1 自然と調和した土木の推進について 2 効率的な道路維持管理について 3 女性相談支援体制の強化について 4 県産農林水産物等の高付加価値化・海外展開について 5 女性の視点を活かした防災対策の充実・強化について
議長(柳居俊学君)磯部登志恵さん。 〔磯部登志恵さん登壇〕(拍手) 磯部登志恵さん 皆様、改めましておはようございます。自由民主党の磯部登志恵でございます。 それでは、早速、通告に従いまして一般質問を始めます。 初めに、自然と調和した土木の推進についてお伺いいたします。 近年、我が国がしなやかな強さ、レジリエントで、安全・安心な社会の構築等の問題、都市の過密と地方の過疎の問題などの多岐にわたる社会課題を抱える中、将来にわたり持続可能で魅力ある国土や都市、地域づくりを進めていくため、従来のコンクリート中心のいわゆるグレーインフラだけでなく、自然の多様な力を生かしたグリーンインフラといった自然と調和した土木の取組の重要性が高まっております。 こうした土木の取組として、本県では、早くから河川事業において、良好な河川環境の保全を主たる目的とし、水辺の小わざとして、小規模でありながら柔軟な工夫を積み重ねる取組が進められてきました。 本県が独自の取組として進めてきた、この水辺の小わざは、河川に魚道を施工する際の工夫や、河川改修事業の際の河床への転石配置など、小さな取組でありながら、生き物の生息空間の形成や水環境の改善といった成果を上げており、今では全国に波及しているとも聞いております。 少し話が変わりますが、ここで、私の住む光市の御手洗湾での取組を触れさせていただきます。 日本各地の海岸の多くでは、海底の下にヘドロがたまり粘土層ができ、海底湧水が湧き出さないため、藻場が衰退する磯焼け現象が広がっております。 そこで、昨年十月から、御手洗湾における改善策として、私も関わりながら、粘土層に水中ポンプの水流により多くの穴を開け、海底湧水を湧き出させる取組を始めました。 こちらの取組により、今では水の透明度の向上に加え、小魚や海藻の再生が確認されるなど、自然の力を生かした取組による具体的な効果が現れていると認識をしております。 こちらは、土木の取組とは異なりますが、その目指すところは、県が行う養浜事業等の海岸事業の趣旨にも通ずるものがあると感じております。 本県には、私の地元では虹ケ浜や室積など美しい海岸が多くあります。県には、海岸管理者として多様な自然環境の維持保全にも努めながら、本県の海岸環境の整備・保全に取り組んでいただきたいと思っております。 さて、全国的に自然災害が激甚化・頻発化し、また、これまでに構築されてきた社会インフラの老朽化が一斉に進行している昨今、これまで申し上げた県の取組を例とする、自然と調和した土木の取組を進めるには、予算面や耐久面における課題が生じるケースも多いかと思います。 また、場所によってなじむ、なじまないといった問題もあると思います。しかし、最近では、有機土木という言葉も耳にする機会が多く、自然を固定化するのではなく、土中環境、水や空気の健全な循環に着目し、先人の知恵を生かして自然環境を育みながら、インフラ整備、防災を行うことが新しい土木の概念と言われています。 また、先ほど申し上げたような自然の力を生かした取組などに関わる私としては、全国に先駆け水辺の小わざといった取組を進めてきた本県だからこそ、引き続き自然と調和した土木の取組を積極的に進めていただきたいと思っております。 そこでお尋ねいたします。自然と調和した土木の推進に、県では今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 次に、効率的な道路維持管理についてお伺いいたします。 本県が管理する国道や県道において、夏季の雑草繁茂は著しく、自動車運転者の視界の阻害や歩行者の通行妨害などが交通安全上の大きな課題となっております。 現在、膨大な予算と人員を投じて、県管理道の草刈り作業が行われていますが、人手不足やコスト増により、その維持管理は困難を極めていると感じております。 この課題解決に向け、私はまず自分自身が、竹チップ、ウッドチップ、さらには松葉など、身近にある未利用資源を用いた除草対策を実践してまいりました。 その結果、今年に入り、どの資材においても驚くべき防草効果を確認することができました。 特に、心配していた強風による飛散についても全く見られず、それぞれの資材が地表に定着し、しっかりと雑草を抑え込んでいる点には安堵したところでもあります。あれほど毎年苦労させられた雑草が、今年は見事に抑制されており、その高い効果を身をもって実感したところでもあります。 また、本県が推進する、やまぐちバンブーミッションでは、竹資源の有効活用が掲げられており、私が実践して確認した竹の力を道路維持管理に活用できれば、地域経済の循環や竹害対策にも直結いたします。 一般的な道路の防草対策としては、道路の整備時や整備後において、のり面や中央分離帯、植樹帯等へのコンクリート被覆や、防草シートの施工が挙げられ、県においても、従来からこうした防草対策には取り組まれていると思います。 しかしながら、こうした対策には多大なコストがかかり、むき出しの防草シートの寿命が短いなどの課題があります。また、箇所にもよりますが、こうした人工物の施工には、本県の美しい景観を損ねるというデメリットもあります。 県は、今年度、予算を大幅に増額し、基本的に年一回であった草刈りを年二回に拡充するなど、その姿勢は評価いたします。その一方、竹に限らずですが、自然由来のものを活用した防草対策など、これまでになかった方法の導入も検討しつつ、道路の維持管理に努めていただき、さらなる県民の安心や安全につなげていただきたいと思っております。 そこでお尋ねいたします。県では、今後どのように効率的な道路維持管理に取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 次に、女性相談支援体制の強化についてお伺いいたします。 近年、DV、生活困窮、性被害、孤独・孤立など、複雑な困難を抱えながらも、声を上げられない方や、新聞報道によれば、相談窓口へ行くこと自体が難しい方も少なくないという状況があります。そのような中、今まで以上に女性への支援ニーズは高まっていると感じております。 こうした状況を踏まえ、二〇二四年には困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が施行され、行政には待つ支援から、地域へ出向き寄り添う伴走型支援への転換が求められています。現状、山口県の女性相談支援員は七人でありますが、私の住む光市では、今年の春に一人配置されたようで、十九市町の配置体制には大きな差があると感じております。 このように、現場では、女性相談支援員の配置が十分とは言えず、兼務による負担増や地域による支援体制の差も課題となっております。特に、地方部では、専門職員の確保が難しく、相談につながる前に孤立してしまうケースや、継続的な寄り添い支援まで手が回らない状況も懸念されます。 女性が安心して相談できる体制を整えることは、福祉施策にとどまらず、地域の安心や子供の健やかな成長を支える基盤でもあると痛感しております。 一方、地域では新たな支援の芽も生まれております。 光市では、この春から退職教員の方がキャンピングカーを使用した移動型個別相談室を始められました。相談室ごと訪問して、景色のよい場所などに移動して相談できる全国的にも珍しい取組と聞いております。家から出づらかったり、子供の発達や行動などに悩みを抱える保護者など、様々な相談を長年受けてこられたからこそ、御自分の経験と専門性の資格を生かした取組へと行動を起こされたものと思っています。 相談室で待つだけでなく、支援が必要な人の元へ出向くアウトリーチ型支援の重要性を示す実践であると痛感しております。また、こうしたアウトリーチ型支援のように、一人一人に寄り添ったきめ細やかな支援の重要性は、今後さらに高まるものと考えています。 そこでお尋ねいたします。こうした地域の取組を支え、誰一人孤立することがないよう、県として女性相談支援員の配置充実や専門性の向上、さらには市町との連携強化など、女性相談支援体制の強化を進めるべきと考えています。県の認識と今後の取組についてお伺いいたします。 次に、県産農林水産物等の高付加価値化、海外展開についてお伺いいたします。 近年、世界的な健康志向の高まりを背景に、日本食市場は拡大を続けております。 一方で、日本国内は人口減少に伴い食品市場の縮小が見込まれており、県内農林水産業が持続的に成長していくためには、海外市場への展開がこれまで以上に重要になってきております。 本県は、多様な地形と気象条件から、野菜、花卉、果樹といった農産品から魚介類や水産加工品など、地域ごとに特色ある高品質な農林水産物が数多くあります。また、それらを活用した機能性の高い食品の開発や研究機関等との連携など、新たな付加価値創出の可能性も広がっているところです。 他方、県は、これまで高品質な県産和牛、フグをはじめとした水産加工品など、味や品質に優れた農林水産物等について、東南アジアを中心に多くの国や地域に売り込みを行ってこられました。 私は、このことを高く評価するとともに、これまでの東南アジア中心の売り込みに加え、成長を続ける米国市場等、社会情勢や貿易環境の変化を踏まえて、世界に向けたさらなる販路拡大につなげていただきたいと強く願っております。 中でも米国は、日本食品の主要輸出先として成長を続けております。その背景には、米国の医療費、保険費用の高騰もあるようで、アメリカ人にとっては、病気にならないための予防としての食として、健康によいというイメージを持つ日本食材や安心・安全が確保された日本製食品への関心が非常に高まっているそうです。 こうしたことを踏まえると、県産農林水産物等のさらなる海外展開を図っていくためには高い品質に加え、ブランド力の強化や魅力ある新商品開発等により付加価値をつける視点が大変重要なのではないでしょうか。 高付加価値化の一例としては、北海道のヘルシーDo制度があります。これは、北海道産食品の機能性を科学的に評価し、ブランド化することで販路拡大につなげております。 このように、県産農林水産物等の高付加価値化を行うことにより、海外も含めたさらなる販路拡大が図られるものと考えています。 そこでお尋ねいたします。本県産農林水産物等の高付加価値化と社会情勢や市場の変化に応じた機動的な海外展開について、今後、県はどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 最後に、女性の視点を生かした防災対策の充実強化についてお伺いいたします。 近年、豪雨災害の頻発化や南海トラフ巨大地震への備えが求められる中、災害対応を担う人材の確保と育成が全国的な課題となっております。 災害時には、道路や河川の復旧に携わる技術職員だけでなく、避難所運営、被災者支援など、被災者一人一人の状況に応じて対応できる多様な専門人材が必要となります。 県や市町には、熱心な職員がおられますが、災害が大規模化すると、応急対応だけでなく、長期的な避難生活への支援も重要になってまいります。 特に、女性や子供、高齢者、障害のある方など要配慮者への支援においては、女性職員や専門相談員の役割が極めて重要です。 先進事例を見ても、平時から地域防災リーダーを育成し、人材を重要な防災資源として位置づけ、計画的な育成とネットワーク化に取り組む動きがあります。 しかし、防災会議や自主防災組織、避難所運営の現場では依然として女性の参画が十分とは言えません。要配慮者を守るためには、女性の視点を持つ防災人材の育成は不可欠であります。 また、中央防災会議の令和六年能登半島地震を踏まえた災害対応の在り方についてでも、避難所の運営は男性が多く、女性の意見が届きにくかったとの意見や、女性向け物資の管理、男女共同参画の視点での運営が行き届いていないとの報告があったことが示されております。 避難所運営に女性の視点が欠けることは、トイレや授乳、防犯、プライバシーの確保など、避難生活の安全と質に直結する課題でもあります。 本県においても、防災士の養成に加え、女性の防災リーダーの育成・確保、避難所運営に女性の意見を反映する仕組みづくりを県の防災対策の柱として位置づけるべきではないでしょうか。 そこでお尋ねいたします。女性の視点を生かした防災対策の充実強化について、県はどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 以上で、私の一般質問を終わります。最後まで御清聴ありがとうございました。(拍手) 議長(柳居俊学君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)磯部議員の御質問のうち、私からは県産農林水産物等の高付加価値化、海外展開についてのお尋ねにお答えします。 人口減少に伴い国内食品市場の縮小が見込まれる中、本県農林水産業が持続的に発展するためには、農林水産物等の付加価値を高め、成長する海外の需要を積極的に取り込み「稼ぐチカラ」を強化していくことが重要です。 このため、私は、国内外で高い評価を受けているやまぐちの地酒をはじめ、やまぐち和牛燦やトラフグの酔虎など、農林水産物等の高品質化やブランド化に積極的に取り組んできたところです。 また、こうした県産品の海外展開に向け、台湾やシンガポール等において私自ら売り込みを行うとともに、とりわけフグについては、今月、柳居議長と共に、国に対し、台湾やベトナムへの輸出の実現に向けた要望を行ったところです。 こうした中、さらなる海外展開に向けては、お示しのとおり、国際情勢や市場ニーズの変化を踏まえた対応が重要であることから、輸出先の多角化を進めるとともに、県産農林水産物等の一層の高付加価値化に取り組むこととしています。 まず、輸出先の多角化については、輸出コミュニティの会員である事業者の意向や関係団体の意見も踏まえ、新たな輸出先の選定を進めることとしており、その一環として、先月、アメリカ・テキサス州進出セミナーを開催したところです。 次に、一層の高付加価値化については、宇部市で生産されるお茶を高級茶の玉露として栽培する技術の導入や、水産物の鮮度と食感を長期間維持する急速冷凍技術の開発などに取り組んできており、引き続き生産や流通段階での技術開発を大学等と連携しながら進めてまいります。 さらに、より付加価値の高い商品等の創出を促進するため、県民が効果実証に参加する、やまぐちヘルスラボを活用し、県内企業による食品の機能性等のエビデンス構築に向けた取組を支援することとしています。 こうした取組を通じて商品化された県産品については、輸出先のニーズや規制に応じて、さらにブラッシュアップし、海外における新たな市場開拓や競争力強化につなげてまいります。 私は、今後とも、関係団体等と緊密に連携しながら、県産農林水産物等の高付加価値化を図るとともに、機動的な海外展開に積極的に取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 議長(柳居俊学君)田宮土木建築部長。 〔土木建築部長 田宮佳代子さん登壇〕 土木建築部長(田宮佳代子さん)自然と調和した土木の推進についてのお尋ねにお答えします。 近年、気候変動に起因する記録的な集中豪雨等による災害が全国で激甚化・頻発化している中、こうした災害から県民の生命・財産を守るため、県では、河川、海岸等の防災・減災対策を進めているところです。 これらの対策に加え、将来にわたり持続可能で魅力ある地域づくりを進めるため、本県の自然環境が有する多様な機能を活用した取組も重要です。 このため、県では、学識経験者や漁業関係者等の意見を踏まえながら、各現場の動植物の生息・生育状況や周辺の土地利用等の特性に配慮し、河川、海岸の整備を行っているところです。 まず、河川整備については、自然環境に配慮する多自然川づくりを基本とし、お示しのように、小規模ながらもその水辺にふさわしい効率的な改善策を様々な視点で工夫する本県独自の水辺の小わざを活用した取組も進めています。 具体的には、阿武川や仁保川等において、現場の地形を生かしながら、生息する生物に配慮した魚道を整備した結果、魚類の遡上が確認されており、この成果を踏まえ、現在、生見川等においても検討を行っているところです。 次に、海岸整備については、海岸の保全等に関する基本的な事項を定めた山口県海岸保全基本計画に基づき、防護、環境、利用の調和の取れた海岸づくりを進めています。 具体的には、虹ケ浜海岸において、コンクリート構造物の露出を抑えるよう工夫を施した工法を採用し、自然景観と調和した整備を行うとともに、室積海岸において、市が実施する養浜事業を島田川河口部に堆積した砂の活用により支援するなど、海岸環境の整備・保全に取り組んでいるところです。 こうした中、国は、これまでの河川管理者が実施する多自然川づくりから、流域内の多様な主体が連携して取り組む生態系ネットワークの形成へと視点を拡大し、自然環境の保全と地域づくりを進めることとしており、本年六月、その実効性向上に向けた議論が開始されました。 今後も、こうした国の動きを注視するとともに、これまでの取組による好事例については、県内に波及させ、それぞれの現場に適した取組を効果的に行っていく考えです。 県としては、引き続き、県民の安心・安全の確保に向けた防災・減災対策の推進はもとより、自然と調和した河川、海岸等のインフラ整備にも積極的に取り組んでまいります。 次に、効率的な道路維持管理についてのお尋ねにお答えします。 道路の維持管理については、人手不足やコスト増となる中にあっても、道路利用者の安心・安全な通行を確保するため、県では、草刈り等により、道路を良好な状態に保つことが重要であると考えています。 このため、日常の目視によるパトロールや道路利用者からの情報提供等により、道路の状況を把握した上で、通学路や見通しが悪い箇所など、交通安全上、支障が生じるおそれのある箇所の草刈り等に重点的に取り組んでいます。 また、近年、地球温暖化等の影響により、草木の繁茂が著しいことや、県民や市町からの草刈りに対する要望も多く寄せられていることなどから、今年度、道路の維持管理予算を増額し、これまで以上に道路利用者の安心・安全の確保に向けた取組を強化したところです。 さらに、道路の建設時から、草刈り等の維持管理も考慮した整備を行うとともに、供用開始後は、現地の交通状況や維持管理コストの縮減も考慮した上で、雑草の抑制対策にも取り組んでいます。 具体的には、交通安全上、特に見通しの確保が必要となる交差点の周辺や中央分離帯などにおいて、雑草を抑制するため、コンクリートや防草シート等で被覆を行っています。 こうした中、奈良県五條市では、お示しの自然由来の資材である木質チップと、それを固める材料を組み合わせた雑草抑制対策を試験的に実施し、風雨による飛散の状況や、防草対策の効果などの検証を行っている事例も見られます。 また、民間企業等では、経済性や雑草抑制効果の持続期間、適用条件など、現場の状況に応じた様々な技術が開発されており、今後ともこうした新たな技術の開発動向を注視するとともに、活用の可能性を検討してまいります。 県としては、引き続き道路利用者の安心・安全の確保のため、道路の適切な維持管理に努めてまいります。 議長(柳居俊学君)山本環境生活部長。 〔環境生活部長 山本毅君登壇〕 環境生活部長(山本毅君)女性相談支援体制の強化についてのお尋ねにお答えします。 女性をめぐる問題は、DVや生活困窮、家庭関係の破綻など、複雑化、多様化、複合化してきており、こうした困難を抱える女性への支援の強化が求められていると認識しています。 このため、県では、男女共同参画相談センターを核に、増員した女性相談支援員や生活支援員等による各種支援に加え、民間の女性支援団体等と連携したステップハウスの運営などにより、相談から保護、自立まで切れ目ない支援を提供しているところです。 一方、最も身近な窓口となる市町には、多岐にわたる相談が寄せられる中、相談員の配置等に差が生じており、どの市町でも相談者一人一人に寄り添った支援ができるよう、県の相談センターの機能を生かし、職員や相談員の専門性向上と相談支援における連携強化に取り組んでいます。 まず、専門性向上については、市町からの求めに応じ、相談センターの相談支援員等を派遣し、業務に必要となる知識の習得やスキルアップに向けた指導・助言を行っています。 また、市町向けの専門研修では、例えば、共同親権など相談支援に求められる専門知識をテーマに設定するほか、相談者に寄り添った対応方法といった実践的なメニューを組み込むことなどにより、現場での対応能力向上を支援していきます。 次に、連携強化では、一時保護を伴うものなど市町単独での対処が困難な事案について、相談センターを中心に、相談者も交えた個別ケース会議において支援方針を策定するなど、市町におけるきめ細かな対応を支援しています。 さらに、このうち特に困難な事案について、県と市町、県警察や医師会等で構成する支援調整会議において、情報共有や事例研究を行うとともに、必要となる相互連携策等について検討しており、こうした取組を通じ、組織的な連携強化も図っていきます。 加えて、アウトリーチ型支援の充実に向けても、市町や民間団体等と連携し、相談者の状況に応じた訪問面談や医療機関等への同行支援に取り組むこととしており、さらにきめ細かな支援につなげていきます。 県としては、今後とも、市町や関係機関、民間団体等と緊密に連携・協働しながら、困難な問題を抱える女性一人一人に寄り添い、心身の状況に応じた最適な支援ができるよう、女性相談支援体制の強化に積極的に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)大熊総務部長。 〔総務部長 大熊智美さん登壇〕 総務部長(大熊智美さん)女性の視点を生かした防災対策の充実強化についてのお尋ねにお答えします。 自然災害が頻発化・激甚化し、今後、南海トラフ地震の発生も懸念される中、初動段階から復旧・復興に至るまで、女性特有の様々なニーズに的確に対応できるよう、女性の視点を生かした防災対策の充実強化を図ることが重要です。 このため、県では、地域の防災体制の充実や、一人一人に寄り添った被災者支援を行うことができる女性の防災リーダーを育成するとともに、女性が安心して過ごせる避難所の実現に向けた取組を推進しています。 具体的には、まず、地域の体制づくりを行う防災リーダーの育成については、各地域において、自主防災組織等に対し避難訓練の指導等を行う自主防災アドバイザーを養成しており、女性アドバイザーの割合も着実に増加しています。 また、本年三月に、内閣府や山口市と共同で開催した避難生活の支援を行う防災リーダーを育成する研修において、避難所を再現したブースを設置し、女性をはじめとする多様な被災者への配慮をテーマとした被災者支援の疑似体験等を行ったところです。 今後もこうした研修等への積極的な参加を働きかけるなど、女性の視点に配慮した地域防災力の向上や被災者支援を担える人材の確保・育成を進めてまいります。 次に、女性の視点を反映した避難所の運営に向けては、能登半島地震の教訓を踏まえ、女性を会長とする検討組織を設置し、市町や地域住民が行う避難所運営に係る指針の見直しを行い、本年三月に取りまとめたところです。 新たな指針においては、避難所の満たすべき基準を定めたスフィア基準に沿ったトイレ数の男女比や生理用品の配布方法等の記載を明記したところであり、今後も適時適切に見直しを行うなど、より一層女性に寄り添った避難所運営となるよう、市町等の取組を後押ししていきます。 さらに、本年度新たに、公民館や学校などの施設種別に応じた、より分かりやすい住民主体の避難所運営マニュアルを作成することとしており、その検討に当たっても女性の意見をしっかりと踏まえながら進めることとしています。 県としては、今後とも市町や関係機関等と緊密に連携し、女性の視点を生かした防災体制の充実強化を図り、災害に強い県づくりを推進してまいります。 ───◆─・──◆──── 議長(柳居俊学君)この際、暫時休憩をいたします。再開は、午後一時の予定でございます。 午前十一時十八分休憩