1 障害者の社会参加の促進について 2 企業誘致の推進について 3 若者にとって働きやすい雇用の場の創出について 4 魅力ある公立高校づくりについて 5 刑法犯少年の増加への対策について
───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第六十六号まで 議長(柳居俊学君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第六十六号までを議題とし、質疑に入ります。 一般質問及び質疑の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。 森繁哲也君。 〔森繁哲也君登壇〕(拍手) 森繁哲也君 皆様、おはようございます。自由民主党の森繁哲也です。通告に従い一般質問を行います。 初めに、障害者の社会参加の促進についてお伺いをいたします。 先月、聴覚障害者の国際スポーツ大会であるデフリンピックが、ちょうど百周年という節目の年に初めて日本で開催され、本県ゆかりの選手二名も世界の舞台で堂々と活躍をされました。大会は多くの県民、国民の感動を呼び、盛会裏に幕を閉じたところであります。 この数年、障害者スポーツの認知度は飛躍的に高まりましたが、その契機となったのは申し上げるまでもなく、二〇二一年の東京パラリンピックにおける日本選手団の力強い活躍であろうと感じています。 さらに、近年では、障害のある方が手がけたアート作品が企業とコラボレーションし、製品デザインとして採用される事例が数多く生まれています。中でも、日本の障害のある方の作品を基に制作された衣装が、今年のパリ・コレクションで披露されたことは、私自身大きな衝撃を受けるとともに、障害の有無を超えて、表現の世界が国境を越えて広がり得ることを改めて実感をいたしました。世界で活躍するアーティストの姿は、障害のある方のみならず、多くの人々に希望を与えるものであります。 障害のある方がスポーツや文化芸術活動に参加することは、健康維持・増進や、仲間との交流といった個人のウエルビーイング向上に資するだけではありません。障害のない人々にとっても、障害者スポーツの観戦や障害者アートの鑑賞を通じて、障害への理解を深め、共感や尊重の心を育む貴重な機会となります。 つまり、スポーツや文化芸術は、障害のある方と社会とのかけ橋となる極めて重要な領域であります。 こうした観点から、障害のある方のスポーツ・文化芸術活動を支える環境整備を一層推進し、障害の有無にかかわらず、誰もが障害者スポーツに親しみ、障害者アートに触れることのできる場づくりを進めていく必要があると考えています。 県においては、これまでもやまぐち障害者いきいきプランにおいて、障害者スポーツ・文化芸術活動の振興を重点施策と位置づけられ、障害のある方がスポーツに参加しやすい環境整備や指導者等の養成、文化芸術の発表の機会の確保など、社会参加支援を推進されているところであります。 しかしながら、依然として障害に対する理解の不足、情報取得の困難さ、円滑なコミュニケーション手段の確保といった課題が社会参加の壁となり、活動をためらわれる方が少なくないのが現状です。こうした社会的障壁を少しでも取り除き、安心して一歩を踏み出せる環境を整備することが共生社会の実現には不可欠であります。 加えて、障害のある方の文化芸術活動においては、単なる社会参加の枠を超え、自身の作品が収入につながり、経済的自立を支えるケースも増えています。とはいえ、これを継続的な活動としていくためには、専門的な相談支援体制の充実や、企業・団体等とのマッチングを行う仕組みづくりなど、伴走支援の強化が不可欠であります。 そこでお伺いいたします。障害の有無によって分け隔てられることなく、互いの人格と個性を尊重し合う真の共生社会を実現するために、県として、今後、障害のある方の社会参加をどのように促進していかれるのか、御所見をお伺いいたします。 次に、企業誘致の推進についてお伺いいたします。 企業誘致は、地域に新たな投資と人材を呼び込み、産業集積を形成し、持続可能な雇用を創出するという地域経済の基盤強化に不可欠な政策手段であります。村岡知事は、初当選以来、県政の柱として産業力の強化を掲げられ、私は、特に企業誘致に対して一貫したリーダーシップを発揮されてきたと、高く評価をしております。 私の地元である、ものづくりのまち下松では、鉄道車両、船舶といった輸送関連産業から、鉄鋼、さらには半導体製造に係るハイテク産業まで、多様な産業群が集積しております。こうした強固な産業基盤をさらに発展させるため、県と市が一体となって新規立地に取り組んできた結果、日立ハイテクをはじめとした半導体関連産業の事業拡大・工場増設が相次ぎ、地域経済に確かな波及効果を生み出しております。知事の力強い御支援に、改めて感謝を申し上げます。 また、下松市では、半導体関連企業の生産拡大や燃料電池関連など、次世代分野への事業転換を進める企業のニーズに応えるべく、新たな産業団地整備に着手をいたしました。事業用地の確保は企業誘致の成否を左右する要素であり、県におかれては、引き続き、強力な後押しをお願いしたいと考えております。 一方で、企業誘致による県内経済の押し上げ効果は、決して下松だけのものではありません。瀬戸内コンビナート地区を中心に、県内各地域で半導体・蓄電池、医療・ヘルスケア、バイオなど、世界的に需要が拡大する成長産業が着実に集積しつつあります。さらに、知事が、やまぐち未来維新プランで掲げられた、新たな価値を創造する産業DXプロジェクトの推進により、IT企業の誘致やデジタル技術を活用した既存産業の生産性革命にも、県として、積極的に取り組んでこられました。これは、本県産業に新たな付加価値をもたらす極めて重要な視点であるというふうに私は思います。 国の動きに目を向けますと、強い経済を掲げる高市政権の下、日本成長戦略本部、地域未来戦略本部が相次いで創設され、官民連携による投資拡大や、地域経済の潜在力を引き出す政策が大きく動き始めています。さらに、代表質問でも触れられたように、本県は、GX戦略地域の選定に向けた準備を進められていますが、国は、重点投資と規制・制度改革を同時に行うような、これまでにない大胆な取組を展開しようとしています。まさに今、国と連動した戦略的産業集積を進める絶好の機会です。 私は、こうした国の政策動向、世界的な産業再編の潮流、そして企業側の設備投資ニーズの高まりを的確に捉え、知事には、これまでの成果と本県独自の強みを最大限に生かしながら、本県経済をさらに一段高いステージへ導いていただきたいと強く期待をしています。 そこでお伺いいたします。知事は、現下の国の政策動向、世界的な産業構造の変化、そして企業ニーズの高まりをどう認識されているのか、さらに、これらを踏まえ、今後、本県の企業誘致をどのような戦略と覚悟を持って推進されるのか、知事の力強い御所見をお伺いしたいと思います。 次に、若者にとって働きやすい雇用の場の創出についてお伺いをいたします。 私は、これまで中小企業における慢性的な人手不足に強い危機感を持ち、若年層や外国人材の確保策について繰り返し議論を行ってまいりました。しかしながら、少子高齢化の加速度的な進行により、生産年齢人口は構造的に縮小しており、現場の人手不足は改善の兆しを見せるどころか、むしろ深刻さを増しているのが実情であります。 最近、地元企業の経営者から最も切実に寄せられる声は、採用の困難さにとどまらず、せっかく採用しても、戦力となる前に離職をしてしまうという現場のやりきれない現実です。これには、若者の職業観や価値観の変化は無論のこと、転職市場の活性化、テレワークをはじめとした働き方の多様化などが背景にあり、従来の人材定着の手法が通用しにくくなっています。 特に本県は、広島、福岡という大都市圏に挟まれた地理的特性を有しており、県外の企業が提供する高水準の給与、柔軟な雇用制度、都市的ライフスタイルといった魅力に若者が引き寄せられやすい環境にあります。このため、地域に根差した中小企業は、採用・定着の両面で厳しい競争にさらされていると言わざるを得ません。 重ねて申し上げますが、企業経営の基盤は、何よりも人であります。産業人材を安定的に確保し、育成し、そして長く働いてもらう環境を整えることができなければ、中小企業が持続的成長を遂げるどころか、経営の継続そのものが危うくなります。 一方、県においても同様に、特に若手技術職を中心として早期離職が増加していると伺っています。この課題に対し、県は、人材育成・確保基本方針を策定し、従来以上に確保・定着に重点を置いた取組を進めておられるところです。人材確保は本来、企業自身が主体的に取り組むべきものでありますが、現在のような構造的な人手不足の局面においては、行政による積極的な支援も不可欠ではないでしょうか。 こうした厳しい状況を打開するためには、若者にとって働く価値を感じられる職場を創出することが何よりも重要であります。そのためには、経営者の意識変革が求められます。人材を単なる労働力としてではなく、企業の将来を共に築くパートナーとして位置づけ、若者が能力を発揮し続けられる制度・環境整備を不断に進めていかなければなりません。 また、いわゆる会社ガチャが話題となるように、情報不足によるミスマッチが若者の離職要因の一つとなっています。採用段階から、企業の特色や職場環境、キャリアパスなど、丁寧かつ透明性高く発信し、若者が十分な理解と納得をもって職場を選択できる仕組みづくりも極めて重要な視点です。 若者と企業が相互に歩み寄り、互いに選び、選ばれる関係性を構築しなければ、今後の競争激化する人材獲得環境の中で、地域企業が生き残っていくことは困難であります。 そこでお伺いします。生産年齢人口が減少し続ける中において、県内中小企業が事業活動を維持し、さらに成長していくためには、若者にとって魅力的で働きやすい雇用環境の整備が不可欠ですが、今後、県として、どのような方針と施策の下、この課題に取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 次に、魅力ある公立高校づくりについてお伺いします。 県内の高校を取り巻く環境は、今、大きな転換点を迎えています。県教育委員会からは、本年十月に新たな県立高校再編整備計画の素案が示されました。少子化の進行や地域ごとの生徒数の減少に対応しつつ、教育の質をいかに確保していくかが問われています。確かに、将来の生徒数減少を見据えた適正配置は避けて通れない課題ではありますが、一方で、高校は単なる教育機関ではなく、地域の誇りであり、地域コミュニティーの中核でもあります。だからこそ、再編の議論は、学校を減らすという発想ではなく、地域に根差した魅力ある高校をどう残し、どう育てていくのかという前向きな視点で進めていただきたいと思います。 さらに、国の方針として、高校授業料の無償化が一層拡充される見通しです。経済的な負担が軽減されること自体は歓迎すべきことですが、その結果、公立高校ではなく、私立高校を選択する生徒が増加する可能性も指摘されています。ここで一言申し添えておきますが、決して私は私立高校を選択する生徒が増えることが悪いことという意味では、今の言葉を使っておりませんので、御了承いただければと思います。 そうした中で、公立高校がどのような教育的価値や魅力を発信できるかがこれまで以上に重要になってきます。公立ならではの地域連携教育、地域課題探究、地元企業との協働学習など、地域社会と一体となった学びの魅力化を積極的に進める必要があります。 県内では、既に地場産業や地域文化を生かした探究活動、地域企業と連携した専門教育など、特色ある取組を進めている学校もあります。こうした成功例を横展開し、全県的に支援できる体制の整備が求められています。例えば、学校と地域をつなぐ、高校魅力化コーディネーターの配置拡充や、探究活動・インターンシップに対する財政的支援の強化などです。ICTを活用したオンライン授業や遠隔連携の仕組みを整えることで、地域差なく多様な学びを保障することも可能になると考えます。 加えて、教育内容の充実と並行して、ハード面の整備も極めて重要です。県立高校の多くでは、トイレの洋式化が依然として十分進んでおらず、生徒や保護者から、改善をしてほしいという声が多く寄せられています。衛生面、安全面の観点からも、快適で安心して利用できるトイレ環境の整備は、学校の基本的条件であります。また、特別教室の空調設備に関しては、設置リース料や電気代を保護者が支出するPTA会費で負担している学校が少なくありません。教育環境は全ての生徒にひとしく保障されるべきものであり、こうした設備負担を家庭任せにせず、県として、責任を持った整備、支援の在り方を検討すべき時期に来ていると考えます。 今後の県立高校再編整備計画においては、学校の数だけでなく、教育の質、学びの環境、地域とのつながりを重視したビジョンが欠かせません。少子化の中でも、子供たちが地元で学びたいと思える環境を整えることが、ひいては地域の将来を支える人材育成にもつながります。 そこで、教育長に三点お伺いいたします。 一点目、新たな県立高校再編整備計画の中で、魅力ある学校づくりをどのように位置づけ、教育内容とハード整備の両面からどのように支援を進めていくのか。 二点目、高校無償化の拡充により私立高校への進学希望が増加する可能性を踏まえ、県立高校としてどのように特色化を図り、地域の生徒に選ばれる学校づくりを推進するのか。 最後に三点目、トイレの洋式化や特別教室の空調整備など、生徒の学びを支える環境改善について、今後の整備方針と県負担の考え方をどのように整理していくのか。 以上、次世代を担う高校教育の充実と、地域に根差した魅力ある学校づくりに向けた教育長の御所見をお伺いいたします。 ただいま教育長に答弁を求めましたが、三点目については、知事に一言申し上げます。 保護者負担の解消やさらなる施設整備については、もちろん財政負担が生じますが、ぜひとも教育長ともしっかり御議論をしていただき、子供たちのために大きな御決断をしていただくよう、知事に強く要望をさせていただきます。 最後に、刑法犯で検挙、補導された少年の増加への対策についてお伺いします。 山口県警の統計によりますと、刑法犯少年は、三年連続増加し、今年も既に前年を上回るペースで検挙が進んでいます。その約半数は、万引きや自転車窃盗など、軽微な犯罪ではありますが、決して看過できるものではありません。こうした事案の多くは、遊び半分や軽い気持ちでの行為から始まることが多く、ちょっとした過ちがその後の人生を大きく狂わせるきっかけにもなっています。 背景には、家庭や学校、地域のつながりの希薄化、そしてSNSなど、ネット空間の匿名性により、他者との関係が見えにくくなっている現代社会の構造的な問題があると考えます。特に、近年増加しているのがSNSを通じた闇バイトへの若者の関与です。簡単に稼げる、誰でもできるといった甘い誘い文句に引き込まれ、知らぬうちに特殊詐欺や違法薬物の運搬など、重大な犯罪に加担してしまうケースが後を絶ちません。中には、本人が自ら犯罪行為であることを十分に理解しないまま、加害者として逮捕される例も見られます。 このような現状は、もはや単なる非行や遊びの延長として片づけられる問題ではなく、犯罪の組織化・デジタル化の波が若年層にまで及んでいる深刻な社会課題であります。県警としても、取締りの強化だけでなく、犯罪の未然防止、さらには再犯防止を見据えた総合的な戦略が求められているのではないでしょうか。 これまで県警は、学校訪問による非行防止教室やSNS利用に関する講話を実施し、一定の効果を上げてこられたと承知しています。しかし、闇バイトの勧誘手口は年々巧妙化し、AI生成画像や匿名アカウントを悪用するなど、従来の啓発手法では追いつかない現実があります。今こそ、現場感覚に基づいた実践的な防犯教育、SNS事業者や通信事業者との情報連携、そして地域、学校、家庭を横断する共助の仕組みづくりが必要です。 特に、非行に至る前の段階で異変に気づき、支援につなげる仕組みが欠かせません。家庭で孤立する若者や、学校に居場所を見いだせない子供たちが犯罪の入り口に立たされないよう、教育委員会、福祉部局、地域ボランティアなどと連携を強化し、社会全体で支える体制づくりが急務であると考えます。 そこでお伺いいたします。刑法犯少年が三年連続増加となり、闇バイトなど、SNSを介した新たな犯罪の形態が拡大している現状を、県警はどのように受け止めておられるのか。 また、従来の防犯教育・広報活動の枠を超えて、若者の心理的背景やデジタル社会の実態を踏まえた抜本的な対策を、今後どのような方針と体制で進められるのか、県警本部長の御所見をお伺いし、私の一般質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) 議長(柳居俊学君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)森繁議員の御質問にお答えします。 まず、企業誘致の推進についてです。 企業誘致は、雇用機会の創出や地域経済の活性化など、将来にわたって多面的な効果をもたらし、本県の活力の源となる産業力を大きく伸ばすことから、就任以来、私は、自ら先頭に立って、その取組を強力に推進しています。 これまでの取組を通じ、半導体・蓄電池や医療関連など、三百件を超える企業を誘致し、約八千人の新規雇用を創出するとともに、新規投資額も昨年まで二年連続で過去最高を更新し、今年も昨年を上回る勢いで実績を伸ばしています。 現在、DXの進展や生成AIの急速な進化による半導体市場の急拡大や、世界規模でのサプライチェーンの強靱化、また、エネルギー転換をはじめとする脱炭素化の進展など、世界的に産業構造の変化が進んでいます。 こうした中、国においては、高市総理の下、AI・半導体や航空・宇宙など、十七の戦略分野の官民投資を促進し、さらなる経済成長の実現を目指すとともに、新たなGX産業の集積に向けた、GX戦略地域の取組が進められています。 また、本県においては、近年、日立ハイテクやマツダの新工場建設等の大型投資が行われるなど、デジタル化や脱炭素化等の流れを背景に、企業の設備投資は、今後も堅調に推移すると見込まれています。 私は、こうしたグローバルな産業構造の変化や国の政策動向、企業の投資の動きを的確に捉え、企業における積極的な設備投資を県内に取り込んでいくことが極めて重要と考えています。 このため、企業誘致については、成長が期待される半導体やGX、航空・宇宙など、やまぐち産業イノベーション戦略に掲げる重点成長分野を中心に、優れた立地環境や優遇制度に加え、半導体分野では台湾経済団体との協力関係を活用するなど、誘致活動を戦略的に進めてまいります。 特にお示しの、GX戦略地域は、世界で勝てるGX産業拠点の形成を目指した既存用地の有効活用や、新産業の呼び込み等の取組を国が大胆に支援する方向であることから、必ずや選定を勝ち取り、関連産業の誘致、集積の起爆剤にしたいと考えています。 こうしたものづくりを中心とする取組に加え、県内大学における情報系学部等の新設に伴い、今後、多くのデジタル人材が輩出されることを好機と捉え、その受皿となるデジタル関連企業の誘致にも積極的に取り組みます。 私は、国の動きやDX、GX等の変革の波を好機と捉え、県経済を牽引する優良企業の誘致に向け、自ら先頭に立って戦略的な誘致活動を展開し、本県の強みである産業力をさらに高め、足腰の強靱な力強い山口県をつくり上げてまいります。 次に、若者にとって働きやすい雇用の場の創出についてのお尋ねにお答えします。 少子高齢化の進行による生産年齢人口の減少により、県内企業の人手不足が深刻さを増す中、県内企業が事業活動を継続し成長していくには、次代を担う若い人材の確保・定着が極めて重要です。 このため、私は、人材獲得競争を勝ち抜き、企業における若者の確保・定着が図られるよう、若者が働く価値を感じられる職場環境づくりや、若者が十分な理解と納得をもって職場を選択できるための支援に取り組んでいるところです。 まず、若者が働く価値を感じられる職場環境づくりに向け、テレワークなど柔軟な働き方の導入や賃上げ等の処遇改善を支援するとともに、経営者向けセミナー等により、人材を資本として捉え、従業員の能力や意欲を高めることで、企業価値の向上を目指す人的資本経営の導入を促進しています。 また、若者が理解と納得をもって就職できるよう、職場環境や働き方等を肌で感じられ、就職後の職場定着にも効果があるインターンシップについて、一人でも多くの学生に参加いただけるよう、今年度から参加に伴う費用を実質的に全額支援しています。 こうした中、お示しのような若者の採用や離職についての切実な声も踏まえ、今年度初めて、経営者のみならず、若手従業員から、私自らが直接、どのような職場で働きたいのかなど、現場の声を聴く機会を設けたところです。 その中で、若者からは、待遇面の充実や、仕事とプライベートが両立できる職場環境だけでなく、従業員の意見が適切に反映される環境や、新たな挑戦を後押しする環境など、一人一人が成長を実感できる、やりがいのある職場を望んでいるといったお声を頂きました。 このため、これまでの働きやすさに加え、新たに働きがいにも着目し、若者がやりがいを感じ、能力を発揮できるよう、企業の課題の見える化や、課題に応じた専門家の派遣、さらにはキャリアアップに向けたリスキリング支援を行うなど、働きがいを高める職場づくりを進めていきます。 私は、生産年齢人口が減少し続ける中においても、県内企業が持続的に成長・発展できるよう、若者にとって魅力的で働きやすい雇用環境の整備に全力で取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 議長(柳居俊学君)石丸健康福祉部長。 〔健康福祉部長 石丸泰隆君登壇〕 健康福祉部長(石丸泰隆君)障害者の社会参加の促進についてのお尋ねにお答えします。 障害者のスポーツ活動や文化芸術活動は、障害のある方の自己実現と社会参加の機会であるとともに、競技の観戦や作品の鑑賞を通じて、障害などに対する県民の理解促進にもつながることから、その振興を図っていくことは重要です。 このため、県では、やまぐち未来維新プランにおいて、誰もがいきいきと輝く地域社会実現プロジェクトを掲げ、障害者の社会参加の拡大に向け、スポーツ活動や文化芸術活動の推進に積極的に取り組んでいるところです。 こうした中、障害のある方がためらうことなく、安心して社会参加するためには、障害に対する県民理解のさらなる促進や、情報の取得利用と意思疎通のための情報アクセシビリティーの向上など、一層の環境整備が不可欠です。 このため、県民誰もが多様な障害の特性を理解し、障害のある方へのちょっとした手助けや配慮を実践する、あいサポート運動を幅広く展開するとともに、聴覚に障害のある方のコミュニケーションの手段である手話の普及や手話通訳者等の養成・派遣など、意思疎通支援の充実に努めています。 さらに、意思疎通の手段として、障害のある方が障害特性に応じてデジタル機器を活用できるよう、県内二か所にICTサポートセンターを設置し、機器の利活用に関する相談対応や講習会の開催等により、日常で役立つ情報を入手できる環境の充実に取り組んでいるところです。 また、障害者の文化芸術活動を継続的に支援するため、本年五月に設立した障害者芸術文化活動支援センターにおいて、創作活動の発表機会の提供や、作品の販売等に関する相談への対応とともに、障害者施設職員等を対象に、先進事例等を学ぶアートセミナーの開催など、人材の育成を行っています。 こうした取組を通じて、より多くの県民や企業・団体等の方々に、障害者アートの持つ魅力や可能性を広く伝え、作品の展示や販売等の促進を図り、障害者による文化芸術活動のさらなる活性化につなげてまいります。 県としましては、今後とも、関係団体等と連携し、障害の有無によって分け隔てられることのない共生社会の実現に向け、障害者スポーツ・文化芸術活動を通じた社会参加の促進に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)繁吉教育長。 〔教育長 繁吉健志君登壇〕 教育長(繁吉健志君)魅力ある公立高校づくりについての三点のお尋ねにお答えします。 まず、魅力ある学校づくりについてです。 生徒数の減少に伴う学校の小規模化が進むとともに、生徒の興味・関心や目的意識等が多様化する中、生徒一人一人の可能性を伸ばしながら、持続可能な社会の創り手を育成することや、新しい時代の学びに対応した教育環境を整備することは、重要であると考えています。 このため、県教委では、第三期県立高校将来構想において、目指すべき県立高校像を、主体的に未来を切り開いていく人材や、地域社会に貢献しようとする人材を育成するとともに、人とのつながり合い、支え合いを大切にする心を育むことができる学校とし、この方向性に沿って、魅力ある高校づくりに取り組むこととしているところです。 こうした考え方の下、このたびお示しした県立高校の再編整備に係る後期実施計画の素案では、先進的な技術や、高度な専門性を身につけることができる工業高校や、多様な進路選択に柔軟に対応できる新しい普通科の設置に取り組むなど、教育内容を一層充実させることとしています。 また、再編整備と教育環境の充実は一体的に行う必要があることから、工業高校二校の再編統合による新高校の建築実習棟の整備や、定時制の分校の独立に伴った柔軟な教育システムを構築するための普通教室棟の改築など、ハード面についても計画的に整備することとしています。 次に、県立高校の特色化、地域の生徒に選ばれる学校づくりについてです。 お示しのように、いわゆる高校無償化により、県立高校への入学者の減少が懸念されるため、各学校の特色化を一層推進していく必要があると考えています。 このため、県教委が高校ごとに策定したスクール・ミッションに基づき、本県の強みであるコミュニティ・スクールの連携・協働体制と、ICT環境を積極的に活用しながら、大学等と連携・協働した探究的な学びや、地域課題等の解決に向けた実践的な学びなどを充実させることで特色化を図り、子供たちが入学したい、学びたいと思える学校づくりを推進することとしています。 次に、生徒の学びを支える環境改善等についてです。 老朽化に対応した施設・設備の充実を図っていくことはもとより、近年の生活様式や環境の変化等から、県立高校のトイレや空調などの施設整備も、選ばれる学校づくりを進める上で、不可欠となっています。 このため、トイレについては、令和十一年度までに和式から洋式への改修を行うなど、快適に利用できるトイレ環境の整備を進めることとしています。 また、教室の空調については、全ての普通教室への整備が完了し、現在は、計画的に特別教室への整備に取り組んでいますが、昨今の猛暑を踏まえ、整備時期の前倒しを図っているところであり、あわせて、お示しの保護者負担となっている特別教室の空調リース料等に関しても、県負担の在り方について検討を進めてまいります。 県教委といたしましては、こうした学校づくりの方向性の下、後期実施計画の素案についての地域説明会や、パブリックコメントで御意見をお聴きした上で、計画の策定に取り組み、本県の未来を開く子供たちを育成できるよう、生徒にとって魅力ある学校づくりを推進してまいります。 議長(柳居俊学君)熊坂警察本部長。 〔警察本部長 熊坂隆君登壇〕 警察本部長(熊坂隆君)刑法犯少年の増加に関する現状の受け止めと、今後の対策方針等についての質問にお答えします。 まず、山口県における刑法犯少年の現状についてお答えします。 刑法犯で検挙・補導された少年は、令和三年までは減少していましたが、令和四年から三年連続で増加しています。 その内訳を見てみますと、万引きや自転車盗等のいわゆる初発型非行といわれる犯罪が約半数を占めております。 また、スマートフォンの普及により、インターネット利用者の低年齢化が進む中、県内においても、県外居住の少年がSNSを通じて、いわゆる闇バイトに応募し、うそ電話詐欺に加担して検挙されたほか、中学生が大麻の所持等で検挙されるなど、悪質な犯罪も発生していることから、予断を許さない状況と考えています。 このため、県警察では、多発している犯罪や悪質な犯罪に傾注し、その未然防止のために様々な取組を行っています。 発生の多い初発型非行の未然防止につきましては、中学生、高校生が主体となって、スーパー等において、万引き防止のための商品の陳列方法や防犯設備の設置状況を点検する活動を行っているほか、駅の駐輪場やイベント会場において、自転車の鍵かけや盗難被害防止を呼びかける広報啓発活動を行っています。 次に、闇バイト等の悪質な犯罪の未然防止につきましては、その一つとして、中学校や高等学校の生徒と協働して、インターネットに起因するトラブル、闇バイトや大麻に関するVR動画を作成しています。 このVR動画は、バーチャルリアリティー動画の略で、あたかもその場所に存在するかのような体験をすることができ、生徒が主体となって開催する、体験型被害防止教室や各種イベント会場で活用したり、ユーチューブで配信したりしています。 なお、少年の目に留まりやすいSNSのXのほか、商業施設や公共施設等のデジタルサイネージを活用し、このVR動画を紹介したり、ユーチューブの視聴を促したりしています。 また、高等学校の演劇部と協働した寸劇や、求人広告企業と協働した中学校等の授業を通じて、闇バイトの危険性や加担防止の呼びかけを行っているほか、市町の教育委員会や学校と連携して、中学校の代表生徒が集合してインターネット問題等を自ら考える少年リーダーズサミットを開催しています。 県警察では、引き続き、学校や関係機関と連携しながら、少年と協働した取組を推進するなど、犯罪を生まない社会づくりに努めてまいります。