討論
────────────────────── 討 論 議長(柳居俊学君)これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。 木佐木大助君。 〔木佐木大助君登壇〕(拍手) 木佐木大助君 日本共産党県議団を代表して、本議会に提出された議案に対する反対討論を行います。 反対する議案は、議案第一号、十四号、十五号、十七号、二十八号、三十二号、三十三号、三十五号、三十六号、三十九号、四十号、四十二号、四十七号、六十号及び六十四号の十五議案であります。その他の四十八議案には賛成をいたします。 議案第一号は、二〇二六年度山口県一般会計予算であります。 総額約七千八百六十三億円と、今年度当初比で四百六十五億円、六・三%の増であります。 歳入の二五%を占める県税は、今年度比二・六%の伸びですが、そのうち地方消費税は六百二十二億円と、今年度比で六十三億円増で、地方消費税清算金も八百五億円と、今年度比百十二億円も増えています。また、企業収益の増加に伴い、法人事業税も四百六十五億円と今年度比二十億円増えています。 こうした歳入増は、物価高騰と低賃金に置かれている山口県民、労働者の犠牲の上で生み出されたものであり、広く県民に還元させるべきものと考えます。 この観点から新年度予算を見ると、問題点が様々浮かび上がってきました。 第一に、新年度予算には、物価高・賃上げ対策関連事業として九十億円計上されていますが、規模があまりにも小さ過ぎます。 本会議でも指摘しましたが、その目玉の一つである賃金見直しによる人材確保・定着支援事業に約十五億円を計上され、今年度の同事業規模の七倍に引き上げられたことは評価をいたしますが、活用できるのは山口県内中小企業の僅か一・五%にとどまっています。抜本的な拡充を強く要望いたします。 また、省エネ家電等購入支援事業に約二十億円計上されていますが、対象となるのは省エネ性能の高いエアコンや冷蔵庫、テレビ、高効率給湯器、LED照明に限られているため、活用できるのは比較的、家計に余裕のある県民に限られます。日々の生活にきゅうきゅうとしている多くの山口県民に恩恵が行き渡るような制度設計とすべきであります。 また、この事業の運営業務の委託経費は約四億円と見込まれていますが、あまりにも過大ではないですか。できる限り、削減すべきことを要望しておきます。 第二に、大企業への優遇が目につきます。 グリーン成長プロジェクトには二十五億円、時代を勝ち抜く産業力強化プロジェクトには百六十七億円が投じられるなど、大企業が恩恵を受ける事業には手厚い予算が計上されています。 その一方で、中堅・中小企業の「底力」発揮プロジェクト向けの予算は八百九億円とされていますが、その九割は制度融資の予算として計上されたもので、実質的な予算は五十二億円程度にとどまります。 さきに触れた賃上げ支援をはじめ、製造業や販売業はもとより、福祉や介護事業所など物価高の影響をもろに受けている中小零細企業、個人事業主に対する支援を早急に強化するよう求めます。 第三に、将来の無駄遣いにつながりかねない取組が盛り込まれていることであります。 具体的には、新たな道路整備計画策定事業と高速交通道路網調査費であります。 この二十年来、山口県は県央部を中心に、地域高規格道路網の整備に奔走して、少なくとも三千六百億円の巨費を投じてきました。もちろん利便性の向上という明の部分はありますが、一方で、旧道の商店街、商店の衰退と消滅、ストロー効果による人口減少など、暗部を見逃すわけにはいきません。 加えて、年末に都市計画決定された、あの下関北九州道路の事業化に固執されていますが、本会議でも指摘したように、関連事業を含めれば一兆円をはるかに超える巨大プロジェクトになりかねません。新たな高速道路網整備にはもう区切りをつけて、県道など現道の適切な維持管理と交通安全対策に注力すべきであります。 議案第十四号及び二十八号は、国民健康保険特別会計に関する予算であります。 河合議員が本会議で指摘したとおり、新年度から世帯平均で月三百円、年間三千六百円が国民健康保険料に上乗せされます。このため、県が示す標準保険料率は、県内十九市町のうち三市以外は全て値上げであります。 山口市と和木町は、一人当たり保険料が十三万円の大台に乗りました。九市町は、国が導入した子ども・子育て支援金がなければ値上げにはならず、下がるはずでした。明らかな負担増であります。 さらに二七年度は、一世帯当たり年五千四百円、二八年度は年六千六百円に増加します。このような負担増は絶対に許せません。 現在でも、標準世帯の協会けんぽの保険料は二十四万四千円であるのに対し、例えば山口市の場合、国民健康保険の保険料は何と五十五万六千円と倍以上であります。国に国庫負担率の大幅な引上げを求めるとともに、約五十三億円持っている県の基金を活用して、市町の保険料を軽減するよう強く要望いたします。 議案第十五号及び六十号は、産業団地整備事業特別会計であります。 同特別会計は、山口県が光市の小周防に計画している産業団地整備が目的です。約十四ヘクタールの土地を取得して、七・四ヘクタールの工業団地の整備が計画されて、総事業費は約三十五億円が見込まれています。 しかし、用地買収が難航して、今年度予算に計上されていた三億一千二百万円は減額補正をして、そして新年度予算には三億二千四百万円が計上されています。 こうした県関与の工業団地については、過去、大量に売れ残り、県と市が取得費の八〇%を補助するなどという破格の措置が取られました。そのため、当時の二井知事が、新たな産業団地はもう造成しない、こうした考えを明らかにしたこともあります。過去に破格の税金を投入してきた、そうした反省に立ち、新たな県産業団地の造成は慎重であるべきであります。 議案第十七号は、工業用水道事業会計予算であります。 小瀬川第二期工水に日量三万二千立米の未事業化分の水源があり、二〇二五年度までに未事業化分に一般会計から負担した金額は、百六十五億六百万円に上っています。さらに、今後もダム分担金、年間約四千万円の負担は続いていきます。未事業化分を先行水源などとする認識を改め、塩漬け水源に転換して、ダムの使用権を国に返還することに尽力すべきであります。 同僚議員が二〇二四年六月県議会で指摘しましたが、企業局は、二〇一七年度から毎年約三千万円を企業誘致関連事業費として一般会計に繰り出しています。そして、今年度までの総額は二億七千万円に上っています。企業局が一般会計に繰り出すべきは、未事業化分に対するダム分担金であることを指摘しておきます。 議案第三十三号は、山口県学校職員定数条例の一部を改正する条例についてです。 本条例は、新年度の学校職員を九十人減員するというものですが、今年二月一日時点で県内の学校における教員未配置は、小学校二十八人、中学校九人、高校八人、特別支援学校二十人の合計六十五人もおられます。 現実に必要な教員が不足する事態が生まれている中で、新年度九十人も減らすことは、全く納得できません。今後、教員が未配置という異常な事態を生まないため、学校職員の定数削減は行うべきではありません。 さらに言えば、県の独自の財政による加配教員を増やして、教育現場での時間外在校等時間を減らして、男性育休などが取りやすい職場環境を整備することを求めます。 議案第三十五号は、山口県立高等学校等条例の一部を改正する条例であります。 本条例は、今年度末をもって周防大島高校と宇部西高校を廃止するものであります。 周防大島高校は、県がこの間、進めている高校再編の基準からすれば、ほかの高校との再編統合や廃止の対象になりますが、県立大学の附属高校として存続することになりました。この経緯については、私どもは様々な疑念が残されていると考えて、これについては賛成できません。 宇部西高校については、宇部西高校を存続させる会が取り組んできた存続を求める署名が約一万七千五百筆に達しました。こうした声を無視しての廃止は容認できません。 議案第三十六号は、秋吉台青少年自然の家を廃止するものであります。 同施設についても、自然の中で子供たちが日常では得難い体験と感動に触れる大切な教育施設だとして、二〇二〇年二月、存続を求める署名三千五百五十一筆が県議会に提出されました。老朽化した部分を改修して、存続させるという選択肢もあったはずであります。廃止には反対をいたします。 議案三十九号及び四十号は、岩国市に県立武道館を新築することに伴う請負契約の締結に関わる議案であります。事業費は、合わせて七十六億円を超える大事業です。財源は、米軍岩国基地への空母艦載機部隊を容認したことに対する交付金が充てられます。 我が党は、再編関連特別地域整備事業そのものには反対の立場でありますが、その使途については、大規模な施設建設ではなく、艦載機部隊の移駐により、耐え難い騒音被害や事件・事故への不安を抱えている住民の皆さんへの支援につながるソフト事業に使われるべきだと考え、この二議案には反対をいたします。 議案第六十四号は、二〇二五年度の県事業に対する市町負担金を定めるものであります。 提案された市町の負担金は三十八事業、総額三十六億円に上ります。繰り返しになりますが、国に対して直轄事業負担金の廃止を求めながら、一方で、市町に県事業負担金を求めることは、完全に矛盾しています。 加えて、昨年度も指摘しましたが、山口県は本来、担うべき負担を市町に丸投げをしている施策があります。あの子供医療費助成制度であります。 無償化の対象年齢は、今年度時点で、十九市町のうち十六市町は高校卒業まで拡充し、三市は中学校卒業まで対象としています。このため、二〇二五年度の同制度に対する十九市町の当初予算額は、計六十二億二千七百六万二千円に上っています。 ところが、県の補助額は、僅かに六億六百万円、九・七%にすぎません。この二十一年間、補助の対象を小学校就学前まで据え置いてきたためであります。その上、県事業負担金を課するなど許されません。直ちに廃止すべきであります。 次に、請願についてであります。請願第一号は、中国電力及び関西電力による上関町への建設を計画している使用済核燃料中間貯蔵施設について、かけがえのない自然を破壊し、上関町住民はもとより、周辺自治体、山口県、瀬戸内海沿岸、西日本の住民の生命、健康、なりわい及び財産を脅かすものであると指摘して、その上で、上関町や瀬戸内海の美しい自然を残して、住民が安心して暮らせる生活環境を守る、そして、次の世代に手渡すことこそ、地方公共団体、その住民の福祉の増進を図ることを基本とする地方自治法にかなうものだとして、一、上関町での使用済核燃料中間貯蔵施設の建設に反対すること、二、山口県知事に対し、上関町での使用済核燃料中間貯蔵施設の建設に向けた手続に同意しないよう求める決議を採択することを請願をしております。 中間貯蔵施設を県内に誘致をして、使用済核燃料を保管中に事故でも起これば、その影響は周辺市町にとどまるどころか、瀬戸内海全体が壊滅的な被害を被ります。この点では、山口県議会として、この決議を採択すべきである。そして、不採択とした産業観光委員長の報告に反対をして、討論といたします。 御清聴ありがとうございました。(拍手)