1 知事の今後の県づくり・県政運営に向けた決意について 2 「強い経済」を実現する総合経済対策への対応について 3 持続可能な医療・福祉サービス提供体制の確保について 4 産業力の強化について 5 産業・交流基盤の整備について 6 警察行政について
───◆─・──◆──── 日程第一 代表質問 日程第二 議案第一号から第六十六号まで 議長(柳居俊学君)日程第一、代表質問を行い、日程第二、議案第一号から第六十六号までを議題とし、質疑に入ります。 代表質問及び質疑の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。 友広巌君。 〔友広巌君登壇〕(拍手) 友広巌君 皆さん、おはようございます。自由民主党の友広巌でございます。 令和七年十一月定例会に当たり、自由民主党会派を代表して、県政の諸課題について、知事及び警察本部長に質問をいたします。 質問に先立ち、一言申し上げます。 我が自民党は立党七十年を迎えました。我が党は、政治は国民のものとの考え方を原点に、常に国民の立場に立脚し、時代と真摯に向き合いながら、日本の安定と繁栄に貢献をしてまいりました。 我が国の発展に微力ながら寄与できたことを誇りに思う一方で、国民の信頼を損なったことについては、猛省をしなければなりません。再び国民の皆様から信任を頂けるよう、党一丸となって取り組んでいく覚悟であります。 令和の新たな時代、我々は今、少子高齢化や人口減少、エネルギー政策の見直し、新技術分野での産業育成など、日本が直面をする困難に立ち向かう重要な局面を迎えています。 これらの課題は、国家の存続と成長に直結するものであり、今こそ党の結束と国民との信頼が試されるときです。これまで当たり前と思われてきた価値観が変容し、先行きの見えない時代に直面する今、政治に求められるのは、国民の不安を安心や希望へと変えていくことであります。 我が党は高市総理大臣の下、国民の命や暮らしを守り抜き、国の未来に責任を持つ政党として、我が国の将来、そして山口県政の一層の発展のため、これまで以上に一致団結をし、その責任をしっかりと果たしていくことを改めて申し上げ、通告に従い質問をいたします。 初めに、知事の今後の県づくり、県政運営に向けた決意についてお尋ねをいたします。 新型コロナウイルスとの闘いという緊急事態が続く中で、令和四年二月、三期目の県政運営をスタートされた村岡知事は、県民の命と健康を守り抜き、暮らしの安定を確保することや大きく傷んだ社会経済を力強く再生させ、本県の元気を取り戻すことに尽力をされました。 加えて、コロナ禍がもたらした人々の意識の変化や、デジタル化をはじめとする社会変革の動きをチャンスと捉え、より高いレベルの安心の確保と成長の実現を目指し、脱炭素化や新たな人の流れなど四つの視点を加えた産業、大交流、生活の三つの維新のさらなる進化を掲げ、本県の活力の源である産業力の強化とともに、交流の拡大や観光振興、県産品等の大都市圏・海外展開、子育て・教育環境の充実、デジタル改革などに、果敢に取り組んでこられました。 これらの取組の成果は、企業誘致による雇用創出や設備投資額、農林水産業における新規就業者、移住者の定着の増加、農林水産物等の輸出商品、やまぐちDX推進拠点「Y─BASE」による課題解決件数など、県内の様々な分野において実を結んでいます。 一方で、村岡県政三期目は、予期せぬ事件、災害に加え、最近では大きな政策転換を図るアメリカからの影響に対応すべき局面もあり、知事のリーダーシップと危機管理手腕が問われる四年間でもありました。 令和四年七月には、歴代最長の長きにわたり内閣総理大臣の重責を務められ、本県の発展に多大な後押しを頂いた安倍晋三先生が御急逝されました。 国全体が深い悲しみに覆われ、政府が国葬を執り行う中、本県においても、多くの県民の皆様からのたくさんの哀悼の意が寄せられる状況を踏まえ、知事は、県民葬を執り行われました。 令和五年六月から七月にかけて、今度は梅雨前線豪雨が発生し、県中西部を中心に、土砂崩れや河川の氾濫、道路の寸断による集落の孤立、JR美祢線の橋梁流失など、暮らしを支える社会インフラが広範囲で被害を受け、被災地域の皆さんが、不自由な生活を余儀なくされました。 この災害に関し、地域住民の生活を守る社会基盤を早急に復旧するため、知事は、迅速な災害復旧工事を進めるとともに、被災後速やかに、県議会や関係市と一丸となって、国へ災害の早期復旧に向けた支援などについて緊急要望を行っていただいた結果、激甚災害への指定や災害査定手続の簡素化等が図られました。 JR美祢線の鉄道からBRTへの転換など、災害からの復旧が必要な状況は続いていますが、我が会派が届けた、県民、事業者、関係団体の切実な声や様々な対策の具現化の要求にも正面から応えていただき、県民の暮らしの安心・安全に向けたきめ細かな支援に鋭意取り組まれました。 そして、最近では、米国の関税措置により、幅広い分野への影響が懸念されたため、本年四月に関税措置の発動後、直ちに庁内連絡会議を立ち上げられ、特別相談窓口による情報収集や企業等へのヒアリングなどを通じて、県内への影響等の把握に努めていただいています。七月の日米関税合意を経て一つの区切りを迎えたものの、米国関税の動向には不透明感が残っており、引き続き、様々なニーズをしっかりと踏まえた対策を適切に講じていただいています。 一方で、今の山口県は、これまでの考え方や行動では対応が困難な課題、難題に直面をしています。 県政最大の課題である人口減少は、この四年間でさらに進行し、若者の転出超過と少子化の進行に歯止めをかけなければならない状況は待ったなしです。同時に、直面する人口減少社会に耐え得る、持続可能な社会システムへの転換を速やかに進めなければなりません。 また、世界の潮流を踏まえた、カーボンニュートラルを原動力とした産業の成長・発展、あらゆる分野・地域におけるデジタルの力を活用した課題解決や新たな価値創造などを進めていくことも、本県の経済や雇用を支えるとともに、県民一人一人が、豊かさと幸せを実感できる社会を構築する上で欠かせません。 さらに、我が国の安全保障環境が厳しさを増す中、米軍岩国基地をはじめ、食料やエネルギーなどの国策に関わる政策課題に対しても、知事のリーダーシップの下、関係者との連携を密にし、的確な対応を求められます。 村岡知事には、三期十二年間で培われた経験と行政手腕で、この困難な局面に真正面から対峙をしていただき、次の四年間も、安心で希望と活力に満ちた山口県の実現に向けた挑戦を続けていただきたいと考えており、我が自民党も、引き続き村岡知事の県政運営をしっかりと支えてまいる所存です。 そこでお尋ねをいたします。村岡知事は、この三期十二年間の県政運営をどのように総括され、県民が未来に希望を持って安心して暮らすことができるよう、今後の県づくり、県政運営にどう臨もうと考えておられるのか、その決意を改めてお伺いをいたします。 次に、強い経済を実現する総合経済対策への対応についてお尋ねをいたします。 国においては、高市政権の発足以来、新総理の強力なリーダーシップの下、国民一人一人が希望を持てる強い経済を確実に取り戻すとの決意で、様々な対策を矢継ぎ早に打ち出されています。 先月二十一日には、約二十一兆円規模の総合経済対策が策定され、その実行を裏づける補正予算案が、先般、閣議決定されたところです。 三十年にわたり長く我が国を停滞させたデフレに再び戻らないよう、日本経済全体が成長へと向かっていく構造に転換していくには、ここが正念場であります。 そして、その成長が地方においてもしっかりと実現していくには、このたびの経済対策の効果が、タイミングを逸しないよう、国民・県民の生活や事業活動に行き渡ることが非常に重要です。 自由民主党本部においては、こうした認識の下、このたびの経済対策を地方が速やかに執行できるよう、地方議会の日程も踏まえつつ補正予算案を策定するよう、政府に働きかけてきました。 現在、我が自民党県連では、県内の各地域や各界からの県の予算編成と施策決定に関する御意見や御要望をきめ細かく拝聴しているところであり、その中でも、物価高・賃上げ対応への苦慮や、防災・減災対策の必要性、医療・介護を取り巻く厳しい環境など、切実な声を多く伺っております。 地方においても毎年の賃上げが定着しつつありますが、この基調を経済の好循環として結実させるために、足元の現状にもきめ細かく対応し、まさに国と地方が一体となった経済対策として実行していくことが求められています。 知事におかれては、新たな県づくりに向けた強い決意を持って、未来維新プランを実現し、未来を見据えた重点課題に対応するため、次年度予算編成に取り組んでおられるさなかと承知をしております。 同時に、地域経済における消費や投資意欲をしっかりと支えるため、物価高に直面をする県民の声や、事業活動の実情に応え、国の経済対策の効果を迅速に県民生活や事業活動に届けていただきたいのです。 そこでお尋ねをいたします。このたびの国の経済対策への対応について、県は今後どのように取り組まれるのか、知事の御所見をお伺いをいたします。 次に、持続可能な医療・福祉サービス提供体制の確保についてお尋ねをいたします。 我が国においては、二〇四〇年頃には高齢者人口のピークを迎えると見込まれている一方で、急速に少子化が進行するなど、本格的な少子高齢化・人口減少時代に直面をしておりますが、本県では、さらに全国を上回るスピードで少子高齢化、人口減少が進行しています。 こうした中でも、医療や福祉などの社会保障制度は、安心や生活の安定を支えるセーフティーネットであり、県民誰もが住み慣れた地域で、健康で安心して暮らしていくためには、持続可能な医療・福祉サービス提供体制を確保することが極めて重要となります。 そのため、今後、医療・福祉ニーズが増大・多様化することが見込まれる中において、地域の実情に応じ、医療・介護サービスなどを効率的・効果的に提供ができる体制の構築に向けた取組を着実に進めていくことが必要です。 県では、地域医療構想に基づく、地域の医療提供体制の将来のあるべき姿の実現に向けた取組や、介護現場における生産性向上の推進、喫緊の課題となっている医療・福祉人材の確保に向けた、修学資金貸付けや職場環境改善の推進など、積極的に取り組んでおられます。 しかしながら、昨今の物価や人件費の高騰により、公定価格である診療報酬等で運営をされている医療機関や介護・福祉事業所は、物価高騰などの影響を価格転嫁できず、厳しい経営状況となっており、さらに近年、他産業では大幅な賃上げの流れとなっている中、医療・福祉関係従事者の賃上げは思うように進んでいないことから、この分野での人材確保がますます困難な状況となっており、医療・福祉サービス提供体制は危機的な事態に陥ることが懸念をされております。 こうした中、先日、県内の医療関係団体等で構成をする、県民の健康と医療を考える会の決起大会が開催をされ、来年度の診療報酬改定での大幅なプラスや医療機関や介護事業所などへの早急な支援を求める決議が採択をされており、県もその実現に向け国へ強く働きかけていくべきと考えています。 また、国では、経済対策において、医療・介護分野の賃上げ、処遇改善、物価高対応、持続可能な提供体制の構築等に関する支援を掲げており、来年度の報酬改定も視野に入れつつ、さらなる賃上げに向けた支援や物価高騰に対応するための支援を検討しています。 県では、今後予定をされる診療報酬等の改定については、社会情勢を適切に反映をした大幅改定となるよう、しっかりと国へ働きかけを行っていくとともに、地域の医療・福祉サービス提供体制を守るためにも、この経済対策に呼応し、積極的に医療機関や介護・福祉事業所への支援を行っていただく必要があります。 そこでお尋ねをいたします。物価高騰等により医療機関や介護・福祉事業所の経営状況が厳しい中で、県民誰もが住み慣れた地域で安心して暮らしていくことができるよう、持続可能な医療・福祉サービス提供体制の確保に向けて、県では、今後どのように取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いをいたします。 次に、産業力の強化についてお尋ねをいたします。 高市政権が発足してから一か月余り、株価は一時五万二千円の大台を突破し、その後も四万円台後半の高値を維持しています。まさに高市政権に対する大きな期待の表れと言えます。 強い経済の構築に向け、高市総理が打ち出された対策の中でも、その代表は日本成長戦略会議であります。これまでの岸田・石破政権より踏み込んで投資に主眼を置き、AIや半導体、造船、GXなど十七の戦略分野を対象に、官民連携の積極投資を促進しようというものです。地方経済は物価高や人手不足、実質賃金マイナスなどの苦境にありますが、これまでの政権の成果もしっかりと踏まえながら、速やかに強い経済を構築することを期待をしています。 そして、こうした激動の社会経済情勢の中、先日、村岡知事は、四期目に向けた出馬表明を行われました。知事は、新たな県づくりの二本柱の一つとして産業力の強化を掲げられ、あらゆる施策を推進して山口県を新たなステージに押し上げると、我々の前で堂々と宣言をされました。まさに、高市政権の動きと軌を一にした力強い宣言であり、我々自民党会派一同、大いに心強く感じたところであります。 御案内のとおり、私の地元周南市は、全国有数の石油化学コンビナートを擁し、本県経済をど真ん中で支えていると強く自負をしております。 しかしながら、我が県は、複雑多様で激変する世界経済の荒波にさらされ、産業脱炭素化や物価高、エネルギー価格の高騰、人手不足など数多くの困難な課題を抱えています。これを解決し、本県経済、ひいては県民一人一人の暮らしを守り抜くためには、まさしく知事が掲げられた産業力の強化が不可欠であり、それを成し遂げられるのは、これまでコロナ禍や世界的な物価上昇への対応など、数々の困難に挑んでこられた村岡知事をおいてほかにいません。 そして、今本県では、GX戦略地域への選定というGX産業の集積に向けた大きなチャンスが訪れています。県内産業のさらなる成長を促し、県民の生活を豊かにしていくために、今後とも村岡知事には、やまぐち丸のキャプテンとして、本県経済を力強く牽引していただきたいと強く願っております。 課題が山積する本県経済を前に、村岡知事の三期十二年にわたる実績を基盤として、産業力のさらなる強化に取り組んでいただきたいと考えますが、知事の御所見をお伺いをいたします。 次に、産業・交流基盤の整備についてお尋ねをいたします。 本県の産業が厳しさを増す国際競争の時代を勝ち抜き、また広域的な人の流れを拡大し、地域の活性化につなげていくためには、その基礎となる基盤の整備を着実に推進することが必要不可欠です。 こうした取組を進める上では、特に瀬戸内沿岸に多くの企業群が立地をしていることなど、本県の特性を踏まえることが必要であり、県では、やまぐち未来維新プランなどの計画に基づき、本県の特性を踏まえた港湾の機能強化や幹線道路網の整備など、産業・交流基盤の整備を積極的に推進してこられました。 まず、港湾の機能強化についてですが、私の地元、徳山下松港では、背後に石油工業などの基幹産業等の成長を支えるため、石炭やバイオマスの輸送コストの一層の削減に向けた国際バルク戦略港湾施策が推進をされています。 私も地元議員として、今年五月の下松地区の大水深桟橋の完成式典に出席をし、その日初入港となったケープサイズ級の大型船舶を目の当たりにして、改めて事業が大きく進捗をしていることを実感しました。現在も徳山地区や新南陽地区において、岸壁の延伸等の取組が進められており、事業の一刻も早い完成を期待をしています。 また、こうした取組に加え、世界的な潮流も踏まえ、県内産業の脱炭素化に向け、カーボンニュートラルポートの形成の取組も、より一層推進していく必要があります。 次に、幹線道路網の整備では、県域を越えた物流の円滑化や交流の拡大のため、県内全域において、高規格道路や主要幹線道路の整備が促進をされています。 中でも、下関北九州道路については、先月十日、当該道路では初となる東京都内での整備促進大会や、国への要望が行われ、十九日には県都市計画審議会において都市計画の変更等の審議が行われるなど、事業化がますます目前に迫ってきたと感じます。 このように、これまでの村岡知事の積極的な取組は、着実に実を結んでいると考えますが、事業の早期完成や新規事業化が求められる箇所もいまだ多くあり、取組をより一層強力に推し進めていただきたいと思います。 そこでお尋ねをいたします。本県の特性を生かしたさらなる産業力強化や、人や物の流れの一層の拡大を図るため、徳山下松港など主要港湾をはじめとした港湾や、下関北九州道路といった幹線道路網など、産業・交流基盤の整備に今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いをいたします。 最後に、警察行政についてお尋ねをいたします。 SNSを通じて犯罪実行者を募集する闇バイトなどにより、緩やかな結びつきで離合集散を繰り返す匿名・流動型犯罪グループ、通称トクリュウは、昨今、全国各地で凶悪犯罪を敢行し、世間に大きな不安を与えています。 匿名性の高い通信手段などの技術進歩の中、若者の社会的孤立や犯罪抑止力の不足等の社会的背景が複合的に作用し発生したとされるトクリュウは、従来の犯罪集団と比べて構造や構成員の把握が困難であることから、極めて悪質な組織形態であると言われています。 本年に入ってからも、トクリュウによる被害は後を絶たず、その犯行種別は、SNS型投資・ロマンス詐欺、強盗、オンラインカジノと多岐にわたり、早急な対策が求められております。 このグループに新たに加担する者の多くは、目先の利益を手に入れるため安易に闇バイトに応募をしている現状が認められることから、犯罪実行者を生み出さないための相談体制の充実や実効性の高い広報活動の推進等、多角的な対策に取り組んでいくことも重要であります。 被害状況が深刻化を増す中、昨年、我が自由民主党は、政府に対して犯罪抑止に向けた緊急提言を行い、その成果として、警察官が架空の身分証を犯罪グループに提示して捜査を行う仮装身分捜査の導入へと結びつけることができました。 県警察では、昨年度からトクリュウに対する捜査体制を強化するなどの対策を講じておられますが、こうした新たな捜査手法を役立てていただくことはもとより、関係機関・団体とも緊密に連携を図りながら、全国警察が一丸となって、治安環境の改善に取り組んでいただきたいのです。 現在、我が国は、物価高や人口減少対策など様々な重要課題を抱えていますが、これらの課題に的確に対処していくための土台は、県民が安心して暮らすことができる社会環境であることは自明の理であります。 警察を取り巻く事象は広範にわたりますが、匿名・流動型犯罪グループの壊滅に向けた対策は、現代における治安上の最重要課題に位置づけられていると言っても過言ではありません。 そこでお尋ねをいたします。県民誰もが幸せを実感できる安全で暮らしやすい山口県の実現に向け、治安上の重要課題である匿名・流動型犯罪グループの対策にどのように取り組んでいかれるのか、警察本部長の御所見をお伺いをし、自由民主党会派を代表しての質問とさせていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手) 議長(柳居俊学君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)友広議員の代表質問にお答えします。 まず、今後の県づくり、県政運営に向けた私の決意についてです。 私は、知事就任以来、山口県を将来にわたって元気にしたい、そして厳しい時代を勝ち抜く山口県をつくっていくとの思いで、県民の皆様と共に、本県が直面する様々な課題の克服と活力の創出に全力で取り組んでまいりました。 とりわけ、本県の成長の基盤となる産業力の強化に向けては、私自ら先頭に立って、三百件を超える企業誘致を実現し、その新規投資額は、昨年まで二年連続で過去最高を更新しており、今年も昨年を上回る勢いで実績を伸ばしています。 最重要課題である人口減少への対応では、少子化対策の抜本的な強化を図り、第二子以降の保育料の無償化など、全国トップクラスの子育て支援策を実施するとともに、本県への移住を促進するため、希望者に寄り添ったきめ細かな支援に取り組み、移住者数は八年連続の増加となりました。 さらに、こうした施策を確実に実行できるよう、徹底した行財政構造改革を進め、県債残高を二千億円以上削減するなど、持続可能な財政構造への転換を実現したところです。 このように、三期十二年にわたる県づくりの取組は、目に見える成果を着実に積み重ねてきたものと考えています。 しかしながら、国内外の社会経済情勢が急速に変化し、混乱が繰り返される中で、私たちは今、先を見通すことが困難な時代を迎えており、県政を取り巻く環境も、一段と厳しさを増しています。 そのような中にあっても、直面する課題に立ち向かい、山口県を守り抜き、そして、将来にわたって元気な県をつくっていく、この重大な責務を引き続き果たしていかなければならない、私はそうした強い思いで、次期知事選挙への立候補を決意いたしました。(拍手) 私が目指すのは、第一に、県民の皆様が安心して暮らし、希望を持って働き、誰もが人生百年時代を豊かに歩んでいける、安心と希望の山口県の実現であります。 何よりも、県民の皆様の命と暮らしを守り抜くため、本県医療の中核を担う県立総合医療センターの建て替えと機能強化を進めるとともに、医療・福祉を支える人材の育成・確保、南海トラフ地震等の大規模災害に備えた防災・減災対策の強化などに取り組みます。 また、希望に満ちた未来をつくるため、子育て家庭を全力で応援するとともに、子供一人一人を守り、生きる力を育む教育の充実や、若者に魅力ある雇用の場の創出、県内のどこでも便利で快適な暮らしを実現するデジタル技術の社会実装などを一層推進いたします。 第二は、本県の強みである産業力をさらに高め、変化の荒波を乗り越えられる、足腰の強靱な力強い山口県をつくり上げていくことです。 特に、山口を飛躍させる活力を生み出すため、現在、指定獲得を目指して準備中の、国のGX戦略地域及び国家戦略特区の活用等により、脱炭素関連の新事業を集積させ、半導体・蓄電池・医療関連産業等とともに、次代を担う産業集積県やまぐちを実現いたします。 さらに、産業を支える人材の育成・確保や、地域を支える中小企業等の成長支援、生産基盤の整備やスマート化等による農林水産業の強化、山口デスティネーションキャンペーンを生かした観光産業の振興なども進めます。 また、お示しの国策への対応に当たっては、住民の安全で平穏な生活を確保する立場から、引き続き、国に対して言うべきことは言うとの姿勢を堅持し、地元の意向を尊重しながら、適切に対処してまいります。 これまで積み上げてきた県づくりの成果を土台に、本県をより高いステージへと押し上げ、県民誰もが豊かさと幸せを感じられる山口県の実現を目指して、私は、これからも挑戦を重ね、全身全霊で県政運営に取り組んでまいります。 県議会の皆様方におかれましては、私の決意に御理解を頂き、今後とも力強い御支援と御協力を賜りますように、心からお願いを申し上げます。 次に、強い経済を実現する総合経済対策への対応についてのお尋ねにお答えします。 本県においては、物価高が県民生活や企業活動の大きな負担となるとともに、物価高騰を上回る賃金引上げの実現には至っておらず、県経済の回復を確かなものにするためには、これらの課題に対応した施策を強力に推進することが必要と考えています。 このため、私は、今年度においても当初予算で措置した四十四億円規模の物価高対策・賃上げ支援に加え、状況の変化に応じ、補正予算による追加の支援も行ってきました。 こうした中、国の総合経済対策においては、危機管理投資と成長投資を進めるとの方向に沿って、様々な施策が講じられるとともに、重点支援地方交付金についても、大幅な拡充が図られたところです。 私は、県民生活や事業活動をしっかりと支え、成長型経済へと移行していくには、可能な限り迅速に国の経済対策に対応し、その効果を県民の皆様にお届けすることが重要と考え、今議会での追加上程も視野に、できるものから順次、予算を編成するよう指示したところです。 具体的には、厳しい経営環境に置かれている医療機関や社会福祉施設等に対し追加支援を行うとともに、中小企業等の安定的かつ継続的な賃上げに向けた環境整備に対する支援を検討しています。 また、国において電気・ガス料金の負担軽減措置が冬場においても実施されることに呼応し、LPガス料金等に係る追加支援を講じていく考えです。 さらに、防災・減災、国土強靱化については、道路ネットワークの整備や社会インフラの老朽化対策などを拡充し、早期に事業着手、事業完了が図られるよう、取組を加速していきます。 加えて、これら以外の対策についても、当初予算編成の過程を通じて引き続き検討を進め、産業力の強化や、地域の実情に応じた物価高対策などについて、国の経済対策の効果が最大限に発現されるよう施策の構築を図ってまいります。 私は、本県経済の好循環の実現に向けて、国の総合経済対策に的確に対応し、県民生活を支えるとともに、本県の経済活動を力強く後押ししてまいります。 次に、持続可能な医療・福祉サービス提供体制の確保についてのお尋ねにお答えします。 全国よりも速いスピードで人口減少等が進行する本県において、県民誰もが、住み慣れた地域で、健康で安心して暮らし続けていくためには、持続可能な医療・福祉サービスの提供体制を確保することが極めて重要です。 このため、やまぐち未来維新プランにおいて、安心を支える医療と介護の充実・強化プロジェクトを掲げ、効率的で質の高い医療提供体制の確保や、介護現場の生産性向上、人材の確保などに積極的に取り組んでいるところです。 具体的には、医療分野においては、地域医療構想の実現に向けて必要な施設整備等への支援や、県内就職に向けた修学資金の貸付け、介護分野においては、働きやすい環境整備を進めるための介護テクノロジーの導入への支援などを行っています。 こうした取組により、医療分野では、集約化による急性期医療の機能強化や、在宅復帰を目指してリハビリ等を行う回復期病床の確保、医師・看護師数の増加など、介護分野では、業務効率化や職員の負担軽減に取り組む事業所の増加など、一定の成果が得られているところです。 しかしながら、物価や人件費の高騰の長期化により、医療機関や福祉施設は深刻な経営難に直面し、これまで県は累次にわたり、光熱費等への支援を行ってきましたが、事態は一層深刻化しており、早急に、さらなる対策を行わなければ、サービス提供体制の維持が困難となることが懸念されます。 こうした危機的な状況を踏まえ、私は、さきの政府要望において、県議会と共に、関係団体の意見等をお聞きしながら、次期診療報酬等の大幅改定や、報酬改定までの間の緊急的な財政支援について、国に強く要望し、補正予算等で具体的な対応を検討したいとの回答を得たところです。 こうした中、先月二十一日に閣議決定された総合経済対策においては、医療機関や福祉施設に対し、高騰する光熱費や食材料費を支援する重点支援地方交付金や、物価上昇への対応や賃上げの実現を支援する医療・介護等支援パッケージなどが盛り込まれました。 私は、この国の総合経済対策の効果を、関係者の皆様に一刻も早く届けられるよう、補正予算において機動的に措置するとともに、次期診療報酬等の大幅改定等についても、あらゆる機会を通じて、引き続き要望するなど、経営安定化に向けたさらなる支援を行っていく考えです。 私は、県民の皆様がいつまでも安心して暮らし続けられるよう、市町や関係団体等と緊密に連携を図りながら、持続可能な医療・福祉サービス提供体制の確保に向けて、しっかりと取り組んでまいります。 次に、産業力の強化についてのお尋ねにお答えします。 人口減少や物価高、グローバルな経済政策の不確実性が進行する中、持続的な経済成長を実現するためには、本県の大きな強みであり活力源である産業力を強化していくことが極めて重要です。 このため、私は、知事就任以来、企業誘致や県内企業の成長支援、コンビナートの国際競争力の維持・強化など、強靱な産業の構築に積極的に取り組んできました。 まず、企業誘致については、私自ら先頭に立って誘致活動を展開した結果、これまでに三百件を超える企業誘致と約八千人の新規雇用が実現するなど、大きな成果を上げています。 また、県内企業の成長支援に向けては、やまぐち産業イノベーション戦略を策定し、半導体・蓄電池、医療など十の産業分野を重点成長分野として掲げ、重点的・集中的な取組を展開してきたところです。 特に半導体・蓄電池分野では、世界シェアを有する関連企業等が立地する強みを生かし、産学公の協議会や台湾経済団体との協力関係など、推進基盤を構築するとともに、日立ハイテクの新工場など関連産業の集積や、県補助制度による中小企業の事業拡大、大手企業との共同研究が進展しています。 さらに、コンビナートの国際競争力の維持・強化に向けては、私が設立時から会長を務める山口県コンビナート連携会議の下で、低炭素化構想の策定や、セメント製造プロセスにおける世界初のアンモニア燃焼技術の実証事業など、様々な企業間連携の取組を生み出してきました。 また、コロナ禍やエネルギー・資材価格の高騰、深刻化する人手不足などに対して、国の支援策も活用し、県内企業の事業継続と成長・発展、産業力の源泉である人材の確保等に取り組むことにより、本県産業が直面する様々な危機や課題への対応力も着実に高まっています。 このように、本県産業力の強化は大きく前進してきており、今後は、これまでの実績を基盤として、物価高や人手不足など困難な課題を克服するとともに、誇るべき産業の強みやポテンシャルをさらに伸ばし、本県経済を新たなステージに押し上げてまいります。 そのために、私は、本県の優れた立地環境や優遇制度等を生かし、半導体やGX関連等の成長産業の集積促進、世界最先端のがん免疫療法や次世代半導体基板などの研究開発の促進、さらには、地域の雇用と経済を支える中小企業の成長支援などに一層強力に取り組んでいく考えです。 特に、お示しのGX戦略地域は、脱炭素を契機に本県経済を大きく伸ばす千載一遇のチャンスであることから、本県を、世界で勝てるGX産業拠点の最適地として提案することで、必ずや選定を勝ち取り、GX型コンビナートへの構造転換や新たなGX産業の集積等を目指していきます。 私は、県議会や経済界はもちろん、強い経済の実現を目指す国との一層の連携も図りながら、自ら先頭に立ち、本県産業の強みやポテンシャルを生かして、本県をリードする産業力のさらなる強化に全力で取り組んでまいります。 次に、産業・交流基盤の整備についてのお尋ねにお答えします。 私は、安心で希望と活力に満ちた山口県を実現するため、本県の強みや潜在力を最大限に生かした産業力の強化や、交流の拡大に全力で取り組んでいます。 こうした取組を進める上で、お示しのように、その基盤となるインフラ整備が必要不可欠であることから、やまぐち未来維新プランに、強みを伸ばす産業基盤の整備や広域的な交通インフラの整備を掲げるなど、港湾の機能強化や幹線道路網の整備を積極的に進めているところです。 まず、港湾については、県内企業の国際競争力強化を図るため、国際バルク戦略港湾施策により、石炭やバイオマスの一括大量輸送による物流コストの削減に資する施設整備を行うなど、各港の特性に応じた機能強化を進めています。 とりわけ、徳山下松港において、下松地区では、本年五月に、国内最大規模の水深となる公共桟橋の運用を開始し、徳山地区、新南陽地区では、現在、岸壁の延伸や航路・泊地の整備を鋭意進めているところであり、引き続き、早期完成に向け積極的に取り組んでまいります。 また、港湾脱炭素化推進計画に基づき、企業によるバイオマス発電所の新設を支援するなど、港湾機能の高度化等を図るとともに、宇部港及び小野田港では、今年度中の計画策定に向け作業を進めるなど、カーボンニュートラルポートの形成を推進する考えです。 次に、幹線道路網については、物流等の円滑化や拠点間の交流・連携の強化を図るため、計画的に整備を進めています。 まず、下関北九州道路については、先月、整備促進大会を東京都内で初開催し、御参加いただいた多くの国会議員や国土交通省幹部に対し、地域の熱い思いを直接訴え、その後、国等に対し、新規事業化に向けた手続を着実に進めることなどを強く要望したところです。 また、先日、本県と北九州市がそれぞれ開催した都市計画審議会において、都市計画案等が了承されたことから、今月中の都市計画決定に向け、着実に手続を進めるなど、早期事業化につなげてまいります。 次に、山陰道については、全線の早期整備に向け、本年十月の島根県との両県知事会議で、連携・協力して国への要望を行うことを確認し、さきの政府要望の際に、事業中区間の整備促進と未着手区間の事業化を求めるなど、引き続き、精力的に取り組む考えです。 さらに、その他の幹線道路についても、国道二号の富海拡幅の来年三月までの完成や、都市計画手続中の長府トンネル四車線化の早期事業化、また、今年度事業化された国道九号木戸山峠道路改修の整備促進など、地元期成同盟会と一体となって、国に強く働きかけてまいります。 私は、本県の活力の源となる産業力の強化や交流の拡大に向け、引き続き、県議会の皆様方のお力添えを頂きながら、その基盤となる港湾の機能強化や幹線道路網の整備に全力で取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)熊坂警察本部長。 〔警察本部長 熊坂隆君登壇〕 警察本部長(熊坂隆君)匿名・流動型犯罪グループ対策への取組についてお答えいたします。 議員お示しのとおり、匿名・流動型犯罪グループは、SNSなどを通じて離合集散を繰り返しながら、強盗、うそ電話詐欺などの凶悪犯罪を敢行する犯罪集団であり、これが治安対策上の大きな脅威になっていることから、県警察では、関係機関・団体と連携し、防犯面、検挙面の両面から対策に取り組んでいます。 まず、防犯面では、犯罪実行者を生まないための対策を推進し、サイバーパトロールを通じた闇バイトに関する情報収集を行うとともに、サイト管理者に対し削除依頼を行っており、本年十月末現在で約二百五十件の実績があります。 また、青少年が安易に犯罪に加担することを防止するため、SNSによる情報発信、各種学校における情報モラル教養、若者が多く利用する自動車学校などにおいて注意喚起を行っております。あわせて、警察署の相談体制を充実させ、闇バイトに応募した者から保護要請などの相談を受けた場合には、適切な対応に努めています。 このほか、被害に遭わない環境を構築するための対策として、金融機関等と連携した水際対策の強化や、防犯ボランティアと協働し、地域住民への注意喚起や国際電話不取扱サービスへの申込み支援、街頭防犯カメラ設置補助事業の推進などに取り組んでいます。 次に、検挙面では、昨年四月、刑事部組織犯罪対策課に匿名・流動型犯罪対策係を新設し、取締り専従体制を構築するとともに、警察本部内に関係所属で構成するプロジェクトチームを立ち上げ、組織横断的な諸対策を推進しています。 また、匿名・流動型犯罪グループが関与する事件を認知した際には、最大限の捜査員を現場に投入し、現行犯的な検挙を目指すほか、事件が競合する都道府県警察との合同・共同捜査を進めるなど、全国警察とも連携を密にしながら、被疑者の徹底検挙に努めているところです。 さらに、組織の中枢にいる上位被疑者を検挙すべく、高度な解析用資機材を活用するなどして、実態解明や突き上げ捜査を行っていますが、その際には、新たな捜査手法の活用も検討し、事件の早期解決に努めてまいります。 このほか、本年十月には、取締りターゲットを選定した効果的な取締りを推進するため、警察庁に匿名・流動型犯罪グループ情報分析室が、警視庁に匿流ターゲット取締りチームがそれぞれ新設されたところであり、これらの組織と連携した取締りも行っていきます。 引き続き、県警察では、関係機関・団体と緊密に連携を図りながら、匿名・流動型犯罪グループの壊滅に向けた取組を強力に推進してまいります。