1 ひとづくりの推進について 2 中小企業への支援について 3 農林水産業の振興について 4 地域の医療提供体制の維持について 5 若者に選ばれる県づくりについて 6 「ごちゃまぜ」のまちづくりについて 7 インフラの持続可能な維持管理について
───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第六十六号まで 議長(柳居俊学君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第六十六号までを議題とし、質疑に入ります。 一般質問及び質疑の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。 有近眞知子さん。 〔有近眞知子さん登壇〕(拍手) 有近眞知子さん 皆様、おはようございます。きぼうの会の有近眞知子です。通告に従い質問させていただきます。 まず、人づくりの推進についてお尋ねします。 かつて山口県の先人が、強い志と行動力を持って明治維新を成し遂げ、国の未来を切り開いてきたように、県や国の発展、そして、私たちの暮らしを支える様々な産業やまちづくりの取組は全て、その原動力である人づくりから始まると考えます。 今まさに現代は、社会経済が目まぐるしく変化し、予測困難な状況にあり、この時代を生き抜くには、自らが志を持ち、果敢にチャレンジして未来を切り開くことができる、そして、地域や人のために行動できる人づくりに取り組んでいくことが重要です。 こうした中、県では、令和三年に新たな時代の人づくり推進方針を策定され、ふるさと山口への誇りと愛着を高めることや、新たな価値を創造する力の育成などを視点に取組が進められています。 また、昨年からは、ウエルビーイングの観点を取り入れ、子供たちの自己肯定感や他者との協働する力などの育成を図る取組も開始されたところです。 ウエルビーイングとは、身体・精神的、社会的によい状態にあり、経済的な豊かさだけでなく心の豊かさや、個人のみならず社会が幸せを感じられる状態を表すものとされています。 学校教育においても、不登校やいじめ、貧困など社会構造の変化を背景に、子供たちの抱える困難が多様化・複雑化する中で、一人一人のウエルビーイングの確保や、つながりや達成から得られる自己肯定感を基盤として、主体性や創造力を育んでいくなど、教育活動全体を通じたウエルビーイングの向上が求められています。 一方で、こうした人づくりの取組は、学校教育だけでできるものではありません。学校、行政をはじめ、家庭や地域、そして社会全体へと取組の広がりを持たせ、様々な主体が連携し、一体となって推し進める仕組みや、県内のどこに住んでいても子供たちが安心して学び、挑戦できる環境を整えていく必要があります。 私自身も、子育てをする母親としてはもちろんのこと、希望あふれる未来を願う一員として、これからの山口県を担う子供たちに、本当の意味での豊かで幸せな暮らしを教えていく使命を強く感じており、子供たちが思い描く夢や希望の実現に向けたチャレンジをしっかりと応援し、後押しする山口県をつくっていかなければならないと考えています。 そこでお尋ねします。新たな時代の人づくり推進方針に沿ったこれまでの取組を踏まえ、今後、本県の人づくりにどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いします。 次に、中小企業への支援についてお尋ねします。 六年前の九月、私は、この場で初めての県議会一般質問をさせていただき、質問の締めくくりに、山本前知事が命をかけて取り組まれた産業戦略について、私の思いを述べさせていただきました。 強い産業力なくして明日の地域の活力は生まれない、強い産業力が稼ぐ力を生み出して所得の向上や雇用を創出し、それが地域の活性化や県民福祉の増進につながっていくとの考えの下、瀬戸内の産業集積という本県の強みを生かすことを要として、民間と行政が一体となってスタートした産業戦略の取組は、全国に先駆けた本県ならではの思い切った政策として評価され、今も本県の産業政策の柱であり続けています。 瀬戸内の産業集積は、言うまでもなく、本県経済の屋台骨であり、その中心には、コンビナートを構成する大企業が集積し、グローバルな競争が激化する中、頼もしい事業活動が展開されています。 産業戦略が始まる前の県の商工行政は、中小企業支援が中心だったと思いますが、産業戦略のスタートにより、大企業からも丁寧にニーズを聞き取り、瀬戸内産業の再生・強化に向けて県が支援を行うという、県の商工行政に新たな柱が立つことになりました。 そして、県議会議員として六年半、県内の多くの企業の方々とお話をさせていただく中で、産業戦略の推進も、県経済の成長・発展も、それを支える中小企業なくしては成立しないと、強く感じるようになりました。 中小企業あってこその県経済、中小企業あってこその産業戦略、それこそが真の産業戦略なのだという思いを日々強くしています。 本県の中小企業は、企業数の九九・九%、従業者数の八○%以上を占めており、本県の経済と雇用を支える大きな存在です。 しかし、中小企業は、昨今の物価高や米国関税の影響、後継者や人手の不足、賃上げなど、多くの課題に直面しています。 本県では今、企業誘致が好調とされ、県外からの企業誘致に大きな支援制度が用意されていますが、今、県内で頑張っている中小企業の事業の継続や承継、物価高への対応、人材確保やそのために不可欠な賃上げ、生産性向上や新事業への挑戦などを支援することを優先して急ぐべきだと考えます。 そこでお尋ねします。本県の経済と雇用を支える中小企業への支援に、今後、どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いします。 次に、農林水産業の振興についてお尋ねします。 最近、中山間地域を車で走っていると、耕作放棄地が増加し、すばらしい田園風景が失われつつある実態を目にすることが多くなりました。 これまで、本県の農林水産業や景観が守られてきたのは、農林漁業者個人の努力はもちろんですが、地域が、農地や森林、川や海をしっかりと守ってこられたからでもあります。 特に、中山間地域で行われている農林水産業は、食料や木材を消費者に供給するだけでなく、景観形成や県土の保全など、様々な機能を有しており、今の状況が続けば、手後れになりかねないと危惧しています。 私は、中山間地域の主要産業である農林水産業を活性化させるためには、二つの視点が必要であると考えています。 一つは、今、頑張っておられる農林水産業者への支援の拡充です。 知事は、これまで、担い手支援日本一を掲げ、新規就業者の確保に取り組んでこられました。 もちろん、新しく農林水産業に従事する人の確保はとても大切であり、私も同じ考えです。 しかし、高齢化等に伴って、今後リタイアされていく方の人数を考えれば、新規就業者の確保だけで本県の農林水産業を守っていくことは困難です。 物価高騰や気象変動など、農林水産業を取り巻く環境が厳しくなる中、今、頑張っておられる人たちからは、このままでは経営を継続していく先が見えないという声をお聞きすることが増えました。 こうした声にもっと耳を傾け、実態に即したさらなる支援を行うことで、経営規模の拡大や技術の高度化が進んでいくのではないかと思います。 もう一つは、地域振興の視点からのアプローチです。 一次産業は中山間地域の主要な産業ですが、中山間地域に住んでいるのは農林漁業者だけではありません。 様々な職業の人たちが暮らし、地域の中の様々な作業に携わっておられる中山間地域で、農林水産業に従事している方々が活躍するためには、地域自体の活性化が不可欠です。 私は、地域交通や買物対策など、中山間地域の生活基盤を安定させることで、地域外からの移住や交流が促進され、結果として、生産者、消費者、地域住民がごちゃまぜになりながら、地域全体で農林水産業を守っていく形につながっていくと考えています。 そこでお尋ねします。高齢化が進む本県農林水産業の実態を踏まえ、農林水産業の振興に、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いします。 次に、地域の医療提供体制の維持についてお尋ねします。 少子高齢化が進展する中で、県民誰もが住み慣れた地域で、健康状態と病状に応じた適切な医療サービスを継続して受けられるためには、地域の医療提供体制を維持していく必要があります。 県では、地域の特性に応じた医療提供体制の確立に向けて、保健医療計画の改定を行いながら、県内の医療関係機関、団体、市町などの協力の下、各地域での医療提供体制の整備・充実に取り組んでこられました。 こうした中、今年十月、柳井市の周東総合病院から、出産予定日が今年度三月以降の妊婦さんについては、意向を伺った上で希望の医療機関を紹介するとともに、分娩の取扱いに関する今後の方針が決まり次第、改めてお知らせするとの発表がありました。 周東総合病院は、これまで、柳井医療圏唯一の二次救急医療機関としての役割に加え、正常分娩から中リスク分娩まで幅広く妊婦を受け入れられる産科医療機関として、身近な地域で安心して出産できる環境を確保するという役目を果たしてこられました。 今年度から、地域に不可欠な産科医療機関に対して、分娩の取扱いの継続に向けた支援が始まったものの、地域医療の拠点となってきた病院でさえ、近年の分娩件数の減少や医療スタッフの確保等の状況から、今後の分娩の取扱いの継続が困難な状況に追い込まれており、県全体で周産期・小児医療体制を抜本的に見直す時期に来ていると考えます。 また、ある別の地域では、地域に必要とされる医師が継続的に派遣されるためには、本県唯一の医師養成機関である山口大学が、その機能を十分に発揮するための支援が必要だとの声をお聞きしております。 加えて、本県人口の急激な減少を踏まえると、二次保健医療圏の合併を進める必要があるのではないかとの御意見も頂いており、近く始まる、二○四○年とその先を見据えた新たな地域医療構想の策定に当たっては、その点もしっかりと検討していただけたらと思います。 そこでお尋ねします。このたびの国の経済対策においては、長期間の物価や賃金の上昇の影響を踏まえ、医療機関等の経営改善と従業員の処遇改善につなげるための支援パッケージが緊急措置されることになりましたが、県民が安心して住み慣れた地域で暮らしていくため、地域の医療提供体制の維持に、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いします。 次に、若者に選ばれる県づくりについてお尋ねします。 先日、今年の全国の出生数が昨年を下回り、過去最低を更新する公算が高いとの報道を目にしましたが、本県も同様の傾向にあり、その場合、本県では二○一五年から十年連続の減少となります。 この十年間で若者の県外流出が進み、若者・子育て世代の人口は約九万人も減少しており、とりわけ女性の減少が顕著です。 こうした影響から、本県では、全国を大きく上回るペースで人口減少を続け、減少率は中国地方で最も高い水準となっています。 人口減少は、子育てに係る負担や不安、結婚観の変化、都会への憧れ、若者の意向に合った進学、就労の場の不足など、様々な要因が複雑に絡み合う本当に難しい課題です。 これまで、執行部の皆さんが、その対策に一生懸命汗を流してこられたことは、私も重々承知をしておりますが、私は、幼い二人の我が子の顔を見ながら、この子たちが大人になったとき、山口県とこの国は一体どうなっているのか、このままではいけないとの強い危機感を覚えました。 昔に比べ、まちから子供や若者の元気な声が聞こえなくなり、それに比例するように、まちの活気や中小企業のエネルギーが徐々に失われつつあります。 今、こうした不安や閉塞感を感じているのは、決して私だけではないと思います。 若者は、魅力的な仕事や便利な生活環境を求めて都会へ出て、それが子育て世代の減少にもつながっていますが、私は、山口県が都会より劣っているとは思いません。 美しく豊かな山と海、温かく優しい人、おいしい食材、穏やかな日々の暮らし、そんな山口県が持っている魅力やポテンシャル、山口県のすばらしさを、若者たちにもっともっと伝えたいと思っています。 また、若い人たちからは、子育てに対する経済的な負担感や不安感を聞くことも多いですが、子育ては大変で疲れることも多く、仕事も制約される一方で、子供と一緒に過ごす時間は間違いなく楽しく、かけがえのないものです。 若者にそんな幸せが伝わっていなければ、出生数の増加は望むべくもありません。 そこでお尋ねします。人口減少に歯止めがかからない今こそ、若者が暮らしたい、子育てをしたいと思える山口県に変えていかなければなりませんが、若者に選ばれる県づくりに、今後、どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いします。 次に、ごちゃまぜのまちづくりについてお伺いします。 私は、令和二年、石川県金沢市、白山市、輪島市を訪問し、そこでごちゃまぜのまちづくりを目の当たりにしました。 輪島市では、生涯活躍のまちプロジェクト、輪島KABULETに取り組んでいて、市の中心地に点在する空き家は昔の面影を残しながら、温泉や食事どころ、カフェといった交流施設や、デイサービスや訪問介護施設などの福祉施設、ゲストハウスなどに生まれ変わり、これらの施設は高齢者や障害者の雇用の場にもなっていました。 各施設には、地域の内外から人々が集まり、そこで働く人も含めて、多様な人たちの温かい交流が生まれるとともに、まちのにぎわいも取り戻しつつありました。 国も、生涯活躍のまちづくりとして、制度の縦割りを超え、移住者や関係人口、地元住民等を対象とした、誰もが居場所と役割を持つコミュニティーづくりを推進しており、例えば、広島県安芸太田町では、人口減少と高齢化に悩む中山間地の再生に向け、青年海外協力協会(JOCA)の協力を得ながら、地域の多様な人たちがごちゃまぜに関わり合い、みんなが元気になる取組をしております。 こうした取組を実際に見せていただき、また、地元柳井市の若手経営者や住民の方々と学んでいく中で、ごちゃまぜのまちづくりは、地域のにぎわいを取り戻すための有力な手法であると強く実感しています。 年齢や性別、障害の有無などにかかわらず、お互いが自然と交流し、やりがいと生きがいを感じながら支え合うことで、人々が豊かで幸せに暮らすことができる、そういう地域には自然と人が集まってきます。 山口県においても、既存施設や空き家等を福祉施設や交流施設、宿泊施設などに有効活用し、地域住民の安心の居場所づくりと、内外から人が集まる仕掛けづくりを進めて地域のにぎわいを創出する、そんなごちゃまぜのまちづくりを進めていくことが、本県のにぎわい創出や地域の活性化につながると考えています。 そこでお尋ねします。人口減少や少子高齢化が進行し、コミュニティーの維持が困難となり、地域の活力が低下することが懸念される中、県民が幸せを感じられる持続可能な地域づくりに、今後、どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いします。 次に、インフラの持続可能な維持管理についてお尋ねします。 更新時期を迎えている橋や下水道等の老朽化対策や、道路や河川の伐採、除草などの維持工事を、限られた予算と人材で効率的に進めていくためには、それを担う建設産業が、将来にわたり安定して事業活動をできる環境を整えることが重要です。 建設産業は、地域の活力ある未来を築く上で大きな役割を果たす担い手であるだけでなく、地域経済・雇用を支え、災害時には最前線で地域の安心・安全の確保を担う守り手として重要な役割を担っています。 しかしながら、建設業者は、国や県からの発注を受ける受注型という事業の性質から、人材や資機材の状況が会社ごとに異なり、安定的な経営を図りにくい環境にあるほか、大半が中小零細企業であるため、個々の企業の経営努力にも限界があるのが実情です。 地域の建設業の皆さんが、災害対応やインフラの維持管理を行うためには、その前提として、企業経営の安定化が何より重要であり、地元の建設業者やコンサルタントへの優先発注、人件費の上昇、作業の実態を踏まえた単価の採用などに取り組んでいく必要があります。 また、道路や河川の草刈り、樹木の伐採については、予算の制約などもあり、全ての要望に対応し切れていないのが実情で、地域住民の皆さんから寄せられる要望の中で最も多くお聞きする内容です。 こうした状況を改善し、インフラの維持管理水準の向上を図るため、予算を大幅に増やすとともに、道路と河川の草刈りや伐採を一括して地域に精通した建設業者に委託し、スピーディーに対応していくべきと考えます。 そこでお尋ねします。私たちの日常生活や経済活動を支える重要な基盤であるインフラを、将来にわたって安心して安全に使い続けることができるよう、持続可能で計画的な維持管理に、今後、どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 最後に、これが私にとって山口県議会議員として最後の登壇になると思いますので、少しお時間を頂き、今の率直な思いをお話しさせていただきます。 まずもって、私を県議会に送り出してくださった柳井市民の皆様、そして私を支えてくださった県内外の皆様、温かい言葉をかけてくださった先輩・同僚議員の皆様、村岡知事をはじめとする県職員の皆様、私が県議会議員として活動する中で頂いた全ての出会いと学びに、この場をお借りして心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。 私は、弁護士として活動する中で、個別のケースを解決するだけでなく、制度や仕組みを整えることでより多くの方の暮らしをよりよくしたい、そんな思いから政治の世界に飛び込みました。 県議会議員となり六年半、本会議での一般質問や日々の議員生活、議員活動などを通じて多くのことを実現できたと考えています。 自民党会派の皆さんの後押しで、一県民では変えられないことも組織の力で変えて前に進めることができる、その力強さと心強さを実感しました。 一方で、どれだけ訴えても変わらないことがあったり、自由な議論ができなかったり、誰が言ったかによって政策が実現したりしなかったりする現実に、違和感を覚えるようになりました。 この違和感を放置し、変わらないまま、変えないまま県議を続けていくという選択肢は、私にはありません。それは県民の皆様に対してあまりに申し訳なく、心苦しい。 今の山口県は、率直に言って、おかしい。県政をチェックする役割を担う県議会の意思は大変重く、尊重されなければなりませんが、県政を執行するのはあくまでも知事であり、県であって、県議会ではありません。 しかし、今の山口県は、県議会が言うのなら仕方がないと、県職員の皆さんが諦めざるを得ないほどに県議会が強くなり、そして知事が弱くなってしまっていると私は思います。そのため、県職員の皆さんは、県議会、もっと言えば、一部の自民党の意向を絶えず気にしながら県政を進めなければならないのです。 皆さん、今の山口県政、本当にこのままでいいと思いますか。私は、この状況を放置するのでなく変えたい。政治家として、最後にこの違和感だらけの県政を変えて、真っ当な山口県政を取り戻すことに挑戦したい。そんな強い思いから、このたび私は、新たなステージに挑戦することを決意しました。 私は、県職員や県民の皆さんが、その能力を思い切り発揮できる県政をつくりたい。その上での山口県の未来を考えるだけでなく、今を生きるみんなが幸せに生きられる社会を、何より大切にしたいと思っています。そして笑顔で誰かを支える、弱い立場の人の手をそっと取る、違いを認め合いながら地域の中で共に生きる、そんな寛容で包容力のある山口県を、一部の政治家や行政だけでなく、県民全員の力で、チーム山口県にこだわって、つくっていきたいと考えています。 私、有近眞知子は、大好きな山口県を、もっと活気がある、もっと幸せな県にしていくため、新たな一歩を踏み出します。改めまして、皆様、大変お世話になりました。 以上で、私の最後の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 議長(柳居俊学君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)有近議員の御質問のうち、私からは、若者に選ばれる県づくりについてのお尋ねにお答えします。 本県では、若年層の転出が続き、そのことが少子化にも拍車をかけ、人口減少は厳しさを増しています。その克服に向けては、当事者である若者の意識や価値観を捉え、これにしっかりと応え、働きかける取組を展開していくことが重要と考えています。 このため、若い世代の考えを把握するための調査等を実施し、その結果も生かして、施策の強化に取り組んでいるところです。 まず、若者に魅力ある職場づくりに向けて、本県の強みである産業の集積をさらに進め、半導体等の成長分野の企業やデジタル関連企業、サテライトオフィス等の誘致を推進しています。 また、ワーク・ライフ・バランスを重視する若者の志向も踏まえ、共働き・共育ての定着を目指して、男性の育児休業の取得を推奨する企業への支援、また、テレワーク等の柔軟な働き方の実現に向けた支援などにも取り組んでいるところです。 結婚、妊娠・出産、子育ての希望をかなえる取組では、結婚に向けた出会いの場の拡大や、子育てに係る保育料等の経済的負担の軽減、産後ケアの全県的な提供体制の構築などの支援を行っています。 また、親子が一緒に過ごす時間を増やし、子育ての楽しさや喜びを実感できるようにしていくため、子供のために休暇を取得することが当たり前の社会を目指す、こどもや子育てにやさしい休み方改革、これを昨年度から開始しているところです。 若者の定住や県内への移住の促進については、評価の高い、本県の暮らしやすさ等の多彩な魅力を、SNS等も活用して、県内外の若者等に積極的に伝えるとともに、転出者の多い福岡県に、仕事と暮らしの相談、これにワンストップで対応できる拠点施設を設置するなど、様々な事業に取り組んでいるところです。 このような取組について、若者の実感度等も踏まえて、事業の内容の充実強化や、さらにきめ細かな支援を行っていきたいと考えています。 私は、今後も、市町や企業、関係団体等と連携をして、若い世代に寄り添った取組を進め、若者に選ばれる県づくりにしっかりと取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 議長(柳居俊学君)池田総合企画部長。 〔総合企画部長 池田博之君登壇〕 総合企画部長(池田博之君)人づくりの推進についてのお尋ねにお答えします。 社会の変化が激しく、将来を見通すことが困難な時代の中、本県の地域や産業を守り、活力を高めていくためには、次代を担う人材の育成が重要です。 このため、県では、新たな時代の人づくり推進方針に基づき、様々な視点に立った取組を進めています。 まず、生涯にわたる人づくりの基礎を培うため、乳幼児の育ちと学び支援センターを開設し、研修やアドバイザーの支援等により、幼児教育・保育の充実を図っています。 ふるさと山口への誇りと愛着の醸成については、子供たちが将来目指す分野で活躍する地域の大人と学び合う場をつくり、夢や希望の実現を後押しする取組などを行っています。 新たな価値を創造する力の育成については、高校生が地域の課題解決に取り組み、他者と協働する力の育成等を図る事業や、最先端の学術的知見を有する東京大学先端科学技術研究センターと連携し、子供たちのチャレンジを応援する学校外での新たな学びの場を提供するプログラムも実施しています。 さらに、昨年度から、ウエルビーイングの観点に着目し、幼児期から社会人に至るまで、発達の段階に応じたプログラムを通じて、ウエルビーイングの向上を図っているところです。 こうした取組については、今後も、子供や若者が新たな時代の変化に対応できる力を身につけられるよう、地域づくりに主体的に参画する意識を育むことや、地域の課題解決等に向けて探究する力を高めること等の観点を踏まえ、充実に努めていくこととしています。 同時に、子供たちが、より身近な場所や環境で学ぶことができるよう、取組を地域や学校、団体等にも波及させていく必要があります。 このため、ホームページ等で事業内容の紹介を行うとともに、関係団体等が連携・協働して取組を進めるためのネットワークの構築や、人づくりの裾野を広げる民間の活動への支援、地域や学校でウエルビーイングを学べる教材の作成なども実施しており、引き続き取組を進めていきます。 県としては、次代を担う子供たちが、これからの時代に必要な能力を高め、将来その力を十分に発揮することができるよう、今後も様々な主体と連携し、多様な学びの場の創出に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)永田産業労働部長。 〔産業労働部長 永田明生君登壇〕 産業労働部長(永田明生君)中小企業への支援についてのお尋ねにお答えします。 県では、本県経済の活力源である産業力の強化に向けて、企業誘致等の産業戦略を推進し、瀬戸内沿岸の企業群を中心とした基幹産業の競争力の強化に取り組んでおり、そのサプライチェーンの形成等に重要な役割を担う中小企業の成長が不可欠であると考えております。 こうした観点からも、やまぐち未来維新プランに、中堅・中小企業の底力発揮を重点プロジェクトとして掲げ、本県の経済と雇用を支える中小企業のさらなる成長に向けて、生産性の向上や新事業の創出、産業人材の確保・育成等に取り組んでいるところです。 具体的には、まず、生産性の向上について、デジタル化に向けた専門家による経営課題診断や、「Y─BASE」におけるDXコンサル、デジタル化の段階に応じた設備導入補助により、省力化や既存ビジネスの変革などを支援しています。 また、新事業の創出に向けて、県産業技術センターに設置したイノベーション推進センターを中心に、研究開発テーマの発掘から事業化までを一体的に支援するとともに、産業振興財団による展示会や商談会を通じて販路拡大を支援するなど、技術・経営の両面からサポートしています。 さらに、産業人材の確保・育成に向けて、若者の視点を取り入れた企業の魅力向上やSNSを活用した情報発信、インターンシップや就職活動に伴う旅費への手厚い助成など、若者等の県内定着に向けた支援をはじめ、女性デジタル人材の育成やリスキリングに対する支援等に取り組んでいます。 こうした取組に加え、事業の継続や承継を図るため、県制度融資による経営の安定・強化への金融支援や、経営課題診断員による巡回訪問、承継を契機に事業の多角化等を図る企業への伴走支援にも取り組んでいるところです。 また、喫緊の課題への対応として、物価高対策については、国の対策に呼応したエネルギー価格高騰への支援や、事業者の収益増加等に向け、商工会議所等が実施するイベント等への支援を行うとともに、賃上げに取り組む企業に対する奨励金の支給等も実施しているところです。 県としては、引き続き、国や関係支援機関と緊密に連携し、本県の経済と雇用を支える中小企業への支援の強化に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)岡本農林水産部長。 〔農林水産部長 岡本章生君登壇〕 農林水産部長(岡本章生君)農林水産業の振興についてのお尋ねにお答えします。 農山漁村地域は、食料や木材の安定供給に加え、景観形成や県土の保全など様々な機能を有しており、こうした機能を維持・増進していくためには、地域の基幹産業である農林水産業の振興が必要です。 このため、県では、担い手の確保・育成を強化するとともに、生産性と持続性を両立した、強い農林水産業の育成に取り組んできたところです。 こうした中、過疎化や高齢化等の進行により、農山漁村地域の活力低下が懸念されていることから、生産者に寄り添った、よりきめ細かな普及活動等に取り組むとともに、地域の活性化を図る観点から、移住者等を含めた地域内外の農林水産業に従事しない方々との協働・交流活動等を進めています。 具体的には、まず、普及活動等における取組として、市町や関係団体と連携し、県内各地の農林水産事務所等に配属された総勢百三十七名の普及指導員が、状況に応じてその都度、現場に赴き、生産者の悩みや課題を共有しながら、問題解決に向けた伴走型の支援を行っています。 また、生産現場が直面する高度な技術的課題に対しては、農林総合技術センター及び水産研究センターを核として、民間企業や大学等の研究機関とも連携しながら、現場の実態に即した山口型スマート技術の実装等による支援に取り組んでいます。 次に、移住や協働・交流活動等の推進については、都市部での就農フェア等を通じて、若者等の移住や定住を促進するとともに、地域の魅力ある農林水産物を活用した六次産業化の取組により、地場産業等の創出を図っています。 また、農地の保全活動や里山での森林づくりボランティア活動、藻場・干潟の保全活動等への参画を促すことにより、農山漁村が持つ環境保全等の多面的機能に対する理解を促進し、都市部との関係人口の増加にもつなげています。 県としては、農山漁村地域の活性化の観点から、引き続き、市町や関係団体をはじめ様々な主体と連携し、生産性と持続性を両立した強い農林水産業の育成に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)石丸健康福祉部長。 〔健康福祉部長 石丸泰隆君登壇〕 健康福祉部長(石丸泰隆君)地域の医療提供体制の維持についてのお尋ねにお答えします。 全国よりも速いスピードで少子高齢化が進行する本県において、県民誰もが、住み慣れた地域で健康で安心して暮らし続けていくためには、地域の医療提供体制を維持することが極めて重要であると認識しています。 このため、県では、第八次保健医療計画に基づき、本県の保健医療施策を総合的に推進するとともに、本計画の一部である地域医療構想に沿って、質の高い医療を持続的に提供できる体制の整備に取り組んでいるところです。 これまで、不足する医療機能に必要な施設整備への支援や、医療従事者の県内就職に向けた修学資金の貸付けなど、幅広い施策を行い、集約化による急性期医療の機能強化や、在宅復帰を目指してリハビリ等を行う回復期病床の確保、医師・看護師数の増加など、一定の成果が得られているところです。 しかしながら、さらなる高齢化の進行や、産科医療機関の分娩取扱いの検討、生産年齢人口の減少等による医療人材の不足など、医療を取り巻く環境は大きく変化しており、今後は限られた医療資源を有効に活用し、地域の実情に応じたバランスの取れた医療体制の構築を進めていく必要があります。 このため、県では、今後、国から示される新たな地域医療構想に係るガイドラインに基づき、地域医療構想調整会議等の議論を踏まえ、新たな構想を策定し、県内唯一の医育機関である山口大学ともしっかり連携しながら、各圏域の持続可能な医療提供体制の構築に努めてまいります。 また、厳しい状況にある医療機関の経営健全化等に向けては、先月公表された国の総合経済対策に盛り込まれた光熱費や人件費に対する支援などを積極的に活用する考えです。 県としましては、市町や関係団体等と緊密に連携し、将来を見据え、地域の医療提供体制の維持に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)仙石土木建築部長。 〔土木建築部長 仙石克洋君登壇〕 土木建築部長(仙石克洋君)ごちゃまぜのまちづくりについてのお尋ねにお答えします。 人口減少、少子高齢化が進行し、中心市街地の空洞化等を背景に、まちのにぎわいが失われつつある中、県としては、本来、市町が主体的に、地域の実情に応じ、多様な人々が集い、交流したいと思う空間をつくり出すなど、新しいまちの魅力向上に取り組む必要があると考えています。 こうした考えの下、人口減少下にあっても活力を維持・創出し続ける持続可能なまちづくりに向け、まちづくりの主体である市町が行う様々な取組に対し、必要な支援を行っているところです。 具体的には、居住及び都市機能の誘導区域の設定や、空き家・空き店舗の利活用、生活サービス施設の誘導などの施策に加え、防災の観点を取り入れた質の高い立地適正化計画の市町による策定を促進しています。 また、令和五年度に創設した、持続可能なまちづくり集中支援事業により、山口市をはじめ、県内三市において、市が地域と共に目指す、まちの将来像の実現に向けた取組を支援しているところです。 この中で、市をはじめ、地元商工会議所や民間団体、学識経験者など、地域の特性を生かした多様な主体によるまちづくりの自走化を後押ししており、今後、この事業で得られた知見やノウハウを県内市町へ展開していく考えです。 県としては、引き続き、まちづくりの主体である市町に対し、こうした支援を行うことにより、地域の個性を生かした持続可能なまちづくりが、県内各地で進むよう取り組んでまいります。 次に、インフラの持続可能な維持管理についてのお尋ねにお答えします。 道路や河川等のインフラは、県民生活や経済活動を支える重要な社会基盤として、恒常的に機能を発揮することが求められることから、県では、施設の計画的な老朽化対策や適切な維持管理に努めているところです。 まず、老朽化対策については、橋梁やトンネル、ダムなど施設ごとに策定した長寿命化計画に基づき、着実に実施しています。 この取組をより効率的・効果的に進めていくため、デジタル技術を活用したインフラメンテナンスの高度化・効率化にも取り組んでいるところです。 次に、道路や河川の維持管理については、定期的なパトロールなどにより、施設等の状況を把握し、必要な予算を確保した上で、緊急性や重要性の高い箇所から、順次、施設の補修、更新、草刈りやしゅんせつなどを実施しています。 とりわけ、道路については、AIによる画像処理により区画線の摩耗等の状況を判定するシステムを導入し、点検作業の効率化を図るとともに、点検結果を踏まえて策定した山口県区画線維持管理計画に基づき、計画的に区画線を更新しているところです。 また、道路のパトロールや小規模な路面補修、草刈り等を行う業務において、地域に精通した建設業者と年間を通じた委託契約を結び、異状箇所の早期発見や速やかな補修などを行っています。 こうした維持管理等を担う地域の建設業者が、将来にわたりその役割を果たしていけるよう、地域の実情を勘案した工事発注により受注機会の確保に努めているところです。 加えて、適正な賃金水準の確保や、現場条件等を適切に反映した施工単価の設定を行うなどにより、持続可能な建設産業の構築にも取り組んでいます。 県としては、今後とも、こうした取組の充実を図りながら、インフラの適切な維持管理に努めてまいります。