1 結婚、出産、子育て支援について 2 障害のある人もない人も共に暮らしやすい県づくりについて 3 DV・性暴力被害者支援について 4 誰一人取り残されない学びの確保について 5 SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺について
───◆─・──◆──── 午後一時開議 副議長(河野亨君)休憩前に引き続き会議を開きます。 ───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第六十四号まで 副議長(河野亨君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第六十四号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。 石丸典子さん。 〔石丸典子さん登壇〕(拍手) 石丸典子さん 皆様、お疲れさまです。公明党の石丸典子です。 まず村岡知事、十七日間に及ぶ選挙戦、無事に完走され、トップでのゴール、誠におめでとうございます。県の隅々を回る中、人口減少、高齢化による過疎化の進行、また一方、本県の強みであるものづくりによる力強い産業力など、課題や魅力を改めて実感されたのではないでしょうか。 公明党は、知事が目指す成長と安心の好循環に期待しております。山口県に住むお一人お一人が幸せを実感できる県づくりを目指し、通告に従い、質問させていただきます。 初めに、結婚、出産、子育て支援について、三点お伺いいたします。 二○二五年の我が国の出生数は十年連続で最少を更新、こども家庭庁の創設や児童手当の拡充、出産費用や高校授業料の無償化など異次元の取組にも、少子化の進行は政府の想定より十七年早い状況です。 少子化対策には、女性が夢を諦めることなく、仕事と結婚、出産を可能にするきめ細やかな取組を、政府をはじめ各自治体、民間企業、そして社会全体に求められています。 そこで、あなたの希望を叶える結婚応縁事業についてお伺いいたします。 二○一五年、パルトピアやまぐちに開設したやまぐち結婚応縁センターは、開設から十年を迎え、二十歳以上の独身会員を対象に、年会費五千円、県内四か所に窓口を設け、AIによるお相手検索、引き合わせから交際、成婚の各段階を支援し、令和八年二月末時点で成婚二百七十一件の実績を上げています。 また、昨今の民間の婚活アプリ等の影響から減少傾向にあった会員数は、会費の無料化を図ったところ、六割増の一千人を超え、お見合い申込み件数、実施件数も増加、さらに海響館や徳山動物園での大規模イベントには、定員に対し抽せん漏れが出るなど、好評であったとお聞きしています。 大きく変わる結婚事情に新たな取組が期待されます。 そこでお伺いいたします。県の運営ならではの安心感に加え、新たな取組も期待されますが、会費無料化等、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお聞かせください。 次に、周産期医療体制の確保についてお伺いいたします。 周産期とは妊娠満二十二週から生後七日未満をいい、ハイリスク妊産婦やハイリスク新生児に対応できるNICU病床を持つ周産期母子医療センターの役割は大変重要です。 本県の出生数と分娩取扱医療提供施設はともに年々減少し、分娩施設は二○一六年三十六か所から二○二五年二十七か所へと九か所減少するなど、住む地域で安心・安全な妊娠・出産の場の確保が困難になっています。 さらに、晩婚化によるハイリスク妊娠の割合は増加傾向にあり、二千五百グラム未満の低出生体重児、千五百グラム未満の極低出生体重児、千グラム未満の超低出生体重児の出生割合も同様に増加傾向にあり、さらに本県の周産期中の死亡率は、全国平均三・五を上回る三・八であり、周産期医療体制の重要性を示唆しています。 本県は令和五年度から、妊産婦や小児の保護者向けにSNS無料オンライン相談の実施や、令和六年度からは妊産婦アクセス支援事業として、分娩取扱施設までおおむね六十分以上かかる場合、タクシー代の八割支援など、市町との施策も講じていますが、ハイリスク妊産婦には大変不安です。 そこでお伺いいたします。県内の安心・安全な妊娠・出産及び周産期医療体制の維持・確保にどのように取り組まれるのか、御所見をお聞かせください。 次に、産後ケアについてお伺いいたします。 これまで申し上げてきましたハイリスク妊産婦によるハイリスク新生児の育児は、当然ハイリスクが伴う中、産後鬱による自殺や虐待などの悪循環が生まれやすく、母親への支援が重要です。 ある調査によると、母親の自殺の時期は、産後三か月から一年が最も多く、年齢は四十歳から四十四歳が最も高くなっており、高齢出産の比率が高い本県の産後ケアの重要性は明らかです。 現在、産後ケアは、県内十九市町において、病院や助産所等と連携した母子共の宿泊型、日帰り型、訪問型などに分け、母親の心身の休養と悩み事に寄り添うケアが進められていますが、助産師不足でニーズに応え切れていない状況が見られます。 私たち公明党女性議員は、県内助産師の置かれている状況を調査する中で、助産所の経営面の課題を深刻に受け止め、少子化による出産件数が減る中、助産師として母子に関わることにやりがいを感じ、産後ケアの現場で御尽力いただいていることに感謝するとともに、全国平均を大きく下回る本県各市町の委託料の状況に対し、各議会に働きかけている状況です。 さらに、東部は受託できる助産所も少なく、移動時間もかかることから、マンパワーの限界にも直面しています。 県は今年度、ほっとひといき宿泊施設活用産後ケア事業に市町と連携し、県内九施設の宿泊施設を活用した日帰り型産後ケアに取り組まれていますが、様々調整に時間がかかり、大幅に遅れてのスタートとなりました。 私は、遅れはしましたが、県の粘り強いお取組を評価するとともに、見てきた助産師の現場や産後ケアの課題に、県のリーダーシップが発揮されることを強く期待し、要望いたします。 そこでお伺いいたします。産後ケアについて、今後どのように取り組まれるのか、また、産後ケアにおいて重要な役割を担う助産師の確保、養成、支援等、国への要望や県の取組が期待されますが、御所見をお聞かせください。 最後に、多子・多胎世帯支援についてお伺いいたします。 県は新年度、多子世帯に第三子以降を対象に出産祝いの品として米、家事代行サービス、子育て用品などに使用できる八万円分のデジタルサイト上のポイント付与を予定されています。 その対象は、少子化対策により三人目からとなっていますが、出産祝いとしては一人目からを対象にするべきであり、差し当たって、双子や三つ子など多胎出産を追加されることを要望いたします。 先日、三歳とゼロ歳の双子のお子さんを育てるお母さんの大変さを見かねた御近所の方が私のところに来られました。近くでしたので、早速、様子を見に伺いましたが、車の中にはチャイルドシートが三つ置かれ、このお母様が訴えるのは、人のサポートでした。誰でも通園制度やファミリーサポートセンターも利用されていますが、通院など一人で三人の子供を連れていけない。ファミサポは双子の場合、一人ずつ別々に預けないといけない等、既存の制度ではお困り事に対応し切れていない現状がありました。 改めて、ほっと一息どころではない、多胎世帯の子育ての大変さを痛感いたしました。 そこでお伺いいたします。多子・多胎世帯支援について、県の御所見をお聞かせください。 次に、障害のある人もない人も共に暮らしやすい山口県づくりについて、二点お伺いいたします。 初めに、ひきこもり支援についてお伺いいたします。 内閣府によりますと、全国でひきこもり状態にある人は、十五歳から六十四歳で推計百四十六万人、約五十人に一人と推計され、本県は約一万四千人と推計されます。県の精神保健福祉センターや県内保健所への相談件数は年間合計約一千件で推移し、横ばい傾向にあります。 学校でのいじめによる不登校や職場での人間関係など、様々な原因から傷つき引き籠もり続ける八〇五〇問題は、九〇六〇問題へと長期化し、深刻化するばかりです。 ある有識者の方が、ひきこもりというのは、何年も引き籠もれる家があるからできることで、日本の家、家族制度が生んだものだと言われていました。 しかし、親が九十を迎える九〇六〇問題は、その家族の限界を迎えようとしています。静かに流れる時間は永遠ではありません。どこにも相談できないまま周囲から孤立し、親の死や入院、また当事者自身の病気により、初めて行政や地域とつながるケースは珍しくありません。 今、沈黙を破り、全国の家族会から、ひきこもり支援基本法の制定を求める声が政治の場に届けられています。障害者でもない、いや障害があるかもしれないけれど、診断を受けることができないまま、支援のはざまで誰にも迷惑をかけまいと、ひたすら子供に寄り添ってきた親に、行政や政治は何ができるかと思いながら、一人の母親として親の会の皆様の声に耳を傾けることしかできません。 厚労省は、全国各県に相談窓口ひきこもり地域支援センターを設置していますが、家から出られない当事者に直接つながることは難しく、家族に対する支援が必要です。まずは頑張っている家族に行政が寄り添い孤立させないこと、そして、その家族の笑顔が少しずつ当事者の心に温かな風として届くことが大切ではないでしょうか。 私の地元防府市では、新年度、駅前施設にひきこもり支援ステーションを設置し、専門員による相談窓口や居場所づくりに取り組まれます。市役所の中から一歩踏み出した支援を高く評価するとともに、他市への広がりを期待いたします。 そこでお伺いいたします。本県は、県精神保健福祉センター及び各保健所に設置されている、ひきこもり地域支援センターを中心に、今後どのような支援をされ、市町との連携、支援体制の構築にどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 次に、手話の普及、手話通訳者養成についてお伺いいたします。 昨年九月議会一般質問で、県内手話通訳者の高齢化による人材確保の課題、とりわけ若年層手話通訳者の養成を要望させていただきました。 国のモデル事業においては、これまで山口県立大学と連携した若年層手話通訳者養成の実績が全国的にも大変高く評価されております。今後、県は、手話は命とされている方々のために、どのように若年層手話通訳者養成に取り組まれるのか、御所見をお聞かせください。 次に、DV・性暴力被害者支援についてお伺いいたします。 これまで、配偶者や交際相手、パートナーからの身体的・精神的暴力──DVや性被害の対象者は、女性が中心とされてきましたが、近年では、旧ジャニーズ事務所の性被害問題などをきっかけに、警察庁によりますと、令和六年に男性から寄せられたDV被害の相談件数は約二万八千件、ここ五年間で一・五倍になるなど、隠れていた被害が表面化しています。 県は、男性、女性の性暴力、性被害者に対しては、やまぐち性暴力相談ダイヤルあさがおが二十四時間三百六十五日、速やかな医療機関への連携や弁護士相談など対応していますが、県の男女共同参画相談センターにおけるDVも含めた相談件数は、令和五年度、女性二千四百一件、男性百五十七件、令和六年度は女性二千六百七十七件、男性百九十三件と男女ともに増えておりますが、男性の割合はまだまだ少数です。 今後、男性被害者が相談しやすい相談体制の整備とともに、男性被害者の存在を社会に認識させる取組が重要と考えます。 私は、昨年四月、男性・男児の性暴力被害者のための相談支援窓口を開設した島根県に調査視察をしてまいりました。これまでの女性相談センターから公益社団法人島根被害者サポートセンターに場所を移転し、元警察官の男性職員が対応するなど、男性被害者が来やすく、相談しやすい環境と総合的な支援をワンストップで行う体制を構築されていました。 また、あえて、男性・男児の性暴力被害者のための、とはっきりと名称に男性をつけたことによって、SNSでヒットしやすく、これまで相談を諦めていた方が、やっとつながった、話を聞いてもらえて楽になったと、他県からの御相談にも寄り添っておられました。 全国的には、男女共同参画センター内一か所で、男女からの相談に対応している自治体が多く、島根県のような男性向けの相談支援体制の整備が急務となっています。 また、私は、DV・性暴力の根絶には、被害者支援だけではなく、加害者の更生も重要であると考えています。昨年九月に環境福祉委員会で伺った、石川県こころの健康センターでは、平成十三年から暴力を止めたいと願う加害男性向けの相談窓口を開設しており、令和五年度のDV相談件数では、半数以上を加害男性が占めていました。 以前は、男性加害者の更生について否定的な意見が多かったですが、暴力を止めたい、変わりたいと願う加害者が一人でも多く更生することが、DV被害撲滅に向け大切な取組と私は思います。 そこでお伺いいたします。県の男女共同参画相談センターを中心にしたDV・性暴力被害者支援について、三点お伺いいたします。 一点目、県民誰もがDV・性暴力の被害者、加害者にならないための取組について、二点目、男性DV・性暴力被害者の相談支援体制について、三点目、加害者更生支援について、どのように取り組まれるのか、県の御所見をお聞かせください。 次に、誰一人取り残されない学びの確保についてお伺いいたします。 年間三十日以上の長期欠席の生徒への配慮を目的とした、高校受験における調査書、いわゆる内申書を不要とする選抜方式についてお伺いいたします。 少子化による本県公立高校の倍率はほぼ一倍となり、高校受験の様相は大きく変わろうとしています。 一方、文部科学省が実施した調査では、二〇二五年度の通信制高校の生徒数が初めて三十万人を超え、過去最高を更新、高校生全体のおよそ一割に達したとの報告がなされました。 増加の背景には、不登校経験者の増加や無理に通学する必要はないと考える保護者らの価値観の変化などがうかがえます。今、改めて公立高校の価値、役割が問われているのではないでしょうか。 現在、本県の公立高校受験の合否は、当日の試験の結果と三年間の学力や諸活動が記録された調査書、いわゆる内申書を総合的に評価し決定されます。 島根県では、二〇二六年度から長期欠席者の欠席日数や受けられなかった定期テストの影響を受けた評定が記されている内申書を不要とする選抜方式が導入されます。 長期欠席者の新たな学びへの意欲と高校入学後は教室内で学習することを確認し、不登校生徒であったことが合否判定に影響を与えない配慮がされています。 内申書の代わりには、中学校校長から高校校長へ事前連絡と状況説明書を提出し、本人からは自己申告書を添えますが、一般入学者選抜の学力検査と面接の結果を基に合否を判断するとしています。これまでと事務的負担は変わらないかもしれませんが、私たちは君たちを応援しているよとの熱い思いを伝えることが、何より大切であると思います。 私は、先日、この四月より県立大学附属周防大島高等学校としてスタートする県立周防大島高校を訪問し、校長より、寄宿舎整備などについて伺うとともに、校内を見学させていただき、まぶしく光る瀬戸内の海がどの教室の窓からも見え、廊下には新しい制服が展示されるなど、四月開校に向けた清新な息吹を感じるとともに、これまで不登校だった生徒にも、この新たな気持ちで夢実現に向け挑戦できるような取組を期待いたします。 そこでお伺いいたします。本県の公立高校受験に際し、長期欠席者、不登校生徒などに配慮した入学者選抜の取組について、御所見をお聞かせください。 最後に、詐欺被害撲滅に向けたSNS型投資・ロマンス詐欺についてお伺いいたします。 代表質問でも同僚の上岡県議から、うそ電話詐欺等について質問をさせていただいておりますが、このロマンス詐欺の特殊性について、重ねて要望、質問させていただきます。 毎日のように詐欺被害ニュースが流れ、その被害額に驚くと同時に、何でだまされるんかねと他人事のように聞いている方が、私を含め多いのではないでしょうか。 詐欺被害は、上岡県議も指摘しているように、単なる金銭的損失ではなく、家族の絆や社会への信頼をも破壊する重大な犯罪です。 ロマンスという何かきらきらとした抽象的なイメージや異性の恋心などによるものから、いい年してだまされるほうが悪いと、同情より自業自得的な言葉が聞かれるなど、重大な詐欺犯罪であるにもかかわらず、その実態や巧みな手口について、あまり知られていないのではないでしょうか。 私も今回、身近な方が当事者となり、初めてロマンス詐欺の恐ろしさや御家族の苦悩、そして何より、本人がだまされていることを認めないことによる解決の難しさを実感いたしました。 社会的地位も判断能力もあり、奥様や御家族もおられ、何不自由ない生活。しかし、心を支配され、人の忠告に耳を貸さない。また、だまされているかなと思いながらも、家族や第三者に相談しにくいなど、長期化し被害額が膨らむケースも想定されます。 加えて、警察、金融機関、弁護士、医療機関等は本人の意思が尊重され、家族の思いで動くことには限界があります。 だからこそ、心を支配されている当事者をはじめ、御家族に寄り添う心理的、専門的な相談体制が必要であると思います。 そこで、警察本部長にお伺いいたします。SNS型投資・ロマンス詐欺について、特殊性に対応した、当事者をはじめ御家族に寄り添う相談体制、県民への具体的な周知、関係機関との連携にどのように取り組まれるのか、御所見をお聞かせいただき、私の一般質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) 副議長(河野亨君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)石丸議員の御質問のうち、私からは、結婚、出産、子育て支援に関して、あなたの希望を叶える結婚応縁事業についてのお尋ねにお答えします。 本県における人口の自然減を食い止め、少子化の流れを変えるためには、若い世代が結婚の希望をかなえ、安心して子供を産み育てることができる環境づくりを進めることが極めて重要です。 このため、私は、やまぐち結婚応縁センターを核とした一対一の出会いから成婚までの一貫した支援に取り組んでおり、県が運営している安心感や会費の無料化により会員数は順調に増加し、引き合わせ件数も一万件を超えたところです。 あわせて、県では婚活イベントの開催にも重点的に取り組んでおり、今年度、海響館で開催した大規模イベントは、定員の五倍の応募があるなど好評であり、県内十か所で開催したマッチングイベントにおいては、成立の割合が四割を超えるなど、一定の成果が上がっています。 来年度は、これまで以上に、結婚を希望する方が自分に合った婚活スタイルを選択でき、より積極的に取り組めるよう、センターにおける引き合わせ機会の拡大に向けた会員数の増加や支援の充実を図るとともに、多様なニーズを踏まえた婚活イベントの拡充に一層力を入れてまいります。 まず、会員数の増加等に向けては、会費の無料化に加え、Vチューバーと著名人とのコラボ配信など、若い世代をターゲットにした情報発信を強化し、センターの知名度向上を図るとともに、新たに出張相談会や婚活スキルアップセミナーを開催し、会員へのきめ細かなサポートに努めます。 また、婚活イベントの拡充については、海響館での大規模イベントを引き続き開催することに加え、県内の観光地等を巡るバスツアーや、自宅からアバターで参加できるメタバース空間での交流イベントなど、参加者からの要望を取り入れた多様な取組を新たに実施することとしています。 さらに、市町や企業、団体等のやまぐち結婚応援団が開催するイベントについても、センターのホームページや会員向けのメルマガ等で定期的な情報発信を行っており、今後も安心して参加できる出会いの場を、多様な主体との連携により県内各地で数多く提供してまいります。 私は、結婚を希望する若い世代がその希望をかなえることができるよう、今後とも、市町や関係団体等とも連携しながら、結婚支援のさらなる推進に全力で取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(河野亨君)石丸健康福祉部長。 〔健康福祉部長 石丸泰隆君登壇〕 健康福祉部長(石丸泰隆君)結婚、出産、子育て支援についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、周産期医療体制についてです。 子供を産みたいと望む方に対し、安心・安全に出産できる環境を整備することは重要であり、県では、周産期母子医療センターの機能強化や、正常分娩に対応する院内助産所等の整備、産婦人科医等によるオンライン相談の実施など、周産期医療体制の整備に取り組んでいます。 こうした中、出生数が減少する一方で、ハイリスク妊婦や低出生体重児の割合は増加傾向にあることから、適切な医学的管理や不安の解消等のため、遠方の周産期母子医療センターにおける妊婦健診や出産が必要な妊産婦に対し、交通費や宿泊費の助成を行っているところです。 県としては、今後、周産期専門医など、学識経験者等で構成する県周産期医療協議会等での議論を踏まえ、来年度、着手する新たな地域医療構想の策定を通じて、ハイリスク妊婦等の様々な症例にしっかり対応できるよう、医療機能の集約化や重点化等について検討していく考えです。 県としましては、子供を持ちたい方が、山口県で安心して妊娠・出産できるよう、関係機関や関係団体等と緊密に連携し、周産期医療体制の維持・確保に取り組んでまいります。 次に、産後ケアについてです。 産後ケアは、安心して子育てを行えるよう、産後の心身の負担や育児の不安を軽減する重要な取組であり、県内全市町で実施されていますが、利用希望者が増加している中、実施施設の地域偏在があり、特に産後四か月以上の母子を受け入れる施設が少ないという課題が生じているところです。 このため、県では、今年度、市町の取組を補完するため、宿泊施設の部屋を借り上げ、助産師会と連携して助産師を派遣し、産後四か月以上の母子に対して、専門的なケアと心身の休息の場を提供する事業を試行的に実施しました。 事業の実施に当たっては、産科や小児科医、助産師会等関係団体と市町で構成する協議会を設置し、助産師派遣体制等の検討を行うとともに、成長に伴い活動性が増す乳児の安全確保の観点から事故防止に重点を置き、マニュアルの作成や施設の事前点検等に取り組んだ上で実施したところです。 利用された方からは、安心してゆっくり過ごせたなどの声が多く聞かれた一方、近くの施設で利用したかったとの意見もあったことから、来年度は、協力宿泊施設数の拡充、助産師の派遣方法の見直しなどを行い、よりよいものとなるよう協議会の方々と連携し、取り組んでまいります。 また、助産師の確保に対しては、今年度の取組で得られた知見を生かし、実践的な研修などを行い、新たに産後ケア事業に関わる方を増やすとともに、県内就業に向けた、県内外の助産師を目指す学生への修学資金貸付けを進めてまいります。 県としましては、今後とも、必要とされる全ての方が産後ケアを利用できるよう、市町や関係団体等と連携して取り組んでまいります。 次に、多子・多胎世帯支援についてです。 同時に二人以上の子育てをすることは、経済的な負担に加え、身体的・精神的な負担が大きいことから、子育て世帯に寄り添った支援を行うことは重要です。 このため、県では、第二子以降の保育料の無償化に加え、第三子以降の出生世帯へ県産米や家事代行サービスの祝い品を贈呈する支援事業に取り組んでおり、来年度から、子育て用品を選択肢に追加し、スマホで選択した祝い品が自宅に届くなど、ニーズに沿った仕組みを導入することとしています。 また、各市町の母子保健担当者が参加する会議を開催し、県内で行われている多胎児支援等の事例発表や意見交換を行うとともに、専門的知識や技術の向上のための研修会を開催し、多胎児世帯への支援の取組が進むよう努めてまいります。 県としましては、多子・多胎世帯をはじめとした子育て世帯が安心して子供を産み育てていけるよう、引き続き市町や関係団体等と連携しながら、子育て世帯への支援に取り組んでまいります。 次に、障害のある人もない人も共に暮らしやすい県づくりについての二点のお尋ねにお答えします。 まず、ひきこもり支援についてです。 ひきこもりは、病気や障害など心身の状況や、学校、職場等での対人関係による悩み、家庭環境など様々な要因が複雑に絡み合って生じるものであり、それぞれの状況に応じて適切に支援することが重要です。 このため、県では、精神保健福祉センター及び県内九か所の保健所に設置しているひきこもり地域支援センターにおいて、本人や家族の方への支援の充実と、市町や関係機関等と連携した支援体制の構築に取り組んでいます。 まず、支援の充実については、各センターに窓口を設置し、身近な場所で保健師等が相談に応じる体制を整備するとともに、同じ悩みを持つ家族同士が支え合い、社会とのつながりが保てるよう、家族会の活動を支援しているところです。 また、ひきこもりに関する正しい理解を身につけ、本人や家族を訪問し寄り添う、ひきこもりサポーターをこれまで約四百名養成しており、さらなる増員に努めるとともに、複雑化した相談に対応する市町の職員等を対象としたスキルアップ研修を実施し、対応力の強化を図ってまいります。 さらに、市町や関係機関等と連携した支援体制の構築に向けては、圏域ネットワーク会議を設置しており、医療、福祉、就労をはじめ、より多くの分野からの関係者に参加を促すとともに、効果的な取組事例を共有するなど、より一層、市町等と連携した支援体制を充実強化することとしています。 県としましては、こうした取組を通じ、市町や関係機関等との連携の下、ひきこもり対策の一層の充実に努めてまいります。 次に、手話の普及、手話通訳者養成についてです。 手話は、聴覚に障害のある方が社会参加し、自立した生活を送るための、情報の獲得やコミュニケーションの手段であることから、県では、手話言語条例の趣旨を踏まえ、手話通訳者の養成等に取り組んでおり、手話通訳者登録数は、近年増加傾向で推移しているところです。 一方で、手話通訳者の平均年齢は約六十歳と高齢化が進み、若年層手話通訳者の養成が必要とされる中、令和四年度から県立大学で実施された国の若年層手話通訳者養成モデル事業では、実践的で効果的な講義により、学生三人を含む八人の全国統一試験合格など、高い評価を得ています。 国のモデル事業は今年度で終了することから、これまで培ったノウハウを生かし、来年度から県事業として、県立大学や関係団体と連携し、若年層を対象とした養成講座を開催することとしており、今後とも、手話通訳者の養成・確保に、積極的に取り組んでまいります。 副議長(河野亨君)山本環境生活部長。 〔環境生活部長 山本毅君登壇〕 環境生活部長(山本毅君)DV・性暴力被害者支援についてのお尋ねにお答えします。 配偶者等からの暴力である、いわゆるDVと性暴力は、ともに重大な人権侵害であり、男女共同参画社会を実現していく上で、その根絶は大変重要な課題です。 このため、県では、男女共同参画基本計画の重点項目に、あらゆる暴力の根絶を掲げ、そのための基盤づくりをはじめ、DV対策の推進、性犯罪・性暴力対策の推進及び被害者支援といった施策の展開方向に沿って、具体的施策を推進しているところです。 お尋ねのうち、まず、県民誰もがDV・性暴力の被害者にも加害者にもならないためには、その基盤となる、あらゆる暴力を許さないという意識を県民一人一人に広く浸透させていくことが必要です。 このため、暴力根絶に向けた予防月間等において、各種メディア等を活用した普及啓発を行うとともに、誰もが当事者にならないためには、子供の頃から正しい知識を習得することが重要となることから、啓発リーフレットの配布など学校等と連携した取組を進めています。 次に、DVや性暴力被害者からの相談や支援には、性別にかかわらず、県の男女共同参画相談センターを中心に、市町や関係機関等との連携により対応しているところです。 このうち、男性のDV被害者に対しては、必要に応じた民間施設での一時保護を、性暴力被害者には、性感染症や外傷の治療等の医療支援のほか、心理の専門家等と連携した男性相談員による対応など、適切な支援体制を確保しています。 また、男性専用の相談窓口については、本県では男性からの相談が一割に満たない状況にあるため、まずは相談しやすい環境整備に取り組むこととしており、今後の相談件数やニーズを踏まえながら、窓口開設の必要性について検討していきます。 次に、加害者の更生については、DVの再発防止の観点からも重要と認識していますが、相談対応や支援の実施は、一部の自治体に限られているのが現状です。 これは、更生支援には、高度な専門性を有する民間団体等との連携が必要となる中、そうした団体等の確保が困難であることや、実施方法、導入効果に関するノウハウや知見が十分に蓄積されていないことなどから、慎重な自治体が多いためであり、本県も同様の状況にあります。 このため、まずは、他県での先行事例や国の調査研究等について情報収集を行うことが必要と考えており、課題や効果等を十分に把握した上で、本県の実情に即した支援の在り方について検討していくこととしています。 県としましては、今後とも、男女共同参画相談センターを核に、市町や関係機関等と緊密に連携し、性別にかかわらず、DV・性暴力被害者に寄り添った支援に取り組んでまいります。 副議長(河野亨君)繁吉教育長。 〔教育長 繁吉健志君登壇〕 教育長(繁吉健志君)誰一人取り残されない学びの確保についてのお尋ねにお答えします。 子供たちを取り巻く環境が大きく変化する中、不登校経験がある生徒が増加しており、こうした生徒についても、自己の夢や目標の実現に向けて、生徒の持つ力や可能性を伸ばす教育を受ける機会を提供していくことが重要です。 このため、本県の公立高等学校の入学者選抜においては、まずは、中学校における出席状況のみをもって不利益な取扱いをしないこととしており、さらに、不登校経験者などのうち、希望する生徒については、欠席の理由や志願動機などの高校に伝えたい内容を自己申告書に記載して提出することができるようにしています。 そして、この自己申告書が提出された場合には、その高校では個人面接を実施し、中学校以外での学習の状況や、高校生活における抱負などを本人から直接聞き取って、選抜において考慮することとしており、近年では、毎年百人を超える中学生がこの制度を活用しています。 こうした取組とともに、県教委では、公立高校の入学者選抜において、これまでの推薦入学に代えて、今年度から、中学校長の推薦を必要とせず、生徒が行きたい学校に積極的にチャレンジできる特色選抜を導入するなど、選抜制度の見直しも行っているところです。 今後も、目的意識や学習意欲がある生徒については、積極的に受け入れることができるよう、受検機会の確保や適切な評価方法などについて検討していくこととしています。 県教委といたしましては、引き続き、国や他県の動向も参考にしながら、公立高校の入学者選抜の改善に努め、誰一人取り残されない学びの確保に向けて取り組んでまいります。 副議長(河野亨君)熊坂警察本部長。 〔警察本部長 熊坂隆君登壇〕 警察本部長(熊坂隆君)SNS型投資・ロマンス詐欺対策の取組についてお答えいたします。 議員お示しのSNS型ロマンス詐欺については、恋愛感情を抱かせて金銭をだまし取る手口で、昨年、県内では約四億円の被害が発生しています。 また、マッチングアプリやSNSから被害に遭うケースが多く、四十代から六十代を中心に、幅広い世代に被害が及んでいます。 手口の特徴として、一定期間交信を重ねて、恋愛感情を抱かせることにより信用させ、その後、継続して金銭をだまし取るため、被害者はだまされているとの認識がないまま、高額被害となることが多くあります。 このため、被害者は、相手と連絡がつかなくなって初めてだまされたことに気づくなど、議員お示しのとおり、相手を信頼しているときは、その事実を認めない難しさがございます。 被害防止対策として、まずはだまされないようにするため、広報活動を行い、手口の周知等を図っています。 具体的には、うそ電話詐欺同様、巡回連絡やキャンペーンのほか、現役世代へ直接的な働きかけを行うための事業所への戸別訪問、Xやユーチューブによる広報活動を強化しております。 また、関係機関と連携した対策として、金融機関との協定に基づいた不審な取引に関する情報提供、通信事業者と協働した生成AIによる仮想被害体験のほか、やまぐち結婚応縁センターのホームページにも、注意喚起文を掲出していただいております。 これら対策のほか、被害に遭われた方に対する対応として、警察署においても相談体制を整えており、事案に応じて、詐欺に関する知識を有する刑事課員や生活安全課員が聴取し、いわゆる振り込め詐欺救済法に基づく返金手続の教示など、被害の拡大防止、被害回復措置についても、被害者やその御家族の心情に配意しながら対応しております。 県警察では、引き続き、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害状況や手口についての広報や被害者に寄り添った相談対応を行っていくとともに、関係機関との連携を密に図ってまいります。