1 行政機関における生成AIの利活用について 2 産業技術センターの更なる活用について 3 地域公共交通システムの再構築について 4 麻薬・覚せい剤などの乱用防止について 5 再生可能エネルギーの導入促進について
議長(柳居俊学君)曽田聡君。 〔曽田聡君登壇〕(拍手) 曽田聡君 皆様、おはようございます。公明党の曽田聡でございます。通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 初めに、行政機関における生成AIの利活用についてお尋ねします。 少子高齢化や人口減少による労働力不足を背景に、自治体における生成AIの活用が急速に広がっています。議事録作成や要約にとどまらず、多角的な展開が進められる一方で、LGWAN環境下での安全な利用、回答精度の向上、職員のスキル格差といった実務的な課題が本格導入の障壁として顕在化してきています。 庁内の各現場では、今、単なる汎用ツールではなく、自治体特有の業務フローやセキュリティー要件に即したAIソリューションが強く求められています。 DX推進の最前線に立つ自治体職員にとって、生成AI活用の現在地はどこにあるのか、どこに進んでいくのかを見極める必要があります。 人口減少下で地方自治体の職員数も減少傾向にありますが、仕事の数が減少しているわけではなく、むしろ今までになかった雑事も増えているとお聞きしています。 それを補うのがDX、AI活用であり、人が減るなら、少ない人数で業務を維持する方策を考える必要があります。 宮城県では、自治体におけるAI活用で全国的にも一歩進んだ取組を行っています。 宮城県庁では、全ての職員を対象にチャットGPTなどの無償版の利用を認めていましたが、さらに踏み込み、昨年七月からはアメリカ・グーグル社が提供する生成AIの有償版を約七百アカウント導入し、今年度は約五千七百アカウントに拡大し、全ての職員に付与するとされています。 会議の文字起こしやスライド、資料の作成、政策策定の下地づくりなどで使用を想定し、効率化を図り、県民サービスの向上につなげるとされています。 このことにより職員一人当たり年間百三十二時間分の業務削減につながると試算されております。 山口県では、二〇二五年五月から全公立中学校へ学校向け生成AI、スタディポケットを導入しております。この規模での自治体連携による一斉導入は、全国初の事例と評価されています。 また、二〇二六年四月からは、山口市とレノファ山口とKDDIが共同で、ホームスタジアム来場者向けに試合日程や利用者の興味──温泉やグルメなどに合わせて、湯田温泉などの周辺観光プランをAIが自動生成するウェブアプリを提供し始めました。 山口県庁においても、二〇二三年八月に、県独自のセキュリティー性の高い実証環境を構築し、文書の作成や要約、施策のアイデア出しなど、様々な業務で活用を進め、生成AI利活用ガイドラインを策定した上で、二〇二四年四月に全職員を対象に本格導入しました。 そこでお尋ねします。自治体での生成AIの利活用が急速に進む中、県庁における生成AIのさらなる利活用による職員の業務環境の改善や県民サービスの向上、また、県庁だけでなく予算や技術が足りない県内の小さな市や町における生成AIの利活用促進に向け、どのように取り組まれていかれるのか、御所見をお伺いいたします。 次に、産業技術センターのさらなる活用についてお尋ねします。 本年四月に公明会派同僚と共に、宇部市あすとぴあに設置されている地方独立行政法人山口県産業技術センターを訪れました。 当センターは、山口県が設立した公設試験研究機関で、県内の企業、特に中小企業のものづくりや新事業展開を支える中核的技術支援拠点として、非常に重要な位置づけを担っています。 その起源は、明治三十五年、柳井市の山口県染織講習所に端を発しており、染織講習所は、本県染織業の改良、発達を図るため、各種試験研究を行い、営業者を指導するとともに、優良従業員を養成することを目的に設立されました。 その後、山口県工業試験場などとの統廃合を経て、拠点を山口市に移し、平成十一年には現在の宇部市へと、時代に合わせて技術革新を支え続けて百二十年以上の歴史を持つ支援拠点として位置づけられています。 また、独立行政法人化されているため、高度化・多様化する地場産業のニーズに対して、機敏かつ柔軟に対応できる体制と山口県が推進する、やまぐち産業イノベーション戦略の十の重点成長分野を支援する体制を取っており、デジタル化や脱炭素への対応をはじめ、半導体、蓄電池、バイオ、医療関連といった成長・戦略産業の育成、イノベーション推進の旗振り役として期待されています。 近年では、宇宙データ利用推進センターの下、航空機・宇宙産業の分野やIoTビジネス創出支援チーム、水中ロボット関連事業推進チームなど、未来技術関連分野への推進役としても期待されています。 先般、訪れたときには七百五十立方ミリメートルの立方体まで造形できる大型3Dプリンターを視察させていただきました。様々な樹脂から成るフィラメントを使用し、様々な造形物を作ることができる3Dプリンターは、おもちゃやデコレーション、試作品に適しているトウモロコシやジャガイモ由来のバイオプラスチック、自動車部品や可動部品に向くABS、食品容器や機能部品に使用されるPETG、機械部品やゴム状の造形物に適しているナイロン、TPU、TPE、そしてカーボンファイバーや木材、金属の粉を混ぜた素材で、軽量化や特定の質感を付与可能な複合フィラメントの研究に活用することが可能です。 当センターでお聞きした例で興味を引いたのは、3Dスキャナーでまんじゅうをモデリングし、その点群データを基にまんじゅうの型を作成し、実用化されていることでした。 当センターでは、研究開発、技術相談、依頼試験・分析、試験研究機器の開放、人材育成、情報提供と日々の小さな技術相談から、国の予算を獲得するような大規模な共同研究まで、多角的なメニューで企業をバックアップしており、隣接する新事業創造支援センターにて、レンタルオフィス・ラボを提供し、スタートアップや新部門の立ち上げをハード面から支援するインキュベーションにも取り組んでいます。 このように産業技術センターは、中核的技術支援拠点として、あるいは、ものづくり県やまぐちを土台から支える試験研究機関として、県内中小企業の新たな技術や研究成果、競争力強化に向けて日々努力をしておられるところですが、私は、まだまだ県内中小企業に、その卓越した支援機能や保有する設備、技術レベルの高さが十分認知されているとは言い難いと感じています。 今後、県として産業技術センターの普及徹底を図るとともに、やまぐち産業イノベーション戦略の実現に向けて、産業技術センターを活用した中小企業の伴走支援を一層推進していただきたいと考えています。 そこでお尋ねいたします。本県の最大の強みである、ものづくりを中心とした高度技術を確実に成長に結びつけるため、山口県から世界に誇るオンリーワン、ナンバーワンの技術を生み出すための拠点として、産業技術センターをどのように周知し、活用されるのか、御所見をお伺いいたします。 次に、地域公共交通システムの再構築についてお尋ねします。 地域公共交通は、衰退の一途をたどっています。民間の営利事業を基本としてきた地域交通は、人口減少や運転手不足で、ローカル鉄道や路線バスの廃止・減便が相次ぎ、その影響は過疎地だけでなく地方都市、大都市圏にも及んでいます。 人口減少や車社会化が進む山口県において、網の目のように張り巡らされた鉄道や路線バスをどのように再構築し、持続可能な形で次世代に残していくかという、県全体のグランドデザインを議論するため、山口県地域公共交通協議会が設置されました。 本協議会は、山口県が中心となり、県内のバス・鉄道事業者、住民代表、有識者など官民一体となって、県全体の公共交通の在り方を話し合う法定の協議会で、山口県全体が目指すべき公共交通の将来像を示す山口県地域公共交通ビジョンの策定や、その実現に向けた取組を推進するとされ、県民の意見を取り入れるため、公募委員などを含めた多様な構成員で議論が行われることが期待されています。 私の地元、山口市民からも移動の足の確保について、様々な声を頂いております。 一つは、山陽本線、山口線、宇部線とJR西日本の鉄道路線がありますが、各駅から目的地、例えば、病院やショッピングセンターなどへの二次交通の接続性が悪く、もしくはなく、結局、自家用車を使用せざるを得ないが、高齢で運転に自信がなくて困っている。 二つは、二次交通の接続性がよければ鉄道を利用したいが、駅を降りてもバスやタクシーなどがないため、鉄道そのものの利用を控えてしまう。鉄道ダイヤに合わせたコミュニティー交通の時刻表を整理してほしい。 三つは、昔は家の前の道路を路線バスが走っていたが、その道路が旧道となり、広く整備された道路を路線バスが走るようになり、遠く離れたバス停まで歩くことがためらわれ、利用しづらくなった。路線バスを小型化して、昔のように狭い道路、生活道路を走ってほしいなどと、移動の足は地域住民にとって待ったなしの課題として顕在化して久しく、その解決が急がれます。 大都市圏の東京都葛飾区でも同じような課題を抱えており、十年以上前からこの課題解決に取り組まれております。 平たん地で自転車利用が多い一方、区内には狭い道路や一方通行が多いなどの理由から路線バスが入らない地域が点在し、高齢者の移動の足をいかに確保するかが切実な声として区役所に届くようになりました。そこで葛飾区は、令和元年に公共交通網整備方針を定め、地域の自主的な取組への支援として、令和五年から公道を時速二十キロ未満で走ることができる小型電気自動車、グリーンスローモビリティー(グリスロ)の実証運行を行い、令和七年から本格運行を始めております。 山口県でも人口減少や中山間地域の高齢化、さらにはバスやタクシーのドライバー不足という深刻な課題に対応するため、複数の自治体でAI活用型デマンド交通(AIオンデマンドバス・タクシー)の導入や実証実験が進められています。 下関市豊田町では、貨客混載型のAIオンデマンド交通の実証実験、山口市徳地地域では、定時路線バスからAIデマンドタクシーへの移行する実証実験、長門市では長門山電タクシーなどによるAI配車システムを導入したオンデマンド交通が導入されています。 いずれも地域のラストワンマイル、最後の足を守る切り札として、地域に好意的に受け止められています。 そこでお尋ねいたします。県では新たに設置された山口県地域公共交通協議会の議論を通して、県民の足をどのように確保されようとされるのか、御所見をお伺いいたします。 次に、麻薬、覚醒剤などの乱用防止についてお尋ねいたします。 今月二十六日、国連が定める国際麻薬乱用撲滅デーの日がやってきます。厚生労働省、都道府県及び公益財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターでは、六月二十日から七月十九日までの一か月間、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動を実施しています。一九九三年から毎年行っているこの運動は、国民一人一人の薬物乱用問題に関する認識を高めるため、正しい知識の普及、広報啓発を全国的に展開しています。 国連薬物犯罪事務所が発表した、ワールド・ドラッグ・レポート二〇二五によりますと、二〇二三年には三億一千六百万人がアルコールやたばこを除く薬物を使用し、十五歳から六十四歳の人口の約六%に当たり、増加の一途をたどっています。二億四千四百万人の使用者がいる大麻は、最も多く使用されている薬物であり、次いで、オピオイド六千百万人、アンフェタミン三千百万人、コカイン二千五百万人、そして、エクスタシーが二千百万人と続き、困難や不安定、紛争から逃れる新たな脆弱な人々のグループが、これらの数字をさらに増加させる可能性があると報告書は警告しています。 米国では、密造された強力なフェンタニルなどによるオピオイド乱用が深刻な過剰摂取を引き起こしており、かつてないほど多くの命が失われていることは、日本でも度々報道されることになりました。 日本においても、近年、大麻事犯の検挙者数が急激に増加しております。二○二五年の大麻事犯検挙者数は、過去最多となり、覚醒剤事犯検挙者数と並んで非常に高い水準にあります。 特に、大麻事犯検挙者数のうち、三十歳未満の割合が七割以上を占めるなど、若年層による大麻の乱用拡大が引き続き課題となっています。若者の大麻の入手経路の多くは、インターネット、特に、SNSなどを通じて入手しており、それ以外では、友人・知人からの紹介や直接入手が多くなっています。 また、大麻の危険性の認識については、全年代で約五割の方が、全くない、あまりないと答えています。その主な認識については、インターネット上に流れる誤った情報が原因と考えられます。 山口県においても、近年、青少年による大麻乱用の急増が懸念されています。 全国的な傾向と同様に、山口県でも大麻の検挙者が若い世代を中心に増加傾向にあり、大麻は身体への害が少ないといったインターネット上の誤った情報や好奇心をきっかけに、SNSなどを通じてスマートフォンで安易に入手してしまうケースが低年齢化の背景にあります。 また、従来から覚醒剤事犯に加え、市販薬の乱用など時代に合わせた新たな課題も浮き彫りになってきています。 このような状況を受け、山口県では、若年層に対する薬物乱用対策をより強化するため、大学生などと協働の下、デジタルツールを活用し、薬物乱用の未然防止を図るとされています。 また、薬物情勢の変化に応じた啓発動画等の配信や関係機関との連携会議を通じた対策を推進し、薬物乱用対策に関する意見交換や今後の取組を検討されています。 先日、公益財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センターの藤野彰理事長、元UNODC事務局長特別顧問から、本年十一月に山口市KDDI維新ホールで、当センターが主催する、薬物乱用防止アジア・アフリカ地域国際フォーラムを開催するとの連絡が入りました。 共催は、ウガンダ・ユース・ディベロップメント・リンク、協力は一般社団法人国際麻薬情報フォーラムなど、多数の関係機関が関与する国際会議が、ここ山口で開催され、山口から、薬物乱用に至る門を閉ざせ世界の仲間たちと、未来に向けての行動は今、始まりは山口から、そして世界へ、と発信してまいりたいとお聞きをしました。 将来ある青少年に蔓延しつつある麻薬、覚醒剤はじめ、新たな薬物の乱用を防ぐためにも多くの若年層の参加を促したいと考えています。 そこでお尋ねします。本県では、県内全ての小・中・高等学校、大学等を対象に、毎年必ず薬物乱用防止の授業を実施し、薬物乱用は「ダメ。ゼッタイ。」の徹底を図っておられます。このたびのこのフォーラムをきっかけとし、さらなる麻薬、覚醒剤などの乱用防止にどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。 最後に、再生可能エネルギーの導入促進についてお尋ねいたします。 本年二月末から始まったイラン戦争は、いまだ収束のめども立たず、世界のエネルギー市場に大きな変化が生じています。国際的な地政学リスクは、世界が再生可能エネルギーへの移行を急ぐ最大の引き金となっています。 イラン周辺の情勢が緊迫化し、原油価格が高騰したり、供給が不安定になったりすると、エネルギーを輸入に頼る国々の経済は大打撃を受け、日本国も例外ではありません。 しかし、かつての一九七〇年代の石油危機とは異なり、現代には太陽光や風力という再生可能エネルギーという選択肢があります。 これまで世界各国の再生可能エネルギーの導入は、地球温暖化を防ぐための環境問題という側面が強く出ていましたが、イラン情勢の緊迫化によって、他国にエネルギーの主導権を握られないための安全保障という強力な動機に変化し、化石燃料の輸入を減らし、自国で完結する再生可能エネルギーを増やすことが国を守る盾になります。 中でも木質バイオマス発電は、間伐材や曲がっていて建築資材に使えない丸太や、製材所で木材を加工するときに出るおがくずや端材、家を解体したときに出てくる柱や板などの廃材を燃料として燃やして、その熱で電気を起こす仕組みで、再生可能エネルギーの一つとして日本国内でも注目を集めています。 山口県内でもエネルギーの地産地消となる小型タイプから大量の電気をつくる臨海部・超大型タイプ、そして、本年四月に本格運用を始めた工場の脱炭素を進める自家発電用・産業タイプの発電所とバラエティー豊かなバイオマス発電がそろっている県と言われています。 私は、四月に山陽小野田市の木質バイオマス発電事業を行っている山陽小野田グリーンエナジー株式会社を視察しました。この発電所の特徴は、地域密着型の理想的な自然循環を体現しているところに尽きると思います。 地産地消による本物の炭素循環木質バイオマスを行うため、県内の山林から出る未利用材を活用したチップを主燃料としています。移動距離が短いため、輸送時のCO2排出が少なく、本来の意味でのカーボンニュートラル、炭素循環が成立しています。 ちなみに、二千キロワット未満という絶妙な規模感の発電出力、千九百九十キロワットは、大手の火力発電に比べると非常にコンパクトです。これは主燃料のチップ生産が地域の森を荒らさない、地域の森が自然に再生できる持続可能なペースに合わせた規模に抑えられているそうです。 本県は、県土面積の七二%を林野が占めている森林県であり、森林は、地球温暖化防止、災害防止による県土の保全、再生産可能な森林資源の活用を通じて、地域社会と環境を守る重要な役割を担っています。森を健康に保つため間引いた間伐材は、山から運び出すコストが高いため、山にそのまま放置されることも珍しくありませんが、木質バイオマス発電所は、それを買い取るので、地元林業の振興にも寄与します。この木質バイオマス発電をはじめ、本県では太陽光や風力、水力などの様々な再生可能エネルギーのポテンシャルを秘めています。 中東情勢が緊迫化する中、エネルギーの安全保障の面からも、またGXの推進の面からも、こうした地産エネルギーの重要性や注目度が高まり、今後、国や企業の取組も一層活発になってくると考えられます。そうした動きと呼応しながら、県全体として再生可能エネルギーのさらなる導入に取り組んでいかなければなりません。 そこでお尋ねします。本県が持っている資源やポテンシャル等を生かし、木質バイオマス発電をはじめ再生可能エネルギーの導入促進に取り組むべきと考えますが、県では今後どのように取り組むのかお伺いし、私の一般質問を終了させていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手) 議長(柳居俊学君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)曽田議員の御質問のうち、私からは、再生可能エネルギーの導入促進についてのお尋ねにお答えします。 森林や太陽光など地域の自然資源を生かした再生可能エネルギーは、CO2排出削減に加え、エネルギー自給率の向上にも資することから、私は本県の優れたポテンシャルを生かし、それぞれの資源特性に応じた導入促進に取り組んでいるところです。 まず、コンビナート企業等により整備が進む木質バイオマス発電では、本県の豊かな森林資源を生かした燃料用チップの供給力強化に向け、伐採時に発生する未利用材の集積運搬拠点となる森林バイオマスセンターの整備促進とともに、林業事業体に対し収集機械等の導入を支援しています。 次に、太陽光発電については年間を通じた安定的な日射量を生かし、県有施設への率先導入に取り組むとともに、市町と連携した家庭向けの共同購入や中小企業への補助制度等により、県下全域での設備導入を進めています。 また、本県の豊富な水資源を活用した水力発電では、県企業局において供給力向上に向けたリパワリングを進めるとともに、やまぐちぶちエコでんきと銘打った県産CO2フリー電気の県内企業への供給を通じ、その脱炭素化を後押ししているところです。 こうしたエネルギーのさらなる導入には、地域で発電した電力を地域内で使うエネルギー地産地消の推進が重要となるため、今年度、県と市町、大学や関連企業、電力会社等による検討会を立ち上げ、地域活性化や防災力向上等の観点から、本県の実情に即した取組について検討を行っています。 具体的には、宇部市などが進める地域で設立した電力会社による供給事業の仕組みや現状に関する情報交換や、離島での非常用電源としての活用の可能性等についての議論を始めており、今後、先行事例の県内での横展開や各地域における最適な自立・分散型システムの構築等につなげていきます。 加えて、再生可能エネルギー導入拡大の起爆剤となり得るペロブスカイト太陽電池については、さきの政府要望において、県内企業による製品化等への支援を求めたところであり、検討会においても、公共施設への試験導入など社会実装に向けた検討を進めてまいります。 私は、今後とも、国や市町、大学、企業等と連携し、本県が有する豊かな自然資源や技術力を生かし、地域脱炭素やエネルギー安定確保にも資する再生可能エネルギーの導入促進に取り組んでまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 議長(柳居俊学君)藤井総合企画部長。 〔総合企画部長 藤井将志君登壇〕 総合企画部長(藤井将志君)行政機関における生成AIの利活用についてのお尋ねにお答えします。 人口減少や少子高齢化の進行に伴う人材不足が深刻化する中、自治体においても必要な行政サービスを提供し続けていくため、生成AI等を積極的に活用した業務の効率化・高度化やサービスの向上に取り組むことが重要です。 このため、県では、デジタルを最大限活用した新たな働き方改革、やまぐちワークスタイルシフトに取り組んでおり、全職員を対象に生成AIを導入するとともに、利用ルール等を定めたガイドラインを策定し、業務に応じた利活用を進めています。 一方で、自治体業務において生成AIをフルに活用していくためには、お示しの回答の精度や情報漏えいリスク、職員のスキル格差などの課題に対応する必要があります。 このため、今年度新たに、国の定める高度なセキュリティー要件を満たすとともに、回答精度向上のため、業務関連の規定やマニュアルなどの情報を随時登録できる機能を強化したシステムを導入したところです。 これに併せ、利用スキルに応じた技術研修を開催するなど、職員の利活用スキルの向上にも取り組みます。 また、個人情報等を取り扱う業務には、より強固なセキュリティーが必要であることから、庁内に国産の生成AIを活用した独自のシステム環境を構築し、社会福祉分野等における相談業務の迅速な対応につなげる実証を行うなど、県民サービスの向上に向けた取組も進めています。 次に、県内市町における生成AIの導入・利活用促進については、全県的なデジタル・ガバメント構築を支援する観点から「Y─BASE」に窓口を設置し、市町のニーズに応じた相談支援を行っています。 加えて、今年度は、県と市町がそれぞれの生成AIで、共同で活用できる行政事務情報のデータ基盤を「Y─BASE」に整備し、自治体業務におけるさらなる利活用を進める取組を開始します。 県としては、引き続き、生成AIをはじめとするデジタル技術の積極的、効果的な活用を進め、全県的な業務の効率化・高度化や行政サービスの向上に取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)東産業労働部長。 〔産業労働部長 東泰宏君登壇〕 産業労働部長(東泰宏君)産業技術センターのさらなる活用についてのお尋ねにお答えします。 県の公設試験研究機関である産業技術センターは、県内中小企業の中核的技術支援拠点として、独立行政法人化による自律性、機動性の利点を生かし、県と一体となって、イノベーションの創出やものづくり力の高度化・ブランド化に取り組んでいます。 まず、イノベーションの創出に向けては、やまぐち産業イノベーション戦略の成長分野の取組を進めるため、大手企業の現役研究者を招聘して、環境・エネルギーや医療・ヘルスケア等の専門チームを配置し、テーマ発掘から研究開発、事業化まで、段階に応じた一体的な伴走支援を行っています。 また、ものづくり力の高度化・ブランド化に向けては、多様化・複雑化する企業のニーズに迅速かつ的確に対応するため、技術相談や依頼試験、共同研究のほか、技術力向上を目的とする、やまぐち3Dものづくり研究会等の各種研究会や技術セミナーの開催などに取り組んでいます。 このように、センターは県内企業の技術力の向上や産業施策の推進に大きな役割を果たし、具体的な成果も上げていることから、今後、その機能や実績を一層周知し、利用企業の拡大を図り、技術レベルの向上や技術課題の解決を通じて企業の成長につなげていきます。 具体的には、センターにおいて、本年三月に策定した広報戦略に基づき、新たに広報部門を設置し、職員による出張相談会や技術者交流会の開催等を通じて、未利用企業への積極的なアプローチを行うなど、センターの認知度向上に向けた取組を強化します。 また、県においても、センターと連携した企業訪問や展示会出展等の機会を通じて、センターが寄与した研究成果や、その支援機能、設備等を広く発信するとともに、各種媒体を活用したPRに取り組んでまいります。 県としては、センターの一層の認知度向上と利用促進に、センターと一体となって取り組み、県内企業のさらなる成長を図ることで本県産業の振興に努めてまいります。 議長(柳居俊学君)木安観光スポーツ文化部長。 〔観光スポーツ文化部長 木安亜紀江さん登壇〕 観光スポーツ文化部長(木安亜紀江さん)地域公共交通システムの再構築についてのお尋ねにお答えいたします。 地域公共交通を取り巻く環境が一段と厳しさを増す中、地域の足を守り元気にしていくためには、これまで以上に県が主体的に関わりながら、将来の人口減少や年齢構成の変化等を見据えたさらなる対策を講じる必要があります。 このため県では、今月新たに、お示しの協議会を設置するとともに、官民一体で本県の地域公共交通が目指すべき将来像を検討・共有する、山口県地域公共交通ビジョンの策定等に向けた議論を開始したところです。 本協議会では、委員の皆様からの御意見に加え、市町との意見交換や、交通事業者へのヒアリング結果も踏まえながら、本県の地域公共交通が抱える課題や、目指すべき姿等を取りまとめていくこととしています。 また、AIデマンド交通への移行など、地域の実情に応じた利便性の高い交通体系への転換を支援してきた実績も生かしながら、取り組むべき施策についても検討してまいります。 加えて、県内全域の交通データ等を収集し、可視化、分析できる基盤を構築することとしており、データに基づく現状分析や将来推計等の分析結果をビジョンに反映していくこととしています。 県としては、今後とも、市町や交通事業者等と緊密に連携し、協議会での議論を踏まえながら、県民一人一人の移動を支える交通手段が確保できるよう取り組んでまいります。 議長(柳居俊学君)石丸健康福祉部長。 〔健康福祉部長 石丸泰隆君登壇〕 健康福祉部長(石丸泰隆君)麻薬、覚醒剤などの乱用防止についてのお尋ねにお答えします。 薬物の乱用は、乱用者自身の健康の問題にとどまらず、各種犯罪を誘引するなど、公共の福祉に計り知れない危害をもたらすことから、近年、若年層で急速に拡大している大麻や覚醒剤、危険ドラッグ等の薬物乱用の根絶を図る必要があります。 このため、県では、早い時期から薬物の危険性、有害性を正しく認識し、絶対に薬物に手を出さない強い意識づけが重要であるとの考えの下、若年層への未然防止対策の充実強化を図っているところです。 まず、県内全ての小・中・高等学校において、薬物乱用に関する正しい知識と、誘われても断る力を習得する「薬物乱用ダメ。ゼッタイ。教室」を実施するとともに、県内大学と連携して、全ての新入生に対し、県で作成した薬物に対する規範意識の向上を図るeラーニングの受講を促しています。 さらに、薬物依存を他人事ではなく自分事として捉えてもらえるよう、かつて薬物依存症であった方の協力を得て、当事者が経験した苦悩等を語るインタビュー動画を作成し、若年層の多くが利用するSNS等で強いメッセージとして発信するなど、啓発の強化を図っています。 こうした中、麻薬・覚せい剤乱用防止センターが主催し、日本政府や国際機関、NGO団体等が協力、参加する、薬物乱用防止アジア・アフリカ地域国際フォーラムについて、今年十一月、本県での開催に向けて準備が進められていると聞いています。 このフォーラムでは、我が国以上に状況が深刻なアジアやアフリカの若者も参加し、若年層への薬物乱用対策に関する各国からの活動報告や実践的手法を考えるパネルディスカッション等が予定されており、県としても大学生等に参加を促し、薬物問題への意識を高める契機にしたいと考えています。 さらに、本フォーラムの開催を薬物乱用防止活動を推進する好機と捉え、合法、体に害はないなどの誤った情報で若者が大麻に手を出すことがないよう、違法性、有害性等の正しい情報を発信するショート動画等を新たに作成し、ショッピングモール等において広く啓発してまいります。 県としましては、今後とも、こうした取組を通じ、関係機関等と緊密な連携の下、薬物乱用防止対策のさらなる充実に取り組んでまいります。 ───◆─・──◆──── 議長(柳居俊学君)この際、暫時休憩いたします。再開は、午後一時の予定でございます。 午前十一時二十九分休憩