ金融事犯、盗撮行為などに対し、県警察では、取締りの強化を図るとともに、関係機関・団体と連携した対策を推進しているところでございます。 まず、無許可で営業を営む違法風俗店や悪質な客引き行為などは善良な風俗環境を悪化させるものであり、県内においても、一部の地域の繁華街において問題となっていることは議員御指摘のとおりでございます。 こうした問題に対し、県警察では、風俗営業所への立入りや管理者講習などを通じて、関係者に対する指導を行っているほか、客引きに関する通報があった場合は、速やかに現場臨場して事実確認を行い、必要な指導・警告等の措置を取っているところでございます。 また、繁華街における少年の蝟集、違法駐車などの迷惑行為についても、放置すれば、さらなる問題を誘発することから、地元商店街や自治体と協力して、迷惑行為の防止のための広報啓発活動、合同パトロールや防犯カメラの設置など、風俗環境の浄化を図り、県民が安心して暮らせる社会を実現すべく、引き続き、繁華街の安全対策の強化に努めてまいります。 次に、法外に高い金利や嫌がらせなどにより、一度利用すると通常の社会生活を営むことが著しく困難となるヤミ金融事犯につきましては、情報通信技術の発達により、業者と対面せずに金銭の貸付けから返済までを完結する形態が主流となるなど、巧妙化・匿名化の傾向が見られます。 県警察としましては、ヤミ金融を営む業者の取締りはもとより、携帯電話や預貯金通帳の譲渡しなど、ヤミ金融事犯を助長する犯罪の検挙も含め、積極的な事件化を推進するほか、消費生活センターなどの関係機関と連携しつつ、検挙広報を通じ、新たな手口について注意喚起を行うなど、被害の未然防止と拡大防止にも取り組んでまいります。 また、盗撮行為につきましては、撮影機器の小型化、高機能化も相まって、その手口は悪質、巧妙の一途をたどり、社会問題化しております。 この種の事案は、インターネットやSNSなどで一度撮影画像が拡散されれば、その回収は極めて困難となります。 被害者を生涯苦しめる、こうした卑劣な犯罪に対しては、関係機関と連携した被害防止対策を推進するとともに、引き続き、徹底した取締りを行ってまいります。 県警察としては、県民生活を脅かすこうした事犯の取締りに加え、関係機関との重層的なネットワークを形成し、各地域、各分野において防犯意識を根づかせることにより、県民が安全で安心して暮らすことができる、良好な生活環境の確保に努めてまいります。 副議長(島田教明君)これをもって代表質問を終わります。 ───◆─・──◆──── 副議長(島田教明君)以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。 本日は、これをもって散会いたします。 午後一時四十八分散会