1 ナフサ由来の石油化学製品の高騰と入手困難な状況の対策について 2 カーボンニュートラルを県の産業発展に繋げるための資金調達と人材確保について 3 周南コンビナートに係る県道の渋滞緩和対策について 4 カスタマーハラスメント対策の義務化に伴う企業への支援について 5 空き家の利活用の推進について 6 県立高校体育館の空調設備の設置について
───◆─・──◆──── 午後一時開議 副議長(河野亨君)休憩前に引き続き会議を開きます。 ───◆─・──◆──── 日程第一 一般質問 日程第二 議案第一号から第十八号まで 副議長(河野亨君)日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第十八号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。 大内一也君。 〔大内一也君登壇〕(拍手) 大内一也君 皆さん、お疲れさまです。やまぐち県政会の大内一也です。通告に従いまして一般質問いたします。よろしくお願いいたします。 初めに、ナフサ由来の石油化学製品の高騰と入手困難な状況の対策について伺います。 二月二十八日に始まったイスラエルとアメリカ合衆国によるイラン攻撃は、双方からミサイルやドローンによる攻撃がなされ、その戦火がイランのみならず中東全域に広がるおそれもあるなど、危機的な状況となりました。 その後、四月に一時停戦となりましたが、イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖、さらに、アメリカによるイラン港湾を出入りする船舶の封鎖が行われ、石油やナフサなど一連の石油製品の輸送が滞り、世界経済に深刻な影響を与えています。 六月十八日にアメリカのトランプ大統領はフランスにおいて和平合意の覚書に署名し、イラン側も署名をしているとの報道がありましたが、ホルムズ海峡の安全な航行に向けては予断を許さない状況が続いています。 また、高市総理は、六月十一日に行われた中東情勢に関する関係閣僚会議で、原油の代替調達は、中東やアラスカ、中南米、アジア太平洋、中央アジア、アフリカなど、調達先の多角化が進展していること、六月は八割程度の代替調達を確保、七月については前年比で約十割の調達回復にめどがつき、二〇二八年三月末まで石油の安定供給が可能である旨を述べています。 ナフサについては、四月には価格が一トン当たり千ドルを超えるなど、中東情勢以前の二倍の水準にまで高騰していましたが、直近は七百ドル超と約一・二倍にまで下落し国際価格が落ち着いていること、ナフサ由来の化学製品を含む石油関連製品は年度を越えて供給継続が可能である旨を述べています。 ナフサは、エチレン、プロピレンなどに分解され、レジ袋やペットボトルのキャップなどのプラスチック製品、塗装に必要なシンナーや接着剤など建設現場で必要な製品、自動車にとって必需品であるエンジンオイルなど、生活に関わるありとあらゆる製品の原料として使われています。 政府は確保が順調であることを説明していますが、こういったナフサ由来の石油化学製品がまだまだ手に入りづらいという話も伺います。 大手のお菓子メーカー、カルビーでは、印刷インクの調達が不安定になっているため、パッケージの印刷が白黒になりました。 私も、中小・小規模事業者の経営者と話をする機会がありますが、工務店においては、断熱剤やシンナーなどが値上がりし、納品も遅れるなど、入手が難しくなっている。自動車整備工場では、エンジンオイルの入手がストップしており、オイル交換を断っているなど、まだまだ厳しい状況を伺います。全体で不足しているというわけではなく、取扱量が少ない中小・小規模事業者まで石油関連製品が行き届いていない状況であるとのことです。 県においては、事業者向けに特別相談窓口を設け、また、仕入等価格の上昇について、価格転嫁が困難であって、売上高の減少など、条件に当てはまる企業に対し、原油価格・物価高騰対応資金として中小企業制度融資を設けるなど、経営への影響を最小限にとどめるべく対策を取っています。 また、部局間の連携強化に向けて連絡会議を立ち上げ、状況の把握、情報収集などにも努めており、国の動向を注視しながら連携も進めているようですが、山口県はコンビナート県であり、特に私の地元、周南市は、ナフサ由来の石油化学製品に関する工場が多く、値上げや調達の遅れ、供給量の制限などの影響が続くことが懸念されます。 そこでお伺いします。ナフサ由来の石油化学製品の高騰と入手困難な状況において、特に中小企業の支援を県としてどのように行うのか、国への要望をどのように行っていくのか、御所見を伺います。 次に、カーボンニュートラルを県の産業発展につなげるための資金調達と人材確保について伺います。 山口県の強みは何といってもコンビナートです。宇部・山陽小野田地域、周南地域、岩国・大竹地域の三つのコンビナートが近接し、複数の国際拠点港湾、重要港湾を保有、自然災害のリスクも少なく、優れた立地環境と産業インフラが整うコンビナートを形成しています。 その環境を生かし、従業員一人当たりの付加価値額は全国一位となるなど、山口県は日本有数のコンビナートを形成していますが、昨今、様々な対策を求められています。その一つが脱炭素化、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルです。 日本は、二〇五〇年カーボンニュートラル実現に向けて、GHG排出量を二〇一三年度比で二〇三五年度に六〇%削減、二〇四〇年度に七三%削減することを目指すと表明し、県においても二〇五〇年カーボンニュートラル宣言を発出しています。 このようなカーボンニュートラルの状況に対し、対策のコスト負担といった動きだけではなく、本県の強みを生かし、「稼ぐチカラ」に変えていく、ひいては日本の産業拠点となるべく進めているのがGX戦略地域だと考えます。 GX戦略地域は、日本が潜在的に有する脱炭素エネルギーや技術に国内外の投資を呼び込み、日本経済のさらなる成長につなげるため、GX産業の立地をその一つの柱としています。そして、二十兆円のGX経済移行債の枠組みも活用した支援と必要な規制・制度改革を一体で行うことで、GX産業の新しいチャレンジに取り組む地域を応援するために創設されました。 本県は、そのGX戦略地域制度の公募のうち、コンビナート等再生型に申請していますが、現在、四月に公表された一次審査の結果において六つの地域の一つに選定されています。 我が県のコンビナートのポテンシャルを鑑みれば、必ずGX戦略地域として認定されると私は確信していますし、カーボンニュートラルの取組を産学公金が一丸となって「稼ぐチカラ」に変えていくことに大変期待しています。しかし、こうした取組も、人と金、人材確保と資金調達が十分でなければ、ポテンシャルを十分発揮できないまま停滞してしまいます。 資金調達に関しては、国において世界初となるGX経済移行債を二〇二三年度から発行し、二〇三二年度までに総額約二十兆円発行する計画が進められています。一方で、排出量取引制度(GX─ETS)が二〇二六年度に義務化され、炭素賦課金が二〇二八年度から導入予定となるなど、目標が達成できていない企業へのコスト負担が懸念されます。 GX戦略地域に認定されれば、カーボンニュートラルの取組に対し、国の財政支援や国内外からの投資も呼び込めることが想定されます。 県においては、カーボンニュートラルコンビナート構築事業を二〇二三年度に立ち上げ、また、今年度はGX戦略地域牽引プロジェクト推進事業を立ち上げるなど、財政的な支援も行っていますが、さらに踏み込んで地元金融機関とも連携をし、より「稼ぐチカラ」に変えていく資金調達の支援を進めていくべきではないかと考えます。 また、人材が確保できなければ、GX戦略地域に認定され、資金調達をし、事業を動かそうとしても、「稼ぐチカラ」とはなりません。そのためにも、GX人材の育成が重要です。 経済産業省がリードするGXリーグ内で策定されたGX人材の共通指標であるGXスキル標準(GXSS)を活用した仕組みを産学公で連携をして構築するなど、GX人材の育成・確保が急務であると考えます。 そこでお伺いします。カーボンニュートラルの取組を県の産業発展につなげるためにも、重要な資金調達と人材確保について、県はどのように進めていくのか、御所見を伺います。 次に、周南コンビナートに係る県道の渋滞緩和対策について伺います。 私の地元である周南コンビナートは、石油化学、ソーダ工業、鉄鋼といった多彩な基礎素材型産業が立地する産業集積拠点となっています。 また、近年では、周南コンビナートの出光興産株式会社、東ソー株式会社、株式会社トクヤマ、日本ゼオン株式会社の四社が中心となり、ファーストムーバーとして次世代燃料であるアンモニアのサプライチェーン構築に取り組んでいます。 加えて、日本ゼオンにおいては、スマートフォンの液晶画面やカメラのレンズに使われる高機能樹脂、シクロオレフィンポリマーの新工場を帝人跡地に建設、二〇二八年度上期に完成を予定するなど、基礎素材の供給拠点として周南コンビナートの重要性がますます高まっています。 このような中で大きな課題として上がっているのが交通渋滞です。今現在においても、県道百七十二号徳山新南陽線、いわゆる産業道路や県道三百六十六号徳山下松線と県道三百四十七号下松新南陽線が合流する遠石交差点付近の朝晩の渋滞は、通勤、退勤する労働者にとって大きな時間の負担となっています。 特に遠石交差点は、令和七年八月に開催された第一回山口県道路交通渋滞対策部会の資料においても、主要渋滞箇所として赤丸で表示されています。この状態で帝人跡地に新工場が完成されれば、渋滞がさらに悪化することは容易に想像できるため、完成予定の二〇二八年度上期に向けて、道路改良など渋滞緩和の対策が重要かつ急務と考えます。 さらに、山口県の「稼ぐチカラ」を押し上げるために大変期待されていますGX戦略地域、国家戦略特区が認定等されれば、アンモニアサプライチェーンなどコンビナートがより活性化することが予想されます。そのこと自体は大変喜ばしいことですが、現在の産業道路の状態、始点となる東側が平和大橋で切れており、その先は平和通りという商店街を抜ける状態では、原材料の輸送など、交通量の増加による渋滞の悪化も懸念され、経済的損失につながるおそれもあります。 県は今年度、新たな道路整備計画策定事業として、幹線道路網の整備など、重点的・計画的に進めていくための指針となる道路整備計画を策定することとしていますが、ぜひとも、GX戦略地域の中心の一つとなる周南コンビナートの物流が滞ることがないよう、渋滞緩和をはじめとする道路網の整備に取り組んでいただきたいと思います。 そこでお伺いします。今後のGX戦略地域による産業発展のためにも、周南コンビナートに係る県道の渋滞緩和は必須であると考えますが、県の認識と道路整備の方針、また、山口県道三百六十六号徳山下松線の新工場建設箇所の予測される渋滞の認識と対策について御所見を伺います。 次に、カスタマーハラスメント対策の義務化に伴う企業への支援について伺います。 労働施策総合推進法の改正により、事業主に対するカスタマーハラスメント対策の義務化が本年十月一日より施行されます。 カスタマーハラスメントという許されない言動から従業員を守るため、事業主は以下に挙げる四つの措置を必ず講じなければならないとされています。 一つ目は、事業主の方針の明確化及びその周知啓発です。労働者を保護する方針やカスハラと対処の内容を周知することが義務づけられます。二つ目は、相談体制の整備で、相談窓口をあらかじめ定め、労働者への周知が義務づけられます。三つ目は、事後の迅速かつ適切な対応です。事実関係の迅速かつ正確な確認、被害者に対する配慮、再発防止の措置が義務づけられます。四つ目は、カスハラの抑止のための措置で、特に悪質なカスハラへの対処方針について、労働者への周知と体制の整備が義務づけられます。その他、相談したことを理由として不利益な取扱いをされない旨を定め、労働者に周知啓発することなどが義務づけられます。 このような多くの対策をこの十月から事業主は求められます。大企業であれば対応は可能かもしれませんが、中小企業においてはなかなか対応が難しいと思われますし、工場など顧客と接する機会があまりない、カスハラをそれほど意識することがない業種・業態においても対策が義務化となります。 また、民間企業のみならず、行政においても義務化の対応が求められますが、県においては、県の職員をカスハラから守るため、山口県職員カスタマーハラスメント対応方針を策定し、本年一月一日より施行、県教委においても、学校における保護者等対応ガイドラインを本年三月に策定し、学校と家庭、地域のより良好なパートナーシップの構築を念頭に置いたカスハラ防止対策を進めています。 このように、県で働く職員、教職員に対しては具体的な対策も進んでいますが、民間企業、特に顧客と接する機会があまりない業種の中小企業においては、なかなか対策を進めていくことが難しいのではないでしょうか。 所管は都道府県労働局となりますが、県においても、県内で働く方々が安心して働ける環境を推進するため、事業主に対策の機運を高める対策を取っていくことが重要ではないかと考えます。 また、この法律の改正は、あくまで事業主への対応を求めるものであり、カスハラを行う顧客に対する意識づけ、啓発活動までは至っていません。それを進めるためには、他県で進んでいますカスタマーハラスメント防止条例の制定が大変有効ではないかと考えます。 都道府県では、東京都、北海道をはじめ、六つの都道府県で施行され、この七月には埼玉県も施行される予定です。また、三重県なども今後条例の制定を進めるなど、他県においても条例づくりが進んでいます。 知事は、十一月定例会の我が会派、やまぐち県政会の酒本議員のカスハラ防止に対する答弁で、「カスハラの防止を図るため、ホームページ等により県の取組を広く県民に周知するとともに、県内企業への波及にもつなげてまいります。今後とも、国の動向や他県の条例の実効性、県職員に対する取組成果も踏まえながら、本県で働く誰もが、安心して就業できる環境づくりに向けて、カスハラ対策に取り組んでまいります」と力強く答弁いただいております。 法律の改正で大きく前進したカスハラ対策ですが、本県で働く誰もが安心して就業できる環境づくりに向けて対策を進めていくためにも、県全体の機運醸成と顧客への啓発への取組がもう一歩必要ではないでしょうか。 そこでお伺いします。カスハラ対策について、本県で働く誰もが安心して就業できる環境づくりに向けて、事業主への義務化の対応を推進し、かつ顧客への啓発、意識づけを高める必要があり、そのためには条例の制定が大変有効であると考えますが、県はどのような認識であるのか、御所見を伺います。 次に、空き家の利活用の推進について伺います。 山口県において人口減少と併せて問題となっているのが空き家の増加です。私の住む地区においても、独り暮らしとなった高齢の方が逝去されるなど、だんだんと空き家が増えていることを実感します。事実、山口県の空き家の状況については、平成十五年は八万二千二百戸、空き家率は一二・六%と、全国で二十七位でしたが、令和五年には十四万七百戸、空き家率は一九・四%と、七ポイント近く増加し、全国で八位と、大変空き家の多い県となっています。 その中でも、その他空き家と分類されるもの、売却用、賃貸用、別荘などの二次的住宅以外の長期間にわたり誰も住んでいない、活用もされていない空き家は、令和五年で八万五百戸と、一一・一%に上り、十軒に一軒は長期にわたり人が住んでいない空き家が存在することになります。 長期にわたる空き家の放置は、建物の倒壊の危険性や、雑草や樹木が生い茂ることによる衛生面の悪化、窃盗や不法投棄、放火の標的など、多くの問題が発生する可能性があります。 こういった問題に対し、国は空家等対策特別措置法を改正し、令和五年十二月から施行しています。ポイントは、活用拡大、管理の確保、特定空家の除却等の三つで、二番目の管理の確保、三番目の特定空家の除却等については、空き家となった家そのものを減らすインセンティブが働く施策と言えます。 管理の確保については、放置し続けると特定空家等になり得るものを管理不全空家等と定義し、市区町村から勧告を受けた場合、固定資産税の住宅用地特例が解除され、これまでかかっていた固定資産税が最大で六倍になる可能性がある税負担の増加です。 また、特定空家の除却等については、屋根が崩落しかけるなどの緊急時には速やかに代執行に取りかかれるようになるなど、空き家の解体などの処分がスムーズにできるといった仕組みです。 こういった施策では、空き家は減りますが、更地になるだけで、その地域がどんどん寂しくなる可能性があります。 そこで重要なのが空き家の活用拡大ですが、その取組として空家等活用促進区域が創設されました。この目的は、単に一軒一軒の空き家の活用を行うことが最終的な目的ではなく、空き家の活用を通じて、その地域の経済的・社会的活動を促進することとされています。 国土交通省の市町村への調査では、中心市街地、密集住宅市街地、郊外住宅団地など、一定の地域に空き家等が集中しているという回答が四分の一程度あったとのことで、こういった地域の商業活動、福祉活動、地域コミュニティーの活動などを活性化させるために空き家を活用しようという取組です。 全国で少しずつこの制度の活用が進められているようですが、山口県では山陽小野田市が昨年の三月にAスクエアを中心に、旧セメント町商店街を含む商業地域を促進区域として設定し、空き家を活用したにぎわいの再創出に取り組んでいます。 人口減少の対策はもちろんですが、人口減少の結果、発生する空き家の増加について、県としてもより強い問題意識を持ち、各市町が空き家を負債ではなく資産として活用できるよう、支援の拡充を図っていくことが重要ではないでしょうか。 そこでお伺いします。空き家の利活用による効果について、県の御認識と、県としてどのように市町と連携もしくは支援をしながら空き家の利活用を推進していくのか、御所見を伺います。 次に、県立高校体育館の空調設備の設置について伺います。 気象庁の発表によりますと、六月から八月の向こう三か月の天候の見通しは、地球温暖化とエルニーニョ現象等の影響により、全国的に気温は平年より高く、猛暑の予想となっています。昨年の山口市の最高気温は、六月の後半から三十五度を超える日があり、八月は二十一日超えるなど、命の危険を感じる暑さとなりましたが、今年は五月から三十度超えを連発するなど、年々暑さが厳しくなっていると感じます。 こういった状況の中、県内の県立高校の空調設置は、普通教室で一〇〇%の設置となっていますが、特別教室は令和六年九月一日時点で五二・六%、体育館は武道場を含め三八・四%しか設置されていません。しかも、体育館についてはスポットクーラーの設置にとどまっており、固定式の空調は現状では設置がかなっておりません。 県立高校の教員の方のお話を伺うと、スポットクーラーでは機器の目の前に近づかないと涼しくないので、体温を下げる効果が一時的なものになる、ここ最近の猛暑では、体育の授業や部活動において熱中症のリスクが非常に高くなっている、体育館においても固定式の空調を設置できないか、と切実な要望を伺います。 また、近年の線状降水帯による大雨災害や南海トラフ地震などの大震災は、猛暑の時期に発生する可能性もあります。避難所に指定されている県立高校は、令和六年十一月一日時点で三十一校あり、私の地元の高校は五校全て避難所に指定されています。 昨年六月には、文部科学省から、避難所となる学校施設の防災機能強化の推進についてという通知が各都道府県の教育長宛てに発出されており、学校教育とは直接の関係はないかもしれませんが、こういった観点からも空調設備は急ぎ対応すべきではないかと考えます。 大分県では、緊急防災・減災事業債を活用し、県立高校の体育館に固定式空調の設置を進め、今年度中に全ての県立高校の第一体育館の設置が完了する予定とのことです。 この地方債は充当率が一〇〇%、かつ元利償還金の七〇%が地方交付税に算入される、交付税措置が講じられる制度となっており、決して財源のハードルが高いものではないと考えますし、この地方債は二〇三〇年まで延長となりましたので、大分県のように、この地方債の活用による設置を検討すべきではないかと考えます。 また、鳥取県では、猛暑での授業や部活動での熱中症予防に加え、災害時は住民らの避難所になることを考慮し、県立学校の体育館に固定式空調を設置する方針を決め、二〇二七年度に二校、その後は毎年度五校ずつ設置していくとのことです。 このように、他県においても固定式空調の設置を検討、または避難所として指定されている高校から設置を始めるなど、全国で設置の動きが出ています。 このたびの村岡知事の知事選での公約には、特別教室や体育館の空調設置の速やかな実施が掲げられ、実際に今年度から、恒常的に使用する特別教室の空調設置一〇〇%を目指しての整備が進められています。特別教室よりも使用頻度の高い体育館ですから、夏季の部活動などの懸念、いつ起こるか分からない大規模災害の避難所の対応のために、まずは避難所に指定されている県立高校の体育館、武道場などに固定式空調設備の設置が急ぎ必要ではないでしょうか。 そこでお伺いします。県立高校の体育館における固定式空調設備の設置について、現状認識と空調設置の必要性、設置に向けた課題について、御所見を伺います。 以上で、私の質問を終わります。御清聴、誠にありがとうございました。(拍手) 副議長(河野亨君)村岡知事。 〔知事 村岡嗣政君登壇〕 知事(村岡嗣政君)大内議員の御質問のうち、私からは空き家の利活用の推進についてのお尋ねにお答えします。 本県の空き家率は全国平均を上回っており、世帯数が減少傾向にあることから、今後も空き家の増加が見込まれています。 また、長期間放置された空き家は、倒壊の危険や景観の悪化など周辺の生活環境に悪影響を及ぼすだけでなく、まち全体の魅力低下につながることから、その対策は喫緊の課題であると認識しています。 このため、私は、空き家対策の実施主体である市町と連携しながら、空き家の適正管理や利活用を一体的に進めているところです。 具体的には、関係部局、県警本部及び市町で構成する山口県空き家対策連絡会を設置し、空き家に関する法改正の趣旨や新たな制度の周知、各市町の空き家の利活用に向けた取組状況などの情報を共有するとともに、市町と連携し、空き家対策セミナーや相談会を県内各地で実施しています。 また、空き家の利活用に係る動画や事例集等を作成し、所有者に対する意識啓発を促すとともに、空き家バンクの情報を県のホームページで発信するなどの取組を行っています。 こうした取組により、令和五年に施行された、いわゆる改正空家法において空家等活用促進区域制度が創設されたことを受け、山陽小野田市では、セメント町周辺を県内で初めて促進区域に設定し、空き家を活用して地域のにぎわいを再創出する取組が進められています。 さらに、長門市俵山地域では、地域住民が空き旅館をゲストハウスに再生させるとともに、移住者が空き家をシェアハウスや店舗等に利活用し、温泉地の活性化を図るなど、住民が主体となった空き家の利活用の取組も着実に広がっています。 私は、こうした先進的な取組や好事例を空き家対策連絡会等を通じて市町と共有し、横展開を図っていくとともに、市町が行う取組に対して必要な技術的支援等を行ってまいります。 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。 副議長(河野亨君)東産業労働部長。 〔産業労働部長 東泰宏君登壇〕 産業労働部長(東泰宏君)ナフサ由来の石油化学製品の高騰と入手困難な状況の対策についてのお尋ねにお答えします。 中東情勢の悪化による影響が続く中、県内企業の大多数を占める中小企業が安心して事業活動を継続するためには、国や関係機関と連携し、事業者の課題に応じて寄り添った支援を行っていくことが重要です。 このため、各商工会議所等に特別相談窓口を速やかに設置し、金融や原材料調達に関する相談にきめ細かく対応するとともに、資金繰りの改善が必要な事業者に対しては、原油価格・物価高騰対応資金等を活用し、経営の下支えに取り組んでいます。 こうした中、中東情勢については、事態終結に向けた動きも見られるものの、流通の安定化には時間を要すると想定されることから、石油化学製品の価格高騰への対応や原材料の安定的な入手に向けた取組を進めることが必要です。 まず、価格高騰への対応については、中小企業の収益が圧迫されることのないよう、経済団体に対し、受託事業者との積極的な交渉など適正な価格転嫁の促進について、年二回の促進月間に合わせて実施している要請に加え、改めて協力を要請したところです。 次に、原材料の安定的な入手については、流通の目詰まりや供給の偏りに係る個別事案の相談窓口である国の中東情勢関連対策ワンストップポータルの活用を促すなど、一つ一つ丁寧に対応してまいります。 さらに、さきの政府要望において、原材料価格やエネルギーコストの円滑な価格転嫁に向けた環境整備をはじめ、物資の安定供給の確保や経営の安定化に対する支援などについて要望したところです。 県としては、中東情勢の影響により状況が変化する中にあっても、中小企業が安心して事業活動を継続できるよう、引き続き、国や関係団体と連携し、必要な支援に取り組んでまいります。 次に、カーボンニュートラルを県の産業発展につなげるための資金調達と人材確保についてのお尋ねにお答えします。 カーボンニュートラルを目指す脱炭素と、経済成長、エネルギーの安定供給確保の同時実現を目指すGXは、本県の「稼ぐチカラ」を飛躍させる大きなチャンスである一方、GXコンビナートへの転換等には、大規模な投資や専門人材の確保が必要になります。 このため、県では、GX戦略地域への認定に向けた準備を進める中で、金融機関や投資会社と共に資金調達やGX人材の確保を支援する仕組みなど、事業環境の整備についても検討し、その内容を国に提出した計画申請書にも盛り込んでいます。 まず、資金調達については、企業側の初期投資や減価償却コストを低減し、GX関連の新事業開始へのハードルを下げていくことが必要となります。 このため、不動産投資ファンドを活用した仕組みを官民連携により創設し、そのファンドが新事業に必要な設備等を整備して、コンビナート企業等の過度な負担にならない価格でリースすることを計画しています。 次に、GX人材の確保については、製造現場に必要な技術的知識だけでなく、国内外のエネルギー情勢や規制・制度など、様々な知見を必要とするため、広範かつ専門的な知識を有する人材を育成することが必要です。 このため、コンビナート企業や大学、高専等との連携をより強固なものとし、社会人向け技術経営プログラムや地元企業との共同研究制度等を連動・充実させるなど、実践的なGX人材の育成・確保の仕組みの構築を計画しています。 県としましては、引き続き、地元金融機関をはじめ関係機関と連携しながらGX戦略地域の認定を受けるため、こうした事業環境の整備に関する計画の検討を進めてまいります。 次に、カスタマーハラスメント対策の義務化に伴う企業への支援についてのお尋ねにお答えします。 カスハラは、労働者の尊厳や心身を傷つけ、人材の損失や職場全体での生産性低下にもつながり得る、見過ごすことのできない問題です。 このため、県では、全ての労働者が安心して働くことのできる環境づくりに向けて、企業がカスハラ対策に主体的に取り組むことが重要であると考え、周知啓発に取り組んでいます。 具体的には、各県民局の中小企業労働相談員による事業所訪問や山口県労働協会との共催によるセミナーの開催、企業向け対策マニュアル等の周知、国のハラスメント撲滅月間に合わせたポスター掲示のほか、県の労働ほっとラインによる相談対応を行っているところです。 こうした中、お示しの法改正により、十月から事業主にカスハラ対策が義務化されることから、特に中小企業に対して、昨年末策定された県職員向けのカスハラ対応方針を活用し、事業所における体制整備や類型別の対応要領等を周知することとしています。 そのために、県の企業向けカスハラ対策関連サイトを充実させるほか、社会保険労務士会との連携を図りつつ、やまぐち働き方改革支援センターのアドバイザーによる企業の伴走支援に取り組んでいきます。 さらに、カスハラの未然防止には社会全体の理解が重要であることから、十月の法施行前に、県民に対し、各種広報媒体を活用して、事業者への行き過ぎた言動に対する注意喚起など、集中的な周知啓発を行っていきます。 県としては、こうした取組によりカスハラ対策を進めていくこととしており、現時点で条例化は考えていませんが、カスハラの防止に向けて、他県の動向も注視しつつ、関係機関と連携し、県民への周知啓発と企業の実務的な支援に取り組んでまいります。 副議長(河野亨君)田宮土木建築部長。 〔土木建築部長 田宮佳代子さん登壇〕 土木建築部長(田宮佳代子さん)周南コンビナートに係る県道の渋滞緩和対策についてのお尋ねにお答えします。 県では、これまでも迅速かつ円滑な物流の確保等を図るため、国などの関係機関と連携・協力しながら、交通状況や地域の実情に応じて、バイパスの整備や交差点の改良など、効率的かつ効果的な手法により渋滞対策を推進しているところです。 周南地域においては、GX戦略地域の核となる大規模なコンビナートが沿岸部に立地し、その背後に形成された市街地を主要な幹線道路が東西に貫いています。 こうした都市構造から、産業活動や通勤、買物等の日常生活により発生する交通が、県道徳山新南陽線、いわゆる産業道路や県道下松新南陽線、県道徳山下松線など、市街地を通過する幹線道路に集中し、渋滞が発生しています。 このため、県では、市街地の渋滞緩和に向けて、県道下松新南陽線において現在四車線化を行っており、徳山・下松地区では用地買収や工事等を進めるとともに、新南陽地区では昨年度末に土地所有者等を対象にした説明会を開催し、今年度から用地買収に着手することとしています。 また、県道徳山下松線において、新工場の建設によりJR櫛ケ浜駅西側の交差点で交通量の増加が見込まれることから、現在、周南市と連携し、周辺企業の意見も聞きながら、効果的な対策の検討を進めており、今年度、詳細な設計を行うこととしています。 なお、道路整備計画の策定に当たっては、地域の実情や道路利用者のニーズをしっかりと把握し、渋滞対策など、道路をめぐる諸課題に的確に対応していく考えです。 副議長(河野亨君)根ケ山副教育長。 〔副教育長 根ケ山耕平君登壇〕 副教育長(根ケ山耕平君)県立高校体育館の空調設備の設置についてのお尋ねにお答えします。 近年、記録的な猛暑が続いており、生徒の良好な教育環境を確保する上で、県立高校に空調を整備することは重要であると考えています。 また、災害時における避難所機能の強化の観点からも、県立高校の体育館への空調整備が求められているところです。 このため、県教委では、整備を終えた普通教室に加え、今年度からは、理科室等の恒常的に使用する特別教室について、五年後の一〇〇%設置を目指して集中的に整備を進めているところです。 こうした中、県立高校の体育館については、老朽化が進んだ体育館も多く、屋根や外壁等の断熱性が十分でないことから、固定式空調を設置しても効果が得られにくいという課題があると考えています。 このため、県教委では、体育館の新設や改築に合わせて、お示しの国の支援メニューも活用しながら、空調の整備を進めることとしています。 県教委といたしましては、引き続き、安心・安全で、質の高い学校施設の充実に向け、限られた財源の中で、まずは特別教室の整備を着実に進めてまいります。