委員長報告
議長(柳居俊学君)総務企画委員長 国本卓也君。 〔総務企画委員長 国本卓也君登壇〕(拍手) 総務企画委員長(国本卓也君)総務企画委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について、御報告を申し上げます。 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第一号のうち、本委員会所管分については、賛成多数により、可決すべきものと決定いたしました。 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。 まず、新たな行財政改革推進方針(素案)について、 新たな行財政改革に向け、三つの基盤の強化を基本目標とした素案を取りまとめられたが、これをいかにして具現化していくかが大事である。 このたび示された素案を基に、今後、成案の策定に向けてどのように取り組んでいくのかとの質問に対し、 このたびの素案では、県が有する人的・物的・財政資源など限りあるリソースを質的に充実させることにより、組織的なレジリエンスを高めるとともに、その力を最大限に活用して、様々な変化や行政課題に臨機応変に対応し、将来にわたって必要な行政サービスを持続的・安定的に提供するため、三つの基盤の一層の強化に取り組む方向性をお示しした。 三つの基盤ごとに、大きな取組項目とその主な取組内容を掲げているが、それぞれの具体的な取組内容について、今後、所管部局において、何を、いつまでに、どのように実施していくのかといった、より具体的な進め方を考えていかなければならない。 その上で、今回例示としてお示しした成果指標についても、この新たな行財政改革の取組の進行管理と評価を適切に行うために、必要な成果指標を決定し、具体的な数値目標も設定していきたいと考えている。 こうした考えの下、議会の御意見も伺いながら、引き続き、行財政改革推進室が中心となって、庁内での検討をさらに深め、今年度末までに新たな行財政改革推進方針を策定したいと考えているとの答弁がありました。 次に、人口減少対策の推進について、 今年度の対策は、議会からの意見も踏まえて、若者・女性からの意見聴取によって充実が図られた。 このような、実感度調査によって取組の改善が図られるサイクルは、大いに評価できる仕組みだと考えている。 今後は、県の各部局はもとより、市町との連携も深めながら、現場の意見を十分に踏まえた上で、より実効性のある対策が講じられることに期待しているが、どのように人口減少対策を進めていくのかとの質問に対し、 今年度、新たに、若者・子育て世代に絞った県民実感度調査を、昨年度のフォローアップとして実施し、世代、男女により、異なる実感をデータで捉え、新たな課題なども見えてきたことから、今回の調査結果を庁内にしっかりと浸透させて、今後の取組に生かしていく。 当事者の意見を捉える取組については、今後も、新たな切り口なども加えながら、継続して行っていきたいと考えており、また、今回のSNS等を活用して施策効果を捉える手法については、エビデンスに基づく施策展開を図っていく上からも、非常に有効であるため、その活用拡大にも取り組んでいく。 市町との連携や支援については、県と市町との連携会議を、人口減少への対応に、より焦点を当てた形に改組し、これを効果的に活用していく考えである。 連携会議では、市町から、県の新たな施策の構築や、現行の施策の改善点などについて、提案を受けるとともに、今回の実感度調査や、地域の実情を捉える様々なデータを共有し、これらを各市町の施策の構築に生かしていただくなど、現場感を持って実践的に取り組んでいきたいと考えている。 人口減少の克服、また、人口確保をめぐる地域間競争を勝ち抜くためには、実効性の高い施策を、スピード感を持って展開する必要があると考えており、このたびの調査や、連携会議での議論をしっかりと生かして、本県の人口減少対策を、さらにレベルアップできるよう、来年度予算編成に向け、検討を進めるとともに、東京一極集中の是正策や、全国一律で対応すべき取組などは、政府要望等を通じて、国にしっかりと求めていきたいと考えているとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 若者や子育て世代に対する実感度調査の詳細について ○ 移住補助金の対象地域の拡充について などの発言や要望がありました。 次に、大学等との連携によるデジタル技術を活用した取組について、 当委員会で周南公立大学を視察したが、視察では社会に即通用するデジタル人材の育成が積極的に進められていた。 本県には、大学をはじめ高専や工業系の高校があり、それらの人材も活用しながら、地域課題の解決を図っていく視点も重要と考えるが、学校との連携や学生の参画なども含めて、今後どのように取り組まれるのかとの質問に対し、 デジタル技術を活用した地域の課題解決には、地域の実情を熟知し、専門的な知識やネットワークに強みを持つ大学などの教育機関のほか、プログラミングや地域の課題解決に関心が高い学生と連携して取り組むことが重要と考えている。 このため、官民連携のデジタルコミュニティー「デジテック for YAMAGUCHI」の活動などにおいて、県内大学やその学生等と共に、地域の課題解決に向けて取り組んできた。 さらに、今年度から、地域課題解決のさらなる促進に向け、デジテック会員が互いに教え、学ぶ交流イベントを毎月開催しているところであるが、このイベントにも県内の大学生に積極的に参加していただいている。 今後もこうした取組を通じて、デジタル人材の育成に力を入れている県内大学や学生を巻き込み、連携を図りながら、デジタル技術を活用した地域課題解決に取り組んでまいりたいとの答弁がありました。 これに関連して、 ○ 行政DXにおける市町支援について ○ 中山間地域におけるデジタル実装について などの発言や要望がありました。 次に、米軍岩国基地関係では、 ○ 航空機騒音の状況について ○ オスプレイの事故調査報告書について ○ 米軍関係者の事件の情報提供等について ○ 岩国基地における機種更新等について などの発言や要望がありました。 このほか、 ○ 公益通報制度について ○ 管理職への女性登用について ○ 旧統一教会について ○ 山口市秋穂二島の林野火災について ○ 地震・津波防災対策等について ○ 県たばこ税の税収について ○ 中国電力株主としての対応について ○ やまぐち未来維新プランの進捗管理について ○ 農業試験場跡地の活用について ○ 下関市立大学について ○ 政治資金規正法の改正について ○ 県収入証紙制度の見直しについて ○ 県庁の執務環境等の改善について などの発言や要望がありました。 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。(拍手)